JP2018204935A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒回路(10)に再熱熱交換器(22)を設けて冷却除湿後の空気を加熱する冷凍装置において、庫内空間が冷却不足になるのを抑制する。
【解決手段】再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる一方、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御を行うコントローラ(60)を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる一方、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御を行うコントローラ(60)を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、冷凍装置に関し、特に、冷媒回路の蒸発器で冷却除湿された空気を圧縮機の吐出ガス冷媒が流れる再熱熱交換器で加熱する、いわゆる再熱除湿が行われる冷凍装置に関するものである。
従来、冷蔵庫の庫内空間を冷却する冷凍装置は、例えば特許文献1に示すように、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えている。特許文献1の冷凍装置は、冷却除湿した空気を加熱(再熱除湿)する再熱器を備えている。この種の冷凍装置は、例えば食肉加工工場の懸肉庫等の庫内空間を冷却対象空間とする冷却/空調装置に用いられている。
特許文献1の冷凍装置の冷媒回路は、蒸発器を流れる冷媒で庫内空気から吸熱して庫内空間を冷却したり除湿したりするように構成されている。また、この冷凍装置は、空気を加熱する電気ヒータを上記再熱器として備え、冷却除湿した空気が過度に冷えないように加熱することが可能に構成されている。
懸肉庫で用いられる冷凍装置で再熱除湿が可能な構成になっている理由は、冷凍装置の起動時は湿度の高い食肉が大量に庫内へ搬入されるために急速な冷却除湿が必要になる一方、冷凍装置が安定すると、庫内を冷やしすぎずに適温に保ちつつ、湿度の低い状態に維持するために、冷却除湿した空気を加熱するからである。
ところで、再熱除湿に電気ヒータを用いると消費電力が大きくなってしまう。そこで、冷媒回路のホットガス(圧縮機の吐出ガス冷媒)が流れる再熱熱交換器を蒸発器の空気の下流側に配置して、蒸発器で冷却除湿した後の空気を、再熱熱交換器を流れる高温の吐出ガス冷媒で加熱することが考えられる。
しかしながら、単に再熱熱交換器を設けた場合は、再熱熱交換器を流れるホットガスの量が多くなりすぎて、再熱除湿時に冷却不足になるおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、冷媒回路に再熱熱交換器を設けて冷却除湿後の空気を加熱する冷凍装置において、再熱除湿時に冷却不足になるのを抑制することである。
第1の発明は、冷媒が循環する冷媒回路(10)を備え、この冷媒回路(10)には、該冷媒回路(10)に設けられた蒸発器(17)で冷却された空気を加熱するように、圧縮機(11)の吐出ガス冷媒が流れる再熱熱交換器(22)が、上記蒸発器(17)を通過する空気流の下流側に配置され、上記蒸発器(17)で冷却された空気を上記再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転動作を制御する制御器(60)を備えた冷凍装置を前提とする。
そして、この冷凍装置は、上記制御器(60)が、再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる一方、上記再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御を行うように構成されていることを特徴とする。
この第1の発明では、再熱除湿モードの運転時には、冷媒回路(10)を循環する冷媒が蒸発器(17)で庫内空気から吸熱して該庫内空気を冷却除湿するとともに、蒸発器(17)の空気流の下流側に配置された再熱熱交換器(22)で冷媒が庫内空気へ放熱する。このことにより、蒸発器(17)と再熱熱交換器(22)を通過する庫内空気は、湿度が低下する一方で温度の低下は抑えられた状態で庫内空間へ戻る。したがって、庫内空間の空気は主として湿度が低下する。
この再熱除湿モードの運転時には、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度が所定値以上に維持される。こうすることにより、再熱熱交換器(22)を流れる冷媒の流量が多くなりすぎるのを抑えられ、蒸発器(17)を流れる冷媒の流量を確保することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記制御器(60)は、蒸発器(17)で冷却除湿した空気を再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転制御と、蒸発器(17)で冷却除湿した空気が再熱熱交換器(22)を通過するだけの冷却モードの運転の制御を比較すると、再熱除湿モードの冷媒の蒸発温度を冷却モードの冷媒の蒸発温度よりも低く設定するように構成されていることを特徴とする。
この第2の発明では、再熱除湿モードの運転時には、冷媒の蒸発温度が冷却モードの運転時よりも低くなる。したがって、再熱除湿モードの運転時に、蒸発器(17)の冷却除湿能力が低下するのを抑えられる。
第3の発明は、第2の発明において、上記制御器(60)は、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度以上であるときに再熱除湿モードの運転を行い、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より高いかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると、冷却モードの運転を行うように構成されていることを特徴とする。
この第3の発明では、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度以上であるときには、庫内空間の温度に対して湿度が比較的高い状態であるため、温度を下げずに湿度を下げるように再熱除湿モードの運転が行われる。また、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より高いかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると、湿度よりも温度を優先して下げるように冷却モードの運転が行われる。
第4の発明は、第1から第3の発明の何れか1つにおいて、上記再熱除湿モードの運転時における上記再熱熱交換器(22)の冷媒流入側の再熱用冷媒配管(45)に再熱用第1開閉弁(21)が接続され、該再熱熱交換器(22)の冷媒流出側に再熱用膨張弁(23)が接続され、上記再熱用冷媒配管(45)には、上記再熱用第1開閉弁(21)をバイパスする再熱用バイパス管(46)が接続され、該再熱用バイパス管(46)には上記再熱用第1開閉弁(21)より口径の小さい再熱用第2開閉弁(24)が接続されていることを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を開始するときに、上記再熱用第1開閉弁(21)を閉鎖した状態で、上記再熱用膨張弁(23)を開いてから所定時間後に上記再熱用第2開閉弁(24)を開き、その所定時間後に上記再熱用第1開閉弁(21)を開放する液冷媒除去運転を行うように構成されていることを特徴とする。
この第4,第5の発明では、再熱除湿モードの運転を開始するときには、再熱用第1開閉弁(21)が閉じられた状態で再熱用膨張弁(23)が開かれ、再熱用第2開閉弁(24)が開かれる。再熱用冷媒配管(45)には、冷却運転中に液冷媒が溜まり込んでいる場合があり、再熱除湿モードを開始して直ぐに再熱用第1開閉弁(21)を開くと液冷媒が再熱熱交換器(22)から再熱用膨張弁(23)を一気に流れ、再熱用膨張弁(23)が冷媒を処理しきれずに配管が振動するおそれがあるが、この第4,第5の発明では、再熱用第1開閉弁(21)が閉じられた状態で、それよりも口径が小さな再熱用第2開閉弁(24)が開かれるので、再熱用膨張弁(23)を多量の液冷媒が通過するのを抑えられる。
第6の発明は、第5の発明において、上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を終了するときに、上記再熱用第1開閉弁(21)及び再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから所定時間後に上記再熱用膨張弁(23)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする。
この第6の発明では、再熱除湿モードの運転が終了し、再熱用第1開閉弁(21)及び再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから所定時間後に上記再熱用膨張弁(23)が閉鎖されるので、その間に再熱熱交換器(22)内の液冷媒が再熱熱交換器(22)から流出する。
本発明によれば、再熱除湿モードの運転時に、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度が所定値以上に維持されるので、再熱熱交換器(22)を流れる冷媒の流量が多くなりすぎるのを抑え、蒸発器(17)を流れる冷媒の流量を確保することができる。したがって、再熱熱交換器(22)の加熱能力が高くなりすぎないので、庫内空間が冷却不足になるのを抑制できる。また、本発明では、電気ヒータを用いずに庫内空間の再熱除湿を行うので、電気ヒータを用いた装置に比べて省エネルギ性を高めることができる。
上記第2の発明によれば、再熱除湿モードの運転時に、冷媒の蒸発温度が冷却モードの運転時よりも低くなるので、蒸発器(17)の冷却除湿能力が低下するのを確実に抑えられる。
上記第3の発明によれば、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度以上であるときには、庫内空間の温度に対して湿度が比較的高い状態であるため、温度を下げずに湿度を下げるように再熱除湿モードの運転が行われる。また、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より高いかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると、湿度よりも温度を優先して下げるように冷却モードの運転が行われる。このように、吸込空気の状態に応じて再熱除湿モードと冷却モードが行われ、庫内空間の湿度や温度が適正値に制御される。
上記第4,第5の発明によれば、再熱除湿モードの運転を開始するときに、再熱用第1開閉弁(21)よりも口径が小さな再熱用第2開閉弁(24)を先に開くことにより、冷却運転中に再熱用冷媒配管(45)に溜まり込んだ液冷媒が再熱用膨張弁(23)を一気に通過しないので、配管の振動や騒音を防止できる。
上記第6の発明によれば、再熱除湿モードの運転が終了したときに、再熱用第1開閉弁(21)及び再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから所定時間後に上記再熱用膨張弁(23)を閉鎖することにより、その間に再熱熱交換器(22)内の液冷媒が再熱熱交換器(22)から流出させることができる。再熱熱交換器(22)から流出した液冷媒は冷媒回路(10)の利用側熱交換器で蒸発した後に圧縮機に回収することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態の冷凍装置(1)は、食肉加工工場の懸肉庫等の冷却対象空間を冷やすために用いられる冷却/空調装置である。
《発明の実施形態1》
実施形態1について説明する。
実施形態1について説明する。
この冷凍装置(1)は、図1に示すように、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えている。冷凍装置(1)は、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)を備え、この熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)が連絡配管(液側連絡配管(4)及びガス側連絡配管(5))で接続されることにより、上記冷媒回路(10)が構成されている。熱源側ユニット(2)は室外空間に配置され、利用側ユニット(3)は庫内空間(冷却対象空間)に配置される。
この冷媒回路(10)では、圧縮機(11)と四路切換弁(12)と熱源側熱交換器(13)とレシーバ(14)と冷却用電磁弁(15)と冷却用膨張弁(16)(膨張機構)と利用側熱交換器(17)とが冷媒配管で順に接続されている。また、この冷媒回路(10)には、再熱用電磁弁(再熱用第1開閉弁)(21)と再熱熱交換器(22)と再熱用膨張弁(23)とが接続されている。
上記圧縮機(11)と四路切換弁(12)と熱源側熱交換器(13)とレシーバ(14)は熱源側ユニット(2)に設けられている。また、冷却用電磁弁(15)と冷却用膨張弁(16)(膨張機構)と利用側熱交換器(17)と再熱用電磁弁(21)と再熱熱交換器(22)と再熱用膨張弁(23)は利用側ユニット(3)に設けられている。熱源側ユニット(2)には熱源側熱交換器(13)の近傍に熱源側ファン(2a)が設けられ、利用側ユニット(3)には利用側熱交換器(17)及び再熱熱交換器(22)の近傍に利用側ファン(3a)が設けられている。
上記圧縮機(11)の吐出側は四路切換弁(12)の第1ポート(P1)に接続されている。四路切換弁(12)の第2ポート(P2)は熱源側熱交換器(13)のガス側端に接続されている。四路切換弁(12)の第3ポート(P3)は圧縮機(11)の吸入側に接続され、四路切換弁(12)の第4ポート(P4)はガス側連絡配管(5)を介して利用側熱交換器(17)のガス側端に接続されている。
四路切換弁(12)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する冷却モードの運転時の第1位置(図1の実線の連通状態になる位置)と、第1ポート(P1)と第4ポートが連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通するデフロストモードの運転時の第2位置(図1の破線の連通状態になる位置)とに切換可能に構成されている。
上記圧縮機(11)の吐出側と上記熱源側熱交換器(13)のガス側端との間に接続された熱源側ガス管(31)には、上記レシーバ(14)の内部の圧力を調整するための圧力調整通路(32)の一端が接続され、この圧力調整通路(32)の他端は上記レシーバ(14)の容器の上方寄りの位置に接続されている。この圧力調整通路(32)には、圧力調整用電磁弁(33)が設けられている。この圧力調整用電磁弁(33)を所定のタイミングで開閉する(開いたり閉じたりする動作を繰り返す)ことにより、レシーバ(14)へ導入される圧縮機(11)の吐出ガス(高圧ガス)の量を変化させて、レシーバ(14)内の圧力を調整できる。レシーバ(14)の下端は熱源側液管(34)に接続され、熱源側液管(34)は液側連絡配管(4)を介して利用側ユニット(3)の冷却用電磁弁(15)に接続されている。
また、上記熱源側ガス管(31)には、上記圧力調整通路(32)の接続点と上記熱源側熱交換器(13)のガス側端との間に、熱源側再熱ガス管(35)が接続されている。熱源側再熱ガス管(35)は、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間に設けられている再熱用連絡配管(6)に接続されている。
利用側ユニット(3)は、液側連絡配管(4)に接続された利用側液管(41)とガス側連絡配管(5)に接続された利用側ガス管(42)を有し、利用側液管(41)が利用側熱交換器(17)の液側端に接続され、利用側ガス管(42)が利用側熱交換器(17)のガス側端に接続されている。利用側液管(41)には、液側連絡配管(4)から順に冷却用電磁弁(15)と冷却用膨張弁(16)とが設けられている。また、利用側液管(41)には、冷却用電磁弁(15)と冷却用膨張弁(16)をバイパスするバイパス通路(43)が接続されている。このバイパス通路(43)には、利用側熱交換器(17)から液側連絡配管(4)へ向かって冷媒が流れるのを許容し、逆方向へ冷媒が流れるのを禁止する逆止弁(44)が設けられている。
利用側ユニット(3)は、再熱用連絡配管(6)に一端が接続され、他端が上記バイパス通路(43)に接続された利用側再熱配管(再熱用冷媒配管)(45)を有している。この利用側再熱配管(45)に、再熱用連絡配管(6)側から順に再熱用電磁弁(21)と再熱熱交換器(22)と再熱用膨張弁(23)とが設けられている。再熱熱交換器(22)は、上記利用側熱交換器(蒸発器)(17)で冷却された空気を加熱するように、圧縮機(11)の吐出ガス冷媒が流れる熱交換器であり、上記利用側熱交換器(17)(蒸発器)を通過する空気流の下流側に配置されている。
上記冷媒回路(10)には、冷媒の温度や圧力を測定するための複数のセンサが設けられている。熱源側ユニット(2)には、圧縮機(11)の吐出管に高圧圧力センサ(51)が設けられ、圧縮機(11)の吸入管に低圧圧力センサ(52)が設けられている。また、利用側ユニット(3)には、冷却モードの運転時に蒸発器になる利用側熱交換器(17)の入口側の冷媒温度を測定する蒸発器入口温度センサ(53)、蒸発器の出口側の冷媒温度を測定する蒸発器出口温度センサ(54)、蒸発器の吸込空気の温度を測定する吸込空気温度センサ(55)、蒸発器の吸込空気の湿度を測定する吸込空気湿度センサ(56)、再熱熱交換器(22)の出口冷媒の温度を測定する再熱用冷媒温度センサ(57)、及びデフロストモードの運転時の冷媒温度を測定するデフロスト用冷媒温度センサ(58)が設けられている。
この冷凍装置(1)は、冷媒回路(10)の動作を制御するコントローラ(60)(制御器)を有している。コントローラ(60)は、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを用いて構成されている。コントローラ(60)は、冷凍装置(1)の各機器を制御する。
コントローラ(60)は、冷却モードの運転時に、蒸発器である上記利用側熱交換器(17)で冷却された空気を上記再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転動作も制御するように構成されている。具体的には、コントローラ(60)は、再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器である利用側熱交換器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる一方、上記再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御を行うように構成されている。
また、上記コントローラ(60)は、蒸発器である利用側熱交換器(17)で冷却除湿した空気を再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転制御と、蒸発器である利用側熱交換器(17)で冷却除湿した空気が再熱熱交換器(22)を通過する(加熱しない)冷却モードの運転の制御を比較すると、再熱除湿モードの冷媒の蒸発温度を冷却モードの冷媒の蒸発温度よりも低く設定するように構成されている。
上記コントローラ(60)は、利用側熱交換器(17)(蒸発器)の吸込空気温度が目標温度の範囲内(例えば13℃から17℃の範囲内)で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度(例えば45%)以上であるときに再熱除湿モードの運転を行い、蒸発器の吸込空気温度が上記目標温度より大きいかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると冷却モードの運転を行うように構成されている。
−運転動作−
本実施形態の冷凍装置(1)は、食肉加工工場の懸肉庫において毎朝の庫内への食肉搬入時に起動され、一日の処理が終了したら運転を停止する装置である。この冷凍装置(1)では、上記コントローラ(60)により、再熱除湿モードの運転中に以下のような制御が行われる。
本実施形態の冷凍装置(1)は、食肉加工工場の懸肉庫において毎朝の庫内への食肉搬入時に起動され、一日の処理が終了したら運転を停止する装置である。この冷凍装置(1)では、上記コントローラ(60)により、再熱除湿モードの運転中に以下のような制御が行われる。
具体的には、上記コントローラ(60)により、再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる制御が行われる。また、コントローラ(60)により、再熱除湿モードの運転時には、上記再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御が行われる。つまり、蒸発器(17)の出口冷媒の過冷却度が所定値よりも小さくならないようにすることで、再熱熱交換器(22)を流れる冷媒の流量が多くなりすぎるのを抑え、蒸発器(17)を流れる冷媒の流量を確保して、冷却性能が低下するのが抑制される。
また、蒸発器(17)で冷却除湿した空気を再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転制御と、蒸発器(17)で冷却除湿した空気が再熱熱交換器(22)を通過するだけの冷却モードの運転の制御を比較すると、再熱除湿モードの運転時の冷媒の蒸発温度が、冷却モードの運転時の冷媒の蒸発温度よりも低く設定される。このように再熱除湿モードの蒸発温度を低く設定することにより、本実施形態では、再熱除湿モードの運転時に冷却性能が低下するのを抑制するようにしている。
また、上記コントローラ(60)により、冷凍装置(1)の運転中に冷却モードと再熱除湿モードの切り換え制御が行われる。
例えば、起動時は、庫内への食肉の搬入に伴って庫内を冷却する必要があるため、図2の冷却・再熱モードと表示している領域のうちの冷却モード(庫内を急速に冷却する冷却プルダウン)の運転が行われる。庫内温度が13℃〜17℃の間は、冷却モードと再熱除湿モードを切り換えながら運転が行われる。
具体的には、蒸発器である利用側熱交換器の(17)の吸込空気温度(庫内空気温度)が目標温度である13℃〜17℃の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度(45%RH)以上であるときに再熱除湿モードの運転を行い、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度(17℃)より大きいかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度(45%RH)未満であると冷却モードの運転を行うように、上記コントローラ(60)によって運転制御が行われる。
なお、本実施形態の冷凍装置は、図2に示すように、冷蔵モードや冷凍モードの運転も可能に構成されており、設定温度が0℃(庫内温度がほぼ10℃〜−5℃の範囲)で冷蔵モードの運転が、設定温度が−20℃(庫内温度が−5℃より低い状態)で冷凍モードの運転が行われる。
〈運転モードの切り換え〉
次に、図3のフローチャートに基づいて、上述の運転モードの切り換え動作について、より具体的に説明する。
次に、図3のフローチャートに基づいて、上述の運転モードの切り換え動作について、より具体的に説明する。
ステップST1では、冷凍装置(1)の運転が行われているかどうかの判別が行われる。判別結果が「YES」であって運転している場合は、ステップST2へ進んで蒸発器(利用側熱交換器)(17)の吸込空気温度が17℃以上であるかどうかが判別され、ステップST1の判別結果が「NO」であって運転していない場合は、ステップST3へ進んで停止の処理をしてからステップST1へ戻る。
ステップST2の判別結果が「YES」であって吸込空気温度が17℃以上である場合は、ステップST4へ進んで装置がサーモオンになり、冷却モードの運転が行われる。冷却モードの運転中は、常にステップST1の判別が行われる。
ステップST2の判別結果が「NO」であって吸込空気温度が17℃未満である場合は、ステップST5へ進み、吸込空気温度が13℃以下であるかどうかが判別される。その判別結果が「NO」であると吸込空気温度が17℃より低くて13℃より高い場合であり、その場合はステップST6で相対湿度RHが45%以上であるかどうかが判別される。判別結果が「NO」の場合は相対湿度RHが45%未満であり、湿度が高くないため、ステップST4へ進んで冷却モードの運転を行い、ステップST1の判別へ戻る。
吸込空気温度が13℃以下であるかどうかをステップST5で判別した結果が「YES」の場合は庫内が十分に冷えている場合であり、この場合はステップST7へ進んでサーモオフになり、庫内は送風だけが行われるモードになる。送風運転のモードにおいても、冷却モードと同様に、常にステップST1の判別が行われる。
相対湿度RHが45%以上であるかどうかをステップST5で判別した結果が「YES」である場合は、庫内の湿度は17℃より低くて13℃より高い(本発明の所定範囲内である)が湿度は高いので、ステップST8へ進んで再熱除湿モードに切り換わり、温度を維持しながら除湿を行うモードとなる。この再熱除湿モードにおいても、冷却モードと同様に、常にステップST1の判別は行われる。
〈各運転モードにおける冷媒回路構成機器の状態〉
次に、各モードの運転動作について説明する。各モードにおいて、各種の弁やファンや圧縮機は図4に示す状態に制御される。
次に、各モードの運転動作について説明する。各モードにおいて、各種の弁やファンや圧縮機は図4に示す状態に制御される。
図4において、「ユニットクーラ」は利用側ユニット(3)を表し、冷凍機は熱源側ユニット(2)を表している。「SV1」は冷却用電磁弁(15)を、「SV2」は再熱用電磁弁(21)を、「EV1」は冷却用膨張弁(16)を、「EV2」は再熱用膨張弁(23)を、「MF1」は利用側ファン(3a)を示している。また、「SV3」は四路切換弁(12)を、「MF2」は熱源側ファン(2a)を、「MC」は圧縮機(11)を、「SV4」は圧力調整用電磁弁(33)を示している。
〈冷却モード〉
冷却モード(サーモオン)の運転では、四路切換弁(12)は、図1に実線で示された第1状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「開」、再熱用電磁弁(21)は「閉」、冷却用膨張弁(16)は過熱度制御(蒸発器(利用側熱交換器(17)の出口冷媒の過熱度が目標値になるように開度制御される状態)、再熱用膨張弁(23)は「閉(全閉)」、利用側ファン(3a)は大風量(H風量)、熱源側ファン(2a)と圧力調整用電磁弁(33)は目標高圧圧力に基づいた制御(高圧制御)、圧縮機(11)はインバータ制御で目標の運転容量になるように周波数制御される。
冷却モード(サーモオン)の運転では、四路切換弁(12)は、図1に実線で示された第1状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「開」、再熱用電磁弁(21)は「閉」、冷却用膨張弁(16)は過熱度制御(蒸発器(利用側熱交換器(17)の出口冷媒の過熱度が目標値になるように開度制御される状態)、再熱用膨張弁(23)は「閉(全閉)」、利用側ファン(3a)は大風量(H風量)、熱源側ファン(2a)と圧力調整用電磁弁(33)は目標高圧圧力に基づいた制御(高圧制御)、圧縮機(11)はインバータ制御で目標の運転容量になるように周波数制御される。
この状態で、圧縮機(11)から吐出された冷媒は、熱源側熱交換器(13)に流入して放熱する。このとき、熱源側熱交換器(13)から流出する冷媒の圧力を目標圧力に制御できない場合に、圧力調整用電磁弁(33)を開閉する制御を行う。具体的には、冷媒回路の低圧圧力が処置値よりも低いと圧力調整用電磁弁(33)を開いてレシーバ(14)に高圧冷媒を導入し、液側連絡配管(4)を流れる高圧液冷媒の圧力を調整する。
この高圧液冷媒は、利用側ユニット(3)において、冷却用電磁弁(15)を通過し、冷却用膨張弁(16)で減圧され、利用側熱交換器(17)で庫内空気から吸熱して蒸発する。このとき、利用側熱交換器(17)において庫内空気が冷却される。蒸発した冷媒は、ガス側連絡配管(5)を流れて熱源側ユニット(2)へ戻り、四路切換弁(12)を通って圧縮機(11)に吸入される。
冷却モード(サーモオン)の運転は、冷媒が冷媒回路(10)を以上のようにして循環することにより行われる。
また、冷却モード(サーモオフ)の運転では、利用側ファン(3a)は大風量で回る一方、各種の弁や圧縮機(11)は停止して行われ、庫内で送風のみが行われる。
〈再熱除湿モード〉
再熱除湿モードでは、各種の弁などの制御の一部が冷却モードとは異なる。具体的には、再熱用電磁弁(21)が「開」に制御され、再熱用膨張弁(23)が上述したように冷媒の過冷却度を優先しながら吸込空気温度に基づいて制御され、利用側ファン(3a)が低風量(L風量)となる。
再熱除湿モードでは、各種の弁などの制御の一部が冷却モードとは異なる。具体的には、再熱用電磁弁(21)が「開」に制御され、再熱用膨張弁(23)が上述したように冷媒の過冷却度を優先しながら吸込空気温度に基づいて制御され、利用側ファン(3a)が低風量(L風量)となる。
この状態で、圧縮機(11)から吐出された冷媒は、熱源側熱交換器(13)と再熱熱交換器(22)を放熱器(凝縮器)とし、利用側熱交換器(17)を蒸発器として冷媒回路を循環する。利用側ユニット(3)では、庫内空気が利用側熱交換器(17)で冷却除湿してから再熱熱交換器(22)で加熱されるので、庫内の温度低下を抑えながら湿度が低下する。
〈デフロストモード〉
デフロストモードでは、四路切換弁(12)は、図1に破線で示された第2状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「閉」、再熱用電磁弁(21)は「閉」、冷却用膨張弁(16)は「閉」、再熱用膨張弁(23)は「閉(全閉)」、利用側ファン(3a)は停止、熱源側ファン(2a)は「低圧制御」、圧力調整用電磁弁(33)は「オフ」、圧縮機(11)はインバータ制御で目標の運転容量になるように周波数制御される。
デフロストモードでは、四路切換弁(12)は、図1に破線で示された第2状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「閉」、再熱用電磁弁(21)は「閉」、冷却用膨張弁(16)は「閉」、再熱用膨張弁(23)は「閉(全閉)」、利用側ファン(3a)は停止、熱源側ファン(2a)は「低圧制御」、圧力調整用電磁弁(33)は「オフ」、圧縮機(11)はインバータ制御で目標の運転容量になるように周波数制御される。
この状態で圧縮機(11)を起動すると、冷媒は、利用側熱交換器(17)、バイパス通路(43)、熱源側熱交換器(13)、及び四路切換弁(12)を順に流れ、冷媒回路(10)を循環する。そして、利用側熱交換器(17)に付着した霜が冷媒の温熱により溶けていく。
−実施形態1の効果−
本実施形態によれば、再熱除湿モードの運転時に、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度が所定値以上に維持されるので、再熱熱交換器(22)を流れる冷媒の流量が多くなりすぎるのを抑え、蒸発器(17)を流れる冷媒の流量を確保することができる。したがって、再熱熱交換器(22)の加熱能力が高くなりすぎないので、庫内空間が冷却不足になるのを抑制できる。また、本実施形態では、電気ヒータを用いずに庫内空間の再熱除湿を行うので、電気ヒータを用いた装置に比べて省エネルギ性を高めることができる。
本実施形態によれば、再熱除湿モードの運転時に、再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度が所定値以上に維持されるので、再熱熱交換器(22)を流れる冷媒の流量が多くなりすぎるのを抑え、蒸発器(17)を流れる冷媒の流量を確保することができる。したがって、再熱熱交換器(22)の加熱能力が高くなりすぎないので、庫内空間が冷却不足になるのを抑制できる。また、本実施形態では、電気ヒータを用いずに庫内空間の再熱除湿を行うので、電気ヒータを用いた装置に比べて省エネルギ性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、再熱除湿モードの運転時に、冷媒の蒸発温度が冷却モードの運転時よりも低くなるようにしているので、蒸発器(17)の冷却除湿能力が低下するのを確実に抑えられる。
また、本実施形態によれば、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度の範囲内(13℃〜17℃)で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度(45%RH)以上であるときには、庫内空間の温度に対して湿度が比較的高い状態であるため、温度を下げずに湿度を下げるように再熱除湿モードの運転が行われる。一方、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より高いかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると、湿度よりも温度を優先して下げるように冷却モードの運転が行われる。このように、吸込空気の状態に応じて再熱除湿モードと冷却モードが行われるので、庫内空間の湿度や温度を適正値に制御することが可能になる。
《発明の実施形態2》
実施形態2について説明する。
実施形態2について説明する。
上記実施形態1では、上述したように、上記再熱除湿モードの運転時における上記再熱熱交換器(22)の冷媒流入側の再熱用冷媒配管(45)に再熱用第1開閉弁(21)が接続されるとともに、該再熱熱交換器(22)の冷媒流出側に再熱用膨張弁(23)が接続されている。
この実施形態2では、図5に示すように、上記再熱用冷媒配管(45)に、再熱用第1開閉弁(21)をバイパスする再熱用バイパス管(46)が接続されている。そして、この再熱用バイパス管(46)には、上記再熱用第1開閉弁(21)よりも口径の小さい再熱用第2開閉弁(24)が接続されている。
この実施形態2において、上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を開始するときに、上記再熱用第1開閉弁(21)を閉鎖した状態で、上記再熱用膨張弁(23)を開いてから所定時間(例えば5秒)後に上記再熱用第2開閉弁(24)を開き、さらにその所定時間(例えば5分)後に上記再熱用第1開閉弁(21)を開放して液冷媒除去運転を行うように構成されている。
また、上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を終了するときには、上記再熱用第1開閉弁(21)及び再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから所定時間(例えば4分)後に、上記再熱用膨張弁(23)を閉鎖する。
このように、実施形態2では、再熱熱交換器(22)の冷媒流入側に口径が異なる(大小の)開閉弁(21,24)を並列に設け、再熱除湿モードの運転をするときに、口径が小さい開閉弁(24)を先に開いてから、その所定時間後に口径の大きい開閉弁(21)を開くようにしている。これは、冷却運転時には開閉弁(21)が閉じられているため、再熱用冷媒配管(45)に流れ込んだ冷媒が溜まり込んで液化した場合に、再熱除湿モードを開始するときに直ぐに開閉弁(21)を開くと液冷媒が再熱用膨張弁(23)に一気に流れ込むことになり、過冷却度を優先するように開度が制御される再熱用膨張弁(23)で冷媒を処理しきれずに配管が振動するおそれがあるためである。
この実施形態2の再熱除湿モードの運転について、図6のタイムチャートを用いて具体的に説明する。
時間T1において再熱除湿モードの運転を開始すると、そのときに再熱用膨張弁(23:図6ではEV2と表示)を開く操作を行う。このとき、再熱用第1開閉弁(21:図6ではSV2と表示)と再熱用第2開閉弁(24:図6ではEV5と表示)は閉じられたままである。
時間T1からt1秒(例えば5秒)が経過して時間T2になると、再熱用第1開閉弁(21)を閉じたままで再熱用第2開閉弁(24)を開く操作を行う。再熱用第2開閉弁(24)は再熱用第1開閉弁(21)よりも口径が小さいので、冷却運転を行っている間に再熱用冷媒配管(45)に溜まり込んだ液冷媒は、少量ずつ再熱熱交換器(22)を流れて再熱用膨張弁(23)を通過する。再熱除湿モードの運転時は、再熱熱交換器(22)の出口側の冷媒の過冷却度を優先するように再熱用膨張弁(23)の開度が調整されており、開度は小さめに設定されることがある。しかしながら、本実施形態では、再熱用第2開閉弁(24)の口径が小さく、再熱用膨張弁(23)に流れて行く冷媒の流量が制限される。したがって、再熱用膨張弁(23)を一気に液冷媒が通過しないので、配管の振動は抑制される。
この状態の運転をt2秒(例えば300秒(5分))行って時間T3になると、再熱用冷媒配管(45)に溜まり込んだ液冷媒が再熱用膨張弁(23)を通過し終えたと判断され、再熱用第2開閉弁(24)がON(開)に切り換えられる。その後、時間T4までのt3秒間は、再熱用膨張弁(23)の開度を制御して再熱熱交換器(22)の出口冷媒の過冷却度を優先する制御を行いながら、利用側熱交換器(17)で冷却除湿された庫内空気が再熱熱交換器(22)で加熱され、庫内の温度低下を抑えながら湿度を下げる運転が行われる。
時間T4において再熱除湿モードの運転が終了すると、再熱用第1開閉弁(21)と再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから、その後のt4秒(例えば240秒(4分))は再熱用膨張弁(23)を開けておき、再熱熱交換器(22)内の液冷媒を利用側熱交換器(17)で蒸発させて圧縮機(11)へ回収する操作を行う。
このように、本実施形態によれば、再熱除湿モードの運転を開始するときに再熱用膨張弁(23)へ液冷媒が一気に流れ込むのを抑制できるから、配管の振動騒音を抑えられる。
なお、この実施形態において、t1〜t4などに例示した時間は、及び再熱用冷媒配管(45)や再熱用連絡配管(6)の配管長に応じて適宜変更してもよい。また、上記再熱用第2開閉弁(24)の口径も、冷却運転中に再熱用冷媒配管(45)に溜まり込むと見込まれる液冷媒量に応じて、再熱用第1開閉弁(22)よりも小さな口径で適宜定めればよい。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、再熱除湿モードの運転制御と、冷却モードの運転制御を比較すると、再熱除湿モードの運転時の冷媒の蒸発温度を冷却モードの運転時の冷媒の蒸発温度よりも低く設定するように上記コントローラ(60)を構成しているが、本発明は必ずしもこの構成に限定されるものではなく、例えば、冷却モードと再熱除湿モードで冷媒の蒸発温度が同じになる場合があってもよい。
また、上記実施形態では、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度(13℃〜17℃)の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度(45%RH)以上であるときに再熱除湿モードの運転を行い、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より大きいかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると冷却モードの運転を行うようにコントローラ(60)を構成しているが、本発明はこの構成に限定されるものではないし、この構成で制御を行う場合でも上記の目標温度や目標湿度は適宜変更可能である。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷媒回路の蒸発器で冷却された空気を再熱熱交換器で加熱する再熱除湿を行う冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
10 冷媒回路
11 圧縮機
17 蒸発器
22 再熱熱交換器
60 コントローラ(制御器)
10 冷媒回路
11 圧縮機
17 蒸発器
22 再熱熱交換器
60 コントローラ(制御器)
Claims (6)
- 冷媒が循環する冷媒回路(10)を備え、
上記冷媒回路(10)には、該冷媒回路(10)に設けられた蒸発器(17)で冷却された空気を加熱するように、圧縮機(11)の吐出ガス冷媒が流れる再熱熱交換器(22)が、上記蒸発器(17)を通過する空気流の下流側に配置され、
上記蒸発器(17)で冷却された空気を上記再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転動作を制御する制御器(60)を備えた冷凍装置であって、
上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転時の再熱熱交換器(22)の冷媒流量を、蒸発器(17)の吸込空気温度に応じて変化させる一方、上記再熱熱交換器(22)の出口側の液冷媒の過冷却度を所定値以上に維持することを優先する制御を行うように構成されていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1において、
上記制御器(60)は、蒸発器(17)で冷却除湿した空気を再熱熱交換器(22)で加熱する再熱除湿モードの運転制御と、蒸発器(17)で冷却除湿した空気が再熱熱交換器(22)を通過するだけの冷却モードの運転の制御を比較すると、再熱除湿モードの運転時の冷媒の蒸発温度を冷却モードの運転時の冷媒の蒸発温度よりも低く設定するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項2において、
上記制御器(60)は、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度の範囲内で且つ吸込空気の相対湿度が目標湿度以上であるときに再熱除湿モードの運転を行い、蒸発器(17)の吸込空気温度が目標温度より大きいかまたは吸込空気の相対湿度が目標湿度未満であると冷却モードの運転を行うように構成されていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1から3の何れか1つにおいて、
上記再熱除湿モードの運転時における上記再熱熱交換器(22)の冷媒流入側の再熱用冷媒配管(45)に再熱用第1開閉弁(21)が接続され、該再熱熱交換器(22)の冷媒流出側に再熱用膨張弁(23)が接続され、
上記再熱用冷媒配管(45)には、上記再熱用第1開閉弁(21)をバイパスする再熱用バイパス管(46)が接続され、該再熱用バイパス管(46)には上記再熱用第1開閉弁(21)より口径の小さい再熱用第2開閉弁(24)が接続されていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項4において、
上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を開始するときに、上記再熱用第1開閉弁(21)を閉鎖した状態で、上記再熱用膨張弁(23)を開いてから所定時間後に上記再熱用第2開閉弁(24)を開き、その所定時間後に上記再熱用第1開閉弁(21)を開放する液冷媒除去運転を行うように構成されていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項5において、
上記制御器(60)は、再熱除湿モードの運転を終了するときに、上記再熱用第1開閉弁(21)及び再熱用第2開閉弁(24)を閉じてから所定時間後に上記再熱用膨張弁(23)を閉鎖するように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113847657A (zh) * | 2021-09-16 | 2021-12-28 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种空调系统的控制装置、方法和空调系统 |
-
2017
- 2017-10-27 JP JP2017208330A patent/JP2018204935A/ja active Pending
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