JP2018203518A - 巻き上げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摺動抵抗を生じさせることなく小型化及び検出精度の向上の両方を実現できる巻き上げ装置を提供する。【解決手段】本発明の巻き上げ装置1は、牽引部材が巻回される回転体4と、牽引部材の張力を検出する張力検出部15とを備える。張力検出部15は、回転体4の回転に伴って回転体4の軸方向に移動可能であるとともに牽引部材を掛け渡して案内するプーリ153と、プーリ153を回転可能に且つ軸方向移動可能に支持するとともに牽引部材の張力をプーリ153と共に受けて移動する案内軸151と、ハウジング6に対して案内軸151を移動可能に支持する支持機構150と、案内軸151の移動に伴って支持機構150に作用する負荷に基づいて牽引部材の張力を検出する検出センサ156とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、牽引部材を電動又は手動により巻き上げて(巻き取って)及び/又は繰り降ろして(繰り出して)対象物を昇降させるための巻き上げ装置に関する。
モータの駆動力や手動の力を利用して寝具、梱包類、仮設足場、建造物、漁労具等の対象物を所定位置まで巻き上げたり、降ろしたりする巻き上げ装置は従来から一般的に知られている。
また、魚釣りの分野でも、巻き上げ装置として魚釣用リールが多く使用されている現状にある。
このような様々なタイプの巻き上げ装置は、電動又は手動による駆動力を用いて対象物を最適な状態でトラブルなく巻き上げて降ろすことができるようにする様々な機構を組み込んでいる。
例えば、電動モータを用いて釣糸を巻き取る魚釣用電動リールやワイヤを巻き取る携帯型ウインチなどにおいては、これらの釣糸やワイヤに作用する張力を検出し、その検出値を釣糸やワイヤの破断防止、巻き取り/放出速度の高速化、及び、絡み防止等を目的とした電動モータの巻き上げ制御に利用したいというニーズがあり、これを実現するために、従来から様々な張力検出機構が提案されている。例えば、特許文献1及び特許文献2は、スプールに釣糸を巻き取る魚釣用リールにおいて、スプールの回転軸に作用する力に基づいて張力を検出している。また、特許文献3乃至特許文献6では、糸と検出部とを摺動させる専用の検出部が設けられている。
実公昭59−20059号公報 特開平6−276900号公報 特開平11−46644号公報 特開2013−172704号公報 特開2001−95444号公報 特開2000−83535号公報
しかしながら、スプールの回転軸に作用する力に基づいて張力を検出する特許文献1及び特許文献2では、検出精度及び装置の小型化の点で課題が残る。すなわち、大きな負荷が想定される場合、一般に、スプールは両軸受型となるのが一般的であるが、その場合も張力センサがスプールの回転軸の一端にのみ配置されることが多く、そのような片側センサ配置形態では、スプール上での釣糸の位置によっては同じ張力でもセンサの検出値が変ってしまい、満足な検出精度を得ることが難しくなる。また、この場合、検出精度を上げるために、スプールの回転軸の両側に張力センサを配置する、或いは、スプール上での釣糸の位置を検出する等の対策を施すと、装置全体の大型化や部品点数の増大を招いてしまう。
一方、糸と検出部とを摺動させる専用の検出部を備える特許文献3乃至特許文献6では、糸と検出部とが摺動することに起因して、大張力作用時などにおいて糸が傷付いたり、余計な摩擦抵抗が発生するといった不都合が生じる。この場合、摺動抵抗を軽減するために糸と検出部との接触部に回転ガイド等を設けようとすると、糸を均等に巻き取るためのオシレータ機構と検出部との共存が困難になる。また、検出部との接触部における糸の角度が浅いため、張力検出の精度を上げることも困難である。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、摺動抵抗を生じさせることなく小型化及び検出精度の向上の両方を実現できる巻き上げ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の巻き上げ装置は、装置本体に回転可能に支持され、巻き上げ対象物を牽引するための牽引部材が巻回される回転体と、前記牽引部材の張力を検出する張力検出部とを備え、前記張力検出部は、前記回転体に巻回される前記牽引部材を掛け渡して案内するためのプーリであって、前記回転体の回転に伴って前記回転体の軸方向に移動可能なプーリと、前記プーリを回転可能に且つ軸方向移動可能に支持するとともに、前記牽引部材の張力を前記プーリと共に受けて移動する移動軸と、前記装置本体に対して前記移動軸を移動可能に支持する支持機構と、前記移動軸の移動に伴って前記支持機構に作用する負荷に基づいて前記牽引部材の張力を検出する張力検出手段とを有することを特徴とする。
上記構成によれば、牽引部材の張力を検出する張力検出部が、牽引部材を回転可能なプーリに掛け渡して案内することにより張力を検出するようになっている。そのため、前述した特許文献3乃至特許文献6に開示される検出部のように摺動抵抗を生じさせることなく、したがって牽引部材を傷付けることなく、牽引部材の張力を効率良く正確に検出できる。また、プーリが回転体の回転に伴って回転体の軸方向に移動可能であるため、前述した特許文献1及び特許文献2に関連したセンサ配置で見られるような回転体上での牽引部材の位置の変化による検出値の変動を生じさせることもなく、高い検出精度を確保することが可能になる。
しかも、上記構成では、牽引部材の張力をプーリと共に受けて移動する移動軸の移動に伴って支持機構に作用する負荷に基づき牽引部材の張力を検出するようになっているため、既存の部品を生かして最小限の構成要素で張力の検出を実現することができ、したがって、装置全体の大型化を最小限に抑えつつ、検出精度の向上を図ることができる。特に、回転体に対して牽引部材を平行に均等巻回するためのオシレータ機構を備えた構成にあっては、回転体からプーリを介してオシレータ機構へと向かう牽引部材の導出経路に沿って、張力検出部をオシレータ機構と前記回転体との間に位置させれば、回転体からプーリへと延びる牽引部材の延在方向とプーリからオシレータ機構へと延びる牽引部材の延在方向とが成す角度を小さくして検出精度を高めた場合であっても、デッドスペースを増やすことなくこれらの構成要素を配置でき、したがって、装置の小型化と検出精度の向上の両方を実現できる。
なお、上記構成の巻き上げ装置は、寝具、梱包類、仮設足場、建造物、漁労具等の対象物を所定位置まで巻き上げたり、降ろしたりするために使用できるほか、魚釣用のリールとして使用することもでき、更には、ドローンに搭載してドローンから荷物を降ろし或いは上空のドローンへと荷物を巻き上げるなど、その適用分野は限定されない。また、駆動力源は、電動及び手動の両方を含むことができる。
本発明によれば、摺動抵抗を生じさせることなく小型化及び検出精度の向上の両方を実現できる巻き上げ装置が得られる。
本発明の一実施形態に係る巻き上げ装置を一側方から見た斜視図。 図1の巻き上げ装置の平面図。 図2のA−A線に沿う断面図。 図1の巻き上げ装置を他側方から見た斜視図。 図1の巻き上げ装置を一側方から見た側面図。 図3のB−B線に沿う断面図。 牽引部材の張力検出の概念図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る巻き上げ装置の一実施形態について具体的に説明する。なお、本明細書中では、「軸方向」を後述する回転体の回転軸の軸方向と定義する。
図1〜図6に示されるように、本実施形態に係る巻き上げ装置1は、回転駆動力を生起するための駆動力源としての電動モータ2と、巻き上げ対象物を牽引するための牽引部材(図1〜図6には図示せず)が巻回される筒状の回転体4とを収容保持する装置本体としてのハウジング6を備える。この場合、回転体4は、軸受8を介してハウジング6に回転可能に支持され、また、電動モータ2は、モータハウジング2Aに収容された状態で筒状の回転体4の内側に回転不能に支持固定されており、例えばハウジング6に着脱自在な図示しないバッテリ等により駆動されてもよい。なお、ハウジング6は、各部品を保持する筐体であり、フレーム6aと、セットプレート6bとで構成され、巻き上げ装置1の目的に応じて釣竿やドローン等に固定されてもよい。
なお、前記牽引部材としては、巻き上げ装置1の用途に応じて、ワイヤ、チェーン、ロープ、釣糸等を挙げることができる。また、回転体4は、例えば巻き上げ装置1が魚釣用電動リールとして使用される場合には、釣糸が巻回されるスプールに対応する。
また、電動モータ2及び回転体4は、動力伝達機構(動力伝達経路)10によって互いに動力伝達可能に連結されている。この場合、動力伝達機構10は、例えば、電動モータ2の回転を回転体4側に伝達するが回転体4の回転を電動モータ2側に伝達しないようになっていてもよく、電動モータ2から回転駆動力を減速して回転体4側へ伝える減速機構12を備える。なお、本実施形態において、減速機構12は、電動モータ2の出力軸2aに連結される2段式の第1の遊星歯車機構12Aと、第1の遊星歯車機構12Aに連結される第2の遊星歯車機構12Bとによって構成される。
また、本実施形態に係る電動巻き上げ機1には、回転体4に対して牽引部材を平行に均等巻回するためのオシレータ機構16が設けられる。このオシレータ機構16は、電動モータ2が回転駆動される(したがって、回転体4が回転される)と、それに連動して、回転体4から繰り出される牽引部材を挿通する案内体42が左右(軸方向)に往復移動するよう構成されており、牽引部材の巻き取り動作に伴って、回転体4に対して牽引部材を均等に巻回する機能を有する。なお、オシレータ機構16は、公知の構成を備えており、案内体42の軸方向移動を案内する案内筒43、ウォームギヤ、オシレータ45、フォロワ46、及び、案内体42の回転止めとしてのガイド軸44を有する。
回転体4は、前述したようにハウジング6に対して両端が回転可能に軸支されており、ボビン部4aとキャップ部4bとにより構成される。ボビン部4aは牽引部材を巻回可能であり、また、キャップ部4bは、オシレータ機構16にオシレートギヤを介して回転を伝える外歯車を外周部に有する。また、キャップ部4bの内周部には、動力伝達機構10から回転が伝えられる内歯車が設けられる。
電動モータ2は、前述したようにハウジング11に固定されるが、本実施形態のように回転体4の内側に同軸上に配置することにより、デッドスペースを無くして装置全体の小型化を図ることができる。電動モータ2は、図示しないモータ制御部から電流供給を受けることにより、所定の回転方向、回転速度、回転トルクで回転する。本実施形態では、電動モータ2の正方向の回転により回転体4に牽引部材を巻き取ることができ、電動モータ2の逆方向の回転により回転体4から牽引部材を繰り出すことができる。
動力伝達機構10は、前述したように電動モータ2からの回転を回転体4に伝達するが、必要に応じて、意図しない回転体4の逆転を防止する逆転防止機構(ワンウェイクラッチ、双方向クラッチ、ラチェット等)、伝達トルクを制限するトルク制限機構(ドラグ、トルクリミッタ等)、トルク伝達を遮断するクラッチ機構、手動入力などの二系統からの動力源を回転体4に伝達するための差動入力機構(遊星減速機構等)などを有していてもよい。
なお、電動モータ2の出力と巻き上げ装置1の目的との関係に応じて、ギヤ機構やベルト機構を利用して適切な減速比に設定することが好ましい。特に本実施形態では、前述したように3段の遊星減速機構12A,12Bを利用している。これにより、モータ2の出力軸2aと同軸で回転体4に動力を伝達することができ、装置全体の小型化及び減速比の設計自由度を上げることを実現している。
また、本実施形態の巻き上げ装置1は、牽引部材の張力を検出するための張力検出部15を有する。この張力検出部15は、回転体4に巻回される牽引部材を掛け渡して案内するためのプーリ153を有する。このプーリ153は、回転体4の回転に伴って回転体3の軸方向に移動できる。特に、本実施形態において、プーリ153は、伝達棒166を介して案内体42に連結されるスライダ152に対して回転可能に支持されており、案内体42の軸方向の動きにスライダ152が連動することによりプーリ153が回転体4の回転に伴って回転体3の軸方向に移動できるようになっている(すなわち、オシレータ機構16の動作に連動してプーリ153が軸方向に移動される)。
また、張力検出部15は、プーリ153を回転可能に且つ軸方向移動可能に支持するとともに、牽引部材の張力をプーリ153と共に受けて移動する(本実施形態では後述するように移動形態が回動であるが、移動形態はこれに限定されず任意に設計可能である)移動軸としての案内軸151と、ハウジング6に対して案内軸151を移動可能(本実施形態では回動可能)に支持する支持機構150と、案内軸151の移動に伴って支持機構150に作用する負荷に基づいて牽引部材の張力を検出する張力検出手段としての検出センサ156とを有する。また、支持機構150は、後述する複数の部品、具体的には、回転軸154、被検出部155、連結部157、及び、戻しバネ158を有する。なお、このような張力検出部15を備える構成では、回転体4に巻回される牽引部材は、プーリ153、オシレータ機構16の案内体42を介して外部へと放出される。
案内軸151及び回転軸154は、軸方向に延びる棒状の部品であり、いずれもハウジング6の軸方向長さよりも若干長く、その両端がハウジング6の両側部で連結部157及び被検出部155と連結される。回転軸154がハウジング6に軸支されることにより、これらの4つの部品、すなわち、案内軸151、案内軸151と平行に延びる回転軸154、被検出部155、及び、連結部157が回転軸154を中心に一体に回転(回動)可能となる。特に、本実施形態では、案内軸151、回転軸154、被検出部155、及び、連結部157が剛体として一体に構成された1つのユニットを形成する。なお、ハウジング6には、回転軸154を軸支するための穴(図示せず)と、案内軸151の動き(回動動作)を逃がすための円弧状の逃げ部70(図7参照)とが設けられる。
スライダ152は案内軸151に対して軸方向に移動可能に支持される。また、スライダ152はプーリ153を回転可能に支持する軸受部を有する。この軸受部にはボールベアリングを用いることが好ましい。また、スライダ152は、伝達棒166から案内体42の運動を受けることにより、案内体42と同期して共に軸方向に往復運動する。プーリ153は、スライダ152に軸支されることにより、張力がかかった牽引部材をスムーズに案内することができる。
被検出部155は、回転軸154を中心軸とするギヤ部1551を有し、このギヤ部1551が検出センサ156に設けられるピニオンギヤ1561と噛み合うことで回転を検出センサに伝える。また、被検出部155は、被検出部155の腕部1552の先端に取り付けられたダボ1553によって、戻しバネ158から力を受ける。ダボ1553は、ハウジング6に設けられた例えば円弧枠状の回転規制部6cよって回転可能な範囲が制限される。本実施形態において、ダボ1553、したがって被検出部155は10度の回転が可能である。
戻しバネ158は、被検出部155の回転方向の移動に応じて復元力を与える。本実施形態では、戻しバネ158としてねじりコイルバネを利用している。このときの被検出部155の移動量と戻しバネ158の復元力の大きさとの間の関係は、単調増加の関係にあればよいが、目的によっては比例関係が望ましい。
検出センサ156は、被検出部155の回転軸154を中心とする回転方向の位置を検出する。本実施形態では、検出センサ156として回転式の可変抵抗(位置センサ)を用いることにより、牽引部材の張力(被検出部155の移動量)を電気信号に変換している。また、ピニオンギヤ1561とギヤ部1551との噛み合い作用によって被検出部155の回転を増速することで検出精度の向上を図っている。
なお、本実施形態では、戻しバネ158の作用により、牽引部材の張力に応じた被検出部155の回転方向の位置を検出することによって張力を検出しているが、本明では、案内軸151に作用する力の検出方法について限定しない。案内軸151に作用する回転方向の力を歪みセンサ、磁歪式センサ、圧電素子を利用した圧力センサ等によって検出することもできる。本実施形態のように被検出部155の回転方向の移動によって張力を検出すると、瞬間的な張力変化があった際でも、被検出部155の運動になるまでは、電圧として検出されない。すなわち、ローパスフィルタとしての効果があり、張力検出の目的によっては、振動等の異常動作を防止することができる。また、歪みセンサにおいて問題となる自己発熱等を原因とする出力ドリフトが発生しない。
一方、瞬間的な張力変動を読み取りたい場合には、歪みセンサや圧電素子を用いるとよい。歪みセンサを用いる場合には、歪みゲージを貼り付けた板バネを非検出部155に対して作用させ、板バネによってトルクを発生させることで、本実施形態と同様の機能を実現できる。或いは、歪みゲージを取り付けた被検出部155の一部をハウジング6に固定し、被検出部155自体を板バネとして機能させてもよい。
なお、以上のような構成を成す張力検出部15は、図示のように、回転体4からプーリ153を介してオシレータ機構16へと向かう牽引部材の導出経路において、オシレータ機構16と回転体4との間に位置されるとともに、回転体4に対してオシレータ機構16の反対側に位置される。
図7は、張力検出部15による牽引部材の張力検出の概念図を示している。図示のように、回転体4から延びる牽引部材100は、プーリ153に接触して掛け渡された後に方向転換し、オシレータ機構16の案内体42を介して外部へ導出される。ここで、回転体4からプーリ153へと延びる牽引部材100の延在方向D1とプーリ153からオシレータ機構16の案内体42へと延びる牽引部材100の延在方向D2とが成す角度をθとする。張力Tがかかった際、牽引部材100に働く張力Tは牽引部材100上の任意の位置で一定であるため、プーリ153は回転体4の方向にもオシレータ機構16の方向にも張力Tを受ける。これらの張力Tの合力方向は、角度θの二等分線方向であり、その大きさは2Tcos(θ/2)となる。したがって、角度θを小さくすればするほど効率的にプーリ153に張力が伝わり、検出精度が良くなる。一方、角度θが小さくなればなるほど、牽引部材100が通るスペースが必要となり、装置全体の小型化が難しくなる。したがって、θを30度〜150度の範囲で設定するとバランスが良い。本実施形態ではθが80度に設定されている。
また、本実施形態において、回転軸154は、回転体4からプーリ153へと延びる牽引部材100の延在方向D1とプーリ153からオシレータ機構16の案内体42へと延びる牽引部材100の延在方向D2とが成す角度θの二等分線L1と略直交する線L2上に位置される。これにより、案内軸151及びプーリ153の移動(回動)方向が張力Tの合力方向(θの二等分線の方向)とほぼ一致し、張力Tが効率的にプーリ163に伝わる。したがって、張力Tの検出精度を向上させることができる。なお、強度確保等の要件のため、回転軸154を角度θの二等分線L1と略直交する線L2上に正確に配置できない場合でも、二等分線L1に対して90°±30°程度の範囲内にあれば、張力Tの合力のプーリ移動方向成分が確保されるため問題ない。
本実施形態では、張力Tの合力によって発生したトルクと、戻しバネ158から受ける反対方向のトルクとが釣り合った位置で、被検出部155は安定して静止する。そのため、検出センサ156は、この位置を検出することによって張力Tを算出することができる。
以上のような構成では、電動モータ2の回転駆動により回転体4が正逆回転することにより、案内体42と連動してスライダ152が軸方向に往復駆動し、回転体4からプーリ153を介して案内体42へと延びる牽引部材に作用する張力により案内軸151及び支持機構150が回動することで検出センサ156が牽引部材の張力を検出する。
以上説明したように、本実施形態の巻き上げ装置1によれば、牽引部材の張力を検出する張力検出部15が、牽引部材を回転可能なプーリ153に掛け渡して案内することにより張力を検出するようになっている。そのため、前述した特許文献3乃至特許文献6に開示される検出部のように大張力時にも摺動抵抗(摺動摩擦)を生じさせることなく、したがって牽引部材を傷付けることなく、牽引部材の張力を効率良く正確に検出できる。また、プーリ153が回転体4の回転に伴って回転体4の軸方向に移動可能であるため、前述した特許文献1及び特許文献2に関連したセンサ配置で見られるような回転体上での牽引部材の位置の変化による検出値の変動を生じさせることもなく、高い検出精度を確保することが可能になる。
しかも、本実施形態では、牽引部材の張力をプーリ153と共に受けて移動する案内軸151の移動に伴って支持機構150に作用する負荷に基づき牽引部材の張力を検出するようになっているため、既存の部品を生かして最小限の構成要素で張力の検出を実現することができ、したがって、装置全体の大型化を最小限に抑えつつ(本実施形態では、プーリ153が1つであるため構成要素の数を最小限に抑えられる)、検出精度の向上を図ることができる。
特に、回転体4に対して牽引部材を平行に均等巻回するためのオシレータ機構16を備えた本実施形態の構成にあっては、回転体4からプーリ153を介してオシレータ機構16へと向かう牽引部材の導出経路に沿って、張力検出部15がオシレータ機構16と回転体4との間に位置されているため、回転体4からプーリ153へと延びる牽引部材の延在方向とプーリ153からオシレータ機構16へと延びる牽引部材の延在方向とが成す角度θを小さくして検出精度を高めた場合であっても、デッドスペースを増やすことなくこれらの構成要素を配置でき、したがって、装置の小型化と検出精度の向上の両方を実現できる。また、角度θの二等分線と直交する方向に回転軸154が配置されているため、案内軸151の移動方向が張力Tの合力方向と一致し、検出精度を上げることができる。
また、本実施形態では、前述したようにオシレータ機構16と回転体4との間に張力検出部15を配置し、オシレータ機構16から伝達棒166を介して軸方向の移動をプーリ153に伝えているため、回転体4の軸方向距離を長くしても、牽引部材を回転体4に均一に巻き取ることができ、ハウジング6と牽引部材との干渉を避けることができる。
また、本実施形態では、案内軸151、回転軸154、連結部157、被検出部155を剛体として一体に構成し、このユニットに対するトルクを検出している。したがって、オシレータ機構16の位置がどこにあっても、牽引部材の張力が一定であれば、回転軸154周りのトルクは一定となり、1つの検出センサで安定した検出が可能となる。
なお、本実施形態の巻き上げ装置1は、寝具、梱包類、仮設足場、建造物、漁労具等の対象物を所定位置まで巻き上げたり、降ろしたりするために使用できるほか、魚釣用のリールとして使用することもでき、更には、ドローンに搭載してドローンから荷物を降ろし或いは上空のドローンへと荷物を巻き上げるなど、その適用分野は限定されない。
以上、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。例えば、支持機構及び張力検出センサの構成形態は、前述した実施形態に限定されず、任意に設計できる。また、前述した実施形態では、回転駆動力を生起するための駆動力源が電動モータであったが、回転駆動力が手動で生起されても構わない。また、前述した実施形態では、電動モータの駆動が、携帯電話、WiFi通信端末などを利用して遠隔制御されてもよい。また、前述した実施形態では、減速機構として遊星歯車機構が採用されたが、減速機構としては、波動歯車装置、例えばハーモニックドライブ(登録商標)や、平歯車が採用されてもよい。また、前述した実施形態では、電動モータが回転体内に収容されているが、電動モータが回転体の外部に設けられても構わない。
1 電動巻き上げ装置
2 電動モータ(駆動力源)
4 回転体
6 ハウジング(装置本体)
15 張力検出部
16 オシレータ機構
150 支持機構
151 案内軸(移動軸)
153 プーリ
156 検出センサ(張力検出手段)

Claims (9)

  1. 装置本体に回転可能に支持され、巻き上げ対象物を牽引するための牽引部材が巻回される回転体と、
    前記牽引部材の張力を検出する張力検出部と、
    を備え、
    前記張力検出部は、
    前記回転体に巻回される前記牽引部材を掛け渡して案内するためのプーリであって、前記回転体の回転に伴って前記回転体の軸方向に移動可能なプーリと、
    前記プーリを回転可能に且つ軸方向移動可能に支持するとともに、前記牽引部材の張力を前記プーリと共に受けて移動する移動軸と、
    前記装置本体に対して前記移動軸を移動可能に支持する支持機構と、
    前記移動軸の移動に伴って前記支持機構に作用する負荷に基づいて前記牽引部材の張力を検出する張力検出手段と、
    を有することを特徴とする巻き上げ装置。
  2. 前記回転体に対して前記牽引部材を平行に均等巻回するためのオシレータ機構を更に備え、前記回転体から前記プーリを介して前記オシレータ機構へと向かう前記牽引部材の導出経路に沿って、前記張力検出部が前記オシレータ機構と前記回転体との間に位置されることを特徴とする請求項1に記載の巻き上げ装置。
  3. 前記プーリは、前記オシレータ機構の動作に連動して軸方向に移動されることを特徴とする請求項2に記載の巻き上げ装置。
  4. 前記移動軸が回転軸を中心に回動されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の巻き上げ装置。
  5. 前記回転体から前記プーリへと延びる前記牽引部材の延在方向と前記プーリから前記オシレータ機構へと延びる前記牽引部材の延在方向とが成す角度の二等分線の方向にほぼ沿って前記移動軸が回動されることを特徴とする請求項4に記載の巻き上げ装置。
  6. 回転軸が前記二等分線と略直交する線上に位置されることを特徴とする請求項5に記載の巻き上げ装置。
  7. 前記回転体から前記プーリへと延びる前記牽引部材の延在方向と前記プーリから前記オシレータ機構へと延びる前記牽引部材の延在方向とが成す角度が30°〜150°の範囲内であることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の巻き上げ装置。
  8. 前記移動軸と前記支持機構とが一体のユニットとして構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の巻き上げ装置。
  9. 前記張力検出手段は、歪みセンサ、又は、圧電センサ、又は、前記移動軸の移動に抗するバネと前記移動軸の移動位置を検出する位置センサとの組み合わせのいずれかを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の巻き上げ装置。
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