JP2018204902A - 保冷庫 - Google Patents

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【課題】保冷対象物の急冷を回避し、ドライアイスを有効利用して保冷対象物を所定の低温環境下に保管可能な保冷庫を提供する。【解決手段】保冷対象物を収容可能な保冷スペースS1と、保冷スペースS1よりも上方に形成され且つドライアイス及び保冷剤が収容される予冷スペースS2と、保冷スペースS1と予冷スペースS2を仕切る断熱性の中棚3と、内部空間に保冷スペースS1及び予冷スペースS2を有する保冷庫本体1と、保冷庫本体1の開口を開閉可能なドア部2と、予冷スペースS2を外部空間から仕切る予冷スペース専用ドア部5とを備え、保冷庫本体1の起立壁12,13の保冷スペースS1に臨む面に、上端が中棚3に形成した孔3aを通じて予冷スペースS2に連通し且つ下端が保冷庫本体1の底壁14に到達している冷気誘導部6を内周に沿って間欠的に複数設けた保冷庫Xにした。【選択図】図5

Description

本発明は、電源のない環境下でも保冷対象物を長期間保冷することが可能な保冷庫に関するものである。
従来から、保冷対象物をドライアイスと一緒に収納した例えば発泡スチロール製の保冷容器本体に、発泡スチロール製の蓋体を被せることによって、電源のない環境下であっても保冷対象物を所定の低温に保冷することが可能な保冷容器が知られている。
しかしながら、保冷容器本体内でドライアイスと保冷対象物を同じ収納空間に収納する構成であれば、保冷対象物の一部がドライアイスにダイレクトに接触することによって、保冷対象物のうちドライアイスに接触している箇所と接触していない箇所とで比較的大きな冷却ムラが生じるおそれがある。
そこで、保冷対象物の一部がドライアイスにダイレクトに接触することを回避するために、上方を開放した箱形の保冷容器本体に被せる蓋体として、内部にドライアイスを収納する冷気供給室を有するものを適用し、蓋体の底に形成した開口を通じて、冷気供給室内の冷気を保冷容器本体側へ送るように構成された保冷容器が知られている(特許文献1)。また、保冷容器本体の内部に予冷スペースと保冷スペースとを上下に並べて配置し、予冷スペース内にドライアイスと蓄冷剤を収容して配置し、予冷スペースと保冷スペースとの境界部分に形成した冷気連通口の開き度合いを、保冷スペース内の温度に基づいて自動制御するように構成されたクールボックスも知られている(特許文献2)。
特開2004−043020号公報 特開2002−357383号公報
しかしながら、上述のように、保冷スペースに収容した保冷対象物に対して冷気を上方からのみ直接送る構成であれば、保冷スペースに収容された保冷対象物は急激に冷やされることになり、冷気によって悪影響を受けやすい野菜や果物等の保冷用として適さない。すなわち、上述の構成では、温度変化の影響を受けて保冷対象物の品質が変化するいわゆるヒートショックが生じる頻度が比較的高いという問題があることが分かってきた。
また、冷気を保冷スペースの上方からのみ直接送る構成であれば、保冷スペース内が急激に冷やさることから、保冷スペース内の温度と外気温度の差が大きくなって保冷スペースを外部空間から隔離する壁に結露が発生し易い。したがって、保冷対象物を段ボール箱等の梱包材で梱包している場合には、壁と接触した梱包材が結露で濡れてしまい、保冷対象物に悪影響を与えるおそれもある。さらには、ドライアイスの使用量が多くなれば、保冷室に放出される二酸化炭素の濃度も高くなり、その影響で保冷対象物(例えば野菜、果物等)が中から傷み出すこともある。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、主たる目的は、保冷対象物を急激に冷やすことを回避しつつ、ドライアイスを有効利用して保冷対象物を所定の低温環境下に長期間収容して保管しておくことが可能な保冷庫を提供することにある。
すなわち、本発明に係る保冷庫は、保冷対象物を収容可能な保冷スペースと、保冷スペースよりも上方に形成され且つドライアイス及び保冷剤が収容される予冷スペースと、保冷スペースと予冷スペースを相互に仕切る断熱性の中棚と、内部空間に保冷スペース及び予冷スペースを有し且つ所定方向に開口する保冷庫本体と、保冷庫本体の開口を開閉可能なドア部と、予冷スペースを外部空間から仕切る予冷スペース専用ドア部とを備え、保冷庫本体の起立壁における保冷スペースに臨む内向き面に、冷気誘導部を内周に沿って間欠的に複数設けていることを特徴としている。そして、本発明における冷気誘導部は、上端が中棚に形成された孔を通じて予冷スペースに連通し且つ下端が保冷庫本体の底壁または底壁近傍に到達しているものである。
本発明における保冷対象物としては、野菜、果物、肉等も含まれる生鮮食料品等の未加工食品、生花等を挙げることができる。また、本発明における「保冷庫本体の起立壁」とは、保冷庫本体の内部空間を外部空間から仕切る壁のうち起立姿勢で配設されている壁を意味する。
このような保冷庫であれば、保冷スペースの上方に形成された予冷スペースに収容したドライアイス自体やドライアイスが昇華して生じる二酸化炭素ガスによる冷気及びその冷気によって冷やされる保冷剤から生じる冷気は、保冷スペースにダイレクトに放出されず、中棚に形成された孔を通じて保冷庫本体の起立壁のうち保冷スペースに臨む内向き面に設けた複数の冷気誘導部へと流れ、冷却された冷気誘導部を介して保冷スペースを冷却する。その結果、予冷スペースから保冷スペースに冷気をダイレクトに放出する構成と比較して、単位時間あたりに保冷スペースに流れ込む冷気の量や勢いは低減し、ドライアイス及び保冷剤を予冷スペースに収容した時点から保冷スペースの温度が所定の低温に到達するまでの時間は長くなり、保冷スペースに収容した保冷対象物が急激に冷やされることを防止・抑制することができ、急冷に起因するヒートショックや未加工食品の品質低下を回避することができる。
また、本発明では、保冷庫本体の起立壁のうち保冷スペースに臨む内向き面に、冷気誘導部を内周に沿って間欠的に複数設けているため、起立壁の内向き面全体から冷気を保冷スペースを冷却する構成と比較して、ドライアイスの消費量及び二酸化炭素の放出量の低減化による省エネ化を図ることができるとともに、ドライアイスの冷気で有効な保冷機能を発揮する保冷剤1つあたりの冷却持続時間を長くすることができる。さらには、ドライアイスの使用量の低減化により、保冷スペースに侵入する二酸化炭素ガスの高濃度化に起因して保冷対象物(例えば果物)が傷み出す事態も回避することが可能である。
本発明に係る保冷庫は、保冷スペース内を急冷するように構成されていないため、保冷スペース内が急激に冷やされる構成であれば生じる不具合、つまり、保冷スペース内の温度と外気温度の差が大きくなって保冷庫本体のうち保冷スペースを外部空間から隔離する部分に結露が発生し易く、保冷対象物を段ボール箱等の梱包材に梱包した状態で保冷スペースに収容した場合に、結露で梱包材が濡れてしまい、保冷対象物に悪影響を与えるという不具合の発生を防止・抑制することができる。特に、本発明では、冷気誘導部を間欠的に複数設けていることから、梱包材が広い面積で保冷庫本体のうち保冷スペースの内向き面(保冷スペースを区画する保冷庫本体の壁のうち保冷スペースに臨む面)や冷気誘導部と接触することを避けられることからも、結露による梱包材の水濡れを効果的に防止することができる。
また、本発明に係る保冷庫は、ドライアイス及び保冷剤を収納する予冷スペースを保冷スペースから隔離して予冷スペース専用ドア部によって外部空間から仕切ることが可能であるため、保冷スペースに保冷対象物を出し入れする際に、保冷スペースのドア部を開放した場合にも予冷スペースの温度が外気温度による影響を受けて一時的に上昇する不具合を回避することができ、所定の予冷温度を保持することができる。そして、保冷スペースに保冷対象物を出し入れする際にも予冷スペース内の冷気が冷気誘導部を通じて保冷スペースを冷却することによって、保冷スペースの温度が外気温度の影響で即座に上昇する事態を防止することができ、適切な保冷温度を維持することが可能である。
本発明における冷気誘導部としては、パイプ材で構成したものや、波板(例えば金属板またはプラスチック板等の板材を波状に湾曲させたもの)で構成したものを挙げることができる。冷気誘導部は、起立壁の内向き面に内周に沿って間欠的に複数設けられたものであればよく、複数の冷気誘導部を等ピッチで配置する態様、不等ピッチで配置する態様の何れであってもよく、複数の冷気誘導部が連続するように並ぶ冷気誘導部群を等ピッチまたは不等ピッチで配置する態様であっても構わない。冷気誘導部群は、パイプ材や波板を用いることで比較的簡単に形成することができる。
以上に述べたように、本発明によれば、上端が中棚に形成した孔を通じて予冷スペースに連通し且つ下端が保冷庫本体の底壁または底壁近傍に到達している冷気誘導部が、保冷庫本体の起立壁における保冷スペースに臨む内向き面にその内周に沿って間欠的に複数設けられているため、保冷スペースに収納した保冷対象物が急激に冷やされることを回避しつつ、ドライアイスを有効利用して保冷対象物を長期間に亘り所定の低温環境下に収容しておくことが可能な保冷庫を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る保冷庫の全体図。 同実施形態に係る保冷庫の正面図。 同実施形態に係る保冷庫の側面図。 同実施形態に係る保冷庫の平面図。 図2のa―a線断面図。 図3のb―b線断面図。 図3のc―c線断面図。 同実施形態に係る保冷庫の一変形例を図7に対応して示す図。 同実施形態に係る保冷庫の他の変形例を図7に対応して示す図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る保冷庫Xは、電源を要することなく保冷対象物を保冷可能なものである。保冷対象物としては、冷凍状態が維持されることを要しないものであって、野菜や果物や生花等を挙げることができる。
本実施形態に係る保冷庫Xは、図1に示すように、所定方向に開口した内部空間を有する保冷庫本体1と、保冷庫本体1の開口を開閉可能なドア部2とを備えている。保冷庫本体1は、図2乃至図7に示すように、前方に開口する箱状をなし、左右の側壁11,12、後壁13、底壁14及び天井壁15を備えている。これら各壁(左右の側壁11,12、後壁13、底壁14及び天井壁15)は、それぞれ内部に発泡ウレタン等の断熱材が充填された金属板(例えば、ステンレス鋼板)によって構成されている。各壁11,12,13,14,15のうち隣り合う壁同士の接合部分には、例えばABS樹脂製のジョイント材を設けて、壁同士の適切な接合状態を維持している。なお、図2以降の各図では、各壁同士の接合部分は簡略化している。また、図5乃至図7では、切断面に付す平行斜線(ハッチング)を省略している。
保冷庫本体1の内部空間は、高さ方向に沿って保冷スペースS1と予冷スペースS2に仕切られている(図5参照)。具体的には、保冷庫本体1の内部に中棚3を設け、この中棚3によって、保冷庫本体1の内部空間を高さ方向に保冷スペースS1と予冷スペースS2に区画している。
中棚3は、断熱性を有し、例えば板状の発泡スチロール材を薄板状のステンレス材で上下から挟んだ積層状のものである。本実施形態の保冷庫Xは、保冷庫本体1の内部空間のうち中棚3よりも下側の空間を保冷スペースS1に設定し、中棚3よりも上側の空間を予冷スペースS2に設定している。
予冷スペースS2にドライアイス及び保冷剤が収容された場合に、この予冷スペースS2内の温度が、ドライアイス(ドライアイスが昇華した二酸化炭素ガスを含む、以下同)及び保冷剤によって冷やされた周辺の空気(冷気)並びに冷えた二酸化炭素ガスによって所定の低温状態に維持される。本実施形態では、予冷スペースS2にドライアイス及び保冷剤を収容可能な専用のトレイ4を配置している(図5及び図6参照)。したがって、ユーザは、予冷スペースS2から取り出したトレイ4に対してドライアイス及び保冷剤をセットしたり、補充することができる。トレイ4の内部は、ドライアイスを収容する領域と、冷却剤を収容する領域に区切ることができる(図示省略)。トレイ4の内部におけるレイアウト例としては、奥行き方向Dにおいて、後方(後壁13側)から前方に向かって第1冷却剤収容領域、ドライアイス収容領域、第2冷却剤収容領域の順に並ぶレイアウトを挙げることができる。これ以外のレイアウトを採用しても構わない。本実施形態では、適宜の支持部(図示省略)によってトレイ4を中棚3から浮かせた状態で支持し、トレイ4の底面が中棚3にダイレクトに接触しないように設定しているが、トレイ4を中棚3に載置する構成を採用してもよい。なお、図5に示すトレイ4は、トレイ本体41と蓋42を備えたものである。そして、蓋42をトレイ本体41の上方から被覆した状態で、蓋42とトレイ本体41との僅かな隙間から、ドライアイス及び保冷剤によって冷やされたトレイ4内部の空気(冷気)並びに冷えた二酸化炭素ガスがトレイ4の外部、つまり予冷スペースS2に漏れ出るように構成されている。ただし、トレイ4内の空気(冷気)を外部(予冷スペースS2)に流出させる構成については、必要に応じて、図示しない通気孔を設けるようにして実施してもよい。
本実施形態の保冷庫Xは、保冷庫本体1の開口を開閉可能なドア部2とは別に、予冷スペースS2を外部空間から仕切る予冷スペース専用ドア部5を備えている(図5及び図6参照)。すなわち、予冷スペースS2は、予冷スペース専用ドア部5、保冷庫本体1の左右一対の側壁11,12、後壁13、天井壁15及び中棚3によって区画される空間である。予冷スペース専用ドア部5は、ドア部2よりも内側(奥方側)に配置されている。したがって、予冷スペースS2は、ドア部2及び予冷スペース専用ドア部5の二重ドア構造になり、適切な冷温状態を維持することができる。本実施形態における予冷スペース専用ドア部5は、図5に示す起立した姿勢にすることで閉止位置に位置付けられ、下端に設けたヒンジ51を支点に前方(同図における相対的に太い線で示す矢印方向)へ倒して伏せた姿勢にすることで開放位置に位置付けられる。
保冷スペースS1は、ドア部2が閉止位置にある場合に閉塞空間になり、ドア部2が開放位置にある場合に開放空間になる。すなわち、保冷スペースS1は、ドア部2、保冷庫本体1の左右一対の側壁11,12、後壁13、底壁14及び中棚3によって区画される空間である。
ドア部2は、図2に示すように、保冷庫本体1の左右一対の側壁11,12のうち一方の側壁11との間に設けたヒンジHによって回転可能に支持され、他方の側壁12との間に設けたロック部Lによって閉止位置に固定することができる。なお、図4及び図6ではロック部Lを省略している。ドア部2は、外ドア21と内ドア22を厚み方向に重ねた構成を有し、閉止位置において内ドア22が保冷庫本体1の開口に嵌まるように設定されている。本実施形態では、保冷庫本体1の開口縁の少し奥方であって且つ閉止位置にあるドア部2の内ドア22が接触するフレーム状の戸当たり部16を設けている(図5乃至図7参照)。また、ドア部2は、図5等に示すように、閉止位置において保冷庫本体1の開口縁に密着するフレーム状の弾性材P(パッキン)を備えている。
そして、本実施形態に係る保冷庫Xは、図5及び図7に示すように、保冷庫本体1の左右一対の側壁11,12及び後壁13に、冷気誘導部6を設けている。冷気誘導部6は、例えばステンレス製の角パイプ材で構成したものであり、保冷庫本体1の起立壁である左右一対の側壁11,12及び後壁13、これら各壁における保冷スペースS1に臨む内向き面に設けられている。保冷庫本体1の左右一対の側壁11,12の内向き面には、複数の冷気誘導部6が保冷庫本体1の奥行き方向Dに沿って間欠的に設けられている。また、保冷庫本体1の後壁13の内向き面には、複数の冷気誘導部6が保冷庫本体1の幅方向Wに沿って間欠的に設けられている。すなわち、本実施形態の保冷庫Xは、冷気誘導部6を保冷庫本体1の内周に沿って間欠的に複数有している。具体的には、複数の冷気誘導部6を保冷庫本体1における保冷スペースS1の内周に沿ってほぼ等ピッチで配置している。
各冷気誘導部6の上端は、中棚3に形成した孔3a(図6参照)を通じて予冷スペースS2に連通している。中棚3の外周縁には、冷気誘導部6の内部に連通する孔3aを所定ピッチで形成している。各孔3aは、中棚3を高さ方向(厚み方向)に貫通している。なお、冷気誘導部6の上端を孔3aに挿通(嵌合)させた状態で、冷気誘導部6の上端が孔3aを通じて予冷スペースS2に連通するように構成することもできるが、本実施形態では、冷気誘導部6の上端を中棚3の下向き面(底面)に接触させた状態で、冷気誘導部6の上端が孔3aを通じて予冷スペースS2に連通するように構成している。
また、各冷気誘導部6の下端は、保冷庫本体1の底壁14または底壁14近傍に到達している。本実施形態では、底壁14に簀の子またはパレット等の載置台7を配置し、載置台7と冷気誘導部6が干渉しないように設定している。保冷スペースS2では、保冷対象物を載置台7に載置した状態で収容することができる。なお、本実施形態には、吸湿剤を設けた載置台7(吸湿機能付き載置台)を適用することができる。
次に、このような構成を有する本実施形態に係る保冷庫Xの使用方法及び作用について説明する。
先ず、閉止位置にあるドア部2及び予冷スペース専用ドア部5をこの順に開放位置に変更して、ドライアイス及び保冷剤をセットしたトレイ4を予冷スペースS2に収納した後、予冷スペース専用ドア部5を閉止位置にする。これにより、ドライアイス及び保冷剤による冷気がトレイ4の内部から予冷スペースS2に徐々に放出され、予冷スペースS2の温度を所定の温度まで低下させることができる。
予冷スペースS2内の冷気は、中棚3の孔3aを通じて各冷気誘導部6に流れ落ちることで、保冷スペースS1の内部温度も低下し始める。なお、中棚3は断熱性を有するものであるため、中棚3の下向き面全体から冷気が一斉に下降することはなく、内向き面に沿った冷気誘導部6を通じて冷気が徐々に下降することになる。そして、例えば段ボール箱などの梱包材に梱包された果物などの保冷対象物を保冷スペースS1に収納(具体的には載置台7に載置)し、ドア部2を開放位置から閉止位置に移動させてロック部Lによりドア部2を閉止位置に固定する。なお、ユーザはドア部2に設けた取手23(図1等参照)を握ってドア部2を開放位置と閉止位置の間で移動(回転)させることができる。
以上の手順を経て、予冷スペースS2から中棚3の孔3a及び各冷気誘導部6を通じて伝達される冷気で所定の低温状態になっている保冷スペースS1に保冷対象物を収納することによって、保冷対象物は徐々に冷やされ、ヒートショックを受ける事態を防止・抑制し、保冷対象物を長期(本発明者による実用試験では10日程度)に亘って冷蔵保存することができる。なお、保冷庫本体1内の二酸化炭素ガスは、弾性材Pや上述のジョイント材を少しずつ透過して外部空間に放出される。
特に、本実施形態に係る保冷庫Xは、左右一対の側壁11,12及び後壁13に各冷気誘導部6を奥行き方向Dまたは幅方向Wに沿って(内周に沿って)間欠的に設けているため、保冷スペースS1に収納した保冷対象物が急冷される事態を防止・抑制することができるとともに、段ボール箱等の梱包材が、保冷スペース内の急激な温度変化によって保冷庫本体1の各壁11、12、13に生じる結露で濡れる事態も防止・抑制することができる。
また、本実施形態に係る保冷庫Xは、予冷スペースS2にドライアイスに加えて保冷剤を収納しているため、ドライアイスの冷気によって保冷剤の保冷機能を長持ちさせることができる。
このような構成によれば、ドライアイス及び保冷剤による冷気が、予冷スペースS2から中棚3の孔3a及び冷気誘導部6を通って下降し、保冷スペースS1を間接的に冷却するため、保冷スペースS1を長時間に亘って所定の保冷温度に維持することができる。また、ドライアイスの冷熱が保冷剤にも伝わって保冷剤の冷蓄能力が高められ、ドライアイスが昇華した後であっても、保冷剤単独で冷蓄能力を発揮し、有効な保冷効果を維持することができる。さらに、ドライアイス及び保冷剤を収納する予冷スペースS2を、保冷スペースS1から隔離しているため、保冷スペースS1に保冷対象物を出し入れする際に、ドア部2を閉止位置から開放位置に変更しても、予冷スペース専用ドア部5が閉止位置にあれば、予冷スペースS2の温度が外気温度による影響を受けて一時的に上昇する不具合を回避することができ、所定の予冷温度を保持することができる。そして、保冷スペースS1に保冷対象物を出し入れする際にも予冷スペースS2内の冷気が冷気誘導部6を通じて保冷スペースS1に伝わることによって、保冷スペースS1の温度が外気温度の影響で即座に上昇する事態を防止することができ、適切な保冷温度を維持することが可能である。また、保冷期間中に、ドア2と予冷スペース専用ドア部5を開けて、トレイ4内にドライアイスを補充したり、保冷剤を交換することも容易に行うことができる。
また、本実施形態では、各冷気誘導部6をパイプ材で構成しているため、構造の複雑化及び大幅なコスト拡大を招来することなく、各冷気誘導部6を備えた保冷庫Xを実現することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、角筒状のパイプ材で構成した冷気誘導部6を例示したが、丸筒状のパイプ材で構成した冷気誘導部6を適用することも可能である。
また、冷気誘導部は、起立壁(上述の実施形態であれば側壁11,12、後壁13)の内向き面に内周に沿って間欠的に複数設けられたものであればよく、上述の実施形態のように複数の冷気誘導部を等ピッチで配置する態様の他、不等ピッチで配置する態様(図示省略)であってもよい。さらには、図8に示すように、複数の冷気誘導部6が起立壁(側壁11,12、後壁13)の内向き面に内周に沿って連続するように並ぶ冷気誘導部群6Gを1つの単位として捉え、冷気誘導部群6Gを等ピッチまたは不等ピッチで配置する態様を採用することも可能である。
また、冷気誘導部を波板で構成することもできる。波板は、ステンレス等の金属板またはプラスチック板などを波状に湾曲させたものであり、凹凸の形状で規定される波のピッチや断面形状は特に限定されない。図9に例示するように、冷気誘導部6を波板で構成した場合、複数の冷気誘導部6が起立壁(側壁11,12、後壁13)の内向き面に内周に沿って連続するように並ぶ冷気誘導部群6Gを比較的簡単に形成することができる。なお、波板が有する波形の断面形状は、曲面のみならなる形状であってもよいし、曲面と直線を組み合わせた形状であってもよいし、直線のみからなる形状(台形状三角形状)であってもよい。
上述の実施形態では、保冷庫本体の起立壁(上述の実施形態であれば側壁11,12、後壁13)の全てに冷気誘導部を内周に沿って複数設けた構成を例示したが、保冷庫本体の起立壁(上述の実施形態であれば側壁11,12、後壁13)のうち何れか1つの起立壁のみに冷気誘導部を内周に沿って複数設けた構成や、保冷庫本体の起立壁(上述の実施形態であれば側壁11,12、後壁13)のうち任意に選択した複数(全てを除く)の起立壁に冷気誘導部を内周に沿って複数設けた構成を採用しても構わない。中棚の孔の位置や形状は、冷気誘導部の配置箇所や冷気誘導部の形状に応じて適宜形成すればよい。
ドア部及び予冷スペース専用ドア部として、上述の実施形態で例示した回転式のドア部の他、両開き可能な回転式ドアや、折り畳み可能なドア、シャッタータイプのドア、あるいは引き戸式のドアや、嵌め込み式のドア等、種々のものを適用することができる。
中棚は断熱性を有するものであればよく、具体的な素材や積層構造等は適宜変更することが可能である。
予冷スペースには、トレイを介さずにドライアイス及び保冷剤をそのまま収納してもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…保冷庫本体
2…ドア部
S1…保冷スペース
S2…予冷スペース
3…中棚
3a…孔
5…予冷スペース専用ドア部
6…冷気誘導部
X…保冷庫

Claims (3)

  1. 保冷対象物を収容可能な保冷スペースと、
    前記保冷スペースよりも上方に形成され且つドライアイス及び保冷剤が収容される予冷スペースと、
    前記保冷スペースと前記予冷スペースを相互に仕切る断熱性の中棚と、
    内部空間に前記保冷スペース及び前記予冷スペースを有し且つ所定方向に開口する保冷庫本体と、
    前記保冷庫本体の前記開口を開閉可能なドア部と、
    前記予冷スペースを外部空間から仕切る予冷スペース専用ドア部とを備え、
    前記保冷庫本体の起立壁のうち前記保冷スペースに臨む内向き面に、上端が前記中棚に形成された孔を通じて前記予冷スペースに連通し且つ下端が保冷庫本体の底壁または底壁近傍に到達している冷気誘導部を内周に沿って間欠的に複数設けていることを特徴とする保冷庫。
  2. 前記冷気誘導部をパイプ材で構成している請求項1に記載の保冷庫。
  3. 前記冷気誘導部を波板で構成している請求項1に記載の保冷庫。
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