JP2018202690A - 透明積層シート - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、透明でありながら好適な外観を有し、かつ不燃性を有する透明積層シートに関する。【解決手段】光学的屈折率を整合させた特定の熱硬化性樹脂とガラスクロスからなるシートの両面を、透明なシートで積層していることを特徴とする透明積層シートに関する。特定の熱硬化性樹脂を使用することで、透明性が高く、厚さを増やすことなくシートに強靭性とコシを付与することが出来る。これにより設置時にもシートの歪みが出にくく、また気流などにさらされても靡いたりしにくく、映り込んだ周囲の風景が自然に見えることで目立ちにくくなる。また、ガラスクロスとの複合体であることから、火災等により高熱にさらされた場合でもシート自体が燃焼や溶融により貫通することがない。さらには薄くともコシの強い使途になることから、燃焼時の発熱が少ないことも特徴である。このことから、できるだけ見立たないことを求められる用途、例えば建物や車両の内装材、光源の基材として好適に使用できる。

Description

本発明は、特定の熱硬化性樹脂組成物とガラス繊維からなるシートをコア材として、さらに透明樹脂層で両面を被覆した構成を有する透明積層シート、及びその用途に関する。
従来より、ガラスクロスと塩化ビニル等の熱可塑性樹脂を複合させて得られるシートが、不燃性を示すことは知られていた。しかしこれらの材はガラスクロスと樹脂材の光学的な屈折率を整合させてはいないため、透明性を有するとは言えなかった。
このため、たとえば建築物の内装材として使用する等の用途を想定した場合、透明性が無いために、使用できる場所に制限がある等の課題があった(特許文献1)。
光学的な屈折率を整合させた熱硬化性樹脂とガラスクロスを複合化させて、耐熱性の透明シートを得ようとする試みがある。しかし、当該試みにおいては積層構造を有してはおらず、また不燃性に関する試みもされてはいない。このシートは耐熱性には優れるものの、脆弱な熱硬化性樹脂から構成されているため、強靭性には課題があり、実際の使用時において曲げられたりする際に樹脂が割れてしまう等、建築用内装材としての強靭性を持つには至らない。
また、ここには有機発光素子基材としての用途も開示されているが、不燃性を持たせるための構成についての開示はない(特許文献2)。
また、屈折率を整合させた熱硬化性樹脂とガラスクロスからなるシートを、不燃性の防煙垂壁材料として使用する試みもあるが、特定の樹脂を使用することによる特性向上の工夫はない。このため、得られたシートそのものは透明性が高かったとしても、そのフイルムを透過する光が歪んでしまうと、透過して見える風景に歪みが出てしまい、実質的に壁材が透明に見えないという欠点があった。できるだけその存在を目立たせたくない用途においては、より好ましい透明材が求められていた(特許文献3)。
さらに、熱可塑性のフイルム材料でガラスクロスと硬化性樹脂を複合させたものをラミネートした材料の例示がある。しかし、当該報には用いられる硬化性樹脂の硬化性樹脂の好ましい構成や特性についての言及はなく、またそれによる透過光歪みや面歪み(シート表面が平面状にならず、映り込む風景が不自然になってしまうこと)への影響等への効能についての開示はない(特許文献4、5)。
不燃性を目的として、ガラスクロスと紫外線硬化型樹脂とからなるシートをコア層に、比較的屈折率の高いポリエステルフイルムを使用している。しかしここから得られる材透過光歪みや面歪みに関する技術の開示はない(特許文献6)。
特開2003−276113号公報 WO2003/064530号 特開2011−084070号公報 特開2015−030235号公報 特開2014−201007号公報 WO2015/029992号
本発明は、透明性が高く、透過光の歪みが少なく、かつ風景の映り込みが少なく強靭で、かつISO5660−1:2015試験法において不燃性材料に相当するシートを提供しようとするものである。防煙垂壁材料等の透明材は、シートが透明であることは勿論、周囲の風景が表面へ映り込みが少なく、かつ透過像が歪みなくみえる、そしてシートそのものの強靭性が高く、平面形状を維持できることで、極力目立たず、その存在を感じさせないシートを提供しようとするものである。
さらにこのシートは、有機発光素子に代表されるフレキシブル光源基材としても有用である。例えば不燃性を求められる建築物中においてもこの積層シートを基材として作成したフレキシブル照明を使用することもできる。
本発明者らは、特定の熱硬化性樹脂組成物からなる硬化性樹脂とガラス繊維を複合させて得られるシートの表面を、さらに透明樹脂層で両面を被覆して得られるシートが、これらの特性を満たすことを見出した。
即ち、本発明は
(1)硬化性樹脂組成物(a)をガラス繊維(b)に複合化して得られるシート(A)の両面を透明樹脂層(B)で被覆して得られるシートであって、硬化性樹脂組成物(a)が、一分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物(a−1)と、1分子中に少なくとも2つ以上のカルボキシ基もしくは酸無水物基を有する化合物(a−2)を含んでいることを特徴とし、かつ硬化後の硬化性樹脂組成物(a)とガラス繊維(b)の光学的屈折率の差が、0.005以下であることを特徴とする透明積層シート、
(2)エポキシ基を有する化合物(a−1)が、1分子中に3つ以上のエポキシ基を有する前記の透明積層シート、
(3)化合物(a−2)が、一分子中に少なくとも3つ以上のカルボキシ基、もしくは酸無水物基を有する前記の透明積層シート、
(4)硬化性樹脂組成物(a)を構成する樹脂と透明樹脂層(B)を構成する樹脂の合計が300g/m以下である前記の透明積層シート、
(5)透明積層シートの全光線透過率が88%以上である前記の透明積層シート、
(6)ISO5660−1:2015で定められた不燃性評価試験において、不燃材料としての基準を満たしている前記の透明積層シート、
(7)シート(A)と透明樹脂層(B)を積層する際、シート(A)の反応が完了する前に透明樹脂層(B)を積層し、その後反応を完結させて得られる前記透明積層シートの製造方法、
(8)前記透明積層シートの建築物、または輸送機械の内装材料としての使用、
(9)前記透明積層シートの建築物、または輸送機械で用いられる光源基材としての使用、
(10)前記透明積層シートを用いた建築部材又は輸送機械、
に関する。
本発明の透明積層シートは、透明性が高く、強靭で、不燃性を有し透過光歪みやシート表面への映り込みや歪みが少ないことから、その存在が目立ちにくい特徴を有している。このシートはこの特徴を生かして、建築物や輸送機械等の内装材、特に不燃性を求められる防煙壁として好適に使用できる。この内装材には、同様に不燃性を求められる建築物や輸送機械で用いるためのフレキシブル光源用基材としての用途にも好適に使用できる。
本発明の透明積層シートは、特定の硬化性樹脂とガラス繊維を複合させて得られるシート(A)の両面を透明樹脂層(B)で被覆したものである。
本発明におけるシート(A)とは、本発明の透明積層シートの内部にあり、所謂コア層となる。シート(A)は硬化性樹脂組成物(a)とガラス繊維と複合化させているために、優れた強靭性を発揮するのみならず、不燃性試験、ISO5660−1:2015試験法において加熱後のシートの貫通を防ぐための役割を持つ。
硬化性樹脂組成物(a)は、熱を加えることにより硬化し、ガラス繊維(b)との複合体を形成するために用いられるものである。使用の目的を鑑みると、無色で透明性が高く、かつ強靭な硬化物を得ることができる材料が好ましい。
このために、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物(a−1)を用いることが特徴である。これよりもエポキシ基の少ないものから構成される熱硬化性樹脂組成物は、架橋密度が充分に上がらず、内装材等として耐えられる強靭性が得られない。
好ましいエポキシ樹脂としては、芳香族フェノール類のグリシジルエーテル化合物、脂肪族型エポキシ化合物等が挙げられる。
たとえば、芳香族フェノール類のグリシジルエーテル化合物のうち、一分子中に二つのエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、ビスフェノールS型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物が挙げられる。
さらに芳香族フェノール類のグリシジルエーテル化合物のうち、1分子中に3つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂にさらにエポキシ基を付加反応させた多官能型ビスフェノール樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニル-フェノール型エポキシ化合物、ナフトール型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物、トリスフェノールメタン型エポキシ化合物、グリオキサール型エポキシ化合物、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ化合物等が挙げられる。これらのうち本発明においては、耐熱性、耐光性の点からビスフェノールA型エポキシ化合物、およびその他官能化物、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ化合物が特に好ましい。
脂肪族型エポキシ化合物としては、脂肪族環状構造を有するエポキシ化合物と脂肪族環状構造をもたないエポキシ化合物が挙げられる。脂肪側環状構造を有するエポキシ化合物は一分子中に少なくとも一つ以上の環状脂肪族構造を有することを特徴とする。例えばテルペンジフェノールや、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)と脂肪族環構造ジエン(ジシクロペンタジエンやノルボルナジエン、ヘキサヒドロキシインデン等)との重縮合物及びこれらの変性物から誘導される多官能グリシジルエーテル化物、水添ビスフェノール(ビスフェノールA、ビスフェノールF)型エポキシ化合物、およびその多官能化物、脂環式エポキシ化合物等、分子内にシクロヘキシル構造、ジシクロペンタジエン構造をもつ化合物や、トリグリジジルイソシアヌレート構造をもつエポキシ樹脂等が挙げられる。具体的には例えば、1分子中に2つのエポキシ基を含む化合物として、シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物等が挙げられる。
脂肪族環状構造を持たないエポキシ化合物等としては、ヘキサンジグリシジルエーテル等の直鎖または分岐アルコールから誘導されるグリシジルエーテル類が挙げられる。
前記エポキシ樹脂のうち、硬化物の強靭性が向上するため、1分子中に2つ以上、さらには1分子中に3つ以上のエポキシ基を含んでいるものが好ましい。本発明において用いるエポキシ樹脂としては、芳香族フェノール類のグリシジルエーテル化合物が、耐熱性、強靭性を有していることから好ましい。
また、エポキシ化合物の硬化においては、所謂硬化剤と言われるエポキシ基と反応するその他化合物を併用することが一般的に行われている。これらのうち、本発明の透明積層シートでは、硬化剤として、1分子中に少なくとも2つ以上のカルボキシ基もしくは酸無水物基を有する化合物(a−2)を用いるが、本発明においては化合物(a−2)として透明性を考慮しポリカルボン酸もしくはポリカルボン酸の酸無水物を用いることを特徴とする。
前記ポリカルボン酸とは、一分子中に少なくともカルボキシ基を二つ以上含有しているものである。カルボキシ基を三つ以上含むポリカルボン酸が好ましい。これにより1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物(a−1)との反応により、より強靭なシートができる。具体的に例示すれば、1分子中に2つのカルボキシ基を有するポリカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸等の直鎖状炭化水素ジカルボン酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、メチルフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、メチルシクロヘキサンジカルボン酸、メチルノルボルネンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸等の脂肪族系環状ジカルボン酸、及びその無水物が挙げられる。
一分子中に3つ以上のカルボキシ基を含有するポリカルボン酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族トリ、及びテトラカルボン酸、水添トリメリット酸、水添ピロメリット酸等の脂肪族環状トリ、及びテトラカルボン酸等、アクリル酸共重合体やスチレンマレイン酸共重合体、水酸基含有化合物の酸無水物付加体等、及びその酸無水物が挙げられる。
本発明で用いられるポリカルボン酸の酸無水物とは、前記ポリカルボン酸が酸無水物化したものを指す。具体的には、無水フタル酸、無水メチルフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族系酸無水物、無水コハク酸、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水ピロメリット酸、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族カルボン酸類が挙げられる。等の脂肪族系酸無水物等が挙げられる。これらのうち、硬化物の耐光性や透明性から、水添物を含めた脂肪族系酸無水物を使うことが好ましい。中でもヘキサヒドロ無水トリメリット酸(1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸−1,2−無水物)、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物)が挙げられる。
前記水酸基含有化合物の酸無水物付加体とは、一分子中に少なくとも1つ以上の水酸基を有している水酸基含有化合物に後述する酸無水物基を含有する化合物を反応させ、エステル化すると同時にカルボキシ基を生じさせることで得られる。
前記水酸基含有化合物のうち一分子中に1つの水酸基を有する化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノール、ステアリルアルコール等の直鎖、分岐構造を有する脂肪族系炭化水素系アルコール、シクロヘキサノール、シクロヘキサンメタノール、イソボルニルアルコール等の脂環構造を有する炭化水素系アルコール、ベンジルアルコール等の芳香族炭化水素系アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロプレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類等が挙げられる。
一分子中に2つの水酸基を有する水酸基含有化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ノナンジオール、ドデカンジオール等の直鎖・分岐構造を有する脂肪族炭化水素系ジオール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジシクロペンタジエンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ジオキサングリコール等の脂環構造を有する炭化水素系ジオール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の芳香族ジオール類、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物やカプロラクトン等の環状エステル付加物等が挙げられる。
中でも下記一般式(1)で示される、トリシクロデカン構造、ペンタシクロペンタデカン構造を主骨格とする架橋多環ジオールが好ましい。
Figure 2018202690
(一般式(1)中、Rはそれぞれ独立して、水素原子又はメチル基であり、1環当たり1つ以上である。)
前記の通り、本発明において用いられる架橋多環ジオールとしてはトリシクロデカンジメタノール、メチルトリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジメタノールなどが挙げられる。これらのうち、入手の簡便さ、また製造後の官能基量とのバランスから、本発明においてはトリシクロデカンジメタノールが特に好ましい。
また、下記一般式(2)で示される一分子中に少なくとも3つの水酸基を含有する多価アルコールも好ましい。
Figure 2018202690
(式中、R、R、R、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子、水酸基、炭素数1〜11の炭化水素基、もしくは炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表し、Rは水酸基、もしくは炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。nが2以上の場合、Rはそれぞれ独立して、水酸基、もしくは炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表す。lは0〜11、mとnはそれぞれ1〜11の整数を表す。)
前記一般式(2)において炭素数1〜11の炭化水素基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基等の脂環式炭化水素基や、フェニル基、トリル基、ナフチル基、メチルナフチル基等の芳香族基、ベンジル基、ナフチルメチル基等の芳香族置換アルキル基等を挙げることができる。このうち本発明においては、本発明の硬化物の透明性が良好な点で脂肪族炭化水素基や脂環式炭化水素基が好ましく、メチル基とエチル基が強靭性と耐熱性が良好な本発明の硬化物を与える点からより好ましい。
前記ヒドロキシアルキル基とは、直鎖状、分岐状アルキル基の水素原子の1つ又は2つ以上が水酸基で置換されている原子団を指す。一般式(2)において炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基及びイソブチル基の水素原子の1つ又は2つ以上が水酸基で置換されたものが挙げられる。このうち本発明においては、反応が容易な点で、水酸基が末端炭素に1つ置換されたものが好ましい。ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基が本発明の硬化物の強靭性と耐熱性が良好な点からより好ましい。
これらのうち特に、エーテルポリオール、即ち分子内にエーテル結合を有するテトラオール化合物が好ましい。下記一般式(3)で表されるビス(ジメチロール)ジアルキルエーテルが好適である。
Figure 2018202690
(一般式(3)中、複数存在するRはそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜15の炭化水素基を表す。)
前記エーテルポリオールとしては、Rは水素原子、炭素数1〜15の炭化水素基を取り得る。炭化水素基としては、さらに炭素数1〜6の炭化水素基が好ましい。2,2’−ビス(ジメチロール)−ジプロピルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジエチルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジブチルエーテル、2,2’−ビス(ジメチロール)−ジヘキシルエーテルが挙げられる。これらのエーテルポリオールにより、本発明の硬化物は相反する特性である耐熱性と柔軟性、透明性を両立することができる。
前記水酸基含有化合物に、前記ポリカルボン酸の無水物を付加反応させることで、多官能のカルボキシ基含有化合物が得られ、本発明において好適に使用できる。酸無水物基が水酸基と反応し、エステル結合を形成するのと併せて、カルボキシ基を生じる。
さらに上記の多価アルコールにアルキレンオキサイド、環状エーテル、及び環状エステルからなる群より選ばれる1以上とを反応させて得られる多価アルコールも好ましい。
具体的には、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2−ヒドロキシアルキルメチル−1,4−ブタンジオール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどのトリオール類、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのテトラオール類、ジペンタエリスリトール、ポリグリセリンなどのポリオール等、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物やカプロラクトン等の環状エステル付加物等が挙げられる。
このほかに、前記の水酸基含有化合物に、酸無水物カルボン酸ハライドを反応させて得られる多官能酸無水物化合物も好適に用いることができる。
ここで用いることが出来る酸無水物カルボン酸ハライドとしては、例えば、無水トリメリット酸ハライド及び核水添無水トリメリット酸ハライド等が挙げられる。
これらカルボン酸により、酸無水物基を水酸基含有化合物に直接導入することが出来、とくに硬化物の耐熱性向上に有用である。
酸無水物基の官能基数については、酸無水物基はエポキシ樹脂に含まれている水酸基、もしくは先にエポキシ基がカルボキシレート化して生じた水酸基と反応しカルボキシ基を生じる。このため、酸無水物は、エポキシ化合物の硬化反応としては二官能の化合物として作用する。
化合物(a−2)は、硬化物の耐光性や光学的屈折率調整の容易性から、脂肪族カルボキシ基含有化合物を使うことが好ましく、さらに樹脂組成物の耐熱性等を考慮すると脂環構造を有する化合物がより好ましい。
エポキシ樹脂と前記カルボン酸系の硬化剤の好適な比率は、エポキシ基1当量に対してカルボキシ基が0.5から2当量であることが好ましく、さらに好ましくは0.7から1.5当量である。これよりも硬化剤が少ないと、硬化剤の効果が十分発揮されず、硬化反応が遅くなり、また透明樹脂層(B)との密着性が悪化する。一方硬化剤が過多の場合は、硬化反応が充分に進まず、強靭な硬化樹脂層を得ることが出来ない。
硬化性樹脂組成物(a)は、高い強靭性を有していることが好ましい。この強靭性は、積層シートとなった場合の硬さ、弾性に影響をもっている。シートの硬さは、所謂「コシ」と称されるこの特性は、防煙膜や防煙壁として使用する場合に、シートそのものが曲がって皺になってしまったり、風等に靡いてしまう状況となると、シートに映り込む周囲の風景が不自然に歪んでしまい、かえって目立ってしまう。
シートを硬くするためには、シートの総厚を高めることであれば容易に達成することが出来る。しかし、安易に厚いシートにしてしまうと、後述する不燃性試験時に発熱過多となり不燃性を付与させることが出来なくなる。また、単純に硬いが脆弱な樹脂を使用してしまうと、シート施工時等の曲げや裁断といった作業中の機械的ストレスに耐えられず、シート内部が割れてひびが入ってしまい、結局のところ使いにくいシートとなってしまう。
したがって、薄くとも高い弾性を持つ、即ち「コシ」のあるシートでありながらも、施工時のストレスにも充分耐えられる強靭性が求められる。
本発明の硬化性樹脂組成物(a)は、この特性に特に優れている。
本発明において示されるガラス繊維(b)とは、ガラスを融解、牽引し繊維状にしたものからなるものを指す。さらにそれを紡糸し、さらにそれを布状にしたものがより好ましい。これを硬化性樹脂と組み合わせることで、得られるガラス積層シートに高い強靭性や寸法安定性を付与することができる。
布状にするためには、織る、編む、または不織布化等公知一般の方法が使用できるが、紡糸したガラス繊維を製織し布状としたものが、強靭性、寸法安定性、加熱後の貫通を防止する等の観点から、本発明において最も好適に使用できる。
本発明おいて好適に用いられるガラス繊維を構成するガラスの種類としては、特に限定はなく、公知一般のガラスを用いることが出来る。例えば、所謂E−ガラス、S−ガラス、T−ガラス、D−ガラス、UN−ガラス、NE−ガラス、Q−ガラス等が挙げられる。
これらのうち、E−ガラスは、入手の容易性、アルカリ金属酸化物が少なく、無アルカリガラスとして本発明の用途には適している。また、コスト的な課題はあるものの、寸法安定性の観点から、S−ガラス、T−ガラスも優れた特性を有している。また樹脂との密着性や表面張力を制御するためのガラス繊維はシランカップリング剤により処理してあるものも好適に用いることが出来る。
本発明に好適なガラス繊維の径は、透明性などを考慮すると小さいほうが良く、10μm以下が好ましい。
硬化性樹脂組成物(a)とガラス繊維(b)の光学的屈折率は、硬化後の段階においてほぼ同一であることが好ましく、差異は0.005以下、より好ましくは0.003以下であることが好ましい。これは、光学的屈折率をほぼ同じ値にすることで、得られる積層ガラスシートを透明にすることができるためである。この範囲を超える場合には、積層ガラスシートの透明性が失われる。
したがって、ガラス繊維(b)を構成するガラスの種類、硬化性樹脂組成物(a)の構成には密接な関係を要する。例えば比較的入手が容易なE−ガラス(1.55〜1.57程度)からなるガラスクロス(b)は、屈折率が高い。このため、硬化性樹脂組成物(a)には、脂肪族系の硬化性樹脂と芳香族系の硬化性樹脂を、目的とする屈折率に合せて構成する。一方、寸法安定性に優れるS−ガラス、T−ガラスを使用する場合は、光学的屈折率が低い(1.51〜1.53程度)ため、脂肪族からなる硬化性樹脂を中心に構成する。
好適な樹脂(a)とガラス繊維(b)の質量比は、(a)/((a)+(b))で示される値で20〜80、好ましくは55〜80質量%、さらに好ましくは70〜76質量%である。この値よりも樹脂量が多い場合、硬化時の熱による樹脂の変形に伴う透過光の歪みが大きくなり、樹脂が少ない場合は、透明樹脂層(B)とガラス繊維(b)が直接接触してしまい、局部的にガラス繊維が見えてしまうことがある。
シート(A)は、一般的には、液状の硬化性樹脂組成物(a)であればそのまま、高粘度又は固形の硬化性樹脂組成物(a)の場合は溶剤等に希釈し溶液としたもの、所謂ワニスを用意し、その中にガラス繊維、例えばガラスクロスを浸漬し、溶剤を揮発乾燥させることで得ることができる。
硬化性樹脂組成物(a)のプリプレグを乾燥、硬化して得られるものもシート(A)である。硬化性樹脂組成物(a)のプリプレグは、少なくとも、硬化反応が完結していない状態、即ち完全未硬化、もしくは半硬化の状態として使用する。この際、好ましい反応率(即ち、プリプレグの反応量/硬化反応が完了した場合の反応量で示される値)が、0〜0.95、好ましくは0.1〜0.5であることが好ましい。
硬化性樹脂組成物(a)のプリプレグの製造は公知一般の方法が適用でき、特に限定は無い。例えば、溶剤に溶解させた硬化性樹脂組成物(a)をガラス繊維(b)に含浸させ、その後溶剤を揮発させる方法や、熱溶融させた硬化性樹脂組成物(a)をガラス繊維(b)に含浸させ、その後冷却する方法、平面状に成型した未硬化の硬化性樹脂組成物(a)に、ガラス繊維を重ねロール等により圧力等をかける方法、型中にガラス繊維(b)を置き、そこに加熱した硬化性樹脂組成物(a)をトランスファー成型機等を用いて流し込む方法等が挙げられる。
なお、硬化性樹脂組成物(a)の硬化温度、時間としては80〜200℃で0.5〜200時間である。硬化方法としては高温で一気に硬化させることもできるが、150℃以下の低温で長時間硬化させても良い。80〜150℃の間で初期硬化を行い、100℃〜200℃の間で後硬化を行うなど、ステップワイズに昇温し硬化反応を進めても良い。
本発明における透明樹脂層(B)は、透明積層シートの最表面を構成するものである。これにより、表面に平滑性や透明性を付与し、外観の見栄えを高める。さらに層構成をとることでシートに強靭性や弾性を付与させる。用途に応じて表面に所謂ガスバリア加工や導電性加工といった後加工適性の付与もできる。
透明樹脂層(B)で用いられる樹脂は、この用途を鑑みれば無色透明であることが好ましい。より好ましくは、全光線透過率が88%以上、より好ましくは90%以上である。
またヘイズ値は、本発明の用途を考慮すれば2%以下であることが好ましい。
このような光学特性を有する樹脂種を具体的に例示すれば、例えば高密度、及び低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等のポリオレフィン系樹脂、アセチルセルロース樹脂、ニトロセルロース等の変性セルロース系樹脂、ポリメタアクリレート樹脂等のポリアクリレート系樹脂、ポリスチレン樹脂等の芳香族ポリビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂等のポリハロゲン化ビニル系樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリメチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂等の、共重合系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の縮合重合系樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂等が挙げられる。
これらのうち、硬化時に加える熱、もしくは硬化反応により発生する熱によっても変形せず、透過像の歪みが少ない積層シートを与えつつ、透明性や耐久性を考慮すると、変性セルロース樹脂、ポリメタアクリレート樹脂、もしくはポリエステル樹脂が好ましく、その中で特に好ましくは入手容易性の観点からポリエチレンテレフタレート樹脂、または透明性の観点からアセチルセルロース樹脂が使用できる。
透明樹脂層(B)の形成は、フイルム状の樹脂層を直接、もしくは接着層を設けたのちにシート(A)に貼合する、または、シート(A)に液状化した樹脂を塗工する等の方法が使用できる。
これらのうち、透明性と透過光の歪みが少ないという特徴を生かすためには、フイルム状の樹脂層をシート(A)に貼合する方法が好適に用いられる。
特に、シート(A)が硬化性樹脂組成物(a)からなるという特徴を生かして、シート(A)の硬化が完全に終了していない段階でフイルム状の透明樹脂層(B)を貼合し、その後にシート(A)の硬化反応を完結させて硬化、接着させることで、簡便に本発明の透明積層シートを得ることができる。
たとえば、未硬化、半硬化の状態の硬化性樹脂組成物(a)からなる、所謂プリプレグの状態であるシート(A)の両面をロールラミネータやプレス機を使って、好ましくは真空下で、透明樹脂層(B)のフイルムを貼合し、さらに加熱、もしくは紫外線等の照射により樹脂を硬化させて強固にシート(A)と透明樹脂層(B)を積層することが好ましい。
もちろん、完全に硬化させて得たシート(A)に、その他の接着材を用いてシート(A)と透明樹脂層(B)をラミネート貼合することもできる。
液状化した透明樹脂層(B)を構成する樹脂を用いる場合、溶剤に溶解させた透明樹脂層(B)を構成する樹脂をシート(A)に塗工して乾燥させる。もしくは溶融させた樹脂をエクストルージョンコートする方法が挙げられる。
積層の際には、密着性、接着性向上を目的にシート(A)、または透明樹脂層(B)からなるシートに易接着処理を施すことも可能である。代表的な例としては、コロナ放電処理、プラズマ照射処理、オゾン酸化処理、シランカップリング剤処理、加水分解処理等が挙げられる。
本発明の透明積層シートにおいては、硬化性樹脂組成物(a)を構成する樹脂と透明樹脂層(B)を構成する樹脂の合計量が、300g/m以下、さらに好ましくは250g/m以下であることが好ましい。これはこの値よりも合計量、即ち可燃性の樹脂成分がこれよりも大きい場合、ISO5660−1:2015で示される不燃性の基準値(発熱量、発熱速度)を上回ってしまうためである。
また、好ましくは、硬化性樹脂組成物(a)を構成する樹脂と透明樹脂層(B)を構成する樹脂の合計量が、100g/m以上、より好ましくは150g/m以上である。これは透明積層シートが薄すぎる場合には、シートが軟弱であるために、例えば枠に貼り込んで壁状のものを作成する際、皺になってしまう。この場合、透明積層シートを透過して、もしくは反射して見える周囲の風景が不自然となってしまい、かえって目立ってしまう場合もある。
本発明の透明積層シートの全光線透過率は、その透明性を鑑みて、88%以上であり、好ましくは91%以上であることが好ましい。
本発明の透明積層シートのヘイズ値としては、その透明性を鑑みて、5以下、好ましくは3以下、より好ましくは1.5以下である。
ISO5660−1:2015で示される不燃性の評価方法は、通称コーンカロリメトリー法と呼ばれる試験であり、赤熱したヒーターの下で、試料の発熱量の推移、及び加熱終了後の試料の状態を評価するものである。
不燃性の基準は、50kW/mのエネルギーで試料を20分間加熱し、この間の総発熱量が8MJ/m以下であること、さらに、200kW/mを超える発熱が10秒以上継続しないこと、さらに加熱終了後であっても貫通孔が無いことが求められる。
本発明の透明積層シートは、シートの構成により発熱量を抑え、ガラス繊維により貫通を防ぐことでこの基準を満たす。
本発明の透明積層シートは、建築物、又は輸送機械において、透明性と不燃性を兼ね備えた内装材料として用いることができる。具体的には防煙垂壁材料やドア部材、壁材や仕切り板、照明部材、テーブルや椅子などの材料が挙げられる。
また、本発明には、本発明の透明積層シートを用いた建築部材や輸送機械も含まれる。
また、本発明の透明積層シートを光源用基材として使用することも好適である。例えば有機発光素子等を光源とするフレキシブル照明を建築物の内部で使用する場合、いわゆる壁面や膜天井といったものに近似した使用形態をとることになり、火災発生時の安全性のために不燃性を求められる。この用途としても好適な基材である。
本発明で示される建築物の用途としては、例えば、住宅、事務所、工場、店舗、学校、図書館、博物館、劇場、宿泊施設、官公庁舎、車庫、倉庫、病院、駅舎や空港、競技場等に好適に用いられる。
本発明で示される輸送機械とは、例えば、乗用車、貨物車、バス、土木建設作業機械車両、農業用機械車両、荷役作業車両等の車両、旅客車、貨車、機関車等の鉄道車両等、客船、貨物船、漁船等の船舶等、旅客機、貨物機等の航空機等を指す。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
合成例1:水酸基含有化合物の酸無水物付加体(a−2)の調製
表中記載の水酸基含有化合物を0.1モル、表中記載の酸無水物1、二種の酸無水物を合せて使用した場合は酸無水物1と酸無水物2を表中記載量加え、さらに溶剤としてメチルエチルケトンを固形分で70質量%となるよう加えた。
溶液を撹拌しながら70℃で6時間反応を行い、付加体の調製を行った。
反応終了は、GPC(ゲル透過クロマトグラフ)を用いて、酸無水物のピークが消失していることを確認して、かつ滴定法により酸価を測定し終点を確認した。酸価の測定は溶液で実施し、固形分(70質量%)で換算した値を記載した。
Figure 2018202690
表中略語
TMP:トリメチロールプロパン(三官能、Mw=134)
DiTMP:ジトリメチロールプロパン(四官能、Mw=250)
CHDM:シクロヘキサンジメタノール(二官能、Mw=144)
TCDDM:トリシクロデカンジメタノール(二官能、Mw=196)
THI:トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(三官能、Mw=258)
2EH:2−エチルヘキシルジオール(二官能、Mw=146)
MH:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸
TMAH:ヘキサヒドロ無水トリメリット酸
合成例2:水酸基含有化合物に、酸無水物カルボン酸ハライドを反応させて得られる多官能酸無水物化合物の調製
撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、窒素パージを施しながら、表中記載の酸無水物カルボン酸ハライドを表中記載量、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)をハライドに対して固形分が70質量%となるようテトラヒドロフラン(THF)を加えて均一溶液とした。
この溶液を攪拌しながら5℃まで冷却後、表中記載の水酸基含有化合物にピリジンをカルボン酸ハライドに対して小過剰の1.2当量、さらに水酸基含有化合物に対して、固形分が70質量%となるようTHFを加えて均一にした溶液を、液温を10℃以下に保ちながら徐々に滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、次いで50℃まで昇温し、反応を8時間継続した。続いて、反応液を20℃まで冷却し、不溶解分であるピリジン塩酸塩をろ去した後、ろ液を濃縮した。濃縮物を酢酸エチル120mlに溶解させ、30mlの水で3回洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。無水硫酸マグネシウムをろ去した後、ろ液を濃縮し生成物を得た。
GPCを用いて、原料となるアルコール分と酸無水物が無いことを確認後酸価の測定で反応終点を確認した。
酸価の測定は、試料をTHFで溶解させたのち、過剰量の純水を加え50℃一時間撹拌し酸無水物を加水分解した後、滴定を行った。
Figure 2018202690
表中略語
PE4EO:ペンタエリスリトールエチレンオキサイド4モル付加物(四官能、Mw=321)
THI:トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(三官能、Mw=258)
HTAC:水添無水トリメリット酸クロリド
実施例1及び比較例1:熱硬化性樹脂組成物(a)の調製
熱硬化性樹脂として、表中記載のエポキシ樹脂(a―1)を表中記載量、硬化剤(a−2)の固形分質量を記載量、溶剤としてメチルエチルケトンを固形分で70質量%になるように加え、樹脂分を溶解させた。この際、合成例1で調製した(a−2)は、固形分70質量%のメチルエチルケトン溶液として使用したため、実施例1で加えたメチルエチルケトン溶剤は差分を追加した。
また、エポキシ樹脂(a−1)は、屈折率の高い芳香族系のエポキシ樹脂と、屈折率調整を目的に、脂肪族系のエポキシ樹脂を加えた。
硬化性触媒としてトリフェニルホスフィンを樹脂固形分に対して0.5質量%加えて、熱硬化性樹脂組成物(a)を調整した。
光学的屈折率を測定するため、樹脂組成物のみで厚さ200μm程度に剥離加工を施したフイルム上に塗工し、さらに110℃のオーブンで溶剤を乾固、さらに150℃で3時間硬化させた試験片を用いて屈折率の測定を行った。
また硬化性樹脂(a)の硬化後の屈折率測定は、JIS K7142:2014に示されるA法にて、589nmにおける屈折率を測定した。
また、今回の実施例で使用するガラスクロスの589nmにおける屈折率は、1.555である。
Figure 2018202690
表中略語
NC−6300:(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ化合物(多官能、平均として約4官能、日本化薬製)
RE−310S:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(二官能、日本化薬製)
jER1001:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(二官能、三菱化学製)
EHPE:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物 (EHPE−3150、多官能、脂肪族、ダイセル化学製)
NER−1202:多官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂(多官能、平均として3.5官能、日本化薬製)
EPPN−201:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(多官能、平均として4官能
日本化薬製)
EOCN−103S:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(多官能、平均として7官能
日本化薬製)
PGE:フェニルグリシジルエーテル(単官能)
MH:ヘキサヒドロ無水フタル酸
実施例2、及び比較例2:シート(A)の調製
実施例1、比較例1で得られた硬化性樹脂組成物をE−ガラスからなるガラスクロス(IPC品番を表中記載)に含浸させた。含浸させたシートは、棒に吊るしながら110℃10分ほど乾燥させた。乾燥後のシートの厚さがおおよそ50〜55μm(実施例2−17はおおよそ80μm、実施例2−18はおおよそ170μm、実施例2−19〜2−21はおおよそ67μm)となるように、適宜樹脂を溶剤(メチルエチルケトン)で希釈、調整しながらシートを作成した。このときの樹脂量は、シート(A)を10cm角に切り出して質量を測定し、そこから樹脂を含浸させる前のガラスクロスのみの質量の差をとって樹脂量とした。
この実施例でのシート(A)は、いずれも反応は完結しておらず後工程での貼合を行った後に反応を完結させる。
Figure 2018202690
実施例3及び比較例3:熱硬化系透明積層シートの調製
実施例2で調製した熱硬化系シート(A)を30cm角に裁断し、やや大きな32cm角に裁断した表中記載の透明樹脂層(B)として厚さ50μmの易接着処理ポリエチレンテレフタレートフイルム(東洋紡製)で両方を挟み、重ねあわせたのち、プレス板の汚染を防ぐ目的で35cm角に裁断したフッ素樹脂フイルム(アフレックス、旭硝子製)をさらに上下に重ねたうえ、真空プレス機で真空下、1MPaで加圧しながら130℃で3時間硬化させた。
硬化終了後、冷却したのち透明積層シートを取り出し、フッ素樹脂フイルムを剥離して、(A)の入っていない周辺部を裁断し、透明積層シートを得た。
透明性の評価
得られた積層シートを目視でガラスクロスの散乱光による色目(着色)を評価した。この散乱光は、樹脂(a)とガラス繊維(b)の屈折率の整合性に由来し、樹脂の屈折率がガラス繊維よりも高くなると青色となってみえ、逆に樹脂の屈折率が低くなると橙色となってみえる。屈折率が整合すると、わずかに紫色となって見える。
今回の実施例で用いたガラスクロスの屈折率は、JIS K7142:2014に示されるB法にて589nmにおける屈折率を測定した。ガラスクロスの屈折率は、1.555であった。
また樹脂層(B)の屈折率は、同じくJIS K7142:2014に示されるA法にて、589nmにおける屈折率を測定した。
接着性の評価
積層シートの両面に粘着テープを貼り、それを両手で持ち左右に引っ張ることで接着性を評価した。
○:(A)−(B)面で剥がれることなく、テープが透明積層シートから剥がれた。
△:(A)−(B)面で抵抗感をもちながら剥がれた。
×:(A)−(B)面で抵抗感なく剥がれた。
強靭性の評価
積層シートを手で捩り、コア層となっているシート(A)由来の樹脂の割れをみた。樹脂が脆弱であると、内部に亀裂が入り透明に見えなくなる。例えば、内装材としての用途を想定した場合、建築現場で施工時の取扱いの難易度となる。
○:亀裂なし
△:僅かに亀裂が見える
×:亀裂あり
弾性の評価
弾性、所謂コシの評価として、試料を幅12.7mm、長さ30mmに切り出し、スパン幅20mm三点曲げジオメトリーを用いて、歪0.1%、1Hzでのオシレーション測定を行い、応力の測定を行った。応力が高い方がシートの特性上好ましい。
外観評価(透過光歪みと面歪み)
調製した透明積層シートを外寸法30cm角、内寸法28cm角のアルミ枠に、両面テープを用いて枠に貼りつけ、模擬防煙壁を作成した。
これを、一般的な昼間の事務室の天井から吊るし、パネラー5人でその外観を比較評価した。
パネラーそれぞれで○、△、×で採点し最も多かった評価を結果とした。
透過光歪み:透過させて見える風景に歪みがないこと。これは主に積層シートを構成するシート(A)と透明樹脂層(B)の厚みのムラによって生じるレンズ様の効果によるものと考えられる。
○:歪みが殆どない、もしくはそれほど目立たない。
△:歪みはあるものの、許容範囲である
×:歪みがあり、透過して見える風景がきちんと見えない。
耐光性の評価
岩崎電気、スーパーUVテスター装置を用いて、積層シートの耐光性を評価した。照射は8時間おこない、照射前と照射後の変色を目視評価した。
○:変色が殆どない。
△:僅かに変色があるものの、許容範囲である
×:変色している。透過して見える風景がきちんと見えない。
比較例3−1は、エポキシ樹脂の硬化剤としてアミン系硬化剤を用いた場合について検討した。
比較例3−2、3−3は、樹脂(a)の屈折率とガラス繊維(b)の屈折率の差について検討した。
比較例3−4は、エポキシ樹脂に単官能の化合物を用いた場合について検討した。
Figure 2018202690
以上の結果から、シート(A)を構成する樹脂(a)の屈折率が、今回使用したガラスクロスの値(今回の実施結果では1.555)からの差、0.005以下であることで、透明積層シート中のガラスクロスが見えにくくなることが示された。(実施例3−1〜3−18、比較例3−2〜3−3)。
エポキシ樹脂(a)の検討として、多官能のエポキシ樹脂を用いることで積層シートに高い強靭性を付与できることが示された。(実施例3−1〜3−18は二官能以上、比較例3−4は単官能)。
これらのうち、特に一分子中に3つ以上のエポキシ基を有する化合物から得られる積層シートは、面歪みや弾性に優れることが示された。(実施例3−4、3−14〜3−16は三官能、一方実施例3−12〜3−13は二官能のエポキシ樹脂から得られた。)
とくに、多官能ビスフェノールA系(実施例3−14)、(4(4(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)型エポキシ化合物(実施例3−1〜3−11)はそれぞれの特性をバランスよく両立することがわかった。
硬化剤として、ポリカルボン酸、または酸無水物が好ましく、良好な硬化物を与える(実施例3−1〜3−18、比較例3−1)。
特に多官能アルコール類から誘導される多官能カルボン酸化合物(実施例3−1〜3−2)、架橋多環ジオール(実施例3−4〜3−6)、多官能酸無水物(実施例3−10〜3−11)は特に好適な特性を示す。
実施例4:樹脂層(B)の検討
実施例2で得られたシート(A)と、表中記載の樹脂層(B)を実施例3と同様の方法で積層させて、本発明の透明積層シートを調製した。
得られたシートの特性も実施例3記載の方法に準じて評価を行った。
積層総厚は、得られたシートの厚さをマイクロメーターにより測定を行った。
Figure 2018202690
表中略語
PET:表面易接着処理(コロナ放電処理)ポリエチレンテレフタレート樹脂フイルム
PMMA:表面易接着処理(コロナ放電処理)ポリメチルメタアクリレート樹脂フイルム
TAC:表面易接着処理(加水分解処理)トリアセチルセルロース樹脂フイルム
COP:表面易接着処理(コロナ放電処理)シクロオレフィン樹脂フイルム
PVA:表面易接着処理(コロナ放電処理)ポリビニルアルコール樹脂フイルム
PVC:表面易接着処理(コロナ放電処理)ポリ塩化ビニル樹脂フイルム
PC:表面易接着処理(コロナ放電処理)ポリカーボネート樹脂フイルム
OPP:表面易接着処理(コロナ放電処理)二軸延伸ポリプロピレン樹脂フイルム
以上の結果から、ポリエステル系樹脂であるポリエチレンテレフタレート樹脂(実施例4−1)、変性セルロース系樹脂であるトリアセチルセルロース樹脂(実施例4−3〜実施例4−4、実施例4−10〜実施例4−12)からなる積層シートが、特に好適な特性を示すことがわかった。
また、シート(A)の厚さを一定に保ちながら、ガラスクロス(b)の厚さと硬化性樹脂組成物の量を調整した、即ち樹脂重量比を変化させた結果(実施例4−13〜4−15)、硬化性樹脂組成物の重量比を高めることで、透明積層シートの弾性が高くなることが示された。
実施例5:不燃性評価
実施例4で調製した透明積層シートをISO5660−1:2015に準じた方法で、不燃性評価を実施した。具体的には、10cm角に裁断したシートを用い、試験体表面の輻射量が50kW/mとなるよう設定したコーンヒーターで加熱し、その際発生する熱量を、消費された酸素量から算定する。
不燃性の基準を下に示す。
加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下であること。
加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂や穴がないこと。
加熱開始後20分間、最高発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えないこと。
測定は、東洋精機製作所製、ISO5660−1準拠、コーンカロリーメータ発熱試験機を使用して、総発熱量、最高発熱速度、および200kW/m超過時間を測定した。さらに、試験終了後のシートに貫通孔の有無を確認した。
Figure 2018202690
以上の結果から、ISO5660−1:2015の不燃性評価と、透明積層シートの有機成分の含有量、即ち、硬化性樹脂組成物(a)と透明樹脂層(B)の合計には相関をもち、300g/m、好ましくは250g/m以下であることで、不燃性レベルに達することが示された。
この透明積層シートの特徴を生かす用途として、透明性であり、かつその存在が目立たない、さらに不燃性であるという特徴を生かして、建築物や運輸車両の内装材料として好適に使用できる。特に防煙膜や防煙垂壁の部材として好適に使用できる。
さらに不燃性を求められるフレキシブルディスプレイやフレキシブル照明の基材としても好適に使用できる。この場合は不燃性が求められる場合や、使用していないときには目立たない等の特性が生かせる。

Claims (10)

  1. 硬化性樹脂組成物(a)をガラス繊維(b)に複合化して得られるシート(A)の両面を透明樹脂層(B)で被覆して得られるシートであって、硬化性樹脂組成物(a)が、一分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物(a−1)と、1分子中に少なくとも2つ以上のカルボキシ基もしくは酸無水物基を有する化合物(a−2)を含んでいることを特徴とし、かつ硬化後の硬化性樹脂組成物(a)とガラス繊維(b)の光学的屈折率の差が、0.005以下であることを特徴とする透明積層シート。
  2. エポキシ基を有する化合物(a−1)が、1分子中に3つ以上のエポキシ基を有する請求項1に記載の透明積層シート。
  3. 化合物(a−2)が、一分子中に少なくとも3つ以上のカルボキシ基、もしくは酸無水物基を有する請求項1に記載の透明積層シート。
  4. 硬化性樹脂組成物(a)を構成する樹脂と透明樹脂層(B)を構成する樹脂の合計が300g/m以下である請求項1に記載の透明積層シート。
  5. 透明積層シートの全光線透過率が88%以上である請求項1に記載の透明積層シート。
  6. ISO5660−1:2015で定められた不燃性評価試験において、不燃材料としての基準を満たしている請求項1に記載の透明積層シート。
  7. シート(A)と透明樹脂層(B)を積層する際、シート(A)の反応が完了する前に透明樹脂層(B)を積層し、その後反応を完結させて得られる請求項1に記載の透明積層シートの製造方法。
  8. 請求項1に記載の透明積層シートの建築物、または輸送機械の内装材料としての使用。
  9. 請求項1に記載の透明積層シートの建築物、または輸送機械で用いられる光源基材としての使用。
  10. 請求項1に記載の透明積層シートを用いた建築部材又は輸送機械。
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