JP7117113B2 - サーバ装置、リコメンドシステム - Google Patents

サーバ装置、リコメンドシステム Download PDF

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Description

本発明はサーバ装置及びリコメンドシステムに関する。
カラオケ装置を利用してカラオケ歌唱を行う場合、利用者はリモコン装置等を介してカラオケ歌唱したい楽曲を選曲する。楽曲の選曲を行う際に使用する機能として、楽曲検索機能が普及している。カラオケ装置の利用者は、たとえばリモコン装置を介して任意のキーワードを手入力し、条件を絞り込みながら、所望の楽曲を検索することができる。
一方、ある楽曲のカラオケ歌唱を終えた利用者が、次にカラオケ歌唱する楽曲をなかなか決められないという場合がありうる。このような問題を解決するため、カラオケシステムにおいては、利用者に適当な楽曲を推奨(リコメンド)するサービスが普及している。
たとえば、特許文献1には、利用者に対して曲目リストを表示することで、全国的な利用者の歌唱履歴を反映した楽曲を推奨できる通信カラオケシステムが開示されている。具体的に、ホスト装置は、各カラオケ演奏端末から演奏順序履歴を集め、楽曲Aに続けて演奏された楽曲群の中から演奏された回数の多い順に選出された複数の楽曲を集約し、楽曲Aと対応付けた曲目リストをカラオケ演奏端末に配信する。カラオケ演奏端末は、受信した曲目リストを表示させる。
また、特許文献2には、カラオケ歌唱した楽曲を利用者毎に利用者別歌唱履歴管理テーブルに記録し、記録されている当該利用者の各楽曲について、それぞれの原曲キーでの楽曲音域に基づいて、所定のアルゴリズムにて歌唱者音域を算出し、算出された利用者の歌唱者音域とカラオケ楽曲の楽曲音域を比較し、当該利用者の歌唱者音域内に含まれる楽曲音域を備えたカラオケ楽曲を選定するシステムが開示されている。
特許4033944号 特開2008-152169号公報
ここで、利用者の中には、単に歌えそうな楽曲ではなく、カラオケ歌唱の採点結果が高得点を狙えそうな楽曲をカラオケ歌唱したいと考える者もいる。
本発明の目的は、利用者に対し、採点結果が高得点となる可能性の高い楽曲を推奨することが可能なサーバ装置及びリコメンドシステムを提供することにある。
上記目的を達成するための一の発明は、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部と、ある利用者がある楽曲をカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置から受信した場合、前記データ記憶部を参照し、当該ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部と、前記ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、前記ある利用者に対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部と、抽出された前記推奨楽曲の識別情報を、前記ある利用者がカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置に対して送信する情報送信部と、を有するサーバ装置である。
また、上記目的を達成するための別の発明は、複数のカラオケ装置、及び各カラオケ装置と通信可能なサーバ装置を有するリコメンドシステムであって、前記カラオケ装置は、利用者のカラオケ歌唱に基づく採点結果を算出する算出部と、前記採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する判定部と、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データを前記サーバ装置に送信するデータ送信部と、を有し、前記サーバ装置は、受信した前記高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部と、ある利用者がある楽曲をカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置から受信した場合、前記データ記憶部を参照し、当該ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部と、前記ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、前記ある利用者に対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部と、抽出された前記推奨楽曲の識別情報を、前記ある利用者がカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置に対して送信する情報送信部と、を有し、前記カラオケ装置は、受信した前記推奨楽曲の識別情報に基づいて、当該推奨楽曲を表示部に表示させる表示制御部を有するリコメンドシステムである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、利用者に対し、採点結果が高得点となる可能性の高い楽曲を推奨することができる。
実施形態に係るカラオケシステムの概略を示す図である。 実施形態に係るサーバ装置のハードウェア構成例を示す図である。 データ記憶部に記憶されている高得点歌唱データの例を示す図である。 実施形態に係るカラオケ装置のハードウェア構成例を示す図である。 実施形態に係るカラオケ装置のソフトウェア構成例を示す図である。 実施形態に係るカラオケシステムの処理を示すフローチャートである。
<実施形態>
図1~図6を参照して、実施形態に係るカラオケシステム1について説明する。
==カラオケシステム==
図1に示すように、カラオケシステム1は、複数のカラオケ装置(カラオケ装置K1~カラオケ装置Kn)、及びサーバ装置Sを備える。各カラオケ装置とサーバ装置Sとは、ネットワークNを介して通信可能となっている。ネットワークNは、たとえば公衆電話回線網やインターネット回線等の伝送路である。本実施形態に係るカラオケシステム1は、「リコメンドシステム」の一例である。
==サーバ装置==
サーバ装置Sは、カラオケ装置に関する各種情報を管理したり、カラオケ装置から送信される情報の処理を行うコンピュータである。図2はサーバ装置Sのハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置Sは、記憶部10、通信部20及び制御部30を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
[記憶部]
記憶部10は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置である。本実施形態に係る記憶部10は、データ記憶部10aを含んで構成されている。
(データ記憶部)
データ記憶部10aは、高得点歌唱データを記憶する。高得点歌唱データは、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報(楽曲ID)と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報(利用者ID)とが関連付けられたものである。所定値以上の採点結果とは、カラオケ歌唱の採点結果のうち、ある基準よりも高い値(たとえば、100点満点中90点以上)を示した結果をいう。高得点歌唱データは、各カラオケ装置で生成され、各カラオケ装置からサーバ装置Sに送信される。高得点歌唱データの生成に関する具体的な処理は後述する。
図3は、データ記憶部10aに記憶された高得点歌唱データの例を示す。図3から明らかなように、一の利用者IDに対して複数の楽曲IDが関連付けられていることがある。たとえば、利用者ID「XXXX」には、少なくとも2つの楽曲IDが関連付けられている。これは、利用者ID「XXXX」に対応する利用者が、楽曲ID「AAAA-01」及び楽曲ID「BBBB-05」に対応する楽曲をカラオケ歌唱した際に、その採点結果が所定値以上であったことを示している。或いは、一の楽曲IDが複数の利用者IDに関連付けられていることもありうる。たとえば、楽曲ID「AAAA-01」は、少なくとも3つの利用者IDに対して関連付けられている。これは、各利用者IDに対応する利用者それぞれが、楽曲ID「AAAA-01」に対応する楽曲をカラオケ歌唱した際に、その採点結果がいずれも所定値以上であったことを示している。
なお、データ記憶部10aは、楽曲の識別情報及び利用者の識別情報に対し、実際の採点結果を関連付けたものを高得点歌唱データとして記憶してもよい。
[通信部]
通信部20は、サーバ装置Sと各カラオケ装置とを接続するためのインターフェースを提供する。
[制御部]
制御部30は、サーバ装置Sにおける各種の制御を行う。制御部30はCPUおよびメモリ(いずれも図示無し)を備える。CPUは、メモリに記憶されたプログラムを実行することにより各種の機能を実現する。本実施形態においては、CPUがメモリに記憶されるプログラムを実行することにより、制御部30は、検索部30a、抽出部30b、及び情報送信部30cとして機能する。
(検索部)
検索部30aは、ある利用者がある楽曲をカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置から受信した場合、データ記憶部10aを参照し、当該ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する。
他の利用者とは、受信した高得点歌唱データの元となるカラオケ歌唱を行った利用者(ある利用者)以外の利用者である。他の利用者の高得点歌唱データは、データ記憶部10aに記憶されている。すなわち、他の利用者は、ある利用者がカラオケ歌唱をする以前にカラオケ歌唱を行っている。また、そのカラオケ歌唱は、所定値以上の採点結果が得られている。
たとえば、利用者Xが楽曲Aをカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置K1から受信した例について述べる。
この場合、検索部30aは、データ記憶部10aを参照し、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する。
楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、検索部30aは、当該他の利用者の識別情報を抽出部30bに出力する。他の利用者の識別情報は、少なくとも一つあればよい。
一方、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報が無い場合、検索部30aは、高得点歌唱データを送信したカラオケ装置K1に対し、推奨楽曲が存在しない旨の通知を行う。「推奨楽曲」は、カラオケ装置の利用者(この例であればカラオケ装置K1の利用者X)に対してカラオケ歌唱を薦めるのに適した楽曲である。
なお、検索部30aは、受信した高得点歌唱データがデータ記憶部10aに記憶されているかどうかを検索し、記憶されていない場合、当該高得点歌唱データをデータ記憶部10aに追加してもよい。
たとえば、上記例で、検索部30aは、利用者Xの利用者IDと楽曲Aの楽曲IDとを関連付けた高得点歌唱データがデータ記憶部10aに記憶されているかどうかを検索する。当該高得点歌唱データが記憶されていない場合、検索部30aは、当該高得点データをデータ記憶部10aに記憶させる。その後、検索部30aは、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する。一方、当該高得点歌唱データが記憶されている場合、検索部30aは特段の処理を行わず、引き続き、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する。
(抽出部)
抽出部30bは、ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、ある利用者に対する推奨楽曲の識別情報を抽出する。
他の楽曲とは、他の利用者の識別情報に関連付けられている識別情報が示す楽曲のうち、ある楽曲以外の楽曲である。他の楽曲は、ある利用者が過去にカラオケ歌唱を行った楽曲を含んでいてもよい。
たとえば上記例において、楽曲Aの楽曲IDが関連付けられた他の利用者の利用者IDがあるという検索結果が検索部30aにより得られたとする。この場合、検索部30aは、他の利用者の利用者IDを抽出部30bに出力する。
抽出部30bは、データ記憶部10aを参照し、他の利用者の利用者IDに関連付けられている楽曲の楽曲IDのうち、楽曲A以外の楽曲の楽曲IDを抽出する。抽出された楽曲IDに対応する楽曲が推奨楽曲に相当する。抽出部30bは、抽出した楽曲IDを情報送信部30cに出力する。
ここで、抽出された全ての楽曲IDを推奨楽曲の楽曲IDとしてもよい。また、推奨楽曲の楽曲IDは、抽出された複数の楽曲IDのうち、予め設定されている所定数(たとえば、10曲)の楽曲IDであってもよい。この際、抽出された楽曲IDが所定数に満たない場合、抽出された全ての楽曲IDを推奨楽曲の楽曲IDとしてもよい。
或いは、抽出部30bは、他の楽曲のうち、同一の楽曲をカウントし、その数が多い順に所定数の楽曲を推奨楽曲としてもよい。
たとえば、他の楽曲の楽曲IDとして、楽曲B1が9件、楽曲B2が15件、楽曲B3が3件、楽曲B4が8件、楽曲B5~楽曲B20がそれぞれ1件ずつあったとする。この場合、抽出部30bは、楽曲B1~楽曲B20のうち、同一の楽曲IDをカウントして、その数が多い順(すなわち楽曲B2、楽曲B1、楽曲B4、楽曲B3、楽曲B5~楽曲B20の順)に、所定数(たとえば、上位4曲)の楽曲を推奨楽曲とし、当該推奨楽曲の楽曲IDを抽出することができる。
また、各高得点歌唱データに対して実際の採点結果が関連付けられている場合、抽出部30bは、他の楽曲のうち、採点結果が高い順に所定数の楽曲を推奨楽曲としてもよい。
(情報送信部)
情報送信部30cは、抽出された推奨楽曲の識別情報を、ある利用者がカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置に対して送信する。
たとえば、抽出部30bがカラオケ装置K1を利用する利用者Xに対する推奨楽曲の楽曲IDを抽出したとする。この場合、情報送信部30cは、利用者Xがカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置K1に対し、抽出された推奨楽曲の楽曲IDを利用者Xの利用者IDと関連付けて送信する。
==カラオケ装置==
カラオケ装置は、楽曲のカラオケ演奏、及び利用者がカラオケ歌唱を行うための装置である。以下では、カラオケ装置K1について説明を行うが、他のカラオケ装置も同様の構成を備える。
[ハードウェア構成]
図4に示すように、カラオケ装置K1は、カラオケ本体40、スピーカ50、表示装置60、マイク70、及びリモコン装置80を備える。
スピーカ50はカラオケ本体40からの放音信号に基づいて放音するための構成である。表示装置60はカラオケ本体40からの信号に基づいて映像や画像を画面に表示するための構成である。マイク70は利用者の歌唱音声(マイク70への入力音声)をアナログの音声信号に変換してカラオケ本体40に入力するための構成である。リモコン装置80は、カラオケ本体40に対する各種操作をおこなうための装置である。利用者はリモコン装置80を用いてカラオケ歌唱を希望する楽曲の検索や選曲(予約)等を行うことができる。リモコン装置80の表示画面には各種操作の指示入力を行うためのアイコン等が表示される。
カラオケ本体40は、選曲された楽曲のカラオケ演奏制御、歌詞や背景映像等の表示制御、マイク70を通じて入力された音声信号の処理といった、カラオケ歌唱に関する各種の制御を行う。図4に示すように、カラオケ本体40は、制御部41、通信部42、記憶部43、音響処理部44、表示処理部45及び操作部46を備える。各構成はインターフェース(図示なし)を介してバスBに接続されている。
制御部41は、CPU41aおよびメモリ41bを備える。CPU41aは、メモリ41bに記憶された動作プログラムを実行することにより各種の制御機能を実現する。メモリ41bは、CPU41aに実行されるプログラムを記憶したり、プログラムの実行時に各種情報を一時的に記憶したりする記憶装置である。
通信部42は、ルーター(図示なし)を介してカラオケ本体40を通信回線に接続するためのインターフェースを提供する。
記憶部43は、各種のデータを記憶する大容量の記憶装置であり、たとえばハードディスクドライブなどである。本実施形態において、記憶部43は、カラオケ装置K1において演奏を行うための複数の楽曲(楽曲データ)を記憶する。楽曲データは、個々の楽曲を特定するための楽曲ID(識別情報)が付与されている。楽曲データは、伴奏データ、リファレンスデータ、ガイドメロディデータ、歌詞テロップデータ、背景画像データ、及び楽曲の属性情報(楽曲名、歌手名、作詞・作曲者名、ジャンル等の楽曲に関する情報)を含む。楽曲データは、サーバ装置Sから各カラオケ装置に対して配信される。但し、楽曲データを記憶部43に記憶せず、必要に応じてサーバ装置Sからダウンロードすることでもよい。
音響処理部44は、制御部41の制御に基づき、楽曲に対するカラオケ演奏の制御およびマイク70を通じて入力された歌唱音声信号の処理を行う。音響処理部44は、たとえばMIDI音源、ミキサ、アンプ(いずれも図示なし)を含む。MIDI音源は、楽曲データに基づいて楽音信号を生成する。ミキサは、当該楽音信号およびマイク70から出力される音声信号を適当な比率でミキシングしてアンプに出力する。アンプは、ミキサからのミキシング信号を増幅し、放音信号としてスピーカ50へ出力する。これにより、スピーカ50からは放音信号に基づくカラオケ演奏音およびマイク70からの歌唱音声が放音される。
表示処理部45は、制御部41の制御に基づき、表示装置60やリモコン装置80における各種表示に関する処理を行う。たとえば、表示処理部45は、カラオケ演奏時における背景映像に歌詞テロップや各種アイコンが重ねられた映像を表示装置60に表示させる。或いは、表示処理部45は、リモコン装置80の表示画面に操作入力用の各種アイコンを表示させる。
操作部46は、パネルスイッチおよびリモコン受信回路などからなり、利用者によるカラオケ装置K1のパネルスイッチあるいはリモコン装置80の操作に応じて選曲信号、演奏中止信号などの操作信号を制御部41に対して出力する。制御部41は、操作部46からの操作信号を検出し、対応する処理を実行する。
[ソフトウェア構成]
図5はカラオケ本体40のソフトウェア構成例を示す図である。カラオケ本体40は、算出部100、判定部200、データ送信部300、及び表示制御部400を備える。算出部100、判定部200、データ送信部300、及び表示制御部400は、CPU41aがメモリ41bに記憶されるプログラムを実行することにより実現される。
(算出部)
算出部100は、利用者のカラオケ歌唱に基づく採点結果を算出する。
カラオケ歌唱に基づく採点結果の算出は、公知の手法を用いることができる。たとえば、算出部100は、マイク70から入力された歌唱音声信号から、ピッチ(音高)データ、音量データ等の歌唱音声データを抽出し、楽曲のリファレンスデータと比較することにより、採点結果を算出する。算出部100は、算出した採点結果を判定部200に出力する。採点結果は、数値(採点値)として算出されてもよいし、ランク(たとえばA~Eの5段階評価)として算出されてもよい。
ここで、利用者Xは、カラオケ歌唱を行うにあたり、カラオケ装置Kに付属されたリモコン装置80を介し、自己の識別情報(利用者ID)とパスワードを入力し、カラオケシステム1にログインする。
リモコン装置80は、入力された利用者ID等をサーバ装置Sに送信する。サーバ装置Sは、記憶部10に記憶された利用者DBを検索し、受信した利用者Xの利用者IDとパスワードの組み合わせデータが存在する場合には、利用者IDに対応づけられた利用者の氏名、住所、性別、生年月日等の登録情報や歌唱履歴をリモコン装置80に送信する。リモコン装置80は、受信した属性情報や歌唱履歴を利用者毎に管理する。
そして、利用者Xは、リモコン装置80を用い、ログイン済みの複数の利用者の中から自己を選択し、検索機能を利用して楽曲Aを選曲することでカラオケ歌唱の予約を行う。その後、利用者Xは楽曲Aのカラオケ歌唱を行う。算出部100は、マイク70から入力された利用者Xの歌唱音声信号に基づき、利用者Xが楽曲Aのカラオケ歌唱を行った場合の採点結果を算出する。
(判定部)
判定部200は、採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する。
所定値は、複数の採点結果の中から高得点の採点結果を抽出するための閾値であり、一般的に高得点と考えられる値(たとえば、100点満点中の90点や、採点結果のランクがAランク)が設定される。
判定部200は、算出部100から出力された採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する。採点結果が所定値以上であると判定した場合、判定部200は、当該採点結果の元となったカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報、及び当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報をデータ送信部300に出力する。
たとえば、上記例において、利用者Xが楽曲Aのカラオケ歌唱を行った場合の採点値「92点」が算出部100から出力されたとする。また、所定値として「90点」が設定されているとする。この場合、判定部200は、採点値「92点」を所定値「90点」と比較し、採点結果が所定値以上であると判定する。そして、判定部200は、楽曲Aを示す楽曲ID、及び利用者Xを示す利用者IDをデータ送信部300に出力する。
(データ送信部)
データ送信部300は、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データをサーバ装置Sに送信する。
たとえば、判定部200から楽曲Aを示す楽曲ID及び利用者Xを示す利用者IDが出力されたとする。この場合、データ送信部300は、楽曲Aを示す楽曲IDと利用者Xを示す利用者IDとを関連付け、高得点歌唱データとしてサーバ装置Sに送信する。
(表示制御部)
表示制御部400は、カラオケ装置K1における各種表示制御を行う。本実施形態において、表示制御部400は、サーバ装置Sから受信した推奨楽曲の識別情報に基づいて、当該推奨楽曲を表示部に表示させる。本実施形態に係る表示装置60及びリモコン装置80は、「表示部」の一例である。
たとえばサーバ装置Sにおいて、抽出部30bが利用者Xに対する推奨楽曲の楽曲IDを抽出し、情報送信部30cが当該識別情報を利用者Xがカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置K1に対して送信したとする。
この場合、表示制御部400は、受信した推奨楽曲の楽曲IDに基づいて、利用者Xに対する推奨楽曲を表示させる。たとえば、表示制御部400は、推奨楽曲の楽曲IDに対応した楽曲名や楽曲IDそのものをリモコン装置80の表示画面に表示させる。推奨楽曲の楽曲名は、推奨楽曲の楽曲IDに基づいて記憶部43に記憶されている属性情報を参照することで特定できる。
推奨楽曲を表示するタイミングは様々である。たとえば、表示制御部400は、採点値が所定値以上であるとされた楽曲のカラオケ演奏終了後すぐに、表示装置60の表示画面に推奨楽曲を表示してもよい。また、表示制御部400は、サーバ装置Sから受信した推奨楽曲の楽曲IDをリモコン装置80に転送する。表示制御部400は、ある利用者が選曲を行うタイミングでリモコン装置80の表示画面に推奨楽曲を表示させてもよい。
なお、ある利用者に対する推奨楽曲の中に、当該ある利用者が過去にカラオケ歌唱したことのある楽曲が含まれている場合がある。そこで、表示制御部400は、リモコン装置80で管理されている利用者毎の歌唱履歴を参照し、推奨楽曲に含まれる楽曲のうち、ある利用者の歌唱履歴に含まれる楽曲を除いて表示させることも可能である。
==カラオケシステムにおける処理について==
次に、図6を参照して本実施形態に係るカラオケシステム1における処理の具体例について述べる。図6は、カラオケシステム1における処理例を示すフローチャートである。この例では、利用者Xがカラオケ装置K1で楽曲Aのカラオケ歌唱を行う例について述べる。また、サーバ装置Sのデータ記憶部10aには、予め複数の高得点歌唱データが記憶されているとする。
利用者Xは、カラオケ装置K1のリモコン装置80を介し、楽曲Aの予約を行う(楽曲Aの予約。ステップ10)。カラオケ装置K1は、楽曲Aのカラオケ演奏を行う。利用者Xは、楽曲Aのカラオケ演奏に合わせてカラオケ歌唱を行う(カラオケ歌唱。ステップ11)。
算出部100は、ステップ11における利用者Xのカラオケ歌唱に基づく採点結果を算出する(採点結果の算出。ステップ12)。判定部200は、ステップ12で算出された採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する(採点結果の判定。ステップ13)。この例では、ステップ12で算出された採点結果が所定値以上であったとする。
データ送信部300は、ステップ13の判定結果に基づいて、ステップ11のカラオケ歌唱に対応する楽曲Aを示す楽曲IDと、当該カラオケ歌唱を行った利用者Xを示す利用者IDとを関連付けた高得点歌唱データをサーバ装置Sに送信する(高得点歌唱データの送信。ステップ14)。
検索部30aは、ステップ14で送信された高得点歌唱データを受信した場合、データ記憶部10aを参照し、楽曲Aの楽曲IDが関連付けられた他の利用者の利用者IDがあるかどうかを検索する(他の利用者IDの検索。ステップ15)。この例では、検索の結果、他の利用者の利用者IDが得られたとする。
抽出部30bは、ステップ15で検索された他の利用者の利用者IDに関連付けられている他の楽曲の楽曲IDに基づいて、利用者Xに対する推奨楽曲の楽曲IDを抽出する(推奨楽曲の抽出。ステップ16)。
情報送信部30cは、ステップ16で抽出された推奨楽曲の楽曲IDを、利用者Xがカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置K1に対して送信する(推奨楽曲の楽曲IDを送信。ステップ17)。
カラオケ装置K1の表示制御部400は、ステップ17で送信された推奨楽曲の楽曲IDに基づいて、たとえばリモコン装置80の表示画面に推奨楽曲を表示させる(推奨楽曲の表示。ステップ18)。
このように、本実施形態に係るサーバ装置Sは、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部10aと、たとえば、利用者Xが楽曲Aをカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置K1から受信した場合、データ記憶部10aを参照し、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部30aと、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、利用者Xに対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部30bと、抽出された推奨楽曲の識別情報を、利用者Xがカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置K1に対して送信する情報送信部30cと、を有する。
同じ楽曲Aについて、所定値以上の採点結果を得た利用者同士は、上手くカラオケ歌唱できる楽曲の傾向が似ていると考えることができる。従って、たとえば利用者Xがこれまでカラオケ歌唱を行ったことが無い楽曲であっても、上手くカラオケ歌唱できる楽曲の傾向が似ている他の利用者が所定値以上の採点結果を得た楽曲であれば、利用者Xも高得点を狙える可能性が高い。サーバ装置Sは、このような楽曲を推奨楽曲として抽出し、利用者Xがカラオケ歌唱を行っているカラオケ装置に対して提供することができる。すなわち、本実施形態に係るサーバ装置Sによれば、利用者に対し、採点結果が高得点となる可能性の高い楽曲を推奨することができる。
また、検索部30aは、受信した高得点歌唱データがデータ記憶部10aに記憶されているかどうかを検索し、記憶されていない場合、当該高得点歌唱データをデータ記憶部10aに追加することができる。このように新たな高得点歌唱データを受信した場合にデータ記憶部10aに追加することにより、推奨楽曲のバリエーションを増やすことができる。
また、抽出部30bは、他の楽曲のうち、同一の楽曲をカウントし、その数が多い順に所定数の楽曲を推奨楽曲とすることができる。複数の他の楽曲の中から同一の楽曲をカウントして、その数が多い一部の楽曲のみを推奨楽曲とすることにより、利用者はカラオケ歌唱を行う際の選曲が容易となる。また、他の楽曲の中には、一の利用者のみが高得点を得た楽曲もあれば、複数の利用者が高得点を得た楽曲もある。この場合、複数の利用者が高得点を得た楽曲のほうが、より高得点を狙いやすい楽曲であるといえる。すなわち、このようなサーバ装置Sによれば、利用者に対して高得点を狙える可能性がより高い楽曲を推奨できる。
更に、本実施形態に係るカラオケシステム1(リコメンドシステム)は、複数のカラオケ装置、及び各カラオケ装置と通信可能なサーバ装置Sを有する。カラオケ装置は、利用者のカラオケ歌唱に基づく採点結果を算出する算出部100と、採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する判定部200と、所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データをサーバ装置Sに送信するデータ送信部300と、を有する。サーバ装置Sは、受信した高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部10aと、利用者Xが楽曲Aをカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置K1から受信した場合、データ記憶部10aを参照し、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部30aと、楽曲Aの識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、利用者Xに対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部30bと、抽出された推奨楽曲の識別情報を、利用者Xがカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置K1に対して送信する情報送信部30cと、を有する。また、カラオケ装置K1は、受信した推奨楽曲の識別情報に基づいて、当該推奨楽曲をリモコン装置80等に表示させる表示制御部400を有する。
上述の通り、サーバ装置Sは、抽出した推奨楽曲を利用者Xがカラオケ歌唱を行っているカラオケ装置に対して提供する。そして、カラオケ装置は、サーバ装置Sから提供された推奨楽曲を利用者Xに対して視覚的に提示することができる。すなわち、本実施形態に係るカラオケシステム1によれば、利用者に対し、採点結果が高得点となる可能性の高い楽曲を推奨することができる。
また、表示制御部400は、推奨楽曲に含まれる楽曲のうち、利用者の歌唱履歴に含まれる楽曲を除いて表示させることができる。このように、利用者が過去にカラオケ歌唱を行ったことがある楽曲を推奨楽曲から除くことにより、利用者は、高得点の得られる可能性が高い楽曲のレパートリーを増やすことができる。
<その他>
なお、上記実施形態におけるサーバ装置Sの構成やカラオケ装置K1の構成は一例である。たとえば、記憶部43の記憶領域の一部をデータ記憶部10aとして使用し、且つ制御部41を検索部30a及び抽出部30bとしても機能させることにより、カラオケ装置のみで推奨楽曲の抽出及び表示が可能となる。この場合、カラオケ装置単体が「リコメンドシステム」に相当する。
上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定するものではない。上記の構成は、適宜組み合わせて実施することが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 カラオケシステム(リコメンドシステム)
10a データ記憶部
30a 検索部
30b 抽出部
30c 情報送信部
100 算出部
200 判定部
300 データ送信部
400 表示制御部

Claims (4)

  1. 所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部と、
    ある利用者がある楽曲をカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置から受信した場合、前記データ記憶部を参照し、当該ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部と、
    前記ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、前記ある利用者に対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部と、
    抽出された前記推奨楽曲の識別情報を、前記ある利用者がカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置に対して送信する情報送信部と、
    を有し、
    前記検索部は、受信した前記高得点歌唱データが前記データ記憶部に記憶されているかどうかを検索し、記憶されていない場合、当該高得点歌唱データを前記データ記憶部に追加するサーバ装置。
  2. 前記抽出部は、前記他の楽曲のうち、同一の楽曲をカウントし、その数が多い順に所定数の楽曲を前記推奨楽曲とすることを特徴とする請求項1記載のサーバ装置。
  3. 複数のカラオケ装置、及び各カラオケ装置と通信可能なサーバ装置を有するリコメンドシステムであって、
    前記カラオケ装置は、
    利用者のカラオケ歌唱に基づく採点結果を算出する算出部と、
    前記採点結果が所定値以上であるかどうかを判定する判定部と、
    所定値以上の採点結果が得られたカラオケ歌唱に対応する楽曲を示す識別情報と、当該カラオケ歌唱を行った利用者を示す識別情報とを関連付けた高得点歌唱データを前記サーバ装置に送信するデータ送信部と、
    を有し、
    前記サーバ装置は、
    受信した前記高得点歌唱データを記憶するデータ記憶部と、
    ある利用者がある楽曲をカラオケ歌唱することにより得られた高得点歌唱データをカラオケ装置から受信した場合、前記データ記憶部を参照し、当該ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報があるかどうかを検索する検索部と、
    前記ある楽曲の識別情報が関連付けられた他の利用者の識別情報がある場合、当該他の利用者の識別情報に関連付けられている他の楽曲の識別情報に基づいて、前記ある利用者に対する推奨楽曲の識別情報を抽出する抽出部と、
    抽出された前記推奨楽曲の識別情報を、前記ある利用者がカラオケ歌唱を行ったカラオケ装置に対して送信する情報送信部と、
    を有し、
    前記カラオケ装置は、
    受信した前記推奨楽曲の識別情報に基づいて、当該推奨楽曲を表示部に表示させる表示制御部を有し、
    前記サーバ装置の前記検索部は、受信した前記高得点歌唱データが前記データ記憶部に記憶されているかどうかを検索し、記憶されていない場合、当該高得点歌唱データを前記データ記憶部に追加するリコメンドシステム。
  4. 前記表示制御部は、前記推奨楽曲に含まれる楽曲のうち、前記利用者の歌唱履歴に含まれる楽曲を除いて表示させることを特徴とする請求項3記載のリコメンドシステム。
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