JP2018204138A - 合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】紡糸時や加工時に毛羽や断糸を十分に抑制できる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法を提供する。【解決手段】非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤であって、特定の構造で特定の分子量のポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤を用いた。【選択図】なし

Description

本発明は合成繊維用処理剤、合成繊維及び合成繊維の処理方法に関し、更に詳しくは合成繊維の紡糸時や加工時に毛羽や断糸を抑制できる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法に関する。
近年、合成繊維の紡糸工程や加工工程においては、高速化が進み、これに伴って毛羽や糸切れが起こりやすくなっている。そのため、これらを抑制する合成繊維用処理剤として、多価アルコールにポリオキシエチレン基を付加したポリエーテルと特異的なポリエーテルを用いたもの(例えば特許文献1及び2参照)や、特異的な構造を持つ有機亜鉛化合物と、ポリオキシアルキレン基を含有するヒドロキシ脂肪酸多価アルコールエステルやその誘導体を用いたもの(例えば特許文献3参照)等が提案されている。しかし、これら従来の合成繊維用処理剤には、繊維間への合成繊維用処理剤の浸透性が不足し、繊維同士の集束性が不十分であるためと推察されるが、紡糸時や加工時に毛羽や断糸を十分に抑制することができないという問題がある。
特開2003−306869号公報 特開2000−273766号公報 特開2013−7141号公報
本発明が解決しようとする課題は、紡糸時や加工時に毛羽や断糸を十分に抑制できる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有する合成繊維用処理剤であって、特定の構造で特定の分子量のポリエーテル変性シリコーンを用いた合成繊維用処理剤が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であって、該ポリエーテル変性シリコーンが下記の化1で示される質量平均分子量40000以上のものであることを特徴とする合成繊維用処理剤に係る。また本発明は、かかる合成繊維用処理剤が付着した合成繊維及びかかる合成繊維用処理剤を用いた合成繊維の処理方法に係る。






Figure 2018204138
化1において、
X:下記の化2で示される有機基
Y:下記の化3で示される有機基
Z:下記の化4で示される有機基
X,Y,Z:これらの繰り返しはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい
p,q,r:1以上の整数(但し、(q/(q+r))×100が99.5以下)
Figure 2018204138
Figure 2018204138
Figure 2018204138
化2〜化4において、
:炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基
:炭素数3〜6のアルキレン基
:水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基
A:1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基。
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、前記したように非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及び特定のポリエーテル変性シリコーンを含有して成ることを特徴とするものである。
本発明の処理剤に供する非イオン性界面活性剤としては、1)ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレンメチルエーテルラウレート、ポリオキシエチレンオクチルエーテルラウレート、ポリオキシエチレンジオレート、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレントリメチロールプロピルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンラウロアミドエーテル等の、有機酸、有機アルコール、有機アミン及び/又は有機アミド分子に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、2)ポリオキシアルキレンソルビタントリオレート、ポリオキシアルキレンヒマシ油エーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油エーテルトリオレート等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、3)ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド、4)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するイオン性界面活性剤としては、繊維用処理剤として使用される公知のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、1)オクチル酸カリウム、オレイン酸カリウム、オクタン酸カリウム、ドデセニルコハク酸ジカリウム等の有機脂肪酸塩、2)デカンスルホン酸カリウム、テトラデカンスルホン酸ナトリウム、ドデカンスルホン酸リチウム等の有機スルホン酸塩、3)ドデシル硫酸ナトリウム等の有機硫酸塩、4)ドデシルリン酸エステルナトリウム、オレイルリン酸エステルカリウム、ヘキサデシルリン酸エステルカリウム、オクタデシルリン酸エステルカリウム、オレイルリン酸エステルトリエタノールアミン等の有機リン酸エステル塩等が挙げられる。また本発明の処理剤に供するカチオン性界面活性剤としては、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩等が挙げられ、両性界面活性剤としては、ジメチルステアリルアミンオキサイド等の有機アミンオキサイド、オクチルジメチルアンモニオアセタート等のベタイン型両性界面活性剤、N,N−ビス(2−カルボキシエチル)−オクチルアミンナトリウム等のアラニン型両性界面活性剤等が挙げられる。
本発明の処理剤に供するポリエーテル変性シリコーンは、前記の化1で示される質量平均分子量40000以上のものである。質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下GPCという)によるポリスチレン換算値として、常法により求めることができる。
化1中のX、Y、Zはそれぞれ前記の化2、化3、化4で示される有機基である。X、Y、Zはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい。
化1中のp,q,rは1以上の整数であり、(q/(q+r))×100が99.5以下となる整数であるが、好ましくはpが65以上の整数であり、より好ましくはpが65以上200以下の整数である。
p、q、rは、該ポリエーテル変性シリコーンのH−NMRにより得られるケミカルシフトと、GPCにより得られる質量平均分子量から求めることができる。
化2中のRは炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基である。かかるアルキル基又はアルケニル基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等のアルキル基、エテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、へプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基等のアルケニル基が挙げられるが、なかでもメチル基が好ましい。
化3中のRは炭素数3〜6のアルキレン基である。かかるアルキレン基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、プロピレン基、メチルエチレン基、ブチレン基、テトラメチレン基、2−メチルプロピレン基、ペンタメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、ヘキサメチレン基、2−メチルペンタメチレン基等が挙げられるが、なかでもプロピレン基、ブチレン基が好ましい。
化3中のAは1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としてはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。
化3中のRは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基である。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基としては化2中のRと同様のものが挙げられる。炭素数2〜8のアシル基は直鎖若しくは分岐の何れでもよい。具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基等が挙げられる。なかでもRとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基や水素原子が好ましい。
本発明の処理剤は、いずれも以上説明したような、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であるが、更に平滑剤を含有することもできる。平滑剤を含有する場合も含めて、本発明の処理剤としては、平滑剤、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンの含有割合の合計が100質量%となるよう、平滑剤を0〜75質量%、非イオン性界面活性剤を22〜99質量%、イオン性界面活性剤を0.5〜10質量%及びポリエーテル変性シリコーンを0.05〜5質量%の割合で含有するものが好ましい。
本発明の処理剤に供する平滑剤としては、1)ブチルステアレート、オクチルステアレート、オレイルラウレート、オレイルオレート、イソペンタコサニルイソステアレート、オクチルパルミテート、イソトリデシルステアレート、ラウリルオクテート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、2)1,6−ヘキサンジオールジデカネート、トリメチロールプロパンモノオレートモノラウレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンモノステアレート、グリセリンモノラウレート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、3)ジラウリルアジペート、ジオレイルアゼレート、ジイソセチルチオジプロピオネート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジペート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、4)ベンジルオレート、ベンジルラウレート及びポリオキシプロピレンベンジルステアレート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、5)ビスフェノールAジラウレート、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウレート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、6)ビス2−エチルヘキシルフタレート、ジイソステアリルイソフタレート、トリオクチルトリメリテート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂、8)鉱物油等、合成繊維用処理剤に採用されている公知の平滑剤が挙げられる。
化3中のAは、1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基であるが、好ましくは10〜100個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。
化3中のAにおいて、炭素数2〜4のオキシアルキレン単位は、好ましくはオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位であり、より好ましくはオキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位がランダムに結合されたものである。
本発明の処理剤には、合目的的に他の成分、例えば消泡剤、酸化防止剤、防腐剤、防錆剤等を併用することができるが、その併用量は本発明の効果を損なわない範囲内でできるだけ少量とすることが好ましい。
本発明の処理剤には、合目的的に他の変性シリコーン、例えば化1に該当しないポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、アルキル変性シリコーン等や、シリコーンレジン等を併用することができるが、その併用量は本発明の効果を損なわない範囲内でできるだけ少量とすることが好ましい。
次に本発明に係る合成繊維について説明する。本発明に係る合成繊維は、以上説明した本発明の処理剤が合成繊維に付着して成るものである。
本発明の処理剤を付着させる合成繊維としては、1)ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維、ポリウレタン系繊維等が挙げられるが、なかでもポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維に付着させる場合に効果の発現が高い。
最後に、本発明に係る合成繊維の処理方法(以下、本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法は、以上説明したような本発明の処理剤を合成繊維に対し0.1〜3質量%となるよう付着させる方法である。本発明の処理剤を合成繊維に付着させる工程としては、紡糸工程、紡糸と延伸とを同時に行なう工程等が挙げられる。また本発明の処理剤を合成繊維に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等が挙げられる。更に本発明の処理剤を合成繊維に付着させる際の形態としては、ニート、有機溶剤溶液、水性液等が挙げられるが、水性液が好ましい。本発明の処理剤の水性液を付着させる場合も、合成繊維に対し本発明の処理剤として0.1〜3質量%、好ましくは0.3〜1.2質量%となるよう付着させる。
本発明の処理剤の水性液に供する水としては、水道水、工業用水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられるが、なかでもイオン交換水、蒸留水が好ましい。
以上説明した本発明によると、合成繊維の紡糸時や加工時に毛羽や断糸を十分に抑制できるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(ポリエーテル変性シリコーンの合成)
・ポリエーテル変性シリコーン(P−1)の合成
ヘキサメチルジシロキサン1.4部、オクタメチルシクロテトラシロキサン77.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン21.0部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、反応系の温度を80℃に保ち、20時間反応を行った。反応中はジムロート冷却管にて還流を行った。反応終了後、炭酸水素ナトリウムを1.7部加え、1時間中和した後、水を5部加え、30分撹拌した。反応容器内容物を分液漏斗に移し、一晩分離させた後に下層の水を捨てた。上層の液を2時間120℃にて脱水し、中間体としてメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン20.0部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位9個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)80.0部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、反応系の温度を120℃に保ち3時間付加反応を行なった。反応系からキシレンを減圧留去した後、触媒を濾別し、反応生成物を得た。得られた反応生成物について、H−NMR(VARIAN 300MHz、CDCl)及びGPC(東ソー社製の商品名HLC−8120GPC)にて分析した。H−NMRにより得られたケミカルシフトを表1に示した。またGPCにより得られた分子量が最大のピークを質量平均分子量として表13に示した。


















Figure 2018204138
H−NMRとGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが120、qが15、rが25、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−1)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−1)の質量平均分子量は57000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−2)の合成
ヘキサメチルジシロキサン1.4部、オクタメチルシクロテトラシロキサン70.2部、テトラメチルシクロテトラシロキサン28.4部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン16.8部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位5個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)83.2部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表2に示した。






Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが110、qが20、rが35、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−2)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−2)の質量平均分子量は70000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−3)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.0部、オクタメチルシクロテトラシロキサン79.1部、テトラメチルシクロテトラシロキサン18.9部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン11.5部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位9個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)88.5部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表3に示した。






Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが85、qが20、rが5、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−3)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−3)の質量平均分子量は70000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−4)の合成
ヘキサメチルジシロキサン1.5部、オクタメチルシクロテトラシロキサン86.7部、テトラメチルシクロテトラシロキサン11.9部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン26.1部、ポリアルキレングリコールメチルアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位5個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)73.9部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表4に示した。





Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが130、qが19、rが3、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rがメチル基、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位5個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−4)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−4)の質量平均分子量は43000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−5)の合成
ヘキサメチルジシロキサン0.9部、オクタメチルシクロテトラシロキサン95.2部、テトラメチルシクロテトラシロキサン3.9部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン39.4部、ポリアルキレングリコールブチルモノブテニルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位40個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)60.6部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表5に示した。





Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが220、qが7、rが4、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−ブチレン基、Rがブチル基、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位40個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−5)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−5)の質量平均分子量は43000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−6)の合成
ヘキサメチルジシロキサン0.7部、オクタメチルシクロテトラシロキサ96.4部、テトラメチルシクロテトラシロキサン2.9部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン53.1部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシブチレン単位30個とオキシプロピレン単位10個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)46.9部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表6に示した。
Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが320、qが10、rが2、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシブチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−6)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−6)の質量平均分子量は52000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−7)の合成
ヘキサメチルジシロキサン3.0部、オクタメチルシクロテトラシロキサン69.0部、テトラメチルシクロテトラシロキサン28.0部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン8.6部、ポリアルキレングリコールメチルアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位50個とオキシプロピレン単位10個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)91.4部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表7に示した。
Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが50、qが20、rが5、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rがメチル基、Aがオキシエチレン単位50個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−7)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−7)の質量平均分子量は62000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(P−8)の合成
ヘキサメチルジシロキサン3.2部、オクタメチルシクロテトラシロキサン69.7部、テトラメチルシクロテトラシロキサン27.1部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン11.6部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位10個とがブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有し、アリルアルコールにポリオキシプロピレン基が結合したもの)88.4部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表8に示した。




Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが48、qが20、rが3、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(P−8)であった。このポリエーテル変性シリコーン(P−8)の質量平均分子量は44000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−1)の合成
ヘキサメチルジシロキサン8.6部、オクタメチルシクロテトラシロキサン78.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン12.8部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン29.4部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位5個とオキシプロピレン単位15個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)70.6部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表9に示した。






Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが20、qが4、rが0、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位15個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−1)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−1)の質量平均分子量は6500であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−2)の合成
ヘキサメチルジシロキサン2.1部、オクタメチルシクロテトラシロキサン90.0部、テトラメチルシクロテトラシロキサン7.8部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン38.5部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位9個とオキシプロピレン単位45個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)61.5部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析し、得られたケミカルシフトを表10に示した。








Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが93、qが4、rが6、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−2)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−2)の質量平均分子量は20000であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−3)の合成
ヘキサメチルジシロキサン6.3部、オクタメチルシクロテトラシロキサン86.6部、テトラメチルシクロテトラシロキサン7.0部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン31.3部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位5個とオキシプロピレン単位44個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)68.7部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表11に示した。






Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが30、qが2、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位44個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−3)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−3)の質量平均分子量は8500であった。
・ポリエーテル変性シリコーン(PR−4)
ヘキサメチルジシロキサン1.9部、オクタメチルシクロテトラシロキサン96.0部、テトラメチルシクロテトラシロキサン2.1部及び触媒として硫酸1部を反応容器に仕込み、ポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、メチルハイドロジェンポリジメチルシロキサンを得た。かくして得られたメチルハイドロジェンポリジメチルシロキサン68.6部、ポリアルキレングリコールアリルエーテル(ポリアルキレングリコール部がオキシエチレン単位30個とオキシプロピレン単位10個とがランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するもの)31.4部、触媒として塩化白金6水和物の濃度が0.5質量%のイソプロパノール溶液を0.5部及びキシレン150部を反応容器に仕込み、更にポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様に反応を行なって、反応生成物を得た。この反応生成物をポリエーテル変性シリコーン(P−1)と同様にH−NMR及びGPCにて分析した。得られたケミカルシフトを表12に示した。





Figure 2018204138
H−NMR及びGPCの結果より、反応生成物は、化1中のpが110、qが2、rが1、化2中のRがメチル基、化3中のRがn−プロピレン基、Rが水素原子、Aがオキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の化1で示されるポリエーテル変性シリコーン(PR−4)であった。このポリエーテル変性シリコーン(PR−4)の質量平均分子量は12500であった。
以上で合成した各ポリエーテル変性シリコーンの内容を、表13にまとめて示した。
















Figure 2018204138
表13において、
*1:(q/(q+r))×100の値
A−1:オキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−2:オキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−3:オキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−4:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位5個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−5:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位40個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−6:オキシブチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−7:オキシエチレン単位50個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−8:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がブロックに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−9:オキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位15個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−10:オキシエチレン単位9個及びオキシプロピレン単位45個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−11:オキシエチレン単位5個及びオキシプロピレン単位44個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
A−12:オキシエチレン単位30個及びオキシプロピレン単位10個がランダムに結合して構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
試験区分2(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1
非イオン性界面活性剤としてポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル(N−1)を12部、イソプロピルアルコールにポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン(質量比:50/50)がランダムに付加した化合物(質量平均分子量4500)(N−3)を86部、イオン性界面活性剤としてオクタン酸カリウム塩(E−1)を0.5部、ポリオキシエチレン(4モル)オレイルリン酸エステルとオクチルアミンとの塩(E−3)を0.5部、ポリエーテル変性シリコーンとして表13記載のP−2を1部の割合で均一混合して、実施例1の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例2〜8及び比較例1〜4
実施例1の合成繊維処理剤と同様にして、実施例2〜8及び比較例1〜4の合成繊維処理剤を調製した。以上で調製した各例の合成繊維処理剤の内容を、実施例1も含めて、表14にまとめて示した。
試験区分3(合成繊維への合成繊維用処理剤の付着)
試験区分2で調製した合成繊維用処理剤10部とイオン交換水90部を均一混合して、濃度10%の合成繊維用処理剤水性液を調製した。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートのチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸し、口金から吐出して冷却固化した後、走行糸条に合成繊維用処理剤水性液を計量ポンプを用いたガイド給油法にて、走行糸条に対し合成繊維用処理剤として1.0%となるよう付着させた後、ガイドで集束させて、機械的な延伸を伴うことなく、3300m/分の速度で捲き取り、128デシテックス36フィラメントの部分延伸糸を得た。
試験区分4(毛羽の評価)
・毛羽の評価
試験区分3で部分延伸糸を連続して10日間作製し、仮撚加工糸を巻き取る前に、毛羽計数装置(東レエンジニアリング社製の商品名DT−105)にて毛羽数を測定し、1時間当たりの平均毛羽数を計算して、次の基準で評価した。結果を表14にまとめて示した。
◎:測定された毛羽数が3個未満
○:測定された毛羽数が3個以上、10個未満
×:測定された毛羽数が10個以上
試験区分5(断糸の評価)
・断糸の評価
毛羽の評価と同様に、試験区分3で部分延伸糸を10日間作製し、その間の断糸回数を測定した。1日当たりの断糸回数に換算して、次の基準で評価した。結果を表14に示した。
◎:発生した断糸回数が0.5回未満
○:発生した断糸回数が0.5回以上、1回未満
×:発生した断糸回数が1回以上、5回未満
××:発生した断糸回数が5回以上
Figure 2018204138
表14において、
L−1:鉱物油(30℃の動粘度が47mm/s)
L−2:ラウリルオクテート
L−3:ソルビタントリオレート
N−1:ポリオキシエチレン(10モル)ラウリルエーテル
N−2:ポリオキシエチレン(15モル)硬化ヒマシ油エーテル
N−3:イソプロピルアルコールにポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン(質量比:50/50)がランダムに付加した化合物(質量平均分子量:4500)
N−4:ポリオキシエチレン(5モル)ブチルエーテルラウレート
E−1:オクタン酸カリウム塩
E−2:ペンタデカンスルホン酸ナトリウム塩
E−3:ポリオキシエチレン(4モル)オレイルリン酸エステルとオクチルアミンとの塩
表14の結果からも明らかなように、本発明によれば、合成繊維の紡糸や加工において毛羽と断糸を十分に抑制することができる。

Claims (8)

  1. 非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンを含有して成る合成繊維用処理剤であって、該ポリエーテル変性シリコーンが下記の化1で示される質量平均分子量40000以上のものであることを特徴とする合成繊維用処理剤。
    Figure 2018204138
    (化1において、
    X:下記の化2で示される有機基
    Y:下記の化3で示される有機基
    Z:下記の化4で示される有機基
    X,Y,Z:これらの繰り返しはブロック又はランダムのいずれの方法で繰り返されていてもよい
    p,q,r:1以上の整数(但し、(q/(q+r))×100が99.5以下となる整数)
    Figure 2018204138
    Figure 2018204138
    Figure 2018204138
    (化2〜化4において、
    :炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基
    :炭素数3〜6のアルキレン基
    :水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基又は炭素数2〜8のアシル基
    A:1〜200個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
  2. pが、65以上の整数である請求項1記載の合成繊維用処理剤。
  3. 平滑剤、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤及びポリエーテル変性シリコーンの含有割合の合計が100質量%となるよう、平滑剤を0〜75質量%、非イオン性界面活性剤を22〜99質量%、イオン性界面活性剤を0.5〜10質量%及びポリエーテル変性シリコーンを0.05〜5質量%の割合で含有して成る請求項1又は2記載の合成繊維用処理剤。
  4. Aが、10〜100個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である請求項1〜3のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  5. Aのオキシアルキレン単位が、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位である請求項1〜4のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  6. Aの(ポリ)オキシアルキレン基が、オキシエチレン単位及びオキシプロピレン単位がランダムに結合されたものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維。
  8. 請求項1〜6のいずれか一つの項記載の合成繊維用処理剤を、合成繊維に対し0.1〜3質量%となるように付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法。
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