JP2018500886A - 核酸の連続検出のためのフォトブロック型プローブ及び方法 - Google Patents

核酸の連続検出のためのフォトブロック型プローブ及び方法 Download PDF

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Abstract

第2の核酸配列を有する標的に相補的な第1の核酸配列を有する特異的加水分解プローブ、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分を含むフォトブロック型プローブが開示され、ここで、光開裂可能部分は、増幅産物の領域と、特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる。また、フォトブロック型プローブを利用してサンプル中の標的核酸の存在又は不存在を検出するPCR法、並びにキットも開示される。

Description

発明の分野
本発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく診断分野に関するものであって、より具体的には、フォトブロック型(photoblocked)プローブを用いたPCR検出方法に関する。
発明の背景
PCRは、DNA又はRNAの小さなセグメンをコピー又は「増幅」するための効率的かつコスト効果の高い方法である。PCRを用いることで、数百万のDNA断片のコピーがわずか数時間で作製され、分析に必要十分なDNAが得られる。この方法は、臨床医が、血液や組織などの最小限の量のサンプルを使用して病気を診断し、監視することを可能とする。リアルタイムPCRは、増幅及び検出を同時に可能とする。検出の一方法としては、例えば、オリゴヌクレオチドプローブの5’末端に共有結合したフルオロフォアを有し、例えば、内部的に又は3’末端に結合したクエンチャーを有するオリゴヌクレオチド加水分解プローブ(TaqMan(登録商標)プローブとしても知られる)を利用して実施される。加水分解プローブは、Taqポリメラーゼの5’から3’ヌクレアーゼ活性に依存する二重標識オリゴヌクレオチドプローブであって、相補的標的配列へのハイブリダイズの際に加水分解プローブを開裂し、その結果、蛍光ベースの検出をもたらす。
多くのリアルタイムPCR法は現在、1−チャンネル−1−標的と呼ばれることもある、1つの閉鎖型反応器内で1つの標的核酸配列しか分析できないという事実によって制限される。単一管内においてより多くの数の標的の分析を可能にするPCR検出法は、追加機能を提供し、そしてまた、より効率的な検出試験法をも提供するであろう。よって、当該技術分野において、1つの閉鎖型反応において2つ以上の標的核酸を検出するための迅速かつ信頼性の高い方法が必要とされているので、本開示が利益と解決策を提供する。
本開示は、フォトブロック型プローブのそれらの標的とのハイブリダイゼーションを阻害する、可逆的に結合した光開裂可能部分を含むフォトブロック型プローブに関する。また、サンプル中の1若しくは複数の標的核酸を検出するためにフォトブロック型プローブを利用し得る方法及びキットも開示される。
一実施形態において、第2の核酸配列を有する標的に対して相補的な第1の核酸配列を有する加水分解プローブ;第1及び第2の相互作用性ラベル;5’末端及び3’末端;並びに加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結した1若しくは複数の光開裂可能部分を含むものであって、光開裂可能部分が、第2の核酸配列と第1の核酸配列とのハイブリダイゼーションを妨げるように構成されたフォトブロック型プローブが提供される。
一実施形態において、サンプル中の標的核酸を検出する方法が提供されるものであって、該方法が、サンプルと、標的核酸がサンプル中に存在する場合に増幅産物を生成する第1の核酸配列を有する少なくとも1つのプライマーと、を接触させることを含む増幅工程の実施;増幅産物と、増幅産物の領域に相補的な第2の核酸配列を有する特異的加水分解プローブと、を接触させることを含む少なくとも第1のハイブリダイズ工程の実施であって、第1の特異的加水分解プローブが、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに該特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分を有するものであって、ここで、光開裂可能部分は、増幅産物の領域と、特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げるものである;特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂するのに有効な波長を有する光を導入することによる特異的加水分解プローブからの光開裂可能部分の開裂;並びに増幅産物の存在又は不存在の検出を含む方法であって、ここで、増幅産物の存在が、標的核酸の標的の指標であって;ここで、増幅産物の不存在が、標的核酸の不存在の指標である。
別の実施形態において、サンプル中の標的核酸を検出するキットが提供されるものであって、標的核酸の増幅産物を生成するための特異的な第1の核酸配列を有する少なくとも1つのプライマー;及び増幅産物の領域に対して相補的な第2の核酸配列を有する特異的加水分解プローブ、を含むキットであって、特異的加水分解プローブが、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分を有するものであって、ここで、光開裂可能部分が、増幅産物の領域と特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる。
別段の定義がない限り、本明細書中で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する当業者によって理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似又は同等の方法及び材料を、本発明の実践又は試験において用いることができるが、好適な方法及び材料を以下に記載する。さらに、材料、方法、及び実施例は単なる例示であり、限定することを意図するものではない。
本発明の1以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明に記載されている。発明の他の特徴、目的及び利点は、図面及び詳細な説明及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
図1は、光活性化によって開裂される、特定のヌクレオチドに連結した光開裂可能部分を有するプローブの概略図を示す。 図2は、光活性化によって開裂される、特定のヌクレオチドに連結した光開裂可能部分を有するプローブの概略図を示す。
発明の詳細な説明
本明細書中には、サンプル中の標的核酸を検出するためのフォトブロック型プローブ、方法、及びキットを記載されている。他の方法と比較した、複数の標的核酸の検出のためのリアルタイムPCRの数的標的検出能力及び感度の増強、並びにサンプル封じ込め及び増幅産物のリアルタイム検出を含むリアルタイムPCRの特徴を改善することは、臨床検査室における1若しくは複数の標的核酸の日常的な診断及び検出に関するこの技術の実装を実現可能とする。
本開示の主題は、検出プローブ、例えばレポーター部分及びクエンチャー部分を含む加水分解プローブを含むものであって、ここで、加水分解プローブが、酵素によって加水分解又は分解され得、そして、シグナルが生み出される。加水分解プローブは、フォトブロック型プローブを標的核酸から遠ざけるのに有効である光開裂可能部分を用いてフォトブロック化され得る。フォトブロック型加水分解プローブを標的から遠ざけることによって、酵素はフォトブロック型プローブを分解することができない。プローブの分解が所望の時間又は予定された時間まで遅延させることができ、これにより、それぞれのフォトブロック型プローブの分解に関連する(単数若しくは複数の)シグナルの産生を遅延させる。光開裂可能部分がプローブとその標的の相補的な核酸配列のハイブリダイゼーションを妨げるように設計されているので、フォトブロック型プローブはそれらの標的とのハイブリダイゼーションが阻害される。光開裂可能部分は、ある一定の波長、例えば、約200nm〜約450nm、例えば、約200nm〜約300nm、又は例えば、約280nm〜約315nm、又は例えば、約300nm〜約400nm、又は例えば、約315nm〜約415nmの波長の光を用いて開裂される、すなわち、プローブから脱連結されるように選択され得る。述べられた波長に関連する「約」という用語は、ちょうど述べられた波長を含み得るものであり、さらに、述べられた波長±1nm、2nm、3nm、4nm、又は5nmを有する波長もまた含み得る。よって、適切な波長の光が、フォトブロック型プローブに対して、例えば輝く又はフラッシュすることによって導入されるとき、光開裂可能部分はプローブから開裂され、ハイブリダイゼーションとの干渉が取り除かれる。光の導入は、手動であっても又は自動化されていてもよい。一旦、光が導入され、光開裂可能部分が取り除かれると、プローブは、その標的と自由にハイブリダイズする。プローブと標的は、PCR反応中にポリメラーゼの基質となり得るDNAの伸展した二本鎖を形成し得る。ポリメラーゼの核酸分解酵素活性はハイブリダイズされたプローブを分解し、レポーターとクエンチャーを切り離し、そして、検出可能なシグナルを生じ得る。
本明細書中に記載したプローブは、それらの開裂のために特異的な波長の光だけを必要とするさまざまな異なった光開裂可能部分を用いて設計され得る(Bochet, 2002, “Photolabile Protecting Groups and Linkers”, J. Chem. Soc., Perkins Trans. 1, 125-142.)。さらに、プローブは、異なった波長の光の導入によって開裂する異なった光開裂可能部分が使用される多重化PCR反応のために設計され得る。例えば、第1のフォトブロック型プローブは、第1の特異的な波長の光の照射によって開裂可能である第1の光開裂可能部分を含み、及び第2のフォトブロック型プローブは、第2の特異的な波長を有する光の照射によって開裂可能である第2の光開裂可能部分を含む。同じ概括的なスペクトル範囲内でそれらが光を吸収することによって光開裂可能部分がもう片方の存在下で光開裂されないように、第1の開裂可能部分と第2の開裂可能部分が、特異的な波長の光によって開始される選択的かつ連続的光化学反応をおこなうように選択されることが重要である(Leminex et al., 2006 “Selective and Sequential Photorelease Using Molecular Switches”, Angew. Chem., 118:6974-6978)。また、多重化PCR反応は、第1の標的核酸の存在又は不存在を検出するための第1のPCR反応に利用できる少なくとも1つの非フォトブロック型プローブと、それに続く、サンプル中の第2及びの第3の標的核酸の存在又は不存在を検出するための連続したPCR反応のための1若しくは複数の異なるフォトブロック型プローブを含むこともできる。
本開示の一態様は、オリゴヌクレオチドプローブ内への修飾ヌクレオチドの含有を伴う。
従来のデータは、PCRプロセス開始時におけるPCRプライマーの3’末端塩基の環外アミンからのo−ニトロベンジル基の除去によるPCR開始の可能性を示した(例えば、米国特許第6,001,611号; Young et al., 2008, “Light triggered polymerase chain reaction”, Chem. Commun., p. 462-464;及びUS2008/0009007を参照のこと)。本開示は、そのような修飾ヌクレオチドの異なった特性を利用する、つまり、修飾因子の含有が、DNA塩基の正常なワトソン−クリック型塩基対との干渉によって、その相補的配列と修飾オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーションを妨げる。このように、これらのオリゴヌクレオチドプローブは、初期のPCR反応において無機能性パートナーである。PCRプロセス中の好適で、使用者の選択可能な時点における、あらかじめ定義された及び適切な波長を有する光でのPCR反応生成物の照射は、光開裂可能な保護基を取り除き、これにより、それらの相補的な標的へのオリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーションを可能にする。これは、増幅の初期ラウンド中の積極的な関与からオリゴヌクレオチドプローブ(例えば、TaqManプローブ)を効率的に取り除くのに有用であり得る。フォトリリース(photorelease)により、完全に効率的なプローブが、例えば増幅の第2ラウンドにおけるシグナル産生に関与できる。多重化PCR反応は、2つの異なったオリゴヌクレオチドプローブが異なった光分解速度を有し、かつ、2つの異なった特異的な波長で活性化される2つの異なった光開裂可能部分で修飾されるように設計されている。多重化PCR反応は、どんな光開裂可能部分でも修飾されていない通常のプローブを使用した第1ラウンドの増幅から始まり、第2ラウンドのPCR増幅及び第1のタイプの光開裂可能部分で修飾された第2のプローブから光開裂可能部分を脱保護又は除去する第1の特異的な波長を有する第1の光の照射が続き、そして第3ラウンドのPCR増幅及び第2のタイプの光開裂可能部分で修飾された第2のプローブから光開裂可能部分を脱保護又は除去する第2の特異的な波長を有する第2の光の照射がこのあとに続き得る。シグナル産生は、先の増幅及び検出と同じチャンネルでおこなわれる。例えば、同じ検出チャネルにおける2個の独特な標的に関する陽性の結果は、曲線が照射前後の両方に作り出される二相性成長曲線を示す。これは、PCRにおける多重標的の検出の多重性を広げるのに役立つであろう。
本明細書中で考察された「光開裂可能部分」は、文献中でいくつかの同義語があり、「光除去可能(photoremovable)基」、「フォトブロッキング(photoblocking)基」、「光トリガー(phototriggers)」、「ケージド(caged)化合物」、「光解離性(photolabile)基」、及び他の同様の用語で呼ばれることもできる。光開裂可能部分を用いる1つの利点が、非常に温和な反応条件にて高い選択性を有する反応を実施する能力である。多くの異なったタイプの光開裂可能部分が利用可能であり、本開示との関連において使用され得る。例えば、アミン及びアルコールの保護基としてのortho−ニトロベンジル誘導体、例えば、2−ニトロベンジル、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)ジアゾエタン(DMNPE)、ニトロベラトリル、1−ピラニルメチル、2−オキシメチレンアントラキノン、5−ブロモ−7−ニトロインドリニル、2−ニトロ−4−ブロモベンジルブロミド、2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルブロミド、o−ヒドロキシ−α−メチルシンナモイル、及びその混合物の使用が周知である。斯かる修飾は、オリゴヌクレオチド内への組み込みにとって魅力的なそれらを供給する化学的DNA合成の条件に対して安定している。
方法は、1若しくは複数のプライマー又は1若しくは複数のプライマー対を使用して、サンプル中における、1若しくは複数の標的核酸分子、例えば、1若しくは複数の遺伝子標的及び/又は1若しくは複数の一塩基多型(SNP)の1若しくは複数の部分を増幅することを含む、少なくとも1つのサイクル工程の実施を含んでも良い。本明細書で使用されるように、「プライマー」、「プライマー(複数)」、及び「プライマー対」は、特異的に核酸配列標的にアニーリングし、適切な条件下において、そこからDNA合成を開始する(単数若しくは複数の)オリゴヌクレオチドプライマーを指す。各プライマーは、標的及び/又はSNPが存在する場合、各増幅産物の少なくとも一部が標的及びSNPのそれぞれ対応する核酸配列を含むように、それぞれの標的内又は隣接する領域にアニーリングする。増幅産物は、標的核酸がサンプル中に存在すれば、生成される。
方法はまた、増幅産物と、増幅産物の領域、すなわち、第2の核酸配列を有する標的に対して相補的な第1の核酸配列を含む1若しくは複数のフォトブロック型プローブとを接触させることを含むハイブリダイズ工程に含むことも可能である。フォトブロック型プローブは、加水分解プローブであってもよく、かつ、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの核酸に連結された光開裂可能部分を含み得るものであって、光開裂可能部分は、第2の核酸配列と第1の核酸配列のハイブリダイゼーションを妨げるように構成された。いくつかの実施形態において、光開裂可能部分は、1若しくは複数のヌクレオチド、例えば、アデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、及びシトシン(C)に取り付けられ得る。いくつかの実施形態において、光開裂可能部分は、プローブのリン酸骨格に取り付けられ得る。
ヌクレオシドの複素環式塩基は斯かる光開裂可能部分の取り付けに好適である。米国特許第6,001,611号は、デオキシアデノシンオリゴヌクレオチドの環外アミンへのortho−ニトロベンジル基の取り付け方法を開示する。この例から、ortho−ニトロベンジル基がアミン基に1回又は2回組み込まれて、モノ−又はビス−ortho−ニトロベンジルアデノシンを生じ得ることが示された。これらの化合物はさらに、合成オリゴヌクレオチド内で詳しく説明された。この例では、ビス−ortho−ニトロベンジル誘導体は、UV光曝露によってortho−ニトロベンジル基を取り除いた後まで、PCR増幅をうまく実施できなかった。これは現在開示している主題、つまり、ビス−ortho−ニトロベンジル誘導体化オリゴヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションを有意に妨げ、そして、ortho−ニトロベンジル基を取り除くまでハイブリダイゼーション及びその後のPCRを妨害する点を支持している。
シトシン及びグアノシンのDNA塩基の環外アミンは同様に、ortho−ニトロベンジル基及び他のタイプの光開裂可能(phocleavable)修飾因子の取り付けに好適である。これらの修飾されたヌクレオシドは、オリゴヌクレオチド内に組み入れられたとき、実質的に相補的な配列と安定したハイブリッド構造を形成するオリゴヌクレオチドの能力を顕著に妨げる。
チミジンは、誘導体化に好適な類似の環外アミンを有していないが、それにもかかわらず、塩基はチミン塩基のO4位又はN3位のいずれかに取り付けを可能にする塩基のエノール形態の反応を手段として光開裂可能部分の取り付けに好適な基質である。
類似の光開裂可能基の取り付けは、Ghosn et al., 2005, “Control of DNA Hybridization with Photocleavable Adducts”, Photochem. Photobiol. 81:953-959によって報告されたものであって、ここで、DNAオリゴヌクレオチドのリン酸骨格と光開裂可能基の間のエステルは、反応性ジアゾエタン誘導体(DMNPE)の仲介によって結合する。これは、斯かる合成後修飾によるオリゴヌクレオチド内へのortho−ニトロベンジル基の導入のための実行可能な方法である。
対象の標的核酸が、サンプル中に存在する又は存在しないか否かを検出するために、増幅産物は、特異的プローブから放出される検出可能な標識を介して検出される。増幅産物が特異的プローブにより検出される場合、標的核酸の存在が示される。あるいは、増幅産物が特異的プローブにより検出されない場合、標的核酸の存在が示されない。従って、増幅産物の存在は、標的核酸の標的が存在する指標であり、増幅産物の不存在は、標的核酸の標的が存在しない指標である。
本明細書で使用される、用語「増幅する」は、鋳型核酸分子(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)又は結核菌(MTB)、又は、C型肝炎ウイルス(HCV)、或いは他の標的核酸分子)の片方又は両方の鎖に相補的な核酸分子を合成するプロセスを指す。核酸分子の増幅は、典型的には、鋳型核酸を変性すること(denaturing)、プライマーの融解温度より低い温度で鋳型核酸にプライマーをアニーリングすること(annealing)、及び、増幅産物を生成するためにプライマーから酵素的に伸長すること(elongating)、を含む。増幅は、典型的には、デオキシリボヌクレオシド三リン酸、DNAポリメラーゼ酵素(例えば、Platinum(登録商標)Taq)及び、ポリメラーゼ酵素の最適活性に必要な適切な緩衝液及び/又はコファクター(例えば、MgCl2及び/又はKCl)の存在を必要とする。
用語「プライマー」は本明細書中において、当業者に知られているものとして使用されるものであって、鋳型依存性DNAポリメラーゼによってDNA合成を「プライム」することが可能なオリゴマー化合物、主にオリゴヌクレオチド並びに修飾されたオリゴヌクレオチドを意味し、すなわち、例えば、オリゴヌクレオチドの3’末端は、デオキシヌクレオシド三リン酸を使用してピロリン酸を放出することにより、3’から5’へホスホジエステル結合を形成し、さらに「ヌクレオチド」が、鋳型依存DNAポリメラーゼが結合する場所に遊離3’−OH基を提供する。一般に、プライマーは、既知の鋳型配列に基づいて設計される。一方のプライマーはセンス鎖をプライミングし、他方は標的DNA又はcDNAの相補鎖をプライミングする。PCRは、一様な標的DNA若しくはRNAに対して(すなわち、同一の配列を有する標的)、又は、混合した標的DNA若しくはRNAに対して(すなわち、保存配列に隣接する異なる介在配列を有する標的)実施可能である。混合したDNA/RNA(例えば、配列不均一性を含む)に対し、標的配列がミスマッチプライマー(すなわち、寛容プライマー)が十分な相補性を有している場合、ミスマッチプライマーは、PCR反応で機能することが可能である。
用語「ハイブリダイズする」とは、1若しくは複数のプローブが増幅産物へアニーリングすることを意味する。ハイブリダイズの条件は、典型的には、プローブの融解温度よりも低いが、プローブの非特異的なハイブリダイズを回避する温度を含んでいる。
用語「5’から3’ヌクレアーゼ活性」とは、典型的には、ヌクレオチドが核酸鎖の5’末端から除去されることによる、核酸鎖の合成に関連した、核酸ポリメラーゼの活性を意味する。
用語「熱安定性ポリメラーゼ」とは、熱安定性を有するポリメラーゼ酵素を意味し、すなわち、酵素は、鋳型に対して相補的なプライマー伸長産物を形成することを触媒し、二本鎖鋳型核酸が変性するのに必要な時間、高温にさらしても不可逆的に変性しない。一般的に、合成は、各プライマーの3’末端で開始され、鋳型鎖に沿って5’から3’方向に進行する。熱安定性ポリメラーゼは、サーマス・フラバス(Thermus flavus)、T.ルバー(T.ruber)、T.サーモフィルス(T.thermophilus)、T.アクアティクス(T.aquaticus)、T.ラクテウス(T.lacteus)、T.ルベウス(T.rubeus)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearothermophilus)及びメタノサーマス・フェルウィドゥス(Methauothermus fervidus)から単離される。それにもかかわらず、熱安定性でないポリメラーゼも、酵素が補充されることで提供されるPCRアッセイにおいて使用することができる。
用語「その相補体」は、所定の核酸と同じ長さであり、かつ、所定の核酸と正確に相補的である核酸を意味する。
核酸に関して使用される用語「伸長(extention)」又は「エロンゲーション(elongation)」は、核酸に追加ヌクレオチド(又は他の類似分子)が取り込まれる場合を意味する。例えば、核酸は、典型的には、核酸の3’末端にヌクレオチドを付加するポリメラーゼ等の、ヌクレオチド組み込み生体触媒によって任意に伸長される。
2以上の核酸配列の文脈において、用語「同一の(identical)」又はパーセント「同一性(identity)」とは、最も一致するように整列して比較した時、例えば、当業者が入試可能な配列比較アルゴリズムの一つを使用することによって、又は、目視検査によって測定する場合、同一の、又は、同一のヌクレオチドの特定のパーセントを有する、2以上の配列又はサブ配列を意味する。パーセント配列同一性及び配列類似性を決定するのに適した例示的なアルゴリズムとしては、BLASTプログラムであって、例えば、Altschul et al. (1990) “Basic local alignment search tool” J. Mol. Biol. 215:403-410, Gish et al. (1993) “Identification of protein coding regions by database similarity search” Nature Genet. 3:266-272, Madden et al. (1996) “Applications of network BLAST server” Meth. Enzymol. 266:131-141, Altschul et al. (1997) “Gapped BLAST and PSI-BLAST: a new generation of protein database search programs” Nucleic Acids Res. 25:3389-3402, and Zhang et al. (1997) “PowerBLAST: A new network BLAST application for interactive or automated sequence analysis and annotation” Genome Res. 7:649-656に記載されている。
オリゴヌクレオチドの文脈において「修飾ヌクレオチド」とは、オリゴヌクレオチド配列の少なくとも1つのヌクレオチドが、オリゴヌクレオチドの所望の特性を提供する別のヌクレオチドに置換されている変更をいう。本明細書に記載のオリゴヌクレオチドにおいて、置換することができる例示的な修飾されたヌクレオチドは、例えば、C5−メチル−dC、C5−エチル−dC、C5−メチル−dU、C5−エチル−dU、2,6−ジアミノプリン、C5−プロピニル−dC、C5−プロピニル−dU、C7−プロピニル−dA、C7−プロピニル−dG、C5−プロパルギルアミノ−dC、C5−プロパルギルアミノ−dU、C7−プロパルギルアミノ−dA、C7−プロパルギルアミノ−dG、7−デアザ−2−デオキシキサントシン、ピラゾロピリミジン類似体、シュード−dU、ニトロピロール、ニトロインドール、2’−0−メチルリボ−U、2’−0−メチルリボ−C、N4−エチル−dC、N6−メチル−dA、等を含む。本開示のオリゴヌクレオチドで置換することができる多くの他の修飾ヌクレオチドは、本明細書中で言及される、又は、そうでなければ当技術分野で知られている。特定の実施形態では、修飾ヌクレオチドの置換は、非修飾オリゴヌクレオチドの対応する融解温度と比較して、オリゴヌクレオチドの融解温度(Tm)を変化させる。さらに説明するために、特定の修飾ヌクレオチド置換が、非特異的核酸増幅を減少させる(例えば、プライマーダイマーの形成などを最小限にする)、意図する標的アンプリコンの収率を増加させる、及び/又は、いくつかの実施形態等である。核酸修飾のこれらの種類の例としては、例えば、米国特許第6,001,611号明細書に記載されている。
「光開裂可能部分」という用語又は他の同義語は、光子によって破壊され得る化学物質を指す。特定の光開裂可能部分は、例えば、特定の波長の光の照射への曝露で開裂され得る共有結合を形成する。光開裂可能化合物は、ヌクレオシド、ヌクレオチド、糖、及びアミノ酸内に存在するブロッキング官能基内の保護基として重要な役割を果たし、そしてそれが、生体分子、例えば、核酸及びその誘導体、タンパク質、ペプチド、及び炭水化物の合成に使用される。斯かる化合物は、保護官能基の脱保護が単純に光曝露を介して実施され得るという利点を有する。そのため、光開裂可能化合物は、例えばマイクロアレイなどの固体支持体上のオリゴヌクレオチド又はペプチドのフォトリソグラフィーに基づく空間的に分解された合成のための塩基を提供する。マイクロアレイの合成のための光解離性化合物の使用は周知である(Pease et al., 1994, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91: 5022-5026; Hasan et al., 1997, Tetrahedron 53: 4247-4264)。
「フォトブロック型」という用語は、適切な波長の光の導入によって取り除かれ得る光開裂可能部分を用いてブロックされる状況を指す。本明細書中に記載の光開裂可能部分は、紫外(UV)及び近紫外光範囲内(例えば、約250〜400nm、例えば、約254〜365nm)の光で活性化されて、光開裂可能部分を開裂するために(単数若しくは複数の)共有結合を開裂し得る。斯かる波長を発生するのに好適である光源は、例えば、水銀アークランプ、エキサイマレーザ、UV−LED、及び周波数逓倍固体レーザである。
標的核酸及びオリゴヌクレオチド
本明細書は、例えば、標的核酸配列の一部を増幅することによって標的核酸を検出する方法を提供するものであって、標的核酸配列が任意の標的核酸配列であってもよく、例えば、標的核酸配列が、例えば、HIV、HCV、又はリファンピシン耐性MTBである。標的核酸配列を検出するために、標的核酸配列を増幅するためのプライマー及びプローブを調製することが可能である。また、機能的変異体は、通常の方法を用いて当業者によって特異性及び/又は感受性について評価することができる。代表的な機能的変異体は、例えば、本明細書に開示されたプローブ及び/又はプライマーは、1若しくは複数の欠失、挿入、及び/又は置換を含むことができる。例えば、プライマー又はプローブの実質的に同一の変異体は、例えば、元のプライマー若しくはプローブ又はその相補体に対して少なくとも80%、90%、又は95%の配列同一性を有する変異体が提供される。
プライマー及び/又はプローブの任意の機能的に活性を有する変異体は、それぞれの元の配列と比較して、本明細書に記載の方法、キット、又はプローブにおいて同等又はより高い特異性及び感度を提供するものと同一であるとみなしてもよい。
上記に詳述したように、プライマー(及び/又はプローブ)は、化学的に修飾され得る、すなわち、プライマー及び/又はプローブは修飾ヌクレオチド又は非ヌクレオチド化合物を含むことができる。プローブ(又はプライマー)は修飾オリゴヌクレオチドである。「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体」)は、いくつかの修飾により天然の「ヌクレオチド」とは異なるが、それでも塩基若しくは塩基様化合物、ペントフラノシル糖若しくはペントフラノシル糖様化合物、リン酸部分若しくはリン酸、又はそれらの組み合わせより構成される。例えば、「標識」は、「ヌクレオチド」の塩基部分に取り付けることができ、それによって「修飾ヌクレオチド」が得られる。「ヌクレオチド」の天然塩基も、例えば、7−デサザプリン(desazapurine)と置換してもよく、それによって、同様に「修飾ヌクレオチド」が得られる。用語「修飾ヌクレオチド」又は「ヌクレオチド類似体」は、本出願において互換的に使用される。「修飾ヌクレオチド」(又は「ヌクレオチド類似体」)は、「修飾ヌクレオシド」(又は「ヌクレオシド類似体」)として上記で概説した方法によるいくつかの修飾により、天然のヌクレオシドとは異なっている。
標的核酸配列を増幅する修飾オリゴヌクレオチド及びオリゴヌクレオチド類似体を含むオリゴヌクレオチドは、例えば、OLIGO(Molecular Biology Insights Inc., Cascade, Colo.)のようなコンピュータプログラムを用いて設計することができる。増幅プライマーとして使用するオリゴヌクレオチドを設計する場合の重要な特徴は、これらに限定されないが、検出を容易にするための適切なサイズの増幅産物(例えば、電気泳動による)、プライマー対メンバーの同様な融解温度、及び、各プライマーの長さ(すなわち、プライマーは、配列特異的にアニーリングし、合成を開始するのに十分な長さであるが、オリゴヌクレオチド合成の間に忠実度が減少するように長くしないことが必要である)を含む。一般的に、オリゴヌクレオチドプライマーは、8〜50ヌクレオチド長である(例えば、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、又は50ヌクレオチド長)。
プライマーセットに加えて、本方法は、標的核酸配列の存在又は不存在を検出するために、1若しくは複数のプローブを使用してもよい。用語「プローブ」とは、合成又は生物学的に作製された核酸(DNA又はRNA)であって、設計又は選択により、特に定められた所定のストリンジェンシーの下、特異的に(すなわち、優先的に)「標的核酸」へハイブリダイズすることが可能な特異的ヌクレオチド配列を含んでいる。「プローブ」は、標的核酸を検出することを意味する「検出プローブ」と呼ぶことができる。いくつかの実施形態では、説明したプローブは、少なくとも一つの蛍光標識で標識することができる。一実施形態では、プローブは、ドナー蛍光成分、例えば、蛍光色素、及び、対応するアクセプター蛍光成分、例えば、クエンチャーで標識することができる。
TaqMan(登録商標)加水分解プローブとして使用されるオリゴヌクレオチドの設計は、プライマーの設計と同様に行うことができる。実施形態は、増幅産物の検出のための単一のプローブを使用することができる。実施形態に応じて、プローブは、少なくとも一つの標識及び/又は少なくとも1のクエンチャー成分を含んでもよい。プライマーと同様、プローブは通常、同様の融解温度を有しており、各プローブの長さは、配列特異的ハイブリダイズが起こるために十分であるが、合成中の忠実度(fidelity)が低減する程の長さであってはならない。オリゴヌクレオチドプローブは、長さが一般に15〜30の間の(例えば、16、18、20、21、22、23、24又は25)ヌクレオチド長である。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
米国特許第4,683,202号明細書、米国特許第4,683,195号明細書、米国特許第4,800,159号明細書、及び米国特許第4,965,188号明細書は、従来のPCR技術を開示している。米国特許第5,210,015号明細書、米国特許第5,487,972号明細書、米国特許第5,804,375号明細書、米国特許第5,804,375号明細書、米国特許第6,214,979号明細書及び米国特許第7,141,377号明細書は、リアルタイムPCR及びTaqMan(登録商標)技術を開示する。PCRは、典型的には、選択された核酸鋳型(例えば、DNA又はRNA)に結合する2つのオリゴヌクレオチドプライマーを用いる。実施形態において記載されている有用なプライマーは、標的核酸配列内で核酸合成の開始点として作用することができるオリゴヌクレオチドを含む。プライマーは、従来の方法による制限消化で精製される、又は、合成して製造することができる。プライマーは、最大効率で増幅するためには、好ましくは一本鎖であるが、プライマーは二本鎖であってもよい。二本鎖プライマーは、最初に変性し、すなわち、鎖を分離するために処理する。二本鎖核酸を変性する一つの方法としては、加熱によるものである。
鋳型核酸が二本鎖の場合、PCRにおいて鋳型として使用する前に、二本鎖を分離する必要がある。鎖分離は、物理的、化学的又は酵素的手段を含む任意の適当な変性法によって達成することができる。核酸鎖を分離する一つの方法は、優位に変性されるまで(例えば、50%以上変性、60%以上変性、70%以上変性、80%以上変性、90%以上変性又は95%以上変性)、核酸を加熱することを含む。鋳型核酸を変性させるために必要な条件は、例えば、緩衝液塩濃度及び変性する核酸の長さ若しくはヌクレオチド組成に依存するが、典型的には、約90℃〜約105℃の範囲で、温度及び核酸の長さなどの反応の特徴に応じた時間である。変性は、典型的には約30秒〜4分間行われる(例えば、1分〜2分30秒、又は1.5分)。
二本鎖鋳型核酸が熱により変性される場合、反応混合物は、標的核酸分子上のその標的配列に対し各プライマーのアニーリングを促進する温度まで冷却することを妨げない。アニーリングの温度は、通常、約35℃から約65℃である(例えば、約40℃〜約60℃、約45℃〜約50℃)。アニーリング時間は、約10秒〜約1分(例えば、約20秒〜約50秒、約30秒〜約40秒)にすることができる。次いで、反応混合物を、ポリメラーゼの活性が促進され又は最適化された温度、すなわち、鋳型核酸に相補的な産物を生成するためにアニールしたプライマーから伸長するのに十分な温度に調整する。温度は、核酸鋳型にアニールされた各プライマーから伸長産物を合成するのに十分であるべきであり、その相補的な鋳型から伸長産物を変性させるほど高くあってはならない(例えば、伸長のための温度は一般に約40℃〜約80℃の範囲(例えば、約50℃〜約70℃、約60℃))。伸長時間は、約10秒〜約5分(例えば、約30秒〜約4分、約1分〜約3分、約1分30秒〜約2分)であってもよい。
PCRアッセイは、RNA又はDNA(cDNA)等の標的核酸を使用することができる。鋳型核酸は精製される必要はない。それは、ヒト細胞中に含まれる標的核酸のような複雑な混合物の微量画分であってもよい。標的核酸分子は、“Diagnostic Molecular Microbiology: Principles and Applications” (Persing et al. (eds), 1993, American Society for Microbiology, Washington D.C.)に記載されているような通常の技術によって、生物学的サンプルから抽出することができる。核酸は、プラスミド、又は、細菌、酵母、ウイルス、細胞小器官、若しくは植物や動物などの高等生物を含む天然資源のような任意の数の供給源から得ることができる。
オリゴヌクレオチドプライマーは、プライマー伸長を誘導する反応条件下でPCR試薬と組み合わせられる。例えば、鎖伸長反応は、一般に、50mMのKCl、10mMのTris−HCl(pH 8.3)、15mMのMgCl2、0.001%(w/v)のゼラチン、0.5〜1.0μgの変性鋳型DNA、50pmolの各オリゴヌクレオチドプライマー、2.5UのTaqポリメラーゼ及び10%DMSOを含む。反応は、通常、dATP、dCTP、dTTP、dGTP又はその1若しくは複数の類似体をそれぞれ150〜320μMを含有する。
新規に合成された鎖は、反応後の工程で使用することができる二本鎖分子を形成する。鎖分離、アニーリング、及び伸長工程は、多くの場合、標的核酸分子に対応する増幅産物の所望の量を生成するために必要に応じて繰り返すことができる。反応における制限因子は、反応液中に存在するプライマー、耐熱性酵素、及びヌクレオシド三リン酸の量である。サイクル工程(すなわち、変性、アニーリング、及び伸長)は、好ましくは、少なくとも1回繰り返される。検出に使用するために、サイクルの工程数は、例えば、サンプルの性質に依存するであろう。サンプルが核酸の複合混合物である場合、検出に十分な標的配列を増幅するためには、より多くのサイクル工程が必要とされる。一般的に、サイクル工程は、少なくとも約20回繰り返されるが、40、60又は100回繰り返してもよい。
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)
FRET技術(例えば、米国特許第4,996,143号明細書、米国特許第5,565,322号明細書、米国特許第5,849,489号明細書、及び米国特許第6,162,603号明細書を参照)は、ドナー蛍光成分及び対応するアクセプター蛍光成分が互いにある一定の距離内に配置される場合、2つの蛍光成分の間にエネルギー移転が起こり、可視化される、又は、他の方法で検出及び/又は定量化される、という概念に基づいている。ドナーは、適切な波長の光照射によって励起された場合、一般的にアクセプターにエネルギーを移転する。アクセプターは、典型的には、異なる波長の光放射の形として、移転されたエネルギーを再放出する。特定のシステムにおいて、非蛍光エネルギーは、非蛍光がドナー残基を実質的に含む生体分子を通してドナーとアクセプター残基との間に移行し得る(例えば、米国特許第7,741,467号を参照のこと)。
一例において、オリゴヌクレオチドプローブは、ドナー蛍光成分と、蛍光であっても又は蛍光でなくてもよく、かつ、光以外の形で移転されたエネルギーを消費する対応するクエンチャーとを含有することができる。プローブが無傷である場合、ドナー蛍光成分からの蛍光発光が消光されるように、エネルギー移動が典型的には2つの蛍光成分の間で起こる。ポリメラーゼ連鎖反応の伸長工程の間に、増幅産物に結合したプローブは、ドナー蛍光成分の蛍光発光が消光されるように、例えば、Taqポリメラーゼの5’から3’ヌクレアーゼ活性によって切断される。この目的のための例示的なプローブとしては、例えば、米国特許第5,210,015号明細書、米国特許第5,994,056号明細書及び米国特許第6,171,785号明細書、に記載されている。一般的に使用されるドナー−アクセプター対は、FAM−TAMRAのペアが含まれる。一般的に使用されるクエンチャーは、DABCYL及びTAMRAである。一般的に使用されるダーククエンチャーは、ブラックホールクエンチャー(商標)(BHQ)(Biosearch Technologies, Inc., Novato, Cal.)、アイオワブラック(商標)(Integrated DNA Tech., Inc., Coralville, Iowa)、ブラックベリー(商標)クエンチャー650(BBQ−650)(Berry & Assoc., Dexter, Mich.)を含む。
蛍光分析は、例えば、光子計数落射蛍光顕微鏡システム(特定の範囲で蛍光発光を監視するための適切なダイクロイックミラー及びフィルターを含む)、光子計数光電子増倍管システム、又は蛍光光度計を用いて実施することができる。エネルギー転移を開始するための、又はフルオロフォアの直接検出を可能にするための励起は、アルゴンイオンレーザーを用いて行うことができ、高輝度(Hg)アークランプ、光ファイバー光源、又は所望の範囲に励起するために適宜フィルターをかけた他の高輝度光源を用いて、実施することができる。
ドナー及び対応するアクセプター蛍光成分に関して本明細書中で使用される「対応する(corresponding)」とは、ドナー蛍光成分の吸収スペクトルと重複する励起スペクトルを有するアクセプター蛍光成分を指す。アクセプター蛍光成分の発光スペクトルの最大波長は、ドナー蛍光成分の励起スペクトルの最大波長よりも少なくとも100nm大きくあるべきである。従って、効率的な非放射性エネルギーの移転を介してそれらの間で産生されうる。
蛍光ドナー及び対応するアクセプター成分は、一般に、(a)高効率フェルスターエネルギー移動、(b)大規模最終ストークスシフト(>100nm)(a large final Stokes shift)、(c)可視スペクトルの赤色部分への可能な範囲での発光をシフト(>600nm)、及び(d)ドナー励起波長での励起によって生成されるラマン水蛍光放出よりも高い波長への発光のシフト、より選択される。例えば、ドナー蛍光成分は、レーザーライン(例えば、ヘリウム−カドミウム442nm又は、アルゴン488nm)の近くのその励起最大値、高消光係数、高量子収率、及び、対応するアクセプター蛍光成分の励起スペクトルと蛍光発光の良好な重複を有するように選択することができる。対応するアクセプター蛍光成分は、高消光係数、高量子収率、ドナー蛍光成分の発光とのその励起の良好な重複、及び、可視スペクトルの赤色部分の発光(>600nm)を有するように選択することができる。
FRET技術における種々のアクセプター蛍光成分と共に使用することができる代表的なドナー蛍光成分は、フルオレセイン、ルシファーイエロー、B−フィコエリトリン、9−アクリジンイソチオシアネート、ルシファーイエローVS、4−アセトアミド−4’−イソチオ−シアネートスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、7−ジエチルアミノ−3−(4’−イソチオシアネートフェニル)−4−メチルクマリン、スクシンイミジル1−ピレネブチレート、及び4−アセトアミド−4’−イソチオシアネートスチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体、を含む。代表的なアクセプター蛍光成分は、使用されるドナー蛍光成分に依存するが、LCレッド640、LCレッド705、Cy5、Cy5.5、リサミンローダミンBスルホニルクロリド、テトラメチルローダミンイソチオシアネート、ローダミンXイソチオシアネート、エリスロシンイソチオシアネート、フルオレセイン、ジエチレントリアミンペンタアセテート、又はランタニドイオンの他のキレート(例えば、ユーロピウム、又はテルビウム)を含む。ドナー及びアクセプター蛍光成分は、例えば、Molecular Probes(Junction City, Oreg.)又はSigma Chemical Co.(St. Louis, Mo.)から、取得することができる。
ドナー及びアクセプター蛍光成分は、リンカーアームを介して適切なプローブオリゴヌクレオチドに結合させることができる。リンカーアームはドナー及びアクセプター蛍光成分との間の距離に影響を与えるので、各リンカーアームの長さは重要である。本開示の目的のためのリンカーアームの長さは、ヌクレオチド塩基から蛍光成分までのオングストローム(Å)の距離である。一般に、リンカーアームは、約10Å〜約25Åである。リンカーアームは、国際公開第84/03285号に記載された種類であってもよい。国際公開第84/03285号はまた、特定のヌクレオチド塩基にリンカーアームを取り付けるための、及び、リンカーアームに蛍光成分を取り付けるための方法を開示する。
LCレッド640などのアクセプター蛍光成分は、例えば、LCレッド640−標識オリゴヌクレオチドを作製するために、アミノリンカー(例えば、C6−アミノホスホロアミダイト(ABI(Foster City, Calif.)又は、Glen Research (Sterling, VA))から入手可能)を含むオリゴヌクレオチドと組み合わせることが出来る。オリゴヌクレオチドへ、フルオレセイン等のドナー蛍光成分を結合するために頻繁に使用されるは、チオ尿素リンカー(FITC由来、例えば、Glen Research又はChemGene (Ashland, Mass.)のフルオレセイン−CPG’s)、アミドリンカー(フルオレセイン−NHS−エステル由来、BioGenex (San Ramon, Calif.)のCX−フルオレセイン−CPGなど)、又はオリゴヌクレオチド合成後のフルオレセイン−NHSエステルの結合を必要とする3’−アミノ−CPG、を含む。
標的核酸の検出
本開示は、生体サンプル内の標的核酸の存在又は不存在を検出するための方法を提供する。提供される方法は、サンプル汚染、偽陰性、及び偽陽性の問題を避ける。方法は、プライマー対を使用して、サンプルから標的核酸分子の一部を増幅する少なくとも1つのサイクル工程に実施、及び蛍光検出工程を含む。複数サイクルの工程は、好ましくは、サーモサイクラー中で実施されてもよい。記載された方法は、サンプル中の標的核酸が存在することを検出するためのプライマー及びプローブを用いて実施することができる。
本明細書で説明するように、増幅産物は、FRET技術を利用する標識ハイブリダイゼーションプローブを用いて検出することができる。一FRETの形式は、増幅産物の有無を検出するTaqMan(登録商標)技術を利用し、結果として、標的核酸の存在又は不存在を検出する。TaqMan(登録商標)技術は、例えば、1つの蛍光色素及び1つのクエンチャー(そしてそれは、蛍光であっても蛍光でなくてもよい)で標識された1つの一本鎖ハイブリダイゼーションプローブを利用する。第1の蛍光成分が適当な波長の光で励起されると、吸収されたエネルギーはFRETの原理に従って第2の蛍光成分に移動する。第2の蛍光成分は一般的にクエンチャー分子である。PCR反応のアニーリング工程の間に、標識されたハイブリダイズプローブは標的DNA(すなわち、増幅産物)に結合し、続く伸長フェーズ中に、例えば、Taqポリメラーゼの5’から3’へのヌクレアーゼ活性によって分解される。結果として、励起された蛍光成分とクエンチャー成分は空間的に互いに分離される。その結果、クエンチャーの不存在下で第1の蛍光成分が励起すると、第1の蛍光成分からの蛍光発光を検出することが可能となる。一例として、ABI PRISM(登録商標)7700配列検出システム(Applied Biosystems)はTaqMan(登録商標)技術を使用し、サンプル中の標的核酸の存在又は不存在を検出する本明細書に記載の方法を実施するのに適している。
FRETと一体となった分子ビーコンは、リアルタイムPCR法を用いて増幅産物の存在を検出することに使用できる。分子ビーコン技術は、第1の蛍光部分及び第2の蛍光部分で標識されたハイブリダイゼーションプローブを使用する。第2の蛍光部分は一般的にクエンチャーであり、蛍光標識は、典型的には、プローブの各末端に配置されている。分子ビーコン技術は、二次構造(例えば、ヘアピン)形成を可能にする配列を有するプローブオリゴヌクレオチドを使用する。プローブ内の二次構造形成の結果として、プローブが溶液中にある場合、両方の蛍光部分は空間的に近接する。標的核酸(すなわち、増幅産物)へのハイブリダイゼーション後、プローブの二次構造が破壊され、蛍光部分は、それぞれ分離され、そのような適切な波長の光で励起されると、第1の蛍光部分の発光が検出される。
FRET技術の別の一般的な形式では、2つのハイブリダイゼーションプローブを用いる。各プローブは異なる蛍光部分で標識することができ、一般に、標的DNA分子(例えば増幅産物)内で互いに近接してハイブリダイズするように設計される。ドナー蛍光部分(例えばフルオレセイン)は、LightCycler(登録商標)装置の光源によって470nmで励起される。FRETの間、フルオレセインは自らのエネルギーをアクセプター蛍光部分(例えばLightCycler(登録商標)−Red640(LC Red 640)またはLightCycler(登録商標)−Red705(LC Red 705))に移動させる。次いで、アクセプター蛍光部分はより長い波長の光を放出し、それがLightCycler(登録商標)装置の光学検出システムによって検出される。効率的なFRETは、蛍光部分が直近に位置していて、かつ、ドナー蛍光部分の発光スペクトルがアクセプター蛍光部分の吸収スペクトルと重複している場合にだけ起こる。発生するシグナルの強度は、元の標的DNA分子の数(例えば、標的核酸の数)と相関させることができる。標的核酸の増幅が起こって増幅産物が産生されると、ハイブリダイゼーション工程の結果として、プローブ対のメンバー間でのFRETに基づく検出可能なシグナルが発生する。
一般に、FRETの存在がサンプル中の標的核酸の存在を示し、FRETの不存在が、サンプル中に標的核酸の不存在を示す。不十分なサンプル収集、輸送の遅延、不適切な輸送条件、又は特定の収集した拭き取り検体(swab)(アルギン酸カルシウム又はアルミニウムシャフト)の使用は、しかしながら、試験結果の成功及び/又は正確さに影響を与えるすべての条件である。本明細書に開示される方法を使用して、例えば、45サイクル工程内でのFRETの検出は、サンプル中の標的核酸の存在の指標である。
開示した方法を実施するのに使用することができる代表的な生物学的サンプルとしては、限定されないが、皮膚の拭き取り検体、鼻の拭き取り検体、創傷拭き取り検体、血液培養、皮膚及び軟組織感染を含む。生物学的サンプルの収集及び保管方法は、当業者に知られている。生物学的サンプルは、標的核酸を放出するために処理することができ(例えば、当技術分野で公知の核酸抽出方法及び/又はキットによって)、場合によっては、生物学的サンプルは、PCR反応成分及び適切なオリゴヌクレオチドと直接接触させることができる。
各サーモサイクラーランにおいて、対照サンプルも同様にサイクルすることができる。陽性対照サンプルは、例えば、対照プライマー及び対照プローブを用いて、(標的遺伝子の上記増幅産物以外の)標的核酸対照鋳型を増幅することができる。陽性対照サンプルは、例えば、標的核酸分子を含むプラスミド構築物を増幅することもできる。このようなプラスミド対照は、意図した標的の検出のために使用されるのと同じプライマー及びプローブを使用して、患者のサンプルと並んで、内部(例えば、サンプル内)又は別々のサンプルランで増幅することができる。斯かる対照は、増幅、ハイブリダイゼーション、及び/又はFRET反応の成功又は失敗の指標である。各サーモサイクラーランは、例えば、標的鋳型DNAを欠く陰性対照を含むこともできる。陰性対照では夾雑を評価できる。これは、システムと試薬が偽陽性シグナルをもたらさないであろうことを確実にする。従って、対照反応は、例えば、配列特異的にアニーリングし、伸長を開始するプライマーの能力、並びに、配列特異的にハイブリダイズし、FRETを起こすプローブの能力を容易に決定することができる。
実施形態において、方法は、汚染を回避する工程を含む。例えば、ウラシルDNAグリコシラーゼを利用する酵素的方法は、あるサーモサイクラーランとその次のランとの間の汚染を低減又は排除することが、米国特許第5,035,996号明細書、米国特許第5,683,896号明細書及び米国特許第5,945,313号明細書に記載されている。
FRET技術と組み合わせた従来のPCR法は、方法を実施するために使用することができる。一実施形態では、LightCycler(登録商標)の機器を使用する。以下の特許出願は、LightCycler(登録商標)技術を使用したリアルタイムPCRについて記載する:国際公開第97/46707号、国際公開第97/46714及び国際公開第97/46712。
LightCycler(登録商標)は、PCワークステーションを用いて操作することができ、Windows(登録商標)NTオペレーティングシステムを利用することができる。サンプルからの信号は、光ユニット上に機械が順次キャピラリーに位置したときに得られる。ソフトウェアは、各測定後すぐにリアルタイムで蛍光シグナルを表示することができる。蛍光取得時間は10〜100ミリ秒(m秒)である。各サイクル工程後、蛍光の定量的表示対サイクル数が、継続的にすべてのサンプルに対して更新される。生成されたデータは、さらなる分析のために保存することができる。
本開示の実施形態は、1若しくは複数の市販の機器の構成に限定されないものと理解される。
製造品/キット
本開示はさらに、標的核酸を検出するための製造品又はキットを提供する。製造品は、適切な包装材料と共に、標的核酸を検出するために使用されるプライマー及びプローブを含むことができる。標的核酸を検出するための代表的なプライマー及びプローブは、標的核酸分子にハイブリダイズすることができる。また、キットは、DNAの固定、ハイブリダイズ、及び検出に必要な、適切に包装された試薬及び材料を含むこともでき、例えば、固体支持体、緩衝剤、酵素、及びDNAスタンダードが含まれる。プライマー及びプローブを設計する方法は本明細書中に開示され、標的核酸の標的核酸分子を増幅する及びハイブリダイズするプライマー及びプローブの代表的な例を提供する。
本開示の製造品は、プローブを標識するための1若しくは複数の蛍光成分、あるいは、キットに付属の標識することができるプローブを含むことができる。例えば、製造品は、標的核酸特異的プローブを標識するためのドナー及び/又はアクセプター蛍光成分を含むことができる。適切なFRETドナー蛍光成分及び対応するアクセプター蛍光成分の例としては、上記に提供されている。
製造品はまた、サンプル中の標的核酸を検出するプライマー及びプローブを使用するための説明を有する添付文書又はパッケージのラベルを含むことができる。製造品はさらに、本明細書に開示された方法を行うための試薬(例えば、緩衝液、ポリメラーゼ酵素、補因子、又は汚染を防止する薬剤)を含むことができる。このような試薬は、本明細書に記載の市販の機器の1つに特異的であってもよい。
本発明の実施形態は、以下の実施例において更に説明する。
以下の実施例及び図面は、本発明、添付の特許請求の範囲に記載された真の範囲の理解を助けるために提供される。なお、本発明の精神から逸脱することなく、示される手順においてなされ得ることが理解される。
実施例I(光開裂可能部分の塩基への取り付け)
標的核酸は、第1の核酸配列を有する少なくとも1つのプライマーと、サンプルとを接触させて、任意の標的核酸がサンプル中に存在する場合に、増幅産物を生成させることによって実施し得る増幅工程を含む検出法を通じて検出し得る。
少なくとも第1のハイブリダイズ工程は、増幅産物の領域に相補的な第2の核酸配列を有する特異的加水分解プローブと、増幅産物とを接触させることによって実施でき、第1の特異的加水分解プローブは、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結した1若しくは複数の光開裂可能部分を含むものであり、ここで、光開裂可能部分は、増幅産物の領域と特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる。
光開裂可能部分は、特異的加水分解プローブの配列内の1若しくは複数の塩基に連結されてもよい。光開裂可能部分は、2−ニトロベンジル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、及び2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルであってもよく、かつ、当業者にとって身近な標準的な有機化学技術を使用したヌクレオシドの塩基内へのこれらの光開裂可能部分の導入を手段として塩基に連結されてもよい。これら修飾ヌクレオシドは、例えば標準的なホスホロアミダイト試薬として、自動化されたオリゴヌクレオチド合成に好適である試薬に更に生成され得る。これらのホスホロアミダイトは、単独又は複数のいずれかで、第2の光開裂可能部分を送達する他のヌクレオシドホスホロアミダイトと組み合わせて、使用者の裁量によるオリゴヌクレオチドの規定した位置にてオリゴヌクレオチド内に組み込まれ得る。
検出法はまた、特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂するのに有効な波長を有する光を導入することによって、特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂する工程も含み得る。例えば、2−ニトロベンジルのために、光は310nmの波長を有することができ、2−ニトロ−4−ブロモベンジルのために、光は約254nmの波長を有することができ、及び2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルのために、光は約419nmの波長に有することができる。
検出法は、増幅産物の存在又は不存在を検出する工程を含むものであってもよく、ここで、増幅産物の存在は、標的核酸の標的の指標であって、ここで、増幅産物の不存在は、標的核酸の不存在の指標である。
実施例II(光開裂可能部分のリン酸基への取り付け)
標的核酸は、第1の核酸配列を有する少なくとも1つのプライマーと、サンプルとを接触させて、任意の標的核酸がサンプル中に存在する場合に、増幅産物を生成させることによって実施し得る増幅工程を含む検出法を通じて検出し得る。
少なくとも第1のハイブリダイズ工程は、増幅産物の領域に相補的な第2の核酸配列を有する特異的加水分解プローブと、増幅産物とを接触させることによって実施でき、第1の特異的加水分解プローブは、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結した1若しくは複数の光開裂可能部分を含むものであり、ここで、光開裂可能部分は、増幅産物の領域と特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる。
光開裂可能部分は、特異的加水分解プローブの配列内の1若しくは複数のリン酸基に連結されてもよい。光開裂可能部分は、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチルであってもよく、かつ、Ghosn et al., et al., Control of DNA Hybridization with Photocleavable Adducts, Photochem. Photobiol., 2005, 81:953-959に記載の方法を手段としてリン酸基に連結されてもよい。具体的には、反応性ジアゾアルカン誘導体が、好適なヒドラゾンの酸化によって作製され得る。このジアゾアルカン誘導体を、前もって形成した合成オリゴヌクレオチドと反応させ、それによって、ジアゾアルカン部分を合成DNAの骨格内のリン酸基と反応させ得る。
検出法はまた、特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂するのに有効な波長を有する光を導入することによって、特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂する工程も含み得る。例えば、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチルのために、光は約365nmの波長に有することができる。
検出法は、増幅産物の存在又は不存在を検出する工程を含むものであってもよく、ここで、増幅産物の存在は、標的核酸の標的の指標であって、ここで、増幅産物の不存在は、標的核酸の不存在の指標である。
前述の発明は、明確さと理解のためにある程度詳細に説明してきたが、当業者にとって、この開示を読むことによって、本発明の真の範囲から逸脱することなく、形態及び詳細の様々な変更を行うことができることは明らかである。例えば、上述したすべての技術及び装置は、様々な組み合わせで使用することができる。

Claims (23)

  1. 第2の核酸配列を含む標的に対して相補的な第1の核酸配列を含む加水分解プローブ;
    第1及び第2の相互作用性ラベル;
    5’末端及び3’末端;並びに
    前記加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分
    を含むフォトブロック型プローブであって、前記光開裂可能部分が、第2の核酸配列と第1の核酸配列とのハイブリダイゼーションを妨げるように構成された、フォトブロック型プローブ。
  2. 前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチル(DMNPE)、ニトロベラトリル、1−ピラニルメチル、2−オキシメチレンアントラキノン、5−ブロモ−7−ニトロインドリニル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジル、o−ヒドロキシ−α−メチルシンナモイル、及びその混合物から成る群から選択される、請求項1に記載のフォトブロック型プローブ。
  3. 前記第1の相互作用性ラベルが、5’末端にドナー蛍光部分を含むものであり、前記第2の相互作用性ラベルが、加水分解プローブのドナー蛍光部分の8ヌクレオチド以内に対応するアクセプター蛍光部分を含むものである、請求項1又は2に記載のフォトブロック型プローブ。
  4. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドの塩基に連結される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトブロック型プローブ。
  5. 前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、及び2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルから成る群から選択される、請求項4に記載のフォトブロック型プローブ。
  6. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドのリン酸基に連結される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォトブロック型プローブ。
  7. 前記光開裂可能部分が、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチルである、請求項6に記載のフォトブロック型プローブ。
  8. サンプル中の標的核酸を検出する方法であって、該方法は:
    サンプルと、任意の標的核酸がサンプル中に存在する場合に増幅産物を生成する第1の核酸配列を含む少なくとも1つのプライマーと、を接触させることを含む増幅工程の実施;
    増幅産物と、増幅産物の領域に相補的な第2の核酸配列を含む特異的加水分解プローブと、を接触させることを含む少なくとも第1のハイブリダイズ工程の実施であって、第1の特異的加水分解プローブが、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分を含むものであって、ここで、光開裂可能部分が、増幅産物の領域と、特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる;
    特異的加水分解プローブから光開裂可能部分を開裂するのに有効な波長を有する光を導入することによる特異的加水分解プローブからの光開裂可能部分の開裂;並びに
    増幅産物の存在又は不存在の検出、
    を含む方法であって、ここで、増幅産物の存在が、標的核酸の標的の指標であって、ここで、増幅産物の不存在が、標的核酸の不存在の指標である、方法。
  9. 前記第1の相互作用性ラベルが、5’末端にドナー蛍光部分を含むものであり、前記第2の相互作用性ラベルが、加水分解プローブのドナー蛍光部分の8ヌクレオチド以内に対応するアクセプター蛍光部分を含むものである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記増幅が、5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を用いる、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチル(DMNPE)、ニトロベラトリル、1−ピラニルメチル、2−オキシメチレンアントラキノン、5−ブロモ−7−ニトロインドリニル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジル、o−ヒドロキシ−α−メチルシンナモイル、及びその混合物から成る群から選択される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドの塩基に連結される、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、及び2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルから成る群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドのリン酸基に連結される、請求項8〜11のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記光開裂可能部分が、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチルである、請求項14に記載の方法。
  16. 以下の:
    サンプルと、任意の第2の標的核酸がサンプル中に存在する場合に第2の増幅産物を生成する第3の核酸配列を含む少なくとも第2のプライマーと、を接触させることを含む第2の増幅工程の実施;
    第2の増幅産物と、第2の増幅産物の領域に相補的な第4の核酸配列を含む第2の特異的加水分解プローブと、を接触させることを含む少なくとも第2のハイブリダイズ工程の実施であって、第2の特異的加水分解プローブが、第3及び第4の相互作用性ラベル、第2の5’末端及び第2の3’末端、並びに第2の特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の第2の光開裂可能部分を含むものであって、ここで、第2の光開裂可能部分が、第2の増幅産物の領域と、第2の特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる;
    第1の波長を有する第1の光が導入されて、第1の特異的加水分解プローブから第1の光開裂可能部分を開裂する間に第2の光開裂可能部分が開裂されないような、第2の特異的加水分解プローブから第2の光開裂可能部分を開裂するのに有効な第2の波長を有する第2の光を導入することによる第2の特異的加水分解プローブからの第2の光開裂可能部分の開裂;並びに
    第2の増幅産物の存在又は不存在の検出、
    を更に含む方法であって、ここで、第2の増幅産物の存在が、第2の標的核酸の指標であって、ここで、第2の増幅産物の不存在が、第2の標的核酸の不存在の指標である、請求項8〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記第1の光開裂可能部分が、2−ニトロ−4−ブロモベンジルであり、かつ、前記第2の光開裂可能部分が、2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルである、請求項16に記載の方法。
  18. サンプル中の標的核酸を検出するキットであって、以下の:
    標的核酸の増幅産物を生成する特異的な第1の核酸配列を含む少なくとも1つのプライマー;及び
    増幅産物の領域に相補的な第2の核酸配列を含む特異的加水分解プローブ、
    を含むキットであって、特異的加水分解プローブが、第1及び第2の相互作用性ラベル、5’末端及び3’末端、並びに特異的加水分解プローブの1若しくは複数のヌクレオチドに連結された1若しくは複数の光開裂可能部分を含むものであって、ここで、光開裂可能部分が、増幅産物の領域と、特異的加水分解プローブとのハイブリダイゼーションを妨げる、キット。
  19. 前記第1の相互作用性ラベルが、5’末端にドナー蛍光部分を含むものであり、前記第2の相互作用性ラベルが、加水分解プローブのドナー蛍光部分の8ヌクレオチド以内に対応するアクセプター蛍光部分を含むものである、請求項18に記載のキット。
  20. 5’から3’へのヌクレアーゼ活性を有するポリメラーゼ酵素を更に含む、請求項18又は19に記載のキット。
  21. 前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチル(DMNPE)、ニトロベラトリル、1−ピラニルメチル、2−オキシメチレンアントラキノン、5−ブロモ−7−ニトロインドリニル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジル、o−ヒドロキシ−α−メチルシンナモイル、及びその混合物から成る群から選択される、請求項18〜20のいずれか1項に記載のキット。
  22. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドの塩基に連結され、かつ、前記光開裂可能部分が、2−ニトロベンジル、2−ニトロ−4−ブロモベンジル、及び2−ニトロ−4,5−(ジメトキシ)ベンジルから成る群から選択される、請求項18〜21のいずれか1項に記載のキット。
  23. 前記光開裂可能部分が、加水分解プローブのヌクレオチドのリン酸基に連結され、かつ、前記光開裂可能部分が、1−(4,5−ジメトキシ−2−ニトロフェニル)エチルである、請求項18〜22のいずれか1項に記載のキット。
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