JP2018504300A - 断続的曝露による付加製造方法 - Google Patents

断続的曝露による付加製造方法 Download PDF

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Abstract

三次元物体を形成する方法は、キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを提供すること(キャリアとビルド面との間でビルド領域を画定する)と、ビルド領域を重合性液体で充填することと、光学的に透明な部材を介してビルド領域に光を断続的に照射して重合性液体から固体ポリマーを形成することと、キャリアをビルド面から分離させる形で連続的または断続的に移動させて固体ポリマーから三次元物体を形成することによって実行される。一部の実施形態において、充填工程、照射工程および/または移動工程は(i)ビルド面に接触している重合性液体のデッドゾーンの連続的維持、および(ii)デッドゾーンと固体ポリマーとの間に存在しデッドゾーンと固体ポリマーに接触している重合ゾーンの勾配(部分硬化した状態の重合性液体を含む)の連続的維持も同時に行いながら実行される。

Description

[関連出願]
本出願は、2015年2月5日に出願された米国仮特許出願第62/112,290号の利益を主張するものであり、この開示は引用により全体が本明細書の一部をなすものとする。
[発明の分野]
本発明は、液体の材料から固体の三次元物体を製作するための方法および装置に関する。
従来の積層造形(additive fabrication)技法または三次元製造技法では、三次元物体の構築は段階的または交互積層の様式で実施される。特に、層形成は、可視光またはUV光の照射が作用する条件下で光硬化性樹脂の固化を通じて実施される。2つの技法が知られており、すなわち1つは成長中の物体(growing object)の上面に新たな層が形成される技法と、もう1つは成長中の物体の底面に新たな層が形成される技法である。
成長中の物体の上面に新たな層が形成される場合、毎回の照射工程後に、構築中の物体が樹脂「プール」中へと降下させられ、新たな樹脂層が上部にコーティングされ、新たな照射工程が行われる。そのような技法の初期の例が、Hullの米国特許第5,236,637号、図3に記載されている。そのような「トップダウン」技法の不利点は、成長中の物体を液体樹脂の(潜在的に深い)プールに浸し、液体樹脂の正確な被覆層を再構築する必要があることである。
成長中の物体の底面に新たな層が形成される場合、毎回の照射工程後に、構築中の物体は製作ウェル内の底板から分離されなければならない。そのような技法の初期の例が、Hullの米国特許第5,236,637号、図4に記載されている。そのような「ボトムアップ」技法は、代わりに比較的浅いウェルまたはプールから物体を持ち上げることにより、物体が浸される深いウェルの必要性を排除する可能性を有する一方、そのような「ボトムアップ」製作技法を商業的に実施する際の問題は、固化層を底板から分離する際、それらの間で物理的および化学的な相互作用が発生することから、細心の注意を払わなければならないことと、付加的な機械要素を採用しなければならないことである。例えば、米国特許第7,438,846号では、弾性の分離層を使用して、底部の構築面における固化材料の「非破壊的」分離を実現している。他のアプローチ、例えばB9Creator(商標)三次元プリンター(B9Creations of Deadwood社(米国サウスダコタ州)製)では、スライド式ビルドプレートを採用している。例えば、M.Joyceの米国特許出願第2013/0292862号およびY. Chen et al.の米国特許出願第2013/0295212号(いずれも2013年11月7日)を参照されたい。また、Y.Pan et al.、J. Manufacturing Sci. and Eng.134、051011−1(2012年10月)も参照されたい。これらのアプローチでは、装置を複雑化したり、方法を低速化したり、および/または最終製品を潜在的に歪めたりする可能性のある機械的工程を導入する。
「トップダウン」技法に関して、三次元物体を製造するための連続プロセスが米国特許第7,892,474号において多少詳しく提唱されているが、この参考文献では、製造する物品に対して非破壊的な形で連続プロセスを「ボトプアップ」システムにおいて実施できる方法を説明していない。したがって、「ボトムアップ」製作における機械的分離工程の必要性を排除できる、三次元製作向けの代替的な方法および装置が必要とされている。
本明細書には、積層造形により三次元物体を製造するための方法、システムおよび装置(関連する制御方法、制御システムおよび制御装置を含む)が記載される。好適な(ただし必ずしも制限的でない)実施形態において、該方法は連続的に実行される。好適な(ただし必ずしも制限的でない)実施形態において、三次元物体は液体界面から製造される。したがって、本明細書においてそれらは時々、制限を目的とするのではなく便宜上、「連続液体界面印刷」、または「連続液体界面生産」(「CLIP」)と呼ばれる場合もある(これら2つは互換的に使用される)。例えばJ.Tumbleston et al.,Continuous liquid interface production of 3D objects,Science 347,1349−1352を参照のこと(2015年3月16日にオンライン公開)。概略図が本明細書の図1に記載されている。
本発明は三次元物体の形成方法を提供するものであり、該方法は
キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、前記キャリアと前記ビルド面との間でビルド領域を画定する(defining)工程と、
前記ビルド領域を重合性液体で充填する工程と、
前記光学的に透明な部材を介して前記ビルド領域に光を連続的または断続的に照射して前記重合性液体から固体ポリマーを形成する工程と、
前記キャリアを前記ビルド面から分離させる形で(例えば逐次的に、または前記照射工程と同時に)連続的または断続的に移動(advance)させて、前記固体ポリマーから前記三次元物体を形成する工程と
を含む。
一部の実施形態において、下記にて詳しく記述するとおり、照射は逐次的に、好ましくはより高い強度(例えば、「ストロボ」モード)で実行される。
一部の実施形態において、下記にて詳しく記述するとおり、製作は2種類または3種類の逐次的パターンにて、ベースゾーンから、任意選択的な遷移ゾーンを経て、ボディゾーンへ至る形で実行される。
一部の実施形態において、重合性液体によるビルド領域の再充填を確実にする(enhance)または加速するために、ビルド面を基準としてキャリアを縦方向に往復運動させる。
好ましくは、充填工程、照射工程、および/または移動工程は、(i)前記ビルド面に接触している重合性液体のデッドゾーンの連続的維持、および(ii)前記デッドゾーンと前記固体ポリマーとの間でこれらと相互接触している重合ゾーンの勾配(前記重合ゾーンの勾配は部分硬化した形態の前記重合性液体を含む)の連続的維持も同時に行いながら実行される。デッドゾーンと、重合ゾーンの勾配は、製造する物体の形成の一部または全部を通じ、例えば(および一部の実施形態において)少なくとも5、10、20、または30秒間、および一部の実施形態では少なくとも1または2分間、維持され得る。
本発明を実行するための装置は一般的に、
(a)支持材と、
(b)前記支持材と動作可能に関連付けられ、前記三次元物体を形成する際の土台となるキャリアと、
(c)ビルド面を有する光学的に透明な部材(前記ビルド面と前記キャリアとの間でビルド領域を画定する)と、
(d)前記ビルド面と動作可能に関連付けられ、前記ビルド領域に固化または重合のための液体ポリマーを供給するよう構成された液体ポリマー供給装置と、
(e)前記光学的に透明な部材を介して前記ビルド領域を照射して前記重合性液体から固体ポリマーを形成するよう構成された放射源と、
(f)場合により、前記透明な部材または前記キャリアのいずれかと動作可能に関連付けられた少なくとも1つの駆動装置と、
(g)前記キャリア、および/または場合により前記少なくとも1つの駆動装置、および前記放射源と動作可能に関連付けられた、前記キャリアを前記ビルド面から分離させる形で移動させて前記固体ポリマーから前記三次元物体を形成するための制御装置と
を含み、該制御装置は好ましくはさらに、前記重合性液体による前記ビルド領域の再充填を確実にするまたは加速するために、前記ビルド面を基準として前記キャリアを振動または往復運動させるよう構成される。
一部の実施形態において、重合性液体は(i)第1の光重合性液体成分および(ii)第1の成分と異なる第2の固化性成分の混合物を含む。この場合、該方法はさらに、三次元物体の形成と同時にまたは形成後に、三次元物体中での第2の固化性成分の固化および/または硬化(例えば三次元物体を「中間」物体としてキャリアから除去し、物体を加熱および/またはマイクロ波照射することによる処理)を含み得る。
一部の実施形態において、第2の成分は重合性液体を第1の成分中で可溶化または懸濁させたものを含む。
一部の実施形態において、第2の成分は(i)重合性固体を第1の成分中で懸濁させたもの、(ii)重合性固体を第1の成分中で可溶化させたもの、または(iii)ポリマーを第1の成分中で可溶化させたものを含む。
一部の実施形態において、三次元中間体は崩壊性(collapsible)または圧縮性である。
一部の実施形態において、三次元物体は、さらなる固化および/または硬化に続き、第1の成分および第2の成分から形成されたポリマーブレンド、相互貫入(interpenetrating)ポリマーネットワーク、半相互貫入ポリマーネットワーク、または逐次相互貫入ポリマーネットワークを含む。
一部の実施形態において、重合性液体は、1または10重量パーセント〜40、90または99重量パーセントの第1の成分と、1、10または60重量パーセント〜90または99重量パーセントの第2の成分とを含む。
一部の実施形態において、さらなる固化工程および/または硬化工程(d)は照射工程(c)と同時に実行され、かつ(i)固化工程および/または硬化工程は沈殿によって実行されるか、あるいは(ii)照射工程は、第2の成分を十分に熱固化または熱重合させられる量の熱を、第1の成分の重合から生じる。
一部の実施形態において、さらなる固化工程および/または硬化工程(d)は照射工程(c)に続いて実行され、(i)第2の固化性成分を加熱すること、(ii)照射工程(c)における光と波長が異なる光を第2の固化性成分に照射すること、(iii)第2の重合性成分を水に接触させること、および/または(iv)第2の重合性成分を触媒に接触させることによって実行される。
一部の実施形態において、第2の成分は、ポリウレタン、ポリ尿素、もしくはこれらのコポリマーの前駆体、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、または天然ゴムを含み、固化工程は加熱および/またはマイクロ波照射によって実行される。
一部の実施形態において、第2の成分は、ポリウレタン、ポリ尿素、またはこれらのコポリマーの前駆体を含み、固化工程および/または硬化工程は第2の成分を水と接触させることによって実行される。
一部の実施形態において、さらなる固化工程および/または硬化工程は照射工程に続いて実行され、固化工程および/または硬化工程は固体ポリマー足場(scaffold)が分解して第2の成分の重合に必要な構成成分を形成する条件下で実行される。
一部の実施形態において、第2の成分は、ポリウレタン、ポリ尿素、もしくはこれらのコポリマーの前駆体、シリコーン樹脂、開環メタセシス重合樹脂、またはクリック化学樹脂、シアネートエステル樹脂を含み、固化工程および/または硬化工程は第2の成分を重合触媒に接触させることによって実行される。
一部の実施形態において、重合性液体は、第1の成分(A剤)および少なくとも1つの付加的成分(B剤)(第1の成分は化学線または光に対する曝露によって重合され得るモノマーおよび/またはプレポリマーを含む)と、熱、水、水蒸気、第1の成分の重合時と異なる波長の光、触媒、重合性液体からの溶媒の蒸発、マイクロ波照射に対する曝露、およびこれらの組み合わせに接触すると固化し得る第2の成分とを含む。
二成分重合性液体を採用する一部の実施形態において、三次元物体は相互貫入ポリマーネットワーク(IPN)を含み、相互貫入ポリマーネットワークはゾルゲル組成物、疎水性−親水性IPN、フェノール系樹脂、ポリイミド、導電性ポリマー、天然産物ベースのIPN、逐次IPN、ポリオレフィン、またはこれらの組み合わせを含む。
本発明の非制限的な実施例および具体的な実施形態は、本明細書の図面および下記の明細書本文においてさらに詳しく説明される。本明細書において引用される米国特許参考文献の開示はすべて、引用することによって全体が本明細書の一部をなすものとする。
本発明の方法の一実施形態の概略図である。 本発明の装置の一実施形態の透視図である。 本発明を実行するための制御システムおよび方法を例示する第1のフローチャートである。 本発明を実行するための制御システムおよび方法を例示する第2のフローチャートである。 本発明を実行するための制御システムおよび方法を例示する第3のフローチャートである。 ビルド面またはビルドプレートを基準とするキャリアの位置を示しつつ本発明のプロセスをグラフで例示する図であり、この図ではキャリアの移動とビルド領域の照射が同時に実行される状態を示している。キャリアの移動が縦軸上で示され、時間が横軸上で示されている。 ビルド面またはビルドプレートを基準とするキャリアの位置を示しつつ本発明の別のプロセスをグラフで例示する図であり、この図ではキャリアの移動とビルド領域の照射が段階的に実行されるが、デッドゾーンおよび重合化勾配が維持される状態を示している。同じくキャリアの移動が縦軸上で示され、時間が横軸上で示されている。 ビルド面またはビルドプレートを基準とするキャリアの位置を示しつつ本発明のさらに別のプロセスをグラフで例示する図であり、この図ではキャリアの移動とビルド領域の照射が段階的に実行され、デッドゾーンおよび重合化勾配が維持され、そしてビルド領域へ至る重合性液体の流れを確実にするために照射工程間に往復運動工程が導入される状態を示している。同じくキャリアの移動が縦軸上で示され、時間が横軸上で示されている。 図23の往復運動工程を詳しく例示する図であり、アップストローク中に発生する加速期間(すなわちアップストロークの漸進的開始)およびダウンストローク中に発生する減速期間(すなわちダウンストロークへ至る漸進的終了)を示している。 本発明のプロセスにより、第1のベース(または「接着」)ゾーン、第2の遷移ゾーン、および第3のボディゾーンを経て三次元物体を製作する過程における時間(t)にわたるキャリアの移動(z)を例示する概略図である。 連続移動および連続曝露により三次元物体を製作する過程における時間(t)にわたるキャリアの移動(z)を例示する概略図である。 照射が断続的(または「ストロボ型」)パターンであること以外は図11Aと同様の形での三次元物体の製作を例示する図である。 断続的(または「段階的」)移動および断続的曝露により三次元物体を製作する過程における時間(t)にわたるキャリアの移動(z)を例示する概略図である。 照射が間隔の短い断続的(または「ストロボ型」)パターンであること以外は図12Aと同様の形での三次元物体の製作を例示する図である。 振動性移動および断続的曝露により三次元物体を製作する過程における時間(t)にわたるキャリアの移動(z)を例示する概略図である。 照射が間隔の短い断続的(または「ストロボ型」)パターンであること以外は図13Aと同様の形での三次元物体の製作を例示する図である。 「ストロボ型」の製作パターンにおいて、キャリアの静止部分の持続時間が「ストロボ型」曝露の持続時間近くにまで短縮された1つのセグメントを例示する概略図である。 ストロボ型の製作パターンにおいて、ストロボ型照射期間中にキャリアが低速で上方へ移動していること以外は図14Aと同様である1つのセグメントを例示する概略図である。
本発明について、以下、本発明の実施形態を示す添付図面を参照しつつ、より詳しく記述する。ただし、本発明は多種多様な形態で具現化することができ、また本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、本開示が綿密かつ完全なものとなるよう、また本発明の範囲を当業者へ十分に伝えることができるよう、記載される。
全体にわたり、同様の符号は同様の構成要素を指す。図面では、特定の線の太さ、層、構成要素、要素または特徴が、明瞭化のため誇張される場合がある。破線を使用する場合、これは別段に指定のない限り、任意選択的な特徴または動作を例示するものである。
本明細書で使用する専門用語は、特定の実施形態に限った記述を目的とするものであり、本発明の制限を意図するものではない。本明細書で使用する場合、単数形の表記は、文脈が別段に明示的に示す場合を除き、複数形も含むことが意図される。さらに、本明細書において「含む」という用語を使用する場合、これは説明される特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素および/またはこれらの集合もしくは組み合わせの存在を指定するものであるが、他の1つ以上の特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素および/またはこれらの集合もしくは組み合わせの存在または追加を除外するわけではないことも、理解されることになる。
本明細書で使用する場合、「および/または」という表記は、それに関連する列挙項目の1つ以上のありとあらゆる組み合わせを含むほか、選択肢(「または」)において解釈される場合は組み合わせの欠如も含む。
別段に定義されない限り、本明細書で使用する用語(技術用語および科学用語を含む)はすべて、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。さらに、一般的に使用される辞書において定義されている用語など、用語は本明細書および特許請求の範囲の文脈における各々の意味と整合的な意味を有すると解釈されるべきであり、また本明細書において相応に明示的に定義されない限り、理想化された意味または過剰に形式的な意味に解釈されるべきでないことも、理解されることになる。簡潔および/または明瞭を期すため、公知の機能または構成は詳細に記述されない場合がある。
或る要素が別の要素の「上にある」、別の要素に「取り付けられている」、「接続されている」、「連結されている」、「接触している」などの状態にあると言及される場合、その要素は他の要素の直上にある、他の要素に直接取り付けられている、直接接続されている、および/または直接接触している場合もあれば、介在要素が存在する場合もある。対照的に、或る要素が、例えば別の要素の「直上にある」、別の要素に「直接取り付けられている」、「直接接続されている」、「直接連結されている」、または「直接接触している」状態にあると言及される場合、介在要素は存在しない。また、当業者であれば、別の特徴に「隣接して」配置される構造または特徴への言及は、隣接する特徴と重なり合う部分、または隣接する特徴の下方に存在する部分を有し得ることも理解することになる。
空間に関して相対的な用語、例えば「下方」、「下側」、「上方」、「上側」といった用語は、本明細書において、図面において例示されるような、或る要素または特徴の別の要素または特徴に対する関係を記述する際、記述の簡略化のために使用される場合がある。空間に関して相対的な用語は、図面において描かれる配向に加え、使用中または動作中の装置の様々な配向を包含する意図もあると理解されることになる。例えば、図面に記載の装置が反転される場合、他の要素または特徴の「下方にある」と記述される要素は、その後において他の要素または特徴の「上方」に配向されることになる。したがって、「下方」という例示的用語は、上方と下方の配向をいずれも包含し得る。装置は別の状態で配向される(90度または他の配向での回転)場合もあり、空間に関して本明細書で使用する相対的な用語も相応に解釈することができる。同様に、「上方へ」、「下方へ」、「縦方向」、「横方向」といった用語も、本明細書では別途具体的に指示する場合を除き、単に説明目的で使用される。
「第1の」、「第2の」などの用語は、本明細書では様々な要素、構成要素、領域、層および/または部分の記述に使用され得るが、係る用語によってこれらの要素、構成要素、領域、層および/または部分が限定されるべきではない旨、理解されることになる。むしろ、これらの用語は或る要素、構成要素、領域、層および/または部分を別の要素、構成要素、領域、層および/または部分と区別することだけを目的に使用される。したがって、本明細書において論じられる第1の要素、構成要素、領域、層または部分は、本発明の教示から逸脱することなく第2の要素、構成要素、領域、層または部分と呼ばれることもあり得る。動作(または工程)の順序は、別途具体的に指示する場合を除き、特許請求の範囲または図面に記載の順序に限定されるわけではない。
1.重合性液体/A剤成分
任意の適切な重合性液体を、本発明の実現に使用することができる。一部の実施形態において、重合性液体は、本セクションに記載のような第1の成分(または「A剤」)に加え、下記の「二重硬化」セクションに記載のような第2の成分(または「B剤」)を含む。液体(本明細書では「液体樹脂」、「インク」、または単に「樹脂」と呼ばれる場合もある)は、モノマー、特に光重合性モノマーおよび/またはフリーラジカル重合性モノマー、ならびにフリーラジカル開始剤などの適切な開始剤、ならびにこれらの組み合わせを含み得る。例としてアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、アクリルアミド、スチレン系樹脂、オレフィン、ハロゲン化オレフィン、環状アルケン、無水マレイン酸、アルケン、アルキン、一酸化炭素、官能性オリゴマー、多官能性硬化部位モノマー、官能性PEGなど、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。液体樹脂、モノマーおよび開始剤の例として、米国特許第8,232,043号、同第8,119,214号、同第7,935,476号、同第7,767,728号、同第7,649,029号、国際公開第2012129968A1号、中国特許第102715751A号、特開第2012210408A号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
[酸触媒型重合性液体]
前述の一部の実施形態では、重合性液体はフリーラジカル重合性液体を含む(この場合、開始剤は後述するとおり、酸素であってもよい)一方、他の実施形態では、重合性液体は酸触媒型またはカチオン重合型の重合性液体を含む。そのような実施形態において、重合性液体は、エポキシド基、ビニルエーテル基など、酸触媒反応に適する基を含有するモノマーを含む。したがって、適切なモノマーの例として、メトキシエテン、4−メトキシスチレン、スチレン、2−メチルプロパ−1−エン、1,3−ブタジエンなどのオレフィン、オキシレン、チエタン、テトラヒドロフラン、オキサゾリン、1,3−ジオキセパン、オキセタン−2−オンなどのヘテロ環モノマー(ラクトン、ラクタム、および環状アミンを含む)、およびこれらの組み合わせが挙げられる。適切な(一般的にイオン性または非イオン性の)光酸発生剤(PAG)は酸触媒型重合性液体に含まれ、例として、オニウム塩、スルホニウム塩およびヨードニウム塩など、例えばジフェニルヨージドヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨージドヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨージドヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルp−メトキシフェニルトリフレート、ジフェニルp−トルエニルトリフレート、ジフェニルp−イソブチルフェニルトリフレート、ジフェニルp−tert−ブチルフェニルトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムトリフレート、ジブチルナフチルスルホニウムトリフレート、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。例えば米国特許第7,824,839号、同第7,550,246号、同第7,534,844号、同第6,692,891号、同第5,374,500号および同第5,017,461号を参照されたい。また、Photoacid Generator Selection Guide for the electronics industry and energy curable coatings(BASF 2010)も参照されたい。
[ヒドロゲル]
一部の実施形態において、適切な樹脂の例として、ポリ(エチレングリコール)(PEG)およびゼラチンなど、光硬化性ヒドロゲルが挙げられる。PEGヒドロゲルは、増殖因子などの様々な生物学的製剤を送達するために使用されているが、連鎖重縮合により架橋されるPEGヒドロゲルが直面している大きな課題は、不可逆的なタンパク質損傷の可能性である。持続的な送達を可能にする光重合の前に、親和性結合性ペプチド配列をモノマー樹脂溶液に含めることにより、光重合されたPEGジアクリレートヒドロゲルからの生物学的製剤の放出を最大化させる条件を増強することができる。ゼラチンは、食品産業、化粧品産業、製薬産業および写真産業で頻繁に使用されるバイオポリマーである。ゼラチンは、コラーゲンの熱変性または化学的分解および物理的分解によって得られる。ゼラチンには、動物、魚およびヒトに見られるものを含め、3種類が存在する。冷水魚の皮膚由来のゼラチンは、薬学的用途での使用に安全であると考えられている。UV光または可視光を使用して、適切に修飾されたゼラチンを架橋させることができる。ゼラチンを架橋させる方法の例として、ローズベンガルなどの色素由来の誘導体の硬化が挙げられる。
[光硬化性シリコーン樹脂]
適切な樹脂の例として、光硬化性シリコーンが挙げられる。Siliopren(商標)UV Cure Silicone Rubberなど、UV硬化シリコーンゴムを、LOCTITE(商標)Cure Silicone接着封止剤として使用することができる。用途の例として、光学機器、医療用および外科用器具、外部照明および筐体、電気コネクター/センサー、光ファイバーならびにガスケットが挙げられる。
[生分解性樹脂]
生分解性のネジおよびステントなど、薬剤の送達または一時的性能用途向けの埋込型装置の場合、生分解性樹脂は特に重要である(米国特許第7,919,162号、同第6,932,930号)。乳酸およびグリコール酸(PLGA)の生分解性コポリマーをジメタクリル酸PEGに溶解させて、使用に適する透明樹脂を得ることができる。ポリカプロラクトンおよびPLGAオリゴマーをアクリル基またはメタクリル基で官能化させて、効果的に使用可能な樹脂にすることができる。
[光硬化性ポリウレタン]
特に有用な樹脂は、光硬化性ポリウレタンである。(1)脂肪族ジイソシアネートに基づくポリウレタン、ポリ(ヘキサメチレンイソフタレートグリコール)および場合により1,4−ブタンジオール、(2)多官能性アクリル酸エステル、(3)光開始剤、ならびに(4)抗酸化剤を含む光重合性ポリウレタン組成物を配合することにより、硬質、耐摩耗性、耐汚染性の材料を得ることができる(米国特許第4,337,130号)。光硬化性熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、光反応性ジアセチレンジオールを鎖延長剤として組み込む。
[高性能樹脂]
一部の実施形態において、高性能樹脂を使用する。そのような高性能樹脂は時々、前述のとおり、また下記にてさらに詳しく論ずるとおり、高性能樹脂の融解および/または粘度低減のために加熱の使用が必要となり得る。そのような樹脂の例として、米国特許第7,507,784号、同第6,939,940号に記載されているような、エステル、エステルイミドおよびエステルアミドオリゴマーの液晶ポリマーと呼ばれる場合もある材料用の樹脂が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。そのような樹脂は高温での熱硬化性樹脂として採用される場合があることから、本発明において、そのような樹脂は、下記にてさらに詳しく論ずるとおり、照射後に架橋を開始するために適切な光開始剤、例えばベンゾフェノン開始剤、アントラキノン開始剤およびフルオレノン開始剤(これらの誘導体を含む)をさらに含む。
[付加的な樹脂の例]
歯科用途に特に有用な樹脂の例として、EnvisionTEC社製のClear GuideおよびE−Denstone Materialが挙げられる。補聴器産業に特に有用な樹脂の例として、EnvisionTEC社製のe−Shell 300 Seriesの樹脂が挙げられる。特に有用な樹脂の例として、成型/鋳造用途において加硫ゴムと直接併用するためのEnvisionTEC社製のHTM140IV High Temperature Mold Materialが挙げられる。頑丈で硬い部品の製造に特に有用な材料の例として、EnvisionTEC社製のRC31樹脂が挙げられる。インベストメント鋳造用途に特に有用な樹脂の例として、EnvisionTEC社製のEasy Cast EC500が挙げられる。
[付加的な樹脂成分]
液体樹脂または重合性材料は、内部に固体粒子を懸濁または分散し得る。製作する最終生産物に応じて、任意の適切な固体粒子を使用することができる。この粒子は、金属、有機/ポリマー、無機、またはこれらの組成物もしくは混合物であってもよい。この粒子は、非導電性、半導電性または導電性(金属導体および非金属導体またはポリマー導体を含む)であってもよく、磁性、強磁性、常磁性または非磁性であってもよい。この粒子は、球状、楕円状、円柱形などを含め、任意の適切な形状であってもよい。この粒子は、後述するとおり、活性剤または検出可能な化合物を含むが、同じく後述するとおり、液体樹脂中で溶解および可溶化された状態で提供することもできる。例えば、磁性または常磁性の粒子またはナノ粒子を採用することができる。樹脂材料または重合性材料は、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、ブロックコポリマーなどの分散剤を含有し得る。
液体樹脂は、製作する生産物特有の目的に同じく応じて、顔料、色素、活性化合物または薬用化合物、検出可能な化合物(例えば蛍光性、燐光性、放射性)などを含め、この液体樹脂中で可溶化される付加的成分を有し得る。そのような付加的成分の例として、タンパク質、ペプチド、siRNAなどの核酸(DNA、RNA)、糖類、小型有機化合物(薬物および薬物様化合物)など、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
[重合阻害剤]
本発明で使用する阻害剤または重合阻害剤は、液体または気体の形態であってもよい。一部の実施形態において、気体の阻害剤が好適である。特定の阻害剤は、重合されるモノマーおよび重合反応次第で決まる。フリーラジカル重合モノマーの場合、阻害剤は、好都合には酸素であってもよく、空気、酸素を豊富に含む気体(場合により、ただし一部の実施形態において好ましくは、その可燃性を低減するために付加的な不活性ガスを含有する)、または一部の実施形態では純粋な酸素ガスなど、気体の形態で供給することができる。モノマーが光酸発生開始剤により重合される場合など、代替的実施形態において、阻害剤は、アンモニアなどの塩基、微量アミン(例えばメチルアミン、エチルアミン、ジアルキルアミンおよびトリアルキルアミン(例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなど))、または二酸化炭素、およびこれらの混合物または組み合わせであってもよい。
[生細胞を担持する重合性液体]
一部の実施形態において、重合性液体は生細胞を「粒子」として内部に担持し得る。そのような重合性液体は一般的に水性であり、酸素化され得るとともに、生細胞が不連続相の状態である「乳剤」と捉えることもできる。適切な生細胞は、植物細胞(例えば単子葉植物、双子葉植物)、動物細胞(例えば哺乳類細胞、鳥類細胞、両生類細胞、爬虫類細胞)、微生物細胞(例えば原核生物、真核生物、原生動物等)などであってもよい。生細胞は、任意の種類の組織(例えば血液、軟骨、骨、筋肉、内分泌腺、外分泌腺、上皮、内皮など)から分化された細胞もしくは該組織に相当する分化細胞であるか、または幹細胞もしくは前駆細胞等の未分化細胞であってもよい。そのような実施形態において、重合性液体はヒドロゲルを形成する液体であってもよく、例として米国特許第7,651,683号、同第7,651,682号、同第7,556,490号、同第6,602,975号、同第5,836,313号などに記載のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
2.装置
本発明の装置の非限定的な実施形態が図2に示されている。この装置は、壁14により固定されるビルドチャンバーを反射鏡13を介して照らす電磁放射線12を供給するデジタル光プロセッサー(DLP)などの放射源11と、ビルドチャンバーの底部を形成する剛性のビルドプレート15とを含み、ビルドチャンバーには液体樹脂16が充填されている。下記にてさらに詳しく論ずるとおり、チャンバー15の底部は、剛性の半透過性部材を含む剛性のビルドプレートで構成される。構築物17の下方にある物体の頂部は、キャリア18に取り付けられる。キャリアは、リニアステージ19によって縦方向に駆動されるが、後述するとおり、代替的構造物を使用してもよい。
液体樹脂のリザーバー、チューブ、ポンプ、液体レベルセンサーおよび/またはバルブを、ビルドチャンバー内の液体樹脂プールを補充するために含めることができる(明瞭化のため不記載)が、一部の実施形態において、単純な重力供給(gravity feed)が採用され得る。キャリア用またはリニアステージ用の駆動装置/アクチュエーターを、付随する配線と併せて、既知の技法に従って含めることができる(同じく明瞭化のため不記載)。駆動装置/アクチュエーター、放射源、ならびに一部の実施形態ではポンプおよび液体レベルセンサー、これらをすべて、同じく既知の技法に従って、適切な制御装置と動作可能に関連付けることができる。
本発明を実行するために使用するビルドプレート15は一般的に、(典型的には剛性または固体、静止、および/もしくは固定の状態である)半透過性(またはガス透過性)部材を単独で含むか、または1つ以上の付加的な支持用基材(例えば、別段に可撓性の半透過性材料を剛性化するためのクランプおよび引張部材)との組み合わせから成る。剛性の半透過性部材は、該当する波長にて光学的に透明な(または別段に、ヒトの目で視覚的に透明であると認知されるか否かを問わず、放射源に対して透明である、すなわち光学的に透明なウィンドウは一部の実施形態において視覚的に不透明な場合もある)任意の適切な材料を原料とすることができ、例として多孔質ガラスまたは微多孔質ガラス、および剛性のガス透過性コンタクトレンズの製造に使用される剛性のガス透過性ポリマーが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。例えばNorman G. Gaylordの米国特許第RE31,406号を参照されたい。米国特許第7,862,176号、同第7,344,731号、同第7,097,302号、同第5,349,394号、同第5,310,571号、同第5,162,469号、同第5,141,665号、同第5,070,170号、同第4,923,906号および同第4,845,089号も参照されたい。一部の実施形態において、そのような材料はガラス質および/もしくは非晶質のポリマーを特徴とし、ならびに/または実質的に架橋されていることから、本質的に非膨潤性である。好ましくは、剛性の半透過性部材は、液体樹脂または重合対象材料接触しても膨潤しない材料を原料として形成される(すなわち「非膨潤性」である)。剛性の半透過性部材に適する材料の例として、米国特許第5,308,685号および同第5,051,115号に記載のものなど、剛性の非晶質フルオロポリマーが挙げられる。例えば、そのようなフルオロポリマーは、重合される有機液体樹脂インクと併用される場合に潜在的に膨潤すると予想されるシリコーンと比べ、特に有用である。一部の液体樹脂インク、例えばより水性のモノマー系および/または低い膨潤傾向を有する一部のポリマー樹脂インク系の場合、シリコーンベースのウィンドウ材料が適切となり得る。有機液体樹脂インクの溶解性または透過性を、ウィンドウ材料の架橋密度の増加または液体樹脂インクの分子量の増加を含め、既知の多数のパラメーターにより、劇的に低減させることができる。一部の実施形態において、本発明の装置から分離される場合には可撓性であるが、装置内に取り付けられる場合には固定され、(例えば引張リングにより)張力を掛けられる結果、装置内で剛性化される材料の薄膜またはシートから、ビルドプレートを形成することができる。特定の材料の例として、DuPont社から市販されているTEFLON AF(登録商標)フルオロポリマーが挙げられる。付加的な材料の例として、米国特許第8,268,446号、同第8,263,129号、同第8,158,728号および同第7,435,495号に記載されているようなパーフルオロポリエーテルポリマーが挙げられる。
本質的にすべての固体材料、および前述の材料のほとんどが、形状および厚さなどの要因、ならびにそれらが受ける圧力および温度などの環境要因に応じて、「剛性」と見なされ得るにせよ、固有の「可撓性」を多少は有することが理解されることになる。加えて、ビルドプレートに関する「静止状態」または「固定状態」の表記は、たとえビルドプレートの漸進的な調整(例えば、重合ゾーンの勾配の崩壊に至らない、または崩壊の原因にならない調整)のための機構が提供される場合であっても、プロセスの機械的中断が発生しない、あるいは(交互積層の方法または装置の場合のように)プロセスの機械的中断のための機構または構造が提供されないことを意味する。
半透過性部材は典型的に、上面部分、底面部分および端面部分を含む。ビルド面は上面部分上にあり、また供給面は上面部分上、底面部分上および/または端面部分上のうちの1箇所、2箇所または3箇所すべてに存在し得る。図2で例示される実施形態において、供給面は底面部分上にあるが、供給面が端面部分上および/または上面部分上に提供される(ビルド面に近接しているが、ビルド面から独立または離間している)という代替的構成を通常の技術で実施することができる。
半透過性部材は、一部の実施形態において(下記にてさらに詳しく論ずるとおり、半透過性部材がガラスなどの付加的な支持用プレートに付加される、またはそれに接触しているか否かを問わず、製造する品目のサイズに応じて)0.01、0.1または1ミリメートル〜10または100ミリメートル以上の厚さを有する。
重合阻害剤に対する半透過性部材の透過性は、大気および/または阻害剤の圧力、阻害剤の選択、製作の進行度または速度などの条件次第で決まる。概して、阻害剤が酸素である場合、酸素に対する半透過性部材の透過性は、10または20バーラー〜最大1000または2000バーラー以上の範囲であってもよい。例えば、150PSIの圧力条件下で純粋な酸素、またはより酸素濃度が高い大気中で使用される10バーラーの透過性を有する半透過性部材は、大気条件下の周囲大気から酸素が供給される場合、500バーラーの透過性を有する半透過性部材と実質的に同じ能力を発揮し得る。
したがって、半透過性部材は、可撓性のポリマーフィルム(任意の適切な厚さ、例えば0.001、0.01、0.05、0.1または1ミリメートル〜1、5、10、または100ミリメートル以上を有する)を含み得、ビルドプレートはさらに、ポリマーフィルムに接続され、(例えば、物体を移動させ、弾性的にまたは伸縮自在に元に戻す際にフィルムが物体に張り付かないよう、少なくとも十分に)フィルムを固定し、剛性化する役割を果たす引張部材(例えば、「ドラムヘッド」の場合のような周囲のクランプおよび動作可能に関連付けられた歪み部材または伸縮部材、あるいは複合形態を含む複数の周辺クランプ)を含み得る。フィルムは上面および底面を有し、ビルド面が上面上にあり、供給面が好ましくは底面上にある。他の実施形態において、半透過性部材は、(i)前記重合性液体に接触するよう配置された上面および底面を有するポリマーフィルム層(任意の適切な厚さ、例えば0.001、0.01、0.1または1ミリメートル〜5、10または100ミリメートル以上を有する)、ならびに(ii)前記フィルム層の底面に接触する、剛性の、ガス透過性の、光学的に透明な支持部材(任意の適切な厚さ、例えば0.01、0.1または1ミリメートル〜10、100または200ミリメートル以上を有する)を含む。支持部材は、フィルム層の底面に接触している上面を有し、また支持部材は、重合阻害剤の供給面の役割を果たし得る底面を有する。半透過性(すなわち重合阻害剤に対して透過性)である任意の適切な材料を使用することができる。例えば、ポリマーフィルムまたはポリマーフィルム層は、例えばTEFLON AF1600(登録商標)フルオロポリマーフィルムまたはTEFLON AF2400(登録商標)フルオロポリマーフィルムのような非晶質の熱可塑性フルオロポリマーなどのフルオロポリマーフィルム、あるいはパーフルオロポリエーテル(PFPE)、特に架橋型PFPEフィルム、または架橋型シリコーンポリマーフィルムであってもよい。支持部材は、ポリジメチルシロキサン部材などのシリコーンポリマー部材もしくは架橋型シリコーンポリマー部材、剛性のガス透過性ポリマー部材、または多孔質もしくは微多孔質のガラス部材を含む。(例えばPFPE材料およびPDMS材料を使用して)接着剤を使用しなくても、フィルムを剛性の支持部材に直接、積層または固定することができる、あるいはPDMS層の上側表面と反応するシランカップリング剤を第1のポリマーフィルム層への接着に使用することができる。UV硬化性PFPEと剛性PDMS支持層との間の連結層として、UV硬化性のアクリレート官能性シリコーンを使用することもできる。
装置内に配置される場合、キャリアは、ビルド面の全領域内で、ビルド面上に「ビルド領域」を確立(define)する。前述のJoyce and Chenの装置のように、本発明では連続する相間での接着を破壊するための側方(例えばX方向および/またはY方向)の「投擲(throw)」が必要でないことから、ビルド面内でのビルド領域の面積を最大化することができる(または逆に、ビルド領域に割り当てられないビルド面の面積を最小化することができる)。したがって、一部の実施形態において、ビルド領域の全表面積は、ビルド面の全表面積の少なくとも50、60、70、80または90パーセントを占め得る。
図2に記載のとおり、様々な構成要素が支持アセンブリーまたはフレームアセンブリー20に装着される。支持アセンブリーまたはフレームアセンブリーの特定の設計は重要でなく、多数の構成を想定することができるが、例示されている実施形態では、前述のビルドチャンバーを形成するために、放射源11が確実にまたは強固に取り付けられるベース21、リニアステージが作動可能に関連付けられる垂直部材22、および壁14が着脱可能にまたは確実に取り付けられ(または壁が配置され)、ビルドプレートが恒久的または着脱可能に強固に固定される水平テーブル23で構成される。
前述のとおり、ビルドプレートは、剛性の半透過性部材の単一かつ一体型の部品で構成されるか、または付加的な材料を含み得る。例えば、多孔質または微多孔質のガラスを、剛性の半透過性材料に積層または固定することができる。あるいは、上側部分としての半透過性部材を、重合阻害剤を担持するガスを半透過性部材に供給するよう形成されたパージ経路を有する透明な下側部材に固定することができる(前述および後述のとおり、パージ経路を通ってガスがビルド面に至る結果、未重合の液体材料の放出層の形成を促進する)。そのようなパージ経路は、ベースプレートを通る形で完全にまたは部分的に延びる経路であってもよい。例えば、パージ経路は、ベースプレート中へと部分的に延びてもよいが、その場合、歪みがもたらされないよう、ビルド面の直下領域で終わる。具体的な幾何形状は、半透過性部材へ至る阻害剤の供給面の位置が、ビルド面と同じ側にあるかまたは反対側にあるか、ビルド面の端部上にあるか、あるいはこれらのうち複数が組み合わされた位置にあるか次第で決まる。
電子ビーム放射源および電離放射線源を含め、採用される特定の樹脂に応じて、任意の適切な放射源(または放射源の組み合わせ)を使用することができる。好適な一実施形態において、放射源は1つ以上の光源などの化学線源、特に1つ以上の紫外光源である。白熱灯、蛍光灯、燐光灯または発光灯、レーザー、発光ダイオードなど、またこれらの配列を含め、任意の適切な光源を使用することができる。前述のとおり、好ましくは、光源は制御装置に動作可能に関連付けられたパターン形成要素を含む。一部の実施形態において、光源またはパターン形成要素は、デジタルライトプロセッシング(DLP)を備えたデジタル(または変形可能な)マイクロミラーデバイス(DMD)、空間変調器(SLM)もしくは微小電気機械システム(MEMS)ミラー配列、マスク(別名レチクル)、シルエット、またはこれらの組み合わせを含む。米国特許第7,902,526号を参照されたい。好ましくは、光源は、例えばマスクレスフォトリソグラフィにより、マスクを使用せずに重合性液体の曝露または照射を実行するよう構成された、液晶光バルブ配列またはマイクロミラー配列またはDMD(例えば動作可能に関連付けられたデジタルライトプロセッサーを有し、典型的には順繰りに適切な制御装置の制御下に置かれるもの)など、空間光変調配列を含む。例えば米国特許第6,312,134号、同第6,248,509号、同第6,238,852号および同第5,691,541号を参照されたい。
一部の実施形態において、下記にてさらに詳しく論ずるとおり、X方向および/またはY方向での移動がZ方向での移動と同時に発生し、結果的に重合性液体の重合過程でX方向および/またはY方向での移動が発生し得る(これは上記のY.Chen et al.またはM.Joyceに記載の、重合性液体の補充を目的とする先行および後続の重合工程間での移動と対照的である)。本発明では、そのような移動を、ビルド面の特定ゾーンにおける「焼き付き」または汚損の低減などを目的に行うことができる。
本発明の一部の実施形態における利点は、前述のJoyceまたはChenの装置のような広範囲にわたる側方の「投擲」の要件がないために半透過性部材上のビルド面(すなわちビルドプレートまたはウィンドウ)のサイズを低減することができるという点にあることから、本発明の方法、システムおよび装置では、(そのような側方移動が存在する場合に)キャリアおよび物体の側方移動(X方向および/またはY方向での移動またはこれらの組み合わせを含む)は、好ましくはビルド領域の(側方移動方向における)幅の80、70、60、50、40、30、20パーセント、さらには10パーセント以下または未満である。
一部の実施形態において、キャリアは、静止状態のビルドプレートから離れる形で上方へ移動するよう、エレベーターに装着される一方、他の実施形態では逆の配置も使用され得る。つまり、キャリアを固定してビルドプレートを降下させることにより、キャリアをビルドプレートから遠ざける形で移動させることができる。同じ結果を達成するために、他にも多数の様々な機械的構成が、当業者には明らかとなる。
キャリアを製作する材料の選択、および物品を製造するためのポリマーまたは樹脂の選択に応じて、キャリアへの物品の接着が時々、物品の仕上げまたは「ビルド」の完了に至る過程でキャリア上に物品を保持する上で十分でない場合がある。例えば、アルミニウム製キャリアはポリ(塩化ビニル)(または「PVC」)と比べ、接着力が低い場合がある。したがって、1つの解決策は、製造する物品を重合する表面上にPVCを含むキャリアを採用することである。仕上がった部分をキャリアから好都合に分離できないほどこれが接着を促進し過ぎてしまう場合、様々な技法を任意で用いて、より接着性の低いキャリアに物品をさらに固定してもよく、例として製作過程で物品をキャリアにさらに固定するための、「Greener Masking Tape for Basic Painting #2025 High adhesion」などの粘着テープの適用が挙げられるが、これに限定されるわけではない。
3.制御装置およびプロセス制御
本発明の方法および装置は、例えば該方法の速度および/または信頼性を高めるために、フィードバック制御およびフィードフォワード制御を含むプロセス制御を実施するためのプロセス工程および装置の特徴を含み得る。
本発明の実行で使用する制御装置を、ハードウェア回路、ソフトウェアまたはこれらの組み合わせとして実装することができる。一実施形態において、制御装置は、適切なインターフェースハードウェアおよび/またはソフトウェアを通じてモニター、駆動装置、ポンプおよび他の構成要素と動作可能に関連付けられたソフトウェアを実行する、汎用コンピューターである。本明細書に記載の三次元の印刷または製作の方法および装置の制御に適するソフトウェアの例として、ReplicatorGオープンソース3d印刷プログラム、3D system社製の3DPrint(商標)コントローラーソフトウェア、Slic3r、Skeinforge、KISSlicer、Repetier−Host、PrintRun、Curaなど、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
プロセス中に(例えば、前記充填工程、照射工程および移動工程のうちの1つ、一部または全部の間に)連続的にまたは断続的に、直接または間接的にモニタリングを行うためのプロセスパラメーターの例として、照射強度、キャリアの温度、ビルドゾーン内の重合性液体、成長中の生産物の温度、ビルドプレートの温度、圧力、移動速度、力(例えばキャリアおよび製作する生産物を介してビルドプレートに掛かる力)、歪み(例えば、製作する生産物の成長過程でキャリアに掛かる歪み)、放出層の厚さなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
フィードバック制御システムおよび/またはフィードフォワード制御システムで使用され得る既知のパラメーターの例として、(例えば、製作する物品の既知の形状または容積から)予想される重合性流体の消費量、重合性液体から形成されるポリマーの分解温度等などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
(例えば前述のプロセス工程の一部または全部において)モニタリングされるパラメーターおよび/または既知のパラメーターへの対応として連続的にまたは段階的に、直接または間接的に制御を行うためのプロセス条件の例として、重合性液体の供給速度、温度、圧力、キャリアの移動率または移動速度、照射強度、照射持続時間(例えば「スライス」毎の持続時間)などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
例えば、温度が重合生産物の分解温度を超えているかどうかを判定するために、適切な熱電対、非接触式温度センサー(例えば赤外線温度センサー)または他の適切な温度センサーを使用して、ビルドゾーン内の重合性液体の温度またはビルドプレートの温度を直接または間接的にモニタリングすることができる。その場合、ビルドゾーン内および/またはビルドプレートの温度を下げるため、制御装置を介してプロセスパラメーターを調整することができる。そのような調整に適するプロセスパラメーターの例として、冷却装置による温度低下、キャリアの移動速度の低下、照射強度の低下、放射曝露持続時間の短縮などが挙げられる。
加えて、放射源(例えば水銀灯などの紫外光源)の強度を、光検出器を使用してモニタリングすることにより、(例えば使用中の放射源の定常的劣化を通じた)放射源からの強度の低下を検出することができる。検出された場合、制御装置を介してプロセスパラメーターを調整することにより、強度喪失に適応することができる。そのような調整に適するプロセスパラメーターの例として、加熱装置による昇温、キャリアの移動速度の低下、光源への電力増加などが挙げられる。
別の例として、製作時間を延ばすための温度および/または圧力の制御を、加熱装置および冷却装置(個別に、または相互に組み合わせて1つの制御装置に対して別々に応答するようにされている)、ならびに/または圧力供給(例えばポンプ、圧力容器、弁およびこれらの組み合わせ)、ならびに/または制御可能な弁などの圧力解放機構(個別に、または相互に組み合わせて1つの制御装置に対して別々に応答するようにされている)を使用して実現することができる。
一部の実施形態において、制御装置は、最終生産物の一部または全部の製作過程全体にわたり、本明細書に記載の(例えば図1を参照されたい)重合ゾーンの勾配を維持するように構成される。具体的な構成(例えば時間、移動率または移動速度、照射強度、温度など)は、特定の重合性液体および創出される生産物の性質などの要因に依存することになる。過去に判定された、または一連の試験稼働もしくは「試行錯誤」を通じて判定された一連のプロセスパラメーターまたは指示の入力により、重合ゾーンの勾配を維持するための構成を経験的に実行することができる。構成は既定の指示を通じて提供され得る。構成は適切なモニタリングおよびフィードバック(上記にて論じたとおり)、これらの組み合わせにより、または他の何らかの適切な形で達成され得る。
一部の実施形態において、前述の装置との間に適切なインターフェースハードウェアを有する汎用コンピューター内で実行されるソフトウェアプログラムにより、前述の方法および装置を制御することができる。多数の選択肢が商業的に利用可能である。複数の構成要素を1つに組み合わせた非限定的な例が図3から5に記載されており、これらの図において「マイクロコントローラー」はParallax社製Propeller、ステッパーモーター駆動装置はSparkfun社製EasyDriver、LED駆動装置はLuxeon社製Single LED Driver、USB/シリアル変換装置はParallax社製USB to Serial変換装置、そしてDLPシステムはTexas Instruments社製LightCrafterシステムである。
4.一般的方法
前述のとおり、本発明は三次元物体の形成方法を提供するものであり、該方法は、(a)キャリアおよびビルドプレートを提供する工程(前記ビルドプレートは半透過性部材を含み、前記半透過性部材はビルド面および前記ビルド面から離れた供給面を含み、前記ビルド面と前記キャリアとの間でビルド領域を画定し、前記供給面は重合阻害剤と流体接触する)、そして(同時および/または順次に)(b)前記ビルド領域に重合性液体を充填する工程(前記重合性液体は前記ビルドセグメントと接触する)、(c)前記ビルドプレートを介して前記ビルド領域を照射して前記ビルド領域内に固体の重合領域を生み出す工程(前記固体の重合領域と前記ビルド面との間に前記重合性液体から成る液体フィルム放出層が形成され、液体フィルムの重合は前記重合阻害剤によって阻害される)、ならびに(d)前記キャリアが前記重合領域に接着された状態で前記キャリアを前記静止状態のビルドプレート上の前記ビルド面から離れる形で移動させて、前記重合領域と前記上部ゾーンとの間に後続のビルド領域を創出する工程を含む。概して、該方法は(e)工程(b)から(d)までの継続および/または反復により、互いに接着した状態の重合領域の堆積の継続または反復により前記三次元物体が形成されるまで、後続の重合領域が従前の重合領域と接着した状態を生み出す工程を含む。
放出層の機械的放出(mechanical release)が必要ないことから、または酸素を補充するためのビルド面の機械的移動が必要ないことから、該方法を連続的な形で実行することができるが、前述の個別の工程を逐次的に、同時に、またはこれらを組み合わせる形で実行できることも、理解されることになる。実際、製作中の領域の密度および/または複雑さなどの要因に応じて、工程の速度を経時的に変化させることができる。
また、ウィンドウまたは放出層からの機械的放出においては一般的に、ウィンドウの再コーティングを可能にする次の照射工程に対して望ましい距離よりもさらに遠くまでキャリアをビルドプレートから移動させ、次いでキャリアを再びビルドプレートに近付けるよう戻す(例えば「二歩前進一歩後退」動作)必要があることから、本発明は一部の実施形態において、この「バックアップ」工程の排除を可能にするとともに、再コーティングのためにウィンドウの移動に介入することなく、または形成済みの弾性放出層の「スナッピング」を行うことなく、キャリアを一定方向に、または単一方向に移動させることを可能にする。しかし、本発明の他の実施形態では、放出の実現ではなく、より迅速に重合性液体をビルド領域内へ充填または圧送することを目的に、往復運動が用いられる。
一部の実施形態において、移動工程は、工程毎または増分毎に均等な増分(例えば0.1または1ミクロン〜最大10または100ミクロン以上の増分)で逐次的に実行される。一部の実施形態において、移動工程は、工程毎または増分毎に可変性の増分(例えば毎回の増分が0.1または1ミクロン〜最大10または100ミクロン以上の範囲)で逐次的に実行される。増分の大きさは、移動率と併せて、部分的に、温度、圧力、製造する物品の構造(例えばサイズ、密度、複雑さ、構成など)などの要因に依存することになる。
本発明の他の実施形態において、移動工程は均等または可変性の比率で連続的に実行される。
一部の実施形態において、移動率(実行が逐次的か連続的かのいずれを問わない)は、同じく温度、圧力、製造する物品の構造、放射強度などの要因に応じて1秒当たり約0.1、1、または10ミクロン〜最大約100、1,000、または10,000ミクロンの範囲である。
下記にてさらに記述するとおり、一部の実施形態において、充填工程は、加圧条件下で前記重合性液体を前記ビルド領域内へ押し込むことによって実行される。そのような場合、1つまたは複数の移動工程を、1秒当たり少なくとも0.1、1、10、50、100、500または1000ミクロン以上の移動率または累積移動率または平均移動率で実行することができる。概して、圧力は、前記圧力が掛からない状態で前記移動工程を繰り返す最大移動率と比べ、少なくとも2、4、6、8または10倍の前記移動工程率にまで高める十分な圧力としてよい。前述のような装置を圧力容器内に収納することにより圧力を印加し、(例えば空気、酸素に豊富に含む空気、ガスの混和物、純粋な酸素などの)加圧雰囲気中でプロセスを実行する場合、10、20、30または40ポンド毎平方インチ(PSI)〜最大200、300、400または500PSI以上の圧力を使用することができる。不規則な大型の物体を製作する場合、より高い圧力は、大型高圧容器のコストが原因で、より遅い製作時間と比べ好ましくない場合がある。そのような実施形態では、供給面および重合性液体の両方が、同じ圧縮ガス(例えば、酸素を20〜95体積パーセント含み、酸素が重合阻害剤の役割を果たすもの)に流体接触していてもよい。
他方、より小さい品目を製作する場合、あるいはロッドまたは繊維は圧力容器の孔または開口部を通って製造される関係上、圧力容器から除去または排出できるロッドまたは繊維を製作する場合、圧力容器のサイズを、製作する生産物のサイズの割に小さく保つことができ、また(所望される場合は)より高い圧力を、より容易に利用することができる。
前述のとおり、照射工程は一部の実施形態において、パターン化された照射を使用して実行される。パターン化された照射は、製作する特定の品目に応じて、固定されたパターンであるか、または前述のとおりパターン発生装置(例えばDLP)によって創出される可変パターンであってもよい。
パターン化された照射が、経時的に一定に保持されるパターンではなくむしろ可変パターンである場合、毎回の照射工程は任意の適切な時間であるか、または例えば照射強度、重合性材料中における色素の有無、増大率などの要因に応じた持続時間であってもよい。したがって、一部の実施形態において、毎回の照射工程の持続時間を0.001、0.01、0.1、1または10マイクロ秒〜最長1、10、または100分以上の範囲とすることができる。各照射工程間の間隔は、一部の実施形態において、好ましくは可能な限り短く、例えば0.001、0.01、0.1、または1マイクロ秒〜最長0.1、1、または10秒である。
デッドゾーンと重合ゾーンの勾配との間には(これら2つが接触する場所に)厳密な境界がないが、重合ゾーンの勾配の厚さは、一部の実施形態において、少なくともデッドゾーンの厚さと同等である。したがって、一部の実施形態において、デッドゾーンの厚さは0.01、0.1、1、2もしくは10ミクロン〜最大100、200もしくは400ミクロン以上であり、および/または重合ゾーンの前記勾配と前記デッドゾーンを併せた厚さは1もしくは2ミクロン〜最大400、600、もしくは1000ミクロン以上である。したがって、重合ゾーンの勾配は、その時点で特有のプロセス条件次第で厚くなる場合もあれば薄くなる場合もある。重合ゾーンの勾配が薄い場合、それは増大中の三次元物体の底部の活性表面として説明することもでき、この表面とモノマーが反応して、付帯的に成長中のポリマー鎖の形成を継続し得る。一部の実施形態において、重合ゾーンの勾配または活性表面は、(重合工程が継続する一方で)少なくとも5、10、15、20または30秒〜最長5、10、15または20分以上、あるいは三次元生産物の完成まで維持される。
該方法はさらに、前記三次元物体に(例えば既定の望ましい意図的な開裂位置に、あるいは前記物体において開裂の防止または低減が重要でない位置に)開裂線を十分に形成できる時間にわたり重合ゾーンの前記勾配を遮断し、その後、重合ゾーンの前記勾配を(例えば移動工程の一時停止および再開、照射強度の増減、ならびにこれらの組み合わせによって)再開する工程を含み得る。
一部の実施形態において、ビルド面は平坦であるが、他の実施形態において、ビルド面は不規則で、例えば凸状または凹状に湾曲しているか、あるいはビルド面内に形成された壁または溝を有する。いずれの場合もビルド面は平滑であるか、または凹凸があってもよい。
繊維またはロッドの形成において湾曲および/または不規則なビルドプレートまたはビルド面を使用して、様々な材料を、製作する単一の物体に供給することができる(つまり、それぞれが別々の液体供給部などと関連付けられている、ビルド面内に形成された経路または溝を介して同一のビルド面に様々な重合性液体を供給することができる)。
[重合性液体用のキャリア供給経路]
重合性液体を液体導管およびリザーバーシステムからビルドプレートへ直接供給することができる一方、一部の実施形態において、キャリアは内部に1つ以上の供給経路を含む。キャリア供給経路は、重合性液体供給部、例えばリザーバーおよび付随するポンプと流体連通する状態である。異なるキャリア供給経路を同じ供給部と流体連通させ、互いに同時に動作させることができるか、あるいは(例えば、各キャリア供給経路用のポンプおよび/または弁により)異なるキャリア供給経路を互いに別々に制御することができる。別々に制御可能な供給経路は、同じ重合性液体を含有するリザーバーと流体連通させることができるか、または異なる重合性流体を含有するリザーバーと流体連通させることができる。弁アセンブリーの使用を通じて、一部の実施形態において、所望される場合は同じ供給経路を介した異なる重合性液体を交互に供給することができる。
5.重合性液体の往復供給
本発明の一実施形態では、重合性液体によるビルド領域の再充填を確実にするまたは加速するために、ビルド面を基準としてキャリアを縦方向に往復運動させる。
一部の実施形態において、アップストロークおよびダウンストロークを含む縦方向往復運動工程は、アップストロークの移動距離がダウンストロークの移動距離より長い状態で実行されることにより、移動工程の一部または全部を同時に実行することができる(つまり、キャリアをZ次元においてビルドプレートから切り離す形で駆動する)。
一部の実施形態において、アップストロークの速度は、アップストロークの合計時間のうち少なくとも20、30、40、または50パーセントの期間にわたり、アップストロークの完了まで、またはダウンストロークの開始に相当する方向変化が生じるまで、徐々に加速する(つまり、アップストロークの漸進的開始および/または漸進的加速が提供される)。言い換えれば、アップストロークは静かに、または徐々に開始する。
一部の実施形態において、ダウンストロークの速度は、ダウンストロークの合計時間のうち少なくとも20、30、40、または50パーセントの期間にわたり、徐々に減速する(つまり、アップストロークの漸進的終了および/または漸進的減速が提供される)。言い換えれば、ダウンストロークは静かに、または徐々に、完了または終了する。
一部の実施形態ではアップストロークの突発的な終了または突発的な減速、およびダウンストロークの突発的な開始または減速(例えばアップストロークからダウンストロークへ至る移動のベクトルまたは方向の急速な変化)が生じる一方、ここでは漸進的な遷移を(例えばアップストロークとダウンストロークとの間での移動に「停滞期」または一時停止を導入することにより)導入し得ることが理解されることになる。また、毎回の往復運動工程は単一のアップストロークおよびダウンストロークで構成され得る一方、往復運動工程は、頻度および/または振幅が同じ場合もあれば異なる場合もある、連動する2、3、4または5セット以上の複数の往復運動を含んでもよい、という点も理解されることになる。
一部の実施形態において、縦方向往復運動工程は、(例えばアップストロークおよびダウンストロークの1サイクル当たり)0.01または0.1秒〜最長1または10秒間の合計時間にわたり実行される。
一部の実施形態において、アップストロークの移動距離は0.02または0.2ミリメートル(あるいは20または200ミクロン)〜1または10ミリメートル(あるいは1000〜10,000ミクロン)である。ダウンストロークの移動距離はアップストロークの移動距離と同じであるか、またはそれ未満であってもよく、ダウンストロークの移動距離が少なければ、三次元物体が徐々に形成される過程でキャリアをビルド面から切り離す形で移動させることの達成に役立つ。往復運動工程が複数の連動する往復運動を含む場合、同一セット内のすべてのアップストロークの合計移動距離は、好ましくは、三次元物体が徐々に形成されるにつれてキャリアをビルド面から切り離す形で移動させることを達成できるよう、当該セット内のすべてのダウンストロークの合計移動距離より長い。
好ましくは、縦方向往復運動工程、特に該工程におけるアップストロークは、ビルド領域内での気泡またはガスポケットの形成を引き起こすわけではなく、むしろビルド領域は往復運動工程全体にわたり重合性液体が充填された状態を維持し、重合ゾーンまたは重合領域の勾配は「デッドゾーン」と接触している状態を維持し、そして製作される物体は往復運動工程全体にわたり成長する。理解されることになるとおり、往復運動の目的は、往復運動工程が行われない状態でビルド領域を再充填可能な速度と比べ、ビルド領域の再充填を加速または確実にすることであり、特に、比較的広いビルド領域に重合性液体を再充填しなければならない場合がそうである。
一部の実施形態において、移動工程は断続的に、毎分1、2、5または10回の個別移動から、毎分最大300、600または1000回の個別移動の比率で実行され、毎回の移動に一時停止が続き、一時停止中に照射工程が実行される。1回以上の往復運動工程(例えばアップストロークにダウンストロークが加わる工程)を毎回の移動工程内で実行できることが理解されることになる。言い換えれば、往復運動工程を移動工程内に組み入れることができる。
一部の実施形態において、個別の移動は、毎回の移動につき10または50ミクロン〜最大100または200ミクロンの平均移動距離(場合により、毎回の縦方向往復運動工程の総移動距離、例えばアップストローク距離からダウンストローク距離を引いた合計を含む)にわたり実行される。
本発明を実行するための、往復運動工程が本明細書に記載されている装置は実質的に前述のとおり、駆動装置がキャリアと関連付けられ、および/または付加的な駆動装置が透明部材と動作可能に関連付けられ、制御装置がそれらの片方または両方と動作可能に関連付けられ、キャリアと透明部材を前述のとおり互いを基準に往復運動させるよう構成される形で実装される。
6.光強度の増大による製作加速
概して、製作速度は光強度の増大によって加速させることができると見られている。一部の実施形態において、製作速度を高めるため、光はビルド領域に集中または「合焦」される。これは対物レンズなどの光学装置を使用して達成され得る。
製作速度は一般的に、光強度に比例し得る。例えば、ビルド速度(ミリメートル毎時)は、光強度(1平方センチメートル当たりミリワット)に乗数を乗じて算出することができる。乗数は、後述するものを含め、多様な要因に依存し得る。低いものから高いものまで、一連の乗数が採用され得る。低い側の範囲では、乗数は約10、15、20または30となり得る。高い側の乗数範囲では、乗数は約150、300、または400以上となり得る。
前述の関係は概して、1平方センチメートル当たり1、5または10ミリワット〜最大20または50ミリワットの範囲の光強度について想定される。
製作の加速を促すため、光に関する一定の光学特性を選択することができる。一例として、バンドパスフィルターを水銀電球光源と併用して、半値全幅(FWHM)で測定した場合に365±10nmの光を提供することができる。別の例を挙げると、バンドパスフィルターをLED光源と併用して、FWHMで測定した場合に375±15nmの光を提供することができる。
前述のとおり、そのようなプロセスで使用する重合性液体は概して、酸素を阻害剤とするフリーラジカル重合性液体、あるいは塩基を阻害剤とする酸触媒型またはカチオン重合型の重合性液体である。当然、一部の特定の重合性液体は他に比べ硬化が迅速または効率的であることから、高速に対する順応性も高いが、これは少なくとも部分的に、光強度のさらなる増大によって補われ得る。
光強度と速度が高くなるほど、阻害剤の消費に伴って「デッドゾーン」が薄くなり得る。デッドゾーンが失われると、プロセスが中断されることになる。そのような場合、阻害剤の供給を何らかの適切な手段によって確実にすることができ、例として阻害剤の濃縮化および/または加圧雰囲気化、より多孔質の半透過性部材、より強力な阻害剤(特に塩基を採用する場合)などの提供が挙げられる。
概して、重合性液体は粘度が低いほど高速に対する順応性が高く、特に、断面積が広い、および/または高密度の物品を製作する場合がそうである(ただしこれは少なくとも部分的に、光強度の増大によって補われ得る)。重合性液体は、50または100センチポイズ〜最大600、800または1000センチポイズ以上の範囲の粘度を有し得る(HYDRAMOTION REACTAVISC(商標)Viscometer(Hydramotion Ltd社(所在地:1 York Road Business Park,Malton,York YO17 6YA England)製)などの適切な装置を使用して室温および大気圧にて測定)。一部の実施形態において、必要であれば、重合性液体の粘度を有利には前述のとおり重合性液体の加熱によって低減することができる。
一部の実施形態において、例えば断面積が広い、および/または高密度の物品を製作する場合など、前述のとおり重合性液体を「圧送」する往復運動の導入、ならびに/または同じく前述のとおりキャリア経由での重合性液体供給の使用、ならびに/または同じく前述のとおり重合性液体の加熱および/もしくは加圧により、製作速度を高めることができる。
7.タイル化
ビルドサイズが比較的大きい場合に分解能および光強度を保持するため、複数の光エンジンを使用することが望ましい場合がある。複数の「タイル化」画像がビルド領域に投影されるよう、1つの画像(例えば複数ピクセルの配列)をビルド領域内に投影する形で個々の光エンジンを構成することができる。本明細書で使用する場合、「光エンジン」という用語は、光源、DLP装置(デジタルマイクロミラー装置など)および光学装置(対物レンズなど)を含むアセンブリーを意味し得る。また「光エンジン」は、1つ以上の他の構成要素と動作可能に関連付けられた制御装置などの電子機器をも含み得る。
一部の実施形態において、画像が重なり合っている構成は、例えば米国特許第7,292,207号、同第8,102,332号、同第8,427,391号、同第8,446,431号ならびに米国特許出願公開第2013/0269882号、同第2013/0278840号および同第2013/0321475号(これらの開示は全体が本明細書に組み込まれる)において全般的に論じられているように、重複領域を何らかの形で「配合」または「平滑化」して採用される。
タイル化画像は、光強度を犠牲にすることなく比較的大きいビルド領域を許容することができることから、大きい物体の場合にビルド速度の高速化を促し得る。3台以上の光エンジン(および相当するタイル化画像)が採用され得ることが理解されることになる。本発明の様々な実施形態において、少なくとも4、8、16、32、64、128個以上のタイル化画像を採用する。
8.複数ゾーンに分けた製作
前述のとおり、本発明の実施形態は、複数のゾーンまたは複数の動作セグメントを介して三次元物体の形成を実行することができる。そのような方法は一般的に、
(a)キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、キャリアとビルド面との間でビルド領域を画定し、キャリアは開始位置ではビルド面と隣接するが間隔を空けて配置される工程と、次いで
(b)
(i)重合性液体によるビルド領域の充填と、
(ii)光学的に透明な部材を介した(例えば単回曝露による)ビルド領域への光の照射と、その一方での
(iii)キャリアを静止状態に維持するか、またはキャリアを第1の累積移動率にてビルド面から分離させる形で移動させることにより、キャリアに接着している物体の固体のポリマー接着セグメントを重合性液体から形成すること
によって三次元物体の接着セグメントを形成する工程と、次いで
(c)場合により、ただし好ましくは
(i)重合性液体によるビルド領域の充填と、
(ii)光学的に透明な部材を介したビルド領域への光の連続的または断続的な照射と、
(iii)キャリアを第2の累積移動率にてビルド面から分離させる形で(例えば逐次的に、または照射工程と同時に)連続的または断続的に移動させることにより、接着セグメントとビルド面との間に物体の遷移セグメントを重合性液体から形成すること
(ただし第2の累積移動率は第1の累積移動率より高い)
によって三次元物体の遷移セグメントを形成する工程と、次いで
(d)
(i)重合性液体によるビルド領域の充填と、
(ii)光学的に透明な部材を介したビルド領域への光の連続的または断続的な照射と、
(iii)キャリアを第3の累積移動率にてビルド面から分離させる形で(例えば逐次的に、または照射工程と同時に)連続的または断続的に移動させることにより、遷移セグメントとビルド面との間に物体のボディセグメントを重合性液体から形成すること
(ただし第3の累積移動率は第1および/または第2の累積移動率より高い)
によって三次元物体のボディセグメントを形成する工程と
を含む。
注意点として、開始位置は一定の位置範囲(例えば最大5または10ミリメートル以上の範囲)内の任意の位置であってもよく、照射工程(b)(ii)は、キャリアが当該位置範囲内のどの位置にあっても固体ポリマーをキャリアへ接着させる十分な強度で実行される。これは有利には、キャリアおよび/またはビルド面の均一性の変動や、ビルド面の隣にキャリアを配置する際の駆動システム固有の変動などに起因する、キャリアへの三次元物体の接着に不具合が生じる可能性を低減する。
9.断続的(または「ストロボ型」)照射による製作
前述のとおり、一部の実施形態において、本発明は、断続的な発光間隔での照射を使用して実行することができる。一実施形態において、そのような方法は、
キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、キャリアとビルド面との間でビルド領域を画定する工程と、
ビルド領域を重合性液体で充填する工程と、
光学的に透明な部材を介してビルド領域に光を断続的に照射して重合性液体から固体ポリマーを形成する工程と、
キャリアをビルド面から分離させる形で連続的に移動させて固体ポリマーから三次元物体を形成する工程と
を含む。
別の一実施形態において、そのような動作方式は、
キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、キャリアとビルド面との間でビルド領域を画定する工程と、
ビルド領域を重合性液体で充填する工程と、
光学的に透明な部材を介してビルド領域に光を断続的に照射して重合性液体から固体ポリマーを形成する工程と、
キャリアをビルド面から分離させる形で連続的または断続的に(例えば逐次的に、または照射工程と同時に)移動させて固体ポリマーから三次元物体を形成する工程と
を含む。
一部の実施形態において、断続的照射は活性照射と不活性照射が交互に入れ替わる期間を含み、この場合、活性照射期間の平均持続時間は不活性照射期間の平均持続時間より短い(例えば活性照射期間の平均持続時間は不活性照射期間の平均持続時間の50、60、または80パーセント以下である)。
他の実施形態において、断続的照射は活性照射と不活性照射が交互に入れ替わる期間を含み、この場合、活性照射期間の平均持続時間は不活性照射期間の平均持続時間と同じであるか、またはより長い(例えば活性照射期間の平均持続時間は不活性照射期間の平均持続時間の少なくとも100、120、160、または180パーセントである)。
そのような動作方式の例について、下記にてさらに詳しく説明する。これらの特徴を、本明細書に記載の他の特徴および動作工程またはパラメーターのどれと組み合わせてもよい。
10.二重硬化性重合性液体:B剤
前述のとおり、本発明の一部の実施形態において、重合性液体は第1の光重合性成分(本明細書では「A剤」と呼ばれる場合もある)と、第1の成分とは別の機構により、または第1の成分と異なる形で、典型的にさらなる反応、重合または鎖延長によって固化する、第2の成分(本明細書では「B剤」と呼ばれる場合もある)とを含む。本発明の多数の実施形態を実行することができる。以下、注意点として、メタクリレートなど特定のアクリレートが記述される場合でも、他のアクリレートを使用することができる。
[A剤の化学物質]
前述のとおり、本発明の一部の実施形態において、樹脂は「A剤」と呼ばれる第1の成分を有することになる。A剤は、化学線または光に対する曝露によって重合され得るモノマーおよび/またはプレポリマーの混合物を含むか、または係る混合物からなる。この樹脂は2以上の官能性を有し得る(ただし官能性が1の樹脂も、ポリマーがそのモノマー中に溶解しない場合は使用することができる)。A剤の目的は、形成される物体の形状を「ロック」すること、あるいは1つ以上の付加的成分(例えばB剤)向けの足場を創出することである。重要な点として、A剤の存在量は、初期固化後に形成される物体の形状を維持するために最低限必要な量以上である。一部の実施形態において、この量は樹脂(重合性液体)組成全体に占める割合が10、20または30重量パーセント未満に相当する。
一部の実施形態において、A剤は架橋型ポリマーネットワークまたは固体ホモポリマーを形成する形で反応し得る。
A剤の構成成分、モノマーまたはプレポリマーに適する反応性末端基の例として、アクリレート、メタクリレート、α−オレフィン、N−ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン系樹脂、エポキシド、チオール、1,3−ジエン、ハロゲン化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエステル、マレイミド、およびビニルエーテルが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
A剤の固化における一態様は、A剤が足場を提供し、足場内で「B剤」と呼ばれる第2の反応性樹脂成分が第2の工程(これはA剤の固化と同時に発生するか、または続いて発生し得る)中に固化し得るということである。この二次反応は、好ましくはA剤の固化過程で確立される元来の形状を著しく歪めることなく発生する。代替的アプローチは、元来の形状を望ましい形で(in a desired manner)歪める結果に繋がることになる。
特定の実施形態において、本明細書に記載の方法および装置において使用する場合、A剤の固化は一定の領域内での印刷過程で連続的に、酸素またはアミンまたは他の反応性種によって阻害される結果、固化された部分と阻害剤透過性のフィルムまたはウィンドウとの間に液体界面を形成する(例えば連続液体相間/界面印刷によって実行される)。
[B剤の化学物質]
B剤は、A剤の固化反応後に第2の固化反応をする反応性末端基を有するモノマーおよび/またはプレポリマーの混合物を含むか、係る混合物からなるか、または本質的に係る混合物からなり得る。一部の実施形態において、B剤はA剤へ同時に添加することができることから、化学線に対する曝露中に存在するか、あるいはB剤は後続工程における3D印刷プロセス中に製造される物体中に添加され得る。B剤の固化に用いられる方法の例として、物体または足場を熱、水または水蒸気に接触させること、A剤の硬化時と異なる波長の光、触媒(付加的な熱の有無を問わない)、重合性液体からの(例えば熱、真空またはこれらの組み合わせの使用による)溶媒の蒸発、マイクロ波照射など、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
B剤の構成成分、モノマー、またはプレポリマーに適する反応性末端基対の例として、エポキシ/アミン、エポキシ/ヒドロキシル、オキセタン/アミン、オキセタン/アルコール、イソシアネート/ヒドロキシル、イソシアネート/アミン、イソシアネート/カルボン酸、無水物/アミン、アミン/カルボン酸、アミン/エステル、ヒドロキシル/カルボン酸、ヒドロキシル/塩酸、アミン/塩酸、ビニル/Si−H(ヒドロシリル化)、Si−Cl/ヒドロキシル、Si−Cl/アミン、ヒドロキシル/アルデヒド、アミン/アルデヒド、ヒドロキシメチルまたはアルコキシメチルアミン/アルコール、アミノプラスト、アルキン/アジド(チオレン、マイケル付加、ディールス・アルダー反応、求核置換反応などを含む付加的反応と併せて「クリック化学」の一実施形態としても知られる)、アルケン/硫黄(ポリブタジエン加硫)、アルケン/過酸化物、アルケン/チオール、アルキン/チオール、ヒドロキシル/ハロゲン化物、イソシアネート/水(ポリウレタン発泡体)、Si−OH/ヒドロキシル、Si−OH/水、Si−OH/Si−H(スズ触媒シリコーン)、Si−OH/Si−OH(スズ触媒シリコーン)、パーフルオロビニル(結合によりパーフルオロシクロブタンを形成)など(ただし「*」が付記されたイソシアネートは保護されるイソシアネート(例えばオキシム)を含む)、ディールス・アルダー反応、オレフィンメタセシス重合、チーグラー・ナッタ触媒作用を使用するオレフィン重合、開環重合(開環オレフィンメタセシス重合、ラクタム、ラクトン、シロキサン、エポキシド、環状エーテル、イミン、環状アセタールなどを含む)向けのジエン/ジエノフィルなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
他のB剤に適する反応性化学物質も、当業者であれば認識することになる。「Concise Polymeric Materials Encyclopedia」および「Encyclopedia of Polymer Science and Technology」に記載のポリマー形成に有用なB剤成分は、これらを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
[有機過酸化物]
一部の実施形態において、例えば熱および/またはマイクロ波照射による硬化中に潜在的に未反応の二重結合の反応を促すために、有機過酸化物が重合性液体または樹脂中に含まれ得る。そのような有機過酸化物は樹脂または重合性液体中に任意の適切な量で、例えば0.001または0.01または0.1重量パーセントから最大1、2または3重量パーセントの含有率で含まれ得る。適切な有機過酸化物の例として2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン(例:LUPEROX 101(商標))、過酸化ジラウリル(例:LUPEROX LP(商標))、過酸化ベンゾイル(例:LUPEROX A98(商標))、およびビスbis(tert−ブチルジオキシイソプロピル)ベンゼン(例:VulCUP R(商標))など(これらの組み合わせを含む)が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。そのような有機過酸化物は、Arkema(所在地:420 rue d’Estienne d’Orves, 92705 Colombes Cedex, France)を含め、ただし同社に限らず、多様なソースから入手可能である。
[エラストマー]
本発明を実施する上で特に有用な実施形態は、エラストマーを形成するための実施形態である。頑丈で高伸長のエラストマーは、液体UV硬化性前駆体だけを使用しての実現が困難である。しかし、硬化後に頑丈で高伸長のエラストマーを結果的に得られる熱硬化性材料(ポリウレタン、シリコーン、天然ゴム)が多数存在する。これらの熱硬化性エラストマーは元来、一般的にほとんどの3D印刷技法との両立性(incompatible)がない。
本発明の実施形態において、少量(例えば20重量パーセント未満)の低粘度UV硬化性材料(A剤)を熱硬化性前駆体と配合して(好ましくは頑丈な)エラストマー(例えばポリウレタン、ポリ尿素またはこれらのコポリマー(例えばポリ(ウレタン−尿素))、およびシリコーン)(B剤)を形成する。UV硬化性成分は、本明細書に記載のような3D印刷および重合性液体中のエラストマー前駆体向けの足場を使用して、物体を固化させて所望の形状にするために使用される。その後、物体を印刷後に加熱することにより、第2の成分を活性化する結果、エラストマーを含む物体が得られる。
[形成された物体の接着]
一部の実施形態において、A剤の固化を使用して多様な物体の形状を確定し、これらの物体を特定の構成に整列させることにより、物体間に気密シールを生じさせ、次いでB剤の二次固化を活性化することが有用となり得る。この要領で、部分間の強固な接着を製造過程で達成することができる。特に有用な例として、スニーカー成分の形成および接着が挙げられる。
[B剤としての粒子の添加(fusion)]
一部の実施形態において、「B剤」は単に、予め形成済みのポリマーの小粒子からなり得る。A剤の固化後、物体をB剤のガラス遷移温度より高い温度にまで加熱して、封入されたポリマー粒子を添加させることができる。
[B剤としての溶媒の蒸発]
一部の実施形態において、「B剤」は、予め形成済みのポリマーを溶媒中に溶解させたものからなり得る。A剤を固化させて所望の物体にした後、B剤用溶媒の蒸発を可能にするプロセス(例えば熱および真空の併用)に物体を投入することにより、B剤を固化させる。
[熱開裂性末端基]
一部の実施形態において、A剤における反応性化学物質を熱開裂させて、A剤の固化後に新たな反応性種を生成することができる。新たに形成される反応性種はさらにB剤と、二次固化過程で反応し得る。模範的システムがVelankar,Pezos and Cooper,Journal of Applied Polymer Science,62,1361−1376(1996)に記載されている。ここでは、UV硬化後、形成された物体中のアクリレート/メタクリレート基が熱開裂してジイソシアネートプレポリマーを生成し、これがさらに、配合された鎖延長剤と反応して、元来の硬化後の材料または足場内に高分子量ポリウレタン/ポリ尿素を提供する。そのようなシステムは概して、下記にてさらに詳しく論ずるとおり、ブロック化または反応性ブロック化プレポリマーを採用する二重硬化システムである。その後の作業において、上記の熱開裂は実際のところ鎖延長剤(通常はジアミン)と阻害された尿素との置換反応であり、これにより最終のポリウレタン/ポリ尿素がもたらされ、イソシアネート中間体は発生しないことが示唆される、という点に注目するとよい。
[成分混合方法]
一部の実施形態において、成分がプリンターのビルドプレートへと導入される前に、成分を連続的な形で混合することができる。これはマルチバレルシリンジおよび混合ノズルを使用して行うことができる。例えば、A剤はUV硬化性ジ(メタ)アクリレート樹脂を含むか、または係る樹脂からなり得、B剤はジイソシアネートプレポリマーおよびポリオールの混合物を含むか、または係る混合物からなり得る。ポリオールは1つのバレル内でA剤と一体的に配合することができ、未反応の状態を維持し得る。第2のシリンジバレルはB剤のジイソシアネートを含有することになる。このように、「B剤」の早期固化を心配することなく、材料を保管することができる。加えて、この形(fashion)で樹脂をプリンターへ導入する場合、全成分の混合とA剤の固化との間に一定の時間が設けられる(defined)。
本発明の実行時に使用可能な「二重硬化」重合性液体(または「樹脂」)および方法の付加的な例として、J.Rolland et al.,Method of Producing Polyurethane Three−Dimensional Objects from Materials having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO2015/200179(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Methods of Producing Three−Dimensional Objects from Materials Having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO2015/200173(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Three−Dimensional Objects Produced from Materials Having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO/2015/200189(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Polyurethane Resins Having Multiple Mechanisms of Hardening for Use in Producing Three−Dimensional Objects(2015年12月30日公開);ならびに
J.Rolland et al.,Method of Producing Three−Dimensional Objects from Materials having Multiple Mechanisms of Hardening,米国特許出願第14/977,822号(2015年12月22日出願);J.Rolland et al.,Method of Producing Polyurethane Three−Dimensional Objects from Materials having Multiple Mechanisms of Hardening,米国特許出願第14/977,876号(2015年12月22日出願),J.Rolland et al.,Three−Dimensional Objects Produced from Materials having Multiple Mechanisms of Hardening,米国特許出願第14/977,938号(2015年12月22日出願),およびJ.Rolland et al.,Polyurethane Resins having Multiple Mechanisms of Hardening for Use in Producing Three−Dimensional Objects,米国特許出願第14/977,974号(2015年12月22日出願)に記載のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
これらすべての開示が全体的に、これらを引用することによって本明細書の一部をなすものとする。
11.製作生産物
本発明の方法およびプロセスによって製造される三次元生産物は最終生産物、仕上がり(finished)生産物もしくは実質的仕上がり生産物であるか、または表面処理、レーザー切断、放電マシニングなど、さらなる製造工程を経ることになる中間生産物である場合もある。中間生産物は、さらなる付加製造を同じ装置または異なる装置で実行可能な対象生産物を含む。例えば、仕上がり生産物の一領域を打ち切ることを目的に、あるいは単に仕上がり生産物または「ビルド」の特定の領域が他の領域ほど脆性でないことから、重合ゾーンの勾配を一旦中断し、その後再開することにより、進行中の「ビルド」へ意図的に分断線または開裂線を導入することができる。
本発明の方法および装置により、多数の様々な生産物を製造することができ、例として、大縮尺の模型またはプロトタイプの両方、少量の特別生産物、小型のまたは超小型の生産物または装置などが挙げられる。例として、医療機器および埋込型医療機器、例えばステント、薬物送達用デポー剤、機能性構造物、微小針配列、繊維およびロッド、例えば導波管、微小機械装置、微小流体装置などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
したがって、一部の実施形態において、生産物は0.1もしくは1ミリメートル〜最大10もしくは100ミリメートル以上の高さ、および/または0.1もしくは1ミリメートル〜最大10もしくは100ミリメートル以上の最大幅を有し得る。他の実施形態において、生産物は10もしくは100ナノメートル〜最大10もしくは100ミクロン以上の高さ、および/または10もしくは100ナノメートル〜最大10もしくは100ミクロン以上の最大幅を有し得る。これらは単なる例である。最大サイズおよび幅は特定のデバイスのアーキテクチャーおよび光源の分解能に依存し、実施形態または製造している物品の特定の目的に応じて調整することができる。
一部の実施形態において、生産物の高さ対幅の比率は少なくとも2:1、10:1、50:1、または100:1以上、あるいは幅対高さの比率は1:1、10:1、50:1、または100:1以上である。
一部の実施形態において、下記にてさらに論ずるとおり、生産物は少なくとも1つまたは複数の、内部に形成された細孔または経路を有する。
本明細書に記載のプロセスにより、多種多様な特性を有する生産物を製造することができる。したがって、一部の実施形態において、生産物は剛性であり、他の実施形態において生産物は可撓性または弾性である。一部の実施形態において、生産物は固体であり、他の実施形態において、生産物はヒドロゲルなどのゲルである。一部の実施形態において、生産物は形状記憶を有する(つまり、生産物は構造破壊に至る段階まで変形しない限り、変形後に以前の形状へ実質的に戻る)。一部の実施形態において、生産物は単体であり(つまり、単一の重合性液体から形成される)、一部の実施形態において、生産物は複合体である(つまり、複数の異なる重合性液体から形成される)。採用する重合性液体の選択などの要因によって特定の特性が決まる。
一部の実施形態において、生産物または物品は少なくとも1つの張り出した特徴(または「張出部」)、例えば2つの支持体間の架橋要素、または実質的に垂直な1つの支持体から突出する片持ち型要素(cantilevered element)を有する。本発明のプロセスの一部の実施形態における一方向の連続する性質のために、各層が実質的完成に至るまで重合する場合に層間に形成される分断線または開裂線の問題、および次のパターンが露出する前に発生する実質的な時間間隔は、大幅に低減される。したがって、一部の実施形態において、該方法は、物品と同時に製作されるそのような張出部向けの支持構造数の低減または排除において、特に有利である。
12.付加的および代替的な方法および装置
本発明の実行時に使用可能な装置、重合性液体(または「樹脂」)および方法の付加的な例として、J.DeSimone et al.,Three−Dimensional Printing Using Tiled Light Engines,PCT公開番号WO/2015/195909(2015年12月23日公開);J.DeSimone et al.,Three−Dimensional Printing Method Using Increased Light Intensity and Apparatus Therefore,PCT公開番号WO/2015/195920(2015年12月23日公開),A.Ermoshkin et al.,Three−Dimensional Printing with Reciprocal Feeding of Polymerizable Liquid,PCT公開番号WO/2015/195924(2015年12月23日公開);J.Rolland et al.,Method of Producing Polyurethane Three−Dimensional Objects from Materials having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO2015/200179(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Methods of Producing Three−Dimensional Objects from Materials Having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO2015/200173(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Three−Dimensional Objects Produced from Materials Having Multiple Mechanisms of Hardening,PCT公開番号WO/2015/200189(2015年12月30日公開);J.Rolland et al.,Polyurethane Resins Having Multiple Mechanisms of Hardening for Use in Producing Three−Dimensional Objects(2015年12月30日公開);およびJ.DeSimone et al.,Methods and Apparatus for Continuous Liquid Interface Production with Rotation,PCT公開番号WO/2016/007495に記載のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの開示が全体的に、これらを引用することによって本明細書の一部をなすものとする。
本発明の代替的な一実施形態において、該方法を、Hullの米国特許第5,236,637号、図4に記載の方法および装置を使用して実行することができ、その場合、重合性液体は非混和性液体層(同文献では「非湿潤性」とされている)の上に浮いた状態である。ここでは、非混和性液体層がビルド面の役割を果たす。そのように実施される場合、非混和性液体(水性であっても非水性であってもよい)は好ましくは(i)重合性液体よりも密度が高く、(ii)重合性液体と非混和性であり、および(iii)重合性液体で湿らせることができる。界面活性剤、湿潤剤、増粘剤、顔料および粒子などの成分を任意選択で、重合性液体または非混和性液体のいずれかまたは両方に含めてもよい。
本発明は、上記にて詳述のとおり、好ましくは連続液体相間重合によって実行される一方、一部の実施形態において、付加製作を含め、ボトムアップ製作向けに代替的な方法および装置を使用することができる。そのような方法および装置の例として、Johnの米国特許第7,438,846号、El−Siblaniの米国特許第8,110,135号、Joyceの米国特許出願公開第2013/0292862号およびChen et al.の米国特許出願公開第2013/0295212号に記載のものが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの特許および出願の開示は全体が、これらを引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
本発明は以下に挙げる非限定的な実施例においてさらに詳しく説明される。
[実施例1]
[断続的な照射および移動による連続製作]
本発明の一プロセスが図6に例示されており、この図では縦軸が、ビルド面から離れるキャリアの動きを図解している。この実施形態では、縦方向移動または移動工程(キャリアまたはビルド面のいずれか、好ましくはキャリアの駆動によって達成され得る)が連続かつ一方向であり、照射工程も同時に実行する。製作する物品の重合は重合勾配から発生し、したがって物品内での「層ごとの」分断線の発生が最小限に抑えられる。
本発明の代替的実施形態が、図7で例示されている。この実施形態では、移動工程を段階的に実行し、キャリアおよびビルド面が互いに離れる形での能動的移動の合間に一時停止を導入する。加えて、照射工程を断続的に、この例では移動工程の一時停止中に実行する。我々の所見として、重合阻害剤が、照射および/または移動の一時停止中にデッドゾーンおよび隣接する重合勾配を維持できる十分な量、デッドゾーンへ供給される限り、重合勾配は維持され、製造する物品内での層形成は最小化または回避される。言い換えれば、たとえ照射工程および移動工程が連続的でなくても、重合は連続的である。十分な量の阻害剤は、阻害剤に対して十分に透過性のある透明部材の活用、阻害剤の濃縮(例えば阻害剤を豊富に含む大気および/または加圧大気からの阻害剤の供給)などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない、多様な技法のいずれかによって供給できる。概して、三次元物体の製作が迅速化する(つまり、移動の累積速度が高くなる)ほど、デッドゾーンおよび隣接する重合勾配を維持するために必要となる阻害剤も多くなる。
[実施例2]
[重合性液体によるビルド領域充填を確実にするための、移動過程での往復運動の採用による連続製作]
本発明のさらなる一実施形態が、図8で例示されている。上記の実施例1、図7同様、この実施形態でも、移動工程を段階的に実行し、キャリアおよびビルド面が互いに離れる形での能動的移動の合間に一時停止を導入する。同じく上記の実施例1同様、照射工程を断続的に、やはり移動工程の一時停止中に実行する。ただしこの実施例では、移動および照射の一時停止中にデッドゾーンおよび隣接する重合勾配を維持する能力は、照射の一時停止中における縦方向往復運動の導入に活用される。
我々の所見として、縦方向往復運動(キャリアとビルド面を互いに離れる形で駆動した後、互いに向かい合う方向に戻す)は、特に照射の一時停止中、見掛け上は重合性液体をビルド領域へ引き込むことにより、重合性液体によるビルド領域の充填を確実にするのに役立つ。これは比較的広い面積を照射するか、または比較的大きい部品を製作する場合に有利であり、ビルド領域の中心部分の充填を、他の急速製作に合わせて速度制限的にすることができる。
縦軸またはZ軸方向の往復運動を、どちらの方向でも任意の適切な速度で実行できる(また速度は両方向で同じである必要はない)が、離れる形での往復運動時の速度は、ビルド領域内での気泡形成を引き起こすには不十分であることが好ましい。
照射を一時停止する都度の間における単一サイクルの往復運動が図23に記載されているが、一時停止過程の都度、複数サイクル(互いに同じでも異なっていてもよい)を導入できることが理解されることになる。
上記の実施例1同様、重合阻害剤が、往復運動中にデッドゾーンおよび隣接する重合勾配を維持できる十分な量、デッドゾーンへ供給される限り、重合勾配は維持され、製造する物品内での層形成は最小化または回避され、そしてたとえ照射工程および移動工程が連続的でなくても、重合は連続的である状態を維持する。
[実施例3]
[部品の品質を高めるための、往復運動のアップストローク中の加速および往復運動のダウンストローク中の減速]
我々の所感として、アップストロークおよび対応するダウンストロークの速度には限度があり、それを超えてしまうと、製作する部品または物体の品質劣化を引き起こす(おそらく、重合勾配内の軟質領域において側方剪断力によって生じる樹脂流動の劣化が原因である)。こうした剪断力の低減および/または製作する部品の品質を確実にするため、アップストロークおよびダウンストロークの範囲内に可変性の速度を導入し、図9の概略図で例示されているとおり、アップストローク中に漸進的加速が発生し、ダウンストローク中に漸進的減速が発生するようにする。
[実施例4]
[複数ゾーンに分けた製作]
図10は、前述の方法により、第1のベース(または「接着」)ゾーン、任意選択的な第2の遷移ゾーン、および第3のボディゾーンを経て三次元物体を製作する過程における時間(t)にわたるキャリアの移動(z)を例示する概略図である。このように、三次元物体を形成するプロセス全体を3つ(または2つ)の、即座に続くセグメントまたはゾーンに分ける。これらのゾーンを、好ましくは重合勾配が3つのゾーン間で遮断されないよう、これらのゾーン間で大幅に(例えば5または10秒間より長く)遅れる一時停止のない、連続的な順序で実行する。
第1のベース(または「接着」)ゾーンは、後続の遷移ゾーンおよび/またはボディゾーンで使用する線量より高い線量(より長い持続時間および/またはより高い強度)での初回の光曝露または照射曝露を含む。これは、キャリアがビルド面と完璧に整列しない問題および/またはビルド面からのキャリアの配置の変動の問題を、樹脂がキャリアに対して確実に重合することを保証するによってプロセスの開始時に未然に防ぐことが目的である。キャリアが初期の開始位置に配置される前の、任意選択的な往復運動工程(重合性液体をビルド領域内へ最初に分配または圧送するための工程)が記載されていることに注目されたい。注意点として、可溶性放出層などの放出層(不記載)をさらに、望ましい場合は最初に重合される材料とキャリアとの間に含めてもよい。概して、このベースゾーン中に製造される三次元物体の割合は少ないか、または微々たるものである(例えば1、2または5体積パーセント未満)。同様に、このベースゾーンの持続時間は、概して、ベースゾーン、任意選択的な遷移ゾーン、およびボディゾーンの合計持続時間に占める割合が少ないか、または微々たるものである(例えば1、2または5パーセント未満)。
プロセスにおける第1のベースゾーンの直後、場合により(ただし好ましくは)遷移ゾーンが存在する。この実施形態では、照射の持続時間および/または強度、ならびに振動工程の変位は、前述のベースゾーンで採用されるものと比べると少ない。遷移ゾーンは(例示されている実施形態において)、2回または5回から最大50回以上の振動工程およびそれぞれの対応する照射を経て、進行し得る。概して、三次元物体の中間的な割合(intermediate portion)(ベースゾーン中に形成される割合より多いが、ボディゾーン中に形成される割合より少ない)が遷移ゾーン中に製造される(例えば1、2または5体積パーセント〜10、20または40体積パーセント)。同様に、この遷移ゾーンの持続時間も概して、ベースゾーンの持続時間よりは長いがボディゾーンの持続時間より短い(例えば、ベースゾーン、遷移ゾーンおよびボディゾーンの合計持続時間の1、2または5パーセント〜10、20または40パーセントの持続時間(例えば1、2または5パーセント未満))。
プロセスにおける遷移ゾーンの直後(または遷移ゾーンが含まれない場合はプロセスにおけるベースゾーンの直後)にボディゾーンが存在し、このゾーン中に三次元物体の未形成部分が形成される。例示されている実施形態において、ボディゾーンはベースゾーンよりも照射線量が低い(また遷移状態が存在する場合、好ましくは遷移ゾーンよりも線量が低い)状態で実行され、往復運動工程は(場合により、ただし一部の実施形態において好ましくは)ベースゾーンよりも変位が少ない(および、遷移状態が存在する場合、場合により、ただし好ましくは遷移ゾーンよりも変位が少ない)状態で実行される。概して、三次元物体の大部分、典型的に60、80、または90体積パーセント超が、遷移ゾーン中に製造される。同様に、このボディゾーンの持続時間も概して、ベースゾーンおよび/または遷移ゾーンの持続時間より長い(例えば、ベースゾーン、遷移ゾーンおよびボディゾーンの合計持続時間の少なくとも60、80、または90パーセント)。
注意点として、この実施例では複数のゾーンを振動型の製作方式と関連付けて例示しているが、本明細書に記載の複数ゾーン製作技法を、下記の実施例においてさらに詳しく例示されるとおり、他の製作方式と併せて実施することもできる(遷移ゾーンは含まれるものとして例示されているが、やはり任意選択的である)。
[実施例5]
[断続的(または「ストロボ型」)照射による製作]
「ストロボ型」動作方式の目的は、光源または放射源がオンまたは有効である時間を(例えば三次元物体の製作完了に必要な合計時間の80、70、60、50、40、または30パーセント以下にまで)短縮し、(そのような有効な照射または放射の時間を短縮しない場合と同じ累積速度で移動を実行する場合に必要な強度と比較して)強度を高めることにより、光または放射の総体的線量が他の場合と実質的に同じである状態を維持するようにすることである。これにより、樹脂の同時硬化を試みることなく、樹脂がビルド領域へ流入する時間を長くすることができる。ストロボ型技法は、下記にてさらに論ずるとおり、連続方式、段階方式および振動方式を含め、本明細書において前述の既存の一般的な動作方式のいずれにも適用することができる。
図11Aは、連続方式の一実施形態の概略図である。従来の連続方式では、画像を投影し、キャリアが上方へ移動し始める。ビルドプラットフォームの高さに呼応しつつ、製造する三次元物体の断面積に相当する間隔で画像が変わる。ビルドプラットフォームの運動速度を、様々な理由により変えることができる。例示されているとおり、多くの場合、ビルドプラットフォームへ物体を接着することを主な目標とするベースゾーンと、製造する物体全体に適する速度を有するボディゾーンと、ベースゾーンの速度および/または線量からボディゾーンの速度および/または線量へと徐々に移行する遷移ゾーンが存在する。注意点として、前述のとおり、硬化がやはり行われる結果、ビルド領域内の重合性液体中での層ごとの分断線の形成を防ぐ重合勾配が好ましくは保持され、キャリア(または成長中の物体)が重合性液体と液体接触している状態を維持する。
図11Bは、ストロボ型連続方式の一実施形態の概略図である。ストロボ型連続方式では、光強度を高めるが、画像を短い点滅または断続的セグメントに分けて投影する。強度を高めることにより、樹脂の硬化が加速する結果、硬化中の流量が最小限で済む。点滅間隔のおかげで、樹脂は流動と同時に硬化されずに済む。これは例えばピッチングなど、移動中の樹脂を硬化させようとすることによって生じる問題を低減し得る。
加えて、ストロボ方式において達成される光源に対する負荷サイクルの低減により、増加した断続的な電力を使用することも可能となる。例えば、従来の連続方式向けの強度が5mW/cmであったとすると、強度を2倍の10mW/cmにまで増やし、画像投影時間を半分に減らすことができるか、または強度を5倍の25mW/cmにまで高め、照射時間を以前の5分の1にまで短縮することができる。
図12Aは、段階方式の一実施形態の概略図である。従来の段階方式では、ビルドプラットフォームが静止中(または照射の合間の高速移動と比べ低速で移動中)に画像を投影する。1回の上昇分での曝露が十分であれば画像の投影を終了し、ビルドプラットフォームをある程度上方へ移動させる。この運動は一定の速度であるか、または未硬化樹脂が薄い場合における低速から、未硬化樹脂がより厚くなることに伴う加速など、速度を変えることもできる。ビルドプラットフォームが新たな位置に収まると、次の断面の画像を、次回上昇分を十分に曝露させられるように投影する。
図12Bは、ストロボ型段階方式の一実施形態の概略図である。ストロボ型段階方式では、光強度を高め、画像投影時間を短縮する。これにより樹脂流動時間を長くすることができるため、総体的な印刷速度または移動速度を低減することができる。例えば、従来の段階方式向けの強度が5mW/cmで、ビルドプラットフォームが毎秒100umの増分で移動し、画像投影時間が1秒間であったとすると、強度を2倍の10mW/cmにまで増やし、画像投影時間を0.5秒間にまで短縮し、そして移動速度を毎秒50umにまで低減することができるか、またはステージの移動時間を0.5秒間にまで短縮することができる。強度を5倍以上にまで高めることができるため、画像投影時間を5分の1以下にまで短縮することができる。
図13Aは、振動方式の一実施形態の概略図である。振動方式でも同じく、ビルドプラットフォームが静止中(または照射の合間の高速移動と比べ低速で移動中)に画像を投影する。1回の上昇分が硬化すると画像の投影を終了し、ビルドプラットフォームを上方へ移動させて追加の樹脂をビルドゾーンへ引き込み、その後、ビルドプラットフォームを降下させ、前回の硬化高さの上方に位置する次の上昇水準にまで戻す。この運動は一定の速度であるか、または未硬化樹脂が薄い場合における低速から、未硬化樹脂がより厚くなるのに伴う加速など、速度を変えることもできる。ビルドプラットフォームが新たな位置に収まると、次の断面の画像を、次回上昇分を硬化させられるように投影する。
図13Bは、ストロボ型振動方式の一実施形態の概略図である。ストロボ型振動方式では、光強度を高め、画像投影時間を短縮する。これにより樹脂流動時間を長くすることができるため、総体的な印刷速度または移動速度を低減することができる。例えば、従来の振動方式向けの強度が5mW/cmで、ビルドプラットフォームが1mm上方へ移動した後、毎秒100umの増分で降下して前の高さより上方へ戻り、画像投影時間が1秒間であったとすると、強度を2倍の10mW/cmにまで増やし、画像投影時間を0.5秒間にまで短縮し、そして移動速度を半分にまで短縮することができるか、またはステージの移動時間を0.5秒間にまで短縮することができる。強度を5倍以上にまで高めることができるため、画像投影時間を5分の1以下にまで短縮することができる。図13Bのセグメント「A」について、下記にてさらに論ずる。
図14Aは、ストロボ型振動方式の別の一実施形態で運用される製作方法の一セグメントを例示する図である。この実施形態では、キャリアが静止状態となるセグメントの持続時間をストロボ照射持続時間近くにまで短縮することにより、(所望する場合は)累積移動率および製作速度を変えずに振動セグメントの持続時間を長くすることができる。
図14Bは、照射セグメント中にキャリアが(振動セグメントのアップストロークと比べ比較的低速で)移動すること以外は図14Aと同様の、ストロボ型振動方式の別の一実施形態の一セグメントを例示する図である。
[実施例6]
[製作中におけるプロセスパラメーターの変更]
実施例13〜14の方法において、ボディゾーン中の動作条件はボディゾーン全体にわたり一定であると示されている。しかし、下記にてさらに論ずるとおり、ボディゾーンの過程で様々なパラメーターを変更または修正することができる。
製造過程で1つのパラメーターを変更する場合の主な理由は、三次元物体の断面形状の変化、つまり、同じ三次元物体におけるセグメントまたは部分が小さくなったり(この場合、充填が比較的容易)大きくなったり(この場合、充填が比較的困難)することにあると思われる。セグメントの充填が比較的容易である(例えば直径1〜5mm相当)場合、上方移動速度を速く(最大50〜1000m/hr)し、および/またはポンプの高さを最小限(例えばせいぜい100〜300um)に留めることができる。セグメントの断面が大きくなると(例えば直径5〜500mm相当)、上方移動速度を減速(例えば1〜50mm/hr)し、および/またはポンプをより高く(例えば500〜5000um)することができる。当然、特定のパラメーターは、例えば照射強度、特定の重合性液体(色素などの重合性液体の構成成分、および充填剤濃度を含む)、採用する特定のビルド面などの要因に応じて変動することになる。
一部の実施形態において、光の総体的線量(時間および強度によって決まる)を、照射断面積の「主要部分」が増加するにつれ、減らすことができる。言い換えれば、光の面積が広い場合と比べ、小さい光点では単位当たり線量を増やす必要が生じる場合がある。如何なる特定の理論にも縛られることを望むわけではないが、これは重合性液体の化学的運動学に関連し得る。この効果は、相当直径が小さい断面に対する光の総体的線量を増やすことをもたらし得る。
一部の実施形態において、工程間またはポンプ間における毎回の上昇分の厚さを変えることができる。これは、分解能要件の低減に伴う加速に繋がり得る(つまり、物体において精度要件がより低い部分、または許容する変動性がより大きい部分の製作と、精度要件がより高い部分、または許容範囲がより精密もしくは狭い部分の製作との対比)。例えば、増分を100umから200umまたは400umへと変更し、厚さが増えた部分の硬化をすべて、単一の期間に集約することができる。この期間を、相当量のより少ない増分により統合される期間(combined time)よりも短くするか、同一にするか、または長くすることができる。
一部の実施形態において、送達される光の線量(時間および/または強度)を特定の断面(物体の縦方向領域)において変更するか、さらには同じ断面内または縦方向領域内の異なる区域ごとに変更することもできる。これは特定の幾何形状における剛性または密度の変更に相当し得る。これは例えば、高さの増分が異なる部分での線量の変更、あるいは毎回の上昇の照射における異なるゾーンのグレースケール率の変更によって、達成され得る。
上記は本発明を例示するものであり、本発明を限定するものと解釈してはならない。本発明は以下の特許請求の範囲によって定義され、特許請求の範囲の同等物も本発明に含まれることになる。

Claims (31)

  1. 三次元物体の形成方法であって、
    キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、前記キャリアと前記ビルド面との間でビルド領域を画定する工程と、
    前記ビルド領域を重合性液体で充填する工程と、
    前記光学的に透明な部材を介して前記ビルド領域に光を断続的に照射して前記重合性液体から固体ポリマーを形成する工程と、
    前記キャリアを前記ビルド面から分離させる形で連続的に移動させて、前記固体ポリマーから前記三次元物体を形成する工程と
    を含む方法。
  2. 前記断続的照射が活性照射と不活性照射とが交互に入れ替わる期間を含み、活性照射期間の平均持続時間が不活性照射期間の平均持続時間より短い請求項1に記載の方法。
  3. 前記充填工程、照射工程および/または移動工程が
    (i)前記ビルド面に接触している重合性液体のデッドゾーンの連続的維持、および
    (ii)重合ゾーンの勾配は部分硬化した形態の前記重合性液体を含み、前記デッドゾーンと前記固体ポリマーとの間でこれらと相互接触している前記重合ゾーンの勾配の連続的維持
    も同時に行いながら実行される請求項1または2に記載の方法。
  4. 三次元物体の形成方法であって、
    キャリアと、ビルド面を有する光学的に透明な部材とを用意し、前記キャリアと前記ビルド面との間でビルド領域を画定する工程と、
    前記ビルド領域を重合性液体で充填する工程と、
    前記光学的に透明な部材を介して前記ビルド領域に光を断続的に照射して前記重合性液体から固体ポリマーを形成する工程と、
    前記キャリアを前記ビルド面から分離させる形で(例えば逐次的に、または前記照射工程と同時に)連続的または断続的に移動させて、前記固体ポリマーから前記三次元物体を形成する工程と
    を含み、
    前記断続的照射が活性照射と不活性照射とが交互に入れ替わる期間を含み、活性照射期間の平均持続時間が不活性照射期間の平均持続時間より短い方法。
  5. 前記充填工程が前記重合性液体による前記ビルド領域の再充填を確実にするまたは加速するために、前記ビルド面を基準として前記キャリアを縦方向に往復運動させることをさらに含む請求項5に記載の方法。
  6. 前記充填工程、照射工程および/または移動工程が
    (i)前記ビルド面に接触している重合性液体のデッドゾーンの連続的維持、および
    (ii)重合ゾーンの勾配は、部分硬化した状態の前記重合性液体を含み、前記デッドゾーンと前記固体ポリマーとの間に存在し前記デッドゾーンと前記固体ポリマーに接触している前記重合ゾーンの勾配の連続的維持
    も同時に行いながら実行される請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記ビルド面が側方(例えばXおよびY)次元において固定され静止状態である請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記移動が1秒当たり少なくとも0.1、1、10、100または1000ミクロンの累積速度で(例えばすべてのゾーン経由で)実行される請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記光学的に透明な部材が半透過性部材を含み、デッドゾーンの前記連続的維持が、前記デッドゾーンおよび前記重合勾配を十分に維持できる量の重合阻害剤を前記光学的に透明な部材を介して供給することによって実行される請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記光学的に透明な部材が半透過性ポリマー(例:フルオロポリマー)で構成される請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記重合ゾーンの勾配および前記デッドゾーンが一体的に1〜1000ミクロンの厚さを有する請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記重合ゾーンの勾配が少なくとも5、10、20、または30秒あるいは少なくとも1または2分間にわたり維持される請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ビルド領域において前記重合性液体を加熱してその粘度を下げる工程をさらに含む請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記照射工程がマスクレスフォトリソグラフィによって実行される請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記重合性液体がフリーラジカル重合性液体を含み、前記阻害剤が酸素を含むか、あるいは
    前記重合性液体が酸触媒液体またはカチオン重合性液体を含み、前記阻害剤が塩基を含む
    請求項1から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記重合性液体が(i)第1の光重合性液体成分および(ii)前記第1の成分と異なる第2の固化性成分の混合物を含み、
    前記方法がさらに、
    前記三次元物体の形成と同時にまたは形成後に、前記三次元物体中における前記第2の固化性成分を固化および/または硬化させる工程を含む
    請求項1から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記第2の成分が重合性液体を前記第1の成分中で可溶化または懸濁させたものを含む請求項16に記載の方法。
  18. 前記第2の成分が
    (i)重合性固体を前記第1の成分中で懸濁させたもの、
    (ii)重合性固体を前記第1の成分中で可溶化させたもの、または
    (iii)ポリマーを前記第1の成分中で可溶化させたもの
    を含む請求項16に記載の方法。
  19. 前記三次元中間体が崩壊性または圧縮性である請求項16に記載の方法。
  20. 前記三次元物体が前記第1の成分および前記第2の成分から形成されたポリマーブレンド、相互貫入ポリマーネットワーク、半相互貫入ポリマーネットワーク、または逐次相互貫入ポリマーネットワークを含む請求項16に記載の方法。
  21. 前記重合性液体が
    1または10重量パーセント〜40、90または99重量パーセントの前記第1の成分と、
    1、10または60重量パーセント〜90または99重量パーセントの前記第2の成分と
    を含む請求項16に記載の方法。
  22. 前記固化工程および/または硬化工程(d)が前記照射工程(c)と同時に実行され、かつ
    (i)前記固化工程および/または硬化工程が沈殿によって実行されるか、または
    (ii)前記照射工程が前記第2の成分を十分に熱固化または熱重合させられる量の熱を前記第1の成分の重合から生じる
    請求項16に記載の方法。
  23. 前記固化工程および/または硬化工程(d)が前記照射工程(c)に続いて実行され、
    (i)前記第2の固化性成分を加熱すること、
    (ii)前記照射工程(c)における光と波長が異なる光を前記第2の固化性成分に照射すること、
    (iii)前記第2の重合性成分を水に接触させること、および/または
    (iv)前記第2の重合性成分を触媒に接触させること
    によって実行される請求項16に記載の方法。
  24. 前記第2の成分が、ポリウレタン、ポリ尿素、もしくはこれらのコポリマーの前駆体、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、または天然ゴムを含み、前記固化工程が加熱および/またはマイクロ波照射によって実行される請求項16に記載の方法。
  25. 前記第2の成分が、ポリウレタン、ポリ尿素、またはこれらのコポリマーの前駆体を含み、
    前記固化工程および/または硬化工程が前記第2の成分を水に接触させることによって実行される
    請求項16に記載の方法。
  26. 前記固化工程および/または硬化工程(d)が前記照射工程に続いて実行され
    前記固化工程および/または硬化工程(d)が、前記固体ポリマーの足場が分解して前記第2の成分の重合に必要な構成成分を形成する条件下で実行される
    請求項16に記載の方法。
  27. 前記第2の成分が、ポリウレタン、ポリ尿素、もしくはこれらのコポリマーの前駆体、シリコーン樹脂、開環メタセシス重合樹脂、またはクリック化学樹脂、シアネートエステル樹脂を含み、
    前記固化工程および/または硬化工程が、前記第2の成分を重合触媒に接触させることによって実行される
    請求項16に記載の方法。
  28. 前記重合性液体が第1の成分(A剤)および少なくとも1つの付加的成分(B剤)を含み、
    前記第1の成分が化学線または光に対する曝露によって重合され得るモノマーおよび/またはプレポリマーを含み、
    前記第2の成分が熱、水、水蒸気、前記第1の成分の重合時と異なる波長の光、触媒、重合性液体からの溶媒の蒸発、マイクロ波照射に対する曝露、およびこれらの組み合わせに接触すると固化し得る
    請求項16に記載の方法。
  29. 前記第1の成分のモノマーおよび/またはプレポリマーが、アクリレート、メタクリレート、α−オレフィン、N−ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン系樹脂、エポキシド、チオール、1,3−ジエン、ハロゲン化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエステル、マレイミド、およびビニルエーテルからなる群から選択される反応性末端基を含む請求項28に記載の方法。
  30. 前記付加的成分が、エポキシ/アミン、エポキシ/ヒドロキシル、オキセタン/アミン、オキセタン/アルコール、イソシアネート/ヒドロキシル、イソシアネート/アミン、イソシアネート/カルボン酸、シアネートエステル、無水物/アミン、アミン/カルボン酸、アミン/エステル、ヒドロキシル/カルボン酸、ヒドロキシル/塩酸、アミン/塩酸、ビニル/Si−H、Si−Cl/ヒドロキシル、Si−Cl/アミン、ヒドロキシル/アルデヒド、アミン/アルデヒド、ヒドロキシメチルまたはアルコキシメチルアミド/アルコール、アミノプラスト、アルキン/アジド、クリック化学反応基、アルケン/硫黄、アルケン/チオール、アルキン/チオール、ヒドロキシル/ハロゲン化物、イソシアネート/水、Si−OH/ヒドロキシル、Si−OH/水、Si−OH/Si−H、Si−OH/Si−OH、パーフルオロビニル、ジエン/ジエノフィル、オレフィンメタセシス重合基、チーグラー・ナッタ触媒作用向けオレフィン重合基、および開環重合基ならびにこれらの混合物からなる群から選択される反応性末端基を含むモノマーおよび/またはプレポリマーを含む請求項28に記載の方法。
  31. 前記三次元物体が相互貫入ポリマーネットワーク(IPN)を含み、前記相互貫入ポリマーネットワークがゾルゲル組成物、疎水性−親水性IPN、フェノール系樹脂、ポリイミド、導電性ポリマー、天然産物ベースのIPN、逐次IPN、ポリオレフィン、またはこれらの組み合わせを含む請求項16に記載の方法。
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