JP2018205498A - 偏光フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境下においても、端部における偏光度の低下を抑えること。
【解決手段】偏光子、および前記偏光子の両面に第一透明層を有する偏光フィルムであって、前記第一透明層の飽和水分率は、前記偏光子の飽和水分率よりも低く、前記第一透明層は前記偏光子中の水分の排出を助ける浸透膜として機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光フィルムに関する。前記偏光フィルムはこれ単独で、またはこれを積層した光学フィルムとして液晶表示装置(LCD)、有機EL表示装置などの画像表示装置を形成しうる。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光フィルムを配置することが必要不可欠である。偏光フィルムは、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性材料からなる偏光子の片面または両面に、保護フィルムをポリビニルアルコール系接着剤等により貼り合わせたものが用いられている。
また、偏光フィルムは、その使用用途や使用状態によっては過酷な環境下に曝される。そのため、偏光フィルムには、過酷な環境下においても、光学特性を維持することができる耐久性が求められる。例えば、偏光子の少なくとも片面に所定の貯蔵弾性率を有するウレタン樹脂を設けることが提案されている(特許文献1、2)。特許文献1、2によれば、高温下においても偏光フィルムの直行透過率を維持することができることが記載されている。
特開平11‐030715号公報 特開平11‐183726号公報
また、偏光フィルムは、高温環境下の他に、高温高湿環境下で用いられることがある。かかる過酷な環境雰囲気下では、環境雰囲気中の水分が偏光子の光学特性に影響を及ぼして、偏光フィルムの端部において、偏光度が大きく低下することが分かった。しかし、上記特許文献1、2のようなウレタン樹脂を偏光子に設けることでは、前記偏光フィルムの端部において、偏光度の低下を十分には抑えることができていなかった。
本発明は、高温高湿環境下においても、端部における偏光度の低下を抑えることができる偏光フィルムを提供することを目的とする。
また本発明は、前記偏光フィルムを有する画像表示装置を提供することを目的とする。
本願発明者らは、鋭意検討の結果、下記の偏光フィルム等により上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に至った。
即ち本発明は、偏光子、および前記偏光子の両面に第一透明層を有する偏光フィルムであって、
前記第一透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率は、前記偏光子の85℃、85%R.H.における飽和水分率よりも低く、
前記第一透明層は前記偏光子中の水分の排出を助ける浸透膜として機能することを偏光フィルム、に関する。
前記偏光フィルムにおいて、前記第一透明層が、直接、偏光子上に形成されていることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記第一透明層の厚みが3μm以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記第一透明層としては、イソシアネート化合物と多価アルコールとの反応物であるウレタンプレポリマーを含有する形成材の硬化物を用いることができる。前記イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネートおよびジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれるいずれか少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記第一透明層は、当該第一透明層中の85℃、85%R.H.における飽和水分濃度が、前記偏光子側から前記偏光子とは反対側に向けて次第に低下するような傾斜分布を有することが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記偏光子の厚みが10μm以下であることが好ましい。
前記偏光フィルムは、前記偏光子の両面に有する第一透明層の少なくとも片面の第一透明層において、前記偏光子を有する側との反対側に、第二透明層を隣接して有し、
前記第二透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率は、前記第一透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率よりも低く、
前記偏光子中の水分が、前記偏光子側から、前記第一透明層、前記第二透明層の順に、浸透することが好ましい。
前記偏光フィルムにおいて、前記第二透明層としては、粘着剤層が挙げられる。
また、前記偏光フィルムにおいて、前記第二透明層としては、保護フィルムが挙げられる。
また本発明は、前記偏光フィルムを有する画像表示装置、に関する。
偏光フィルムの構成要素である偏光子は水系材料により形成されているため環境雰囲気中の水分を偏光子中に取り込み易い。そのため、高温高湿環境下に偏光フィルムを保持した場合には、偏光子中の飽和水分率が上昇すると考えられる。その結果、偏光フィルムの光学特性が低下する傾向がある。特に、高温高湿環境下では、偏光子中への水分の侵入量が多いため、偏光フィルムの端部において偏光度が大きく低下して、端部色抜けと呼称する現象が発生していたものと考えられる。
本発明の偏光フィルムは、偏光子の両面に当該偏光子中の水分の排出を助ける浸透膜として機能する第一透明層を有する。当該第一透明層の高温高湿環境下における飽和水分率は、偏光子の飽和水分率よりも低く設計されているため、環境雰囲気中の水分が偏光子中に侵入したとしても、偏光子中の水分を、偏光子の飽和水分率よりも低い飽和水分率を有する第一透明層(浸透膜)側へ積極的に透過させることができ、当該作用により偏光子中の水分を偏光子外に排出することができる。このように、本発明の偏光フィルムは、前記第一透明層を有することで、高温高湿環境下においても偏光子の飽和水分率の上昇を抑制することができ、偏光フィルムの端部色抜け量を抑制することができる。
本発明の偏光フィルムの概略断面図の一例である。 本発明の偏光フィルムの概略断面図の一例である。 本発明の偏光フィルムの概略断面図の一例である。
以下に本発明の偏光フィルムを、図1乃至図3を参照しながら説明する。
本発明の偏光フィルムは、例えば、図1乃至図3に示す偏光フィルム11のように、偏光子Pおよび当該偏光子Pの両面に第一透明層1a、1b(浸透膜:水の排出を助ける機能を有する膜機能を有する層)を有する。図1乃至図3に示すように、第一透明層1a、1bは偏光子Pに、直接、設けることが高温高湿環境下における偏光子の飽和水分率の上昇を抑制して、偏光フィルムの端部色抜けを抑える点から好ましい。第一透明層1a、1bは一方のみを偏光子Pに、直接、設けることもできる。
また、本発明の偏光フィルムは、例えば、図2、図3に示す偏光フィルム12、13のように、前記偏光フィルム11の前記偏光子Pの両面に有する第一透明層1a、1bの少なくとも片面の第一透明層1a、1bにさらに第二透明層2(2aおよび/または2b)を設けることができる。図2の偏光フィルム12は、両面の第一透明層1a、1bにおける片面の第一透明層1aに、図3の偏光フィルム13は、両面の第一透明層11a、1bにおける両面の第一透明層1a、1bに、さらに第二透明層2a、2bを設けた場合である。第二透明層2(2aおよび/または2b)は、第一透明層1a、1bに、直接、設けることが高温高湿環境下における偏光子の飽和水分率の上昇を抑制して、偏光フィルムの端部色抜けを抑える点から好ましい。
なお、本発明の偏光フィルム12、13において、第二透明層2として粘着剤層を用いる場合には、当該第二透明層(粘着剤層)にはセパレータを設けることができる。一方、本発明の偏光フィルム11乃至13には、適宜に、表面保護フィルムを設けることができる。
<偏光子>
偏光子は、特に限定されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素等の二色性物質からなる偏光子が好適である。これらの偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に80μm程度以下である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作成することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いヨウ化カリウム等の水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラ等の不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウム等の水溶液や水浴中でも延伸することができる。
本発明では、厚み10μm以下の偏光子を用いることができる。偏光子の厚みは薄型化の観点から8μm以下であるのが好ましく、さらには7μm以下、さらには6μm以下であるのが好ましい。一方、偏光子の厚みは2μm以上、さらには3μm以上であるのが好ましい。このような薄型の偏光子は厚みムラが少なく、視認性が優れており、また寸法変化が少ないため熱衝撃に対する耐久性に優れる。
薄型の偏光子としては、代表的には、
特許第4751486号明細書、
特許第4751481号明細書、
特許第4815544号明細書、
特許第5048120号明細書、
国際公開第2014/077599号パンフレット、
国際公開第2014/077636号パンフレット、
等に記載されている薄型偏光子またはこれらに記載の製造方法から得られる薄型偏光子を挙げることができる。
前記偏光子は、単体透過率T及び偏光度Pによって表される光学特性が、次式
P>−(100.929T−42.4−1)×100(ただし、T<42.3)、又は、
P≧99.9(ただし、T≧42.3)の条件を満足するように構成されている。前記条件を満足するように構成された偏光子は、一義的には、大型表示素子を用いた液晶テレビ用のディスプレイとして求められる性能を有する。具体的にはコントラスト比1000:1以上かつ最大輝度500cd/m以上である。他の用途としては、例えば有機EL表示装置の視認側に貼り合される。
前記薄型偏光子としては、積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法の中でも、高倍率に延伸できて偏光性能を向上させることのできる点で、特許第4751486号明細書、特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるようなホウ酸水溶液中で延伸する工程を含む製法で得られるものが好ましく、特に特許第4751481号明細書、特許4815544号明細書に記載のあるホウ酸水溶液中で延伸する前に補助的に空中延伸する工程を含む製法により得られるものが好ましい。これら薄型偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVA系樹脂ともいう)層と延伸用樹脂基材を積層体の状態で延伸する工程と染色する工程を含む製法によって得ることができる。この製法であれば、PVA系樹脂層が薄くても、延伸用樹脂基材に支持されていることにより延伸による破断などの不具合なく延伸することが可能となる。
本発明の偏光子は、85℃、85%R.H.における飽和水分率が、通常、10〜40重量%のものが用いられる。前記偏光子の飽和水分率は、端部色抜け抑制の観点から25重量%以下であってもよく、さらに18重量%以下であってもよい。なお、前記偏光子の飽和水分率は、第一透明層との関係において、第一透明層の飽和水分率が、偏光子の飽和水分率よりも低くなる値であれば特に下限値はない。
本発明の偏光子の飽和水分率は、任意の適切な方法で調整すればよい。例えば偏光子の製造工程における乾燥工程の条件を調整することにより制御する方法が挙げられる。
<第一透明層>
第一透明層は、前記偏光子中の水分の排出を助ける浸透膜として機能する層であり、第一透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率は、前記偏光子の飽和水分率よりも低くなるように設計されたものが用いられる。両面の第一透明層の飽和水分率は、同じであってもよく、前記偏光子の飽和水分率よりも低ければ、異なっていてもよい。また、両面の第一透明層の材料、厚みについても同じであってもよく異なっていてもよい。
前記偏光子の飽和水分率と前記第一透明層の飽和水分率の差は、浸透膜としての機能の観点から、1〜20重量%であるのが好ましく、さらには3〜15重量%であるのが好ましい。なお、前記飽和水分率の差が大きくなり過ぎても問題ないが、一方、小さくなり過ぎると浸透膜として十分な機能が発揮できなくなるため、前記範囲で制御するのが好ましい。また、前記第一透明層の飽和水分率は、通常、1〜10重量%のものが好ましく、さらには、3〜8重量%のものが好ましく用いられる。
第一透明層の厚さは、浸透膜としての機能、薄層化および光学信頼性の観点から、3μm以下であるのが好ましく、さらには2μm以下であるのが好ましく、さらには1.5μm以下であるのが好ましく、さらには1μm以下であるのが好ましい。第一透明層が厚すぎる場合には、厚みを有するために、逆に水分排出が妨げられて浸透膜としての機能を発揮できないおそれがある。一方、第一透明層の厚さは、浸透膜としての機能確保の観点から、0.1μm以上であるのが好ましく、さらには0.2μm以上が好ましく、さらには0.3μm以上であるのが好ましい。
前記第一透明層を形成する材料は、透明性を有し、かつ、前記飽和水分率を満足するものを用いることができる。かかる材料としては、例えば、イソシアネート化合物と多価アルコールとの反応物であるウレタンプレポリマーを含有する形成材が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、例えば、多官能のイソシアネート化合物が好ましく、具体的に多官能の芳香族系イソシアネート化合物、脂環族系イソシアネート、脂肪族系イソシアネート化合物またはこれらの2量体などが挙げられる。
多官能芳香族系イソシアネート化合物としては、例えば、フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソソアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス4−フェニルイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、等が挙げられる
多官能脂環族系イソシアネート化合物としては、例えば、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、1,3−シクロへキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−ビスイソシアナトメチルシクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
多官能脂肪族系イソシアネート化合物としては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。
また多官能イソシアネート化合物としては、イソシアヌル酸トリス(6−インシアネートヘキシル)などのイソシアネート基を3個以上有するものが挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,8−デカンジオール、オクタデカンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ヘキサントリオール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。
前記ウレタンプレポリマーとしては、本発明では、分子構造的に環状構造(ベンゼン環、シアヌレート環、イソシアヌレート環等)が構造中で占める割合の大きなリジットな構造のものを使用することが好ましい。例えば、前記多官能のイソシアネート化合物は1種を単独でまたは2種以上を併用することができるが、前記飽和水分率の調製の観点からは芳香族系イソシアネート化合物が好ましい。他の多官能のイソシアネート化合物は、芳香族系イソシアネート化合物と併用することができる。特に、芳香族系イソシアネート化合物のなかでも前記イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネートおよびジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれるいずれか少なくとも1種を用いることが好ましい。
ウレタンプレポリマーとしては、ては、トリメチロールプロパン−トリ−トリレンイソシアネート、トリメチロールプロパン−トリ−ジフェニルメタンジイソシアネート、が好ましく用いられる。
なお前記ウレタンプレポリマーは、末端イソシアネート基に保護基を付与したものを用いることもできる。保護基としてはオキシムやラクタムなどがある。イソシアネート基を保護したものは、加熱することによりイソシアネート基から保護基を解離させ、イソシアネート基が反応するようになる。
さらにイソシアネート基の反応性をあげるために反応触媒を用いることができる。反応触媒は特に制限されないが、スズ系触媒またはアミン系触媒が好適である。反応触媒は1種または2種以上を用いることができる。反応触媒の使用量は、通常、ウレタンプレポリマー100重量部に対して、5重量部以下で使用される。反応触媒量が多いと、架橋反応速度が速くなり形成材の発泡が起こる。発泡後の形成材を使用しても十分な接着性は得られない。通常、反応触媒を使用する場合には、0.01〜5重量部、さらには0.05〜4重量部が好ましい。
スズ系触媒としては、無機系、有機系のいずれも使用できるが有機系が好ましい。無機系スズ系触媒としては、例えば、塩化第一スズ、塩化第二スズ等があげられる。有機系スズ系触媒は、メチル基、エチル基、エーテル基、エステル基などの骨格を有する脂肪族基、脂環族基などの有機基を少なくとも1つ有するものが好ましい。例えば、テトラ−n−ブチルスズ、トリ−n−ブチルスズアセテート、n−ブチルスズトリクロライド、トリメチルスズハイドロオキサイド、ジメチルスズジクロライド、ジブチルスズジラウレート等があげられる。
またアミン系触媒としては、特に制限されない。例えば、キノクリジン、アミジン、ジアザビシクロウンデセンなどの脂環族基等の有機基を少なくとも1つ有するものが好ましい。その他、アミン系触媒としては、トリエチルアミン等があげられる。また前記以外の反応触媒としては、ナフテン酸コバルト、ベンジルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド等が例示できる。
前記ウレタンプレポリマーは、通常、溶液として用いられる。溶液は溶剤系であってもよいし、エマルジョン、コロイド分散液、水溶液等の水系であってもよい。有機溶剤としては、形成材を構成する成分を均一に溶解すれば特に制限はない。有機溶剤としては、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等があげられる。なお、水系にする場合にも、例えば、n−ブチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類を配合することもできる。水系にする場合には、分散剤を用いたり、ウレタンプレポリマーに、カルボン酸塩、スルホン酸塩、4級アンモニウム塩等のイソシアネート基と反応性の低い官能基や、ポリエチレングリコール等の水分散性成分を導入することにより行うことができる。
前記ウレタンプレポリマー以外の第一透明層を形成する材料としては、例えば、シアノアクリレート系形成材、エポキシ系形成材が挙げられる。
前記第一透明層の形成は、前記形成材の種類に応じて適宜に選択することができるが、例えば、当該形成材を偏光子または樹脂フィルム等に塗布した後に硬化することにより行うことができ、透明層は塗布層として得ることができる。通常は、前記塗布後に、30〜100℃程度、好ましくは50〜80℃で、0.5〜15分間程度乾燥することにより、硬化層を形成することにより行う。さらには、前記形成材が、イソシアネート成分を含有する場合には、反応促進の為に、30〜100℃程度、好ましくは50〜80℃で、0.5〜24時間程度のアニール処理を行うことができる。
前記第一透明層は、当該第一透明層中の85℃、85%R.H.における飽和水分濃度が、前記偏光子側から前記偏光子とは反対側に向けて次第に低下するような傾斜分布を有する構造を有するものが好ましい。このような構造により、浸透膜としての機能をより有効に発揮することができる。
<第二透明層>
本発明の偏光フィルムでは、前記第一透明層に、さらに第二透明層を形成することができる。第二透明層としては、各種層を形成することができるが、より浸透膜としての機能を発揮する観点からは、当該第一透明層の飽和水分率よりも低い飽和水分率を有する第二透明層を設けることが好ましい。
前記第一透明層の飽和水分率と前記第二透明層の飽和水分率の差は、浸透膜としての機能の観点から、0.1〜8重量%であるのが好ましく、さらには0.5〜5重量%であるのが好ましい。なお、前記差が大きくなり過ぎても問題ないが、一方、小さくなり過ぎると浸透膜として十分な機能が発揮できなくなるため、前記範囲で制御するのが好ましい。なお、前記第二透明層の飽和水分率は、前記第一透明層の飽和水分率よりも低い範囲で好適に用いられるが、通常、0.1〜8重量%のものが好ましく、さらには、0.5〜5重量%のものが好ましく用いられる。
第二透明層の厚さは、浸透膜としての機能の観点から、1〜100μm程度である。好ましくは、2〜50μm、より好ましくは2〜40μmであり、さらに好ましくは、5〜35μmである。
前記第二透明層としては、例えば、粘着剤層、接着剤層、ハードコート層等や保護フィルム等樹脂フィルムにより形成することができる。これらのなかでも、偏光フィルムの端部色抜け抑制の観点から粘着剤層が好ましい。第二透明層を両面に設ける場合に、各第二透明層の材料、厚みは同じであってもよく、異なっていてもよい。
≪第二透明層:粘着剤層≫
粘着剤層の形成には、適宜な粘着剤を用いることができ、その種類について特に制限はない。粘着剤としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、などがあげられる。
これら粘着剤のなかでも、光学的透明性に優れ、適宜な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく使用される。このような特徴を示すものとしてアクリル系粘着剤が好ましく使用される。
粘着剤層を形成する方法としては、例えば、前記粘着剤を剥離処理したセパレータなどに塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を形成した後に、第一透明層に転写する方法、または前記粘着剤を第一透明層に塗布し、重合溶剤などを乾燥除去して粘着剤層を偏光子に形成する方法などにより作製される。なお、粘着剤の塗布にあたっては、適宜に、重合溶剤以外の一種以上の溶剤を新たに加えてもよい。
剥離処理したセパレータとしては、シリコーン剥離ライナーが好ましく用いられる。このようなライナー上に本発明の粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層を形成する工程において、粘着剤を乾燥させる方法としては、目的に応じて、適宜、適切な方法が採用され得る。好ましくは、上記塗布膜を過熱乾燥する方法が用いられる。加熱乾燥温度は、好ましくは40℃〜200℃であり、さらに好ましくは、50℃〜180℃であり、特に好ましくは70℃〜170℃である。加熱温度を上記の範囲とすることによって、優れた粘着特性を有する粘着剤を得ることができる。
乾燥時間は、適宜、適切な時間が採用され得る。上記乾燥時間は、好ましくは5秒〜20分、さらに好ましくは5秒〜10分、特に好ましくは、10秒〜5分である。
粘着剤層の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法があげられる。
粘着剤層の厚さは、特に制限されず、例えば、1〜100μm程度である。好ましくは、2〜50μm、より好ましくは2〜40μmであり、さらに好ましくは、5〜35μmである。
前記粘着剤層が露出する場合には、実用に供されるまで剥離処理したシート(セパレータ)で粘着剤層を保護してもよい。
セパレータの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などをあげることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのプラスチックフィルムとしては、前記粘着剤層を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどがあげられる。
前記セパレータの厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記セパレータには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、前記セパレータの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜おこなうことにより、前記粘着剤層からの剥離性をより高めることができる。
≪第二透明層:保護フィルム≫
前記保護フィルムを構成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロースなどのセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)などのスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー等が挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミドなどのアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または上記ポリマーのブレンド物なども上記保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。
なお、保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などがあげられる。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
前記保護フィルムとしては、位相差フィルム、輝度向上フィルム、拡散フィルム等も用いることができる。位相差フィルムとしては、正面位相差が40nm以上および/または、厚み方向位相差が80nm以上の位相差を有するものが挙げられる。正面位相差は、通常、40〜200nmの範囲に、厚み方向位相差は、通常、80〜300nmの範囲に制御される。保護フィルムとして位相差フィルムを用いる場合には、当該位相差フィルムが偏光子保護フィルムとしても機能するため、薄型化を図ることができる。
位相差フィルムとしては、熱可塑性樹脂フィルムを一軸または二軸延伸処理してなる複屈折性フィルムが挙げられる。上記延伸の温度、延伸倍率等は、位相差値、フィルムの材料、厚みにより適宜に設定される。
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましく、さらには、5〜150μm、特に、20〜100μmの薄型の場合に特に好適である。
前記保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層ないしアンチグレア層などの機能層を設けることができる。なお、上記ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層などの機能層は、保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途、保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
前記保護フィルム(第二透明層)は、第1透明層に直接貼り合わせることができる。
<表面保護フィルム>
本発明の偏光フィルムには、表面保護フィルムを設けることができる。表面保護フィルムは、通常、基材フィルムおよび粘着剤層を有し、当該粘着剤層を介して偏光子を保護する。
表面保護フィルムの基材フィルムとしては、検査性や管理性などの観点から、等方性を有する又は等方性に近いフィルム材料が選択される。そのフィルム材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂のような透明なポリマーがあげられる。これらのなかでもポリエステル系樹脂が好ましい。基材フィルムは、1種または2種以上のフィルム材料のラミネート体として用いることもでき、また前記フィルムの延伸物を用いることもできる。基材フィルムの厚さは、一般的には、500μm以下、好ましくは10〜200μmである。
表面保護フィルムの粘着剤層を形成する粘着剤としては、(メタ)アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとする粘着剤を適宜に選択して用いることができる。透明性、耐候性、耐熱性などの観点から、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましい。粘着剤層の厚さ(乾燥膜厚)は、必要とされる粘着力に応じて決定される。通常1〜100μm程度、好ましくは5〜50μmである。
なお、表面保護フィルムには、基材フィルムにおける粘着剤層を設けた面の反対面に、シリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの低接着性材料により、剥離処理層を設けることができる。
<他の光学層>
本発明の偏光フィルムは、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4などの波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置などの形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光フィルムに更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光フィルムまたは半透過型偏光フィルム、偏光フィルムに更に位相差板が積層されてなる楕円偏光フィルムまたは円偏光フィルム、偏光フィルムに更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光フィルム、あるいは偏光フィルムに更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光フィルムが好ましい。
偏光フィルムに上記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置などの製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業などに優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着剤層などの適宜な接着手段を用いうる。上記の偏光フィルムやその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
本発明の偏光フィルムまたは光学フィルムは液晶表示装置、有機EL表示装置などの各種画像表示装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光フィルムまたは光学フィルム、及び必要に応じての照明システムなどの構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による、偏光フィルムまたは光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばIPS型、VA型などの任意なタイプのものを用いうるが、特にIPS型に好適である。
液晶セルの片側又は両側に偏光フィルムまたは光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光フィルムまたは光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光フィルムまたは光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明は以下に示した実施例に制限されるものではない。なお、各例中の部および%はいずれも重量基準である。以下に特に規定のない室温放置条件は全て23℃65%R.H.である。
(薄型偏光子Aの作製)
吸水率0.75%、Tg75℃の非晶質のイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート(IPA共重合PET)フィルム(厚み:100μm)基材の片面に、コロナ処理を施し、このコロナ処理面に、ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(重合度1200、アセトアセチル変性度4.6%、ケン化度99.0モル%以上、日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を9:1の比で含む水溶液を25℃で塗布および乾燥して、厚み11μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、120℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.0倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温30℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴に、偏光板が所定の透過率となるようにヨウ素濃度、浸漬時間を調整しながら浸漬させた。本実施例では、水100重量部に対して、ヨウ素を0.2重量部配合し、ヨウ化カリウムを1.0重量部配合して得られたヨウ素水溶液に60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温30℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を3重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合し、ヨウ化カリウムを5重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温30℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
以上により、厚み5μmの偏光子を含む光学フィルム積層体を得た。
(偏光子B(厚さ12μmの偏光子)の作製)
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%の厚み30μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、総延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、PVA系偏光子を得た。得られた偏光子の厚みは12μmであった。
(保護フィルムの作製)
保護フィルム:厚み40μmのラクトン環構造を有する(メタ)アクリル樹脂フィルムの易接着処理面にコロナ処理を施して用いた。
<第一透明層(ブロック層)の形成材>
形成材A:トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンよりなるウレタンプレポリマーの75%酢酸エチル溶液(東ソー社製、商品名「コロネートL」)100部にジオクチルスズジラウレート系触媒(東京ファインケミカル社製、商品名「エンビライザーOL−1」0.1部を加え、溶媒としてメチルイソブチルケトンにより固形分濃度10%としてウレタンプレポリマー塗工液を調製した。
形成材B:ジフェニルメタンジイソシアネートとトリメチロールプロパンよりなるウレタンプレポリマーの75%酢酸エチル溶液(東ソー社製、商品名「コロネート2067」)を用いたこと以外は形成剤Aと同様の触媒、溶媒を用いて塗工液を調製した。
形成材C:ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンよりなるウレタンプレポリマーの75%酢酸エチル溶液(東ソー社製、商品名「コロネートHL」)を用いたこと以外は形成剤Aと同様の触媒、溶媒を用いて塗工液を調製した。
形成材D:ウレタンアクリレート樹脂(日本合成社製,製品名「紫光UV−1700」)80部に、ヒドロキシエチルアクリルアミド(興人社製、製品名「HEAA」)および光重合開始剤(チバ・ジャパン社製、製品名「イルガキュア907」)を加え、溶媒としてメチルイソブチルケトンにより固形分濃度10%としてウレタンアクリレート塗工液を調製した。
<第二透明層(粘着剤層)の形成>
(粘着剤の調製)
冷却管、窒素導入管、温度計及び撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル100部、アクリル酸3部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.1部および2,2´−アゾビスイソブチロニトリル0.3部を酢酸エチルと共に加えて溶液を調製した。次いで、この溶液に窒素ガスを吹き込みながら撹拌して、55℃で8時間反応させて、重量平均分子量220万のアクリル系ポリマーを含有する溶液を得た。さらに、このアクリル系ポリマーを含有する溶液に、酢酸エチルを加えて固形分濃度を30%に調整したアクリル系ポリマー溶液を得た。
前記アクリル系ポリマー溶液の固形分100部に対して、架橋剤として、0.5部のイソシアネート基を有する化合物を主成分とする架橋剤(日本ポリウレタン(株)製,商品名「コロネートL」)と、シランカップリング剤として、0.075部のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製,商品名「KMB−403」)とをこの順に配合して、粘着剤溶液を調製した。上記粘着剤溶液を、剥離処理したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)からなる離型シート(セパレータ)の表面に、乾燥後の厚みが20μmになるように塗布し、乾燥して、粘着剤層を形成した。
実施例1
<両面第一透明層付の偏光フィルムの作製>
上記光学フィルム積層体の偏光子Aの表面に、上記第一透明層の形成材Aをバーコーターにより塗布した後、60℃で12時間熱処理を施すことより行って、厚さ1μmのウレタン樹脂層を形成した。次いで、非晶性PET基材を剥離した後、その剥離面(偏光子)に、上記第一透明層の形成材Aをバーコーターにより塗布した後、60℃で12時間熱処理を施すことより行って、厚さ1μmのウレタン樹脂層を形成して、両面に第一透明層を有する偏光フィルムを作製した。得られた偏光フィルムの光学特性は単体透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
<第一および第二透明層付の偏光フィルム:粘着剤層付偏光フィルムの作製>
次いで、上記偏光フィルムの両面の第一透明層に、上記離型シート(セパレータ)の剥離処理面に形成した粘着剤層を貼り合わせて、両面粘着剤層付偏光フィルムを作製した。
実施例2〜3、比較例1〜6
実施例1において、偏光子の種類、第一透明層の形成材、厚みを表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして、第一透明層付の片保護偏光フィルムおよび両面粘着剤層付偏光フィルムを作製した。得られた片保護偏光フィルムの光学特性は単体いずれも透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
なお、比較例1、4では、第一透明層は形成しなかった。
比較例3の第一透明層の形成は上記形成剤Dをバーコーターにより塗布した後、60℃で1分間加熱した。加熱後に塗布層に高圧水銀ランプにて積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して、厚さ1μmのウレタンアクリレート樹脂層を形成することにより行った。比較例4、5では、偏光子A(厚さ5μm)の代わりに、偏光子B(厚さ12μm)を用いた。
実施例4
<第一および第二透明層付の偏光フィルムの作製>
上記光学フィルム積層体の偏光子Aの表面に、上記第一透明層の形成材Aをバーコーターにより塗布した後、塗布した形成剤A上に上記保護フィルム((メタ)アクリル樹脂フィルム)を貼り合せ、60℃で12時間熱処理を施すことより行って、厚さ1μmのウレタン樹脂層(第一透明層)と積層された保護フィルム層(第二透明層)を形成した。次いで、非晶性PET基材を剥離した後、その剥離面(偏光子)に、同様に上記第一透明層の形成材Aをバーコーターにより塗布した後、塗布した形成剤A上に上記保護フィルムを貼り合せ、60℃で12時間熱処理を施すことより行って、厚さ1μmのウレタン樹脂層と保護フィルム層を形成し、両面に第一透明層および第二透明層を有する偏光フィルムを作製した。得られた偏光フィルムの光学特性は単体透過率42.8%、偏光度99.99%であった。
上記実施例および比較例で得られた第一および第二透明層付の偏光フィルムについて下記評価を行った。結果を表1に示す。
<偏光子の飽和水分率の測定>
実施例及び比較例において作成した偏光子を貼り合せる前に単独で取り出し、約50mgのサンプルを採取した。当該サンプルを、水分吸脱着測定装置(IGA−Sorp、Hiden社製)を用いて、85℃0%R.H.の環境下で重量変化がなくなるまで放置して完全に水分を除去した状態の重量(W1)を測定し、次いで、85℃85%R.H.の環境下で放置し、重量変化を観察した。サンプルの重量変化がなくなった時点(飽和した状態)において、その重量(W2)を測定した。下記式より飽和水分率を測定した。
<第1透明層の飽和水分率の測定>
実施例および比較例において調製した第一透明層形成材を、バーコーターによってアルミホイルに厚み10μmになるように塗布したこと以外は実施例および比較例と同様にして第一透明層を形成した後、10×10mmの大きさに切り出して、サンプルを採取した。当該サンプルを、水分吸脱着測定装置(IGA−Sorp、Hiden社製)を用いて、85℃0%R.H.の環境下で重量変化がなくなるまで放置して完全に水分を除去した状態の重量(W1)を測定し、次いで、85℃85%R.H.の環境下で放置し、重量変化を観察した。サンプルの重量変化がなくなった時点(飽和した状態)において、その重量(W2)を測定した。それぞれの重量から、同様の大きさでアルミホイルを切り出し、事前に測定しておいたアルミホイルの重量を除き、下記式より飽和水分率を測定した。
≪第2透明層:粘着剤層≫
実施例及び比較例において作製した粘着剤層付き偏光フィルムの粘着剤層から、約50mgのサンプルを採取した。当該サンプルを、水分吸脱着測定装置(IGA−Sorp、Hiden社製)を用いて、85℃0%R.H.の環境下で重量変化がなくなるまで放置して完全に水分を除去した状態の重量(W1)を測定し、次いで、8585%R.H.の環境下で放置し、重量変化を観察した。サンプルの重量変化がなくなった時点(飽和した状態)において、その重量(W2)を測定した。下記式より、飽和水分率を測定した。
≪第2透明層:保護フィルム≫
保護フィルムを10×10mmの大きさに切り出して、サンプルを採取した。当該サンプルを、水分吸脱着測定装置(IGA−Sorp、Hiden社製)を用いて、85℃0%R.H.の環境下で重量変化がなくなるまで放置して完全に水分を除去した状態の重量(W1)を測定し、次いで、85℃85%R.H.の環境下で放置し、重量変化を観察した。サンプルの重量変化がなくなった時点(飽和した状態)において、その重量(W2)を測定した。下記式より、飽和水分率を測定した。
Figure 2018205498
<偏光子の単体透過率Tおよび偏光度P>
得られた片保護偏光フィルムの単体透過率Tおよび偏光度Pを、積分球付き分光透過率測定器(村上色彩技術研究所のDot−3c)を用いて測定した。
なお、偏光度Pは、2枚の同じ偏光フィルムを両者の透過軸が平行となるように重ね合わせた場合の透過率(平行透過率:Tp)および、両者の透過軸が直交するように重ね合わせた場合の透過率(直交透過率:Tc)を以下の式に適用することにより求められるものである。偏光度P(%)={(Tp−Tc)/(Tp+Tc)}1/2×100
各透過率は、グランテラープリズム偏光子を通して得られた完全偏光を100%として、JIS Z8701の2度視野(C光源)により視感度補整したY値で示したものである。
(評価サンプルの作製)
実施例1〜3、比較例1〜6で得られた第一および第二透明層付の偏光フィルム(両面粘着剤付き偏光フィルム)については、片面の離型シートを剥離した後、露出した粘着剤層に上記保護フィルムを貼り合わせたものを、50mm×50mmに裁断し、1.2〜1.5mm厚のアルカリガラス(松波硝子社製、マイクロスライドガラス)に貼り合せてサンプルを作製した。
また、実施例4で得られた第一および第二透明層付の偏光フィルムについては、片面の第二透明層(保護フィルム)に、上記離型シート(セパレータ)の剥離処理面に形成した粘着剤層(実施例1等の第二透明層)を貼り合わせたものを、50mm×50mmに裁断し、1.2〜1.5mm厚のアルカリガラス(松波硝子社製、マイクロスライドガラス)に貼り合せてサンプルを作製した。
<第一透明層中の水分傾斜の確認>
上記サンプルを密閉容器に試験中に全て揮発してしまわない十分量の重水を入れ容器を密閉した上で、容器ごと80℃の高温環境下に500時間保持した後、取り出し直後に−100℃以下に瞬間冷凍することで重水イオンを固定化したサンプルを得た。この重水固定化サンプルに対して保護フィルム側からArガスクラスターイオンでエッチングして保護フィルムを除去した後TOF−SIMS分析を実施し、深さ方向における重水イオン(D)の分布を測定し、第一透明層中の水分傾斜を確認した。水分傾斜を確認できた場合(浸透膜機能あり)を「〇」、確認できなかった場合(浸透膜機能なし)を「×」とした。
装置:アルバック・ファイ、TRIFT−V
エッチングイオン:Arガスクラスターイオン
照射一次イオン:Bi 2+
一次イオン加速電圧:30kV
測定電極:負イオン
測定温度:−100℃以下
測定面積:100μm角
<耐久性>
上記サンプルを、85℃85%R.H.の高温高湿環境下に500時間保持した後に、室温放置(23℃65%R.H.)した後に、端部色抜け量を微分干渉顕微鏡(オリンパス製,製品名「MX−61L」)により下記条件にて測定した。端部色抜け量はサンプルの4つの角の対角線上において、中央部よりも色が薄くなっている部分の内、最も中央部に近い場所と角を結ぶ直線の距離を端部色抜け量とし、4つの角の平均値をそのサンプルの端部色抜け量とした。
装置:オリンパス社製、MX−61L
測定条件
レンズ倍率:5倍
ISO:200
シャッタースピード:1/100
反射光量:目盛0
ホワイトバランス:オート
透過光コントローラ:LG−PS2
透過光量:目盛5
透過光偏光方向:偏光フィルム透過軸に対してクロスニコルとなる方向
表1中の”測定不可”は、端部色抜けを測定している光学顕微鏡の視野外に測定領域(色抜け領域)がある場合である。
Figure 2018205498
P 偏光子
1a 第一透明層
1b 第一透明層
2a 第二透明層(粘着剤層)
2b 第二透明層(粘着剤層)

Claims (11)

  1. 偏光子、および前記偏光子の両面に第一透明層を有する偏光フィルムであって、
    前記第一透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率は、前記偏光子の85℃、85%R.H.における飽和水分率よりも低く、
    前記第一透明層は前記偏光子中の水分の排出を助ける浸透膜として機能することを偏光フィルム。
  2. 前記第一透明層が、直接、偏光子上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の偏光フィルム。
  3. 前記第一透明層の厚みが3μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の偏光フィルム。
  4. 前記第一透明層が、イソシアネート化合物と多価アルコールとの反応物であるウレタンプレポリマーを含有する形成材の硬化物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに2記載の片保護偏光フィルム。
  5. 前記イソシアネート化合物が、トリレンジイソシアネートおよびジフェニルメタンジイソシアネートから選ばれるいずれか少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項4記載の偏光フィルム。
  6. 前記第一透明層は、当該第一透明層中の85℃、85%R.H.における飽和水分濃度が、前記偏光子側から前記偏光子とは反対側に向けて次第に低下するような傾斜分布を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の偏光フィルム。
  7. 前記偏光子の厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の偏光フィルム。
  8. 前記偏光子の両面に有する第一透明層の少なくとも片面の第一透明層において、前記偏光子を有する側との反対側に、第二透明層を隣接して有し、
    前記第二透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率は、前記第一透明層の85℃、85%R.H.における飽和水分率よりも低く、
    前記偏光子中の水分が、前記偏光子側から、前記第一透明層、前記第二透明層の順に、浸透することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の偏光フィルム。
  9. 前記第二透明層が、粘着剤層であることを特徴とする請求項8または9記載の偏光フィルム。
  10. 前記第二透明層が、保護フィルムであることを特徴とする請求項8または9記載の偏光フィルム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の偏光フィルムを有する画像表示装置。

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