JP2018202420A - レーザー加工方法及びレーザー加工装置並びに電子機器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 レーザー加工に伴うバリを簡単に除去する。【解決手段】 所定の走査経路Sに沿うレーザー光照射を、加工対象物2における所定の被加工領域Rに複数回重ねるようにしたレーザー加工方法であって、前記複数回のレーザー光照射のうち、少なくとも1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路S’を、先のレーザー光照射の走査経路Sに対しずらすことで、そのずれた走査経路S’が、先のレーザー光照射により被加工領域Rの外側に形成されるバリb2を覆うようにした。【選択図】 図4
Description
本発明は、加工対象物の被加工領域にレーザー光を照射するようにしたレーザー加工方法及びレーザー加工装置並びに電子機器の製造方法に関するものである。
従来、加工対象物の被加工領域にレーザー光を照射して、局所的に高温となった表面層を蒸発させて、加工対象物に溝や穴等の凹部を形成したり、加工対象物を切断したり、あるいは加工対象物を部分的に変質させたりするレーザーアブレーション加工が知られている。
このような加工では、被加工領域以外の部分にレーザー光による悪影響を与えないことが望ましいが、現実的には、被加工領域の外側に隆起したバリが形成されてしまう場合がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載される発明では、レーザーアブレーション加工により溝の両側に隆起するバリを、加工対象物を切断するための切削ブレードにより切削し除去するようにしている。
このような加工では、被加工領域以外の部分にレーザー光による悪影響を与えないことが望ましいが、現実的には、被加工領域の外側に隆起したバリが形成されてしまう場合がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載される発明では、レーザーアブレーション加工により溝の両側に隆起するバリを、加工対象物を切断するための切削ブレードにより切削し除去するようにしている。
しかしながら、上記従来技術によれば、レーザー光による加工工程以外に、切削ブレードによる機械加工の工程を要し、レーザー発振器以外の切削加工機械も必要である。そこで、レーザー加工に伴うバリを、より簡単に除去することが求められる。
このような課題を解決するために、本発明は以下の構成を具備するものである。
所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工方法であって、前記複数回のレーザー光照射のうち、少なくとも1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うようにしたことを特徴とするレーザー加工方法。
所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工方法であって、前記複数回のレーザー光照射のうち、少なくとも1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うようにしたことを特徴とするレーザー加工方法。
また、他の手段としては、以下の構成を具備する。
レーザー発振器と、前記レーザー発振器から発せられるレーザー光を走査する光走査部と、前記光走査部を制御する制御部とを備え、所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工装置であって、前記制御部が、前記複数回のレーザー光照射のうち、1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うように、前記光走査部を制御することを特徴とするレーザー加工装置。
レーザー発振器と、前記レーザー発振器から発せられるレーザー光を走査する光走査部と、前記光走査部を制御する制御部とを備え、所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工装置であって、前記制御部が、前記複数回のレーザー光照射のうち、1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うように、前記光走査部を制御することを特徴とするレーザー加工装置。
さらに、他の手段としては、以下の構成を具備する。
上記レーザー加工方法を含む電子機器の製造方法。
上記レーザー加工方法を含む電子機器の製造方法。
また、本願明細書では、以下の発明を開示している。
上記レーザー加工方法又は上記製造方法によって製造された電子機器。
上記レーザー加工方法又は上記製造方法によって製造された電子機器。
さらに、本願明細書では、以下の発明を開示している。
上記レーザー加工装置を用いて製造された電子機器。
上記レーザー加工装置を用いて製造された電子機器。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の説明で異なる図における同一符号は同一機能の部位を示しており、各図における重複説明は適宜省略する。
図1は、本発明に係るレーザー加工装置を示す。
このレーザー加工装置1は、レーザー光を発するレーザー発振器10と、レーザー発振器10から発せられるレーザー光を走査する光走査部20と、加工対象物2を載置する載置部30と、レーザー発振器10及び光走査部20等を制御する制御部40とを備え、所定の走査経路S(図3参照)に沿うレーザー光照射を、加工対象物2における所定の被加工領域R(図2参照)に複数回重ねる。
このレーザー加工装置1は、レーザー光を発するレーザー発振器10と、レーザー発振器10から発せられるレーザー光を走査する光走査部20と、加工対象物2を載置する載置部30と、レーザー発振器10及び光走査部20等を制御する制御部40とを備え、所定の走査経路S(図3参照)に沿うレーザー光照射を、加工対象物2における所定の被加工領域R(図2参照)に複数回重ねる。
図示例の加工対象物2は、図示例によれば,平板状の金属製部材である。
この加工対象物2には、その表面及び/又は裏面の被加工領域Rに、レーザー加工装置1によって被加工部2aが形成される。
被加工領域Rは、レーザー加工装置1によって加工される加工対象物2上の領域であり、制御部40の記憶装置にデータとして予め記憶されている。図示例によれば、この被加工領域Rは矩形状に確保されている。
被加工部2aは、被加工領域Rに加工される平面視矩形状の有底の凹部又は凹溝であり、例えばロボットハンド等によって把持するために用いられる。
この加工対象物2には、その表面及び/又は裏面の被加工領域Rに、レーザー加工装置1によって被加工部2aが形成される。
被加工領域Rは、レーザー加工装置1によって加工される加工対象物2上の領域であり、制御部40の記憶装置にデータとして予め記憶されている。図示例によれば、この被加工領域Rは矩形状に確保されている。
被加工部2aは、被加工領域Rに加工される平面視矩形状の有底の凹部又は凹溝であり、例えばロボットハンド等によって把持するために用いられる。
レーザー発振器10は、LD(レーザーダイオード)やLED(発光ダイオード)などの励起光源からの励起光を増幅してパルスレーザー光を出力する周知の装置であり、制御部40からの指令により動作する。
光走査部20は、パルスレーザー光を所定方向へ向ける単数または複数のガルバノスキャナ装置21と、ガルバノスキャナ装置21のミラーにより反射されたパルスレーザー光を、加工対象物2上の被加工領域Rに集光させるfθレンズ22とを具備し、制御部40からの指令により動作することで、レーザー発振器10から出射されるパルスレーザー光を、所定の操作経路Sに沿うように走査する。
各ガルバノスキャナ装置21は、レーザー光を反射させるミラーと、該ミラーを所定角度回転させる駆動源(例えばステッピングモータ等)等から構成される。図1中、符号23は、制御部40の制御電力を増幅して各ガルバノスキャナ装置21の駆動源へ供給するアンプである。
載置部30は、加工対象物2を載置するための構成であればよく、必要に応じて、加工対象物2を不動に固定するためのクランプや、複数の加工対象物2を順次に搬送してレーザー照射方向側の所定位置に停止する搬送装置等を具備する。
制御部40は、レーザー発振器10及びアンプ23等に電気的に接続された制御基板41と、該制御基板41に電気的に接続されたコンピュータ42とから構成される。
コンピュータ42は、記憶装置及び入出力装置等を備えたパーソナルコンピュータである。このコンピュータ42は、加工対象物2の被加工領域R上の走査経路S(図3参照)、被加工領域R毎のレーザー光照射の回数、レーザー発振器10の発停のタイミング等を記憶しており、これらのデータに基づく制御指令を制御基板41へ転送する。
そして、制御基板41は、コンピュータ42から入力される制御指令に応じて、レーザー発振器10及び光走査部20等を制御するための電気信号を送信する。
なお、制御部40の他例としては、マイコンやプログラマブルコントローラ、その他の制御回路等を用いて、前述した制御基板41及びコンピュータ42等の機能を有する一体の制御回路とすることが可能である。
コンピュータ42は、記憶装置及び入出力装置等を備えたパーソナルコンピュータである。このコンピュータ42は、加工対象物2の被加工領域R上の走査経路S(図3参照)、被加工領域R毎のレーザー光照射の回数、レーザー発振器10の発停のタイミング等を記憶しており、これらのデータに基づく制御指令を制御基板41へ転送する。
そして、制御基板41は、コンピュータ42から入力される制御指令に応じて、レーザー発振器10及び光走査部20等を制御するための電気信号を送信する。
なお、制御部40の他例としては、マイコンやプログラマブルコントローラ、その他の制御回路等を用いて、前述した制御基板41及びコンピュータ42等の機能を有する一体の制御回路とすることが可能である。
次に、上記構成のレーザー加工装置1によって、加工対象物2に被加工部2aを形成するレーザー加工方法(手順)について、詳細に説明する。
図1に示すように、載置部30の所定部分に加工対象物2が載置されると、制御部40は、レーザー発振器10からレーザー光を発振するとともに、光走査部20を制御することで、所定の走査経路Sに沿うレーザー光照射を、加工対象物2における所定の被加工領域Rに複数回重ねる。この重ね回数は、被加工領域Rに加工される被加工部2aの深さ等に応じて適宜に設定され、例えば20回程度に設定することが可能である。
図1に示すように、載置部30の所定部分に加工対象物2が載置されると、制御部40は、レーザー発振器10からレーザー光を発振するとともに、光走査部20を制御することで、所定の走査経路Sに沿うレーザー光照射を、加工対象物2における所定の被加工領域Rに複数回重ねる。この重ね回数は、被加工領域Rに加工される被加工部2aの深さ等に応じて適宜に設定され、例えば20回程度に設定することが可能である。
ここで、走査経路Sは、被加工領域Rを加工するためにレーザー光が走査される一回分の経路であり、図3に示すように、レーザー光照射を加工対象物2の面に沿って始端部s11から終端部s12に連続して移動させる連続照射経路s1と、レーザー加工装置1によるレーザー光照射を停止した状態でガルバノスキャナ装置21による照射開始位置を始端部s11側へ戻す位置決め経路s2との二種類の経路を複数並設してなる。
連続照射経路s1(図3中の矢印付の実線参照)は、被加工領域Rの外縁である一辺部と略平行に直線状に延設された経路であり、その延設方向に対し直交する方向へ略等間隔に複数並設される。
また、位置決め経路s2(図3中の破線参照)、隣接する連続照射経路s1,s1のうち、先の連続照射経路s1の終端部s12と、後の連続照射経路s1の始端部s11とを直線状に斜めに結ぶ経路である。
また、位置決め経路s2(図3中の破線参照)、隣接する連続照射経路s1,s1のうち、先の連続照射経路s1の終端部s12と、後の連続照射経路s1の始端部s11とを直線状に斜めに結ぶ経路である。
走査経路Sを構成する複数の連続照射経路s1のうち、一番最初の連続照射経路s1は、被加工領域Rの一辺部r1に沿って延設され、一番最後の連続照射経路s1は、前記一辺部r1に対向する他辺部r2に沿って延設される(図3参照)。
このため、走査経路Sに沿うレーザー光照射が複数回行われると、一辺部r1に沿う被加工領域Rの外側部分と、他辺部r2に沿う被加工領域Rの外側部分には、それぞれ、レーザー光照射のエネルギーにより直線状に隆起したバリb1,b2が形成される。
このため、走査経路Sに沿うレーザー光照射が複数回行われると、一辺部r1に沿う被加工領域Rの外側部分と、他辺部r2に沿う被加工領域Rの外側部分には、それぞれ、レーザー光照射のエネルギーにより直線状に隆起したバリb1,b2が形成される。
次に、制御部40は、光走査部20を制御することで、前記複数回のレーザー光照射のうち、1回目よりも後(好ましくは最後から2回目)のレーザー光照射の走査経路S’(図4参照)を、先のレーザー光照射の走査経路Sに対し、連続照射経路s1の並設方向に直交する一方向側(図4の上方向側)へ、連続照射経路s1一つ分ずらし、前記一方向側の最端部の連続照射経路s1’によってバリb2が覆われるようにする。
このため、ずれた走査経路S’のレーザー光照射により、バリb2が除去される(図6(c)参照)。
このため、ずれた走査経路S’のレーザー光照射により、バリb2が除去される(図6(c)参照)。
次に、制御部40は、光走査部20を制御することで、前記複数回のレーザー光照射のうち、最後のレーザー光照射の走査経路S”(図5参照)を、前記一方向側に対する逆方向側(図5の下方向側)へずらすことで、前記逆方向側の最端部の連続照射経路s1”によりバリb1が覆われるようにする。
このため、ずれた走査経路S”のレーザー光照射により、バリb1が除去される(図6(d)参照)。
このため、ずれた走査経路S”のレーザー光照射により、バリb1が除去される(図6(d)参照)。
そして、例えば、被加工部2aをロボットハンドの被把持部として用いる場合には、加工対象物2の裏面側にも、同様にして被加工部2aが形成される。
よって、加工対象物2の表面又は裏面において、被加工部2a以外の部分は、バリb1,b2のない略平坦な面になる。
なお、バリb1,b2のあった部分は、それぞれ、レーザー光により変質したレーザー加工痕が残るが、このレーザー加工痕は、その周囲の面と略面一になるため、実用上の問題はしょうじない。
よって、加工対象物2の表面又は裏面において、被加工部2a以外の部分は、バリb1,b2のない略平坦な面になる。
なお、バリb1,b2のあった部分は、それぞれ、レーザー光により変質したレーザー加工痕が残るが、このレーザー加工痕は、その周囲の面と略面一になるため、実用上の問題はしょうじない。
なお、上記手順によれば、最後から2回目の走査経路S’が前記一方向側へずれるため、この時点では、その逆方向側に、レーザー光照射を受けない未照射部分p1(図4参照)が形成されるが、走査経路S’の回数(1回)が、走査経路Sの重ね回数に対し十分に小さいため、未照射部分p1近傍の平坦度について実用上の問題は生じない。
同様に、上記手順によれば、最後の走査経路S”が前記逆方向側へずれるため、この時点では、前記一方向側に、レーザー光照射を受けない未照射部分p2(図5参照)が形成されるが、走査経路S”の回数(1回)が、走査経路Sの重ね回数に対し十分に小さいため、未照射部分p2近傍の平坦度について実用上の問題は生じない。
なお、他例としては、走査経路S’,S”におけるレーザー発振器10の出力を、先の走査経路Sにおけるレーザー発振器10の出力よりも小さくして、被加工部2aの平坦度をより向上することも可能である。
同様に、上記手順によれば、最後の走査経路S”が前記逆方向側へずれるため、この時点では、前記一方向側に、レーザー光照射を受けない未照射部分p2(図5参照)が形成されるが、走査経路S”の回数(1回)が、走査経路Sの重ね回数に対し十分に小さいため、未照射部分p2近傍の平坦度について実用上の問題は生じない。
なお、他例としては、走査経路S’,S”におけるレーザー発振器10の出力を、先の走査経路Sにおけるレーザー発振器10の出力よりも小さくして、被加工部2aの平坦度をより向上することも可能である。
また、図示例によれば、加工対象物2を水平状にセットし、その上方側からレーザー光を照射したが、他例としては、加工対象物2を垂直状にセットし、その側方側からレーザー光を照射する態様とすることも可能である。
また、上記実施形態によれば、光走査部20の動作によって走査経路Sを前記のようにずらすようにしているが、他例としては、加工対象物2を移動可能な構成とし、加工対象物2の移動によって走査経路Sを前記同様にずらす構成とすることも可能である。
また、上記実施形態によれば、制御部40に予め記憶したプログラムにより走査経路Sを前記のようにずらすように制御したが、他例としては、手動操作により光走査部20又は加工対象物2を動かし走査経路Sをずらすようにすることも可能である。
また、上記実施形態によれば、最後から2回目の走査経路S’と、最後の走査経路S”を、先の走査経路Sに対しずらすようにしたが、他例としては、前記以外の途中の走査経路を、その先の走査経路に対しずらしてバリを照射することも可能である。
また、上記実施形態によれば、特に好ましい態様として、複数並設された連続照射経路のうち、その並設方向の最端部の単一の連続照射経路s1’(又はs1”)により一列のバリb2(又はb1)を覆うようにしたが、他例としては、前記並設方向の途中の連続照射経路によりバリを覆う態様や、複数の連続照射経路により一列のバリを覆う態様等とすることも可能である。
また、上記実施形態によれば、被加工部2aを凹部としたが、他例としては、被加工部2aを貫通孔とした態様や、被加工部2aが加工対象物2の切断部分である態様、被加工部2aを部分的に変質した表示(例えば、マーキングや図柄等を含む)とした態様とすることも可能である。
次に、上述したレーザー加工方法を含む電子機器の製造方法について説明する。
図7は、この製造方法によって製造された電子機器Aを示す。
電子機器Aは、例えばカメラモジュールであり、ケース3、レンズ4、電子回路や撮像素子等を一体に有する基板5等を具備している。
図7は、この製造方法によって製造された電子機器Aを示す。
電子機器Aは、例えばカメラモジュールであり、ケース3、レンズ4、電子回路や撮像素子等を一体に有する基板5等を具備している。
ケース3は、下方を開口した中空の直方体状に形成され、その上壁部にレンズ4を外部に臨ませるための貫通孔を有する。
このケース3の対向する両側面には、上述した加工対象物2の被加工部2aと同様にして加工された被加工部2a,2aが設けられる。
このケース3は、レンズ4が組み込まれた状態で、例えば製造用ロボットのエンドエフェクタ(ハンド部)によって把持され、基板5上に装着される。
このケース3の対向する両側面には、上述した加工対象物2の被加工部2aと同様にして加工された被加工部2a,2aが設けられる。
このケース3は、レンズ4が組み込まれた状態で、例えば製造用ロボットのエンドエフェクタ(ハンド部)によって把持され、基板5上に装着される。
よって、上記構成の電子機器A及びその製造方法によれば、前記エンドエフェクタがバリのない被加工部2a,2aを把持するため、エンドエフェクタとバリの接触による把持エラー等を生じることなく、電子機器Aを組み立てる際の生産性が良好である。
また、完成後の電子機器A(カメラモジュール)を、他の製造用ロボットにより、例えばスマートホンやデジタルカメラ等の機器に組込む際も、エンドエフェクタとバリの接触による把持エラー等を生じることがなく、生産性が良好である。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1:レーザー加工装置
2:加工対象物
10:レーザー発振器
20:光走査部
40:制御部
A:電子機器
R:被加工領域
S,S’,S”:走査経路
b1,b2:バリ
s1:連続照射経路
s2:位置決め経路
2:加工対象物
10:レーザー発振器
20:光走査部
40:制御部
A:電子機器
R:被加工領域
S,S’,S”:走査経路
b1,b2:バリ
s1:連続照射経路
s2:位置決め経路
Claims (5)
- 所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工方法であって、
前記複数回のレーザー光照射のうち、少なくとも1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うようにしたことを特徴とするレーザー加工方法。 - 前記複数回のレーザー光照射のうち、最後から2回目のレーザー光照射の走査経路を、一方向側へずらすことで、このずれた走査経路が、前記一方向側において前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆い、最後のレーザー光照射の走査経路を、前記一方向側に対する逆方向側へずらすことで、このずれた走査経路が、前記逆方向側において前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うようにしたことを特徴とする請求項1記載のレーザー加工方法。
- 前記走査経路は、レーザー光照射を始端部から終端部に連続して移動させる連続照射経路を、該連続照射経路の交差方向へ複数並設してなり、
前記ずれた走査経路は、複数並設された前記連続照射経路のうち、その並設方向の最端部の連続照射経路により前記バリを覆うことを特徴とする請求項1又は2記載のレーザー加工方法。 - レーザー発振器と、前記レーザー発振器から発せられるレーザー光を走査する光走査部と、前記光走査部を制御する制御部とを備え、所定の走査経路に沿うレーザー光照射を、加工対象物における所定の被加工領域に複数回重ねるようにしたレーザー加工装置であって、
前記制御部が、前記複数回のレーザー光照射のうち、1回目よりも後のレーザー光照射の走査経路を、先のレーザー光照射の走査経路に対しずらすことで、そのずれた走査経路が、前記先のレーザー光照射により前記被加工領域の外側に形成されるバリを覆うように、前記光走査部を制御することを特徴とするレーザー加工装置。 - 請求項1〜3何れか1項記載のレーザー加工方法を含む電子機器の製造方法。
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2017
- 2017-05-30 JP JP2017106305A patent/JP2018202420A/ja active Pending
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