JP2018197793A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ローラと他のローラ部材との間に残留する液体現像剤に起因する画像不良の抑制と、クリーニングブレードに除去されたトナーに起因する画像不良の抑制。
【解決手段】現像ローラと他のローラ部材の回転を停止する前に、成膜電圧を現像電圧と略同じ電圧に変更する(S3)。すると、絞りローラの通過後における現像ローラ上の液体現像剤のトナー濃度は画像形成時より大きく低下する。現像剤槽への液体現像剤の供給停止(S4)が行われると、現像ローラに連れ回される液体現像剤のトナー濃度が全周に亘って0wt%近くに低下する。また、クリーニングブレードの当接部におけるトナー濃度も0wt%近くに低下する。この状態で、現像ローラ、成膜電極、絞りローラ、クリーニングローラへの電圧印加を停止し(S5)、現像ローラの回転を停止すると(S6)、現像ローラと他のローラ部材との間またクリーニングブレードでトナーの凝集が生じ難くなる。
【選択図】図5

Description

本発明は、液体現像剤を用いて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置に関する。
従来、帯電された感光体に形成された静電潜像を、粒子状のトナーとキャリア液とを含む液体現像剤を用いてトナー像に現像し、現像したトナー像を記録材に転写する画像形成装置が知られている。液体現像剤はミキサに収容され、ミキサから現像装置に供給される。現像装置では回転する現像ローラに液体現像剤を担持させ、感光体に形成された静電潜像を、現像ローラに担持させた液体現像剤によってトナー像に現像している。トナー像の現像は、現像ローラへの電圧の印加に伴い形成される電界に従って、トナーが現像ローラと感光体間に形成される液体現像剤の液層中を移動することによって行われる(所謂、電気泳動)。
また、現像装置では、現像ローラに担持された液体現像剤のうち現像に供されなかったトナーが、現像ローラに当接されたクリーニングローラを用いた電気泳動によって、現像ローラから回収される(特許文献1)。そして、クリーニングローラにより現像ローラから回収されたトナーは、クリーニングローラを摺擦するクリーニングブレードによってクリーニングローラから機械的に除去される。
ところで、現像ローラには上記したクリーニングローラの他にも絞りローラなどが当接されており、それらの回転が停止された場合、現像ローラと他のローラ部材とのニップ部に液体現像剤が残留する。残留した液体現像剤は、時間の経過に伴いキャリア液が流れ落ちたり蒸発したりして減少し得る。ただし、残留した液体現像剤からキャリア液だけが減少するので、液体現像剤中のトナーが凝集しローラ部材に付着しやすくなり、これが画像不良を生じさせるので好ましくない。
そこで、画像形成動作の停止時に、絞りローラを画像形成時とは逆方向に回転させることによって、現像ローラと他のローラ部材との間(ニップ部)に残留する液体現像剤を低減させるようにした画像形成装置が提案されている(特許文献2)。この場合、現像ローラと他のローラ部材との間に残留する液体現像剤が低減されることにより、低減前に比べトナー量が少なくなるので、各ローラ部材へのトナー付着が生じ難くなる。
米国特許第9244390号公報 特開平11−327312号公報
しかしながら、上記したような従来の装置では、現像ローラと他のローラ部材との間に残留する液体現像剤を低減できるが、クリーニングブレードによってクリーニングローラから除去されたトナーがそのままクリーニングブレードに残りやすかった。それ故、クリーニングブレードに残ったトナーが凝集しやすく、トナーが凝集することでクリーニング性能を低下させるだけでなく、凝集したトナーがクリーニングローラを介して現像ローラへ付着して画像不良を生じさせる虞があった。
本発明は上記問題に鑑み、現像ローラと他のローラ部材との間に残留する液体現像剤に起因する画像不良の抑制と、クリーニングブレードにより除去されたトナーに起因する画像不良の抑制とを、簡易な構成で両立できる画像形成装置の提供を目的とする。
本発明の画像形成装置は、感光体と、トナーとキャリア液とからなる液体現像剤を担持し、電圧の印加により前記感光体に形成された静電潜像を液体現像剤によりトナー像に現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体を駆動する駆動手段と、液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給手段と、前記供給された液体現像剤を前記現像剤担持体に成膜し、電圧の印加により前記現像剤担持体側にトナーを移動させる成膜電極と、電圧の印加により、前記成膜された液体現像剤中のトナーを前記現像剤担持体側に寄せる絞り部材と、電圧の印加により、現像後に前記現像剤担持体上に残るトナーを除去する清掃部材と、前記清掃部材に当接し前記清掃部材上のトナーを除去する除去部材と、前記現像剤担持体、前記成膜電極、前記絞り部材、前記清掃部材に対し電圧を印加可能な電圧印加手段と、画像形成ジョブの終了時、画像形成時に前記現像剤担持体と前記清掃部材間に形成される電界の向きを変えることなく、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差を画像形成時よりも小さくし、所定時間経過後に、前記供給手段による液体現像剤の供給停止と、前記電圧印加手段による電圧の印加停止と、前記駆動手段による前記現像剤担持体の回転停止とを行う停止モードを実行可能な制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、感光体と、トナーとキャリア液とからなる液体現像剤を担持し、電圧の印加により前記感光体に形成された静電潜像を液体現像剤によりトナー像に現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体を駆動する駆動手段と、液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給手段と、前記供給された液体現像剤を前記現像剤担持体に成膜し、電圧の印加により前記現像剤担持体側にトナーを移動させる成膜電極と、電圧の印加により、前記成膜された液体現像剤中のトナーを前記現像剤担持体側に寄せる絞り部材と、電圧の印加により、現像後に前記現像剤担持体上に残るトナーを除去する清掃部材と、前記清掃部材に当接し前記清掃部材上のトナーを除去する除去部材と、前記現像剤担持体、前記成膜電極、前記絞り部材、前記清掃部材に対し電圧を印加可能な電圧印加手段と、画像形成ジョブの終了時、前記成膜電極に印加する電圧を画像形成時よりも絶対値で小さくすることにより、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差を画像形成時よりも小さくし、所定時間経過後に、前記供給手段による液体現像剤の供給停止と、前記電圧印加手段による電圧の印加停止と、前記駆動手段による前記現像剤担持体の回転停止とを行う停止モードを実行可能な制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、現像ローラと他のローラ部材との間に残留する液体現像剤に起因する画像不良の抑制と、クリーニングブレードにより除去されたトナーに起因する画像不良の抑制の両立を、簡易な構成で実現することができる。
本実施形態の画像形成装置の構成を示す概略図。 本実施形態の画像形成部の構成を示す断面図。 液体現像剤中のトナー濃度と見かけ粘度との関係を示すグラフ。 本実施形態の画像形成装置の制御ブロック図。 現像装置の動作停止制御のフローチャート。 動作停止制御を説明するタイミングチャート。 液体現像剤中のトナー濃度の時間的遷移を示すグラフ。
[画像形成装置]
本実施形態の画像形成装置の概略構成について、図1を用いて説明する。図1に示すように、画像形成装置100は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応して設けられた4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Kを有する電子写真方式のフルカラープリンタである。本実施形態では、画像形成部1Y、1M、1C、1Kを中間転写ベルト70の回転方向に沿って配置したタンデム型としている。画像形成装置100は、例えば、画像形成装置本体に対し通信可能に接続された外部機器(不図示)からの画像信号に応じてトナー像を記録材に形成する。記録材としては、用紙、プラスチックフィルム、布などのシート材が挙げられる。
各画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ、像担持体としての感光体20Y、20M、20C、20K上(像担持体上)に、トナーとキャリア液を含む液体現像剤を用いて各色のトナー像を形成する。画像形成部の詳しい構成については後述する。
中間転写体としての中間転写ベルト70は、駆動ローラ82、従動ローラ85、および二次転写内ローラ86に張架されたエンドレスベルトであり、感光体20Y、20M、20C、20K、二次転写外ローラ81と当接しながら回転駆動される。中間転写ベルト70を挟んで感光体20Y、20M、20C、20Kと対向する位置には、それぞれ一次転写ローラ61Y、61M、61C、61Kが配置され、一次転写部T1Y、T1M、T1C、T1Kを形成している。そして、各一次転写部T1Y、T1M、T1C、T1Kで、各感光体20Y、20M、20C、20Kから中間転写ベルト70上に4色のトナー像が順次重ねて転写され、中間転写ベルト70上にフルカラーのトナー像が形成される。なお、例えば、ブラックなどの単色のトナー像のみを中間転写ベルト70上に形成することも可能である。
中間転写ベルト70を挟んで二次転写内ローラ86と対向する位置には、二次転写外ローラ81が配置され、二次転写部T21を形成している。中間転写ベルト70上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像は、二次転写部T21で記録材に転写される。二次転写部T21において、二次転写外ローラ81に例えば+1000Vの電圧が印加される一方で、二次転写内ローラ86が0Vに保たれることで、中間転写ベルト70上のトナーは記録材に二次転写される。記録材に転写されたトナー像は、不図示の定着装置により記録材上に定着される。
なお、記録材に転写されなかった液体現像剤は、中間転写ベルト70に当接されたクリーニング装置(不図示)によって中間転写ベルト70から除去される。また、二次転写外ローラ81にはブレード83が当接されており、二次転写外ローラ81に付着した液体現像剤はブレード83により掻き取られて回収部84に回収される。
また、二次転写部T21よりも中間転写ベルト70の回転方向上流に、トナー画像濃度センサ87が配置されている。中間転写ベルト70上には、画像の濃度をモニターするためのテスト画像が画像形成動作の間に定期的に描かれ、トナー画像濃度センサ87はテスト画像の濃度を検知する。トナー画像濃度センサ87は例えば光学式センサであり、テスト画像に照射されたLED光の正反射および乱反射光の強度からテスト画像の濃度を検知する。検知されたテスト画像の濃度の情報に基づいて、フィードバック制御により画像濃度の適正化が行われる。具体的には、後述する成膜電極51に印加する電圧が変えられることで、画像濃度が調整される。
[画像形成部]
画像形成部1Y、1M、1C、1Kについて、図1及び図2を用いて説明する。画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ、現像装置50Y、50M、50C、50Kを有する。現像装置50Y、50M、50C、50Kは、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)に発色するトナーを含む液体現像剤を収容している。そして、現像装置50Y、50M、50C、50Kは、各液体現像剤により、感光体20Y、20M、20C、20K上に形成された静電潜像をトナー像に現像する機能を有している。
なお、4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Kは、現像色が異なることを除いて実質的に同一の構成を有する。したがって、以下、代表して画像形成部1Kについて図2を用いて説明し、他の画像形成部については説明を省略する。なお、図1の各部の符号については、各色に対応した添え字(Y、M、C、K)を付して示している。
感光体20Kの周囲には、その回転方向に沿って、感光体20Kを帯電する帯電装置30K、帯電された感光体20Kに静電潜像を形成する露光装置40K、現像装置50K、クリーニング装置21Kなどが配置される。
感光体20Kは、円筒状に形成された感光ドラムであり、円筒状の基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能である。感光層は、有機感光体又はアモルファスシリコン感光体などで構成される。本実施形態では、感光体20Kは、アモルファスシリコン及びアモルファスカーボンの混合体により感光層を形成し、直径を84mmとした。感光体20Kは、後述する静電潜像を担持可能である。本実施形態では、感光体20Kは、図2に矢印で示すように反時計回りに回転する。
帯電装置30Kは、感光体20Kを帯電するための装置である。本実施形態では、コロナ帯電器を用いている。帯電装置30Kは、感光体20Kと後述する現像ローラ54とのニップ部の上流に設けられ、図示しない電源装置からトナーと同極性のバイアスを印加され、感光体20Kを帯電する。本実施形態では、帯電装置30Kの帯電ワイヤに約−4.5kV〜−5.5kVの電圧を印加することにより、感光体20Kの表面が略−500Vに帯電される。
露光装置40Kは、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズなどを有しており、画像信号に応じて変調されたレーザを帯電された感光体20K上に照射し、感光体20K上に静電潜像を形成する。即ち、感光体20K上に静電潜像が担持される。本実施形態では、露光装置40Kにより画像部の電位が略−100Vとなるように、感光体20Kの表面に静電潜像が形成される。
現像装置50Kは、感光体20K上に形成された静電潜像を、ブラック(K)のトナーを用いてトナー像に現像するための装置である。現像装置50Kの詳細については後述する。感光体20K上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ61Kと感光体20Kとの間に転写電圧が印加されることで、中間転写ベルト70に一次転写される。クリーニング装置21Kは、クリーニングブレード21Ka、回収部21Kbを有し、一次転写後に感光体20K上の液体現像剤を回収可能である。
[現像装置]
次に、本実施形態における現像装置50Kの構成について、図2を用いて説明する。現像装置50Kは、液体現像剤を担持して感光体20Kへと搬送する現像剤担持体としての現像ローラ54を有する。現像ローラ54の周囲には、現像剤槽53、成膜電極51、絞り部材としての絞りローラ52、清掃部材としてのクリーニングローラ58が配置されている。現像装置50Kは、現像ローラ54、現像剤槽53、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58の他に、後述する現像剤回収槽55を有する。
現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58にはそれぞれ、後述する各電源から電圧が印加される。そして、それぞれの部材に印加された電圧の電位差に応じて、液体現像剤中のトナーは電気泳動により液層中を所望の方向に移動する。なお、本実施形態においては、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58の各部材に印加する電圧はすべて負の電圧である。
現像ローラ54は、粒子状のトナーとキャリア液とを含む液体現像剤を担持して回転し、感光体20Kと対向する現像位置で感光体20Kに担持された静電潜像をトナーにより現像する。現像ローラ54は、例えば直径42mmの円筒状の部材であり、中心軸を中心に図2に矢印Pで示すように時計回りに回転する。現像ローラ54は、例えばステンレスなどの金属製の内芯の外周部に厚さ5mmの導電性ポリマーなどによる弾性層を備えたものである。
現像ローラ54の表層部材は、樹脂に電気抵抗調整材料として導電性微粒子を混合分散した導電性の弾性層である。樹脂としては、EPDM、ウレタン、シリコン、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴムなど挙げられる。そして、表層部材としては、これらの中から選択された樹脂に、電気抵抗調整材料として導電性微粒子、例えばカーボン、酸化チタンのいずれか一つ、もしくは複数を用いて分散混合した分散型抵抗調整樹脂をベースにしたものが挙げられる。又は、表層部材としては、上述した樹脂にイオン性導電材料、例えば過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム、塩化ナトリウム等の無機イオン性導電剤などのいずれか一つ、もしくは複数を用いた電気的抵抗調整樹脂をベースにしたものが挙げられる。
表層部材は、体積抵抗率はばらつきも含めて例えば1×10〜1×1012Ω・cmに調整してある。また、弾性を得るための発泡・混合工程として発泡剤を用いる場合には、シリコン系界面活性剤(ポリジアルシロキサン、ポリシロキサン・ポリアルキレノキシドブロック共重合体)が適切である。本実施形態では、現像ローラ54の表層は、導電性ウレタンゴムであり、現像ローラ54の表層内部にはイオン導電剤が均一に分散され、体積抵抗率が初期状態では例えば1×10〜1×10Ω・cmに調整してある。
現像剤槽53は、ブラックのトナーをキャリア液に分散させた液体現像剤を収容する。本実施形態で用いる液体現像剤は、主としてポリエステル系の樹脂中へ顔料などの着色料を分散させた平均粒径0.7μmの粒子を、有機溶媒などのキャリア液中に分散剤やトナー帯電制御剤、帯電指向剤とともに添加したものである。そして、トナー表面を負極性に一定量帯電させている。なお、本実施形態の場合、トナーとキャリア液の比重はそれぞれ、例えば1.35g/cm、0.83g/cmである。トナーの移動量や押しつけ量は、各部材間に設ける電位差の調整に応じ変動し得る。
また、現像剤槽53は、収容された液体現像剤を現像ローラ54に供給可能である。即ち、現像剤槽53は、感光体20K上に形成された静電潜像を現像するための液体現像剤を、現像ローラ54に供給するために収容するものである。
現像剤槽53に収容される液体現像剤は、ミキサー59Kから供給される。ミキサー59Kは、例えば、補給用のキャリア液が収容されたキャリアタンクと、補給用のトナーが収容されたトナータンクから適宜、キャリア液とトナーが補給される。ミキサー59Kは、不図示のモータにより駆動される攪拌羽根が収容されており、供給されたキャリア液とトナーを攪拌することで混合し、キャリア液中にトナーを分散させている。
ミキサー59Kでは、液体現像剤中のトナーの濃度(トナー濃度、T/D)が調整される。ここでは、トナー濃度を液体現像剤中におけるトナーの重量パーセント濃度(wt%)で示す。本実施形態では、ミキサー59Kにおいて例えば3.5±0.5wt%程度のトナー濃度に調整された液体現像剤が、ミキサー59Kと接続された現像剤供給口531から現像剤槽53に供給される。
なお、現像剤槽53には、フラッシング流路57を形成する案内部材533と、現像剤排出穴532が設けられている。現像剤槽53内の液体現像剤は、現像剤槽53の底面に設けられた現像剤排出穴532から漏出し、現像剤回収槽55に回収される。このため、画像形成動作の停止時などに現像剤槽53への液体現像剤の供給が止められた場合、現像剤槽53に収容された液体現像剤の量は徐々に減少し、最終的に現像剤槽53は空となる。
ここで、フラッシングとは、図2の矢印Dで示すように、現像剤槽53に供給されたトナー濃度の低い液体現像剤を、現像ローラ54とクリーニングローラ58とのニップ部との間に流すことである。また、フラッシングが行われている場合には、クリーニングローラ58とクリーニングブレード56との当接部(つまりはブレード先端近傍)にも、トナー濃度の低い液体現像剤が供給される。
フラッシングについて簡単に説明する。クリーニングローラ58にトナーと共に回収される液体現像剤は、トナー濃度が高くなる場合がある。液体現像剤のトナー濃度が高い場合、液体現像剤の見かけ粘度が高くなる。図3に、液体現像剤のトナー濃度と液体現像剤の見かけ粘度との関係を示す。図3に示すように、液体現像剤のトナー濃度が高くなるにつれ、液体現像剤の見かけ粘度は比例して高くなる。クリーニングローラ58に回収された液体現像剤の見かけ粘度は、略140mPa・sにまで高くなり得る。
クリーニングローラ58に回収された液体現像剤の見かけ粘度が高い場合、液体現像剤がクリーニングブレード56の表面をつたって現像剤回収槽55へと流れ難くなる。その結果、クリーニングブレード56により掻き取られたトナーが液体現像剤によって流されることが生じ難くなり、クリーニングブレード56にトナーが滞留し易くなる。これを避けるために、フラッシングによって、現像剤槽53に供給されたトナー濃度の低い(本実施形態では略3.5wt%)液体現像剤をクリーニングローラ58側にも流すようにしている。
クリーニングローラ58に回収された時点での液体現像剤のトナー濃度は、形成される画像によって異なる。最もトナー濃度が高くなるのは全面ベタ白で画像形成を行う場合であり、その場合にクリーニングローラ58に回収された時点での液体現像剤のトナー濃度は略65wt%になる。また、トナー像の現像が行われていない場合、絞りローラ52を通過した液体現像剤の一部がそのままクリーニングローラ58に回収され、クリーニングローラ58に回収された時点で液体現像剤のトナー濃度は略60wt%になる。ただし、クリーニングローラ58に回収された液体現像剤のトナー濃度は、上記したフラッシングによって略10wt%程度にまで下がる。そして、トナー濃度が略10wt%である場合の液体現像剤の見かけ粘度は、図3に示すように略8.0mPa・s程度である。それ故、クリーニングブレード56では、掻き取られたトナーがフラッシングによって洗い流されるようにして、液体現像剤と共に現像剤回収槽55へと回収され得る。こうして、フラッシングによってクリーニングブレード56におけるトナーの滞留が抑制され得る。
図2に戻って、成膜電極51は、現像剤槽53から供給された液体現像剤を現像ローラ54上に成膜させ、トナーを現像ローラ54側(現像剤担持体側)へ電界の作用により移動させる。即ち、成膜電極51は、現像ローラ54の回転方向に関して現像位置の上流で現像ローラ54と所定の隙間を介して対向配置されている。そして、成膜電極51には、成膜用電源201(図4参照)から電圧(成膜電圧と呼ぶ)が印加される。
具体的に、成膜電極51は、現像ローラ54と対向した面の周方向長さが24mmであり、現像ローラ54と400±100μmのギャップ(所定の隙間)を形成する。現像剤槽53に供給された液体現像剤は、図2の矢印Aで示すように、現像ローラ54の回転によって成膜電極51と現像ローラ54とのギャップとに引き込まれる。そして、成膜電極51に印加された成膜電圧と現像ローラ54に印加された電圧(現像電圧と呼ぶ)との差に応じて所定の隙間に生じる電界に従って、トナーが現像ローラ54側へ寄せられる。本実施形態では、成膜電極51から現像ローラ54へ向かう向きに電界が生じるように、成膜電圧と現像電圧とが設定されている。
絞りローラ52は、現像ローラ54の回転方向に関して、成膜電極51の下流で現像位置の上流に配置され、現像ローラ54上(現像剤担持体上)に成膜された液体現像剤中のトナーを現像ローラ54上に押し付ける。即ち、絞りローラ52は、絞り用電源203(図4)から所定の電圧(絞り電圧と呼ぶ)を印加されることで、現像ローラ54に成膜された液体現像剤に含まれるトナーを電界によって現像ローラ54側へ寄せると同時に、余分なキャリア液を絞って回収する。本実施形態では、絞りローラ52から現像ローラ54へ向かう向きに電界が生じるように、絞り電圧と現像電圧とが設定されている。
上記の絞りローラ52は、金属からなる円筒状の部材であり、本実施形態では直径16mmのステンレス鋼で作成されたローラを用いる。絞りローラ52は、現像ローラ54と長手方向(現像ローラ54の回転軸線方向、本実施形態では354mm)に渡って圧力が一定(本実施形態では35±5N)となるように当接されている。そして、絞りローラ52は、図2に示すように反時計回りに回転する。
現像剤槽53で汲み上げられ成膜電極51を通過した液体現像剤は、一定量、現像ローラ54に担持される。そのため、図2の矢印Bで示すように、絞りローラ52と現像ローラ54とのニップ部に所定速度で搬送された液体現像剤のうち、現像ローラ54の表面に存在する分は、絞りローラ52と現像ローラ54との間にニップ部を安定的に形成する。本実施形態では、ニップ部のギャップは略6μm、回転方向の幅は略3mmである。
このニップ部においては、絞りローラ52に印加された電圧と現像ローラ54に印加された現像電圧との電位差により生じている電界によって、トナーは現像ローラ54側に押し付けられる。絞りローラ52と現像ローラ54との間の出口付近では、液体現像剤はそれぞれのローラ表面に分離して、それぞれのローラに担持される。この際、現像ローラ54側にはニップ部に存在するほぼすべてのトナーとキャリア液が、絞りローラ52側へはキャリア液のみが連れまわる。これにより、現像ローラ54上の液体現像剤が濃縮されて、液体現像剤のトナー濃度は現像剤槽53の液体現像剤のトナー濃度(略3.5wt%)に比べ10倍以上高いトナー濃度になる。本実施形態では、上記ニップ部を通過した後の現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度は、40±5wt%になる。
他方、成膜電極51と現像ローラ54とのギャップを通過したのちに絞りローラ52と現像ローラ54とのニップ部に侵入しない液体現像剤は、図2の矢印Cで示すように、絞りローラ52に跳ね返される。そして、成膜電極51の背面へと流され、現像剤回収槽55へと回収される。
クリーニングローラ58は、現像位置において画像形成に寄与しなかった現像ローラ54上(現像剤担持体上)のトナーを電界の作用で回収する。即ち、クリーニングローラ58は、現像位置よりも現像ローラ54の回転方向下流側の清掃位置に配置され、クリーニング用電源204からクリーニング電圧が印加されることで、現像位置を通過し現像ローラ54上に現像後に残るトナーを清掃する。具体的には、クリーニングローラ58は、現像ローラ54との印加電圧の差により生じている電界によって、現像ローラ54上の液体現像剤からトナーを回収しつつ回転する。本実施形態では、現像ローラ54からクリーニングローラ58へ向かう向きに電界が生じるように、クリーニング電圧と現像電圧とが設定されている。
上記のクリーニングローラ58は、現像ローラ54の表面に当接して、図2の矢印Qで示す反時計方向に回転するもので、例えばステンレス鋼製あるいはアルミニウム製の金属ローラである。本実施形態では、クリーニングローラ58として、例えばステンレス鋼で形成された直径16mmのローラを用いた。
クリーニングローラ58で回収されたトナーは、除去部材としてのクリーニングブレード56により除去される。クリーニングブレード56は、クリーニングローラ58の回転方向に関し現像ローラ54と対向する位置(清掃位置)よりも下流側の位置で、先端部側がクリーニングローラ58と当接するように配置されている。そして、クリーニングブレード56はクリーニングローラ58上(清掃部材上)のトナーを除去する。クリーニングブレード56によりトナーが除去されたクリーニングローラ58は、再度、現像ローラ54からのトナーの回収を行う。クリーニングブレード56は、例えばステンレス鋼からなる厚み0.2mm、自由長20mmの金属製のブレードである。クリーニングブレード56は、クリーニングローラ58に対しカウンタ方向に当接している。
また、現像ローラ54からクリーニングローラ58に回収された液体現像剤及びフラッシングによりクリーニングローラ58に供給された液体現像剤は、クリーニングブレード56により現像剤回収槽55に回収される。現像剤回収槽55に回収された液体現像剤は、現像剤排出口551から排出され、不図示の現像剤循環路を経て再びミキサー59Kへと供給される。
本実施形態では、感光体20Kを回転させる画像形成プロセススピードは785mm/sであり、画像形成に寄与する上述の各ローラ部材は、それぞれ表面周速が785mm/sとなるように回転する。
[制御部]
次に、上述の画像形成装置100における制御系の構成について説明する。本実施形態の画像形成装置100は、制御部110を備えている。制御部110について図4を用いて説明する。なお、制御部110には、図示した以外にも本画像形成装置100を動作させるモータや電源等の各種機器が接続されるが、ここでは発明の本旨でないのでそれらの図示及び説明を省略している。
制御手段としての制御部110は画像形成動作などの本画像形成装置100の各種制御を行うものであり、制御部110にはCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)111が設けられている。更に、メモリ112内にはROM(Read Only Memory)112aを有している。ROM112aには、画像形成装置100を制御するための各種プログラムやデータ等が記憶されている。制御部110はROM112aに記憶されている画像形成ジョブ(プログラム)を実行して、画像形成を行うよう画像形成装置100を動作させ得る。本実施形態の場合、制御部110は画像形成ジョブの終了時(つまりは後回転時)に、現像装置50Kの動作を停止させる動作停止制御(停止モード)を実行可能である。現像装置50Kの動作停止制御については、後述する(図5乃至図7参照)。また、メモリ112内には、各センサなどから読みだされた作業用データや入力データが格納されたRAM(Random Access Memory)112bも有している。CPU111は、前述のプログラム等に基づいてRAM112bに収納されたデータを参照して制御を行うようになっている。
画像形成ジョブとは、記録材に画像形成するプリント信号に基づいて、画像形成開始してから画像形成動作が完了するまでの一連の動作のことである。即ち、画像形成を行うにあたり必要となる予備動作(所謂、前回転)を開始してから、画像形成工程を経て、画像形成を終了するにあたり必要となる予備動作(所謂、後回転)が完了するまでの一連の動作のことである。具体的には、プリント信号を受けた(画像形成ジョブの受信)後の前回転時(画像形成前の準備動作)から、後回転(画像形成後の動作)までのことを指し、画像形成期間、紙間を含む。本明細書において、後回転時とは、画像形成ジョブの最後の画像形成終了後から、トナー像を形成することなく継続回転される感光体20Y〜20Kや中間転写ベルト70等の回転が停止されるまでの期間である。
また、制御部110はトナー画像濃度センサ87と接続されている。制御部110は、トナー画像濃度センサ87の検知結果に基づいて、例えば、成膜電極51に印加される電圧を調整する。更に、制御部110は制御先として、現像剤供給動作部200、成膜用電源201、現像用電源202、絞り用電源203、クリーニング用電源204、現像着脱モータ205、現像ローラモータ206などに接続されている。供給手段としての現像剤供給動作部200は例えばバルブやポンプなどであり、制御部110からの指令により現像剤槽53に液体現像剤を供給する。
電圧印加手段としての成膜用電源201、現像用電源202、絞り用電源203、クリーニング用電源204は、それぞれ成膜電極51、現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58に電圧を可変に印加可能である。接離手段としての現像着脱モータ205は現像装置50Kを移動させることで、現像ローラ54を感光体20Kに当接させた当接位置と、感光体20Kから離間させた離間位置との間で移動させ得る。駆動手段としての現像ローラモータ206は、現像ローラ54を回転駆動する。なお、現像装置50Y、50M、50Cについても同様である。
[画像形成動作]
本実施形態の画像形成装置100の画像形成動作について説明する。なお、以下では画像形成部1Kを用いて説明するが、他の画像形成部についても同様である。現像ローラ54上に担持されたトナー層を含む液体現像剤は、現像ローラ54と感光体20Kの対向部である現像位置において、感光体20K上に描かれた潜像に倣って以下に詳述するように可視画像(トナー像)を形成する。
上述のように、現像位置の上流において感光体20K上に形成された静電潜像は、現像位置においてトナーにより現像されることでトナー像となる。現像位置では、現像用電源202から現像ローラ54に、本実施形態では略−300Vの現像電圧が印加される。これにより、感光体20K上の静電潜像(画像部:−100V、非画像部:−500V)で形成される電界にしたがって、画像部ではトナーが感光体20K上へと電気泳動により移動する。一方、非画像部では現像ローラ54上にトナーが押付けられる方向に電界が作用するため、トナーは現像ローラ54上にそのまま残留する。これにより、感光体20K上にトナーによる可視画像が形成される。
現像位置で感光体20K上へと移動したトナーは、下流側の画像形成プロセスへと進んで中間転写ベルト70上に一次転写される。一次転写部では、感光体20Kと中間転写ベルト70が対向しており、中間転写ベルト70の背面には一次転写ローラ61Kが当接している。一次転写ローラ61Kには、トナーの帯電特性と逆極性の電圧(本実施形態では+200〜+300V)が印加され、感光体20K上に形成されたトナー像は中間転写ベルト70上に電気泳動により移動する。感光体20K上には、キャリア液と数%程度の僅かなトナーが残留するが、これは一次転写部T1K下流側に配されたクリーニング装置21Kにより掻き取られる。
一方、現像ローラ54上に残留したトナーは、回収・再利用へプロセスへと進む。即ち、現像ローラ54上において、現像位置から下流側にはクリーニングローラ58が当接している。現像ローラ54とクリーニングローラ58とのニップ部では、現像用電源202及びクリーニング用電源204からそれぞれに印加された電圧の差によって電界が生じている。現像位置において画像形成に寄与しなかった現像ローラ54上のトナーは、このニップ部に突入し、電気泳動によりクリーニングローラ58表面へと移動する。
クリーニングローラ58には、クリーニングブレード56が当接している。現像ローラ54からクリーニングローラ58表面に回収されたトナーは、クリーニングブレード56によって掻き取られる。また、クリーニングブレード56の傾斜をつたって、液体現像剤が現像剤回収槽55へと流れていく。
本実施形態では、画像形成が行われている際に、ミキサー59Kから現像剤槽53への液体現像剤の供給が連続的に行われる。その際に、供給された液体現像剤は、成膜電極51と現像ローラ54との間へと進んで現像ローラ54上に担持される。あるいは、フラッシング流路57へと進んでクリーニングローラ58へのフラッシングに寄与する。
また、現像剤槽53へ供給された液体現像剤の一部は、現像剤排出穴532を通じて現像剤槽53から現像剤回収槽55へと漏出する。現像剤槽53への液体現像剤の供給が止められると、現像ローラ54上及びフラッシング流路57への液体現像剤の供給がなくなり、その後、現像剤排出穴532から液体現像剤は徐々に漏出して最終的に現像剤槽53内は空になる。
また、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58にはそれぞれ電圧が印加され、トナーの電気泳動の駆動力となる。本実施形態において、画像形成時に現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58に印加される電圧はそれぞれ、−300V、−370V、−150Vである。成膜電極51に印加される電圧は、中間転写ベルト70上に設けられたトナー画像濃度センサ87で検知された画像濃度により制御される。これは、画像形成に寄与する液体現像剤中のトナーの移動度(電界強度に対する移動速度)がトナーの消費状況等により変化することに起因する。本実施形態の場合、画像形成時に成膜電極51に印加される電圧は例えば−600〜−900Vである。
ここで、現像装置50Kは、現像着脱モータ205により感光体20Kの方向に対して現像ローラ54が感光体20Kに対して当接と離間を行うように動作する。本実施形態では、画像形成時に現像ローラ54と感光体20Kとが当接圧80±10Nで当接される。画像形成動作の前後では、現像ローラ54と感光体20Kは、離間した状態でそれぞれの動作は停止される。なお、現像装置50Y、50M、50Cについても同様である。
また、現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58は、画像形成時にほぼ同等の表面周速で回転される。回転の駆動力は、現像ローラ54に対して現像ローラモータ206により与えられ、絞りローラ52とクリーニングローラ58に対してはギアを介して現像ローラ54から駆動力が分け与えられる。このため、本実施形態では、これら3つのローラ部材は回転動作を同時に開始・停止することとなる。
ところで、液体現像剤を用いた画像形成装置100の場合、液体現像剤中においてキャリア液がトナーの周りを十分に充たしている状態では、液体現像剤中に含まれる分散剤等によってトナー同士はくっつき難い。つまり、トナーは粒子の一個ずつが互いに離れた状態でキャリア液中に分散されている。この場合、トナーはキャリア液とともに流れやすいので、現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58の各ローラ部材に付着し難くなる。他方、液体現像剤中においてキャリア液がトナーの周りを十分に充たしていない状態では、トナー間における液架橋力や分子間力の影響によって、互いに隣接するトナー同士がくっついて凝集しやすくなる。既に述べたように、凝集したトナーはローラ部材に付着して画像不良を生じさせる原因になりやすい。
上記のキャリア液がトナーの周りを十分に充たしていない状態は、画像形成終了後に現像装置50Y〜50Kの動作を停止した場合、より具体的には現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58の回転が停止されると生じやすい。即ち、画像形成終了後にこれらローラ部材の回転が停止されると、現像ローラ54と他のローラ部材とのニップ部に液体現像剤が残留する。残留した液体現像剤は時間の経過に伴いキャリア液が流れ落ちたり蒸発したりして減少し得るが、従来の画像形成装置の場合には、液体現像剤からキャリア液だけが減少すると、液体現像剤中のトナーが凝集しやすくなってローラ部材へ付着し得る。ローラ部材に付着したトナーの凝集体は、画像形成再開時にローラ部材の表面に残り画像不良を生じさせる虞がある。また、例えクリーニングローラ58によって回収されたとしても、凝集したトナーは液体現像剤の見かけ粘度の上昇や画像の画質低下等を引き起こし得る。
そこで、本実施形態では、現像装置50の動作停止時に現像ローラ54と他のローラ部材とのニップ部に残留する液体現像剤に関し、トナー濃度をできる限り低下させることにより、トナーの凝集を生じさせ難くしている。それに加え、クリーニングブレード56に滞留するトナーを従来よりも減らすことで、クリーニングブレード56においてもトナーの凝集を生じさせ難くしている。以下、本実施形態について詳しく説明する。
[現像装置の動作停止制御]
本実施形態の現像装置50の動作停止制御(停止モード)について、図2及び図4を参照しながら図5乃至図7を用いて説明する。ここでは現像装置50Kを例に説明するが、現像装置50Y、50M、50Cについても同様であるので、それらの説明は省略する。
図5に示すように、制御部110は画像形成ジョブを終了するか否かを判定する(S1)。制御部110は、画像形成ジョブを終了すると判定するまで処理を進行させずに待機し(S1のNO)、画像形成ジョブを終了すると判定したら(S1のYES)、S2以降の処理を実行する。即ち、制御部110は画像形成ジョブの終了時に(S1のYES)、現像着脱モータ205を制御して現像装置50Kを移動させ、現像ローラ54を感光体20Kから離間させる(S2)。
現像ローラ54を感光体20Kから離間すると、制御部110は成膜用電源201を制御して成膜電極51に印加する成膜電圧を、現像ローラ54に印加している現像電圧と略同じ電圧に変更する(S3)。本実施形態において、略同じ電圧とは、変更後の成膜電圧と現像電圧との差が画像形成時の成膜電圧と現像電圧との差の10%以下、より好ましくは5%以下となる電圧を示す。本実施形態では、現像電圧との差がほぼ0となる−300V(現像電圧と同じ電圧)に、成膜電圧を変更する。
上記した成膜電圧の変更後、制御部110は、現像剤供給動作部200を制御してミキサー59Kから現像剤槽53への液体現像剤の供給を停止する(S4)。現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止されると、現像剤排出穴532からの液体現像剤の断続的な漏出により現像剤槽53における液体現像剤の量が減少する。そして、制御部110は、成膜用電源201、現像用電源202、絞り用電源203、クリーニング用電源204をそれぞれ制御して、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加を停止する(S5)。その後、制御部110は現像ローラモータ504を制御して、回転中の現像ローラ54並びに絞りローラ52とクリーニングローラ58を停止させ(S6)、本動作停止制御を終了する。
図6に、図5に示した現像装置50の動作停止制御のタイミングチャートを示す。ここに示す時刻(T0〜T4)は、制御部110から各部(図4参照)に対し各種動作の指令(信号)が発せられたタイミングを表している。また、図7に、液体現像剤中のトナー濃度の時間的遷移を示す。図7では、絞りローラ52を通過した後(言い換えればクリーニングローラ58に到達する時点)の現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度と、クリーニングローラ58とクリーニングブレード56の当接部におけるトナー濃度を示している。なお、図7において、本実施形態におけるトナー濃度の時間的遷移については実線で示してある。
図6に示すように、画像形成ジョブが終了すると、現像ローラ54が感光体20Kから離間される(時刻T0、図5のS2参照)。この時点では、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58のそれぞれに画像形成時の電圧が印加されたままである。つまり、現像ローラ54上の液体現像剤の成膜、現像ローラ54上に成膜された液体現像剤の濃縮、現像ローラ54からのトナー除去が、現像ローラ54の回転に応じて連続的に行われている。また、現像剤槽53への液体現像剤の供給が維持されているので、上述したフラッシングも継続されている。
現像ローラ54の離間後、後述する現像剤槽53への液体現像剤の供給停止前に(時刻T0〜T2)、成膜電圧が現像電圧と略同じ電圧(例えば−300V)に設定される(時刻T1、図5のS3参照)。成膜電圧と現像電圧との電位差が小さい場合、成膜電極51と現像ローラ54間における電気泳動が抑制されることから、現像ローラ54上に担持された液体現像剤中のトナーは現像ローラ54側へと寄せられ難くなる。これにより、現像ローラ54上に担持された液体現像剤中のトナー濃度は、絞りローラ52と現像ローラ54とのニップ部の通過後において画像形成時の略40wt%よりも低くなる。即ち、本実施形態の場合、図7に示すように(時刻T1〜T2)、絞りローラ52を通過した後の現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度はミキサー59Kから現像剤槽53に供給される液体現像剤と同じ濃度(略3.5wt%)まで低下する。そして、その場合には、絞りローラ52の通過後における現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度が略5.0wt%になる。
また、クリーニングローラ58に回収された液体現像剤のトナー濃度は、略8.0wt%になる。さらに、クリーニングブレード56に掻き取られる時点で、フラッシングが継続されていると、トナー濃度は略4.5wt%にまで低下し得る。そして、成膜電圧を現像電圧とを略同じ電圧に設定してから所定時間(例えば5秒)以上経過すると、クリーニングブレード56において粘度の低い(略6.0mPa・s)液体現像剤が安定的に流れ落ちるようになる。そうなると、クリーニングローラ58とクリーニングブレード56の当接部にトナーが滞留し難くなる。
なお、絞りローラ52の通過後における現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度を画像形成時よりも低下させるために、成膜電圧を現像電圧と略同じ電圧に設定することなく、成膜電圧の印加を停止する(つまり0Vに設定する)ことも考えられる。ただし、そうした場合、成膜電極51と現像ローラ54間(現像剤担持体間)に形成される電界の向きが画像形成時と反転し、現像ローラ54上に成膜された液体現像剤中のトナーが成膜電極51側に押し付けられて、トナーが成膜電極51に付着し得る。トナーが成膜電極51に付着すると、成膜電極51の性能が劣化し、次回以降の画像形成ジョブ時に画像不良を生じさせ得る。それ故、現像電圧(−300V)を維持したままで、成膜電圧の印加を停止することは採用が難しい。
次に、成膜電圧の設定から所定時間経過後(例えば5秒以上)、言い換えれば現像ローラ54を所定時間以上に亘って回転させた後に、ミキサー59Kからの現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止される(時刻T2、図5のS4参照)。現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止されると、現像剤排出穴532から液体現像剤の断続的な漏出により現像剤槽53に収容された液体現像剤の量が減少する。そうなると、液体現像剤が現像ローラ54及びフラッシング流路57に供給されなくなる(図2の矢印A及び矢印D参照)。この状態では、現像ローラ54に液体現像剤が連れ回されるうちに、クリーニングローラ58によってトナーが除去される。そして、液体現像剤の供給が停止されてから現像ローラ54を所定時間以上回転させることで(例えば5秒間)、現像ローラ54上のほぼすべてのトナーがクリーニングローラ58によって除去される。即ち、図7に示すように、時刻T2以降は、現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度が全周に亘って0wt%近くに低下する。そうなれば、絞りローラ52と現像ローラ54とのニップ部にトナーはほとんど残留しない。また、クリーニングローラ58とクリーニングブレード56の当接部におけるトナー濃度も0wt%近くまで低下する。これは、フラッシングが停止されており、またトナー濃度が0wt%近くまで低下した液体現像剤が回収されることにより、クリーニングブレード56に滞留しているトナーが減少するからである。
上記のように、現像剤槽53への液体現像剤の供給停止後(時刻T2)、現像ローラ54を数周回回転させてから、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加を停止する(時刻T3、S5参照)。これら各部材への電圧の印加停止は同時でもよいが、画像形成時と反対向きの電界が現像ローラ54と各部材間に生じるのを防ぐために、クリーニングローラ58、現像ローラ54、絞りローラ52、成膜電極51の順に停止するのが好ましい。例えば、現像剤槽53への液体現像剤の供給停止後、まずクリーニングローラ58への電圧の印加を停止し、その後、現像ローラ54、絞りローラ52、成膜電極51の順に例えば0.5秒ずつ経過する度に電圧の印加を停止するとよい。上記各部材への電圧の印加停止後、所定時間(例えば3秒)経過してから、現像ローラ54(並びに絞りローラ52、クリーニングローラ58)の回転が停止される(時刻T4、図5のS6参照)。
[比較例]
発明者らは、比較例として以下に示す他の動作停止制御を行った場合に関し、絞りローラ52を通過した後の現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度と、クリーニングブレード56の当接部におけるトナー濃度を計測する実験を行った。他の動作停止制御として、第一は、現像剤槽53への液体現像剤の供給を停止し、次いで現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加を停止する制御である(比較例1)。第二は、まず現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加を停止し、その後に現像剤槽53への液体現像剤の供給を停止する制御である(比較例2)。本実施形態との比較のために、比較例1と比較例2の結果を図7に示した。図7において、比較例1の結果を点線で、比較例2の結果を一点鎖線でそれぞれ示している。
比較例1について説明する。比較例1の場合、まず現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止され(時刻T1)、その後、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加が停止される(時刻T3)。図7に示すように、現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止されると(時刻T1)、時間経過に応じて徐々に現像ローラ54に液体現像剤が供給され難くなっていき、最終的に液体現像剤の供給がストップする(時刻T2)。この場合、現像ローラ54への液体現像剤の供給がストップするまでは(時刻T1〜T2)、絞りローラ52を通過後の液体現像剤のトナー濃度は40±5wt%に維持される。これは、上述したように、絞りローラ52によって現像ローラ54上の液体現像剤が濃縮されるからである。そして、現像ローラ54に液体現像剤が供給されなくなると(時刻T2)、クリーニングローラ58によりトナーが回収されるので、現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度は全周に亘って0wt%近くまで低下する(時刻T2以降)。それ故、現像ローラ54と絞りローラ52とのニップ部、現像ローラ54とクリーニングローラ58とのニップ部では、トナー付着が生じ難い。
他方、比較例1の場合、クリーニングブレード56にトナーが滞留しやすい。即ち、現像ローラ54への液体現像剤の供給がストップし(時刻T1〜T2)、現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度が0wt%近くに低下するまでは、クリーニングブレード56がトナーを掻き取り続ける。また、現像ローラ54への液体現像剤の供給が少しずつ減少すると、フラッシングが行われ難くなる。これにより、クリーニングブレード56に滞留するトナーが増える。そして、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加停止(時刻T3)、現像ローラ54の回転停止後に(時刻T4)、キャリア液が流れ落ちたり蒸発したりして減少することで、トナー濃度が高くなっている。こうなると、トナーが凝集しやすく、凝集したトナーによる画像不良が生じ得る。
比較例2について説明する。比較例2の場合、まず現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加が停止され(時刻T1)、その後、現像剤槽53への液体現像剤の供給が停止される(時刻T2)。この場合、時刻T1以降、成膜電極51での電気泳動が生じないことから、現像ローラ54側にトナーが寄らない。また、絞りローラ52による現像ローラ54上の液体現像剤の濃縮も行われない。さらに、クリーニングローラ58によるトナーの回収も行われない。ただし、液体現像剤の供給が停止されるまでは、供給された液体現像剤により現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度が低下する(時刻T1〜T2)。そして、液体現像剤の供給が停止される時刻T2以降、現像剤槽53に供給された液体現像剤が現像ローラ54に連れ回される。そのため、現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度は現像剤槽53に供給された液体現像剤と同じ略3.5wt%に維持される。この場合、トナー濃度は低いが、現像ローラ54の回転停止(時刻T3)から停止状態が長く続くと、トナーが凝集し、凝集したトナーによる画像不良が生じる虞がある。
また、比較例2の場合、クリーニングローラ58への電圧の印加が停止されると(時刻T1)、クリーニングローラ58にトナーが回収されなくなるので、クリーニングブレード56に滞留するトナーは増えない。また、時刻T2までは現像剤槽53への液体現像剤の供給が続けられることから、フラッシングにより供給された液体現像剤がクリーニングブレード56に到達し、クリーニングブレード56に滞留していたトナーを洗い流し得る。そして、現像ローラ54の回転停止後(時刻T3以降)、クリーニングブレード56には主としてフラッシングによって供給されたトナー濃度が略3.5wt%の液体現像剤が残留する。この場合も、上記のようにトナー濃度は低いが、現像ローラ54ひいてはクリーニングローラ58の回転停止から停止状態が長く続くと、トナーが凝集し、凝集したトナーによる画像不良が生じる虞がある。
以上のように、本実施形態では、現像ローラ54、絞りローラ52、クリーニングローラ58の回転を停止する場合、これらの回転を停止させる前に、まず成膜電圧を現像電圧と略同じ電圧に変更する。成膜電圧が変更され所定時間以上経過すると、絞りローラ52の通過後における現像ローラ54上の液体現像剤のトナー濃度は画像形成時に比較して大きく低下する。そして、現像剤槽53への液体現像剤の供給停止が行われてから現像ローラ54を所定時間以上回転させると、現像ローラ54に連れ回される液体現像剤のトナー濃度が全周に亘って0wt%近くに低下する。また、それに応じて、クリーニングローラ58とクリーニングブレード56の当接部におけるトナー濃度も0wt%近くまで低下する。この状態で、現像ローラ54、成膜電極51、絞りローラ52、クリーニングローラ58への電圧の印加を停止し、現像ローラ54(並びに絞りローラ52、クリーニングローラ58)の回転を停止する。これにより、現像ローラ54が停止された場合に、現像ローラ54と他のローラ部材とのニップ部に残留する液体現像剤にはほとんどトナーが含まれていないことから、時間の経過に応じてキャリア液が減少しても、トナーの凝集は生じ難い。また、クリーニングブレード56においてもほとんどトナーが残らないので、トナーの凝集は生じ難い。このように、本実施形態では簡易な制御によって、現像ローラ54と他のローラ部材とのニップ部に残留する液体現像剤に起因する画像不良の抑制と、クリーニングブレード56により除去されたトナーに起因する画像不良の抑制とを両立することができる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態では現像装置50の動作停止制御時(停止モードの実行時)に、成膜電圧を現像電圧と略同じ電圧に変更するようにしたが(図5のS2参照)、これに限られない。例えば、現像電圧(−300V)を維持したままで、成膜電圧を画像形成時(−600〜−900V)よりも絶対値で低くするように変更してもよい(例えば−400V)。ただし、この場合には成膜電極51へのトナー付着を避けるために、成膜電極51と現像ローラ54間に形成される電界の向きが画像形成時と同じ向きに維持されるように、成膜電圧は絶対値で現像電圧よりも大きい電圧に変更される。また、成膜電圧だけでなく現像電圧も変更することで、成膜電圧と現像電圧とを略同じ電圧に変更してもよい(例えば−280V)。ただし、この場合には、現像ローラ54とクリーニングローラ58間(清掃部材間)に形成される電界の向きが画像形成時と同じ向きに維持されるように、成膜電圧と現像電圧とを略同じ電圧に変更される。極端には、成膜電圧(例えば−200V)、現像電圧(例えば−200V)、絞り電圧(例えば−270V)、クリーニング電圧(例えば−50V)の全てを変更してもよい。しかしながら、これらに比較してみると、上述した実施形態のように、成膜電圧のみを設定する制御が簡易であり好ましい。
なお、上述した実施形態では、各色の感光体20Y〜20Kから中間転写ベルト70に各色のトナー像を一次転写した後に、記録材に各色の複合トナー像を一括して二次転写する構成の画像形成装置100を説明したが、これに限らない。上述した実施形態は、例えば、転写材搬送ベルトに担持され搬送される記録材に感光体20Y〜20Kから直接転写する直接転写方式の画像形成装置にも適用できる。
20Y〜20K・・・感光体、51・・・成膜電極、52・・・絞り部材(絞りローラ)、54・・・現像剤担持体(現像ローラ)、56・・・除去部材(クリーニングブレード)、58・・・清掃部材(クリーニングローラ)、100・・・画像形成装置、110・・・制御手段(制御部)、200・・・供給手段(現像剤供給動作部)、201・・・電圧印加手段(成膜用電源)、202・・・電圧印加手段(現像用電源)、203・・・電圧印加手段(絞り用電源)、204・・・電圧印加手段(クリーニング用電源)、205・・・接離手段(現像着脱モータ)、206・・・駆動手段(現像ローラモータ)

Claims (7)

  1. 感光体と、
    トナーとキャリア液とからなる液体現像剤を担持し、電圧の印加により前記感光体に形成された静電潜像を液体現像剤によりトナー像に現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体を駆動する駆動手段と、
    液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給手段と、
    前記供給された液体現像剤を前記現像剤担持体に成膜し、電圧の印加により前記現像剤担持体側にトナーを移動させる成膜電極と、
    電圧の印加により、前記成膜された液体現像剤中のトナーを前記現像剤担持体側に寄せる絞り部材と、
    電圧の印加により、現像後に前記現像剤担持体上に残るトナーを除去する清掃部材と、
    前記清掃部材に当接し前記清掃部材上のトナーを除去する除去部材と、
    前記現像剤担持体、前記成膜電極、前記絞り部材、前記清掃部材に対し電圧を印加可能な電圧印加手段と、
    画像形成ジョブの終了時、画像形成時に前記現像剤担持体と前記清掃部材間に形成される電界の向きを変えることなく、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差を画像形成時よりも小さくし、所定時間経過後に、前記供給手段による液体現像剤の供給停止と、前記電圧印加手段による電圧の印加停止と、前記駆動手段による前記現像剤担持体の回転停止とを行う停止モードを実行可能な制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記停止モードの実行時、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差が画像形成時の前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差の10%以下となるように、少なくとも前記成膜電極に印加する電圧を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記停止モードの実行時、前記成膜電極に印加する電圧を画像形成時よりも絶対値で小さくする、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記停止モードの実行時、前記清掃部材、前記現像剤担持体、前記絞り部材、前記成膜電極の順に電圧の印加を停止させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記停止モードの実行時、画像形成時に前記絞り部材と前記現像剤担持体間に形成される電界の向きを変えることなく、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差を画像形成時よりも小さくする、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像剤担持体を、前記感光体に当接した当接位置と前記感光体から離間した離間位置との間で移動させる接離手段を備え、
    前記制御手段は、前記停止モードの実行時、前記現像剤担持体を前記離間位置に移動させる、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 感光体と、
    トナーとキャリア液とからなる液体現像剤を担持し、電圧の印加により前記感光体に形成された静電潜像を液体現像剤によりトナー像に現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体を駆動する駆動手段と、
    液体現像剤を前記現像剤担持体に供給する供給手段と、
    前記供給された液体現像剤を前記現像剤担持体に成膜し、電圧の印加により前記現像剤担持体側にトナーを移動させる成膜電極と、
    電圧の印加により、前記成膜された液体現像剤中のトナーを前記現像剤担持体側に寄せる絞り部材と、
    電圧の印加により、現像後に前記現像剤担持体上に残るトナーを除去する清掃部材と、
    前記清掃部材に当接し前記清掃部材上のトナーを除去する除去部材と、
    前記現像剤担持体、前記成膜電極、前記絞り部材、前記清掃部材に対し電圧を印加可能な電圧印加手段と、
    画像形成ジョブの終了時、前記成膜電極に印加する電圧を画像形成時よりも絶対値で小さくすることにより、前記成膜電極と前記現像剤担持体との電位差を画像形成時よりも小さくし、所定時間経過後に、前記供給手段による液体現像剤の供給停止と、前記電圧印加手段による電圧の印加停止と、前記駆動手段による前記現像剤担持体の回転停止とを行う停止モードを実行可能な制御手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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