JP2018199204A - アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象者への装着が容易であり、よりシンプルな構成及びよりシンプルな制御にて、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができるアシスト装置を提供する。【解決手段】対象者の身体に装着される身体装着具と、アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットとを有し、アクチュエータユニットは、アシスト対象身体部に装着される出力リンク(57R)と、出力リンクを介してアシストトルクを発生するアクチュエータ(45R)と、トルク検出部と、トルク判定手段61Aと、対象者の動作種類を判定する動作種類判定手段61Bと、アシストトルク演算手段61Cと、動作種類に応じた補正を行う補正手段61Dと、回動角度制御手段61Eと、を有している。【選択図】図8

Description

本発明は、対象者のアシスト対象身体部の動作を支援するアシスト装置に関する。
例えば特許文献1には、対象者が、腰の屈伸で重量物を持ち上げる際や、通常の歩行の際に、腰に対する大腿部の動作をアシストする装着式動作補助装置が記載されている。装着式動作補助装置は、対象者の腰に装着される腰フレーム、背当て部、腹当て部、背当て部と腹当て部を結合する結合部材、大腿部に固定される大腿固定部、腰フレームに対して大腿固定部を駆動する駆動機構を備えている。さらに装着式動作補助装置は、対象者の皮膚に貼り付けられる生体信号検出センサ、生体信号検出センサから出力された生体信号に基づいて駆動機構を制御する制御部、を備えている。生体信号検出センサは、筋電位信号や神経伝達信号などの生体電位信号を皮膚から検出するために、微弱電位を検出するための電極を有している。そして生体信号検出センサは、対象者の腰の近傍における左右の大腿部の前側、腰の近傍における左右の大腿部の内側、左右の臀部、腰のやや上方の背中の左右等に、電極の周囲を覆う粘着シールにより、対象者の皮膚に貼り付けられる。
特開2013−173190号公報
特許文献1に記載の装着式動作補助装置では、多数の生体信号検出センサが必要であり、対象者の左右の大腿部前側、左右の大腿部内側、左右の臀部、左右の背中、という具合に非常に多くの個所に生体信号検出センサを貼り付けなければならない。従って、対象者が利用する際の装着時に、非常に手間がかかる。また生体信号検出センサを貼り付ける前に、貼り付ける位置、及び貼り付ける個数(計測個所の1個所に対して、近接させた3個のセンサを貼り付ける等)を決めるのにも手間がかかる。また、多数の生体信号検出センサのそれぞれからの微弱な生体信号からノイズを除去する処理、各生体信号検出センサからの生体信号に基づいて、どのような動作を行っているのか(重量物の持ち上げをしているのか歩行をしているのか等)推測してアシストする処理が、非常に複雑になる可能性がある。さらには、重量物の持ち上げ動作と、歩行の動作を区別する場合は、重量物の持ち上げ時に主に使用される筋肉である腰の周囲と、歩行時に主に使用される筋肉である大腿部の周囲と、に生体信号検出センサを貼り付ける必要があり、非常に多数の生体信号検出センサを必要とする。
また、特許文献1に記載の装着式動作補助装置では、例えば対象者が足元の重量物を持ち上げる動作をアシストする場合等、対象者のアシスト対象身体部の動作がゆっくりとした動作である場合では、どのような動作であるか推測する処理が遅れて、アシストトルクが不足する可能性がある。重量物を持ち上げる場合には、特に、持ち上げ開始時に大きなアシストトルクを必要とするが、動作の推測の遅延に加えて、対象者の持ち上げ動作の速度そのものが遅いので、持ち上げ開始時に充分なアシストトルクを発生させることができない可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、対象者への装着が容易であり、よりシンプルな構成及びよりシンプルな制御にて、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができるアシスト装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、を有するアシスト装置である。そして、前記アクチュエータユニットは、前記アシスト対象身体部の関節回りに回動して前記アシスト対象身体部に装着される出力リンクと、前記出力リンクを介して前記アシスト対象身体部の回動をアシストするアシストトルクを発生する出力軸を有するアクチュエータと、対象者が前記アシスト対象身体部を自身の力で回動させることで前記出力リンクから入力された対象者トルクと、前記出力軸からの前記アシストトルクと、を合成した合成トルクに関するトルク関連信号を出力するトルク検出部と、前記トルク検出部からの前記トルク関連信号に基づいて、前記合成トルクと前記対象者トルクを含む関連トルク情報を判定するトルク判定手段と、判定した前記関連トルク情報に基づいて対象者の動作種類を判定する動作種類判定手段と、判定した前記関連トルク情報に基づいて前記アシストトルクを演算するアシストトルク演算手段と、判定した前記動作種類に基づいて、演算した前記アシストトルクを補正する補正手段と、前記補正手段にて補正した前記アシストトルクに基づいて前記出力軸の回動角度を制御する回動角度制御手段と、を有している、アシスト装置である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記動作種類には、対象者が荷物を持ち上げる動作である持ち上げ動作が含まれており、判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合、前記補正手段は、対象者が荷物の持ち上げを開始した時点から前記荷物の持ち上げを完了した時点までの期間である持ち上げ期間の間において、前記アシストトルクの大きさを補正するアシストトルク量補正、あるいは、前記持ち上げ期間の間における前記対象者トルクの最大値である最大対象者トルクが発生する時点である対象者トルクピーク時点を予測し、前記アシストトルクの最大値である最大アシストトルクを発生させる時点であるアシストトルクピーク時点が、前記対象者トルクピーク時点よりも早くなるように補正するアシストトルク位相補正、の少なくとも一方の補正を行う、アシスト装置である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第2の発明に係るアシスト装置であって、前記補正手段は、前記アシストトルク量補正を行う場合、前記持ち上げ期間の長さに応じて、前記アシストトルク量補正の増量割合を調整する、アシスト装置である。
次に、本発明の第4の発明は、上記第2の発明または第3の発明に係るアシスト装置であって、前記補正手段は、前記アシストトルク位相補正を行う場合、前記持ち上げ期間の長さに応じて、持ち上げを開始した時点から前記アシストトルクピーク時点までの時間を調整する、アシスト装置である。
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記動作種類には、対象者が荷物を持った作業の動作が含まれており、前記アクチュエータユニットは、対象者が荷物を持った作業の動作時において荷物の有無を判定する荷物有無判定手段を有し、前記補正手段は、前記荷物有無判定手段にて判定した荷物の有無に応じて前記アシストトルクを補正する、アシスト装置である。
次に、本発明の第6の発明は、上記第2の発明〜第4の発明のいずれか1つに係るアシスト装置であって、前記アクチュエータユニットは、判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に荷物の有無を判定する荷物有無判定手段を有し、前記補正手段は、判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に前記アシストトルク量補正を行う際、前記荷物有無判定手段にて判定した荷物の有無に応じて前記アシストトルク量補正の補正量を変更する、アシスト装置である。
次に、本発明の第7の発明は、上記第6の発明に係るアシスト装置であって、前記補正手段は、判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に前記アシストトルク量補正を行う際、前記荷物有無判定手段にて荷物無しと判定した場合の前記アシストトルク量補正の補正量を、前記荷物有無判定手段にて荷物有りと判定した場合の前記アシストトルク量補正の補正量よりも小さくする、アシスト装置である。
次に、本発明の第8の発明は、上記第1の発明〜第7の発明のいずれか1つに係るアシスト装置であって、前記アクチュエータユニットは、通信手段を有しており、前記通信手段は、前記対象者トルクを含む対象者に関する情報である対象者情報と、前記アシストトルクを含む前記アクチュエータユニットの入出力に関する情報であるアシスト情報と、を前記アシスト装置とは別に用意された解析システムに送信し、前記解析システムから、前記解析システムによる解析結果を含む解析情報を受信し、前記アクチュエータユニットは、前記解析システムから受信した前記解析情報に基づいて、自身の動作を調整する、アシスト装置である。
第1の発明によれば、身体装着具と、アクチュエータユニットの出力リンクと、を対象者の身体に装着すればよく、多数の生体信号検出センサを必要としていないので、対象者への装着が容易である。また、アクチュエータユニットは、出力リンクと、アクチュエータと、トルク検出部と、トルク判定手段と、動作種類判定手段と、補正手段と、回動角度制御手段と、にてシンプルに構成されている。そして、判定した動作種類に基づいてアシストトルクを補正するので、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができる。
第2の発明によれば、動作種類が持ち上げ動作の場合、アシストトルク量補正またはアシストトルク位相補正、の少なくとも一方の補正を行うことで、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができる。
一般的に、持ち上げ期間が長い場合は、短い場合と比較して、対象者トルクの大きさが小さくなる傾向にあるので、アシストトルクも小さくなる傾向がある。しかし、第3の発明によれば、持ち上げ期間が長い(持ち上げ動作が緩慢な)場合であっても、適切なアシストトルクを発生させることができる。従って、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができる。
一般的に、持ち上げ動作時には、持ち上げ開始時に大きなアシストトルクを必要とする。しかし、持ち上げ期間が長い(持ち上げ動作が緩慢な)場合、持ち上げ開始時点からかなり遅れてアシストトルクがピークとなり、適切なアシストを行うことができない可能性がある。しかし、第4の発明によれば、持ち上げ期間が長い(持ち上げ動作が緩慢な)場合であっても、アシストトルクピーク時点が対象者トルクピーク時点よりも早くなるようにアシストトルクを発生させるので、対象者の動作に応じた適切なアシストトルクを発生させることができる。
第5の発明によれば、対象者の動作が、荷物を持った作業の動作と同じ動作であるにもかかわらず実際には荷物を持っていない場合、必要以上にアシストトルクを発生させることを抑制して対象者が驚かないようにすることができるので、対象者の動作を、より適切にアシストすることができる。
第6の発明によれば、対象者の動作が、荷物を持ち上げる持ち上げ動作の場合に荷物の有無を判定して、荷物の有無に応じて適切にアシストトルク量補正の補正量を変更する。このため、対象者の動作が持ち上げ動作であるが実際には荷物を持っていない場合、必要以上にアシストトルクを発生させることを抑制して対象者が驚かないようにすることができるので、対象者の動作を、より適切にアシストすることができる。
第7の発明によれば、荷物無しと判定した場合の補正量を、荷物有りと判定した場合の補正量よりも小さくするので、対象者の動作が持ち上げ動作であるが実際には荷物を持っていない場合、必要以上にアシストトルクを発生させることを抑制して対象者が驚かないようにすることができる。
第8の発明によれば、アシスト装置とは別に解析システムを用意しておき、アシスト装置からの対象者情報とアシスト情報とを用いて、解析システムにてアシスト装置の動作等を解析する。そして解析システムからの解析情報に基づいて、アシスト装置は自身の動作を調整(アジャスト)する。従って、アシスト装置に高度な解析プログラム等を搭載する必要がなく、対象者に固有の最適な設定等を比較的容易に行うことができる。
アシスト装置の全体構成の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置における身体装着具の外観の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置におけるアクチュエータユニットの外観の例を説明する斜視図である。 アクチュエータユニットの内部構造の例を説明する分解斜視図である。 仮想回動軸線をとおるZY平面にてアシスト装置を切断した断面図であり、回動機構の構造、開き角度付与機構の構造、の例を説明する断面図である。 アシスト装置を装着した対象者が背筋を伸ばしている状態を説明する図である。 図6に示す状態から、対象者が前傾姿勢となり、仮想回動軸線回りにフレーム部及び上半身装着部が回動した状態を説明する図である。 制御装置の入出力を説明する図である。 制御装置の制御ブロック図であり、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」あるいは「荷物横移動」の場合の制御ブロック図である。 制御装置の制御ブロック図であり、動作種類が「歩行」の場合の制御ブロック図である。 図9及び図10に示した制御ブロック図に基づいた処理手順の全体を説明するフローチャートである。 図11に示したフローチャートにおける「右アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図11に示したフローチャートにおける「左アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図11に示したフローチャートにおける「歩行/作業判定」の詳細を説明するフローチャートである。 図11に示したフローチャートにおける「右γを演算」の詳細を説明するフローチャートである。 図11に示したフローチャートにおける「右τss(t)を演算」の詳細を説明するフローチャートである。 図15に示した「右γを演算」の効果を説明する図である。 図16に示した「右τss(t)を演算」の効果を説明する図である。 図1に示したアシスト装置に対して、操作ユニットを備えたアシスト装置の全体構成の例を説明する図である。 操作ユニットの外観の例を説明する図である。 制御装置と操作ユニットの入出力を説明する図である。 操作ユニットによるアシストゲインとアシストタイミングの変更に応じて、制御装置によるアシストゲインとアシストタイミングを変更する動作の例を説明する図である。 図9に示す制御ブロック図に対して、摩擦補償トルクτfricを追加した制御ブロック図を説明する図である。 図10に示す制御ブロック図に対して、摩擦補償トルクτfricを追加した制御ブロック図を説明する図である。 図23及び図24に示した制御ブロック図に基づいた処理手順の全体を説明するフローチャートである。 摩擦補償トルクτfricの例を説明する図である。 図25に示したフローチャートにおける「右アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図25に示したフローチャートにおける「左アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図25に示したフローチャートにおける「歩行/作業判定」の詳細を説明するフローチャートである。 図29に示したフローチャートにおける「荷物の有無を判定」の詳細を説明するフローチャートである。 図25に示したフローチャートにおける「右γを演算」の詳細を説明するフローチャートである。 「荷物の有無を判定」の効果の例を説明する図である。
以下、図1〜図7に基づいてアシスト装置1の全体構造について説明する。アシスト装置1は、例えば、対象者が荷物を持ち上げる際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたり、対象者が歩行する際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたりする装置である。なお、各図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交しており、アシスト装置を装着した対象者から見て、X軸方向は前方向、Y軸方向は左方向、Z軸方向は上方向、に対応している。
●●[アシスト装置1の全体構造(図1〜図7)]
図1に、アシスト装置1の全体の外観を示す。アシスト装置1は、身体装着具2(図2参照)と、アクチュエータユニット4R(図3参照)と、アクチュエータユニット4Lとを有している。身体装着具2は、対象者のアシスト対象身体部(本実施の形態の例では、大腿部)の周囲を含む身体に装着されるものである。アクチュエータユニット4R(4L)は、身体装着具2とアシスト対象身体部に装着されて、アシスト対象身体部の動作を支援(アシスト)する。以下、身体装着具2とアクチュエータユニット4Rを順に説明する。
●[身体装着具2の全体構成(図2)]
図2に示すように、身体装着具2は、対象者の腰回りに装着される腰装着部10と、対象者の上半身のいずれかの位置に装着される上半身装着部20と、腰装着部10と上半身装着部20とを接続するフレーム部30と、を有している。
腰装着部10は、対象者の右半身の腰回りに装着される右腰装着部11Rと、対象者の左半身の腰回りに装着される左腰装着部11Lとを有している。また腰装着部10は、対象者の腰回りに巻回される所定厚さの腰パッド部12Aと、腰パッド部12Aの外周に配置された腰布部12Bと、腰布部12Bの外周に配置された所定厚さの腰ベース部12Cと、にて3層で構成された腰当部12Dを有している。腰パッド部12Aは、例えば弾性部材で構成され、腰ベース部12Cは例えば樹脂等で構成されている。また右腰装着部11Rと、左腰装着部11Lは、対象者への着脱を容易にするために、長さを調整可能なベルト13Rに設けられたバックル13RBと、長さを調整可能なベルト13Lに設けられたバックル13LBと、を有している。
また、腰装着部10には、対象者に装着された場合に対象者の股関節の周囲において対象者の左右方向に延びるように仮想回動軸線15Yが設定されている。仮想回動軸線15Yと右腰装着部11Rとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って右方向に突出した回動軸部15Rが、腰ベース部12Cに固定されている(図5参照)。同様に、仮想回動軸線15Yと左腰装着部11Lとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って左方向に突出した回動軸部15Lが、腰ベース部12Cに固定されている。
上半身装着部20は、対象者の右半身の上半身のいずれかの位置に装着される右上半身装着部21Rと、対象者の左半身の上半身のいずれかの位置に装着される左上半身装着部21Lとを有している。右上半身装着部21Rは、右胸装着部26Rと、ベルト23R及びバックル23RBと、ベルト25Rと、右肩部ベルト24Rとを有している。同様に、左上半身装着部21Lは、左胸装着部26Lと、ベルト23L及びバックル23LBと、ベルト25Lと、左肩部ベルト24Lとを有している。右肩部ベルト24Rと左肩部ベルト24Lとベルト23R、23L、25R、25Lは、長さの調整が可能であり、バックル23RB、23LBは、対象者への上半身装着部20の着脱を容易にする。
右胸装着部26Rと左胸装着部26Lは、対象者の胸を覆うように装着される所定厚さのパッド部22A(例えば弾性部材)と、パッド部22Aの外周に配置された布部22Bと、にて2層で構成されている。なお、ベルト25Rにおける背面の側は背面フレーム部33に接続され、ベルト25Rの前面の側は右胸装着部26Rの背面の側に接続され、右胸装着部26Rの前面の側にはベルト23Rを介してバックル23RBが接続されている。同様に、ベルト25Lにおける背面の側は背面フレーム部33に接続され、ベルト25Lの前面の側は左胸装着部26Lの背面の側に接続され、左胸装着部26Lの前面の側にはベルト23Lを介してバックル23LBが接続されている。このように、ベルト25R、右胸装着部26R、ベルト23R(バックル23RB)、ベルト23L(バックル23LB)、左胸装着部26L、ベルト25L、の経路にて、対象者の右腋下から対象者の胸を経由して対象者の左腋下へと至る胸装着部(右胸装着部26R、左胸装着部26L)が構成されている。
右肩部ベルト24Rは、前面の側が、右胸装着部26Rの前面の上方に接続され、背面の側が、背面フレーム部33に接続されている。このように右肩部ベルト24Rは、アシスト装置1が対象者に装着された場合に、対象者の上半身の正面側(正面の右側)から対象者の肩(右肩)の上を経由して対象者の背面に至る。同様に、左肩部ベルト24Lは、前面の側が、左胸装着部26Lの前面の上方に接続され、背面の側が、背面フレーム部33に接続されている。このように左肩部ベルト24Lは、アシスト装置1が対象者に装着された場合に、対象者の上半身の正面側(正面の左側)から対象者の肩(左肩)の上を経由して対象者の背面に至る。なお、右肩部ベルト24Rにおける背面の側を背面フレーム部33の左側に接続し、左肩部ベルト24Lにおける背面の側を背面フレーム部33の右側に接続して、右肩部ベルト24Rと左肩部ベルト24Lが対象者の背面で交差するようにしてもよい。
フレーム部30は、左右連結フレーム部32と、ボックス32RB、32LBと、回動部32R、32Lと、パッド32RP、32LPと、ボックス31と、背面フレーム部33等を有している。左右連結フレーム部32は、右腰装着部11Rにおける仮想回動軸線15Yとの交差位置(すなわち、回動軸部15R)と、左腰装着部11Lにおける仮想回動軸線15Yとの交差位置(すなわち、回動軸部15L)と、を連結している。なお、図5、図2に示すように、左右連結フレーム部32は、ボックス32RBと回動部32Rを介して回動軸部15Rに接続されている。同様に、図2に示すように、左右連結フレーム部32は、ボックス32LBと回動部32Lを介して回動軸部15Lに接続されている。そして左右連結フレーム部32は、対象者の背面の側に配置されるように湾曲されており、フレーム部30に対して腰装着部10を位置決めしている。ボックス31には、例えばアクチュエータユニット4R、4Lの制御装置や電池等が収容されている。背面フレーム部33は、左右連結フレーム部32と、上半身装着部20と、を接続して対象者の背中側に配置され、上下方向の長さが調整可能とされている。
回動部32Rとパッド32RPは、仮想回動軸線15Y回りに回動可能となるように回動軸部15Rに取り付けられている(図5参照)。回動部32Rにおける回動軸部15Rとは反対の側には、ボックス32RBが設けられている。ボックス32RBの下方には、アクチュエータユニット4Rを保持するための保持部32RCが設けられている(図5参照)。ボックス32RBには、例えば、アシスト装置1の電源のON/OFFやアシスト倍率等の動作状態の指示を行うための複数の入力手段32RSを有している。なお、回動軸部15L、回動部32L、ボックス32LB等も同様であるので、これらの説明は省略する。以上に説明した構成により、フレーム部30及び上半身装着部20は、腰装着部10に対して、仮想回動軸線15Y回りに回動可能とされている。なお、腰装着部10に対して、フレーム部30(及び上半身装着部20)を仮想回動軸線15Y回りに回動可能に支持する回動機構の構造の詳細については後述する。
●[アクチュエータユニット4Rの外観と内部構造(図3、図4)]
図3は、図2に示すボックス32RBの下方に設けられた保持部32RCに接続される(右側用の)アクチュエータユニット4Rの外観を示している。なお、ボックス32LBの下方の保持部32LCに接続される(左側用の)アクチュエータユニット4L(図1参照)については、アクチュエータユニット4Rを左右対称としたものであるので、説明を省略する。
図3に示すように、アクチュエータユニット4Rは、トルク発生部40Rと、トルク伝達部50Rと、を有している。トルク発生部40Rは、アクチュエータベース部41Rと、カバー41RBと、を有している。なお、カバー41RBに収容されている各部材については後述する。
トルク伝達部50Rは、大腿アーム51Rと、大腿装着部52Rと、を有している。大腿アーム51Rは、図4に示すように、接続部56Rを介してアシストアーム57Rに接続されている。アシストアーム57Rは、アクチュエータユニット4Rが発生したアシストトルクと、対象者による大腿部の動作による対象者トルク(τ)と、が合成された合成トルクによって揺動する。接続部56Rは、図3に点線で示すように、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rが右方向に開くように回動可能となるように、大腿アーム51Rを支持している。なお、アシストアーム57Rは、出力リンクに相当している。
大腿装着部52Rは、図3に示すように、調整部52RAと、大腿ベース部52RBと、パッド部52RCと、ベルト52RD、52REと、バックル52RF、52RGと、を有している。調整部52RAは、対象者の大腿部の長さに応じて、アクチュエータベース部41Rから大腿装着部52Rまでの距離L1を調整可能である。大腿ベース部52RB及びパッド部52RCは、例えば弾性部材で構成されている。
次に、図4を用いて、カバー41RBに収容されている各部材について説明する。カバー41RB内には、軸部57RAを有するアシストアーム57R、減速機42R、渦巻バネ43R、従動プーリ44R、伝達ベルト45RB、駆動プーリ45RA、電動モータ45R(アクチュエータに相当)等が収容されている。なお、図示省略するが、アクチュエータベース部41Rに対するアシストアーム57Rの回動角度を検出するアーム回動角度検出手段(回動角度センサ等)が、カバー41RB内に設けられている。また電動モータ45Rには、モータ軸(出力軸に相当)の回転角度を検出可能なモータ回転角度検出手段45REが設けられている。モータ回転角度検出手段45REは、例えばエンコーダや角度センサであり、回転角度に応じた検出信号を制御装置61(図8参照)に出力する。
なお、アクチュエータベース部41Rは、接続部41RC、回動軸支持孔41RA、モータ支持孔41RM等が設けられている。接続部41RCは、保持部32RC(図2参照)に対して、アクチュエータベース部41Rが回動軸線41RX回りに回動可能となるように、保持部32RCに接続される。回動軸支持孔41RAには軸受57RBが圧入され、軸受57RBには軸部57RAが圧入される。なお、軸受57RBから突出した軸部57RAの先端部には、抜け防止リング57RCが嵌め込まれる(図5参照)。これにより、アシストアーム57Rは、アクチュエータベース部41Rに対して、回動軸線40Y回りに回動可能に支持される。そしてアシストアーム57Rは、減速機42Rの第1入出力部42RAに接続され、第1入出力部42RAと一体となって回動する。また軸部57RAの先端には、アクチュエータベース部41Rに対するアシストアーム57Rの回動角度を検出する出力リンク回動角度検出手段57REが設けられている。出力リンク回動角度検出手段57REは、例えばエンコーダや角度センサであり、回動角度に応じた検出信号を制御装置61(図8参照)に出力する。なお、軸受57RB、軸部57RA、減速機42R、渦巻バネ43R、従動プーリ44Rは、回動軸線40Yに沿って同軸となるように配置されている。
減速機42Rは、減速比nが設定されており、第1入出力部42RAが回動角度θだけ回動された場合に、第2入出力部42RBを回動角度nθだけ回動させる。また減速機42Rは、第2入出力部42RBが回動角度nθだけ回動された場合に、第1入出力部42RAを回動角度θだけ回動させる。減速機42Rの第2入出力部42RBには、溝42RCが設けられており、当該溝42RCには、渦巻バネ43Rの内側端部43RCが嵌め込まれている。
渦巻バネ43Rは、電動モータ45Rから伝達されたアシストトルクを蓄えるとともに、対象者の大腿部の動作によってアシストアーム57Rと減速機42Rを経由して伝達された対象者トルクを蓄え、その結果として、アシストトルクと対象者トルクとを合成した合成トルクを蓄える。そして、渦巻バネ43Rに蓄えられた合成トルクは、減速機42Rとアシストアーム57Rを介して大腿アーム51Rを回動させる。渦巻バネ43Rは、バネ定数Ksを有し、中心側に内側端部43RC、外周側に外側端部43RAを有する渦巻き形状を有している。内側端部43RCは、減速機42Rの第2入出力部42RBに形成された溝42RCに嵌め込まれて支持されている。外側端部43RAは、従動プーリ44Rに設けられた伝達軸44RAが嵌め込まれ、当該伝達軸44RAにて支持されている。渦巻バネ43Rに蓄えられている合成トルクは、無負荷状態からの角度変化量とバネ定数に基づいて求められ、例えば、アシストアーム57Rの回動角度(図示省略したアーム回動角度検出手段にて求められる)と、電動モータ45Rのモータ軸の回転角度(図示省略したエンコーダにて求められる)と、渦巻バネ43Rのバネ定数Ksと、に基づいて求められる。そして求められた合成トルクから対象者トルクが抽出され、当該対象者トルクに応じたアシストトルクが電動モータから出力される。なお、上記の角度変化量の算出、合成トルクの算出、対象者トルクの抽出、アシストトルクの算出、電動モータへの制御信号の出力等は、ボックス31(またはボックス32RB、32LB)に収容されている制御装置によって行われる。
従動プーリ44Rは、回動軸線40Y回りに回動可能に支持され、外周縁部の近傍に、渦巻バネ43Rの側に突出する伝達軸44RAが設けられている。伝達軸44RAは、渦巻バネ43Rの外側端部43RAに嵌め込まれ、外側端部43RAの位置を回動軸線40Y回りに移動させる。従動プーリ44Rは、伝達ベルト45RBと駆動プーリ45RAを介して電動モータ45Rから回転駆動される。電動モータ45Rから回転駆動された従動プーリ44Rは、伝達軸44RAを介して渦巻バネ43Rにアシストトルクを蓄える。
●[回動機構の構造(図5)と動作(図6、図7)と、開き角度付与機構の構造(図5)]
次に図5に示す断面図を用いて、腰装着部10に対して、フレーム部30を仮想回動軸線15Y回りに回動可能に支持する回動機構の詳細について説明する。以下、図5を用いて、右腰装着部11Rに設けられた回動軸部15Rを含む回動機構の説明をするが、左腰装着部11L(図2参照)に設けられた回動軸部15L(図2参照)を含む回動機構も同様であるので、回動軸部15Lを含む回動機構については説明を省略する。
回動機構は、回動軸部15Rと、当該回動軸部15Rを嵌め込むために回動部32Rに設けられた孔部と、にて構成されている。回動軸部15Rは、右腰装着部11Rの腰ベース部12Cにおける仮想回動軸線15Yとの交差する位置に、仮想回動軸線15Yに沿って、右腰装着部11Rから外方に突出するように設けられている(固定されている)。そしてフレーム部30における回動部32Rの下方の孔部に、回動軸部15Rが軸受15RBを介して嵌め込まれている。なお軸受15RBから突出した回動軸部15Rの先端部には、抜け防止リング15RCが嵌め込まれている。なお、本実施の形態の説明では、回動軸部15Rを右腰装着部11Rに固定して回動部32Rに孔部を設けた例を説明したが、回動軸部15Rを回動部32Rに固定して右腰装着部11Rに孔部を設けるようにしてもよい。以上に説明した回動機構によって、図6及び図7に示すように、腰装着部10に対して、フレーム部30(フレーム部30及び上半身装着部20)は、対象者の動作に応じて、仮想回動軸線15Y回りに回動する。その結果、図6及び図7に示すように、例えば対象者の姿勢が直立姿勢から前傾姿勢に変化しても、腰装着部10は、対象者の腰の位置から上下にズレることがない。これにより、大腿アーム51Rを介してアシストトルクを効率よく伝達することができる。なお、図7に示す鉛直方向に対する対象者の上半身の傾斜角度を回動角度(実リンク角度θであり、この場合、姿勢角度に相当)とすると、当該回動角度は、出力リンク回動角度検出手段57RE(図4参照)にて検出することができる。
次に、フレーム部30に対して、アクチュエータユニット4Rを左右方向に回動させる開き角度付与機構について説明する。以下、腰装着部10の右側に取り付けられるアクチュエータユニット4Rについて、開き角度付与機構の説明をするが、腰装着部10の左側に取り付けられるアクチュエータユニット4L(図1参照)の開き角度付与機構も同様であるので、アクチュエータユニット4Lの開き角度付与機構については説明を省略する。開き角度付与機構は、図5における保持部32RCと接続部41RCにて構成される第1開き角度付与機構と、図4における接続部56Rにて構成される第2開き角度付与機構と、が有る。
第1開き角度付与機構は、図5において、ボックス32RBの下方に設けられた保持部32RCと、アクチュエータユニット4Rのアクチュエータベース部41Rに設けられた接続部41RCと、にて構成されている。接続部41RCは、保持部32RCに対して、前後方向に延びる回動軸線41RX回りに回動可能に支持される。従って、腰装着部10に対して、アクチュエータユニット4Rは、回動軸線41RX回りに回動可能である。この回動によって、例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図5における回動部32Rの長手方向と、アクチュエータベース部41Rの長手方向と、がなす角度である第1開き角度が変化する。つまり、第1開き角度付与機構は、腰装着部10に対して、アクチュエータユニット4Rの全体を、左右方向に開く(回動させる)機構(アクチュエータユニット4Lの全体を左右方向に開く(回動させる)機構)である。
第2開き角度付与機構は、図4において、アシストアーム57Rと大腿アーム51Rとを接続している接続部56Rにて構成されている。接続部56Rは、図3に示すように、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rが左右方向に回動可能となるように、アシストアーム57Rと大腿アーム51Rを接続している。この回動によって、例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図4におけるアシストアーム57Rの長手方向と、大腿アーム51Rの長手方向と、がなす角度である第2開き角度が変化する。つまり、第2開き角度付与機構は、アシストアーム57Rに対して、大腿アーム51Rを左右方向に開く(回動させる)機構(左用のアシストアームに対して、当該左用の大腿アームを左右方向に開く(回動させる)機構)である。また、第1開き角度付与機構や、第2開き角度付与機構の開く度合(開く角度)は、調整可能であり、対象者の大腿部の股関節の外転、外旋(外側へ離れる)動作に加え、対象者の大腿部の股関節の内転、内旋(内側へ向かう)動作も行うことが可能である。これにより、対象者の動作の妨げにならないように、大腿アーム51Rが動作して、大腿部へのアシストトルクを効率良く伝達することができる。
開き角度付与機構は、上記の第1開き角度付与機構と、第2開き角度付与機構と、の双方を有していてもよいし、一方のみを有していてもよい。第1開き角度付与機構と第2開き角度付与機構とを有している場合では、上記の第1開き角度と第2開き角度との和が開き角度となる。
なお、保持部32RCに支持された接続部41RC及びアクチュエータベース部41Rが、図5に示すように回動部32Rと平行となる状態の場合(すなわち、上記の第1開き角度がゼロの場合)、アクチュエータユニット4Rの回動軸線40Yは、仮想回動軸線15Yと一致するように設定されている。従って、アクチュエータベース部41Rが回動部32Rと平行な状態の場合(第1開き角度がゼロの場合)、腰装着部10に対して、フレーム部30が仮想回動軸線15Y回りにどのように回動しても、仮想回動軸線15Yと回動軸線40Yは一致した状態が維持される(図6、図7参照)。なお、例えば対象者が、重量物を持ち上げるために、大腿部を左右に開いて踏ん張るような場合、大腿アーム51Rを含むアクチュエータユニット4R、4L(図1参照)が、回動軸線41RX、41LX(図1参照)回りに回動、あるいは接続部56Rによって大腿アームが左右に開くように回動、の少なくとも一方の回動が発生する。そして、左右に開いた大腿部に追従してアクチュエータユニットが左右に開く。従って、対象者が大腿部を左右に開いた状態でも、アシストトルクを大腿部に適切に伝達することができる。
●[制御装置61の入出力(図8)]
制御装置61は、図8に示すように、例えばボックス31内に収容されている。図8に示す例では、ボックス31内に、制御装置61、モータドライバ62、電源ユニット63等が収容されている。制御装置61は、例えばCPUや、記憶装置(制御プログラム等を格納)を有している。なお制御装置61は、後述するトルク判定手段61A(トルク判定部)、動作種類判定手段61B(動作種類判定部)、アシストトルク演算手段61C(アシストトルク演算部)、補正手段61D(補正部)、回動角度制御手段61E(回動角度制御部)、通信手段64等を有している。モータドライバ62は、制御装置61からの制御信号に基づいて、電動モータ45Rを駆動する駆動電流を出力する電子回路である。電源ユニット63は、例えばリチウム電池であり、制御装置61とモータドライバ62に電力を供給する。なお通信手段64の動作等については後述する。
制御装置61には、入力手段32RSからの入力信号と、モータ回転角度検出手段45REからの検出信号(電動モータ45Rの実モータ軸角度θrMに応じた検出信号)と、出力リンク回動角度検出手段57REからの検出信号(アシストアーム57Rの実リンク角度θに応じた検出信号)等が入力されている。制御装置61は、入力された信号に基づいて、電動モータ45Rの回転角度を求め、求めた回転角度に応じた制御信号をモータドライバ62に出力する。入力手段32RSは、例えば、対象者から制御装置61の動作と停止を指示する電源スイッチや、対象者からのアシスト倍率α(0<α)の設定を行う調整ダイヤルや、対象者からの微分補正ゲインβ(0≦β)の設定を行う調整ダイヤル等である。アシスト倍率α、微分補正ゲインβは、アシストトルク出力、バネ定数、に基づいて決められ、大きなアシストトルクが必要な時は、大きな値(例えば、α>1)が設定される。
なお、対象者トルクとアシストトルクとを合成した合成トルクに関するトルク関連信号を出力するトルク検出部は、モータ回転角度検出手段45RE、出力リンク回動角度検出手段57RE、渦巻バネ43Rが相当している。そしてトルク関連信号は、モータ回転角度検出手段45REからの検出信号(電動モータ45Rのモータ軸の回転角度の検出信号)、出力リンク回動角度検出手段57REからの検出信号(アシストアーム57Rの回動角度の検出信号)、が相当している。
●[制御ブロック(図9、図10)と、制御装置61の処理手順(図11)]
次に、図11に示すフローチャートと、図9及び図10に示す制御ブロックを用いて、制御装置61の処理手順について説明する。なお図9に示す制御ブロックは、図11におけるステップS200にて、歩行/作業判定の結果が「荷物持ち上げ・持ち下げ」または「荷物横移動」と判定された場合の制御ブロックを示している。また図10に示す制御ブロックは、図11におけるステップS200にて、歩行/作業判定の結果が「歩行」と判定された場合の制御ブロックを示している。また、図9及び図10に示す制御ブロックは、(右)アクチュエータユニット4R(図1参照)を制御するブロックを示しており、(左)アクチュエータユニット4L(図1参照)を制御するブロックは、同様の制御ブロックであるので記載を省略している。また図11に示すフローチャートは、(右)アクチュエータユニット4Rと(左)アクチュエータユニット4Lを制御する処理手順を示している。図11に示す処理は、所定時間間隔(例えば数[ms]間隔)に起動され、当該処理が起動されると制御装置61は、ステップS100Rへと処理を進める。
●[ステップS100R、S100L(図11)]
ステップS100Rにて制御装置61は、(右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理を行い、ステップS100Lに進む。またステップS100Lにて制御装置61は、(左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理を行い、ステップS200に進む。なお、ステップS100R、S100Lの処理の詳細については後述する。ステップS100R、S100Lの処理は、図9におけるノードN10の処理に相当している。ステップS100R、S100Lの処理を実行している制御装置61は、トルク検出部からのトルク関連信号(電動モータ45Rのモータ軸の回転角度の検出信号、アシストアーム57Rの回動角度の検出信号)に基づいて、合成トルクと、対象者トルクを含む関連トルク情報を判定するトルク判定手段(図8に示すトルク判定手段61A)として機能する。
●[ステップS200(図11)]
ステップS200にて制御装置61は、判定した関連トルク情報に基づいて、対象者の動作種類を判定してステップS2A0に進む。なお、ステップS200の処理の詳細については後述するが、判定された動作種類には、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」が有る。「歩行」は対象者の歩行動作であり、「荷物持ち上げ・持ち下げ」は対象者が重量物を持ち上げる動作、または持っている重量物をおろす動作であり、「荷物横移動」は対象者が重量物をかかえて右から左、または左から右へと移動する動作である。ステップS200の処理は、図9におけるブロックB10の処理に相当している。ステップS200の処理を実行している制御装置61は、判定した関連トルク情報に基づいて対象者の動作種類を判定する動作種類判定手段(図8に示す動作種類判定手段61B)として機能する。
●[ステップS2A0、S2B0(図11)]
ステップS2A0にて制御装置61は、判定した動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であるか否かを判定し、「荷物持ち上げ・持ち下げ」である場合(Yes)はステップS300Rに進み、「荷物持ち上げ・持ち下げ」でない場合(No)はステップS2B0に進む。ステップS2B0に進んだ場合、制御装置61は、判定した動作種類が「荷物横移動」であるか否かを判定し、「荷物横移動」である場合(Yes)はステップS400Rに進み、「荷物横移動」でない場合(No)はステップS500Rに進む。
●[ステップS300R、S300L、S340R、S340L(図11)]
ステップS300R、S300L、S340R、S340Lは、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」の場合の処理である。ステップS300Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γを演算してステップS300Lに進み、ステップS300Lにて(左)γを演算してステップS340Rに進む。なお、(右)γの演算、(左)γの演算、の詳細については後述する。(右)γは、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクの大きさを補正するためのゲイン(係数)である。同様に(左)γは、(左)アクチュエータユニットのアシストトルクの大きさを補正するためのゲイン(係数)である。なお、(右)γ、(左)γの演算は、図9におけるブロックB11、B12の処理に相当する。
ステップS340Rにて制御装置61は、(右)τss(t)を演算してステップS340Lに進み、ステップS340Lにて(左)τss(t)を演算してステップS710に進む。なお、(右)τss(t)の演算、(左)τss(t)の演算、の詳細については後述する。(右)τss(t)は、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクのピーク到達までの時間を短くする(位相を進める)ように補正するものであり、(右)τss(t)は、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクのピーク到達までの時間を短くする(位相を進める)ように補正するものである。なお、(右)τss(t)、(左)τss(t)の演算は、図9におけるブロックB14の処理に相当する。
●[ステップS400R、S400L、S440R、S440L(図11)]
ステップS400R、S400L、S440R、S440Lは、動作種類が「荷物横移動」の場合の処理である。ステップS400Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γを演算してステップS400Lに進み、ステップS400Lにて(左)γを演算してステップS440Rに進む。なお、(右)γの演算、(左)γの演算、はステップS300R、S300Lと同じであり、詳細については後述する。そして制御装置61は、ステップS440Rにて(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶し、ステップS440Lにて(左)τss(t)に(左)τs(t)を代入して記憶し、ステップS710に進む。
●[ステップS500R、S500L(図11)]
ステップS500R、S500Lは、動作種類が「歩行」の場合の処理である。本実施の形態では、「荷物持ち上げ・持ち下げ」と「荷物横移動」では図9に示す制御ブロックにてアシストトルクを発生させるが、「歩行」では図10に示す制御ブロックにて制御してアシストトルクを発生させない(τa_ref=0にしている)例を説明する。「歩行」の場合、制御装置61は、渦巻バネ43Rが伸縮しないように、アシストアーム57Rの回動角度に応じて、電動モータ45Rの回転角度を制御する。
ステップS500Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γに1を代入して記憶し、(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶する。また制御装置61は、(右)τa_ref_torq(t)と、(右)τa_ref_ang(t)と、(右)τa_ref(t)のそれぞれにゼロを代入して記憶し、ステップS500Lに進む。ステップS500Lにて制御装置61は、(左)γに1を代入して記憶し、(左)τss(t)に(左)τs(t)を代入して記憶する。また制御装置61は、(左)τa_ref_torq(t)と、(左)τa_ref_ang(t)と、(左)τa_ref(t)のそれぞれにゼロを代入して記憶し、ステップS740に進む。
●[ステップS710(図11)]
ステップS710にて制御装置61は、以下の(式1)にて(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求めて記憶し、以下の(式2)にて(左)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求めて記憶し、ステップS720に進む。なお、ステップS710の処理は、図9におけるブロックB15、B16、B17、ノードN20、ブロックB21、ノードN30の処理に相当している。
(右)τa_ref_torq(t)=(右)τa_ref_torq(t−1)+(右)γ*α*(右)τss(t)+β*(右)Δτss(t) (式1)
(左)τa_ref_torq(t)=(左)τa_ref_torq(t−1)+(左)γ*α*(左)τss(t)+β*(左)Δτss(t) (式2)
(右)τa_ref_torq(t):(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)
(左)τa_ref_torq(t):(左)アシストトルク指令値(トルク可変型)
(右)γ:(右)トルク補正ゲイン
(左)γ:(左)トルク補正ゲイン
α:(左右)アシスト倍率
β:(左右)微分補正ゲイン
(右)τss(t):(右)トルク変化量(位相補正後)
(左)τss(t):(左)トルク変化量(位相補正後)
●[ステップS720(図11)]
ステップS720にて制御装置61は、以下の(式3)にて(右)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求めて記憶し、以下の(式4)にて(左)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求めて記憶し、ステップS730に進む。なお、ステップS720の処理は、図9におけるブロックB41の処理に相当している。また、姿勢補正ゲインKは、例えば0〜10の範囲内の値(0≦K≦10)であり、要求アシスト量、当該処理の時間間隔(サンプリング時間)、出力リンク回動角度検出手段やモータ回転角度検出手段の検出分解能、対象者の身長や体重、等に応じて設定されるゲイン(定数)である。
(右)τa_ref_ang(t)=K*sin(右)θ(t) (式3)
(左)τa_ref_ang(t)=K*sin(左)θ(t) (式4)
(右)τa_ref_ang(t):(右)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)
(左)τa_ref_ang(t):(左)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)
K:(左右)姿勢補正ゲイン
(右)θ(t):(右)実リンク角度
(左)θ(t):(左)実リンク角度
●[ステップS730(図11)]
ステップS730にて制御装置61は、以下の(式5)にて(右)総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求めて記憶し、以下の(式6)にて(左)総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求めて記憶し、ステップS740に進む。なお、ステップS730の処理は、図9におけるノードN40の処理に相当している。
(右)τa_ref(t)=(右)τa_ref_torq(t)+(右)τa_ref_ang(t) (式5)
(左)τa_ref(t)=(左)τa_ref_torq(t)+(左)τa_ref_ang(t) (式6)
(右)τa_ref(t):(右)総アシストトルク指令値
(左)τa_ref(t):(左)総アシストトルク指令値
以上に説明したステップS2A0、S2B0からステップS730の処理を実行している制御装置61は、判定した関連トルク情報に基づいてアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段(図8に示すアシストトルク演算手段61C)、及び、判定した動作種類に基づいて、演算したアシストトルクを補正する補正手段(図8に示す補正手段61D)、として機能する。
●[ステップS740(図11)]
ステップS740にて制御装置61は、以下の(式7)を整理した(式8)にて、(右)τa_ref(t)から(右)モータ回転角度指令値θM(t)を求めて記憶し、以下の(式9)を整理した(式10)にて、(左)τa_ref(t)から(左)電動モータの回転角度指令値θM(t)を求めて記憶し、ステップS750に進む。なお、このステップS740の処理は、図9におけるブロックB42の処理に相当している。
(右)τa_ref(t)=na*Ks*[na*(右)θ(t)−((右)θM(t)/nb)] (式7)
(右)θM(t)=[(na*Ks*(右)θ(t)−(右)τa_ref(t))*nb]/(na*Ks) (式8)
(左)τa_ref(t)=na*Ks*[na*(左)θ(t)−((左)θM(t)/nb)] (式9)
(左)θM(t)=[(na*Ks*(左)θ(t)−(左)τa_ref(t))*nb]/(na*Ks) (式10)
Ks:渦巻バネ43Rのバネ定数
(右)θM(t):(右)モータ回転角度指令値
(右)θM(t):(右)モータ回転角度指令値
na及びnb:減速機42Rにおける第1入出力部42Raをna回転させた場合に第2入出力部42Rbはnb回転する
●[ステップS750(図11)]
ステップS750にて制御装置61は、(右)電動モータ45Rの実モータ軸角度である(右)θrM(t)が、(右)θM(t)となるように、(右)電動モータ45Rを制御し、(左)電動モータの実モータ軸角度である(左)θrM(t)が、(左)θM(t)となるように、(左)電動モータを制御し、処理を終了する。以上に説明したステップS740とS750の処理を実行している制御装置61は、補正手段にて補正したアシストトルクに基づいて、電動モータの出力軸の回動角度(回転角度)を制御する回動角度制御手段(図8に示す回動角度制御手段61E)として機能する。なお、このステップS750の処理は、図9におけるノードN50、ブロックB51、ノードN60、ブロックB61、B81、ノードN70、ブロックB71、B72に相当している。そしてステップS750の処理は、回転角度指令値を指令電流に変換し、指令電流をPWM出力のDuty比に変換して出力する際に、指令値と実際の値との偏差に基づいてPID(比例、積分、微分)制御を行うフィードバック制御であり、既存の制御と同様であるので説明を省略する。
●[ステップS100Rの詳細(図12)]
図12に、ステップS100R(図11参照)の処理((右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理)の詳細であるステップS110Rの処理を示す。図12に示すように、ステップS110Rにて制御装置61は、入力手段32RS(図5参照)からの入力信号に基づいて、今回の(左右)アシスト倍率αを決定して記憶し、今回の(左右)微分補正ゲインβを決定して記憶する。このアシスト倍率αと、微分補正ゲインβは、左右のアクチュエータユニットで共通に使用される。
また、制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を、前回の(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t−1)に記憶する。また制御装置61は、今回の処理タイミングにて検出した(右)モータ軸角度を、(右)実モータ軸角度θrM(t)に記憶する。
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)実リンク角度θ(t)を、前回の(右)実リンク角度θ(t−1)に記憶し、今回の処理タイミングにて検出した出力リンク(アシストアーム57R)の回動角度を(右)実リンク角度θ(t)に記憶する。そして制御装置61は、以下の(式11)より(右)リンク角変位量Δθ(t)求めて記憶する。
(右)Δθ(t)=(右)θ(t)−(右)θ(t−1) (式11)
(右)θ(t):(右)実リンク角度
(右)Δθ(t):(右)リンク角変位量
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)合成トルク(t)を、前回の(右)合成トルク(t−1)に記憶し、渦巻バネ43R(図4参照)のバネ定数Ks、今回の(右)実リンク角度θL(t)、今回の(右)実モータ軸角度θrM(t)、を用いて、以下の(式12)より、今回の(右)合成トルク(t)を求めて記憶する。なお、合成トルクは、電動モータ45Rの実モータ軸角度θrM(t)、出力リンク(アシストアーム57R)の実リンク角度θ(t)、渦巻バネ43Rのバネ定数Ks、減速機42Rの減速比、駆動プーリ45RAと従動プーリ44Rのプーリ比、に基づいて求めることができる。
(右)合成トルク(t)=Ks*(渦巻バネ43Rの伸縮量) (式12)
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)トルク変化量τs(t)を、前回の(右)トルク変化量τs(t−1)に記憶し、今回の(右)トルク変化量τs(t)を、以下の(式13)より求めて記憶する。
(右)τs(t)=Ks*(右)Δθ(t) (式13)
(右)τs(t):(右)トルク変化量
●[ステップS100Lの詳細(図13)]
ステップS100L(図11参照)は、ステップS100Rに続いて実行される処置であり、(左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理である。なお図13に、ステップS100Lの処理((左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理)の詳細であるステップS110Lの処理を示す。ステップS110Lの処理の詳細については、(右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理であるステップS100Rと同様であるので省略する。
●[ステップS200の詳細(図14)]
ステップS200(図11参照)は、対象者の動作種類を判定する処理であり、対象者の動作が、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、荷物を右から左(または左から右)へ移動させる「荷物横移動」、のいずれの動作であるか、を判定する処理である。なお図14に、ステップS200の処理(歩行/作業判定)の詳細であるステップS210〜S230Cの処理を示す。
ステップS210(図14参照)にて制御装置61は、[(右)θ(t)+(左)θ(t)]/2が、予め設定した第1角度閾値θ1以下であり、かつ、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第1トルク閾値τ1未満であることを満足するか否か判定する。満足する場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「歩行」であると判定してステップS230Aに進み、満足しない場合(No)はステップS215に進む。
ステップS215に進んだ場合、制御装置61は、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第2トルク閾値τ2以上であるか否かを判定し、第2トルク閾値τ2以上である場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であると判定してステップS230Bに進み、第2トルク閾値τ2以上でない場合(No)はステップS220に進む。
ステップS220に進んだ場合、制御装置61は、[(右)θ(t)+(左)θ(t)]/2が、予め設定した第1角度閾値θ1より大きく、かつ、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第1トルク閾値τ1未満であることを満足するか否か判定する。満足する場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「荷物横移動」であると判定してステップS230Cに進み、満足しない場合(No)は処理を終了する。
ステップS230Aに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「歩行」を記憶して処理を終了する。ステップS230Bに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「荷物持ち上げ・持ち下げ」を記憶して処理を終了する。ステップS230Cに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「荷物横移動」を記憶して処理を終了する。
●[ステップS300R、S300Lの詳細(図15)]
ステップS300R(図11参照)は、図9に示すブロックB11、B12の処理に相当し、ブロックB15にて用いるγを演算する処理である。なお図15に、ステップS300Rの処理(右γを演算)の詳細であるステップS314R〜S324Rの処理を示す。なお、(右)アクチュエータユニットに対するステップS300Rの処理に対して、ステップS300Lは(左)アクチュエータユニットに対する処理であり、ステップS300Rと同様であるので、ステップS300Lの処理については説明を省略する。
ステップS314R(図15参照)にて制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(右)τs(t)がゼロより小さいことを満足するか否か判定する。この判定は、横軸を時間、縦軸をアシストトルクとした、荷物持ち上げ動作の例を示す図17において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS320Rに進み、満足しない場合はステップS316Rに進む。
なお、図17に示す[持ち上げ基準動作]は、荷物持ち上げ動作に対して、予め設定した基準動作の例を示しており、対象者が直立状態から、予め設定した第1基準時間Ta1にて腰を曲げて足元の荷物に手をかけ、さらに第1基準時間Ta1にて荷物を持ち上げて直立状態になった場合における、時間の経過に対する(基準動作の)アシストトルクの変化の様子を示している。また+側(正側)のアシストトルクは、腰を前方に曲げる側の動作をアシストするトルクを示し、−側(負側)のアシストトルクは、前方に曲げた腰を伸ばす側の動作をアシストするトルクを示している。また、図17に示す[持ち上げ基準動作に対して周期が長く、かつ補正前のアシストトルクが小さい場合]は、予め設定した[持ち上げ基準動作]よりも対象者の動作が遅く、かつ、補正前のアシストトルクが[持ち上げ基準動作]のアシストトルクよりも小さい場合の例を示している。
ステップS316Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ未満であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ以上であることを満足するか否か判定する。この判定は、図17において、現在の時点が、アシストトルクが負から正へと切り替わるQ2であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS324Rに進み、満足しない場合は処理を終了する。
ステップS320Rに進んだ場合(図17におけるQ1の位置の場合)、制御装置61は、(右)トルク変化量微分値Δτs(t)を、以下の(式14)より求めて記憶し、ステップS322Rに進む。
(右)Δτs(t)=(右)τs(t)−(右)τs(t−1) (式14)
ステップS322Rにて制御装置61は、(右)トルク補正ゲインγを、以下の(式15)より求めて記憶し、処理を終了する。なお、(右)トルク補正ゲインγを、以下の(式16)にて求めて記憶してもよい。なお、(式15)中における(右)Δτs,maxは、図17に示す[持ち上げ基準動作]に対応するτs(t)のグラフにおけるQ1の位置のグラフの傾きである。また(式15)中における(右)Δτsは、実際の対象者の動作に対応するτs(t)のグラフにおけるQ1の位置のグラフの傾きである。同様に、(式16)中における(d/dt)(右)ΔθL,maxは、図17に示す[持ち上げ基準動作]に対応するQ1の位置における(右)Δθの微分値である。また(式16)中における(d/dt)(右)Δθは、実際の対象者の動作に対応するQ1の位置における(右)Δθの微分値である。
(右)γ=√((右)Δτs,max/(右)Δτs) (式15)
(右)γ=√[((d/dt)(右)ΔθL,max)/((d/dt)(右)Δθ)] (式16)
なお、(右)γは、図17における[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、時間tb1〜時間tb2の間の補正前のアシストトルク最大値(P)が、[持ち上げ基準動作]におけるアシストトルク最大値(Pbase)となるように補正するゲインである。
ステップS324Rに進んだ場合(図17におけるQ2の位置の場合)、制御装置61は、(右)γに1を代入して記憶し、処理を終了する。(右)γの値が1の場合、アシストトルク最大値の補正は行われない。
以上の手順にて求めた(右)γにより、図17の[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、持ち上げを開始してから持ち上げが完了するまでの持ち上げ期間である時間tb1〜時間tb2において、アシストトルクの大きさを補正するアシストトルク量補正が実行される。また、このアシストトルク量補正を行う場合、(式15)または(式16)に示すように、(右)γの値は、Q1の位置における(右)τs(t)の傾きによって変化する。そしてQ1の位置における(右)τs(t)の傾きは、持ち上げ期間の長さに応じて変化し、持ち上げ期間の長さが短い場合はQ1の位置における(右)τs(t)の傾きが大きく、持ち上げ期間の長さが長い場合はQ1の位置における(右)τs(t)の傾きが小さくなる。このため、持ち上げ期間の長さに応じて(右)γの値が変化することで、アシストトルク量補正による増量割合が調整される。具体的には、実際の持ち上げ期間が、図17に示す基準動作の持ち上げ期間(Ta1)よりも長い場合では、(右)γ>1となり、アシストトルクは増量される。また、実際の持ち上げ期間が、図17に示す基準動作の持ち上げ期間(Ta1)よりも短い場合では、(右)γ<1となり、アシストトルクは減量される。これにより、実際の持ち上げ期間の長さにかかわらず、持ち上げ期間におけるアシストトルクの最大値は、図17の基準動作における持ち上げ期間のアシストトルクの最大値(Pbase)となる。
●[ステップS340R、340Lの詳細(図16)]
ステップS340R(図11参照)は、図9に示すブロックB14の処理に相当し、以降で使用する(右)トルク変化量τss(t)を求める処理である。なお図16に、ステップS340Rの処理(右τss(t)を演算)の詳細であるステップS344R〜S370Rの処理を示す。なお、(右)アクチュエータユニットに対するステップS340Rの処理に対して、ステップS340Lは(左)アクチュエータユニットに対する処理であり、ステップS340Rと同様であるので、ステップS340Lの処理については説明を省略する。
ステップS344R(図16参照)にて制御装置61は、(右)τss(t−1)に(右)τss(t)を代入し、(右)τss(t−1)を記憶する。
ステップS346Rにて制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ未満(負)であることを満足するか否か判定する。この判定は、荷物持ち上げ動作の例を示す図18において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)はステップS348Rに進み、満足しない場合(No)はステップS350Rに進む。
ステップS348Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)動作状態フラグに1を代入して記憶し、ステップS350Rに進む。
ステップS350Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)動作状態フラグが1であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ未満(負)であることを満足するか否か判定する。この判定は、横軸を時間、縦軸をアシストトルクとした、荷物持ち上げ動作の例を示す図18において、現在の時点が、アシストトルクが負の状態である「持ち上げ期間」であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS360Rに進み、満足しない場合はステップS352Rに進む。
なお、図18に示す[持ち上げ基準動作]は、図17に示す[持ち上げ基準動作]と同様、荷物持ち上げ動作に対して、予め設定した基準動作を示しており、対象者が直立状態から、予め設定した第1基準時間Ta1にて腰を曲げて足元の荷物に手をかけ、さらに第1基準時間Ta1にて荷物を持ち上げて直立状態になった場合における、時間の経過に対するアシストトルクの変化の様子を示している。また+側(正側)のアシストトルクは、腰を前方に曲げる側の動作をアシストするトルクを示し、−側(負側)のアシストトルクは、前方に曲げた腰を伸ばす側の動作をアシストするトルクを示している。また、図17に示す[持ち上げ基準動作に対して周期が長く、かつ補正前のアシストトルクが小さい場合]は、予め設定した[持ち上げ基準動作]よりも対象者の動作が遅く、かつ、[持ち上げ基準動作]よりもアシストトルクが小さい場合の例を示している。
ステップS352Rに進んだ場合(図18におけるQ2の位置からQ1の位置までの場合)、制御装置61は、(右)動作状態フラグにゼロを代入して記憶し、ステップS354Rに進む。そしてステップS354Rにて制御装置61は、(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶し、ステップS370Rに進む。
ステップS360Rに進んだ場合(図18におけるQ1の位置からQ2の位置までである持ち上げ期間の場合)、制御装置61は、以下の(式17)にて、対象者の持ち上げ動作の(右)収束時間Tを求めて(予測して)記憶し、ステップS362Rに進む。なお、Tbaseは、予め設定した持ち上げ動作の基準動作である図18の[持ち上げ基準動作]に示す「持ち上げ期間」の長さである。(右)収束時間Tは、対象者が荷物を把持して持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間を示し、Tbaseは、基準動作における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間を示している。
(右)T=(右)γ*Tbase (式17)
(右)T:実際の対象者における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの予測時間((右)収束時間)
base:基準動作における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間(=基準動作における持ち上げ期間)
ステップS362Rにて制御装置61は、以下の(式18)にて、対象者の持ち上げ期間中における(右)アシストトルクピーク値Pを求めて(予測して)記憶し、ステップS364Rに進む。なお、Pbaseは、図18の[持ち上げ基準動作]に示す「持ち上げ期間」中におけるアシストトルクの大きさの最大値である。
(右)P=Pbase/(右)γ (式18)
(右)P:実際の対象者における、持ち上げ期間中のアシストトルクの最大値(予測した最大値)
base:基準動作における、持ち上げ期間中のアシストトルクの最大値
ステップS364Rにて制御装置61は、(右)動作状態フラグが0から1となってからの(右)経過時間tが、予め設定したピーク到達基準時間T1と(右)γを乗算した値(γT1)よりも短いか否かを判定し、短い場合(Yes)はステップS366Rに進み、短くない場合(No)はステップS368Rに進む。なお、ピーク到達基準時間T1は、種々の実験等によって決められた時間である。種々の実験の結果、発明者は、対象者が荷物の持ち上げを開始した際、持ち上げ動作時間の長さ(持ち上げ動作の遅さ)に応じて、アシストトルクのピーク値の位置を調整することが有効であることを見出した。ピーク到達基準時間T1は、基準動作時において、持ち上げ動作を開始してからアシストトルクがピークとなるまでの、最も適切な時間として設定されている。
ステップS366Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式19)にて、(右)τss(t)を求めて記憶し、ステップS370Rに進む。
τss(t)=−(右)P*sin[2*(右)T*π*(右)t/(γ*T1)] (式19)
(右)t:(右)動作状態フラグが0から1となってからの経過時間
T1:ピーク到達基準時間
ステップS368Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式20)にて、(右)τss(t)を求めて記憶し、ステップS370Rに進む。
τss(t)=−(右)P*sin{[2*(右)T*π*((右)t−γ*T1)]/[(右)T−γ*T1]+π/2} (式20)
ステップS370Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式21)にて、(右)Δτss(t)を求めて記憶し、処理を終了する。
(右)Δτss(t)=(右)τss(t)−(右)τss(t−1) (式21)
以上の手順にて求めた(右)τss(t)により、図18の[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、持ち上げ期間内におけるアシストトルクのピークの位置を、持ち上げを開始してからγT1経過後に移動させるように補正する、アシストトルク位相補正が実行される。また、このアシストトルク位相補正を行う場合、予測した持ち上げ期間の長さ(T)に応じて(右)γの値が変化するので、予測した持ち上げ期間の長さ(T)に応じて、持ち上げを開始した時点からアシストトルクピーク時点までの時間(γT1)が調整される。
●[本願の効果]
以上、本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、対象者の動作(「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」)に応じて、適切な補正を行ったアシストトルクを発生させることができる。例えば、「荷物持ち上げ」の際の対象者の動作が遅い場合、トルク補正ゲインγによって、適切にアシストトルクを増量することができる。また、例えば「荷物持ち上げ」の際の対象者の動作が遅い場合、アシストトルクのピークまでの時間を、τss(t)によって短くすることで、アシストトルクのピークの位置を適切なタイミングにすることができる。
また、適切な構造を有する身体装着具2(図2参照)とすることで、対象者への装着が容易である。また、アクチュエータユニット4Rは、図4に示すようにシンプルな構造であり、対象者への生体信号検出センサの貼り付けも不要である。そしてアクチュエータユニット4Rの制御装置61による制御も、図9〜図18を用いて説明したように、比較的シンプルな制御である。
また、本実施の形態の説明では、判定する動作種類が、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」の3種類の例を説明したが、「歩行」を含まずに、「荷物持ち上げ・持ち下げ」を含む作業を判定するようにしてもよい。また、「歩行」を含まずに、「荷物持ち上げ・持ち下げ」と「荷物横移動」を含む作業を判定するようにしてもよい。
●●[操作ユニット、摩擦トルクの補償、荷物の有無に応じたアシスト力の調整等、を備えたアシスト装置1A(図19〜図32)]
以上の図1〜図18を用いて説明したアシスト装置1に対して、以降では、対象者からのアシスト状態の調整等を容易にする操作ユニットを追加した例、減速機等による摩擦を相殺する摩擦補償トルクを用いた例、荷物の有無に応じてアシスト力を適切に変更する例、について説明する。なお、以下のアシスト装置1Aの説明において、上記アシスト装置1と同一符号は、上記アシスト装置1と同一あるいは相当部分を示すものである。
●[操作ユニットR1を追加した例(図19〜図22、図27、図28)]
次に図19〜図22、図27、図28を用いて、対象者がアシスト装置1Aのアシスト状態を容易に調整等するための操作ユニットR1を追加した例を説明する。操作ユニットR1は、図21に示すように、ボックス31内の制御装置61と有線または無線の通信回線R1Tにて接続されている。操作ユニットR1の制御装置R1Eは、通信手段R1EAを介してボックス31内の制御装置61と情報の送受信が可能であり、ボックス31内の制御装置61は、通信手段64を介して操作ユニットR1内の制御装置R1Eと情報の送受信が可能である。なお、図19に示すように、対象者は、操作ユニットR1を操作しない場合、例えば、左胸装着部26Lに設けられたポケット等の収容部R1Sに収容しておくことができる。
図20に示すように、操作ユニットR1は、メイン操作部R1A、ゲインUP操作部R1BU、ゲインDOWN操作部R1BD、タイミングUP操作部R1CU、タイミングDOWN操作部R1CD、表示部R1D等を有している。また図21に示すように、操作ユニットR1内には、制御装置R1E、操作ユニット用電源R1F等を有している。なお、タイミングUP操作部R1CU、タイミングDOWN操作部R1CDは、「タイミング操作部」に相当し、ゲインUP操作部R1BU、ゲインDOWN操作部R1BDは、「ゲイン操作部」に相当している。また、メイン操作部R1A、ゲインUP操作部R1BU、ゲインDOWN操作部R1BD、タイミングUP操作部R1CU、タイミングDOWN操作部R1CDは、操作ユニットが収容部に収容されている際の誤操作を防止するために、配置されている面から突出していないことが好ましい。
メイン操作部R1Aは、対象者からの操作によって、アシスト装置1Aによるアシスト制御の開始と停止を行うためのスイッチである。なお図21に示すように、アシスト装置1Aそのもの(全体)の起動と停止を行うための主電源スイッチ65が、例えばボックス31に設けられており、主電源スイッチ65がON側に操作されると、制御装置61及び制御装置R1Eが起動し、主電源スイッチ65がOFF側に操作されると、制御装置61及び制御装置R1Eの動作が停止される。対象者は、主電源スイッチ65をON側に操作した後、メイン操作部R1Aを操作して(押して)、アシスト装置1Aの運転を開始させることが可能であり、メイン操作部R1Aを操作して(押して)、アシスト装置1Aの運転を停止させることができる。例えば制御装置R1Eは、アシスト装置の動作状態においてメイン操作部R1Aが操作されると停止指示を記憶し、アシスト装置の停止状態においてメイン操作部R1Aが操作されると起動指示を記憶する。図20に示すように、制御装置R1Eは、例えば、操作ユニットR1の表示部R1Dにおける表示エリアR1DBに、現在のアシスト装置の運転状態がON(運転)であるかOFF(停止)であるかを表示する。
ゲインUP操作部R1BUとゲインDOWN操作部R1BDは、対象者からの操作によって、上述したアシスト倍率αと微分補正ゲインβを、アシスト力が増加する側、または減少する側へと段階的に調整するためのスイッチである。従って、操作ユニットR1を追加した場合、図8に示す入力手段32RSが省略される。例えば図22の「操作ユニットアシストゲイン」に示すように、制御装置R1Eは、ゲインUP操作部R1BUが操作される毎に、記憶しているゲイン番号を1つずつ増加し、ゲインDOWN操作部R1BDが操作される毎に、ゲイン番号を1つずつ減少する。図20に示すように、制御装置R1Eは、例えば、操作ユニットR1の表示部R1Dにおける表示エリアR1DCに、現在のゲイン番号に応じた表示を行う。
タイミングUP操作部R1CUとタイミングDOWN操作部R1CDは、対象者からの操作によって、上述したピーク到達基準時間T1(図16、図18参照)を、速くする(短くする)側、または遅くする(長くする)側へと段階的に調整するためのスイッチである。例えば図22の「操作ユニットアシストタイミング」に示すように、制御装置R1Eは、タイミングUP操作部R1CUが操作される毎に、記憶しているタイミング番号を1つずつ増加し、タイミングDOWN操作部R1CDが操作される毎に、タイミング番号を1つずつ減少する。図20に示すように、制御装置R1Eは、例えば、操作ユニットR1の表示部R1Dにおける表示エリアR1DDに、現在のタイミング番号に応じた表示を行う。
そして操作ユニットR1の制御装置R1Eは、所定時間間隔(例えば数10[ms]〜数100[ms]間隔)、または、メイン操作部R1AとゲインUP操作部R1BUとゲインDOWN操作部R1BDとタイミングUP操作部R1CUとタイミングDOWN操作部R1CDのいずれかが操作される毎に、通信手段R1EA(図21参照)を介して操作情報を送信する。操作情報には、上記の停止指示または起動指示、ゲイン番号、タイミング番号等が含まれている。
ボックス31の制御装置61は、操作情報を受信すると、受信した操作情報を記憶し、アシスト装置の駆動に用いる電源ユニット63の電池の状態を示す電池情報と、アシスト状態を示すアシスト情報等を含む応答情報を、通信手段64(図21参照)を介して送信する。なお、応答情報に含まれている電池情報には、電池ユニット63の残量等が含まれており、応答情報に含まれているアシスト情報には、例えばアシスト装置に異常が発見された場合には異常の内容を示すエラー情報が含まれている。図20に示すように、制御装置R1Eは、例えば、操作ユニットR1の表示部R1Dにおける表示エリアR1DAに、電池残量等を表示し、エラー情報が含まれていた場合は、表示部R1Dのいずれかの位置に、エラー情報を表示する。
また、制御装置R1Eからの操作情報を受信した制御装置61(図21参照)は、受信した操作情報に起動指示が含まれていた場合にはアシスト装置を起動し、受信した操作情報に停止指示が含まれていた場合にはアシスト装置を停止する。また例えば制御装置61には、図22の「制御装置アシストゲイン」に示すように、ゲイン番号に対応させてアシスト倍率αの値及び微分補正ゲインβの値が設定されたゲイン情報G10が記憶されている。制御装置61は、受信した操作情報に含まれているゲイン番号と、ゲイン情報G10と、に基づいてアシスト倍率αと微分補正ゲインβを決定する。なお、ゲイン情報G10は、種々の実験やシミュレーションに基づいて作成されている。
また例えば制御装置61には、図22の「制御装置アシストタイミング」に示すように、タイミング番号に対応させてピーク到達基準時間T1(図16、図18参照)が設定されたタイミング情報G20が記憶されている。制御装置61は、受信した操作情報に含まれているタイミング番号と、タイミング情報G20と、に基づいてピーク到達基準時間T1を決定する。なお、タイミング情報G20は、種々の実験やシミュレーションに基づいて作成されている。
上述した「操作情報に含まれているゲイン番号に応じたアシスト倍率αと微分補正ゲインβ」、「操作情報に含まれているタイミング番号に応じたピーク到達基準時間T1」は、後述する図25のフローチャートにおいて、ステップS100Rにて決定されて記憶される。具体的には、図25のフローチャートのステップS100Rの詳細を説明するステップS111R(図27参照)の「操作ユニットからの操作情報に基づいて、今回の左右アシスト倍率αと、今回の左右微分補正ゲインβと、今回のピーク到達基準時間T1と、を決定して記憶」にて決定されて記憶される。なお、このα、β、T1の決定と記憶は、図25に示すステップS100Rの詳細であるステップS111R(図27参照)と、図25に示すステップS100Lの詳細であるステップS111L(図28参照)のいずれか一方にあればよいし、両方にあってもよい。
以上に説明したように、操作ユニットR1の操作によって、対象者は、所望するアシスト状態とするための調整を、容易に行うことができる。また、操作ユニットR1の表示部R1Dに電池残量やエラー情報等を表示させるので、対象者は、アシスト装置の状態を容易に把握することができる。なお、表示部R1Dに表示される各種の情報の形態は、図20の例に限定されるものではない。
以下に、倉庫等にて、荷物の持ち上げ・持ち下げや、荷物の横移動等の作業を行う対象者が、アシスト装置1A(図19参照)を装着して作業を行い、作業後にアシスト装置1Aを外すまでの例について説明する。
対象者は、アシスト装置1Aを装着する前に、主電源スイッチ65をON側に操作して、制御装置61及び制御装置R1E(図21参照)を起動する。制御装置R1Eは、起動された時点では、アシスト装置の運転を「停止」する側とされており、表示部R1Dには、例えば「運転状態OFF」と表示されている。そして対象者は、アシスト装置1Aを自身に装着する。なお、対象者がアシスト装置1Aを装着してから、主電源スイッチ65をON側に操作してもよい。この時点では、アシスト装置1Aは、まだアシスト制御を行わない。
アシスト装置1Aを装着した対象者は、操作ユニットR1のメイン操作部R1A(図20参照)を操作して、アシスト装置1Aの運転を開始する。操作ユニットR1の表示部R1Dには、例えば「運転状態ON」と表示される。この時点から、アシスト装置1Aは、アシスト制御を開始する。具体的には、対象者の荷物の持ち上げ・持ち下げ作業や、荷物の横移動の作業に対して、対象者の動作をアシストする。
対象者は、荷物の持ち上げ・持ち下げ作業や、荷物の横移動の作業を行った際、アシストトルクの増減を所望する場合、操作ユニットR1のゲインUP操作部R1BU、ゲインDOWN操作部R1BDを操作することで、所望するアシストトルクを得られるように、容易に調整することができる。また対象者は、荷物の持ち上げ・持ち下げ作業を行った際のアシストトルクのピークタイミングを速くしたい、あるいは遅くしたい、と感じた場合、操作ユニットR1のタイミングUP操作部R1CU、タイミングDOWN操作部R1CDを操作することで、アシストトルクのピークタイミングを所望するタイミングへと容易に調整することができる。なお、制御装置61は、例えば、アシスト制御の運転中に電動モータ45Rやモータドライバや各種のセンサ(検出手段)等の異常を検出した場合、エラー情報を含む応答情報を送信し、操作ユニットR1の表示部R1Dにエラー情報を表示させて、アシスト装置1Aの運転を自動的に停止させる。
対象者は、作業の休憩時間には、操作ユニットR1のメイン操作部R1A(図20参照)を操作して、アシスト装置1Aの運転を(一時的に)停止することができる。このとき、操作ユニットR1の表示部R1Dには、例えば「運転状態OFF」が表示される。また、例えば、制御装置61(図21参照)は、アシスト制御の運転時間を積算し、所定時間以上に達した場合や、アシストトルクを積算して所定量以上のアシストを行った場合に、操作ユニットR1の表示部R1Dに休憩を催促する表示を行う。
対象者は、作業を終えた場合、操作ユニットR1のメイン操作部R1A(図20参照)を操作(例えば長押し)して、アシスト装置1Aの運転を停止させる。例えば、メイン操作部R1Aを長押しした場合、制御装置R1Eと制御装置61の動作が停止され、操作ユニットR1の表示部R1Dの表示が消える。対象者は、表示部R1Dの表示が消えたことを確認した後、アシスト装置1Aを自身から外し、主電源スイッチ65をOFF側に操作して、アシスト装置1Aの全体の動作を停止させる。
●[摩擦を相殺する摩擦補償トルクを用いた例(図23〜図26)]
図1〜図18を用いた説明では、対象者の歩行時には、アシスト力を発生させない制御を行う例を説明した。つまり、図10に示す歩行時の制御ブロック図において、ブロックB42に入力される(右及び左)総アシストトルク指令値τa_ref=0、かつ、図11に示すフローチャートにおいて、ステップS500Rにて右総アシストトルク指令値τa_ref=0、かつ、ステップS500Lにて左総アシストトルク指令値τa_ref=0、としている。しかし、アシスト装置1Aを装着した対象者に対して、(右及び左)総アシストトルク指令値τa_ref=0となるように電動モータを制御しても、対象者はアシスト装置1Aを空回りさせるための力を必要とする。具体的には、対象者は、主に減速機42R(図4参照)に起因する摩擦トルクによって、歩行時には摩擦トルク分の余計な力が必要となり、荷物の持ち上げ等の作業時には、アシスト力の一部が摩擦トルクに相殺されることでアシスト感が低下することが考えられる。
そこで、図25のフローチャートに示すように、図11に示すフローチャートに対して、ステップS280、ステップS510、ステップS731を追加する。なお、図25に示すフローチャートは、図11に示すフローチャートに対して、ステップS280、S510、S731以外については同じであるので、以下の説明では、ステップS280、S510、S731について主に説明する。
●[ステップS280]
ステップS200の処理を実行後、制御装置61は、ステップS280に進む。ステップS280にて制御装置61は、摩擦補償トルクτfric(t)を演算してステップS2A0に進む。なお、制御装置61は、ステップS280にて摩擦補償トルクτfric(t)を以下のようにして求める。
図26に、τs(t)に対する摩擦補償トルクτfric(t)の例を示す。図26に示すように、摩擦補償トルクτfric(t)は、τs(t)の値に応じて、以下に示す5つの領域([領域1]〜[領域5])に場合分けされて求められる。なお、−τs、thre 、τs、thre 、−τs、dead 、τs、dead 、−τfric、min 、τfric、max 、の各値は、種々の実験やシミュレーション等にて予め求められている。
[領域1]τs(t)≦−τs、threの場合(τs(t)の絶対値がトルク閾値以上の場合)
τfric(t)=−τfric、min (−τfric、min:下限摩擦補償トルク)
[領域2]−τs、thre<τs(t)≦−τs、deadの場合
τfric(t)=−τfric、min*[(−τs、dead)−τs(t)]/[(−τs、dead)−(−τs、thre)]
[領域3]−τs、dead<τ(t)<τs、deadの場合(τs(t)の絶対値が不感帯トルク値未満の場合)
τfric(t)=0
[領域4]τs、dead≦τs(t)<τs、threの場合
τfric(t)=τfric、max*[τs(t)−(τs、dead)]/[(τs、thre)−(τs、dead)]
[領域5]τs、thre≦τs(t)の場合(τs(t)の絶対値がトルク閾値以上の場合)
τfric(t)=τfric、max (τfric、max:上限摩擦補償トルク)
なお、[領域2]及び[領域4]の場合において、摩擦補償トルクτfric(t)の大きさは、直線的に限定されず、曲線的に増加するように設定してもよい。
このステップS280を実行している制御装置61は、トルク検出部からのトルク関連信号(電動モータ45Rのモータ軸の回転角度の検出信号、アシストアーム57Rの回動角度の検出信号)に基づいて、摩擦トルクを相殺するために発生させる摩擦補償トルクτfric(t)を演算する補償トルク演算手段(図21に示す補償トルク演算手段61F)として機能する。そして、ステップS280を実行している制御装置61は、トルク関連信号に基づいて求めたトルク変化量τ(t)の絶対値が、所定不感帯トルク値未満(τs、dead未満)であるか否かを判定する不感帯トルク判定手段(図21に示す不感帯トルク判定手段61G)として機能する。このステップS280の処理は、図23及び図24におけるブロックB18に相当している。
●[ステップS510]
また、ステップS500Lの処理を実行後、制御装置61は、ステップS510に進む。そしてステップS510にて制御装置61は、ステップS500Rにて設定した右総アシストトルク指令値τa_ref(t)(=0)に摩擦補償トルクτfric(t)を加算した値を、新たな右総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)とする。また制御装置61は、ステップS500Lにて設定した左総アシストトルク指令値τa_ref(t)(=0)に摩擦補償トルクτfric(t)を加算した値を、新たな左総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)とする。このステップS510の処理は、図23におけるノードN41に相当している。
●[ステップS731]
また、ステップS730の処理を実行後、制御装置61は、ステップS731に進む。そしてステップS731にて制御装置61は、ステップS730にて求めた右総アシストトルク指令値τa_ref(t)に摩擦補償トルクτfric(t)を加算した値を、新たな右総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)とする。また制御装置61は、ステップS730にて求めた左総アシストトルク指令値τa_ref(t)に摩擦補償トルクτfric(t)を加算した値を、新たな左総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)とする。このステップS7310の処理は、図24におけるノードN41に相当している。
以上に説明したように、ステップS510またはステップS731にて、制御装置61は、右総アシストトルク指令値τa_ref(t)と左総アシストトルク指令値τa_ref(t)のそれぞれに摩擦補償トルクτfric(t)を加算することによって、減速機42R等に起因する各アクチュエータユニット4R、4Lにおける摩擦トルクを相殺させることができる。これにより、歩行時において摩擦トルク分の余計な力が必要となることや、荷物の持ち上げ等の作業時においてアシスト力の一部が摩擦トルクに相殺されることでアシスト感が低下すること等を、適切に解消することができる。
また、ステップS200にて歩行動作であると判定された場合には、ステップS510にて、制御装置61は、新たな右総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)及び新たな左総アシストトルク指令値(加算アシストトルク)τa_ref(t)が摩擦補償トルクτfric(t)のみになるように設定する。これにより、歩行のリハビリ等の歩行時においても、各アクチュエータユニット4R、4Lの摩擦トルクによる抵抗力を少なくして、歩行時の歩きにくさ等の改善を図ることができ、アシスト感の向上を図ることができる。
また、トルク変化量τs(t)の絶対値が、τs、dead未満(所定不感帯トルク値未満)である(領域2または領域4である)と判定された場合には、摩擦補償トルクτfric(t)が0(ゼロ)に設定される。これにより、トルク変化量τs(t)が0(ゼロ)となる近傍範囲に所定不感帯幅を設けることができ、各アクチュエータユニット4R、4Lの振動を抑えることができ、アシスト感の更なる向上を図ることができる。
また、トルク変化量τs(t)の絶対値が、τs、thre以上(トルク閾値以上)である(領域1または領域5である)と判定された場合には、摩擦補償トルクτfric(t)が−τfric、min(下限摩擦補償トルク)またはτfric、max(上限摩擦補償トルク)に設定される。これにより、各アクチュエータユニット4R、4Lにおける摩擦トルクを減少させる摩擦補償トルクτfric(t)を一定範囲内に設定して、対象者の動作に応じた適切な摩擦補償トルクτfric(t)を発生させることができ、アシスト感の更なる向上を図ることができる。
図25のフローチャートにおけるステップS280からステップS731の処理を実行している制御装置61は、判定した関連トルク情報に基づいてアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段(図21に示すアシストトルク演算手段61C)、及び、判定した動作種類に基づいて、演算したアシストトルクを補正する補正手段(図21に示す補正手段61D)、として機能する。
●[荷物の有無に応じてアシスト力を適切に変更する例(図29〜図32)]
図1〜図18を用いた説明では、対象者による荷物の持ち上げ・持ち下げ動作を検出した場合、荷物の持ち上げ・持ち下げ動作に応じたアシスト力を発生させる例を説明した。しかし、対象者の動作が荷物の持ち上げ・持ち下げ動作であっても、荷物が非常に軽い場合や、実際には荷物を持っていなかった場合であってもアシスト力を発生するので、予想を超えたアシスト力で対象者が驚く場合が考えられる。そこで、対象者の動作が荷物の持ち上げ・持ち下げ動作の場合において、荷物の有無を判定して荷物の有無に応じたアシスト力を発生させる。なお、荷物が有っても荷物が非常に軽い場合は荷物無し、と判定してもよい。制御装置61の処理手順としては、図25におけるフローチャートのステップS200の詳細、ステップS300Rの詳細(及びステップS300L、400R、400Lの詳細)が、図14に示すステップS200の詳細と図15に示すステップS300Rの詳細とは異なっている。以下、相違点について主に説明する。
●[ステップS200(図29、図30)]
図29に示すように、ステップS200の詳細において、ステップS230A、S230B、S230Cの処理を終えた後、または、ステップS220にて「No」の場合、制御装置61は、ステップS250に進む。ステップS250の処理の詳細については、図30を用いて説明する。
●[ステップS250の詳細(図30)]
ステップS252にて制御装置61は、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であるか否かを判定し、「荷物持ち上げ・持ち下げ」である場合(Yes)はステップS253に進み、「荷物持ち上げ・持ち下げ」でない場合(No)はステップS262Bに進む。なお、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」でない場合はステップS262Bにて、荷物ありフラグをOFFにして(荷物無しと判定して)処理を終了する。
ステップS253に進んだ場合、制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(右)τs(t)がゼロより小さいことを満足するか否かを判定する。この判定は、図32において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)はステップS254に進み、満足しない場合(No)はステップS255に進む。
ステップS254に進んだ場合、制御装置61は、右荷物チェックフラグをONに設定し、右荷物チェック角度に現在の右実リンク角度θを記憶し、右チェック時間の計測を開始してステップS255に進む。
ステップS255にて制御装置61は、右荷物チェックフラグ=1、かつ、右チェック時間が時間T2以上を満足するか否かを判定し、満足する場合(Yes)はステップS256に進み、満足しない場合(No)はステップS257に進む。なお、時間T2は、図32に示すように、Q1の時点からの微小時間であり、例えば数10[ms]程度の時間に設定されている。
ステップS256に進んだ場合、制御装置61は、右ΔCに「右荷物チェック角度−(時間T2経過時の)右実リンク角度θ」を記憶し、右荷物チェックフラグをOFFにしてステップS257に進む。つまり、右ΔCには、Q1時点から微小時間T2の間の右実リンク角度の変化量が記憶される。
ステップS257にて制御装置61は、(左)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(左)τs(t)がゼロより小さいことを満足するか否かを判定する。この判定は、図32において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)はステップS258に進み、満足しない場合(No)はステップS259に進む。
ステップS258に進んだ場合、制御装置61は、左荷物チェックフラグをONに設定し、左荷物チェック角度に現在の左実リンク角度θを記憶し、左チェック時間の計測を開始してステップS259に進む。
ステップS259にて制御装置61は、左荷物チェックフラグ=1、かつ、左チェック時間が時間T2以上を満足するか否かを判定し、満足する場合(Yes)はステップS260に進み、満足しない場合(No)はステップS261に進む。なお、時間T2は、図32に示すように、Q1の時点からの微小時間であり、例えば数10[ms]程度の時間に設定されている。
ステップS260に進んだ場合、制御装置61は、左ΔCに「左荷物チェック角度−(時間T2経過時の)左実リンク角度θ」を記憶し、左荷物チェックフラグをOFFにしてステップS261に進む。つまり、左ΔCには、Q1時点から微小時間T2の間の左実リンク角度の変化量が記憶される。
ステップS261にて制御装置61は、右ΔCが閾値ε未満であり、かつ、左ΔCが閾値ε未満を満足するか否かを判定し、満足する場合(Yes)はステップS262Aに進み、満足しない場合(No)はステップS262Bに進む。なお、閾値εの値は、種々の実験やシミュレーション等によって予め設定されている。対象者が重い荷物を持った場合ではQ1以降の動作が比較的遅くなるので、右ΔC及び左ΔCの値が比較的小さくなり、対象者が荷物を持っていない場合(非常に軽い荷物の場合を含む)ではQ1以降の動作が比較的速くなるので、右ΔC及び左ΔCの値が比較的大きくなる。
ステップS262Aに進んだ場合、制御装置61は、荷物ありフラグをONにして(荷物有りと判定して)処理を終了する。ステップS262Bに進んだ場合、制御装置61は、荷物ありフラグをOFFにして(荷物無しと判定して)処理を終了する。以上に説明したステップS252〜ステップS262Bの処理を実行している制御装置61は、対象者が荷物を持った作業の動作時において荷物の有無を判定する荷物有無判定手段(図21に示す荷物有無判定手段61H)として機能する。
●[ステップS300R(S300L、S400R、S400L)(図31)]
図31に示すように、ステップS300Rの詳細においては、図15に示すステップS300Rの詳細に対して、ステップS326R〜S328Rが追加されている点が異なる。なお、図25に示すステップS300L、S400R、S400Lの詳細については、図31に示すステップS300Rの詳細と同様であるので、説明を省略する。
ステップS322Rの処理を実行後、制御装置61は、ステップS326Rに進む。ステップS326Rにて制御装置61は、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であるか否かを判定し、「荷物持ち上げ・持ち下げ」である場合(Yes)はステップS327Rに進み、「荷物持ち上げ・持ち下げ」でない場合(No)は処理を終了する。
ステップS327Rに進んだ場合、制御装置61は、荷物ありフラグが0であるか否かを判定(荷物なしであるか否かを判定)し、荷物ありフラグが0(荷物なし)の場合(Yes)はステップS328Rに進み、荷物ありフラグが1(荷物あり)の場合(No)は処理を終了する。
ステップS328Rに進んだ場合、制御装置61は、ステップS322Rにて求めた(右)トルク補正ゲインγに、例えば0.5を乗算して、新たな(右)トルク補正ゲインγを求めて処理を終了する。なお、乗算する係数は、0.5に限定するものではなく、種々の実験やシミュレーションにて決定される値であり、0以上1未満の値である。つまり、制御装置61は、荷物無しと判定した場合のトルク補正ゲインγ(アシストトルク量補正の補正量に相当)を、荷物有りと判定した場合のトルク補正ゲインγよりも小さくする。
●[荷物の有無に応じてアシスト力を変更した場合の効果(図32)]
図32の[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]のQ1以降において、実線で示すアシストトルクは、トルク補正ゲインγによるアシストトルク量補正を行わず、かつ、トルクピーク時点を早くするアシストトルク位相補正を行わない場合の例を示している。また、点線で示すアシストトルクは、トルク補正ゲインγ=1にてアシストトルク量補正を行い、かつ、アシストトルク位相補正を行った場合の例を示している。また、一点鎖線で示すアシストトルクは、トルク補正ゲインγ>1にてアシストトルク量補正を行い、かつ、アシストトルク位相補正を行った場合の例を示している。また、二点鎖線で示すアシストトルクは、トルク補正ゲインγ<1にてアシストトルク量補正を行い、かつ、アシストトルク位相補正を行った場合の例を示している。荷物なし、と判定した場合は、二点鎖線で示すアシストトルクに示すように、必要以上に大きなアシストトルクとしないことで、予想を超えたアシスト力で対象者が驚くことを防止し、より安全にアシスト装置を利用してもらうことができる。
以上の説明では、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」の場合に荷物の有無を判定するとともに荷物の有無に応じてアシストトルクを変更する例について説明したが、動作種類が「荷物横移動」の場合にも、荷物の有無を判定するとともに荷物の有無に応じてアシストトルクを変更してもよい。つまり、対象者が荷物を持った作業の動作時において(「荷物持ち上げ・持ち下げ」と「荷物横移動」を含む)、荷物の有無を判定し、判定した荷物の有無に応じてアシストトルクを補正するようにしてもよい。
本発明のアシスト装置1、1Aの構造、構成、形状、外観、処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、制御装置の処理手順は、図11〜図16、図25、図27〜図31に示すフローチャートに限定されるものではない。また、本実施の形態の説明では、渦巻バネ43R(図4参照)を用いた例を説明したが、渦巻バネの代わりにトーションバネ(torsion barやtorsion bar spring)を用いてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1、1Aでは、ベルト等の接続と解放をバックルにて行う例を説明したが、バックルとは異なる部材にてベルト等の接続と解放を行うようにしてもよい。また、上半身装着部を、肩部ベルトと胸装着部の双方で構成することなく、一方のみで上半身装着部を構成するようにしてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1、1Aは、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、入力手段32RSや、操作ユニットR1から指示する例を説明したが、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図8参照)を設け、スマートフォン等からの通信にてアシスト倍率α、微分補正ゲインβを設定できるようにしてもよい。また、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図8参照)を備え、制御装置61にて種々のデータを収集し、収集したデータを所定タイミング(常時、一定時間間隔、アシスト動作の終了後など)で解析システムに送信するようにしてもよい。例えば収集したデータには、対象者情報とアシスト情報とが有る。対象者情報は、例えば、対象者トルクや対象者の姿勢などを含み、対象者に関する情報である。アシスト情報は、例えば、アシストトルク、電動モータ(アクチュエータ)の回転角度(図8中の実モータ軸角度θrM)、出力リンク回動角度(図8中の実リンク角度θ)、アシスト倍率α、微分補正ゲインβなどを含み、アクチュエータユニットの入出力に関する情報である。また解析システムは、アシスト装置とは別に用意されたシステムであり、例えば、ネットワーク(LAN)で接続する外部のパーソナルコンピュータ、サーバ、PLC(Programmable Logic Controller)、CNC(Computerized Numerical Control)装置などの組み込みシステムである。そして解析システムにて、アシスト装置1に固有(すなわち、対象者に固有)の最適な設定値(アシスト倍率α、微分補正ゲインβ等の最適な値)を解析(算出)させ、解析結果(算出した結果)である最適な設定値を含む解析情報を、アシスト装置1の制御装置61(通信手段64)に送信するようにしてもよい。解析システムで対象者の動作、アシスト力等を解析することで、作業の種類(繰り返しや、持ち上げ高さなど)や、対象者の能力を考慮した最適なアシストトルクを出力できる。そしてアクチュエータユニットは、解析システムから受信した解析情報(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβ)に基づいて、自身の動作を調整する(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、受信したアシスト倍率α、微分補正ゲインβに変更する)。
1 アシスト装置
2 身体装着具
4R、4L アクチュエータユニット
10 腰装着部
11L 左腰装着部
11R 右腰装着部
12A 腰パッド部
12B 腰布部
12C 腰ベース部
13R、13L ベルト
15R、15L 回動軸部
15Y 仮想回動軸線
20 上半身装着部
21L 左上半身装着部
21R 右上半身装着部
22A パッド部
22B 布部
23R、23L、25R、25L ベルト
24L 左肩部ベルト
24R 右肩部ベルト
26L 左胸装着部
26R 右胸装着部
30 フレーム部
31 ボックス
32 左右連結フレーム部
32R、32L 回動部
32RB、32LB ボックス
32RC、32LC 保持部
33 背面フレーム部
40R トルク発生部
40Y 回動軸線
41R アクチュエータベース部
41RB カバー
41RC 接続部
41RX、41LX 回動軸線
42R 減速機
43R 渦巻バネ
45R 電動モータ(アクチュエータ)
45RE モータ回転角度検出手段
50R トルク伝達部
51R 大腿アーム
52R 大腿装着部
56R 接続部
57R アシストアーム(出力リンク)
57RB 軸受
57RE 出力リンク回動角度検出手段
61 制御装置
61A トルク判定手段(トルク判定部)
61B 動作種類判定手段(動作種類判定部)
61C アシストトルク演算手段(アシストトルク演算部)
61D 補正手段(補正部)
61E 回動角度制御手段(回動角度制御部)
61F 補償トルク演算手段
61G 不感帯トルク判定手段
61H 荷物有無判定手段
62 モータドライバ
63 電源ユニット
64 通信手段
65 主電源スイッチ
K 姿勢補正ゲイン
Ks バネ定数
R1 操作ユニット
R1D 表示部
R1E 制御装置
R1EA 通信手段
R1F 操作ユニット用電源
R1T 通信回線
T1 ピーク到達基準時間
α アシスト倍率
β 微分補正ゲイン
γ トルク補正ゲイン
θrM 実モータ軸角度
θ 実リンク角度(姿勢角度)

Claims (8)

  1. 対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、
    前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、
    を有するアシスト装置であって、
    前記アクチュエータユニットは、
    前記アシスト対象身体部の関節回りに回動して前記アシスト対象身体部に装着される出力リンクと、
    前記出力リンクを介して前記アシスト対象身体部の回動をアシストするアシストトルクを発生する出力軸を有するアクチュエータと、
    対象者が前記アシスト対象身体部を自身の力で回動させることで前記出力リンクから入力された対象者トルクと、前記出力軸からの前記アシストトルクと、を合成した合成トルクに関するトルク関連信号を出力するトルク検出部と、
    前記トルク検出部からの前記トルク関連信号に基づいて、前記合成トルクと前記対象者トルクを含む関連トルク情報を判定するトルク判定手段と、
    判定した前記関連トルク情報に基づいて対象者の動作種類を判定する動作種類判定手段と、
    判定した前記関連トルク情報に基づいて前記アシストトルクを演算するアシストトルク演算手段と、
    判定した前記動作種類に基づいて、演算した前記アシストトルクを補正する補正手段と、
    前記補正手段にて補正した前記アシストトルクに基づいて前記出力軸の回動角度を制御する回動角度制御手段と、
    を有している、
    アシスト装置。
  2. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記動作種類には、対象者が荷物を持ち上げる動作である持ち上げ動作が含まれており、
    判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合、
    前記補正手段は、
    対象者が荷物の持ち上げを開始した時点から前記荷物の持ち上げを完了した時点までの期間である持ち上げ期間の間において、前記アシストトルクの大きさを補正するアシストトルク量補正、
    あるいは、
    前記持ち上げ期間の間における前記対象者トルクの最大値である最大対象者トルクが発生する時点である対象者トルクピーク時点を予測し、
    前記アシストトルクの最大値である最大アシストトルクを発生させる時点であるアシストトルクピーク時点が、前記対象者トルクピーク時点よりも早くなるように補正するアシストトルク位相補正、
    の少なくとも一方の補正を行う、
    アシスト装置。
  3. 請求項2に記載のアシスト装置であって、
    前記補正手段は、
    前記アシストトルク量補正を行う場合、前記持ち上げ期間の長さに応じて、前記アシストトルク量補正の増量割合を調整する、
    アシスト装置。
  4. 請求項2または3に記載のアシスト装置であって、
    前記補正手段は、
    前記アシストトルク位相補正を行う場合、前記持ち上げ期間の長さに応じて、持ち上げを開始した時点から前記アシストトルクピーク時点までの時間を調整する、
    アシスト装置。
  5. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記動作種類には、対象者が荷物を持った作業の動作が含まれており、
    前記アクチュエータユニットは、
    対象者が荷物を持った作業の動作時において荷物の有無を判定する荷物有無判定手段を有し、
    前記補正手段は、
    前記荷物有無判定手段にて判定した荷物の有無に応じて前記アシストトルクを補正する、
    アシスト装置。
  6. 請求項2〜4のいずれか一項に記載のアシスト装置であって、
    前記アクチュエータユニットは、
    判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に荷物の有無を判定する荷物有無判定手段を有し、
    前記補正手段は、
    判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に前記アシストトルク量補正を行う際、前記荷物有無判定手段にて判定した荷物の有無に応じて前記アシストトルク量補正の補正量を変更する、
    アシスト装置。
  7. 請求項6に記載のアシスト装置であって、
    前記補正手段は、
    判定された前記動作種類が前記持ち上げ動作である場合に前記アシストトルク量補正を行う際、前記荷物有無判定手段にて荷物無しと判定した場合の前記アシストトルク量補正の補正量を、前記荷物有無判定手段にて荷物有りと判定した場合の前記アシストトルク量補正の補正量よりも小さくする、
    アシスト装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のアシスト装置であって、
    前記アクチュエータユニットは、通信手段を有しており、
    前記通信手段は、
    前記対象者トルクを含む対象者に関する情報である対象者情報と、
    前記アシストトルクを含む前記アクチュエータユニットの入出力に関する情報であるアシスト情報と、
    を前記アシスト装置とは別に用意された解析システムに送信し、
    前記解析システムから、前記解析システムによる解析結果を含む解析情報を受信し、
    前記アクチュエータユニットは、
    前記解析システムから受信した前記解析情報に基づいて、自身の動作を調整する、
    アシスト装置。
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