JP2018196219A - パワーユニットの組み付け方法及びパワーユニット組み付け構造 - Google Patents

パワーユニットの組み付け方法及びパワーユニット組み付け構造 Download PDF

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Abstract

【課題】回転電機を調整用の治具に仮に組み付けて必要な調整を行った後、エンドプレートとステータとを分離させて治具から回転電機を取り外し、取り外した回転電機を実際のエンジンに組み付ける際、エンドプレートに対するステータの固定位置を、治具を用いて調整した際の位置へと、適切に再現することができる、パワーユニットの組み付け方法及びパワーユニット組み付け構造を提供する。【解決手段】回転電機を疑似エンジン治具に組み付ける回転電機仮固定工程と、必要な調整を行う取付角度調整工程S12と、回転電機を取り外す調整後分離工程S13と、エンドプレートを実際のエンジンのハウジングに固定するエンドプレート固定工程と、ロータを実際のエンジンの出力軸に固定し、ステータ位置決め手段を用いて、調整状態のエンドプレートに対するステータの固定位置を再現するロータ・ステータ位置再現固定工程S22と、治具分離工程と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおけるエンジンの出力軸に回転電機が同軸となるように組み付ける、パワーユニットの組み付け方法及びパワーユニット組み付け構造に関する。
近年では、エンジン(内燃機関)と回転電機を駆動源としてオイルポンプを駆動するフォークリフト等の産業車両がある。例えば、上記の産業車両では、エンジンのクランクシャフト(出力軸)が回転電機のロータに接続され、回転電機のロータがオイルポンプのシャフトに接続されている。上記の産業車両では、回転電機が発電機として作動する場合には、エンジンが回転電機とオイルポンプの駆動源となり、回転電機が電動機として作動する場合には、回転電機がオイルポンプの駆動源となる。そしてオイルポンプは、エンジンあるいは回転電機から駆動され、走行用や荷役用の油圧を発生する。
例えば特許文献1には、エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおいて、エンジンの出力軸と、回転電機のロータと、オイルポンプと、が同軸となるように組み付けられた、産業車両のパワーユニットが開示されている。
特開2016−001965号公報
より効率良く回転電機(電動機)を駆動するためには、ステータコイルに対するロータの回転角度(回転位置)をより正確に検出し、ステータコイルに対するロータの回転角度に応じてステータコイルへの通電を制御する必要がある。ステータコイルに対するロータの回転角度を検出するための検出手段は、例えば、ロータに取り付けられる円環状の回転子側回転検出手段と、回転子側回転検出手段の外周を囲むようにステータに取り付けられる円環状の固定子側回転検出手段と、によるいわゆるレゾルバと呼ばれる回転センサにて構成されている。例えば、円環状の固定子側回転検出手段は、内周面の円周方向に沿って配置された複数のコイルを有し、ロータと一体とされた回転子側回転検出手段が回転すると、ロータの回転角度に応じた正弦波状の検出信号を出力する。この正弦波状の検出信号が、ステータコイルに対するロータの回転角度の基準位置に対して所定の位相となるように、ステータコイルに取り付けられた固定子側回転検出手段の取付角度が調整されている必要がある。
調整の際には、ロータに接続されたエンジンの出力軸を回転させてロータを滑らかに回転させながら固定子側回転検出手段から出力される正弦波状の検出信号をモニタして調整する必要がある。実際の調整では、作業者は、モニタした検出信号の位相が、予め設定した基準位置に対して所望する状態でない場合、固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、検出信号を再度モニタする、という調整・確認作業を繰り返している。
実際のエンジンに回転電機を組み付けた場合、回転電機の周囲には、種々の配管や種々の部品や種々のセンサとアクチュエータ及び配線が取り付けられており、検出信号のモニタ用の配線の接続や、調整用工具等を用いて固定子側回転検出手段の取付角度の調整を行うことは、非常に困難である。また、固定子側回転検出手段の取付角度の調整を行うために実際のエンジンを駆動して回転電機のロータを回転させた場合、エンジンの振動や回転数の変動等により調整誤差が発生し易いので、あまり好ましくない。
そこで、実際のエンジンの代わりに用意した疑似エンジン治具を用い、当該疑似エンジン治具に回転電機を組み付けて安定的かつ滑らかにロータを回転させて固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、疑似エンジン治具から調整後の回転電機を取り外し、調整後の回転電機を実際のエンジンに組み付けている。疑似エンジン治具は、回転電機のハウジング(ステータ)を固定する疑似ハウジングと、回転電機のロータを接続する疑似出力軸と、を有しており、疑似出力軸はモータ等によって、振動や回転数の変動等が抑えられて安定的かつ滑らかに回転可能とされている。
特許文献1に記載のパワーユニットは、エンジンのハウジングに固定されるエンドプレートと、エンジンの出力軸に接続(固定)されるロータと、エンドプレートに固定されるステータと、を有している。特許文献1に記載のパワーユニットの回転電機は、上記の疑似エンジン治具に組み付けて上記の調整を行った後、疑似エンジン治具から取り外した場合、組み立てられた回転電機の状態で取り外すことができず、固定子側回転検出手段が取り付けられているエンドプレートと、ステータと、が分離された状態となってしまう。従って、固定子側回転検出手段の取付角度を調整した回転電機を実際のエンジンに組み付ける場合、実際のエンジンにエンドプレートを固定した後、出力軸にロータを固定し、エンドプレートにステータを固定することになる。ところが、エンドプレートに対してボルト等にてステータを固定する構造の場合では、ボルト孔はボルト径より大きく形成されているので、エンドプレートに対するステータの固定位置は一定の固定位置にならず、バラツキが発生する。つまり、実際のエンジンに回転電機を組み付けた際、疑似エンジン治具を用いて調整した状態のエンドプレートに対するステータの固定位置を再現できない可能性がある。調整した状態のエンドプレートに対するステータの固定位置を再現できない場合、回転電機(電動機)の駆動効率が低下するので好ましくない。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、エンドプレートとステータとロータとを有する回転電機がエンジンに組み付けられるパワーユニットにおいて、回転電機を調整用の治具に仮に組み付けて必要な調整を行った後、エンドプレートとステータとを分離させて治具から回転電機を取り外し、取り外した回転電機を実際のエンジンに組み付ける際、エンドプレートに対するステータの固定位置を、治具を用いて調整した際の位置へと、適切に再現することができる、パワーユニットの組み付け方法及びパワーユニット組み付け構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおける前記エンジンの出力軸に前記回転電機が同軸となるように組み付ける、パワーユニットの組み付け方法であって、前記回転電機は、前記エンジンのハウジングに固定されるエンドプレートと、前記出力軸と同軸となるように前記出力軸に固定されるロータと、前記出力軸と同軸となるように前記エンドプレートに固定されるステータと、を有しており、前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置の誤差は、前記エンドプレートと前記ステータに予め設けられたステータ位置決め手段にて、予めステータ位置許容誤差以内に設定されており、前記ステータ位置決め手段は、前記エンドプレートと前記ステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、前記ガイド孔に対応させて前記エンドプレートと前記ステータと、の他方に設けられたガイドピンと、で構成されている。また、前記ロータには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する回転子側回転検出手段が取り付けられており、前記エンドプレートには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する固定子側回転検出手段が取り付けられており、前記エンドプレートには、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整可能な取付角度調整手段が設けられている。そして、前記エンジンに前記回転電機を組み付けるパワーユニット組み付け工程は、前記ハウジングの代用となる疑似ハウジングと前記出力軸の代用となる疑似出力軸とを有する疑似エンジン治具に、一時的に前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを組み付けて前記取付角度調整手段を用いて前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、前記ロータと前記ステータとを保持可能な回転電機治具を用いながら前記疑似エンジン治具から前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを取り外す、回転電機仮組み付け工程と、前記回転電機仮組み付け工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを前記エンジンに組み付ける本組み付け工程と、を有している。前記回転電機仮組み付け工程は、前記エンドプレートを前記疑似ハウジングに仮固定して、前記ロータの一方の側を前記疑似出力軸に仮固定して、前記ステータ位置決め手段を用いて前記ステータの一方の側を前記エンドプレートに仮固定する、回転電機仮固定工程と、前記回転電機仮固定工程にて前記疑似エンジン治具に組み付けられた前記回転電機に対して、前記取付角度調整手段を用いて、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整する、取付角度調整工程と、前記取付角度調整工程の後、前記ロータの他方の側と前記ステータの他方の側を回転電機治具に仮固定し、前記回転電機治具に前記ロータと前記ステータを仮固定した状態で前記エンドプレートから前記ステータを取り外すとともに前記疑似出力軸から前記ロータを取り外し、前記疑似ハウジングから前記エンドプレートを取り外す、調整後分離工程と、を有している。前記本組み付け工程は、前記調整後分離工程にて取り外された前記エンドプレートを前記エンジンの前記ハウジングに固定する、エンドプレート固定工程と、前記回転電機治具に仮固定されている前記ロータの一方の側を前記エンジンの前記出力軸に固定し、前記ステータ位置決め手段を用いて前記回転電機治具に仮固定されている前記ステータの一方の側を前記エンドプレートに固定することで、前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、ロータ・ステータ位置再現固定工程と、前記ロータの他方の側と前記ステータの他方の側から前記回転電機治具を取り外す、治具分離工程と、を有する、パワーユニットの組み付け方法である。
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係るパワーユニットの組み付け方法であって、前記ガイド孔と前記ガイドピンは、それぞれ1個であり、前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にて前記出力軸に固定した前記ロータと、前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にて前記ガイド孔に挿通した前記ガイドピンと、にて前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、パワーユニットの組み付け方法である。
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明に係るパワーユニットの組み付け方法であって、前記ガイド孔と前記ガイドピンは、それぞれ2個以上であり、前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にてそれぞれの前記ガイド孔に挿通したそれぞれの前記ガイドピン、にて前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、パワーユニットの組み付け方法である。
次に、本発明の第4の発明は、エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおける前記エンジンの出力軸に前記回転電機が同軸となるように組み付けられた、パワーユニット組み付け構造であって、前記回転電機は、前記エンジンのハウジングに固定されるエンドプレートと、前記出力軸と同軸となるように前記出力軸に固定されるロータと、前記出力軸と同軸となるように前記エンドプレートに固定されるステータと、を有している。また、前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置の誤差は、前記エンドプレートと前記ステータに予め設けられたステータ位置決め手段にて、予めステータ位置許容誤差以内に設定されており、前記ステータ位置決め手段は、前記エンドプレートと前記ステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、前記ガイド孔に対応させて前記エンドプレートと前記ステータと、の他方に設けられたガイドピンと、で構成されている。そして、前記ロータには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する回転子側回転検出手段が取り付けられており、前記エンドプレートには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する固定子側回転検出手段が取り付けられており、前記エンドプレートには、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整可能な取付角度調整手段が設けられており、前記ステータ位置許容誤差は、前記取付角度調整手段にて調整された後における前記固定子側回転検出手段の許容回転角度誤差未満に設定されている、パワーユニット組み付け構造である。
第1の発明によれば、エンドプレートとステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、ガイド孔に対応させてエンドプレートとステータと、の他方に設けられたガイドピンと、にてステータ位置決め手段を構成している。そして、このガイド孔とガイドピンにて、エンドプレートに対するステータの固定位置の誤差は、ステータ位置許容誤差以内に設定されている。従って、例えば、既存のエンドプレートにガイドピンを設け、既存のステータにガイド孔を設け、回転電機を組み付けた状態でエンドプレートに取り付けられた固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、エンドプレートと、ステータと、を分離する。そして、再度、回転電機を組み付けた際、ガイドピンとガイド孔を用いることで、固定子側回転検出手段の取付角度の調整後におけるエンドプレートに対するステータの固定位置を適切に再現することができる。
第2の発明によれば、1個のガイドピンと1個のガイド孔、及び、出力軸とロータ、の2個所の位置にて、エンドプレートに対するステータの固定位置を適切に位置決めすることができる。また、出力軸とロータを利用することで、ガイドピンとガイド孔をそれぞれ1個にすることができる。
第3の発明によれば、ガイドピンとガイド孔はそれぞれ2個以上であり、2個所以上の位置にて、エンドプレートに対するステータの固定位置を適切に位置決めすることができる。
第4の発明によれば、エンドプレートとステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、ガイド孔に対応させてエンドプレートとステータと、の他方に設けられたガイドピンと、にてステータ位置決め手段を構成している。そして、このガイド孔とガイドピンにて、エンドプレートに対するステータの固定位置の誤差は、ステータ位置許容誤差以内に設定されている。さらに、ステータ位置許容誤差は、許容回転角度誤差未満に設定されている。これにより、例えば、既存のエンドプレートにガイドピンを設け、既存のステータにガイド孔を設けるだけで、回転電機を組み付けた状態でエンドプレートに取り付けられた固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、エンドプレートと、ステータと、を分離し、再度、回転電機を組み付けた際、固定子側回転検出手段の取付角度の調整後におけるエンドプレートに対するステータの固定位置を、許容回転角度誤差未満にて、適切に再現することができる。
エンジンと回転電機とを有するパワーユニットの外観の例を説明する斜視図である。 回転電機の全体構造を説明する分解斜視図である。 エンドプレートに設けたガイドピンの例を説明する斜視図である。 ステータに設けたガイド孔の例を説明する斜視図である。 エンジンに回転電機を組み付けるパワーユニット組み付け工程における各工程を説明する図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程における回転電機仮固定工程の例を説明する斜視図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程における取付角度調整工程の例を説明する斜視図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程における調整後分離工程の例を説明する斜視図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程におけるエンドプレート固定工程の例を説明する斜視図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程におけるロータ・ステータ位置再現固定工程の例を説明する斜視図である。 図5に示すパワーユニット組み付け工程における治具分離工程の例を説明する斜視図である。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。なお、図中にX軸とY軸とZ軸が記載されている場合、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は鉛直上方を示し、X軸方向とY軸方向は水平方向を示し、X軸はエンジンの出力軸(及び回転電機のロータ)の回転軸線20xに平行である。
●[パワーユニット10の構造(図1、図2)]
図1に示すように、パワーユニット10は、エンジン20と、回転電機30と、を有している。なお、便宜上、エンジン20の出力軸22(クランクシャフト)の回転軸線20xに平行なX軸方向を前側とし、X軸方向と反対の方向を後側として説明する。
エンジン20は、図1に示すように、回転電機30の後側に配置され、エンジン20の出力軸22の一方端部(前端部)は、エンジンハウジング21の前面側から突出されている。そして、出力軸22は、回転電機30のロータ32の後端に接続され、出力軸22とロータ32は同軸とされて一体となって回転する。従って、エンジン20が駆動されている場合、出力軸22の回転動力は、ロータ32に伝達される。また回転電機30が駆動された場合、ロータ32の回転動力は出力軸22に伝達される。そしてロータ32の前端には、例えばオイルポンプ(図示省略)が接続される。なお、エンジンハウジング21は、シリンダヘッド、シリンダヘッドカバー、シリンダブロック、クランクケース、オイルパン等を含む。
回転電機30は、図1に示すように、エンジン20の前側に配置されている。回転電機30は、図1及び図2に示すように、エンドプレート31と、ロータ32と、ステータ33と、カバー34等を有している。
エンドプレート31は、図2に示すように、エンジン20の側に底面31aを有してエンジン20とは反対側が開口した円筒状の形状を有している。底面31aには、出力軸22が挿通される貫通孔31bと、エンジンハウジング21に設けられたエンドプレート取付孔23に対応させたエンジン取付孔31cが設けられている。エンドプレート31は、エンジン取付孔31cとエンドプレート取付孔23に挿通されたボルト等の締結部材にて、エンジンハウジング21に固定される。またエンドプレート31の底面31aのステータ33の側には、ステータ33に対するロータ32の回転角度(回転位置)を検出するための固定子側回転検出手段37が取り付けられる。固定子側回転検出手段37は、一般的には回転子側回転検出手段38と一対でレゾルバと呼ばれる回転センサであり、円環状の部材の内周側(回転子側回転検出手段38の外周面に対向する内周面)に、複数のコイルが円周方向に沿って等間隔に設けられている。そしてエンドプレート31は、取り付けられた固定子側回転検出手段37を回転軸線20x回りに回転可能な取付角度調整手段31dを有している。またエンドプレート31は、ステータ33の側の外周部に、ステータ33を固定するためのステータ取付孔31fを有するステータ取付部31eを複数有している。
ロータ32は、図2に示すように、エンジン20の側において径方向外方に延びるフランジ部32aを有する円筒状の形状を有しており、例えばロータ32の回転子鉄心には永久磁石が埋め込まれている。ロータ32におけるエンジン20の側には、エンジン20の出力軸22と同軸となるように出力軸22に接続(固定)される孔部(図示省略)を有している。ロータ32のエンジン20の側には、ステータ33に対するロータ32の回転角度(回転位置)を検出するための回転子側回転検出手段38が取り付けられる。回転電機30がエンジン20に組み付けられた場合、回転子側回転検出手段38は、固定子側回転検出手段37の内周側に、固定子側回転検出手段37と同軸となるように取り付けられ、ロータ32と一体となって回転する。回転子側回転検出手段38は、円環状の部材の外周側(固定子側回転検出手段37の内周面に対向する外周面)に、複数の緩やかな凸状部が形成されている。またロータ32は、カバー34の側に、オイルポンプ等を接続するための取付孔32bを複数有している。
ステータ33は、図2に示すように、内部にステータコイル33aを有してロータ32を収容可能な空洞部33bを有する円筒部と、当該円筒部におけるエンジン20の側の端面において径方向外方に延びるエンジン側フランジ部33cと、前記円筒部におけるカバー34の側の端面において径方向外方に延びるカバー側フランジ部33dと、を有している。エンジン側フランジ部33cの外周部には、ステータ33をエンドプレート31に固定するためのプレート取付孔33fを有するプレート取付部33eが複数設けられている。カバー側フランジ部33dの外周部には、ステータ33にカバー34を固定するためのカバー取付孔33hを有するカバー取付部33gが複数設けられている。
カバー34は、図2に示すように、ロータ32におけるカバー34の側の面を露出する貫通孔34bを有する円板状の形状を有している。当該貫通孔34bから露出したロータ32に形成されている取付孔32bとカバー34に形成された取付孔34kに、オイルポンプ等が接続される。また、カバー34の外周部には、カバー34をステータ33に固定するためのステータ取付孔34hを有するステータ取付部34gが複数設けられている。
●[エンドプレート31に対するステータ33を位置決めするステータ位置決め手段の詳細(図3、図4)]
図2に示すように、エンドプレート31とステータ33は、エンドプレート31のステータ取付孔31fと、ステータ33のプレート取付孔33fと、に挿通されるボルト等の締結部材にて固定される。例えば締結手段としてボルトを用いる場合、ステータ取付孔31fはボルトに対応させた雌ネジとされ、プレート取付孔33fはボルト径よりも少し大きな径の貫通孔とされている。この場合、ステータ取付孔31fがボルト径よりも少し大きな径とされているので、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置にバラツキが発生する。
上記のバラツキを抑えるために、エンドプレート31とステータ33には、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置の誤差をステータ位置許容誤差以下にするためのステータ位置決め手段が設けられている。ステータ位置決め手段は、例えば、エンドプレート31とステータ33との一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、ガイド孔に対応させてエンドプレート31とステータ33との他方に設けられたガイドピンと、にて構成されている。例えば図3に示すように、エンドプレート31のステータ取付部31eの少なくとも1つには、ステータ33の側に突出したガイドピン31pが設けられている。また、例えば図4に示すように、ガイドピン31pに対応する位置となるステータ33のプレート取付部33eには、ガイドピン31pを挿通可能なガイド孔33pが設けられている。このガイドピンとガイド孔の公差に基づいた値が、ステータ位置許容誤差以下とされている。
ガイドピン31pの外径とガイド孔33pの内径を適切に設定し、ガイドピン31pとガイド孔33pを2個所以上に設定すれば、当該ガイドピン31pとガイド孔33pにて、エンドプレート31に対するステータの固定位置をステータ位置許容誤差以下に抑えることができる。なお、ガイドピン31pとガイド孔33pを1個所に設定し、2個所目のガイドピンとガイド孔の代わりに、出力軸22とロータ32とを利用することもできる。
ここで、エンドプレート31にステータ33を固定した(状態A)後、エンドプレート31からステータ33を分離し、再度エンドプレート31にステータ33を固定した(状態B)場合について考える。ステータ位置決め手段(ガイドピンとガイド孔)を有していない場合では、ステータ取付孔31fがボルト径よりも少し大きな径とされているので、(状態A)におけるエンドプレート31に対するステータ33の固定位置を、(状態B)にて適切に再現することができなかった。しかし、ステータ位置決め手段を有することで、(状態A)におけるエンドプレート31に対するステータ33の固定位置を、(状態B)にて適切に再現することができる。以下、このステータ位置決め手段を用いて、エンジン20に回転電機30を組み付ける、パワーユニット組み付け工程の詳細について説明する。
●[エンジンに回転電機を組み付けるパワーユニット組み付け工程(図5〜図11)]
図5に、パワーユニット組み付け工程Sの全工程を示す。パワーユニット組み付け工程Sは、回転電機仮組み付け工程S10と、本組み付け工程S20とを有している。上述したように、実際のエンジン20に回転電機30を組み付けた状態で固定子側回転検出手段37の取付角度の調整を行うことは、非常に困難、かつ誤差が発生し易い。従って、以下に説明するように、一旦、疑似エンジン治具に回転電機を組み付けて調整を行った後、調整後の回転電機を実際のエンジンに組み付ける。
回転電機仮組み付け工程S10は、図5に示すように、回転電機仮固定工程S11と、取付角度調整工程S12と、調整後分離工程S13と、を有する。また本組み付け工程S20は、図5に示すように、エンドプレート固定工程S21と、ロータ・ステータ位置再現固定工程S22と、治具分離工程S23と、を有する。また、本組み付け工程S20の後には、例えばカバー固定工程S31やオイルポンプ組み付け工程S41を有する。本願の特徴は、回転電機仮組み付け工程S10と本組み付け工程S20であるので、これらの各工程(S11〜S13、S21〜S23)の詳細を主として、図面を用いて順に説明する。
●[回転電機仮固定工程S11(図5、図6)]
図5に示す回転電機仮固定工程S11は、エンジンハウジングの代用となる疑似ハウジングと出力軸の代用となる疑似出力軸を有する疑似エンジン治具に、一時的に回転電機を組み付ける工程である。図6に示すように、疑似エンジン治具50は、図2に示すエンドプレート取付孔23に相当する複数のエンドプレート取付孔53を有してエンジンハウジング21の代用となる疑似ハウジング51と、図2に示す出力軸22の代用となる疑似出力軸52と、を有している。また疑似エンジン治具50には、疑似出力軸52を所望する回転数で安定的にかつ滑らかに回転させることが可能な電動モータ54を有している。
回転電機仮固定工程S11では、図6に示すように、作業者は、まず疑似エンジン治具50の疑似ハウジング51に、エンドプレート31を仮固定する。この場合、ボルト等の締結部材とエンジン取付孔31cとエンドプレート取付孔53とを用いて仮固定する。なお、エンドプレート31には、固定子側回転検出手段37(図2参照)が、予め取り付けられている。次に作業者は、ロータ32の一方の側(フランジ部32aの側)の孔部を、疑似出力軸52に嵌め合わせて仮固定する。なお、ロータ32には、回転子側回転検出手段38(図2参照)が、予め取り付けられている。次に作業者は、ステータ位置決め手段(この場合、ガイドピン31pとガイド孔33p)を用いて、ステータ33の一方の側(エンジン側フランジ部33cの側)を、エンドプレート31に仮固定する。この場合、ボルト等の締結部材とプレート取付孔33fとステータ取付孔31fとを用いて仮固定する。ステータ位置許容誤差以内に設定されたステータ位置決め手段を用いることで、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置は、ステータ位置許容誤差以内とされている。
●[取付角度調整工程S12(図5、図7)]
図5に示す取付角度調整工程S12は、回転電機仮固定工程S11にて疑似エンジン治具50に組み付けられた回転電機に対して、取付角度調整手段31d(図2参照)を用いて、エンドプレート31に対する固定子側回転検出手段37の取付角度(回転軸線20x回りの回転角度)を調整する工程である。
取付角度調整工程S12では、図7に示すように、作業者は、固定子側回転検出手段の検出信号の配線を計測器K1(調整状態確認手段)に接続し、電動モータ54への駆動信号を出力する駆動装置K2の配線を電動モータ54に接続する。そして作業者は、駆動装置K2を操作して、所望する回転数にて疑似出力軸52を回転させ、計測器K1にて計測された検出信号の位相を確認する。作業者は、予め設定された基準位置に対する位相(位相遅れ)が、所望する位相(位相遅れ)となるまで、取付角度調整手段31dの調整と、計測器K1による位相の確認と、を繰り返す。図示省略するが、取付角度調整手段31dの近傍(例えば疑似ハウジング51)には、ドライバ等の調整工具を差し込むことが可能な空間が、予め形成されている。
●[調整後分離工程S13(図5、図8)]
図5に示す調整後分離工程S13は、取付角度調整工程S12にて取付角度の調整が完了した回転電機を、ロータ32とステータ33とを保持可能な回転電機治具60を用いながら疑似エンジン治具50から取り外す工程である。なお、回転電機を取り外す前に、回転電機治具60を用いて、ステータ33とロータ32を回転電機治具60に固定して、ステータ33に対するロータ32の位置が変わらないようにする。回転電機治具60には、ロータ32におけるエンジンとは反対側と、ステータ33におけるエンジンとは反対側と、が固定される。なお、回転電機治具60は、例えば円板状であり、ロータ32の取付孔32bに対応する位置に、長孔状のロータ仮固定孔60bが設けられており、ステータ33のカバー取付部33g及びカバー取付孔33hに対応する位置に、ステータ仮固定部60g及びステータ仮固定孔60hが設けられている。
調整後分離工程S13では、図8に示すように、作業者は、ステータ33のカバー取付孔33h(図7参照)と回転電機治具60のステータ仮固定孔60hとを利用して、ステータ33におけるエンジンとは反対側を回転電機治具60に仮固定する。また作業者は、ロータ32の取付孔32bと回転電機治具60のロータ仮固定孔60bとを利用して、ロータ32におけるエンジンとは反対側を回転電機治具60に仮固定する。そして作業者は、回転電機治具60にロータ32とステータ33とを仮固定した状態で、エンドプレート31からステータ33を取り外すとともに、疑似出力軸52からロータ32を取り外す。この場合、ステータ33のプレート取付孔33fとエンドプレート31のステータ取付孔31fとに挿通されているボルト等の締結部材を取り外すとともに、疑似出力軸52からロータ32を抜き取る。その後、作業者は、疑似エンジン治具50の疑似ハウジング51からエンドプレート31を取り外す。この場合、エンドプレート31のエンジン取付孔31cと疑似エンジン治具50のエンドプレート取付孔53とに挿通されているボルト等の締結部材を取り外す。
●[エンドプレート固定工程S21(図5、図9)]
図5に示すエンドプレート固定工程S21は、調整後分離工程S13にて取り外されたエンドプレート31を、実際のエンジン20のエンジンハウジング21に固定する工程である。
エンドプレート固定工程S21では、図9に示すように、作業者は、実際のエンジン20のエンジンハウジング21に、エンドプレート31を固定する。この場合、ボルト等の締結部材とエンジン取付孔31cとエンドプレート取付孔23とを用いて固定する。
●[ロータ・ステータ位置再現固定工程S22(図5、図10)]
図5に示すロータ・ステータ位置再現固定工程S22は、回転電機治具60に仮固定されているロータ32の一方の側(エンジン20の側)を実際のエンジン20の出力軸22に固定し、回転電機治具60に仮固定されているステータ33の一方の側(エンジン20の側)をステータ位置決め手段を用いてエンドプレート31に固定することで、取付角度調整工程S12にて固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態のエンドプレート31に対するステータ33の固定位置を再現する工程である。
ロータ・ステータ位置再現固定工程S22では、図10に示すように、作業者は、実際のエンジン20の出力軸22にロータ32を嵌め込んで固定するとともに、ステータ位置決め手段(この場合、ガイドピン31pとガイド孔33p)を用いてエンドプレート31にステータ33を位置決めして固定する。この場合、出力軸22にロータ32を嵌め込むとともにガイド孔33pにガイドピン31pを挿通し、ボルト等の締結部材とステータ取付孔31fとプレート取付孔33fとを用いてエンドプレート31にステータ33を固定する。予めステータ位置許容誤差以内とされたステータ位置決め手段(ガイドピン31p、ガイド孔33p)を利用することで、取付角度調整工程S12にて固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態のエンドプレート31に対するステータ33の固定位置を再現することができる。
なお、ステータ位置決め手段による、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置の誤差であるステータ位置許容誤差(ガイドピンとガイド孔の公差に基づいた誤差)は、固定子側回転検出手段37の許容回転角度誤差(センサ精度上の公差に基づいた誤差)未満に設定されている。すなわち、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置がステータ位置許容誤差以内の誤差であれば、固定子側回転検出手段37の許容回転角度誤差以内に収まる、ということである。
●[治具分離工程S23(図5、図11)]
図5に示す治具分離工程S23は、ロータ・ステータ位置再現固定工程S22の後、不要となった回転電機治具60を取り外す工程である。
治具分離工程S23では、図11に示すように、作業者は、ロータ32の他方の側(エンジン20とは反対側)とステータ33の他方の側(エンジン20とは反対側)とに仮固定されている回転電機治具60を取り外す。この場合、ロータ32の取付孔32bと回転電機治具60のロータ仮固定孔60bとに挿通されているボルト等の締結部材を取り外し、ステータ33のカバー取付孔33hと回転電機治具60のステータ仮固定孔60hとに挿通されているボルト等の締結部材を取り外すことで、回転電機治具60を取り外す。
●[治具分離工程S23以降の工程(図5)]
図5に示すように、治具分離工程S23の後は、例えば、カバー固定工程S31と、オイルポンプ組み付け工程S41とがある。
カバー固定工程S31では、作業者は、治具分離工程S23の後におけるステータ33の他方の側(エンジン20とは反対側)に、カバー34(図2参照)を固定する。この場合、ボルト等の締結部材とステータ33のカバー取付孔33hとカバー34のステータ取付孔34hとを用いて、ステータ33にカバー34を固定する。
オイルポンプ組み付け工程S41では、作業者は、カバー固定工程S31の後におけるロータ32の他方の側(エンジン20とは反対側)の取付孔32b、及びカバー34の他方の側(エンジン20とは反対側)の取付孔34kを用いて、オイルポンプ(図示省略)を組み付ける。
●[パワーユニット組み付け構造(図2)]
以上に説明したパワーユニットの組み付け方法を実現するためのパワーユニット組み付け構造は、図2に示すように、以下の(1)〜(6)を有する構造となる。
(1)回転電機30は、エンジンハウジング21に固定されるエンドプレート31と、出力軸22に固定されるロータ32と、エンドプレート31に固定されるステータ33とを有している。
(2)エンドプレート31に対するステータ33の固定位置の誤差は、ステータ位置決め手段にてステータ位置許容誤差以内に設定されている。
(3)ステータ位置決め手段は、エンドプレート31とステータ33との一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔33pと、ガイド孔33pに対応させてエンドプレート31とステータ33との他方に設けられたガイドピン31pと、で構成されている。
(4)ロータ32には、回転子側回転検出手段38が取り付けられている。
(5)エンドプレート31には、固定子側回転検出手段37が取り付けられており、固定子側回転検出手段の取付角度を調整可能な取付角度調整手段31dが取り付けられている。
(6)ステータ位置許容誤差は、取付角度調整手段31dにて調整された後における固定子側回転検出手段37の許容回転角度誤差未満に設定されている。
以上、本実施の形態にて説明したパワーユニットの組み付け方法によれば、実際のエンジン20に回転電機30を組み付けて固定子側回転検出手段37の取付角度の調整を行うことが困難な場合であっても、疑似エンジン治具50を用いて固定子側回転検出手段37の取付角度を適切に調整した後、調整時の状態(エンドプレートに対するステータの固定位置)を再現して実際のエンジン20へ回転電機30を組み付けることができる。また、このパワーユニットの組み付け方法を実現するためのパワーユニット組み付け構造を、適切かつ容易に実現することができる。これにより、エンジン20に回転電機30を組み付けた際の微調整が不要となり、さらに、回転電機の性能を保証することができる。
本発明の、パワーユニットの組み付け方法、及びパワーユニット組み付け構造は、本実施の形態で説明した方法、構造、形状等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、ステータ位置決め手段であるガイドピン31pとガイド孔33pは、本実施の形態にて説明した形状に限定されるものではない。
本実施の形態の説明では、1個のガイドピン及び1個のガイド孔と、出力軸22(疑似出力軸52)とロータ32と、の2個所にて、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置を位置決めする例を説明した。しかし、2個以上のガイドピン及び各ガイドピンに対応させたガイド孔、の2個所以上にて、エンドプレート31に対するステータ33の固定位置を位置決めするようにしてもよい。
また、本実施の形態の説明したパワーユニットは、産業車両に限定されず、種々の機器に搭載することが可能である。
10 パワーユニット
20 エンジン
20x 回転軸線
21 エンジンハウジング(ハウジング)
22 出力軸(クランクシャフト)
23 エンドプレート取付孔
30 回転電機
31 エンドプレート
31a 底面
31b 貫通孔
31c エンジン取付孔
31d 取付角度調整手段
31e ステータ取付部
31f ステータ取付孔
31p ガイドピン(ステータ位置決め手段)
32 ロータ
32a フランジ部
32b 取付孔
33 ステータ
33a ステータコイル
33b 空洞部
33c エンジン側フランジ部
33d カバー側フランジ部
33e プレート取付部
33f プレート取付孔
33g カバー取付部
33h カバー取付孔
33p ガイド孔(ステータ位置決め手段)
34 カバー
34b 貫通孔
34g ステータ取付部
34h ステータ取付孔
34k 取付孔
37 固定子側回転検出手段(レゾルバ)
38 回転子側回転検出手段(レゾルバ)
50 疑似エンジン治具
51 疑似ハウジング
52 疑似出力軸
60 回転電機治具
60b ロータ仮固定孔
60g ステータ仮固定部
60h ステータ仮固定孔

Claims (4)

  1. エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおける前記エンジンの出力軸に前記回転電機が同軸となるように組み付ける、パワーユニットの組み付け方法であって、
    前記回転電機は、
    前記エンジンのハウジングに固定されるエンドプレートと、
    前記出力軸と同軸となるように前記出力軸に固定されるロータと、
    前記出力軸と同軸となるように前記エンドプレートに固定されるステータと、
    を有しており、
    前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置の誤差は、前記エンドプレートと前記ステータに予め設けられたステータ位置決め手段にて、予めステータ位置許容誤差以内に設定されており、
    前記ステータ位置決め手段は、
    前記エンドプレートと前記ステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、
    前記ガイド孔に対応させて前記エンドプレートと前記ステータと、の他方に設けられたガイドピンと、
    で構成されており、
    前記ロータには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する回転子側回転検出手段が取り付けられており、
    前記エンドプレートには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する固定子側回転検出手段が取り付けられており、
    前記エンドプレートには、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整可能な取付角度調整手段が設けられており、
    前記エンジンに前記回転電機を組み付けるパワーユニット組み付け工程は、
    前記ハウジングの代用となる疑似ハウジングと前記出力軸の代用となる疑似出力軸とを有する疑似エンジン治具に、一時的に前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを組み付けて前記取付角度調整手段を用いて前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整した後、前記ロータと前記ステータとを保持可能な回転電機治具を用いながら前記疑似エンジン治具から前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを取り外す、回転電機仮組み付け工程と、
    前記回転電機仮組み付け工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された前記エンドプレートと前記ロータと前記ステータとを前記エンジンに組み付ける本組み付け工程と、
    を有しており、
    前記回転電機仮組み付け工程は、
    前記エンドプレートを前記疑似ハウジングに仮固定して、前記ロータの一方の側を前記疑似出力軸に仮固定して、前記ステータ位置決め手段を用いて前記ステータの一方の側を前記エンドプレートに仮固定する、回転電機仮固定工程と、
    前記回転電機仮固定工程にて前記疑似エンジン治具に組み付けられた前記回転電機に対して、前記取付角度調整手段を用いて、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整する、取付角度調整工程と、
    前記取付角度調整工程の後、前記ロータの他方の側と前記ステータの他方の側を回転電機治具に仮固定し、前記回転電機治具に前記ロータと前記ステータを仮固定した状態で前記エンドプレートから前記ステータを取り外すとともに前記疑似出力軸から前記ロータを取り外し、前記疑似ハウジングから前記エンドプレートを取り外す、調整後分離工程と、
    を有し、
    前記本組み付け工程は、
    前記調整後分離工程にて取り外された前記エンドプレートを前記エンジンの前記ハウジングに固定する、エンドプレート固定工程と、
    前記回転電機治具に仮固定されている前記ロータの一方の側を前記エンジンの前記出力軸に固定し、前記ステータ位置決め手段を用いて前記回転電機治具に仮固定されている前記ステータの一方の側を前記エンドプレートに固定することで、前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、ロータ・ステータ位置再現固定工程と、
    前記ロータの他方の側と前記ステータの他方の側から前記回転電機治具を取り外す、治具分離工程と、
    を有する、
    パワーユニットの組み付け方法。
  2. 請求項1に記載のパワーユニットの組み付け方法であって、
    前記ガイド孔と前記ガイドピンは、それぞれ1個であり、
    前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にて前記出力軸に固定した前記ロータと、前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にて前記ガイド孔に挿通した前記ガイドピンと、にて前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、
    パワーユニットの組み付け方法。
  3. 請求項1に記載のパワーユニットの組み付け方法であって、
    前記ガイド孔と前記ガイドピンは、それぞれ2個以上であり、
    前記ロータ・ステータ位置再現固定工程にてそれぞれの前記ガイド孔に挿通したそれぞれの前記ガイドピン、にて前記取付角度調整工程にて前記固定子側回転検出手段の取付角度が調整された状態の前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置を再現する、
    パワーユニットの組み付け方法。
  4. エンジンと回転電機とを有するパワーユニットにおける前記エンジンの出力軸に前記回転電機が同軸となるように組み付けられた、パワーユニット組み付け構造であって、
    前記回転電機は、
    前記エンジンのハウジングに固定されるエンドプレートと、
    前記出力軸と同軸となるように前記出力軸に固定されるロータと、
    前記出力軸と同軸となるように前記エンドプレートに固定されるステータと、
    を有しており、
    前記エンドプレートに対する前記ステータの固定位置の誤差は、前記エンドプレートと前記ステータに予め設けられたステータ位置決め手段にて、予めステータ位置許容誤差以内に設定されており、
    前記ステータ位置決め手段は、
    前記エンドプレートと前記ステータと、の一方に設けられた少なくとも1つのガイド孔と、
    前記ガイド孔に対応させて前記エンドプレートと前記ステータと、の他方に設けられたガイドピンと、
    で構成されており、
    前記ロータには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する回転子側回転検出手段が取り付けられており、
    前記エンドプレートには、前記ステータに対する前記ロータの回転位置を検出する固定子側回転検出手段が取り付けられており、
    前記エンドプレートには、前記エンドプレートに対する前記固定子側回転検出手段の取付角度を調整可能な取付角度調整手段が設けられており、
    前記ステータ位置許容誤差は、前記取付角度調整手段にて調整された後における前記固定子側回転検出手段の許容回転角度誤差未満に設定されている、
    パワーユニット組み付け構造。
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