JP2018199187A - アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象者の身体へより適切に密着させてアシストトルクを効率良く伝達できるアシスト装置を提供する。
【解決手段】対象者の身体に装着される身体装着具2と、アクチュエータユニットと、を有するアシスト装置であって、ジャケット部20は右胸装着部21Rと左胸装着部21Lとに分割されており、右胸装着部の右肩周りから右肩ベルト24Rが背当て部37Cに接続され、右胸装着部の右腋周りから右腋ベルト25Rが背当て部に接続され、左胸装着部の左肩周りから左肩ベルト24Lが背当て部に接続され、左胸装着部の左腋周りから左腋ベルトが背当て部に接続され、右胸装着部には、右肩ベルトと右腋ベルトとを同時に引っ張って右胸装着部を背当て部に近づける右胸締めベルトが取り付けられ、左胸装着部には、左肩ベルトと左腋ベルトとを同時に引っ張って左胸装着部を背当て部に近づける左胸締めベルトが取り付けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、対象者のアシスト対象身体部の動作を支援するアシスト装置に関する。
例えば特許文献1に記載の動作支援装置は、利用者の背中の上下方向に沿って延びる背面フレームと、背面フレームの下部において利用者の腰側方及び腰後方を囲む腰サポート部と、を備えている。背面フレームの上端には肩ベルトを備え、腰サポート部の内側には腰ベルトを備えている。また、腰サポート部の後方の下方には、利用者の股下に配置される股下構造体が接続される。そして、腰サポート部の左右には、利用者の大腿部の前方側を抑えるように動作する大腿抑え部が取り付けられている。
特開2015−208795号公報
特許文献1に記載の動作支援装置では、上半身は肩ベルトのみで利用者に装着されているが、肩ベルトだけでは利用者の上半身に背面フレームを密着させることが困難である。このため、背面フレームと利用者との間や肩ベルトと利用者との間に隙間が生じ、利用者の身体に対して動作支援装置が種々の方向にズレる可能性があり、アシストトルクを効率良く伝達することができない可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、対象者の身体へより適切に密着させてアシストトルクを効率良く伝達できるアシスト装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、を有するアシスト装置であって、前記身体装着具は、対象者の背中及び腰周りに配置されて前記アクチュエータユニットが装着されるフレーム部と、対象者の肩周り及び胸周りに装着されるジャケット部と、を有しており、前記ジャケット部は、対象者の背中に配置された背当て部に接続されており、前記背当て部は、前記フレーム部に接続されており、前記ジャケット部は、対象者の右肩周り及び右胸周りに装着される右胸装着部と、対象者の左肩周り及び左胸周りに装着される左胸装着部と、を有している。そして、前記右胸装着部における対象者の右肩周りとなる位置から延ばされた右肩ベルトが、前記背当て部に接続されており、前記右胸装着部における対象者の右腋周りとなる位置から延ばされた右腋ベルトが、前記背当て部に接続されており、前記左胸装着部における対象者の左肩周りとなる位置から延ばされた左肩ベルトが、前記背当て部に接続されており、前記左胸装着部における対象者の左腋周りとなる位置から延ばされた左腋ベルトが、前記背当て部に接続されており、前記右胸装着部には、対象者が引っ張ることで、前記右肩ベルトと前記右腋ベルトとを同時に引っ張って、対象者の右肩周りと右腋周りにおける前記右胸装着部を同時に前記背当て部に近づける右胸締めベルトが取り付けられており、前記左胸装着部には、対象者が引っ張ることで、前記左肩ベルトと前記左腋ベルトとを同時に引っ張って、対象者の左肩周りと左腋周りにおける前記左胸装着部を同時に前記背当て部に近づける左胸締めベルトが取り付けられている、アシスト装置である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記ジャケット部は、対象者の右背中周り及び左腋周りに装着される右腋装着部部と、対象者の左背中周り及び左腋周りに装着される左腋装着部と、を有しており、前記右肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右肩ベルト保持部材が接続されており、前記右胸装着部における対象者の右胸周りとなる位置には、右胸ベルト保持部材が接続されており、前記右腋装着部における対象者の右腋周りとなる位置には、右腋ベルト保持部材が接続されており、前記右胸締めベルトは、前記右腋ベルトと兼用とされて、一方端が前記背当て部に接続され、他方端は、前記右胸ベルト保持部材、前記右腋ベルト保持部材、前記右肩ベルト保持部材、の順に通されている。また、前記左肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左肩ベルト保持部材が接続されており、前記左胸装着部における対象者の左胸周りとなる位置には、左胸ベルト保持部材が接続されており、前記左腋装着部における対象者の左腋周りとなる位置には、左腋ベルト保持部材が接続されており、前記左胸締めベルトは、前記左腋ベルトと兼用とされて、一方端が前記背当て部に接続され、他方端は、前記左胸ベルト保持部材、前記左腋ベルト保持部材、前記左肩ベルト保持部材、の順に通されている、アシスト装置である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明に係るアシスト装置であって、前記右肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右肩ベルト保持部材が接続されており、前記右腋ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右腋ベルト保持部材が接続されており、前記右胸締めベルトは、一方端が前記右胸装着部に接続され、他方端は、前記右腋ベルト保持部材、前記右肩ベルト保持部材、の順に通されている。また、前記左肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左肩ベルト保持部材が接続されており、前記左腋ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左腋ベルト保持部材が接続されており、前記左胸締めベルトは、一方端が前記左胸装着部に接続され、他方端は、前記左腋ベルト保持部材、前記左肩ベルト保持部材、の順に通されている、アシスト装置である。
第1の発明によれば、対象者の上半身に装着されるジャケット部は、対象者の右肩周り及び右胸周りに装着される右胸装着部と、対象者の左肩周り及び左胸周りに装着される左胸装着部と、を有している。従って、肩ベルトのみで対象者の上半身に装着する構成と比較して、アシスト装置を、対象者の身体へより適切に密着させることができる。また、対象者は、右胸締めベルトを引っ張ることで右肩ベルトと右腋ベルトを同時に引っ張って右胸装着部を対象者の右胸及び右腋に密着させるとともに背当て部に密着させることが可能である。同様に、対象者は、左胸締めベルトを引っ張ることで左肩ベルトと左腋ベルトを同時に引っ張って左胸装着部を対象者の左胸及び左腋に密着させるとともに背当て部に密着させることが可能である。従って、簡単な操作で右胸装着部と左胸装着部を対象者の肩周り及び胸周りに適切に密着させる構造を、比較的容易に実現することができる。これにより、アシスト装置を、対象者の身体へより適切に密着させてアシストトルクを効率良く伝達できる。
第2の発明によれば、右肩ベルトと右腋ベルトを同時に引っ張ることができる右胸締めベルトの挿通経路(引き回し経路)、左肩ベルトと左腋ベルトを同時に引っ張ることができる左胸締めベルトの挿通経路(引き回し経路)、を具体的かつ適切に実現することができる。
第3の発明によれば、第2の発明とは異なる経路にて、右肩ベルトと右腋ベルトを同時に引っ張ることができる右胸締めベルトの挿通経路(引き回し経路)、左肩ベルトと左腋ベルトを同時に引っ張ることができる左胸締めベルトの挿通経路(引き回し経路)、を具体的かつ適切に実現することができる。
アシスト装置の全体構成の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置における身体装着具の外観の例を説明する斜視図である。 図1に示すアシスト装置におけるアクチュエータユニットの外観の例を説明する斜視図である。 身体装着具の構成要素であるフレーム部の外観の例を説明する斜視図である。 フレーム部の構造を説明する分解斜視図である。 対象者の腰幅に応じて右サブフレームと左サブフレームを回動させる様子を説明する図である。 身体装着具の構成要素である腰サポート部の外観の例を説明する斜視図である。 腰サポート部の構造の例を説明する展開図である。 対象者の骨盤右頂部に対する、腰サポート部の側上ベルト、側下ベルトの位置を説明する図である。 対象者の臀部に対する、腰サポート部の後上ベルト、後中ベルト、後下ベルトの位置を説明する図である。 身体装着具の構成要素であるバックパック部の外観の例を説明する斜視図である。 身体装着具の構成要素であるジャケット部を、バックパック部に接続した状態の外観の例を説明する斜視図である。 ジャケット部の構造の例を説明する展開図である。 ジャケット部の第1例を、対象者に密着させるためのベルトの引き回し状態を説明する図である。 ジャケット部の第2例を、対象者に密着させるためのベルトの引き回し状態を説明する図である。 アクチュエータユニットの第1例における大腿装着部を上下左右に移動できる様子を説明する図である。 アクチュエータユニットの第2例を説明する斜視図である。 アクチュエータユニットの第2例における大腿装着部を上下左右に移動できる様子を説明する図である。 アクチュエータユニットの内部構造の例を説明する分解斜視図である。 アクチュエータユニットの内部構造の例を説明する断面図である。 仮想回動軸線をとおるZY平面にてアシスト装置を切断した断面図であり、回動機構の構造の例を説明する断面図である。 アシスト装置を装着した対象者が背筋を伸ばしている状態を説明する図である。 図22に示す状態から、対象者が前傾姿勢となり、仮想回動軸線回りにフレーム部及び上半身装着部が回動した状態を説明する図である。 制御装置の入出力を説明する図である。 制御装置の制御ブロック図であり、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」あるいは「荷物横移動」の場合の制御ブロック図である。 制御装置の制御ブロック図であり、動作種類が「歩行」の場合の制御ブロック図である。 図25及び図26に示した制御ブロック図に基づいた処理手順の全体を説明するフローチャートである。 図27に示したフローチャートにおける「右アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図27に示したフローチャートにおける「左アクチュエータユニットに関する入力信号等の処理」の詳細を説明するフローチャートである。 図27に示したフローチャートにおける「歩行/作業判定」の詳細を説明するフローチャートである。 図27に示したフローチャートにおける「右γを演算」の詳細を説明するフローチャートである。 図27に示したフローチャートにおける「右τss(t)を演算」の詳細を説明するフローチャートである。 図31に示した「右γを演算」の効果を説明する図である。 図32に示した「右τss(t)を演算」の効果を説明する図である。
以下、図1〜図21に基づいてアシスト装置1の全体構造について説明する。アシスト装置1は、例えば、対象者が荷物を持ち上げる際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたり、対象者が歩行する際に腰部に対する大腿部の回動をアシストしたりする装置である。なお、各図中のX軸、Y軸、Z軸は、互いに直交しており、アシスト装置を装着した対象者から見て、X軸方向は前方向、Y軸方向は左方向、Z軸方向は上方向、に対応している。
●[アシスト装置1の全体構造(図1〜図21)]
図1に、アシスト装置1の全体の外観を示す。アシスト装置1は、身体装着具2(図2参照)と、右アクチュエータユニット4R(図3参照)及び左アクチュエータユニット4L(図3参照)とを有している。身体装着具2は、対象者のアシスト対象身体部(本実施の形態の例では、大腿部)の周囲を含む身体に装着されるものである。右アクチュエータユニット4R及び左アクチュエータユニット4Lは、身体装着具2とアシスト対象身体部に装着されて、アシスト対象身体部の動作を支援(アシスト)する。以下、身体装着具2と右アクチュエータユニット4R及び左アクチュエータユニット4Lを順に説明する。
●[身体装着具2の外観(図2)]
図2に示すように、身体装着具2は、対象者の腰周りに装着される腰サポート部10と、対象者の肩周り及び胸周りに装着されるジャケット部20と、腰サポート部10とジャケット部20とを接続するフレーム部30と、フレーム部30に取り付けられたバックパック部37と、を有している。フレーム部30は、対象者の背中及び腰周りに配置される。
腰サポート部10は、対象者の右半身の腰周りに装着される右腰装着部11Rと、対象者の左半身の腰周りに装着される左腰装着部11Lとを有している。また図2に示すように、右腰装着部11Rと、左腰装着部11Lは、対象者への着脱を容易にするために、長さを調整可能な右腰締めベルト13RAに設けられた腰ベルト保持部材13RB(腰バックル)と、長さを調整可能な左腰締めベルト13LAに設けられた腰ベルト保持部材13LB(腰バックル)と、を有している。また図2に示すように、腰サポート部10には、対象者に装着された場合に対象者の股関節の周囲において対象者の左右方向に延びるように仮想回動軸線15Yが設定されている。仮想回動軸線15Yと右腰装着部11Rとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って右方向に突出した回動軸部15Rが、右腰装着部11Rの芯部12Bに固定されている(図21参照)。同様に、仮想回動軸線15Yと左腰装着部11Lとの交差位置には、仮想回動軸線15Yに沿って左方向に突出した回動軸部15Lが、左腰装着部11Lの芯部に固定されている。なお、腰サポート部10の詳細については後述する。なお、仮想回動軸線15Yは、対象者の股関節から第5腰椎の間くらいの位置に設定され、腰サポート部10によって一定の範囲に保たれる。
ジャケット部20は、対象者の右半身の胸周りに装着される右胸装着部21Rと、対象者の左半身の胸周りに装着される左胸装着部21Lとを有している。右胸装着部21Rは、左胸装着部21Lと、例えばファスナ21Fによって接続されており、対象者へのジャケット部20の着脱を容易にしている。また、右胸装着部21Rは、フレーム部30に固定されたバックパック部37の背当て部37Cに接続される右肩ベルト24Rと、背当て部37Cに接続される右腋ベルト25Rと、を有している。また、左胸装着部21Lは、フレーム部30に固定されたバックパック部37の背当て部37Cに接続される左肩ベルト24Lと、背当て部37Cに接続される左腋ベルト25L(図12参照)と、を有している。なお、ジャケット部20の詳細については後述する。
バックパック部37は、フレーム部30の上端部に取り付けられ、ジャケット部20の右肩ベルト24R、右腋ベルト25R、左肩ベルト24L、左腋ベルト25L(図12参照)、が接続されている。またバックパック部37には、CPUを備えた制御装置や電源ユニットや通信手段等が収容されている。なお、バックパック部37の詳細については後述する。
フレーム部30は、メインフレーム31と、右サブフレーム32Rと、左サブフレーム32L(図4参照)と、右接続部34Rと、左接続部34Lと、ボックス33RB、33LB等を有している。図4に示すように、右サブフレーム32Rは、メインフレーム31に対して回動可能に接続され、右接続部34Rは、右サブフレーム32Rに対して回動可能に接続されている。同様に、図4に示すように、左サブフレーム32Lは、メインフレーム31に対して回動可能に接続され、左接続部34Lは、左サブフレーム32Lに対して回動可能に接続されている。また右接続部34Rの軸孔36RC(図4、図5参照)には、回動軸部15R(図2、図7参照)が挿通され、左接続部34Lの軸孔36LC(図4、図5参照)には、回動軸部15L(図2、図7参照)が挿通されている。これにより、腰サポート部10に対して、フレーム部30及びジャケット部20(及びバックパック部37)は、仮想回動軸線15Y回りに回動可能とされている(図22、図23参照)。また、ボックス33RB、33LBには、例えば、アシスト装置1の電源のON/OFFやアシスト倍率等の動作状態の指示を行うための複数の入力手段33RSを有している。なお、フレーム部30の詳細については後述する。
●[右アクチュエータユニット4R、左アクチュエータユニット4Lの外観(図3)]
図3は、図2に示すボックス33RBの下方に設けられた右モータ接続部35R(図5参照)に接続される右アクチュエータユニット4R、及びボックス33LBの下方に設けられた左モータ接続部35L(図5参照)に接続される左アクチュエータユニット4L、の外観を示している。なお、左アクチュエータユニット4Lは、右アクチュエータユニット4Rを左右対称としたものであるので、以降の説明では、左アクチュエータユニット4Lについては説明を省略する。
図3に示すように、右アクチュエータユニット4Rは、トルク発生部40Rと、トルク伝達部である出力リンク50Rと、を有している。トルク発生部40Rは、アクチュエータベース部41Rと、カバー41RBと、を有している。なお、カバー41RBに収容されている各部材については後述する。図3に示すように、右アクチュエータユニット4Rのリンク機構である出力リンク50Rは、アシスト対象身体部(この場合、大腿部)の関節(この場合、股関節)回りに回動してアシスト対象身体部に装着される。なお、出力リンク50R(50L)を介してアシスト対象身体部の回動をアシストするアシストトルクは、図19に示すように、トルク発生部40R内において、出力軸47RAを有する電動モータ47R(アクチュエータに相当)にて発生される。
出力リンク50Rは、アシストアーム51R(第1リンクに相当)と、第2リンク52Rと、第3リンク53Rと、大腿装着部54R(身体保持部に相当)と、を有している。アシストアーム51Rは、トルク発生部40R内の電動モータによって発生したアシストトルクと、対象者の大腿部の動作による対象者トルクと、が合成された合成トルクによって、回動軸線40RY回りに回動する。アシストアーム51Rの先端には第2リンク52Rの一方端が回動軸線51RJ回りに回動可能に接続され、第2リンク52Rの他方端には第3リンク53Rの一方端が回動軸線52RJ回りに回動可能に接続されている。そして第3リンク53Rの他方端には、球面ジョイント53RSを介して大腿装着部54Rが接続されている。
●[フレーム部30の構造の詳細(図4〜図6)]
次に、図4〜図6を用いて、フレーム部30の構造の詳細について説明する。メインフレーム31は、逆U字状に形成されており、対象者の背中側における右腰部に配置される接続部31R(右回動軸部に相当)と、対象者の背中側における左腰部に配置される接続部31L(左回動軸部に相当)と、を有している。右サブフレーム32Rと左サブフレーム32Lは、一部が曲げられた棒状の形状を有している。図4及び図5に示すように、メインフレーム31の一方端の接続部31Rには、右サブフレーム32Rの一方端が、回動軸線31RJ回りに回動可能に接続されている。またメインフレーム31の他方端の接続部31Lには、左サブフレーム32Lの一方端が、回動軸線31LJ回りに回動可能に接続されている。また右サブフレーム32Rの他方端の接続部33R(右サブ回動軸部に相当)には、右接続部34Rの右接続軸35RZが、回動軸線33RJ回りに回動可能に接続されている。また左サブフレーム32Lの他方端の接続部33L(左サブ回動軸部に相当)には、左接続部34Lの左接続軸35LZが、回動軸線33LJ回りに回動可能に接続されている。
図5に示すように、右接続軸35RZには、右モータ接続部35Rと右腰接続部36Rが固定されている。右モータ接続部35Rの取付孔35RCには、図3に示す右アクチュエータユニット4Rの上端の取付孔41RSが同軸に配置され、右アクチュエータユニット4Rが回動軸線35RJ回り(図3では回動軸線41RX回り)に回動可能に取り付けられる。同様に、左接続軸35LZには、左モータ接続部35Lと左腰接続部36Lが固定されている。左モータ接続部35Lの取付孔35LCには、図3に示す左アクチュエータユニット4Lの上端の取付孔41LSが同軸に配置され、左アクチュエータユニット4Lが回動軸線35LJ回り(図3では回動軸線41LX回り)に回動可能に取り付けられる。右腰接続部36Rの軸孔36RCには、回動軸部15R(図2、図21参照)が挿通される。同様に、左腰接続部36Lの軸孔36LCには、回動軸部15L(図2参照)が挿通される。従って、接続部33Rには、接続部33Rの回動軸線33RJ回りに回動する右接続部34Rを介して右アクチュエータユニット4Rが接続される。また、接続部33Lには、接続部33Lの回動軸線33LJ回りに回動する左接続部34Lを介して左アクチュエータユニット4Lが接続される。
なお、図21に示すように、回動軸部15Rは、パッド部12A、芯部12B、表皮部12Cの3層を有する右腰装着部11Rの芯部12Bに固定されている。回動軸部15Rは、軸受15RBを介して右腰接続部36Rの軸孔36RCに挿通され、回動軸部15Rの先端には抜け止めリング15RCが取り付けられている。従って、図4及び図5に示す軸孔36RCの軸線36RJと、軸孔36LCの軸線36LJは、仮想回動軸線15Yと重ねられる。また、右腰接続部36Rとアクチュエータベース部41Rとの間には、クッション36RDが設けられている。対象者へのアシストトルクを大きくしたり、速く変化させる時は、回動軸線35RJ、35LJで右アクチュエータユニット4R、左アクチュエータユニット4Lが回動しないように、固定してもよい。このとき、右アクチュエータユニット4R、左アクチュエータユニット4Lが固定されているので、クッション36RDは、設けなくても良い。
以上の構成を有することで、図2において、フレーム部30は、腰サポート部10に対して、仮想回動軸線15Y回りに回動可能である(図22、図23参照)。また、図6に示すように、右サブフレーム32Rが回動軸線31RJ回りに回動可能であり、左サブフレーム32Lが回動軸線31LJ回りに回動可能であるので、右接続部34Rと左接続部34Lの左右方向の間隔W30を自由に調整することができる。従って、対象者の腰幅に合わせて間隔W30を調整することが可能であり、対象者の身体へより適切に密着させてアシストトルクを効率良く伝達できる。さらに、右接続部34Rが回動軸線33RJ回りに回動可能であり、左接続部34Lが回動軸線33LJ回りに回動可能であるので、間隔W30を変化させても、右アクチュエータユニットのアシストアームの揺動方向、及び左アクチュエータユニットのアシストアームの揺動方向を、所望する方向へと適切に設定することができる。また、図6に示すように、メインフレーム31が、回動軸線31RJ回りに回動可能であり、回動軸線31LJ回りに回動可能であるので、対象者が、上半身をひねって後ろを見るような動作を行っても、メインフレーム31、右サブフレーム32R、左サブフレーム32L、のそれぞれを、対象者の動作を妨げないように適切に回動させることができる。また、メインフレーム31の回動軸線31RJと回動軸線31LJの間の空間(図5参照)は、対象者の背中の曲げ動作の妨げにならないように広がっている。そしてメインフレーム31において当該空間の左右にほぼ平行となるように配置されたフレームは、アシストトルクを効率良く伝達するため対象者の背中の中心部の左右からアクチュエータユニットを支持する。また、右サブフレーム32R、左サブフレーム32Lは、対象者の肘などの動きの妨げにならないように(接触しないように)背中から腰部にかけて(凹形状に)湾曲している。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、腰部を中心として、背中部と脚部にアシストトルクを効率良く伝える(ロスを少なくする)必要があり、このようなフレーム部30の構造は、アシストトルクを効率的に伝えることができる。
●[腰サポート部10の構造の詳細(図7〜図10)]
次に、図7〜図10を用いて、腰サポート部10の構造の詳細について説明する。図8の展開図に示すように、腰サポート部10は、帯状であり、対象者の右腰部に装着される右腰装着部11Rと、対象者の左腰部に装着される左腰装着部11Lと、に分割されており、複数のベルトを有している。また、上述したように、右腰装着部11Rには回動軸部15Rが取り付けられ、左腰装着部11Lには回動軸部15Lが取り付けられている。
右腰装着部11R、左腰装着部11Lは、例えば図21に示すように、対象者の腰周りに巻回される所定厚さのパッド部12Aと、パッド部12Aの外周に配置された芯部12Bと、芯部12Bの外周に配置された表皮部12Cと、にて3層で構成されている。パッド部12Aは、例えば弾性部材で構成され、芯部12Bは、例えば樹脂等で構成され、表皮部12Cは、例えば布等で構成されている。右腰装着部11Rにおける対象者の背面側となる位置は、切欠部11RCが形成されて、右腰部11RAと右臀部11RBとに分割されている。左腰装着部11Lにおける対象者の背面側となる位置は、切欠部11LCが形成されて、左腰部11LAと左臀部11LBとに分割されている。
腰サポート部10が有している複数のベルトには、背面腰ベルト16A、臀部上ベルト16B、臀部下ベルト16C、右骨盤上ベルト17RA、右骨盤下ベルト17RB、左骨盤上ベルト17LA、左骨盤下ベルト17LB、右腰締めベルト13RA、左腰締めベルト13LA、がある。腰サポート部10に取り付けられた、これらの複数のベルトのうち、少なくとも2本のベルトは、対象者の右腰部、または左腰部、または臀部、の近傍において、対象者の腰回り周回方向に沿った腰サポート部10の幅(図8におけるY軸方向の長さ)を伸縮可能である。
背面腰ベルト16Aは、例えば伸縮性を有する弾性体のベルトであり、右腰装着部11Rの右腰部11RAと、左腰装着部11Lの左腰部11LAと、の間隔(距離)を調整可能となるように、右腰装着部11Rの右腰部11RAと、左腰装着部11Lの左腰部11LAと、に接続されている。臀部上ベルト16B及び臀部下ベルト16Cは、例えば伸縮性を有する弾性体のベルトであり、右腰装着部11Rの右臀部11RBと、左腰装着部11Lの左臀部11LBと、の間隔(距離)を調整可能となるように、右腰装着部11Rの右臀部11RBと、左腰装着部11Lの左臀部11LBと、に接続されている。また図10に示すように、臀部上ベルト16Bは、対象者の臀部の上部に当たる位置に配置され、臀部下ベルト16Cは、対象者の臀部の下部に当たるように配置されている。また図10に示すように、背面腰ベルト16Aは、対象者の臀部よりも上側の腰部であって、臀部上ベルト16Bよりも上側の腰部に当たる位置に配置されている。この背面腰ベルト16A、臀部上ベルト16B、臀部下ベルト16Cによって、腰サポート部10は、対象者の背面側の臀部周りに(臀部の上部、中部、下部を挟み込み)、ズレないように密着される。
右骨盤上ベルト17RAは、例えば伸縮しないベルトであり、図9に示すように、対象者の右骨盤上端ARよりも上側に配置され、対象者の腰回り周回方向に沿った右腰装着部11Rの幅を伸縮可能となるように、右腰装着部11Rに取り付けられている。右骨盤下ベルト17RBは、例えば伸縮しないベルトであり、図9に示すように、対象者の右骨盤上端ARよりも下側に配置され、対象者の腰回り周回方向に沿った右腰装着部11Rの幅を伸縮可能となるように、右腰装着部11Rに取り付けられている。また右骨盤上ベルト17RAの先端には右上ベルト保持部材17RC(右上コキ)が接続され、右骨盤下ベルト17RBの先端には右下ベルト保持部材17RD(右下コキ)が接続されており、右上ベルト保持部材17RC(右上コキ)と右下ベルト保持部材17RD(右下コキ)には、腰ベルト保持部材13RB(腰バックル)に接続された右腰締めベルト13RAが挿通されている。対象者は、右上ベルト保持部材17RCと右下ベルト保持部材17RDから延びている右腰締めベルト13RAの引張部13RAHを引っ張ることで、右骨盤上ベルト17RA、右骨盤下ベルト17RB、及び背面腰ベルト16A、臀部上ベルト16B、臀部下ベルト16C、そして腰サポート部10を、対象者の身体に密着させることができる。また、右骨盤上端ARの上下部を挟み込むため、ズレにくくなる。
左骨盤上ベルト17LAは、例えば伸縮しないベルトであり、対象者の左骨盤上端よりも上側に配置され、対象者の腰回り周回方向に沿った左腰装着部11Lの幅を伸縮可能となるように、左腰装着部11Lに取り付けられている。左骨盤下ベルト17LBは、例えば伸縮しないベルトであり、対象者の左骨盤上端よりも下側に配置され、対象者の腰回り周回方向に沿った左腰装着部11Lの幅を伸縮可能となるように、左腰装着部11Lに取り付けられている。また左骨盤上ベルト17LAの先端には左上ベルト保持部材17LC(左上コキ)が接続され、左骨盤下ベルト17LBの先端には左下ベルト保持部材17LD(左下コキ)が接続されており、左上ベルト保持部材17LC(左上コキ)と左下ベルト保持部材17LD(左下コキ)には、腰ベルト保持部材13LB(腰バックル)に接続された左腰締めベルト13LAが挿通されている。対象者は、左上ベルト保持部材17LCと左下ベルト保持部材17LDから延びている左腰締めベルト13LAの引張部13LAHを引っ張ることで、左骨盤上ベルト17LA、左骨盤下ベルト17LB、及び背面腰ベルト16A、臀部上ベルト16B、臀部下ベルト16C、そして腰サポート部10を、対象者の身体に密着させることができる。また、左骨盤上端の上下部を挟み込むため、ズレにくくなる。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、腰部を中心として、背中部と脚部にアシストトルクを効率良く伝える(ロスを少なくする)必要があり、このような腰サポート部10の構造は、アシストトルクを効率的に伝えることができる。
●[バックパック部37の構造の詳細(図11、図12)]
次に図11及び図12を用いて、バックパック部37の構造の詳細について説明する。図11に示すように、バックパック部37は、フレーム接続部37A、収容部37B、背当て部37C、スライドレール37D(スライド機構に相当)、クッション37G等を有している。図2に示すように、フレーム接続部37Aは、メインフレーム31の上端部が通されて、フレーム部30の上端部に固定されている。なお、収容部37Bには、制御装置や電源ユニットや通信手段等が収容されている。
図11に示すように、フレーム部30に固定されたフレーム接続部37A及び収容部37Bにおける対象者の背中と対向する面には、スライドレール37Dが上下方向に沿って設けられている。スライドレール37Dには、当該スライドレール37Dに沿って上下方向にスライド可能となるように背当て部37Cが設けられている。つまり、背当て部37Cは、フレーム部30に対して背当て部37Cを上下にスライド可能に支持するスライド機構(スライドレール37D)を介してフレーム部30に接続されている。また、背当て部37Cにおける対象者の背中と対向する面には、クッション37Gが設けられている。なお、クッション37Gは省略されていてもよい。
図11に示すように、背当て部37Cには、対象者の背中側における右肩周りとなる位置には、ベルト接続部37ERが設けられており、左肩周りとなる位置には、ベルト接続部37ELが設けられている。また、対象者の背中側における右腋周りとなる位置には、ベルト接続部37FRが設けられており、左腋周りとなる位置には、ベルト接続部37FLが設けられている。
図12に示すように、ジャケット部20は、対象者の右肩周り及び右胸周りに装着される右胸装着部21Rと、対象者の左肩周り及び左胸周りに装着される左胸装着部21Lと、に分割されており、ファスナ21Fにて右胸装着部21Rと左胸装着部21Lとが接続及び分離可能とされている。そして、右胸装着部21Rにおける対象者の右肩周りとなる位置から延ばされた右肩ベルト24Rが、ベルト接続部37ERに接続されている。また、右胸装着部21Rにおける対象者の右腋周りとなる位置から延ばされた右腋ベルト25Rが、ベルト接続部37FRに接続されている。また、左胸装着部21Lにおける対象者の左肩周りとなる位置から延ばされた左肩ベルト24Lが、ベルト接続部37ELに接続されている。また、左胸装着部21Lにおける対象者の左腋周りとなる位置から延ばされた左腋ベルト25Lが、ベルト接続部37FLに接続されている。
以上の構成により、ジャケット部20が接続された背当て部37Cが、スライド機構(スライドレール)を介してフレーム部30に対して上下にスライド可能である。従って、対象者の体格(身長)に合わせて、フレーム部30に対するジャケット部20の上下方向の位置が自動的に調整されるので、ジャケット部20を、対象者の身体へより適切に密着させてアシストトルクを効率良く伝達できる。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、腰部を中心として、背中部と脚部にアシストトルクを効率良く伝える(ロスを少なくする)必要があり、このようなバックパック部37の構造は、アシストトルクを効率的に伝えることができる。
●[ジャケット部20の構造の詳細(図12〜図15)]
次に図12〜図15を用いて、ジャケット部20の構造の詳細について説明する。図13の展開図に示すように、対象者の肩周り及び胸周りに装着されるジャケット部20は、右胸装着部21Rと、左胸装着部21Lと、右腋装着部21RWと、左腋装着部21LWと、に分割されており、複数のベルトを有している。なお、右胸装着部21Rと右腋装着部21RWは右肩部で連結されており、左胸装着部21Lと左腋装着部21LWは左肩部で連結されている。右胸装着部21Rは対象者の右肩周り及び右胸周りに装着され、左胸装着部21Lは対象者の左肩周り及び左胸周りに装着され、右腋装着部21RWは対象者の右背中周り及び右腋周りに装着され、左腋装着部21LWは対象者の左背中周り及び左腋周りに装着される。なお、右腋装着部21RWと左腋装着部21LWは、分割されてベルトで連結される構造でなく、分割されることなく一体的に接続されている構造であっても良い。また、右胸装着部21Rと、左胸装着部21Lと、右腋装着部21RWと、左腋装着部21LWと、が分割されておらず、一体的に接続されている構造であっても良い。
右胸装着部21R、左胸装着部21L、右腋装着部21RW、左腋装着部21LWは、例えば、対象者の身体に対向する側には所定厚さのパッド部(例えば弾性部材)の層を有し、パッド部の外周には表皮部(例えば布)の層を有し、パッド部と表皮部の2層で構成されている。また、図13に示すように、右腋装着部21RWと左腋装着部21LWは、長さを調節可能とされたベルト22A、22Bにて接続されている。
図13に示すように、右胸装着部21Rには、右肩ベルト24R、23R、ベルト26Rが取り付けられている。右肩ベルト24Rの一方端は、図12に示すように、長さ調節可能とされて背当て部37Cのベルト接続部37ERに接続されている。右肩ベルト24Rの他方端は、ベルト通し24RTに通されてバックル24RBが接続されている。右肩ベルト23Rの一方端は、バックル24RBと接続されるバックル23RBが接続され、右肩ベルト23Rの他方端には右肩ベルト保持部材23RK(右肩コキ)が接続されている。また、ベルト26Rの一方端は右胸装着部21Rに接続され、ベルト26Rの他方端にはバックル26RBが接続され、バックル26RBには右胸ベルト保持部材26RC(右胸バックル)が接続されている。右胸ベルト保持部材26RCは、対象者の右胸周りとなる位置に配置されている。
同様に、図13に示すように、左胸装着部21Lには、左肩ベルト24L、23L、ベルト26Lが取り付けられている。左肩ベルト24Lの一方端は、図12に示すように、長さ調節可能とされて背当て部37Cのベルト接続部37ELに接続されている。左肩ベルト24Lの他方端は、ベルト通し24LTに通されてバックル24LBが接続されている。左肩ベルト23Lの一方端は、バックル24LBと接続されるバックル23LBが接続され、左肩ベルト23Lの他方端には左肩ベルト保持部材23LK(左肩コキ)が接続されている。また、図13に示すように、ベルト26Lの一方端は左胸装着部21Lに接続され、ベルト26Lの他方端にはバックル26LBが接続され、バックル26LBには左胸ベルト保持部材26LC(左胸バックル)が接続されている。左胸ベルト保持部材26LCは、対象者の左胸周りとなる位置に配置されている。
図13に示すように、右腋装着部21RWには、ベルト27Rが取り付けられており、ベルト27Rの一方端は右腋装着部21RWに接続され、ベルト27Rの他方端には右腋ベルト保持部材27RK(右腋コキ)が接続されている。右腋ベルト保持部材27RKは、対象者の右腋周りとなる位置に配置されている。同様に、図13に示すように、左腋装着部21LWには、ベルト27Lが取り付けられており、ベルト27Lの一方端は左腋装着部21LWに接続され、ベルト27Lの他方端には左腋ベルト保持部材27LK(左腋コキ)が接続されている。左腋ベルト保持部材27LKは、対象者の左腋周りとなる位置に配置されている。
図12に示すように、右胸装着部21Rにおける対象者の右肩周りとなる位置から延ばされた右肩ベルト24Rは、一方端の側が、長さ調節可能とされて背当て部37Cのベルト接続部37ERに接続されている。右胸装着部21Rにおける対象者の右腋周りとなる位置から延ばされた右腋ベルト25Rは、一方端の側が、背当て部37Cのベルト接続部37FRに接続されている。同様に、左胸装着部21Lにおける対象者の左肩周りとなる位置から延ばされた左肩ベルト24Lは、一方端の側が、長さ調節可能とされて背当て部37Cのベルト接続部37ELに接続されている。左胸装着部21Lにおける対象者の左腋周りとなる位置から延ばされた左腋ベルト25Lは、一方端の側が、背当て部37Cのベルト接続部37FLに接続されている。
図13に示すように、右胸締めベルトは、右腋ベルト25Rと兼用とされて、一方端の側(右腋ベルト25RDであり、右腋ベルト25Rの一部とみなす)が背当て部37Cに接続され(図12参照)、他方端の側は、右胸ベルト保持部材26RC、右腋ベルト保持部材27RK、ベルト通し25RT、右肩ベルト保持部材23RK、の順に通されている。なお、右腋ベルト25RDの一端はバックル25RCに接続されており、右腋ベルト25Rの一端はバックル25RBに接続されている。そしてバックル25RCとバックル25RBが接続されている。従って、右腋ベルト25Rと右腋ベルト25RDは、バックル25RB、25RCを介して接続されているので、右腋ベルト25RDを右腋ベルト25Rの一部とみなすことができる。なお、左胸締めベルトは、左腋ベルト25Lと兼用とされ、右腋ベルトと同様に各バックル等に通されており、説明は省略する。図14に示すように、対象者は、右肩ベルト保持部材23RKから延びている右胸締めベルト(この場合、右腋ベルト25R)の他方端を引っ張る(力FRで引っ張る)ことで、右肩ベルト24R、23Rと、右腋ベルト25Rと、を同時に引っ張ることができる。これにより、図14に示すように、対象者の右肩周りと右腋周りにおける右胸装着部21Rを、(力FR1、力FR3にて)同時に背当て部37Cに近づけるとともに、(力FR2にて)右腋装着部21RWを右胸装着部21Rに近づけることが可能である。これにより、右胸装着部21Rと右腋装着部21RWを対象者の身体に密着させるとともに、右胸装着部21Rと右腋装着部21RWを背当て部37Cに密着させることができる。なお、対象者が、左胸締めベルト(この場合、左腋ベルト25L)の他方端を引っ張った(力FLで引っ張った)場合も同様に、左胸装着部21Lと左腋装着部21LWを対象者の身体に密着させるとともに、左胸装着部21Lと左腋装着部21LWを背当て部37Cに密着させることができる。また、右腋ベルト25Rにおけるベルト通し25RTの前側の個所を、前方向に(図14中の(FRA)の方向に)引っ張っても同様に調整可能となる。このようにしても、簡単なベルト調整操作で、対象者の身体に密着させることができる。この場合、右腋ベルト25Rの他方側を(図14中の(FR)の方向に)引っ張って、ベルト通し25RTの前側の撓みを緩和してやり、対象者の作業の邪魔にならないようにする。
[ジャケット部の別の例(図15)]
図15は、図14に示すジャケット部20とは別のジャケット部20Zの例を示している。図15に示すジャケット部20Zは、図14に示すジャケット部20に対して右腋装着部21RWと左腋装着部21LW(図13参照)が省略されており、各ベルト保持部材の配置と、ベルトの引き回し状態が異なっている。以下、相違点について主に説明する。なお、図15に示すように、右胸装着部21RZに取り付けられている右肩ベルト24R、23R、バックル24RB、23RB、右肩ベルト保持部材23RK(右肩コキ)は、図12に示す右胸装着部21Rに取り付けられているものと同じである。
図15に示すように、右胸装着部21RZにおける対象者の右腋周りとなる位置から延ばされた右腋ベルト28Rは、一方端にバックル28RBが接続され、バックル28RBは、バックル39RBとベルト39Rを介して背当て部37Cのベルト接続部37FRに接続されている。なお右腋ベルト28Rの他方端には右腋ベルト保持部材28RK(右腋コキ)が接続され、右腋ベルト保持部材28RKには右胸締めベルト25RZが挿通されている。なお、左胸装着部の各ベルト、各バックル、各ベルト保持部材等も同様であるので、これらの説明は省略する。
図15に示すように、右胸締めベルト25RZは、一方端が右胸装着部21RZに接続され、他方端は、右腋ベルト保持部材28RK、ベルト通し25RT、右肩ベルト保持部材23RK、の順に通されている。対象者は、右肩ベルト保持部材23RKから延びている右胸締めベルト25RZの他方端を引っ張る(力FRで引っ張る)ことで、右肩ベルト24R、23Rと、右腋ベルト28Rと、を同時に引っ張ることができる。これにより、図15に示すように、対象者の右肩周りと右腋周りにおける右胸装着部21RZを、(力FR1、FR3にて)同時に背当て部37Cに近づけるとともに、(力FR2にて)右腋ベルト28Rを右胸装着部21Rに近づけることが可能である。これにより、右胸装着部21RZを対象者の身体に密着させるとともに、右胸装着部21RZを背当て部37Cに密着させることができる。なお、対象者が、左胸締めベルト25LZの他方端を引っ張った(力FLで引っ張った)場合も同様に、左胸装着部21LZを対象者の身体に密着させるとともに、左胸装着部21LZを背当て部37Cに密着させることができる。また、対象者が、ジャケット部20を装着するときは、まず、ファスナ21Fを開けて、対象者の左右の手(腕)を通して、対象者の体をジャケット部20の内側へ入れて、ファスナ21Fを閉める。そして、右腋ベルト25R(右胸締めベルト)と左腋ベルト25L(左胸締めベルト)のベルトなどによって、対象者の体とフレーム部30とを密着させることができる。また、対象者の体型によって、ジャケット部20の腋の下のコキ等の調整機構を緩めて、手(腕)を挿入する開口を広げることで、容易に装着可能となる。ジャケット部20のメンテナンス(クリーニングなど)のときには、バックル23RB、24RB(23LB、24LB)を外し(ベルト通し24RT(24LT)も外し)、バックル25RB、25RC(25LB、25LC)を外すことで、バックパック部37からジャケット部20を外すことが可能となる。なお、ベルト通し24RT(24LT)は、例えば面ファスナにて着脱可能に取り付けられている。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、腰部を中心として、背中部と脚部にアシストトルクを効率良く伝える(ロスを少なくする)必要があり、このようなジャケット部20の構造は、アシストトルクを効率的に伝えることができる。
●[右アクチュエータニット4R(左アクチュエータユニット4L)のリンク機構(図3、図16〜図18)]
次に図3、図16〜図18を用いて、右アクチュエータユニット4Rのリンク機構の詳細について説明する。なお、左アクチュエータユニット4Lのリンク機構も同様であるので、左アクチュエータユニット4Lのリンク機構の説明は省略する。出力リンク50R(出力リンク50Lも同様)は、複数の連結部材であるアシストアーム51R(第1リンクに相当)と、第2リンク52Rと、第3リンク53Rと、大腿装着部54R(身体保持部に相当)と、がジョイント部にて連結されて構成されている。また、大腿装着部54Rは、例えば弾性体のパッドであり、大腿装着部54Rには、ベルト55RA、55RBを介してパッド55Rが接続されている。
以下では、ジョイント部の自由度についても説明するが、一方の連結部材に他方の連結部材を接続するジョイント部(連結部)において、1つの軸線回りに回動可能な連結構造を自由度1、1つの軸線に沿って往復スライド可能な連結構造を自由度1、と定義する。また、2つのそれぞれの軸線回りに回動可能な連結構造(例えば、車両のプロペラシャフト等のユニバーサルジョイントによる連結構造)を自由度2、3つのそれぞれの軸線回りに回動可能な連結構造(例えば、球面ジョイントによる連結構造)を自由度3、と定義する。
図3において、アシストアーム51Rは、トルク発生部40R内にて発生させたアシストトルクと、対象者の大腿部の動作による対象者トルクと、が合成された合成トルクによって、回動軸線40RY回りに回動する。アシストアーム51Rの先端には、回動軸線51RJ回りに回動可能となるように、第2リンク52Rの一方端が、ジョイント部51RSにて連結されている。従って、アシストアーム51Rと第2リンク52Rのジョイント部51RSは、自由度1を有している。また、第2リンク52Rの他方端には、回動軸線52RJ回りに回動可能となるように、第3リンク53Rの一方端が、ジョイント部52RSにて連結されている。従って、第2リンク52Rと第3リンク53Rのジョイント部52RSは、自由度1を有している。また、第3リンク53Rの他方端は、球面ジョイント53RSにて大腿装着部54Rと連結されている。従って、第3リンク53Rと大腿装着部54Rのジョイント部は、自由度3を有している。以上より、図3における出力リンク50Rのそれぞれのジョイント部の自由度の総数は、1+1+3=5である。なお、図3に示す例では、出力リンク50Rの自由度の総数が5であるが、自由度の総数が3以上であればよい。例えば、第3リンク53Rと大腿装着部54Rとのジョイント部を、自由度1の連結構造としてもよいし、自由度2の連結構造としてもよい。つまり、第3リンク53Rと大腿装着部54Rとのジョイント部の自由度を、1〜3のいずれかにしてもよい。なお、第3リンク53Rと大腿装着部54Rとのジョイント部である球面ジョイント53RSを、大腿装着部54Rの側面の側でなく正面の側に設けているので、大腿装着部54Rが大腿部に対してズレることがなく、より適切にアシストトルクを伝達させることができる。
図16に示すように、出力リンク50Rは、対象者の体格に応じて(大腿部の長さに応じて)、回動軸線40RYから大腿装着部54Rまでの上下方向の距離H54を自由に変更することができる。また図16に示すように、出力リンク50Rは、対象者が大腿部を左右に開いた場合であっても、トルク発生部40Rに対する大腿装着部54Rの左右方向(Y軸方向)の位置を、自由に変更することができる。従って、対象者の身体により適切に大腿装着部54Rを密着させることが可能であり、アシストトルクを効率良く伝達することができる。また、対象者が脚(大腿部)を左右に開いた場合であっても、大腿装着部54Rの位置が開いた脚に適切に追従して、アシストトルクを効率良く伝達することができる。
また、ジョイント部において、一方の連結部材に対して他方の連結部材が、1つの軸線回りに回動可能な連結構造とされている場合、回動範囲を制限するストッパを設けることが好ましい。ストッパの構造については図示省略するが、図16において、アシストアーム51Rに対する第2リンク52Rの回動角度を制限するストッパや、第2リンク52Rに対する第3リンク53Rの回動角度を制限するストッパを設けると、より好ましい。
[出力リンクの別の構造(図17、図18)]
次に、図17及び図18を用いて、図3に示す出力リンク50Rとは別の構造を有する出力リンク50RAの例について説明する。なお、図17及び図18では、図3と同一の部材については同一の符号を付与している。出力リンク50RAは、複数の連結部材であるアシストアーム51R(第1リンクに相当)と、第2リンク52RAと、第3リンク53RAと、大腿装着部54Rと、がジョイント部にて連結されて構成されている。
アシストアーム51Rの先端には、回動軸線51RJ回りに回動可能となるように、第2リンク52RAの一方端が、ジョイント部51RSにて連結されている。従って、アシストアーム51Rと第2リンク52Rのジョイント部51RSは、自由度1を有している。また、第2リンク52RAの他方端には、長手方向に沿って往復スライド可能な第3リンク53RAの一方端の側が、ジョイント部52RSにて連結されている。従って、第2リンク52RAと第3リンク53RAのジョイント部52RSは、自由度1を有している。また、第3リンク53RAの他方端は、球面ジョイント53RSにて大腿装着部54Rと連結されている。従って、第3リンク53RAと大腿装着部54Rのジョイント部は、自由度3を有している。以上より、図17及び図18における出力リンク50RAのそれぞれのジョイント部の自由度の総数は、1+1+3=5である。なお、自由度の総数は3以上であればよく、例えば第3リンク53RAと大腿装着部54Rとのジョイント部の自由度を、1〜3のいずれかにしてもよい。
図18に示すように、出力リンク50RAは、対象者の体格に応じて(大腿部の長さに応じて)、回動軸線40RYから大腿装着部54Rまでの上下方向の距離H54を自由に変更することができる。また図18に示すように、出力リンク50RAは、対象者が大腿部を左右に開いた場合であっても、トルク発生部40Rに対する大腿装着部54Rの左右方向(Y軸方向)の位置を、自由に変更することができる。従って、対象者の身体により適切に大腿装着部54Rを密着させることが可能であり、アシストトルクを効率良く伝達することができる。また、対象者が脚(大腿部)を左右に開いた場合であっても、大腿装着部54Rの位置が開いた脚に適切に追従して、アシストトルクを効率良く伝達することができる。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、腰部を中心として、背中部と脚部にアシストトルクを効率良く伝える(ロスを少なくする)必要があり、このようなリンク構造は、アシストトルクを効率的に伝えることができる。
●[右アクチュエータユニット4Rにおけるトルク発生部40Rの内部構造(図19、図20)]
次に、図19及び図20を用いて、トルク発生部40R(図3参照)のカバー41RBに収容されている各部材について説明する。なお図20は、図19におけるA−A断面図である。図19及び図20に示すように、カバー41RB内には、軸部51RAを有するアシストアーム51R、減速機42R、プーリ43RA、伝達ベルト43RB、フランジ部43RDを有するプーリ43RC、渦巻バネ45R、軸受46R、電動モータ47R(アクチュエータに相当)、サブフレーム48R等が収容されている。
図19及び図20に示すように、アクチュエータベース部41Rに対するアシストアーム51Rの回動角度を検出する出力リンク回動角度検出手段43RS(回動角度センサ等)が、減速機42Rの増速軸42RBに接続されたプーリ43RAに接続されている。出力リンク回動角度検出手段43RSは、例えばエンコーダや角度センサであり、回転角度に応じた検出信号を制御装置61(図24参照)に出力する。また電動モータ47Rには、モータ軸(出力軸に相当)の回転角度を検出可能なモータ回転角度検出手段47RSが設けられている。モータ回転角度検出手段47RSは、例えばエンコーダや角度センサであり、回転角度に応じた検出信号を制御装置61(図24参照)に出力する。
図19に示すように、アクチュエータベース部41Rには、接続部41RC等が設けられている。接続部41RCは、アクチュエータベース部41Rが回動軸線41RX回りに回動可能となるように、右モータ接続部35R(図1参照)に接続される。
図19に示すように、サブフレーム48Rには、減速機42Rの減速機ハウジング42RCを固定する貫通孔48RAと、電動モータ47Rの出力軸47RAを挿通する貫通孔48RBと、が形成されている。アシストアーム51Rの軸部51RAは、減速機42Rの減速軸42RAの穴部42RDに嵌め込まれ、減速機42Rの減速機ハウジング42RCはサブフレーム48Rの貫通孔48RAに固定される。これにより、アシストアーム51Rは、アクチュエータベース部41Rに対して、回動軸線40RY回りに回動可能に支持され、減速軸42RAと一体となって回動する。また、電動モータ47Rはサブフレーム48Rに固定され、出力軸47RAはサブフレーム48Rの貫通孔48RBに挿通されている。サブフレーム48Rは、ボルト等の締結部材にて、アクチュエータベース部41Rの取付部41RHに固定される。
図19に示すように、減速機42Rの増速軸42RBには、プーリ43RAが接続され、プーリ43RAには出力リンク回動角度検出手段43RSが接続されている。そして出力リンク回動角度検出手段43RSには、サブフレーム48Rに固定される支持部材43RTが接続されている。これにより、出力リンク回動角度検出手段43RSは、サブフレーム48Rに対する(すなわち、アクチュエータベース部41Rに対する)増速軸42RBの回動角度を検出することができる。しかも、アシストアーム51Rの回動角度は、減速機42Rの増速軸42RBによって増加された回動角度となるので、出力リンク回動角度検出手段43RS及び制御装置は、より高い分解能にて、アシストアーム51Rの回動角度を検出することができる。出力リンクの回動角度をより高い分解能で検出することで、制御装置は、より高精度な制御を実行することができる。なお、アシストアーム51Rの軸部51RA、減速機42R、プーリ43RA、出力リンク回動角度検出手段43RSは、回動軸線40RYに沿って同軸となるように配置されている。
減速機42Rは、減速比n(1<n)が設定されており、減速軸42RAが回動角度θだけ回動された場合に、増速軸42RBを回動角度nθだけ回動させる。また減速機42Rは、増速軸42RBが回動角度nθだけ回動された場合に、減速軸42RAを回動角度θだけ回動させる。減速機42Rの増速軸42RBが接続されたプーリ43RAと、プーリ43RCには、伝達ベルト43RBが掛けられている。従って、アシストアーム51Rからの対象者トルクは増速軸42RBを介してプーリ43RCに伝達され、電動モータ47Rからのアシストトルクは、渦巻バネ45Rとプーリ43RCを介して増速軸42RBに伝達される。
渦巻バネ45Rは、バネ定数Ksを有し、中心側に内側端部45RC、外周側に外側端部45RAを有する渦巻き形状を有している。渦巻バネ45Rの内側端部45RCは、電動モータ47Rの出力軸47RAに形成された溝部47RBに嵌め込まれている。渦巻バネ45Rの外側端部45RAは、円筒状に巻回されて、プーリ43RCのフランジ部43RDに設けられた伝達軸43REが嵌め込まれ、当該伝達軸43REにて支持されている(プーリ43RCは、フランジ部43RDと伝達軸43REが一体とされている)。プーリ43RCは、回動軸線47RY回りに回動可能に支持され、一体とされたフランジ部43RDの外周縁部の近傍には、渦巻バネ45Rの側に突出する伝達軸43REが設けられている。伝達軸43REは、渦巻バネ45Rの外側端部45RAに嵌め込まれ、外側端部45RAの位置を回動軸線47RY回りに移動させる。また、電動モータ47Rの出力軸47RAとプーリ43RCとの間には、軸受46Rが設けられている。つまり、プーリ43RCに出力軸47RAは固定されておらず、出力軸47RAは、プーリ43RCに対して自由に回転できる。プーリ43RCは、渦巻バネ45Rを介して電動モータ47Rから回転駆動される。以上の構成にて、電動モータ47Rの出力軸47RA、軸受46R、フランジ部43RDを有するプーリ43RC、渦巻バネ45R、は回動軸線47RYに沿って同軸となるように配置されている。
渦巻バネ45Rは、電動モータ47Rから伝達されたアシストトルクを蓄えるとともに、対象者の大腿部の動作によってアシストアーム51Rと減速機42Rとプーリ43RA及びプーリ43RCを経由して伝達された対象者トルクを蓄え、その結果として、アシストトルクと対象者トルクとを合成した合成トルクを蓄える。そして、渦巻バネ45Rに蓄えられた合成トルクは、プーリ43RC及びプーリ43RAと減速機42Rを介してアシストアーム51Rを回動させる。以上の構成により、電動モータ47Rの出力軸47RAは、出力軸47RAの回転角度を減量する減速機42Rを介して出力リンク(図19の場合、アシストアーム51R)に接続されている。
渦巻バネ45Rに蓄えられている合成トルクは、無負荷状態からの角度変化量とバネ定数に基づいて求められ、例えば、アシストアーム51Rの回動角度(出力リンク回動角度検出手段43RSにて求められる)と、電動モータ47Rの出力軸47RAの回転角度(モータ回転角度検出手段47RSにて求められる)と、渦巻バネ45Rのバネ定数Ksと、に基づいて求められる。そして求められた合成トルクから対象者トルクが抽出され、当該対象者トルクに応じたアシストトルクが電動モータから出力される。なお、上記の角度変化量の算出、合成トルクの算出、対象者トルクの抽出、アシストトルクの算出、電動モータへの制御信号の出力等は、バックパック部37(図2参照)に収容されている制御装置によって行われる。また、特に、荷物の持ち上げ、持ち下げ動作は、直立二足歩行(脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行)とは異なり、比較的大きなトルクをアシストトルクとして出力するため(減速比も比較的大きい)、対象者に対して違和感のない制御を行う(スムーズな変化のアシストフィーリングを与える)ことが必要で、このようなアクチュエータユニット構造(回転角度(回動角度)検出手段)は、制御の精度向上をすることができ、スムーズな変化のアシストフィーリングの制御が可能となる。
●[腰サポート部10に対してフレーム部30を回動させる回動機構の構造(図21)と回動の様子(図22、図23)]
次に図21に示す断面図を用いて、腰サポート部10に対して、フレーム部30を仮想回動軸線15Y回りに回動可能に支持する回動機構の詳細について説明する。図21は、図1において仮想回動軸線15Yを通るZY平面にて切断した右アクチュエータユニット4R及び腰サポート部10の断面図であり、右アクチュエータユニット4Rについては、図20に示すB−B断面図である。以下、図21を用いて、右腰装着部11Rに設けられた回動軸部15Rを含む回動機構の説明をするが、左腰装着部11L(図2参照)に設けられた回動軸部15L(図2参照)を含む回動機構も同様であるので、回動軸部15Lを含む回動機構については説明を省略する。
回動機構は、回動軸部15Rと、当該回動軸部15Rを嵌め込むための右腰接続部36Rに設けられた軸孔36RC(図5参照)と、にて構成されている。回動軸部15Rは、パッド部12A、芯部12B、表皮部12Cの3層を有する右腰装着部11Rの芯部12Bにおける仮想回動軸線15Yと交差する位置に、仮想回動軸線15Yに沿って、右腰装着部11Rから外方に突出するように設けられている(固定されている)。そしてフレーム部30における右腰接続部36Rの下方の軸孔36RCに、回動軸部15Rが軸受15RBを介して嵌め込まれている。なお軸受15RBから突出した回動軸部15Rの先端部には、抜け防止リング15RCが嵌め込まれている。なお、本実施の形態の説明では、回動軸部15Rを右腰装着部11Rに固定して右腰接続部36Rに軸孔36RCを設けた例を説明したが、回動軸部15Rを右腰接続部36Rに固定して右腰装着部11Rに軸孔を設けるようにしてもよい。以上に説明した回動機構によって、図22及び図23に示すように、腰サポート部10に対して、フレーム部30(フレーム部30及びジャケット部20)は、対象者の動作に応じて、仮想回動軸線15Y回りに回動する。その結果、図22及び図23に示すように、例えば対象者の姿勢が直立姿勢から前傾姿勢に変化しても、腰サポート部10は、対象者の腰の位置から上下にズレることがない。これにより、第3リンク53R等を介してアシストトルクを効率よく伝達することができる。なお、図23に示す鉛直方向に対する対象者の上半身の傾斜角度を回動角度(実リンク角度θであり、この場合、姿勢角度に相当)とすると、当該回動角度は、出力リンク回動角度検出手段43RS(図19参照)にて検出することができる。
●[右アクチュエータユニット4Rを左右に開く開き角度付与機構について(図21)]
次に、フレーム部30に対して、右アクチュエータユニット4Rを左右方向に回動させる(左右方向に開く)開き角度付与機構について説明する。以下、腰サポート部10の右側に取り付けられる右アクチュエータユニット4Rについて、開き角度付与機構の説明をするが、腰サポート部10の左側に取り付けられる左アクチュエータユニット4L(図1参照)の開き角度付与機構も同様であるので、左アクチュエータユニット4Lの開き角度付与機構については説明を省略する。開き角度付与機構は、図21における右モータ接続部35Rと接続部41RCにて構成される第1開き角度付与機構と、図16及び図18における出力リンク50R、50RAにて構成される第2開き角度付与機構と、が有る。
第1開き角度付与機構は、図21において、右モータ接続部35Rと、右アクチュエータユニット4Rのアクチュエータベース部41Rに設けられた接続部41RCと、にて構成されている。接続部41RCは、右モータ接続部35Rに対して、前後方向に延びる回動軸線41RX回りに回動可能に支持される。従って、腰サポート部10に対して、右アクチュエータユニット4Rは、回動軸線41RX回りに回動可能である。この回動によって、例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図21における右腰接続部36Rの長手方向と、アクチュエータベース部41Rの長手方向と、がなす角度である第1開き角度が変化する。つまり、第1開き角度付与機構は、腰サポート部10に対して、右アクチュエータユニット4Rの全体を、左右方向に開く(回動させる)機構(及び、左アクチュエータユニット4Lの全体を左右方向に開く(回動させる)機構)である。
第2開き角度付与機構は、図16及び図18において、出力リンク50R、50RAを、左右方向に開く(回動させる)機構であり、構造については、自由度の説明にて、既に説明しているので省略する。例えば対象者が大腿部を左右に開いた場合、図16及び図18に示すように、左右に開いた大腿部に追従するように、出力リンク50R、50RAが左右方向に回動する。つまり、第2開き角度付与機構は、右アクチュエータユニット4Rのトルク発生部40Rに対して、出力リンク50R、50RAを左右方向に開く(回動させる)機構である(左アクチュエータユニット4Lも同様である)。また、第1開き角度付与機構や、第2開き角度付与機構の開く度合(開く角度)は、調整可能であり、対象者の大腿部の股関節の外転、外旋(外側へ離れる)動作に加え、対象者の大腿部の股関節の内転、内旋(内側へ向かう)動作も行うことが可能である。これにより、対象者の動作の妨げにならないように、出力リンク50R、50RAが動作して、大腿部へのアシストトルクを効率良く伝達することができる。
開き角度付与機構は、上記の第1開き角度付与機構と、第2開き角度付与機構と、の双方を有していてもよいし、一方のみを有していてもよい。第1開き角度付与機構と第2開き角度付与機構とを有している場合では、上記の第1開き角度と第2開き角度との和が開き角度となる。
なお、右モータ接続部35Rに支持された接続部41RC及びアクチュエータベース部41Rが、図21に示すように右腰接続部36Rと平行となる状態の場合(すなわち、上記の第1開き角度がゼロの場合)、右アクチュエータユニット4Rの回動軸線40RYは、仮想回動軸線15Yと一致するように設定されている。従って、アクチュエータベース部41Rが右腰接続部36Rと平行な状態の場合(第1開き角度がゼロの場合)、腰サポート部10に対して、フレーム部30が仮想回動軸線15Y回りにどのように回動しても、仮想回動軸線15Yと回動軸線40RYは一致した状態が維持される(図22、図23参照)。なお、例えば対象者が、重量物を持ち上げるために、大腿部を左右に開いて踏ん張るような場合、(右、左の)アクチュエータユニット4R、4L(図1参照)が、回動軸線41RX、41LX(図1参照)回りに回動、あるいは出力リンク50R、50RAが左右に開くように回動、の少なくとも一方の回動が発生する。そして、左右に開いた大腿部に追従して左右のアクチュエータユニットが左右に開く。従って、対象者が大腿部を左右に開いた状態でも、アシストトルクを大腿部に適切に伝達することができる。
●[制御装置61の入出力(図24)]
制御装置61は、図24に示すように、バックパック部37の収容部37B(図12参照)内に収容されている。図24に示す例では、収容部37B内に、制御装置61、モータドライバ62、電源ユニット63等が収容されている。制御装置61は、例えばCPUや、記憶装置(制御プログラム等を格納)を有している。なお制御装置61は、後述するトルク判定手段61A(トルク判定部)、動作種類判定手段61B(動作種類判定部)、アシストトルク演算手段61C(アシストトルク演算部)、補正手段61D(補正部)、回動角度制御手段61E(回動角度制御部)、通信手段64等を有している。モータドライバ62は、制御装置61からの制御信号に基づいて、電動モータ47Rを駆動する駆動電流を出力する電子回路である。電源ユニット63は、例えばリチウム電池であり、制御装置61とモータドライバ62に電力を供給する。なお通信手段64の動作等については後述する。
制御装置61には、入力手段33RSからの入力信号と、モータ回転角度検出手段47RSからの検出信号(電動モータ47Rの実モータ軸角度θrMに応じた検出信号)と、出力リンク回動角度検出手段43RSからの検出信号(アシストアーム51Rの実リンク角度θに応じた検出信号)等が入力されている。制御装置61は、入力された信号に基づいて、電動モータ47Rの回転角度を求め、求めた回転角度に応じた制御信号をモータドライバ62に出力する。入力手段33RSは、例えば、対象者から制御装置61の動作と停止を指示する電源スイッチや、対象者からのアシスト倍率α(0<α)の設定を行う調整ダイヤルや、対象者からの微分補正ゲインβ(0≦β)の設定を行う調整ダイヤル等である。アシスト倍率α、微分補正ゲインβは、アシストトルク出力、バネ定数、に基づいて決められ、大きなアシストトルクが必要な時は、大きな値(例えば、α>1)が設定される。
なお、対象者トルクとアシストトルクとを合成した合成トルクに関するトルク関連信号を出力するトルク検出部は、モータ回転角度検出手段47RS、出力リンク回動角度検出手段43RS、渦巻バネ45Rが相当している。そしてトルク関連信号は、モータ回転角度検出手段47RSからの検出信号(電動モータ47Rのモータ軸の回転角度の検出信号)、出力リンク回動角度検出手段43RSからの検出信号(アシストアーム51Rの回動角度の検出信号)、が相当している。
●[制御ブロック(図25、図26)と、制御装置61の処理手順(図27)]
次に、図27に示すフローチャートと、図25及び図26に示す制御ブロックを用いて、制御装置61の処理手順について説明する。なお図25に示す制御ブロックは、図27におけるステップS200にて、歩行/作業判定の結果が「荷物持ち上げ・持ち下げ」または「荷物横移動」と判定された場合の制御ブロックを示している。また図26に示す制御ブロックは、図27におけるステップS200にて、歩行/作業判定の結果が「歩行」と判定された場合の制御ブロックを示している。また、図25及び図26に示す制御ブロックは、(右)アクチュエータユニット4R(図1参照)を制御するブロックを示しており、(左)アクチュエータユニット4L(図1参照)を制御するブロックは、同様の制御ブロックであるので記載を省略している。また図27に示すフローチャートは、(右)アクチュエータユニット4Rと(左)アクチュエータユニット4Lを制御する処理手順を示している。図27に示す処理は、所定時間間隔(例えば数[ms]間隔)に起動され、当該処理が起動されると制御装置61は、ステップS100Rへと処理を進める。
●[ステップS100R、S100L(図27)]
ステップS100Rにて制御装置61は、(右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理を行い、ステップS100Lに進む。またステップS100Lにて制御装置61は、(左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理を行い、ステップS200に進む。なお、ステップS100R、S100Lの処理の詳細については後述する。ステップS100R、S100Lの処理は、図25におけるノードN10の処理に相当している。ステップS100R、S100Lの処理を実行している制御装置61は、トルク検出部からのトルク関連信号(電動モータ47Rのモータ軸の回転角度の検出信号、アシストアーム51Rの回動角度の検出信号)に基づいて、合成トルクと、対象者トルクを含む関連トルク情報を判定するトルク判定手段(図24に示すトルク判定手段61A)として機能する。
●[ステップS200(図27)]
ステップS200にて制御装置61は、判定したトルク関連情報に基づいて、対象者の動作種類を判定してステップS2A0に進む。なお、ステップS200の処理の詳細については後述するが、判定された動作種類には、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」が有る。「歩行」は対象者の歩行動作であり、「荷物持ち上げ・持ち下げ」は対象者が重量物を持ち上げる動作、または持っている重量物をおろす動作であり、「荷物横移動」は対象者が重量物をかかえて右から左、または左から右へと移動する動作である。ステップS200の処理は、図25におけるブロックB10の処理に相当している。ステップS200の処理を実行している制御装置61は、判定したトルク関連情報に基づいて対象者の動作種類を判定する動作種類判定手段(図24に示す動作種類判定手段61B)として機能する。
●[ステップS2A0、S2B0(図27)]
ステップS2A0にて制御装置61は、判定した動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であるか否かを判定し、「荷物持ち上げ・持ち下げ」である場合(Yes)はステップS300Rに進み、「荷物持ち上げ・持ち下げ」でない場合(No)はステップS2B0に進む。ステップS2B0に進んだ場合、制御装置61は、判定した動作種類が「荷物横移動」であるか否かを判定し、「荷物横移動」である場合(Yes)はステップS400Rに進み、「荷物横移動」でない場合(No)はステップS500Rに進む。
●[ステップS300R、S300L、S340R、S340L(図27)]
ステップS300R、S300L、S340R、S340Lは、動作種類が「荷物持ち上げ・持ち下げ」の場合の処理である。ステップS300Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γを演算してステップS300Lに進み、ステップS300Lにて(左)γを演算してステップS340Rに進む。なお、(右)γの演算、(左)γの演算、の詳細については後述する。(右)γは、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクの大きさを補正するためのゲイン(係数)である。同様に(左)γは、(左)アクチュエータユニットのアシストトルクの大きさを補正するためのゲイン(係数)である。なお、(右)γ、(左)γの演算は、図25におけるブロックB11、B12の処理に相当する。
ステップS340Rにて制御装置61は、(右)τss(t)を演算してステップS340Lに進み、ステップS340Lにて(左)τss(t)を演算してステップS710に進む。なお、(右)τss(t)の演算、(左)τss(t)の演算、の詳細については後述する。(右)τss(t)は、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクのピーク到達までの時間を短くする(位相を進める)ように補正するものであり、(右)τss(t)は、(右)アクチュエータユニットのアシストトルクのピーク到達までの時間を短くする(位相を進める)ように補正するものである。なお、(右)τss(t)、(左)τss(t)の演算は、図25におけるブロックB14の処理に相当する。
●[ステップS400R、S400L、S440R、S440L(図27)]
ステップS400R、S400L、S440R、S440Lは、動作種類が「荷物横移動」の場合の処理である。ステップS400Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γを演算してステップS400Lに進み、ステップS400Lにて(左)γを演算してステップS440Rに進む。なお、(右)γの演算、(左)γの演算、はステップS300R、S300Lと同じであり、詳細については後述する。そして制御装置61は、ステップS440Rにて(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶し、ステップS440Lにて(左)τss(t)に(左)τs(t)を代入して記憶し、ステップS710に進む。
●[ステップS500R、S500L(図27)]
ステップS500R、S500Lは、動作種類が「歩行」の場合の処理である。本実施の形態では、「荷物持ち上げ・持ち下げ」と「荷物横移動」では図25に示す制御ブロックにてアシストトルクを発生させるが、「歩行」では図26に示す制御ブロックにて制御してアシストトルクを発生させない(τa_ref=0にしている)例を説明する。「歩行」の場合、制御装置61は、渦巻バネ45Rが伸縮しないように、アシストアーム51Rの回動角度に応じて、電動モータ47Rの回転角度を制御する。
ステップS500Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)γに1を代入して記憶し、(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶する。また制御装置61は、(右)τa_ref_torq(t)と、(右)τa_ref_ang(t)と、(右)τa_ref(t)のそれぞれにゼロを代入して記憶し、ステップS500Lに進む。ステップS500Lにて制御装置61は、(左)γに1を代入して記憶し、(左)τss(t)に(左)τs(t)を代入して記憶する。また制御装置61は、(左)τa_ref_torq(t)と、(左)τa_ref_ang(t)と、(左)τa_ref(t)のそれぞれにゼロを代入して記憶し、ステップS740に進む。
●[ステップS710(図27)]
ステップS710にて制御装置61は、以下の(式1)にて(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求めて記憶し、以下の(式2)にて(左)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を求めて記憶し、ステップS720に進む。なお、ステップS710の処理は、図25におけるブロックB15、B16、B17、ノードN20、ブロックB21、ノードN30の処理に相当している。
(右)τa_ref_torq(t)=(右)τa_ref_torq(t−1)+(右)γ*α*(右)τss(t)+β*(右)Δτss(t) (式1)
(左)τa_ref_torq(t)=(左)τa_ref_torq(t−1)+(左)γ*α*(左)τss(t)+β*(左)Δτss(t) (式2)
(右)τa_ref_torq(t):(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)
(左)τa_ref_torq(t):(左)アシストトルク指令値(トルク可変型)
(右)γ:(右)トルク補正ゲイン
(左)γ:(左)トルク補正ゲイン
α:(左右)アシスト倍率
β:(左右)微分補正ゲイン
(右)τss(t):(右)トルク変化量(位相補正後)
(左)τss(t):(左)トルク変化量(位相補正後)
●[ステップS720(図27)]
ステップS720にて制御装置61は、以下の(式3)にて(右)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求めて記憶し、以下の(式4)にて(左)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)τa_ref_ang(t)を求めて記憶し、ステップS730に進む。なお、ステップS720の処理は、図25におけるブロックB41の処理に相当している。また、姿勢補正ゲインKは、例えば0〜10の範囲内の値(0≦K≦10)であり、要求アシスト量、当該処理の時間間隔(サンプリング時間)、出力リンク回動角度検出手段やモータ回転角度検出手段の検出分解能、対象者の身長や体重、等に応じて設定されるゲイン(定数)である。
(右)τa_ref_ang(t)=K*sin(右)θ(t) (式3)
(左)τa_ref_ang(t)=K*sin(左)θ(t) (式4)
(右)τa_ref_ang(t):(右)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)
(左)τa_ref_ang(t):(左)アシストトルク指令値(姿勢角可変型)
K:(左右)姿勢補正ゲイン
(右)θ(t):(右)実リンク角度
(左)θ(t):(左)実リンク角度
●[ステップS730(図27)]
ステップS730にて制御装置61は、以下の(式5)にて(右)総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求めて記憶し、以下の(式6)にて(左)総アシストトルク指令値τa_ref(t)を求めて記憶し、ステップS740に進む。なお、ステップS730の処理は、図25におけるノードN40の処理に相当している。
(右)τa_ref(t)=(右)τa_ref_torq(t)+(右)τa_ref_ang(t) (式5)
(左)τa_ref(t)=(左)τa_ref_torq(t)+(左)τa_ref_ang(t) (式6)
(右)τa_ref(t):(右)総アシストトルク指令値
(左)τa_ref(t):(左)総アシストトルク指令値
以上に説明したステップS2A0、S2B0からステップS730の処理を実行している制御装置61は、判定した関連トルク情報に基づいてアシストトルクを演算するアシストトルク演算手段(図24に示すアシストトルク演算手段61C)、及び、判定した動作種類に基づいて、演算したアシストトルクを補正する補正手段(図24に示す補正手段61D)、として機能する。
●[ステップS740(図27)]
ステップS740にて制御装置61は、以下の(式7)を整理した(式8)にて、(右)τa_ref(t)から(右)モータ回転角度指令値θM(t)を求めて記憶し、以下の(式9)を整理した(式10)にて、(左)τa_ref(t)から(左)電動モータの回転角度指令値θM(t)を求めて記憶し、ステップS750に進む。なお、このステップS740の処理は、図25におけるブロックB42の処理に相当している。
(右)τa_ref(t)=na*Ks*[na*(右)θ(t)−((右)θM(t)/nb)] (式7)
(右)θM(t)=[(na*Ks*(右)θ(t)−(右)τa_ref(t))*nb]/(na*Ks) (式8)
(左)τa_ref(t)=na*Ks*[na*(左)θ(t)−((左)θM(t)/nb)] (式9)
(左)θM(t)=[(na*Ks*(左)θ(t)−(左)τa_ref(t))*nb]/(na*Ks) (式10)
Ks:渦巻バネ45Rのバネ定数
(右)θM(t):(右)モータ回転角度指令値
(右)θM(t):(右)モータ回転角度指令値
na及びnb:減速機42Rにおける減速軸42RAをna回転させた場合に増速軸42RBはnb回転(na<nb)
●[ステップS750(図27)]
ステップS750にて制御装置61は、(右)電動モータ47Rの実モータ軸角度である(右)θrM(t)が、(右)θM(t)となるように、(右)電動モータ47Rを制御し、(左)電動モータの実モータ軸角度である(左)θrM(t)が、(左)θM(t)となるように、(左)電動モータを制御し、処理を終了する。以上に説明したステップS740とS750の処理を実行している制御装置61は、補正手段にて補正したアシストトルクに基づいて、電動モータの出力軸の回動角度(回転角度)を制御する回動角度制御手段(図24に示す回動角度制御手段61E)として機能する。なお、このステップS750の処理は、図25におけるノードN50、ブロックB51、ノードN60、ブロックB61、B81、ノードN70、ブロックB71、B72に相当している。そしてステップS750の処理は、回転角度指令値を指令電流に変換し、指令電流をPWM出力のDuty比に変換して出力する際に、指令値と実際の値との偏差に基づいてPID(比例、積分、微分)制御を行うフィードバック制御であり、既存の制御と同様であるので説明を省略する。
●[ステップS100Rの詳細(図28)]
図28に、ステップS100R(図27参照)の処理((右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理)の詳細であるステップS110Rの処理を示す。図28に示すように、ステップS110Rにて制御装置61は、入力手段33RS(図2参照)からの入力信号に基づいて、今回の(左右)アシスト倍率αを決定して記憶し、今回の(左右)微分補正ゲインβを決定して記憶する。このアシスト倍率αと、微分補正ゲインβは、左右のアクチュエータユニットで共通に使用される。
また、制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t)を、前回の(右)アシストトルク指令値(トルク可変型)τa_ref_torq(t−1)に記憶する。また制御装置61は、今回の処理タイミングにて検出した(右)モータ軸角度を、(右)実モータ軸角度θrM(t)に記憶する。
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)実リンク角度θ(t)を、前回の(右)実リンク角度θ(t−1)に記憶し、今回の処理タイミングにて検出した出力リンク(アシストアーム51R)の回動角度を(右)実リンク角度θ(t)に記憶する。そして制御装置61は、以下の(式11)より(右)リンク角変位量Δθ(t)求めて記憶する。
(右)Δθ(t)=(右)θ(t)−(右)θ(t−1) (式11)
(右)θ(t):(右)実リンク角度
(右)Δθ(t):(右)リンク角変位量
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)合成トルク(t)を、前回の(右)合成トルク(t−1)に記憶し、渦巻バネ45R(図19参照)のバネ定数Ks、今回の(右)実リンク角度θL(t)、今回の(右)実モータ軸角度θrM(t)、を用いて、以下の(式12)より、今回の(右)合成トルク(t)を求めて記憶する。なお、合成トルクは、電動モータ47Rの実モータ軸角度θrM(t)、出力リンク(アシストアーム51R)の実リンク角度θ(t)、渦巻バネ45Rのバネ定数Ks、減速機42Rの減速比等に基づいて求めることができる。
(右)合成トルク(t)=Ks*(渦巻バネ45Rの伸縮量) (式12)
また制御装置61は、前回の処理タイミング時に求めた(右)トルク変化量τs(t)を、前回の(右)トルク変化量τs(t−1)に記憶し、今回の(右)トルク変化量τs(t)を、以下の(式13)より求めて記憶する。
(右)τs(t)=Ks*(右)Δθ(t) (式13)
(右)τs(t):(右)トルク変化量
●[ステップS100Lの詳細(図29)]
ステップS100L(図27参照)は、ステップS100Rに続いて実行される処置であり、(左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理である。なお図29に、ステップS100Lの処理((左)アクチュエータユニット4Lに関する入力信号等の処理)の詳細であるステップS110Lの処理を示す。ステップS110Lの処理の詳細については、(右)アクチュエータユニット4Rに関する入力信号等の処理であるステップS100Rと同様であるので省略する。
●[ステップS200の詳細(図30)]
ステップS200(図27参照)は、対象者の動作種類を判定する処理であり、対象者の動作が、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、荷物を右から左(または左から右)へ移動させる「荷物横移動」、のいずれの動作であるか、を判定する処理である。なお図30に、ステップS200の処理(歩行/作業判定)の詳細であるステップS210〜S230Cの処理を示す。
ステップS210(図30参照)にて制御装置61は、[(右)θ(t)+(左)θ(t)]/2が、予め設定した第1角度閾値θ1以下であり、かつ、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第1トルク閾値τ1未満であることを満足するか否か判定する。満足する場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「歩行」であると判定してステップS230Aに進み、満足しない場合(No)はステップS215に進む。
ステップS215に進んだ場合、制御装置61は、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第2トルク閾値τ2以上であるか否かを判定し、第2トルク閾値τ2以上である場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「荷物持ち上げ・持ち下げ」であると判定してステップS230Bに進み、第2トルク閾値τ2以上でない場合(No)はステップS220に進む。
ステップS220に進んだ場合、制御装置61は、[(右)θ(t)+(左)θ(t)]/2が、予め設定した第1角度閾値θ1より大きく、かつ、(右)合成トルク(t)*(左)合成トルク(t)が、予め設定した第1トルク閾値τ1未満であることを満足するか否か判定する。満足する場合(Yes)、制御装置61は、対象者の動作が「荷物横移動」であると判定してステップS230Cに進み、満足しない場合(No)は処理を終了する。
ステップS230Aに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「歩行」を記憶して処理を終了する。ステップS230Bに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「荷物持ち上げ・持ち下げ」を記憶して処理を終了する。ステップS230Cに進んだ場合、制御装置61は、動作種類に「荷物横移動」を記憶して処理を終了する。
●[ステップS300R、S300Lの詳細(図31)]
ステップS300R(図27参照)は、図25に示すブロックB11、B12の処理に相当し、ブロックB15にて用いるγを演算する処理である。なお図31に、ステップS300Rの処理(右γを演算)の詳細であるステップS314R〜S324Rの処理を示す。なお、(右)アクチュエータユニットに対するステップS300Rの処理に対して、ステップS300Lは(左)アクチュエータユニットに対する処理であり、ステップS300Rと同様であるので、ステップS300Lの処理については説明を省略する。
ステップS314R(図31参照)にて制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(右)τs(t)がゼロより小さいことを満足するか否か判定する。この判定は、横軸を時間、縦軸をアシストトルクとした、荷物持ち上げ動作の例を示す図33において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS320Rに進み、満足しない場合はステップS316Rに進む。
なお、図33に示す[持ち上げ基準動作]は、荷物持ち上げ動作に対して、予め設定した基準動作の例を示しており、対象者が直立状態から、予め設定した第1基準時間Ta1にて腰を曲げて足元の荷物に手をかけ、さらに第1基準時間Ta1にて荷物を持ち上げて直立状態になった場合における、時間の経過に対する(基準動作の)アシストトルクの変化の様子を示している。また+側(正側)のアシストトルクは、腰を前方に曲げる側の動作をアシストするトルクを示し、−側(負側)のアシストトルクは、前方に曲げた腰を伸ばす側の動作をアシストするトルクを示している。また、図33に示す[持ち上げ基準動作に対して周期が長く、かつ補正前のアシストトルクが小さい場合]は、予め設定した[持ち上げ基準動作]よりも対象者の動作が遅く、かつ、補正前のアシストトルクが[持ち上げ基準動作]のアシストトルクよりも小さい場合の例を示している。
ステップS316Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ未満であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ以上であることを満足するか否か判定する。この判定は、図33において、現在の時点が、アシストトルクが負から正へと切り替わるQ2であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS324Rに進み、満足しない場合は処理を終了する。
ステップS320Rに進んだ場合(図33におけるQ1の位置の場合)、制御装置61は、(右)トルク変化量微分値Δτs(t)を、以下の(式14)より求めて記憶し、ステップS322Rに進む。
(右)Δτs(t)=(右)τs(t)−(右)τs(t−1) (式14)
ステップS322Rにて制御装置61は、(右)トルク補正ゲインγを、以下の(式15)より求めて記憶し、処理を終了する。なお、(右)トルク補正ゲインγを、以下の(式16)にて求めて記憶してもよい。なお、(式15)中における(右)Δτs,maxは、図33に示す[持ち上げ基準動作]に対応するτs(t)のグラフにおけるQ1の位置のグラフの傾きである。また(式5)中における(右)Δτsは、実際の対象者の動作に対応するτs(t)のグラフにおけるQ1の位置のグラフの傾きである。同様に、(式6)中における(d/dt)(右)ΔθL,maxは、図33に示す[持ち上げ基準動作]に対応するQ1の位置における(右)Δθの微分値である。また(式6)中における(d/dt)(右)Δθは、実際の対象者の動作に対応するQ1の位置における(右)Δθの微分値である。
(右)γ=√((右)Δτs,max/(右)Δτs) (式15)
(右)γ=√[((d/dt)(右)ΔθL,max)/((d/dt)(右)Δθ)] (式16)
なお、(右)γは、図33における[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、時間tb1〜時間tb2の間の補正前のアシストトルク最大値(P)が、[持ち上げ基準動作]におけるアシストトルク最大値(Pbase)となるように補正するゲインである。
ステップS324Rに進んだ場合(図33におけるQ2の位置の場合)、制御装置61は、(右)γに1を代入して記憶し、処理を終了する。(右)γの値が1の場合、アシストトルク最大値の補正は行われない。
以上の手順にて求めた(右)γにより、図33の[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、持ち上げを開始してから持ち上げが完了するまでの持ち上げ期間である時間tb1〜時間tb2において、アシストトルクの大きさを補正するアシストトルク量補正が実行される。また、このアシストトルク量補正を行う場合、(式15)または(式16)に示すように、(右)γの値は、Q1の位置における(右)τs(t)の傾きによって変化する。そしてQ1の位置における(右)τs(t)の傾きは、持ち上げ期間の長さに応じて変化し、持ち上げ期間の長さが短い場合はQ1の位置における(右)τs(t)の傾きが大きく、持ち上げ期間の長さが長い場合はQ1の位置における(右)τs(t)の傾きが小さくなる。このため、持ち上げ期間の長さに応じて(右)γの値が変化することで、アシストトルク量補正による増量割合が調整される。具体的には、実際の持ち上げ期間が、図33に示す基準動作の持ち上げ期間(Ta1)よりも長い場合では、(右)γ>1となり、アシストトルクは増量される。また、実際の持ち上げ期間が、図33に示す基準動作の持ち上げ期間(Ta1)よりも短い場合では、(右)γ<1となり、アシストトルクは減量される。これにより、実際の持ち上げ期間の長さにかかわらず、持ち上げ期間におけるアシストトルクの最大値は、図33の基準動作における持ち上げ期間のアシストトルクの最大値(Pbase)となる。
●[ステップS340R、340Lの詳細(図32)]
ステップS340R(図27参照)は、図25に示すブロックB14の処理に相当し、以降で使用する(右)トルク変化量τss(t)を求める処理である。なお図32に、ステップS340Rの処理(右τss(t)を演算)の詳細であるステップS344R〜S370Rの処理を示す。なお、(右)アクチュエータユニットに対するステップS340Rの処理に対して、ステップS340Lは(左)アクチュエータユニットに対する処理であり、ステップS340Rと同様であるので、ステップS340Lの処理については説明を省略する。
ステップS344R(図32参照)にて制御装置61は、(右)τss(t−1)に(右)τss(t)を代入し、(右)τss(t−1)を記憶する。
ステップS346Rにて制御装置61は、(右)τs(t−1)がゼロ以上であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ未満(負)であることを満足するか否か判定する。この判定は、荷物持ち上げ動作の例を示す図34において、現在の時点が、アシストトルクが正から負へと切り替わるQ1であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)はステップS348Rに進み、満足しない場合(No)はステップS350Rに進む。
ステップS348Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)動作状態フラグに1を代入して記憶し、ステップS350Rに進む。
ステップS350Rに進んだ場合、制御装置61は、(右)動作状態フラグが1であり、かつ、(右)τs(t)がゼロ未満(負)であることを満足するか否か判定する。この判定は、横軸を時間、縦軸をアシストトルクとした、荷物持ち上げ動作の例を示す図34において、現在の時点が、アシストトルクが負の状態である「持ち上げ期間」であるか否かを判定していることになる。満足する場合(Yes)、制御装置61は、ステップS360Rに進み、満足しない場合はステップS352Rに進む。
なお、図34に示す[持ち上げ基準動作]は、図33に示す[持ち上げ基準動作]と同様、荷物持ち上げ動作に対して、予め設定した基準動作を示しており、対象者が直立状態から、予め設定した第1基準時間Ta1にて腰を曲げて足元の荷物に手をかけ、さらに第1基準時間Ta1にて荷物を持ち上げて直立状態になった場合における、時間の経過に対するアシストトルクの変化の様子を示している。また+側(正側)のアシストトルクは、腰を前方に曲げる側の動作をアシストするトルクを示し、−側(負側)のアシストトルクは、前方に曲げた腰を伸ばす側の動作をアシストするトルクを示している。また、図33に示す[持ち上げ基準動作に対して周期が長く、かつ補正前のアシストトルクが小さい場合]は、予め設定した[持ち上げ基準動作]よりも対象者の動作が遅く、かつ、[持ち上げ基準動作]よりもアシストトルクが小さい場合の例を示している。
ステップS352Rに進んだ場合(図34におけるQ2の位置からQ1の位置までの場合)、制御装置61は、(右)動作状態フラグにゼロを代入して記憶し、ステップS354Rに進む。そしてステップS354Rにて制御装置61は、(右)τss(t)に(右)τs(t)を代入して記憶し、ステップS370Rに進む。
ステップS360Rに進んだ場合(図34におけるQ1の位置からQ2の位置までである持ち上げ期間の場合)、制御装置61は、以下の(式17)にて、対象者の持ち上げ動作の(右)収束時間Tを求めて(予測して)記憶し、ステップS362Rに進む。なお、Tbaseは、予め設定した持ち上げ動作の基準動作である図34の[持ち上げ基準動作]に示す「持ち上げ期間」の長さである。(右)収束時間Tは、対象者が荷物を把持して持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間を示し、Tbaseは、基準動作における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間を示している。
(右)T=(右)γ*Tbase (式17)
(右)T:実際の対象者における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの予測時間((右)収束時間)
base:基準動作における、荷物の持ち上げを開始してから、持ち上げを完了するまでの時間(=基準動作における持ち上げ期間)
ステップS362Rにて制御装置61は、以下の(式18)にて、対象者の持ち上げ期間中における(右)アシストトルクピーク値Pを求めて(予測して)記憶し、ステップS364Rに進む。なお、Pbaseは、図34の[持ち上げ基準動作]に示す「持ち上げ期間」中におけるアシストトルクの大きさの最大値である。
(右)P=Pbase/(右)γ (式18)
(右)P:実際の対象者における、持ち上げ期間中のアシストトルクの最大値(予測した最大値)
base:基準動作における、持ち上げ期間中のアシストトルクの最大値
ステップS364Rにて制御装置61は、(右)動作状態フラグが0から1となってからの(右)経過時間tが、予め設定したピーク到達基準時間T1と(右)γを乗算した値(γT1)よりも短いか否かを判定し、短い場合(Yes)はステップS366Rに進み、短くない場合(No)はステップS368Rに進む。なお、ピーク到達基準時間T1は、種々の実験等によって決められた時間である。種々の実験の結果、発明者は、対象者が荷物の持ち上げを開始した際、持ち上げ動作時間の長さ(持ち上げ動作の遅さ)に応じて、アシストトルクのピーク値の位置を調整することが有効であることを見出した。ピーク到達基準時間T1は、基準動作時において、持ち上げ動作を開始してからアシストトルクがピークとなるまでの、最も適切な時間として設定されている。
ステップS366Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式19)にて、(右)τss(t)を求めて記憶し、ステップS370Rに進む。
τss(t)=−(右)P*sin[2*(右)T*π*(右)t/(γ*T1)] (式19)
(右)t:(右)動作状態フラグが0から1となってからの経過時間
T1:ピーク到達基準時間
ステップS368Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式20)にて、(右)τss(t)を求めて記憶し、ステップS370Rに進む。
τss(t)=−(右)P*sin{[2*(右)T*π*((右)t−γ*T1)]/[(右)T−γ*T1]+π/2} (式20)
ステップS370Rに進んだ場合、制御装置61は、以下の(式21)にて、(右)Δτss(t)を求めて記憶し、処理を終了する。
(右)Δτss(t)=(右)τss(t)−(右)τss(t−1) (式21)
以上の手順にて求めた(右)τss(t)により、図34の[持ち上げ基準動作に対して、周期が長く、かつ、補正前のアシストトルクが小さい場合]において、持ち上げ期間内におけるアシストトルクのピークの位置を、持ち上げを開始してからγT1経過後に移動させるように補正する、アシストトルク位相補正が実行される。また、このアシストトルク位相補正を行う場合、予測した持ち上げ期間の長さ(T)に応じて(右)γの値が変化するので、予測した持ち上げ期間の長さ(T)に応じて、持ち上げを開始した時点からアシストトルクピーク時点までの時間(γT1)が調整される。
●[本願の効果]
以上、本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、対象者の動作(「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」)に応じて、適切な補正を行ったアシストトルクを発生させることができる。例えば、「荷物持ち上げ」の際の対象者の動作が遅い場合、トルク補正ゲインγによって、適切にアシストトルクを増量することができる。また、例えば「荷物持ち上げ」の際の対象者の動作が遅い場合、アシストトルクのピークまでの時間を、τss(t)によって短くすることで、アシストトルクのピークの位置を適切なタイミングにすることができる。
また、適切な構造を有する身体装着具2(図2参照)とすることで、対象者への装着が容易である。また、右アクチュエータユニット4R(及び左アクチュエータユニット4L)は、図19に示すようにシンプルな構造であり、対象者への生体信号検出センサの貼り付けも不要である。そして右アクチュエータユニット4R(及び左アクチュエータユニット4L)の制御装置61による制御も、図25〜図34を用いて説明したように、比較的シンプルな制御である。
また、本実施の形態の説明では、判定する動作種類が、「歩行」、「荷物持ち上げ・持ち下げ」、「荷物横移動」の3種類の例を説明したが、「歩行」を含まずに、「荷物持ち上げ・持ち下げ」を含む作業を判定するようにしてもよい。また、「歩行」を含まずに、「荷物持ち上げ・持ち下げ」と「荷物横移動」を含む作業を判定するようにしてもよい。
本発明のアシスト装置の構造、構成、形状、外観、処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、制御装置の処理手順は、図27〜図32に示すフローチャートに限定されるものではない。また、本実施の形態の説明では、渦巻バネ45R(図19参照)を用いた例を説明したが、渦巻バネの代わりにトーションバネ(torsion barやtorsion bar spring)を用いてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1では、ベルト保持部材として、コキまたはバックルを用いる例を説明した。そして、ベルト等の接続と解放をバックルにて行う例を説明したが、バックルとは異なるベルト保持部材にてベルト等の接続と解放を行うようにしてもよい。また、コキにベルトを通すことで、引っ張ったベルトが緩まないようにしたが、コキ以外のベルト保持部材を用いてもよい。また、コキとバックルの双方の機能を有するベルト保持部材を用いてもよい。
本実施の形態にて説明したアシスト装置1は、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、入力手段33RSから指示する例を説明したが、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図24参照)を設け、スマートフォン等からの通信にてアシスト倍率α、微分補正ゲインβを設定できるようにしてもよい。また、制御装置61に(無線または有線で通信する)通信手段64(図24参照)を備え、制御装置61にて種々のデータを収集し、収集したデータを所定タイミング(常時、一定時間間隔、アシスト動作の終了後など)で解析システムに送信するようにしてもよい。例えば収集したデータには、対象者情報とアシスト情報とが有る。対象者情報は、例えば、対象者トルクや対象者の姿勢などを含み、対象者に関する情報である。アシスト情報は、例えば、アシストトルク、電動モータ(アクチュエータ)の回転角度(図24中の実モータ軸角度θrM)、出力リンク回動角度(図24中の実リンク角度θ)、アシスト倍率α、微分補正ゲインβなどを含み、左右のアクチュエータユニットの入出力に関する情報である。また解析システムは、アシスト装置とは別に用意されたシステムであり、例えば、ネットワーク(LAN)で接続する外部のパーソナルコンピュータ、サーバ、PLC(Programmable Logic Controller)、CNC(Computerized Numerical Control)装置などの組み込みシステムである。そして解析システムにて、アシスト装置1に固有(すなわち、対象者に固有)の最適な設定値(アシスト倍率α、微分補正ゲインβ等の最適な値)を解析(算出)させ、解析結果(算出した結果)である最適な設定値を含む解析情報を、アシスト装置1の制御装置61(通信手段64)に送信するようにしてもよい。解析システムで対象者の動作、アシスト力等を解析することで、作業の種類(繰り返しや、持ち上げ高さなど)や、対象者の能力を考慮した最適なアシストトルクを出力できる。そして左右のアクチュエータユニットは、解析システムから受信した解析情報(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβ)に基づいて、自身の動作を調整する(例えば、アシスト倍率α、微分補正ゲインβを、受信したアシスト倍率α、微分補正ゲインβに変更する)。
1 アシスト装置
2 身体装着具
4L 左アクチュエータユニット
4R 右アクチュエータユニット
10 腰サポート部
11L 左腰装着部
11LA 左腰部
11LB 左臀部
11R 右腰装着部
11RA 右腰部
11RB 右臀部
12A パッド部
12B 芯部
12C 表皮部
13LA 左腰締めベルト
13LB 腰ベルト保持部材(腰バックル)
13RA 右腰締めベルト
13RB 腰ベルト保持部材(腰バックル)
15R、15L 回動軸部
15RB 軸受
15RC 抜け止めリング
15Y 仮想回動軸線
16A 背面腰ベルト
16B 臀部上ベルト
16C 臀部下ベルト
17LA 左骨盤上ベルト
17LB 左骨盤下ベルト
17LC 左上ベルト保持部材(左上コキ)
17LD 左下ベルト保持部材(左下コキ)
17RA 右骨盤上ベルト
17RB 右骨盤下ベルト
17RC 右上ベルト保持部材(右上コキ)
17RD 右下ベルト保持部材(右下コキ)
20、20Z ジャケット部
21L 左胸装着部
21R、21RZ 右胸装着部
21F ファスナ
23LK 左肩ベルト保持部材(左肩コキ)
23RK 右肩ベルト保持部材(右肩コキ)
24L 左肩ベルト
24LB、24RB バックル
24R 右肩ベルト
25L 左腋ベルト(左胸締めベルト)
25LZ 左胸締めベルト
25LB、25RB バックル
25R 右腋ベルト(右胸締めベルト)
25RZ 右胸締めベルト
26LC 左胸ベルト保持部材(左胸バックル)
26RC 右胸ベルト保持部材(右胸バックル)
27LK 左腋ベルト保持部材(左腋コキ)
27RK 右腋ベルト保持部材(右腋コキ)
28L 左腋ベルト
28LK 左腋ベルト保持部材(左腋コキ)
28R 右腋ベルト
28RK 右腋ベルト保持部材(右腋コキ)
30 フレーム部
31 メインフレーム
31L 接続部(左回動軸部)
31R 接続部(右回動軸部)
32L 左サブフレーム
32R 右サブフレーム
33L 接続部(左サブ回動軸部)
33R 接続部(右サブ回動軸部)
33RB、33LB ボックス
33RS 入力手段
34L 左接続部
34R 右接続部
36L 左腰接続部
36R 右腰接続部
37 バックパック部
37A フレーム接続部
37B 収容部
37C 背当て部
37D スライドレール(スライド機構)
37EL、37ER、37FL、37FR ベルト接続部
37G クッション
40R トルク発生部
40RY 回動軸線
41R アクチュエータベース部
41RB カバー
41RC 接続部
41RX、41LX 回動軸線
42R 減速機
42RA 減速軸
42RB 増速軸
43RA、43RC プーリ
43RD フランジ部
43RE 伝達軸
43RS 出力リンク回動角度検出手段
45R 渦巻バネ
47R 電動モータ(アクチュエータ)
47RA 出力軸
47RS モータ回転角度検出手段
48R サブフレーム
50R、50RA 出力リンク
51R アシストアーム(第1リンク)
51RJ、52RJ 回動軸線
52R、52RA 第2リンク
53R、53RA 第3リンク
53RS 球面ジョイント
54R 大腿装着部(身体保持部)
61 制御装置
61A トルク判定手段(トルク判定部)
61B 動作種類判定手段(動作種類判定部)
61C アシストトルク演算手段(アシストトルク演算部)
61D 補正手段(補正部)
61E 回動角度制御手段(回動角度制御部)
62 モータドライバ
63 電源ユニット
64 通信手段
K 姿勢補正ゲイン
Ks バネ定数
α アシスト倍率
β 微分補正ゲイン
γ トルク補正ゲイン
θrM 実モータ軸角度
θ 実リンク角度(姿勢角度)

Claims (3)

  1. 対象者のアシスト対象身体部の周囲を含む対象者の身体に装着される身体装着具と、
    前記身体装着具と前記アシスト対象身体部に装着されて、前記アシスト対象身体部の動作を支援するアクチュエータユニットと、
    を有するアシスト装置であって、
    前記身体装着具は、対象者の背中及び腰周りに配置されて前記アクチュエータユニットが装着されるフレーム部と、対象者の肩周り及び胸周りに装着されるジャケット部と、を有しており、
    前記ジャケット部は、対象者の背中に配置された背当て部に接続されており、
    前記背当て部は、前記フレーム部に接続されており、
    前記ジャケット部は、対象者の右肩周り及び右胸周りに装着される右胸装着部と、対象者の左肩周り及び左胸周りに装着される左胸装着部と、を有しており、
    前記右胸装着部における対象者の右肩周りとなる位置から延ばされた右肩ベルトが、前記背当て部に接続されており、
    前記右胸装着部における対象者の右腋周りとなる位置から延ばされた右腋ベルトが、前記背当て部に接続されており、
    前記左胸装着部における対象者の左肩周りとなる位置から延ばされた左肩ベルトが、前記背当て部に接続されており、
    前記左胸装着部における対象者の左腋周りとなる位置から延ばされた左腋ベルトが、前記背当て部に接続されており、
    前記右胸装着部には、対象者が引っ張ることで、前記右肩ベルトと前記右腋ベルトとを同時に引っ張って、対象者の右肩周りと右腋周りにおける前記右胸装着部を同時に前記背当て部に近づける右胸締めベルトが取り付けられており、
    前記左胸装着部には、対象者が引っ張ることで、前記左肩ベルトと前記左腋ベルトとを同時に引っ張って、対象者の左肩周りと左腋周りにおける前記左胸装着部を同時に前記背当て部に近づける左胸締めベルトが取り付けられている、
    アシスト装置。
  2. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記ジャケット部は、対象者の右背中周り及び左腋周りに装着される右腋装着部部と、対象者の左背中周り及び左腋周りに装着される左腋装着部と、を有しており、
    前記右肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右肩ベルト保持部材が接続されており、
    前記右胸装着部における対象者の右胸周りとなる位置には、右胸ベルト保持部材が接続されており、
    前記右腋装着部における対象者の右腋周りとなる位置には、右腋ベルト保持部材が接続されており、
    前記右胸締めベルトは、前記右腋ベルトと兼用とされて、一方端が前記背当て部に接続され、他方端は、前記右胸ベルト保持部材、前記右腋ベルト保持部材、前記右肩ベルト保持部材、の順に通されており、
    前記左肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左肩ベルト保持部材が接続されており、
    前記左胸装着部における対象者の左胸周りとなる位置には、左胸ベルト保持部材が接続されており、
    前記左腋装着部における対象者の左腋周りとなる位置には、左腋ベルト保持部材が接続されており、
    前記左胸締めベルトは、前記左腋ベルトと兼用とされて、一方端が前記背当て部に接続され、他方端は、前記左胸ベルト保持部材、前記左腋ベルト保持部材、前記左肩ベルト保持部材、の順に通されている、
    アシスト装置。
  3. 請求項1に記載のアシスト装置であって、
    前記右肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右肩ベルト保持部材が接続されており、
    前記右腋ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には右腋ベルト保持部材が接続されており、
    前記右胸締めベルトは、一方端が前記右胸装着部に接続され、他方端は、前記右腋ベルト保持部材、前記右肩ベルト保持部材、の順に通されており、
    前記左肩ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左肩ベルト保持部材が接続されており、
    前記左腋ベルトは、一方端が前記背当て部に接続され、他方端には左腋ベルト保持部材が接続されており、
    前記左胸締めベルトは、一方端が前記左胸装着部に接続され、他方端は、前記左腋ベルト保持部材、前記左肩ベルト保持部材、の順に通されている、
    アシスト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112545833A (zh) * 2020-12-08 2021-03-26 四川大学华西医院 一种可对肩部和脊椎同步牵伸的腰椎康复用外骨骼机器人
JP2021094654A (ja) * 2019-12-17 2021-06-24 パワーアシストインターナショナル株式会社 装着型支援ロボット装置

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