JP2018205514A - カラオケ楽曲のリコメンドシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】カラオケ歌唱を行う場の雰囲気や利用者の気分を反映した推奨楽曲を提示することが可能なリコメンドシステムを提供する。【解決手段】複数のカラオケ楽曲を記憶する楽曲記憶部、カラオケ楽曲の検索を行う際に使用されたキーワードを記憶するキーワード記憶部、一のカラオケ装置を利用する複数の利用者の会話を集音する集音部、集音された複数の利用者の会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する音声認識処理部、所定条件を満たすキーワードを参照して、テキストデータの中から検索用ワードを抽出する抽出部、検索用ワードに基づいて、楽曲記憶部に記憶されたカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定する推奨楽曲特定部、推奨楽曲に関する情報を複数の利用者に対して提示する提示部を有するカラオケ楽曲のリコメンドシステム。【選択図】図7

Description

本発明はカラオケ楽曲のリコメンドシステムに関する。
カラオケ装置を利用してカラオケ歌唱を行う場合、利用者はリモコン装置等を介してカラオケ歌唱したい楽曲を選曲する。
楽曲の選曲を行う際に使用する機能として、楽曲検索機能が普及している。カラオケ装置の利用者は、リモコン装置等を介して任意のキーワードを手入力し、条件を絞り込みながら、所望の楽曲を検索することができる。また、特許文献1には、音声認識を使用することによって、入力された音声から楽曲を検索する技術が開示されている。
一方、利用者によっては、歌唱する楽曲がなかなか決まらない場合がありうる。このような問題を解決するため、業務用通信カラオケにおいては、利用者の歌唱履歴や利用者情報に基づいて利用者に最適な楽曲を推奨(リコメンド)するサービスが普及している。
たとえば、特許文献2には、任意の楽曲が演奏予約された際に、後続の楽曲予約のための推奨楽曲リストを、それまでの演奏履歴に基づいて作成して表示する技術が開示されている。或いは、特許文献3には、複数の利用者でカラオケ歌唱を行う場合に、各利用者の歌唱履歴に基づいて、利用者全員が共通して楽しめる推奨楽曲を提示する技術が開示されている。
特開平11−296182号公報 特開2004−184690号公報 特開2015−210343号公報
ここで、特許文献1の技術を含む従来の楽曲検索機能は、利用者が入力した任意のキーワードに基づいて楽曲を検索するものであり、利用者にカラオケ楽曲を推奨するものではない。
一方、特許文献2及び3の技術によれば、利用者に対して自動で推奨楽曲を提示することが可能となるが、当該推奨楽曲は、カラオケ歌唱を行う場の雰囲気や利用者の気分が反映されたものではない。
本発明の目的は、カラオケ歌唱を行う場の雰囲気や利用者の気分を反映した推奨楽曲を提示することが可能なリコメンドシステムを提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数のカラオケ楽曲を記憶する楽曲記憶部と、カラオケ楽曲の検索を行う際に使用されたキーワードを記憶するキーワード記憶部と、一のカラオケ装置を利用する複数の利用者の会話を集音する集音部と、集音された複数の利用者の会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する音声認識処理部と、記憶された前記キーワードのうち所定条件を満たすキーワードを参照して、前記テキストデータの中から検索用ワードを抽出する抽出部と、抽出された前記検索用ワードに基づいて、前記楽曲記憶部に記憶されたカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定する推奨楽曲特定部と、特定された前記推奨楽曲に関する情報を前記複数の利用者に対して提示する提示部と、を有するカラオケ楽曲のリコメンドシステムである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、カラオケ歌唱を行う場の雰囲気や利用者の気分を反映した推奨楽曲を提示できる。
実施形態に係るカラオケシステムの概略を示す図である。 実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。 キーワード記憶部に記憶されているキーワードの例を示す図である。 実施形態に係るカラオケ装置のハードウェア構成例を示す図である。 実施形態に係るカラオケ装置のソフトウェア構成例を示す図である。 実施形態に係る利用者の会話の例を示す図である。 実施形態に係る抽出された検索用ワードの例を示す図である。 実施形態に係るカラオケシステムの処理を示すフローチャートである。
後述する明細書及び図面の記載から、上記の主たる発明の他、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
すなわち、前記抽出部が、前記テキストデータに基づいて、所定の会話単位毎に前記検索用ワードを抽出し、前記推奨楽曲特定部が、前記所定の会話単位毎ごとに前記推奨楽曲を特定し、前記提示部が、前記所定の会話単位毎ごとに前記推奨楽曲に関する情報を更新して提示するカラオケ楽曲のリコメンドシステムが明らかとなる。このようなリコメンドシステムによれば、会話の流れに合った推奨楽曲を順次、提示することができる。
また、前記キーワード記憶部が、記憶する各キーワードに対し、当該キーワードに基づいて実際にカラオケ楽曲の予約が行われた回数を関連付けて記憶し、前記抽出部が、前記所定条件を満たすキーワードとして、前記回数が所定数以上であるキーワードを参照して、前記検索用ワードを抽出するカラオケ楽曲のリコメンドシステムが明らかとなる。このようなリコメンドシステムによれば、利用者が歌唱する可能性の高い楽曲を推奨楽曲として提示できる。
<実施形態>
図1〜図7を参照して、実施形態に係るカラオケシステム1について説明する。図1に示すように、カラオケシステム1は、カラオケ装置K及びサーバ装置Sを備える。本実施形態に係るカラオケシステム1は、「リコメンドシステム」に相当する。
==カラオケシステム==
図1に示すように、カラオケシステム1は、複数のカラオケ装置(カラオケ装置K1〜カラオケ装置Kn)、及びサーバ装置Sを備える。各カラオケ装置とサーバ装置Sとは、ネットワークNを介して通信可能となっている。ネットワークNは、たとえば公衆電話回線網やインターネット回線等の伝送路である。
==サーバ装置==
サーバ装置Sは、カラオケ装置に関する各種情報を管理したり、カラオケ装置から送信される情報処理を行うコンピュータである。図2はサーバ装置Sのハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置Sは、記憶部10、通信部20及び制御部30を備える。
[記憶部]
記憶部10は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置である。本実施形態に係る記憶部10は、楽曲記憶部10a及びキーワード記憶部10bを含んで構成されている。
(楽曲記憶部)
楽曲記憶部10aは、各カラオケ装置において演奏を行うための複数のカラオケ楽曲(楽曲データ)を記憶する。楽曲データは、個々のカラオケ楽曲を特定するための楽曲ID(識別子)が付与されている。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ、ガイドメロディデータ等を含む。また、楽曲記憶部10aは、各カラオケ楽曲に対応する歌詞テロップを表示させるための歌詞テロップデータ、カラオケ演奏時に表示される背景画像等の背景画像データ、及びカラオケ楽曲の属性情報(歌手名、作詞・作曲者名、ジャンル等のカラオケ楽曲に関する情報)を記憶する。サーバ装置Sから各カラオケ装置に対して楽曲データを配信することにより、各カラオケ装置において対応するカラオケ楽曲の演奏が可能となる。
更に、本実施形態に係る楽曲記憶部10aは、カラオケ楽曲毎に複数の単語が関連付けて記憶されている。これらの単語は、カラオケ楽曲に関連するものであり、たとえば、タイトルに含まれる単語、歌詞を構成する単語で特に重要とみなされる単語(出現頻度が高い単語、サビで使用されている単語等)、上述の属性情報を示す単語(歌手名、ジャンル名)である。これらの単語は、カラオケ楽曲の検索時や推奨楽曲を特定する際に参照される(詳細は後述)。
(キーワード記憶部)
キーワード記憶部10bは、カラオケ楽曲の検索を行う際に使用されたキーワードを記憶する。
キーワードは、各カラオケ装置においてカラオケ楽曲の検索を行う際に入力されたものである。キーワードは各カラオケ装置から送信される。キーワード記憶部10bに記憶されるキーワードの種類は、カラオケ楽曲の検索が行われる都度、増加する。キーワード記憶部10bは、受信したキーワードを、所定の分類(たとえば、あいうえお順)で記憶する。
また、キーワード記憶部10bは、カラオケ装置から送信される予約確定情報に基づいて、各キーワードに対し、実際にカラオケ楽曲の予約が行われた回数(予約回数)を関連付けて記憶してもよい。予約確定情報は、あるキーワードに基づいて検索されたカラオケ楽曲について、実際に予約登録が行われたことを示す情報である。
図3は、キーワード記憶部10bに記憶されるテーブルデータの一例である。図3の例において、キーワードは、あいうえお順で記憶されている。また、各キーワードは、予約回数が関連付けられている。ここで、たとえば、キーワード「家族」について、現在の予約回数は「3000回」となっている。この状態において、あるカラオケ装置からキーワード「家族」に基づいて実際にカラオケ楽曲の予約がなされたことを示す予約確定情報を受け取ると、キーワード記憶部10bは、キーワード「家族」についての予約の回数を「3001回」に更新して記憶する。なお、図3の例では、キーワードとして名詞のみが記載されているが、動詞や形容詞がキーワードとして記憶されていてもよい。
或いは、キーワード記憶部10bは、各キーワードに対し、同じキーワードが入力された回数を関連付けて記憶してもよい。たとえば、カラオケ装置からキーワード「家族」が送信された場合、キーワード記憶部10bには、当該キーワードが記憶されると共に入力回数「1回」が関連付けられる。そして、別の機会にカラオケ装置からキーワード「家族」が送信された場合、キーワード記憶部10bには、キーワード「家族」についての入力回数を「2回」に更新して記憶する。
[通信部]
通信部20は、サーバ装置Sと各カラオケ装置とを接続するためのインターフェースを提供する。
[制御部]
制御部30は、サーバ装置Sにおける各種の制御を行う。制御部30はCPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。本実施形態においては、CPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部30は、検索処理部30a及び推奨楽曲特定部30bとして機能する。
(検索処理部)
検索処理部30aは、利用者からのキーワード入力に応じてカラオケ楽曲の検索処理を行う。たとえば、利用者がカラオケ装置において所定のキーワードを入力し、検索実行を指示したとする。カラオケ装置は、所定のキーワードをサーバ装置Sに送信する。この場合、検索処理部30aは、楽曲記憶部10aに記憶されている各カラオケ楽曲の単語と、所定のキーワードとを対比することで、当該キーワードを含むカラオケ楽曲を検索する。検索処理部30aは、通信部20を介して検索結果(たとえば、検索でヒットしたカラオケ楽曲の楽曲ID)をキーワードの入力を行ったカラオケ装置に送信する。
なお、検索処理部30aは、検索処理に用いたキーワードを含むカラオケ楽曲の曲数をキーワード記憶部10bに出力してもよい。この場合、キーワード記憶部10bは、検索で得られたカラオケ楽曲の曲数をキーワード毎に関連付けて記憶する。たとえば、キーワード「家族」で検索処理を行った場合に、当該キーワードを含むカラオケ楽曲が1000曲ヒットしたとする。この場合、検索処理部30aは、当該曲数をキーワード記憶部10bに出力する。キーワード記憶部10bは、キーワード「家族」に対し、曲数「1000曲」を関連付けて記憶する。
(推奨楽曲特定部)
推奨楽曲特定部30bは、カラオケ装置の抽出部600(後述)で抽出された検索用ワードに基づいて、楽曲記憶部10aに記憶されたカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定する。
「検索用ワード」は、楽曲記憶部10aに記憶された楽曲の中から推奨楽曲を特定するために使用されるキーワードである。検索用ワードの抽出処理については後述する。「推奨楽曲」は、カラオケ装置の利用者に対してカラオケ歌唱を薦めるのに適した楽曲である。
推奨楽曲特定部30bは、楽曲記憶部10aに記憶されている各カラオケ楽曲の単語と、検索用ワードとを対比することで、検索用ワードを含むカラオケ楽曲を特定する。推奨楽曲特定部30bは、通信部20を介して特定結果(たとえば、特定されたカラオケ楽曲の楽曲ID)を検索用ワードの抽出処理を行ったカラオケ装置に送信する。
==カラオケ装置==
カラオケ装置は、カラオケ楽曲の演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。以下では、カラオケ装置K1について説明を行うが、他のカラオケ装置も同様の構成を備える。
[ハードウェア構成]
図4に示すように、カラオケ装置K1は、カラオケ本体40、スピーカ50、表示装置60、マイク70、及びリモコン装置80を備える。
スピーカ50はカラオケ本体40からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置60はカラオケ本体40からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク70は利用者の歌唱音声(マイク70からの入力音声)をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体40に入力するための構成である。リモコン装置80は、カラオケ本体40に対する各種操作をおこなうための装置である。利用者はリモコン装置80を用いてカラオケ歌唱を希望する楽曲の検索や選曲(予約)等を行うことができる。リモコン装置80の表示画面には各種操作の指示入力を行うためのアイコン等が表示される。なお、利用者が所有する携帯端末(スマートフォン等)に専用のアプリケーションソフトウェアをダウンロードし、当該ソフトウェアを実行することにより、リモコン装置80と同様の機能を携帯端末側で実現することも可能である。
カラオケ本体40は、選曲された楽曲のカラオケ演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク70を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。図4に示すように、カラオケ本体40は、制御部41、通信部42、記憶部43、音響処理部44、表示処理部45及び操作部46を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
制御部41は、CPU41aおよびメモリ41bを備える。CPU41aは、メモリ41bに記憶された動作プログラムを実行することにより各種の制御機能を実現する。メモリ41bは、CPU41aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶装置である。
通信部42は、ルーター(図示なし)を介してカラオケ本体40を通信回線に接続するためのインターフェースを提供する。
記憶部43は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。本実施形態において、記憶部43は、楽曲記憶部10aが記憶する楽曲データに対応する楽曲IDや属性情報を記憶している。但し、楽曲データそのものは、記憶部43に記憶されておらず、必要に応じてサーバ装置Sからダウンロードする。
音響処理部44は、制御部41の制御に基づき、楽曲に対するカラオケ演奏の制御およびマイク70を通じて入力された歌唱音声信号の処理を行う。音響処理部44は、たとえばMIDI音源、ミキサ、アンプ(いずれも図示なし)を含む。MIDI音源は、楽曲データに基づいて楽音信号を生成する。ミキサは、当該音楽信号およびマイク70から出力される音声信号を適当な比率でミキシングしてアンプに出力する。アンプは、ミキサからのミキシング信号を増幅し、放音信号としてスピーカ50へ出力する。これにより、スピーカ50からは放音信号に基づくカラオケ演奏音およびマイク70からの歌唱音声が放音される。
表示処理部45は、制御部41の制御に基づき、表示装置60やリモコン装置80における各種表示に関する処理を行う。たとえば、表示処理部45は、カラオケ演奏時における背景映像に歌詞テロップや各種アイコンが重ねられた映像を表示装置60に表示させる。或いは、表示処理部45は、リモコン装置80の表示画面に操作入力用の各種アイコンを表示させる。
操作部46は、パネルスイッチおよびリモコン受信回路などからなり、利用者によるカラオケ装置K1のパネルスイッチあるいはリモコン装置80の操作に応じて選曲信号、演奏中止信号などの操作信号を制御部41に対して出力する。制御部41は、操作部46からの操作信号を検出し、対応する処理を実行する。
[ソフトウェア構成]
図5はカラオケ本体40のソフトウェア構成例を示す図である。カラオケ本体40は、キーワード入力部100、予約登録部200、演奏処理部300、集音部400、音声認識処理部500、抽出部600、及び提示部700を備える。キーワード入力部100、予約登録部200、演奏処理部300、集音部400、音声認識処理部500、抽出部600、及び提示部700は、CPU41aがメモリ41bに記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
(キーワード入力部)
キーワード入力部100は、カラオケ楽曲を検索する際のキーワード入力を行わせる。具体的に、キーワード入力部100は、リモコン装置80の表示画面等にキーワードを入力する画面を表示させる。利用者は、当該画面において任意のキーワードを入力し、検索実行の指示を行う。この場合、キーワード入力部100は、入力されたキーワードをサーバ装置S(検索処理部30a)に送信する。
(予約登録部)
予約登録部200は、カラオケ楽曲の予約登録等、楽曲予約に関する各種処理を行う。
予約登録されるカラオケ楽曲は、キーワード検索により得られたカラオケ楽曲の中から利用者が任意に選曲した楽曲である。リモコン装置80は、選曲されたカラオケ楽曲に対応する楽曲IDをカラオケ本体40に送信する。カラオケ本体40は、受信した楽曲IDを予約待ち行列に登録する。予約待ち行列は、たとえば、記憶部43の記憶領域の一部として提供される。
予約登録部200は、予約待ち行列に登録された順番に、楽曲IDを読み出して演奏処理部300に出力する。そして、予約登録部200は、演奏処理部300に出力した予約楽曲の楽曲IDを予約待ち行列から消去する。
ここで、本実施形態に係る予約登録部200は、キーワード検索により得られたカラオケ楽曲の中からある楽曲の楽曲IDが予約待ち行列に登録された場合(キーワードに基づいて実際にカラオケ楽曲の予約が行われた場合)、予約確定情報をサーバ装置Sに送信する。
(演奏処理部)
演奏処理部300は、カラオケ楽曲の演奏を行う。
具体的に、演奏処理部300は、予約登録部200により登録されたカラオケ楽曲の楽曲IDの入力を受けると、当該楽曲IDに対応する楽曲データをサーバ装置Sに要求する。サーバ装置Sは、楽曲記憶部10aから当該楽曲IDに対応する楽曲データを読み出し、演奏処理部300に送信する。演奏処理部300は、当該楽曲データに基づいてカラオケ演奏を行う。
(集音部)
集音部400は、一のカラオケ装置を利用する複数の利用者の会話を集音する。
集音は、カラオケ歌唱用のマイク70やリモコン装置80に設けられたマイク(図示無し)を介して行うことができる。集音部400は、集音した会話の音声データを音声認識処理部500に出力する。
集音部400は、集音を開始するタイミングや終了するタイミングを調整することができる。
一般に、利用者がカラオケルームへ入室した直後は、カラオケ楽曲の予約が頻繁に行われる。従って、本実施形態に係るカラオケシステム1を利用して推奨楽曲を提示する必要性に乏しい。しかし、各利用者が一通りカラオケ歌唱を行うと、会話をしながら適当に選曲したり、選曲せずに雑談を始める場合がある。そこで、集音部400は、利用者が入室後、所定時間(たとえば、30分)が経過した後、集音を開始することが可能である。或いは、集音部400は、予約待ち行列に登録されているカラオケ楽曲が所定数以下であり、且つカラオケ演奏が所定時間行われていない場合に集音を開始することや、予約待ち行列に最後のカラオケ楽曲が登録されてから所定時間経過後に集音を開始することも可能である。
一方、提示した推奨楽曲が予約登録された場合や、予約待ち行列に複数のカラオケ楽曲が登録され出した場合等には、新たな推奨楽曲を提示する必要性に乏しい。そこで、集音部400は、集音開始後、新たなカラオケ楽曲の予約登録があった場合、予約待ち行列に所定数以上のカラオケ楽曲が登録された場合、或いはマイク70以外からの音声データ入力が無くなった場合(カラオケ歌唱が行われていると判断した場合)等に集音を終了させることが可能である。
(音声認識処理部)
音声認識処理部500は、集音された複数の利用者の会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する。音声認識処理については、公知の手法を用いることが可能である。音声認識処理部500は、作成したテキストデータを抽出部600に出力する。
(抽出部)
抽出部600は、キーワード記憶部10bに記憶されたキーワードのうち所定条件を満たすキーワードを参照して、テキストデータの中から検索用ワードを抽出する。
「所定条件」は、キーワード記憶部10bに記憶されたキーワードの中から、推奨楽曲を特定する際に利用するキーワードを絞り込むための条件である。所定条件は、たとえば、上述の予約回数、曲数、入力回数である。「所定条件を満たすキーワード」は、たとえば、予約回数が所定数以上であるキーワード、曲数が所定数以上であるキーワード、入力回数が所定数以上であるキーワードである。所定数は、予め任意の値が設定されている。或いは、抽出処理を行う都度、設定してもよい。
抽出部600は、所定条件を満たすキーワードとテキストデータに含まれるテキストを対比することにより、検索用ワードを抽出する。
ここで、抽出部600は、テキストデータに基づいて、所定の会話単位毎に検索用ワードを抽出することができる。
所定の会話単位は、たとえば一会話毎のように任意に設定することが可能である。或いは、公知の会話分析処理を利用し、テキストデータの内容からある会話の開始時点から会話の話題が変わった時点(「ところで」、「そういえば」等の接続詞が使用された時点)を特定し、その範囲の中から検索用ワードを抽出してもよい。
抽出部600は、抽出した検索用ワードをサーバ装置Sの推奨楽曲特定部30bに送信する。推奨楽曲特定部30bは、当該検索用ワードに基づいて楽曲記憶部10aを検索し、当該検索用ワードを含む楽曲を特定する。推奨楽曲特定部30bは、特定した楽曲に関する情報(たとえば、楽曲ID)をカラオケ装置K1に送信する。なお、検索用ワードが複数ある場合、推奨楽曲特定部30bは、それら全てを含むカラオケ楽曲を特定することでもよいし、少なくとも一つを含むカラオケ楽曲を特定することでもよい。
(提示部)
提示部700は、特定された推奨楽曲に関する情報を複数の利用者に対して提示する。
提示部700は、推奨楽曲特定部30bから送信された楽曲IDに基づいて、記憶部43から楽曲に関する情報を読み出して提示する。楽曲に関する情報は、たとえば、楽曲名や歌手名である。提示部700は、推奨楽曲に関する情報を、たとえば表示装置60の表示画面に表示させる。
なお、カラオケ演奏が行われている場合、表示装置60には歌詞テロップ等が表示される。そのため、推奨楽曲に関する情報を表示装置60に表示させてしまうとカラオケ歌唱の邪魔になる。この場合、提示部700は、カラオケ演奏が行われているかを確認し、行われていない場合のみ、推奨楽曲に関する情報を表示させることが可能である。或いは、提示部700は、カラオケ演奏が行われている場合には歌詞テロップに重ならないように推奨楽曲に関する情報を表示させることも可能である。或いは、提示部700は、リモコン装置80の表示画面に推奨楽曲に関する情報を表示させることでもよい。更に、提示部700は、スピーカ50を介して音声により推奨楽曲に関する情報を提示することも可能である。音声で推奨楽曲に関する情報を提示することにより、会話に夢中になっている利用者に対してカラオケ楽曲の選曲を促すことができる。
==検索用ワードの抽出及び推奨楽曲の特定の具体例==
ここで、図6A及び図6Bを参照して、検索用ワードの抽出及び推奨楽曲の特定の具体例について説明する。図6Aは、カラオケ装置K1の集音部400で集音された利用者A及び利用者Bの会話の例を示している。ここでは、理解しやすいように漢字を含む会話として示しているが、抽出部600で処理される対象は、これらの会話のテキストデータである。図6Bは、抽出された検索用ワードを会話毎に示した図である。なお、この例では、キーワード記憶部10bに記憶されている各キーワードには予約回数が関連付けられているとする(図3を適宜参照)。
抽出部600は、キーワード記憶部10bに記憶されているキーワードのうち、所定条件を満たすキーワードを参照し、会話(1)から順番に検索用ワードを抽出する。この例において、所定条件を満たすキーワードは、予約回数が500回以上のキーワードである。
具体的に、抽出部600は、会話(1)において、キーワード「家族」(3000回)、「沖縄」(500回)が含まれていると判断する。この場合、抽出部600は、「家族」及び「沖縄」を検索用ワードとして抽出する。
次に、会話(2)には、キーワードとして「サンセットビーチ」、「夕日」、「奇麗」が含まれている。ここで、図3に示した通り、各キーワードの予約回数は「サンセットビーチ」30回、「夕日」800回、「奇麗」:1500回である。
このような場合、抽出部600は、会話(2)に対する抽出処理を行う際、所定条件を満たしていないキーワード「サンセットビーチ」は参照しない。従って、抽出部600は、会話(2)のテキストデータから、予約回数が500回以上のキーワード「夕日」及び「奇麗」のみを検索用ワードとして抽出する。
また、会話(4)は「ところで」という話題を変える単語を含む。この場合、抽出部600は、会話(1)〜会話(3)までを所定の会話単位と判断し、それらの会話の中から抽出した検索用ワード「家族」、「沖縄」、「夕日」、「奇麗」をサーバ装置Sの推奨楽曲特定部30bに送信する。
推奨楽曲特定部30bは、当該4つの検索用ワードに基づいて楽曲記憶部10aを検索し、それらのワード全てを含む楽曲を特定する。推奨楽曲特定部30bは、特定した楽曲X1及びY1に関する情報(たとえば、楽曲ID)をカラオケ装置K1に送信する。
抽出部600は、会話(4)以降に対しても同様の抽出処理を行う。たとえば、抽出部600は、会話(4)において、キーワード「誕生日」(1800回)、「プレゼント」(3000回)を検索用ワードとして抽出し、会話(7)において、キーワード「ウソ」(1200回)、「彼」(4000回)を検索用ワードとして抽出する。
一方、会話(5)の「ハリー・ウィンストン(登録商標)」のように、そもそもキーワード記憶部10bに記憶されていないものや、会話(6)の「ホンマ」のようにキーワード記憶部10bに記憶されているキーワードであっても、予約されたことが無いものも存在する。
抽出部600は、このようなキーワードについても所定条件を満たしていないキーワードとして判断し、検索用ワードを抽出する際には参照しない。従って、抽出部600は、会話(5)のテキストデータについては予約回数が700回のキーワード「指輪」のみを検索用ワードとして抽出し、会話(6)のテキストデータについては予約回数が1200回のキーワード「ウソ」のみを検索用ワードとして抽出する。
そして、会話(8)は「それより」という話題を変える単語を含む。この場合、抽出部600は、会話(4)〜会話(7)までを所定の会話単位と判断し、それらの会話の中から抽出した検索用ワード「誕生日」、「プレゼント」、「指輪」、「ウソ」、「彼」をサーバ装置Sの推奨楽曲特定部30bに送信する。
推奨楽曲特定部30bは、当該検索用ワードに基づいて楽曲記憶部10aを検索し、それらのワード全てを含む楽曲を特定する。推奨楽曲特定部30bは、特定した楽曲X2及びY2に関する情報(たとえば、楽曲ID)をカラオケ装置K1に送信する。
抽出部600は、集音部400による集音が終了するまで(図6Aの例であれば会話(11)まで)、同様の処理を繰り返し行う。
このように、会話の話題が変わる都度、推奨楽曲を変えることにより、利用者は会話の内容に合った推奨楽曲の提示を受けることができる。
なお、図6Aに示した会話は、利用者2名の会話であるが、3名以上の利用者による会話に対しても同様の処理を行うことができる。
==カラオケシステムにおける処理について==
次に、図7を参照して本実施形態に係るカラオケシステム1における処理の具体例について述べる。図7は、カラオケシステム1における処理例を示すフローチャートである。この例では、利用者A及び利用者Bがカラオケ装置K1でカラオケ歌唱を行う例について述べる。
集音部400は、カラオケ装置K1を利用する利用者A及び利用者Bの会話の集音を開始する(会話の集音開始。ステップ10)。
音声認識処理部500は、ステップ10で集音された会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する(テキストデータの作成。ステップ11)。
抽出部600は、キーワード記憶部10bに記憶されたキーワードの中から所定条件を満たすキーワードを参照して、ステップ11で作成したテキストデータの中から所定の会話単位に含まれる検索用ワードを抽出する(所定の会話単位における検索用ワードの抽出。ステップ12)。抽出部600は、抽出した検索用ワードをサーバ装置Sに送信する。
推奨楽曲特定部30bは、ステップ12で抽出された所定の会話単位の検索用ワードに基づいて、楽曲記憶部10aに記憶された楽曲の中から推奨楽曲を特定する(所定の会話単位における推奨楽曲の特定。ステップ13)。推奨楽曲特定部30bは、特定した推奨楽曲の楽曲IDをカラオケ装置K1に送信する。
提示部700は、ステップ13で特定された推奨楽曲に関する情報を複数の利用者に対して提示する(所定の会話単位における推奨楽曲の提示。ステップ14)。
カラオケシステム1は、会話の集音が終了するまで(ステップ15でYの場合)、所定の会話単位毎にステップ12〜ステップ14の処理を繰り返し行う。
このように、本実施形態に係るカラオケシステム1は、複数のカラオケ楽曲を記憶する楽曲記憶部10aと、カラオケ楽曲の検索を行う際に使用されたキーワードを記憶するキーワード記憶部10bと、カラオケ装置K1を利用する複数の利用者の会話を集音する集音部400と、集音された複数の利用者の会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する音声認識処理部500と、キーワード記憶部10bに記憶されたキーワードの中から所定条件を満たすキーワードを参照して、テキストデータの中から検索用ワードを抽出する抽出部600と、抽出された検索用ワードに基づいて、楽曲記憶部10aに記憶されたカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定する推奨楽曲特定部30bと、特定された推奨楽曲に関する情報を複数の利用者に対して提示する提示部700と、を有する。
このようなカラオケシステム1によれば、カラオケ装置K1の利用者が様々な意図や感情に基づいて行う日常的な会話の中から抽出された検索用ワードを用い、複数のカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定することができる。また、複数利用者の会話に基づいて検索用ワードを抽出することにより、場の雰囲気を反映させやすい。すなわち、本実施形態に係るカラオケシステム1によれば、カラオケ歌唱を行う場の雰囲気や利用者の気分を反映した推奨楽曲を提示できる。
また、抽出部600は、テキストデータに基づいて、所定の会話単位毎に検索用ワードを抽出し、推奨楽曲特定部30bは、所定の会話単位毎ごとに推奨楽曲を特定し、提示部700は、所定の会話単位毎ごとに推奨楽曲に関する情報を更新して提示する。このようなカラオケシステム1によれば、会話の話題の変化に応じて異なるカラオケ楽曲が推奨されることになるため、推奨楽曲が会話の流れに合わせて変化に富んだものとなる。すなわち、本実施形態に係るカラオケシステム1によれば、会話の流れに合った推奨楽曲を順次、提示することができる。
また、キーワード記憶部10bは、記憶する各キーワードに対し、当該キーワードに基づいて実際にカラオケ楽曲の予約が行われた回数を関連付けて記憶する。そして、抽出部600は、当該回数が所定数以上であるキーワードを参照して、検索用ワードを抽出することができる。この場合、利用者同士の会話の中から、楽曲検索において実績のあるキーワード(実際のカラオケ楽曲の予約に繋がったキーワード)を参照して、検索用ワードを抽出できる。このような検索用ワードを使用して特定される推奨楽曲は、歌唱される頻度が高いカラオケ楽曲であるといえる。すなわち、本実施形態に係るカラオケシステム1によれば、利用者が歌唱する可能性の高いカラオケ楽曲を推奨楽曲として提示できる。
<その他>
なお、上記実施形態におけるサーバ装置Sの構成やカラオケ装置K1の構成は一例である。たとえば、音声認識処理部500、抽出部600の機能をサーバ装置S側に持たせてもよい。逆に、カラオケ装置K1の記憶部13の記憶領域の一部を楽曲記憶部10a及びキーワード記憶部10bとして使用し、且つ制御部41を検索処理部30a及び推奨楽曲特定部30bとして機能させることにより、カラオケ装置のみで推奨楽曲の提示に関する処理を実施できる。この場合、カラオケ装置単体が「リコメンドシステム」に相当する。
また、カラオケシステム1は、カロリーカラオケやビンゴゲーム等、カラオケ歌唱と併せて楽しむことができる様々なコンテンツを搭載しているものがある。そこで、利用者に推奨楽曲を提示する際にこれらのコンテンツを併せて推奨することも可能である。
この場合、抽出部600は、抽出した検索用ワードに対応するコンテンツをカラオケシステム1が搭載しているかどうかを判断する。たとえば、検索用ワードとして「ダイエット」が抽出された場合、抽出部600は、「ダイエット」に対応するカロリーカラオケのコンテンツがカラオケ装置K1に搭載されているかを判断する。
所定のコンテンツが搭載されていると判断した場合、抽出部600は、当該コンテンツの情報を提示部700に出力する。
提示部700は、特定された推奨楽曲に関する情報と併せて、所定のコンテンツに関する情報(たとえば、コンテンツ選択用のアイコン)をリモコン装置80の表示画面に表示させる。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 カラオケシステム(リコメンドシステム)
10a 楽曲記憶部
10b キーワード記憶部
30b 推奨楽曲特定部
400 集音部
500 音声認識処理部
600 抽出部
700 提示部

Claims (3)

  1. 複数のカラオケ楽曲を記憶する楽曲記憶部と、
    カラオケ楽曲の検索を行う際に使用されたキーワードを記憶するキーワード記憶部と、
    一のカラオケ装置を利用する複数の利用者の会話を集音する集音部と、
    集音された複数の利用者の会話に基づく音声データに対して音声認識処理を実行することにより、テキストデータを作成する音声認識処理部と、
    記憶された前記キーワードのうち所定条件を満たすキーワードを参照して、前記テキストデータの中から検索用ワードを抽出する抽出部と、
    抽出された前記検索用ワードに基づいて、前記楽曲記憶部に記憶されたカラオケ楽曲の中から推奨楽曲を特定する推奨楽曲特定部と、
    特定された前記推奨楽曲に関する情報を前記複数の利用者に対して提示する提示部と、
    を有するカラオケ楽曲のリコメンドシステム。
  2. 前記抽出部は、前記テキストデータに基づいて、所定の会話単位毎に前記検索用ワードを抽出し、
    前記推奨楽曲特定部は、前記所定の会話単位毎ごとに前記推奨楽曲を特定し、
    前記提示部は、前記所定の会話単位毎ごとに前記推奨楽曲に関する情報を更新して提示することを特徴とする請求項1記載のカラオケ楽曲のリコメンドシステム。
  3. 前記キーワード記憶部は、記憶する各キーワードに対し、当該キーワードに基づいて実際にカラオケ楽曲の予約が行われた回数を関連付けて記憶し、
    前記抽出部は、前記所定条件を満たすキーワードとして、前記回数が所定数以上であるキーワードを参照して、前記検索用ワードを抽出することを特徴とする請求項1または2記載のカラオケ楽曲のリコメンドシステム。
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