JP2018205088A - 位置調整装置 - Google Patents
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Abstract
Description
調整部材は、操作治具に係合するギア部と、ギア部と一体に構成されるとともに、レーダ装置に螺着されたボルト部と、を有している。
したがって、操作治具の操作安定性を高め、外界センサの位置調整を効率的に行うことができる。
しかも、反力受部及び先端受部が一体に連なっているため、反力受部及び先端受部が滑らかに連なる。すなわち、反力受部及び先端受部の境界部分に段差が生じるのを抑制できるため、操作治具をより安定して支持できる。
[車両]
図1は、車両100の概略正面図である。なお、以下の説明において、前後上下左右等の向きは、特に記載が無ければ車両100における向きと同一とする。また、図中矢印UPは上方を示し、矢印FRは前方を示している。
図1に示す車両100のエンジンルーム101内において、例えばフロントグリル102の後方に位置する部分には、センサユニット110が取り付けられている。なお、本実施形態では、センサユニット110が車両100の前部に1つ取り付けられている構成について説明するが、センサユニット110の取付個数や取付位置等については、必要に応じて適宜変更可能である。
図2は、センサユニット110の斜視図である。図3は、センサユニット110の分解斜視図である。
図2に示すように、センサユニット110は、外界センサ111と、センサブラケット112と、位置調整装置1と、を主に備えている。
外界センサ111は、車両100の前方を監視するためのものである。外界センサ111は、箱型に形成されている。外界センサ111の下部には、車幅方向の外側(外界センサ111の中心から離間する方向)に突出する支持軸120が形成されている。外界センサ111の上部には、車幅方向の第1側に突出する連結部121が形成されている。連結部121には、連結部121を厚さ方向(前後方向)に貫通するクリップ取付孔122が形成されている。なお、外界センサ111には、例えばミリ波レーダやレーザレーダ、超音波センサ、ソナー、光学カメラ等が好適に用いられる。
ベース板130は、例えば厚さ方向を前後方向に向けた状態で、ステー(不図示)を介して車両100に取り付けられている。ベース板130の上部において、車幅方向の第1側に位置する部分には、複数のビス挿通孔133が形成されている。なお、ベース板130は、車両100に直接取り付けられる構成であっても構わない。
位置調整装置1は、外界センサ111とセンサブラケット112との間に介在している。位置調整装置1は、外界センサ111における軸線O1回りの回動角度を調整する。これにより、外界センサ111は、検出面113が所定の方位を向いた状態で、車両100に固定される。なお、「検出面113」とは、ミリ波レーダ、レーザレーダ、超音波センサ及びソナーの場合、例えば外界検出波の送受信面をいう。また、光学カメラの場合には、対物レンズのレンズ面が「検出面113」に相当する。
図4に示すように、位置調整装置1は、ベース部材2と、調整部材3と、クリップ4(図3参照)と、を備えている。
ベース部材2は、固定部11と、筒状部12と、ガイド部13と、を主に有している。固定部11、筒状部12及びガイド部13は、樹脂材料により一体に形成されている。
図5に示すように、弾性片23の先端部(前端部)には、ベース径方向の内側に膨出する凸部24が形成されている。凸部24は、上下方向から見た平面視でベース径方向の内側に向けて幅が縮小する台形状に形成されている。すなわち、凸部24は、前側係止面31と、後側係止面32と、各係止面31,32同士を接続する接続面33と、を有している。
後側係止面32は、前方に向かうに従いベース径方向の内側に向けて延びる傾斜面とされている。本実施形態において、前側係止面31とベース軸方向とのなす角度は、後側係止面32とベース軸方向とのなす角度に比べて大きくなっている。なお、各係止面31,32の角度は、適宜変更が可能である。例えば、前側係止面31は、ベース軸方向に直交する平坦面であっても構わない。
図4、図6に示すように、ガイド部13は、筒状部12から上方に連なっている。ガイド部13には、第1治具収容部41及び第2治具収容部42が形成されている。
第1治具収容部41は、ガイド部13のうち筒状部12の直上に位置する部分が、前方に向けて窪んで構成されている。第1治具収容部41は、平面視で半円状に形成されている。第1治具収容部41は、操作治具45を収容可能に形成されている。本実施形態において、第1治具収容部41の表面形状は、操作治具45の表面形状に倣って形成されている。
谷部49の底部には、先端部に向かうに従いドライバ径方向の内側に向けて延びる谷側テーパ部49aが形成されている。なお、操作治具45における係合部47の形状は、適宜変更が可能である。
受側ストレート部51は、操作治具45における係合部47の基端部(山側ストレート部48a)の表面形状に倣って形成され、係合部47の基端部が収容可能に構成されている。具体的に、受側ストレート部51は、車幅方向から見た断面視において、上下方向に沿って直線状に延在している。また、受側ストレート部51は、上下方向から見た平面視において、山側ストレート部48aの曲率半径と同等に形成されている。
図6に示すように、調整部材3は、樹脂製の操作部62に、金属製のボルト部61がインサート成形されて構成されている。
ボルト部61は、軸線O2と同軸に配置されている。ボルト部61は、雄ねじ部63を有する軸部64と、軸部64の基端部(後端部)に連なる頭部65と、を有している。但し、ボルト部61は、少なくとも軸部64を有していれば構わない。
囲繞部72は、軸線O2と同軸に配置されている。囲繞部72は、軸部64の後端部を囲繞している。囲繞部72は、上述した筒状部12内に挿入されている。囲繞部72の外径は、筒状部12の内周面よりも小さくなっている。すなわち、囲繞部72が筒状部12内に挿入された状態において、囲繞部72の外周面と筒状部12の内周面との間には、ベース径方向に隙間が設けられている。
図7に示すように、本実施形態において、ギア部74の配列ピッチは、歯部85の第1頂部が一方の治具収容部(例えば、第1治具収容部41)の周方向の中心に位置している場合に、第1頂部と異なる第2頂部が他方の治具収容部(例えば、第2治具収容部42)の周方向の中心からずれた位置に配置されるように設定されている。図示の例において、歯部85の頂部が第1治具収容部41の周方向の中心に位置している場合に、歯溝部86の底部が第2治具収容部42の周方向の中心に配置されるように設定されている。但し、ギア部74の配列ピッチは、適宜変更が可能である。
突出部75には、レンチ等の工具が係合する係合溝77が形成されている。すなわち、調整部材3は、係合溝77を介して回転操作が可能になっている。
次に、外界センサ111の位置調整方法について説明する。図8は、センサユニット110の部分斜視図である。以下の説明では、位置調整装置1の直上から調整する場合について説明する。
図6、図8に示すように、まず第1治具収容部41とギア部74との間に操作治具45を進入させる。この際、操作治具45の山部48がギア部74の歯溝部86内に進入し、操作治具45の谷部49内にギア部74の歯部85が進入することで、操作治具45の係合部47とギア部74とが係合する。特に、本実施形態では、第1治具収容部41及びギア部74の表面形状が操作治具45の係合部47の表面形状に倣って形成されている。そのため、係合部47の表面が第1治具収容部41及びギア部74の表面に近接又は当接した状態で保持される。
一方、操作治具45を軸線O3回りのB1方向に回転操作すると、調整部材3が軸線O2回りのB2方向に回転する。すると、クリップ4がボルト部61に締結される方向(後方)に移動する。これにより、外界センサ111が軸線O1回りのB3方向に回動する。その結果、外界センサ111の検出面113が上方を向くように調整される。なお、第2治具収容部42とギア部74との間に操作治具45を進入させた場合であっても、上述した方法と同様の方法により外界センサ111を回動させることができる。
この構成によれば、操作治具45を安定して支持することができるので、操作治具45の回転操作の際、操作治具45ががたついたり、ギア部74やガイド部13に局所的な力が掛かったりするのを抑制できる。また、操作治具45の回転操作時に作用する操作反力を治具収容部41,42及び凹部54の内側面55で確実に受けることができるので、操作治具45とギア部74との係合状態を安定させることができる。
したがって、操作治具45の操作安定性を高め、外界センサ111の位置調整を効率的に行うことができる。
また、ギア部74を操作治具45の表面形状に倣って形成することで、操作治具45とギア部74との接触面積を増加させることができ、ギア部74の削れ等を抑制できる。特に、操作治具45の軸線O3と、ギア部74と、のドライバ径方向での距離が、ベース径方向の内側に向かうに従い縮小する。そのため、ギア部74を小さい回転力で回転させることができ、ギア部74の削れ等を抑制できる。
この構成によれば、2カ所の治具収容部41,42が利用可能な場合において、少なくとも何れかの治具収容部41,42ではギア部74の歯部85と操作治具45の山部48との干渉を避けることができる。そのため、ギア部74と係合部47とをスムーズに係合させることができ、操作性の更なる向上を図ることができる。
この構成によれば、山側テーパ部48bに加えて山側ストレート部48aについても反力受部41,42で支持することができる。したがって、操作治具45とギア部74との係合状態をより安定させることができ、操作安定性の更なる向上を図ることができる。
例えば、上述した実施形態では、車幅方向に延びる軸線O1回りにセンサユニット110を回動させる場合について説明したが、軸線O1の延在方向は適宜変更が可能である。また、位置調整装置1を複数用いて外界センサ111をスライド等させても構わない。
上述した実施形態では、弾性片23に凸部24が形成された構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、凸部24は、筒状部12に直接形成する構成(弾性片23を有さない構成)でも構わない。
さらに、凸部24は、囲繞部72に直接形成し、囲繞部72に形成された凸部24を弾性片23に接触する構成としても構わない。またその場合、溝部81を弾性片23に形成する構成としてもかまわない。
上述した実施形態では、フランジ部73の全周に亘ってギア部74が形成された構成について説明したが、この構成のみに限られない。
上述した実施形態では、ボルト部61が金属製、操作部62が樹脂製の場合について説明したが、この構成のみに限られない。
3…調整部材
41…第1治具収容部(第1反力受部)
42…第2治具収容部(第2反力受部)
45…操作治具
48a…山側ストレート部(治具側ストレート部)
48b…山側テーパ部(治具側先細部)
49a…谷側テーパ部(治具側先細部)
51…受側ストレート部
52…受側テーパ部(受側絞形状部)
53…先端受部
55…内側面(第1反力受部)
74…ギア部
85…歯部(第1歯部、第2歯部)
85a…歯部側テーパ部(ギア側絞形状)
86a…歯溝側テーパ部(ギア側絞形状)
100…車両
111…外界センサ
Claims (5)
- 操作治具が係合可能なギア部を有し、車両と前記車両に取り付けられる外界センサとの間に介在して、前記操作治具の操作に伴い前記車両に対する前記外界センサの取付位置を調整する調整部材と、
前記ギア部に対向する位置に、前記ギア部との間に前記操作治具を挿入可能に配置され、前記操作治具に作用する前記ギア部からの反力を受ける反力受部と、
前記反力受部に一体で連なり、前記操作治具の先端面を支持する先端受部と、を備え、
前記操作治具は、先端に向かうに従い先細る治具側先細部を有し、
前記反力受部は、前記治具側先細部に倣った受側絞形状部を有し、
前記ギア部は、前記治具側先細部に倣ったギア側絞形状部を有していることを特徴とする位置調整装置。 - 前記反力受部は、前記ギア部の周方向で異なる位置に、複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の位置調整装置。
- 前記ギア部は、複数の前記反力受部のうち、第1反力受部における前記周方向の中心と前記ギア部の第1歯部の頂部との周方向位置が一致している状態で、第2反力受部における前記周方向の中心と前記ギア部の第2歯部の頂部との周方向位置がずれていることを特徴とする請求項2に記載の位置調整装置。
- 前記ギア部、前記反力受部及び前記先端受部は、樹脂材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の位置調整装置。
- 前記操作治具は、前記治具側先細部の基端に連なるとともに、外径が一様な治具側ストレート部を有し、
前記反力受部は、前記治具側ストレート部に倣った受側ストレート部を有していることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の位置調整装置。
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