JP2018502633A - 食品を蒸し及び混合するための装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、食品を蒸し及び混合する装置10に関し、装置は、食品を受け入れる容器14であって、ベース16と、側壁18と、容器14のベース16から延在し、ベース16の開口22を囲む環状直立柱20とを備える容器14と;刃アセンブリ30、30’であって、(i)容器14の環状直立柱20に対して同軸に配置された第1の環状支持部材32と、(ii)第1の環状支持部材32から延在する少なくとも1つの刃36とを備え、刃アセンブリ30、30’の第1の環状支持部材32及び容器14の環状直立柱20は第1の蒸気流入路58を一緒に形成する、刃アセンブリ30、30’と;モータ40と、モータ40を刃アセンブリ30、30’に結合するための駆動シャフト42、42’とを備える駆動システム38と;環状直立柱20内に配置された第2の蒸気流入路64、64’を介して第1の蒸気流入路58へと蒸気を供給する蒸気生成器48と;を備え、駆動シャフト42、42’は、第2の蒸気流入路64、64’の少なくとも一部分を形成し蒸気生成器48に流体接続された中空の内部を備える。

Description

本発明は、蒸し器と混合器とを組み合わせた装置に関する。提示された装置は、ピューレ、特に乳児及び幼児のためのピューレを調理するために、食品を蒸し及び混合するために特に構成される。
乳児の食事を調理する1つの方法は、食品、例えば果物及び/又は野菜を蒸し、その後、同じ装置において食品を混合することである。このような蒸すことと混合することとを組み合わせた装置は、EP2163178A1において開示されている。この装置は、食品を受け入れるための容器を備え、容器は、その底部側に、複数の孔を有するふるいを備える。装置は、蒸気を生成する蒸し器を更に備え、蒸気は、ふるい内の複数の孔を通って容器の内部に供給される。こうして、蒸気は食品を均一に料理する。蒸しが完了すると、容器は全体的に取り外されて、180度回転されなければならない。次いで、容器のベースは下に向けられ、装置のベースユニットにあるモータユニットの駆動シャフトが刃アセンブリと係合する。刃アセンブリは、モータユニットの駆動シャフトによって駆動され、蒸された食品を、所望の稠度(consistency)に達するまで切り刻み、混合する。次いで、蒸され及び混合された食品が容器から取り出されるように、容器の蓋が取り外されてよい。蒸され及び混合された食品、例えば乳児の食事は、こうして、すぐに食べられる状態になる。
このような装置の欠点は、ユーザの干渉なしには容器内の食品から食事を調理することができないことであり、すなわち、食事の調理には、蒸しから混合へと変更するためにユーザが装置の側にいる必要があることである。実際には、ユーザは、蒸しから混合へと変更するためにボタンを単に操作しなければならないだけでなく、容器を取り外し、それを180度回転させなければならない。
従って、なおも改良の余地がある。
EP2777450A1は、食品を調理するための食品調理機器を開示しており、この食品調理機器は、底部を有する外側ボウルと周辺側壁とを備える。内側ボウルは、内側ボウルと外側ボウルとの間に隙間が作られるように外側ボウルに対して離間した関係で、少なくとも部分的に外側ボウル内に設けられる。内側ボウルは、食品が収容される内部空間を有する。蒸気生成器は、内側ボウルと外側ボウルとの間の隙間に流体連通し、内側ボウルと外側ボウルとの間の隙間に蒸気を送達するように動作可能である。内側ボウル及び外側ボウルは、蒸気が内側ボウルと外側ボウルとの間の隙間から内側ボウルの内部空間へと流れるための蛇行した流路を画定するように互いに対して構成される。
本発明の目的は、ユーザが簡単に取り扱うことができる、食品を蒸し及び混合するための装置を提供することである。本発明の目的は、詳細には、ユーザの干渉なしに、装置の容器内の食品を蒸し、その後又は同時に、混合することができる、食品を蒸し及び混合するための装置を提供することである。
本発明によると、この目的は、食品を蒸し及び混合するための装置であって、当該装置は、
食品を受け入れる容器であって、ベースと、側壁と、容器のベースから延在し、ベースの開口を囲む環状直立柱とを備える容器と、
刃アセンブリであって、(i)容器の環状直立柱に対して同軸に配置された第1の環状支持部材と、(ii)第1の環状支持部材から延在する少なくとも1つの刃とを備え、刃アセンブリの第1の環状支持部材及び容器の環状直立柱は第1の蒸気流入路を一緒に形成する、刃アセンブリと、
モータ、及び、モータを刃アセンブリに結合するための駆動シャフトを備える駆動システムと、
環状直立柱内に配置された第2の蒸気流入路を介して第1の蒸気流入路へと蒸気を供給する蒸気生成器と
を備え、
駆動シャフトは、第2の蒸気流入路の少なくとも一部分を形成し蒸気生成器に流体接続された中空の内部を備える、装置によって達成される。
本発明の好ましい実施形態は、従属請求項において定義される。
提示された装置の刃アセンブリは、刃アセンブリが駆動シャフト及び容器に対して同軸に配置されるように維持するために、容器の環状直立柱に対して同軸に配置された第1の環状支持部材を備える。この場合の「同軸に配置される」とは、環状直立柱及び第1の環状支持部材の両方が共通の長さ軸(中央軸とも表現される)を共有することを意味する。
刃アセンブリの第1の環状支持部材は、一種のチューブ状の又は実質的に円柱状の要素を形成する。刃アセンブリの少なくとも1つの刃は、前記第1の環状支持部材に解除可能に又は固定可能に接続されてよく、好ましくは、第1の環状支持部材の下端部に、又はその近くに接続されてよい。容器の環状直立柱は、好ましくは、容器の中央領域に配置される。環状直立柱もまた、好ましくは、容器の中央軸に対して対称なチューブ状の又は実質的に円柱状の要素として設計される。環状直立柱は、容器のベースから延在し、容器の内部へと上向きに突出する。
第1の環状支持部材及び容器の環状直立柱は、第1の蒸気流入路を形成する。蒸気は、蒸気生成器において生成され、容器の環状直立柱内にある第2の蒸気流入路を介して容器のベースに供給され、その後、第1の蒸気流入路に供給される。第1の蒸気流入路を出ると、蒸気は、ベースの近くの位置において容器の内部へと供給される。従って、蒸気は、ほぼ100℃の温度で、容器内の食品に下から到達する。蒸しが完了、すなわち食品の必要とされる準備が整うと、その後、所望の稠度に達するまで食品を切り刻み及び/又は混合するために、容器が同一の向きを維持することが可能な回転態様で刃アセンブリが駆動シャフトによって駆動されてよい。
蒸気は、同軸に整列した容器の環状直立柱と刃アセンブリの第1の環状支持部材とによって形成された通路を介して、容器のベースに供給されるので、環状直立柱は、容器の壁というその機能を保持しつつ、同時に及び同一の向きで、環状直立柱は、蒸気を容器のベースに又はその近くに送達する第1の蒸気流入路の壁の一方も形成する。従って、容器内の食品は、蒸しと混合との間に必要とされるユーザの干渉なしに、蒸され及び混合され得る。概して、食品を同時に蒸し及び混合することも可能である。
別の利点は、蒸気が下から食品に供給されることにより、例えば蒸気が容器の上部を介して食品に供給される配置に比べて、失われるエネルギー及び熱は非常に小さくなることである。
本発明によると、駆動シャフトは、中空のシャフトとして実現される。
中空の駆動シャフトは、好ましくは、容器の環状直立柱に囲まれた空間内へと延在し、好ましくは、容器の環状直立柱に対して同軸に配置される。また、駆動シャフトは刃アセンブリに結合され、好ましくは、刃アセンブリの第1の環状支持部材に対しても同軸に配置される。駆動シャフトは、モータから刃アセンブリへと回転運動を伝達することと、蒸気を蒸気生成器から容器の内部へと移送することとの両方の役割を果たす。蒸気は、蒸気生成器から第2の流入路を形成する中空の駆動シャフト内へと流れ、次いで、容器の環状直立柱及び刃アセンブリの第1の環状支持部材によって形成される第1の蒸気流入路に入り、最後に、容器のベースにおいて又はその近くにおいて食品に到達する。
このことは、蒸気が駆動シャフトの内部に誘導され、従って蒸気が噴出してやけどをするリスクを冒すことのない安全なやり方で誘導されるという利点を提供する。中空の駆動シャフトを使用することは、非常にコンパクトで省スペースな配置を更に可能にする。第1の環状支持部材内の空洞は、例えば洗浄ブラシを使用して簡単にアクセス可能であるので、この配置は洗浄も簡単である。
実施形態によると、第2の蒸気流入路の一部だけを形成する代わりに、(中空の)駆動シャフトは、第2の蒸気流入路の全体を形成してもよい。もしも駆動シャフトが第2の蒸気流入路の全体を形成するなら、駆動シャフトは、好ましくは、第2の蒸気流入路を第1の蒸気流入路に流体接続するために少なくとも1つの貫通孔を備える。
好ましい実施形態によると、第1の環状支持部材の直径は、環状直立柱の直径よりも大きく、第1の環状支持部材の内側壁及び環状直立柱の外側壁は第1の蒸気流入路を一緒に形成する。
「第1の」及び「第2の」という用語は、いかなる順番又は数量も含意しないことに留意されたい。本明細書において、これらの用語は、類似の又は同一の名前の要素の間の区別をつけるために使用されるに過ぎない。実際のところ、蒸気生成器によって生成された蒸気は、先ず第2の蒸気流入路に供給された後、容器内の食品と接触する前に第1の蒸気流入路内へと導かれる。
更なる好ましい実施形態によると、刃アセンブリは、容器の環状直立柱を横切るようにその上に配置されるカバープレート部材を更に備え、第1の環状支持部材は、カバープレート部材に接続され、そこから容器のベースに向かって延在する。
このように、第1の環状支持部材は、刃アセンブリの(実質的に筒状の)周辺/周囲壁を形成し、カバープレート部材は、刃アセンブリの上側終端壁部分を形成する。第1の環状支持部材及びカバープレート部材は、好ましくは、互いに対して一体的に接続され、すなわち、1つの部品から作られる。カバープレート部材は、好ましくは、第1の環状支持部材及び容器の環状直立柱に対して垂直に配置される。容器の環状直立柱及び第1の環状支持部材は、既に上に述べたように、互いに対して平行に配置され、互いに対して同軸に配置される。このことは、蒸気が容器の下から第1の環状支持部材の間に入り込んだとしても、蒸気は最終的には下から食品に到達し得るという利点を提供する。蒸気が上から容器に入るデバイスとは対照的に、このことは、より高い温度を有し、熱放散による容器の底部における水の凝結が少ないか又は水の凝結がない蒸気が、通常容器の底部にある食品に到達し得るという利点を提供する。
蒸気生成器は、好ましくは、装置の底部セクションに配置される。蒸気はそこから上向きに、環状直立柱の内部の第2の蒸気流入路内を誘導され、次いで、カバープレート部材によって形成された、刃アセンブリの上側端部の近くの位置において第1の蒸気流入路内へと導かれ、次いで第1の環状支持部材の内側壁と容器の環状直立柱の外側壁との間の第1の蒸気流入路に沿って再び下向きに誘導され、最後に容器のベースにおいて又はその近くにおいて容器の内部に到達する。蒸気は、いわば小さな迷宮のように、上向きに、次に下向きに、最後に再び上向きに誘導される。
第2の蒸気流入路の機能は、第1の蒸気流入路に蒸気を供給することである。全ての実施形態によると、第2の蒸気流入路は、環状直立柱内に配置される。「環状直立柱内」とは、環状直立柱によって囲まれた領域、すなわち環状直立柱の円柱状の/周辺の壁部分によって囲まれた領域を意味することに留意されたい。
更なる実施形態によると、刃アセンブリは、第1の環状支持部材内に同軸に位置する第2の環状支持部材を備え、第2の環状支持部材及び駆動シャフトは互いに対して同軸に整列し、第2の蒸気流入路を一緒に形成する。
この実施形態における駆動シャフトの中空の内部は、第2の環状支持部材の内側壁によって形成された第2の蒸気流入路の第2の部分内に開口する第2の蒸気流入路の第1の部分を形成する。第2の環状支持部材は、従って、軸方向において駆動シャフトに接続するように配置される。駆動シャフト及び刃アセンブリの第2の環状支持部材はどちらも、中空のチャンネルを備える。本実施形態において、駆動シャフト及び第2の環状支持部材は、第2の蒸気流入路を一緒に形成する。第2の環状支持部材は、好ましくは、駆動シャフトに対して同軸に配置されるだけでなく、容器の環状直立柱及び刃アセンブリの第1の環状支持部材に対しても同軸に配置される。第2の環状支持部材は、容器の環状直立柱によって囲まれた空間内に配置されるように構成される。第2の環状支持部材は、好ましくは、刃アセンブリの第1の環状支持部材と平行に延び、容器の環状直立柱に囲まれた空間内へと上から延在するように刃アセンブリのカバープレートと接続、好ましくは、一体的に接続される。第2の環状支持部材の直径は、好ましくは、容器の環状直立柱の直径よりも小さい。容器の環状直立柱の直径は、好ましくは、刃アセンブリの第1の環状支持部材の直径よりも小さい。刃アセンブリの第1の環状支持部材は、従って、容器の環状直立柱を囲み、容器の環状直立柱は、刃アセンブリの第2の環状支持部材を囲む。この実施形態による場合の刃アセンブリの第2の環状支持部材は、好ましくは、第2の蒸気流入路を第1の蒸気流入路に流体接続するための少なくとも1つの貫通孔を備える。
後に述べられた実施形態の特定の利点は、駆動シャフトが、モータユニットから容器の環状直立柱に囲まれた空間内へ、短い距離だけしか延在しないことである。従って、容器は、装置の残りの部分から簡単に分離され得る。2つの環状支持部材と少なくとも1つの切削刃とを含む刃アセンブリもまた、容易に、容器とともに又は容器とは別に分離され得る。従って、全ての部分の洗浄が容易である。駆動シャフトはモータユニット/ベースユニットから短い距離しか延在しないので、モータユニット/ベースユニットもまた、容易に洗浄され得る。
更なる実施形態によると、装置は、モータと蒸気生成器とを制御するための制御ユニットと、制御ユニットのための制御コマンドを受け取るためのユーザインターフェースとを更に備え、制御ユニットは、制御コマンドを受信すると、蒸気生成器を所定の期間作動させ、前記所定の期間の後、モータを作動させるように構成される。
ユーザインターフェースは、ユーザが、(i)装置を作動させ、及び作動停止させること、(ii)モータ/少なくとも1つの切削刃の速度を調整すること、(iii)蒸気生成器の出力を調整すること、並びに/又は(iv)モータを稼働する時間及び/若しくは蒸気生成器を動作させる時間を調整すること、を可能にする、例えば、1つ又は複数のボタン及び/又はタッチスクリーンディスプレイを備えてよい。
ユーザが、制御コマンドを、例えばボタンを押すことで与え得ることが特に好ましく、制御ユニットは、食品を蒸し、加熱するために蒸気生成器を先ず所定の期間作動させ、その後、蒸され、加熱された食品を混合するために自動的にモータを作動させるあらかじめ定められたプログラムを実行する。従って、ユーザは、たった1つのユーザ干渉によって、蒸され及び混合された乳児の食事を調理することができる。それとは別に、既に蒸された食品を混合することは、原料のままの食品を混合するよりも容易である。特には、制御ユニットは、前記所定の期間の後、すなわちモータが作動されてすぐに、蒸気生成器を作動停止するように構成されてもよい。しかしながら、蒸気生成器は、代替的に、モータが稼働している間も引き続き作動されてもよい。
更なる好ましい実施形態によると、刃アセンブリは容器から分離可能であり、装置は、刃アセンブリの代わりに容器内に配置され得る取り外し可能な第2の食品容器を更に備える。
このことは、デバイスが、混合することなく単に料理するためにも使用され得るという利点を提供する。もしも第2の食品容器が刃アセンブリの代わりに容器内に挿入されたなら、蒸気は第2の食品容器を下から加熱する。更なる好ましい実施形態によると、装置は、容器の内部の温度を制御するように構成される。設定温度は、異なる原材料のために要求される異なる調理温度に合わせることができる。
本発明の更に別の実施形態によると、第1の蒸気流入路及び第2の蒸気流入路の内の少なくとも一方は、断熱材料によって少なくとも部分的に囲まれ又は覆われている。従って、熱放散は可能な限り最小化される。容器もまた、断熱材料によって少なくとも部分的に囲まれ又は覆われてよい。従って、加熱された食品は、比較的長期間にわたって容器内に保管され得る。
本発明のこれらの及び他の態様は、後述される実施形態から、理解され、それらを参照することで明瞭になるであろう。
本発明による、蒸し及び混合するための装置の第1の実施形態を図示する図である。 本発明による、装置の第2の実施形態を図示する図である。 図1に図示される第1の実施形態による装置の代替的な構成を図示する図である。
図1は、本発明による、蒸し及び混合するための装置の第1の実施形態の断面図を図示する。図において、装置は、全体的に参照番号10で示される。
蒸すことと混合することとを組み合わせた装置10は、ベース本体12と、ベース本体12に解除可能に取り付けられ得る容器14とを備える。容器14は、装置10によって蒸され及び/又は混合され得る食品を受け入れるように構成される。この容器14は、ベース16と、周辺側壁18と、容器14のベース16から上向きに延在し、ベース16の開口22を囲む環状直立柱20とを備える。環状直立柱20は、実質的に円柱状の形状を有し、ベース16から上向きに容器14の内部へと延在する一種のパイプ又はダクトを形成する。環状直立柱20は、好ましくは、容器14の中央領域に配置され、容器14の中央/長さ軸24に対して対称である。容器14は、前記中央軸24に対して必ずしも対称でない。容器14は、通常、容器14の外部に配置されたハンドル又はグリップ26を備える。しかしながら、このハンドル26にもかかわらず、容器14の残りの部分は中央軸24に対して実質的に対称である。容器14は、容器14のベース16の反対側の側壁18の上側に解除可能に取り付けられ得る蓋28を更に備える。
装置10は、向上した洗浄性を保証するために、好ましくは容器14から取り外し可能であるように設計された、刃アセンブリ30を更に備える。刃アセンブリ30は、第1の環状支持部材32と、第1の環状支持部材32が一体的に接続されるカバープレート34とを備える。刃アセンブリ30の第1の環状支持部材32は、実質的に円柱状の形状を有し、装置10の装着された状態において、容器14の環状直立柱20に対して同軸に配置される。第1の環状支持部材32は、好ましくは、カバープレート部材34から下向きに容器14のベース16に向かって延在する。環状支持部材32は、環状直立柱20を囲むように、環状直立柱20よりも大きな直径を有する。刃アセンブリ30は、第1の環状支持部材32に解除可能に又は固定的に接続される1つ又は複数の切削刃36を更に備える。
装置10は、刃アセンブリ30を中央軸24の周りで回転運動するように駆動するように構成された駆動システム38を更に備える。この駆動システム38は、好ましくは、駆動シャフト42に結合された電気モータ40を備える。駆動シャフト42は、刃アセンブリ30に接続される。本実施形態によると、モータ40は、2つの噛み合ったギアピニオン44a、44bを介して駆動シャフト42に結合される。モータ40及びギアピニオン44a、44bは、好ましくは、装置10のベース本体12内に配置される。駆動シャフト42は、好ましくは、開口22を通って容器14の環状直立柱20に囲まれた空間内へと延在する。しかしながら、ギアピニオン44a、44bと結合する代わりに、モータ40を駆動シャフト42に結合する他のやり方も同様に可能であることに留意されたい。
装置10は、弁50を介して蒸気生成器48に流体接続された水タンク46を更に備える。水タンク46及び蒸気生成器48はどちらも、好ましくは、ベース本体12と一体化される。水タンク46は、好ましくは、ベース本体12に解除可能に接続される。装置10は、素早い蒸気生成を実現可能である。水タンク46は蒸気生成器48とは別個のものであるため、水は要求に応じて蒸気生成器48に供給されてよい。従って、蒸気生成器48は、水タンク46内の全ての水を沸騰させる必要はなく、従って時間が節約できる。水の要求/放流は弁50によって制御され得る。代替的に、タンク46からの水の放流は、真空によって制御されてもよい(水位が流入口よりも低いとき、水は蒸気生成器へと流れ込み、水位が流入口よりも高いとき、水が流入口を封止し、水は真空によって生成器に流れ込み得ない)。水の放出を制御する更に別の代替手段は、ポンプの使用である。
ベース本体12は、ユーザインターフェース52と、制御ユニット54とを更に備える。制御ユニット54は、好ましくは、モータ40及び蒸気生成器48を制御するように構成される。ユーザインターフェース52は、タッチスクリーン及び/又は1つ若しくは複数のボタン56a、56bを備えてよく、ユーザはそれによって装置10を作動及び作動停止させ得、及び装置10の設定、詳細にはモータ40及び蒸気生成器48の設定を調整し得る。ユーザインターフェース52は、例えば、ユーザが、(i)モータ40が刃アセンブリ30を駆動させる速度を設定すること、(ii)モータ40及び/若しくは蒸気生成器48が稼働する時間を設定すること、並びに/又は(iii)1つ又は複数のあらかじめ定められた動作プログラムであって、制御ユニット54が、それに応答してモータ40及び蒸気生成器48をあらかじめ定められたやり方で、例えば、食品が生成された蒸気によって先ず加熱され、その後混合されるというあらかじめ定められた順序によって制御する、1つ又は複数のあらかじめ定められた動作プログラムを選択すること、を可能にする。
本発明による装置10の主要目的の1つは、蒸気生成器48によって生成された蒸気を容器14の内部に誘導するやり方である。蒸気を誘導するこの特殊なやり方は、装置10のコンパクトな設計、熱放散が最小限にされた非常に効率的な蒸気の搬送、及び蒸しから混合へ又はその逆に変更するときに複雑なユーザ干渉を必要とせずに、容器14内に置かれた食品を一度に蒸し及び混合することを可能にする。
蒸気生成器48から容器14へと蒸気を誘導するためのこの特殊な種類の蒸気流入路は、刃アセンブリ30の第1の環状支持部材32及び容器14の環状直立柱20によって形成された第1の蒸気流入路58を備える。第1の蒸気流入路58は、換言すれば、第1の環状支持部材32の内側壁60と環状直立柱20外側壁62との間の空間に配置される。この第1の蒸気流入路58は、蒸気が容器14を通って底部から上に流れるように、容器14のベース16の近くの位置において、容器14の内部に開口する。蒸気流入路は、蒸気生成器48を第1の蒸気流入路58に接続する第2の蒸気流入路64を更に備える。この第2の蒸気流入路64は、容器14の環状直立柱20内に配置される。従って、蒸気は、蒸気生成器48から第2の蒸気流入路64を介して第1の蒸気流入路58へと流れ、そこから容器14の内部へと流れる。
図1に図示される第1の実施形態によると、第2の蒸気流入路64の第1の部分64aは、駆動シャフト42内に配置される。駆動シャフト42は、第2の蒸気流入路64の第1の部分64aを形成する内部チャンネルを備える中空のシャフトとして実現される。第1の実施形態によると、第2の蒸気流入路64の第2の部分64bは、刃アセンブリ30内に配置される。本実施形態による刃アセンブリ30は、第1の環状支持部材32内に同軸に位置する第2の環状支持部材66を備える。この第2の環状支持部材66は、カバープレート34に取り付けられ、そこから下方向に容器14の環状直立柱20内へと延在する。第2の環状支持部材66は、駆動シャフト42の上側端部に接続される。
第1の環状支持部材32と同様に、第2の環状支持部材66もまた、実質的に円柱状の形状を有し、好ましくは、中央軸24に対して対称である。第2の環状支持部材66は、駆動シャフト42、環状直立柱20及び第1の環状支持部材32に対して同軸に配置される。第2の環状支持部材66の直径は、環状直立柱20の直径よりも小さく、第1の環状支持部材32の直径よりも小さい。
従って、第1の実施形態によると、第2の蒸気流入路64の第1の部分64aは、駆動シャフト42の中空の内部によって形成される。第2の蒸気流入路64の前記第1の部分64aは、第2の蒸気流入路64の第2の部分64b内に開口し、第2の蒸気流入路64の前記第2の部分64bは、刃アセンブリ30の第2の環状支持部材66の内側壁68によって形成される。第2の環状支持部材66は、少なくとも1つの貫通孔70を更に備え、第2の蒸気流入路66は、この貫通孔70を介して第1の蒸気流入路58に流体接続される。
第1の実施形態によると、第2の環状支持部材66の機能は、2つある。一方において、第2の環状支持部材66は、第2の蒸気流入路64の第2の部分64bを備える。他方において、第2の環状支持部材66は、駆動シャフト42と刃アセンブリ30との間の接続部として働き、駆動シャフト42に対して同軸に、及び容器14の環状直立柱20に対して同軸に配置されるように刃アセンブリ30を維持する。
図2は装置10の第2の実施形態を断面概略図で図示する。蒸気を蒸気生成器48から容器14の内部へと2つの蒸気流入路58、64’を介して誘導する原理は、概して、同一なままである。しかしながら、図2に図示される第2の実施形態による第2の蒸気流入路64’は、僅かに修正されている。この場合の駆動シャフト42’は、図1に図示される駆動シャフト42に比べるとより長い。駆動シャフト42’もまた、中空のシャフトとして実現されるが、この場合は、第2の蒸気流入路64’の全体を備える。第2の実施形態による刃アセンブリ30’は、図1に図示される第2の環状支持部材66を備えていない。代わりに、駆動シャフト42’は、刃アセンブリ30’のカバープレート部材34に直接的に接続される。駆動シャフト42’は、駆動シャフト42’の内部、すなわち第2の蒸気流入路64’を第1の蒸気流入路58に流体接続する1つ又は複数の貫通孔70を更に備える。
この構成の残りの部分は、第1の実施形態に関して上に図示及び説明されたものと同一のままである。第1の蒸気流入路58は、やはり第1の環状支持部材32の内側壁60と環状直立柱20の外側壁62との間に配置される。蒸気は、やはり蒸気生成器48から第2の蒸気流入路64’を介して第1の蒸気流入路58に誘導され、最後に容器14の内部へと誘導される。
図1及び図2に図示された両実施形態は、蒸気を蒸気生成器48から容器14の内部へと第1及び第2の蒸気流入路58、64を介して誘導するという共通の発明的概念を共有しており、そこにおいては、第1の蒸気流入路58は、第1の環状支持部材32及び環状直立柱20によって形成され、第2の蒸気流入路64は、環状直立柱20内に配置され、駆動シャフトは、第2の蒸気流入路64の少なくとも一部分を形成し蒸気生成器に流体接続される中空の内部を備える。2つの実施形態は、第2の蒸気流入路64の詳細な構成に関して異なっているだけである。両実施形態は、食品を蒸し及び混合することを可能にし、蒸しから混合へと変更するためにユーザによる必要以上の干渉は必要ない。全ての実施形態による蒸気の誘導は、容器14内の食品への、熱放散が最小限にされた効率的な熱の移送を可能にする。
本発明による装置10は、食品を(混合することなく)料理するためにも使用されてよい。
図3は、食品を料理するために特に構成された構成を図示する。この構成において、刃アセンブリ30は容器14から分離され、取り外し可能な第2の食品容器80が代わりに容器14内に挿入される。第2の食品容器80は、実質的にW形状の断面を有する閉鎖されたボウルを形成する。次いで、蒸気は第2の蒸気流入路64を通って、第2の食品容器80の下方の領域へと誘導されてよい。このようにして、食品容器80は、下から加熱される。図3は、図1に図示された第1の実施形態による装置10内に挿入された第2の食品容器80を例示的に図示している。しかしながら、この食品容器80は、図2に図示された第2の実施形態による装置10内にも挿入され得ることに留意されたい。
本発明は、図面及び上記の説明において詳細に図示及び説明されたが、このような図示及び説明は、説明のためのもの又は例示的なものとみなされるべきであり、限定的なものであるとみなされるべきではない。本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態に対する他の変形例が、図面、本開示及び添付の特許請求の範囲を検討することによって、請求された本発明を実施するにあたり当業者によって理解及び達成され得る。
特許請求の範囲において、「備える(comprising)」という語は、他の要素又はステップを除外するものではなく、不定冠詞「1つの(a又はan)」は、複数性を除外するものではない。単一の要素又は他のユニットが、請求項に挙げられた幾つかのアイテムの機能を満たしてよい。特定の手段が、互いに異なる従属請求項に挙げられているという単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示すものではない。
特許請求の範囲におけるいかなる参照記号も、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (9)

  1. 食品を蒸し及び混合するための装置であって、前記装置は、
    前記食品を受け入れる容器であって、ベースと、側壁と、前記容器の前記ベースから延在し、前記ベースの開口を囲む環状直立柱とを備える容器と、
    刃アセンブリであって、(i)前記容器の前記環状直立柱に対して同軸に配置された第1の環状支持部材と、(ii)前記第1の環状支持部材から延在する少なくとも1つの刃とを備え、前記刃アセンブリの前記第1の環状支持部材及び前記容器の前記環状直立柱は第1の蒸気流入路を一緒に形成する、刃アセンブリと、
    モータ、及び、前記モータを前記刃アセンブリに結合するための駆動シャフトを備える駆動システムと、
    前記環状直立柱内に配置された第2の蒸気流入路を介して前記第1の蒸気流入路へと蒸気を供給する蒸気生成器と
    を備え、
    前記駆動シャフトは、前記第2の蒸気流入路の少なくとも一部分を形成し前記蒸気生成器に流体接続された中空の内部を備える、
    装置。
  2. 前記第1の環状支持部材の直径は、前記環状直立柱の直径よりも大きく、前記第1の環状支持部材の内側壁及び前記環状直立柱の外側壁は前記第1の蒸気流入路を一緒に形成する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記刃アセンブリは、前記容器の前記環状直立柱を横切るようにその上に配置されるカバープレート部材を更に備え、前記第1の環状支持部材は、前記カバープレート部材に接続され、そこから前記容器のベースに向かって延在する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記刃アセンブリは、前記第1の環状支持部材内に同軸に位置する第2の環状支持部材を備え、前記第2の環状支持部材及び前記駆動シャフトは互いに対して同軸に整列し、前記第2の蒸気流入路を一緒に形成する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記中空の内部は、前記第2の環状支持部材の内側壁によって形成された前記第2の蒸気流入路の第2の部分内に開口する前記第2の蒸気流入路の第1の部分を形成する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記第2の環状支持部材は、前記カバープレート部材に接続され、前記第2の蒸気流入路を前記第1の蒸気流入路に流体接続するための少なくとも1つの貫通孔を備える、請求項3及び4に記載の装置。
  7. 前記モータと前記蒸気生成器とを制御するための制御ユニットと、
    前記制御ユニットのための制御コマンドを受け取るためのユーザインターフェースと
    を更に備え、
    前記制御ユニットは、前記制御コマンドを受信すると、前記蒸気生成器を所定の期間作動させ、前記所定の期間の後、前記モータを作動させる、
    請求項1に記載の装置。
  8. 前記刃アセンブリは前記容器から分離可能であり、前記装置は、前記刃アセンブリの代わりに前記容器内に配置され得る取り外し可能な第2の食品容器を更に備える、請求項1に記載の装置。
  9. 前記第1の蒸気流入路及び前記第2の蒸気流入路の内の少なくとも一方は、断熱材料によって少なくとも部分的に囲まれ又は覆われている、請求項1に記載の装置。
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