WO2023139833A1 - 回転電機 - Google Patents

Abstract

回転電機（３０）は、内燃機関（２０）の出力軸（２３）に直結される回転子（３６，３７）を備える。回転電機は、第１ハウジング（３１）と、第１ハウジングに取り付けられており、内燃機関の筐体（２１，２２）に固定される第２ハウジング（３２）と、第１ハウジングに固定された固定子（３４，３５）と、第２ハウジングに設けられ、固定子に対して所定位置で回転可能に回転子を保持する保持部（３３）と、を備える。回転子は、出力軸に直結される結合部（３６ｂ）を備え、固定子に対して所定位置で回転し、第１ハウジング及び第２ハウジングは、出力軸に結合部を直結可能な状態で固定子及び回転子を収納している。

Description

回転電機 関連出願の相互参照

　本出願は、２０２２年１月２１日に出願された日本出願番号２０２２－００７８２７号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。

　本開示は、内燃機関の出力軸に直結される回転子を備えた回転電機に関する。

　従来、内燃機関のクランクシャフトにボルトによりロータが直結され、ステータがボルトによりシリンダブロックに固定された電動機がある（特許文献１参照）。このような電動機を内燃機関に組み付ける際には、クランクシャフトにロータを直結し、シリンダブロックにステータを固定した後に、電動機のハウジングをシリンダブロックに固定する。

特開２００５－１８０２６１号公報

　ところで、特許文献１に記載の電動機（回転電機）の性能を検査する場合、検査機の入力軸にロータ（回転子）を直結し、検査機のボディ等にステータ（固定子）を固定して、ステータに対して所定位置でロータを回転させる。検査後の電動機を検査機から取り外して内燃機関に組み付ける際には、ロータとステータとを分離した後に内燃機関にそれぞれ組み付ける必要がある。このため、検査機に電動機を組み付けた状態と、内燃機関に電動機を組み付けた状態とで、電動機の性能が変化するおそれがあり、検査結果を保証することができない。

　本開示は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、内燃機関の出力軸に直結される回転子を備えた回転電機において、回転子と固定子とを分離せずに回転電機を検査機及び内燃機関に組み付け可能とすることにある。

　上記課題を解決するための第１の手段は、
　内燃機関の出力軸に直結される回転子を備えた回転電機であって、
　第１ハウジングと、
　前記第１ハウジングに取り付けられており、前記内燃機関の筐体に固定される第２ハウジングと、
　前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定された固定子と、
　前記第２ハウジングに設けられ、前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持する保持部と、を備え、
　前記回転子は、前記出力軸に直結される結合部を備え、前記固定子に対して前記所定位置で回転し、
　前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングは、前記出力軸に前記結合部を直結可能な状態で前記固定子及び前記回転子を収納している。

　上記構成によれば、回転電機の回転子は、内燃機関の出力軸に直結されて、出力軸と一体で回転する。回転電機は、第１ハウジングと、前記第１ハウジングに取り付けられており、前記内燃機関の筐体に固定される第２ハウジングと、前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定された固定子と、を備えている。このため、第２ハウジングを内燃機関の筐体に固定することにより、第２ハウジングを介して第１ハウジング及び固定子を内燃機関の筐体に固定することができる。

　回転電機は、前記第２ハウジングに設けられ、前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持する保持部を備えている。このため、第１ハウジングに第２ハウジングを取り付けることにより、回転子が内燃機関の出力軸に直結されていない状態であっても、保持部により前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持することができる。したがって、第１ハウジング、固定子、第２ハウジング、及び回転子を予め組み立てておくことができる。なお、回転電機を組み立てる際には、第１ハウジング及び第２ハウジングに固定子及び回転子を収納した後に、第１ハウジングに第２ハウジングを取り付けることができる。

　前記回転子は、前記出力軸に直結される結合部を備え、前記固定子に対して前記所定位置で回転する。このため、回転子の結合部を内燃機関の出力軸に直結することにより、前記固定子に対して所定位置に回転子を配置して、回転子と出力軸とを一体で回転させることができる。これにより、回転電機の駆動力によって内燃機関の出力軸を回転させたり、内燃機関の駆動力によって回転電機に発電させたりすることができる。

　さらに、前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングは、前記出力軸に前記結合部を直結可能な状態で前記固定子及び前記回転子を収納している。このため、第１ハウジング、固定子、第２ハウジング、及び回転子が予め組み立てられた状態でも、内燃機関の出力軸に回転子の結合部を直結することができる。したがって、内燃機関の出力軸に直結される回転子を備えた回転電機において、回転子と固定子とを分離せずに回転電機を検査機及び内燃機関に組み付けることができる。その結果、検査結果を保証することができるとともに、検査後の回転電機を検査機から取り外して内燃機関に組み付ける際に、回転子と固定子とを分離した後に内燃機関にそれぞれ組み付ける手間を省くことができる。

　内燃機関の出力軸に回転子が直結された状態で出力軸が回転すると、出力軸と回転子との組み付け誤差や、内燃機関における出力軸の振れ等により、回転子に振れが生じる。仮に、回転子を回転可能に支持する軸受等が存在すると、回転子の振れにより回転子と軸受とが摩擦して損失が生じるため、従来は回転子に軸受等が設けられていない。

　この点、第２の手段では、前記保持部と前記回転子との隙間は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅以上に設定されている。したがって、第１ハウジング、固定子、第２ハウジング、及び回転子を予め組み立てておくために、前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持する保持部を備えた構成であっても、回転子と保持部とが摩擦して損失が生じることを抑制することができる。

　回転子の振れにより回転子と固定子とが接触すると、回転子と固定子とが摩擦して損失が生じたり、回転子及び固定子が損傷したりするおそれがある。

　この点、第３の手段では、前記保持部と前記回転子との隙間は、前記回転子と前記固定子との隙間以下に設定されている。したがって、回転子に振れが生じたとしても、回転子と固定子とが接触する前に、回転子と保持部とが接触するようになり、回転子と固定子とが摩擦して損失が生じたり、回転子及び固定子が損傷したりすることを抑制することができる。

　第４の手段では、前記保持部と前記回転子との隙間は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅以上であり、且つ前記回転子と前記固定子との隙間以下に設定されている。

　上記構成によれば、第２の手段及び第３の手段の作用効果を奏することができる。

　第５の手段では、前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔が形成されており、前記挿入孔を塞ぎ且つ取り外し可能なカバーが取り付けられている。こうした構成によれば、第１ハウジングからカバーを取り外して、挿入孔に工具を挿入して、検査機の入力軸に回転子の結合部を直結したり、内燃機関の出力軸に回転子の結合部を直結したりすることができる。そして、検査機の入力軸や内燃機関の出力軸に回転子の結合部を直結した後に、第１ハウジングにカバーを取り付けることにより、挿入孔を塞ぐことができる。

　第６の手段では、前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔が形成されている。

　上記構成によれば、第５の手段において、カバーを省略することができる。

　第７の手段では、前記結合部は円筒状に形成され、前記結合部の内周縁部には、前記出力軸に前記結合部を直結する際に、前記出力軸の中心軸に前記回転子の中心軸を近づけるように誘導するテーパが形成されており、前記テーパの開口半径は、前記出力軸の先端外縁の半径に前記保持部と前記回転子との隙間を加えた半径以上に設定されている。

　上記構成によれば、前記結合部は円筒状に形成され、前記結合部の内周縁部には、前記出力軸に前記結合部を直結する際に、前記出力軸の中心軸に前記回転子の中心軸を近づけるように誘導するテーパが形成されている。このため、前記出力軸に前記結合部を直結する際に、前記出力軸の中心軸に前記回転子の中心軸を一致させやすくなる。

　さらに、前記テーパの開口半径は、前記出力軸の先端外縁の半径に前記保持部と前記回転子との隙間を加えた半径以上に設定されている。このため、内燃機関の出力軸に保持部の位置を合わせた状態で、保持部に対して回転子が動いたとしても、前記テーパの開口の範囲に前記出力軸の先端外縁を収めることができる。したがって、前記出力軸の中心軸に前記回転子の中心軸を近づけるようにテーパにより誘導しやすくなり、出力軸への回転子の組み付け性を向上させることができる。

　第８の手段では、前記第２ハウジングは、前記内燃機関の筐体の所定部に固定される被固定部を備え、前記被固定部は、前記所定部の形状に対応した形状に形成されている。こうした構成によれば、前記内燃機関の筐体の所定部に、前記所定部の形状に対応した形状に形成された第２ハウジングの被固定部を固定することにより、内燃機関の筐体に回転電機を組み付けることができる。さらに、筐体の所定部の形状が変更された場合であっても、第２ハウジングを変更して対応することができ、筐体の所定部の形状にかかわらず第１ハウジングを共通の構成にすることができる。

　具体的には、第９の手段のように、前記回転子は、前記固定子の外側に配置されており、前記固定子は、前記第１ハウジングに固定されている、いわゆるアウタロータ構造を採用することができる。

　また、具体的には、第１０の手段のように、前記回転子は、前記固定子の内側に配置されており、前記固定子は、前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定されている、いわゆるインナロータ構造を採用することができる。

　本開示についての上記目的およびその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図１は、内燃機関及びアウタロータ構造のＭＧを示す模式図であり、 図２は、ロータの結合部と保持部品との隙間、及びロータの磁石とステータのコイルとの隙間を示す模式図であり、 図３は、ロータの結合部のテーパとクランクシャフトの先端部との関係を示す模式図であり、 図４は、クランクシャフトの先端部にロータの結合部を直結する態様を示す模式図であり、 図５は、第１ハウジングへのステータの組み付け態様、及び第２ハウジングへの保持部品の組み付け態様を示す模式図であり、 図６は、第２ハウジングへのロータの組み付け態様を示す模式図であり、 図７は、第１ハウジングと第２ハウジングとの組み付け態様を示す模式図であり、 図８は、ＭＧを組み立てた状態を示す模式図であり、 図９は、検査機及び内燃機関へのＭＧの組み付け態様示す模式図であり、 図１０は、アウタロータ構造のＭＧの変更例を示す模式図であり、 図１１は、内燃機関及びインナロータ構造のＭＧを示す模式図であり、 図１２は、インナロータ構造のＭＧの変更例を示す模式図である。

　以下、ハイブリッド自動車に搭載された内燃機関に組み付けられるＭＧ（Motor Generator）に具現化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。

　図１に示すように、ハイブリッド自動車１０は、内燃機関２０とＭＧ３０とを備えている。ハイブリッド自動車１０は、内燃機関２０及びＭＧ３０の少なくとも一方の動力により走行する。

　内燃機関２０は、例えば周知のレシプロエンジンである。内燃機関２０は、シリンダブロック２１、オイルパン２２、及びクランクシャフト２３等を備えている。シリンダブロック２１（筐体）とオイルパン２２（筐体）とは、図示しないボルト等により一体に結合されている。シリンダブロック２１には、ピストン（図示略）が摺動自裁に収納されている。燃料の燃焼に伴うピストンの往復動に基づいて、クランクシャフト２３（出力軸）が回転させられる。

　クランクシャフト２３の先端には、フランジ２３ａ及び係合部２３ｂが設けられている。フランジ２３ａは、円板状に形成されている。フランジ２３ａの外径Ｄ１は、クランクシャフト２３の外径Ｄ０よりも大きい（Ｄ０＜Ｄ１）。係合部２３ｂは、円筒状に形成され、フランジ２３ａからクランクシャフト２３の軸線方向に延びている。係合部２３ｂの外径Ｄ２は、クランクシャフト２３の外径Ｄ０よりも大きく、フランジ２３ａの外径Ｄ１よりも小さい（Ｄ０＜Ｄ２＜Ｄ１）。なお、係合部２３ｂの外径Ｄ２は、クランクシャフト２３の外径Ｄ０以下であってもよい（Ｄ２≦Ｄ０＜Ｄ１）。

　ＭＧ３０（回転電機）は、第１ハウジング３１、第２ハウジング３２、保持部品３３、コア３４、コイル３５、ロータキャリア３６、磁石３７、及びカバー３８等を備えている。

　第１ハウジング３１は、有底円筒状に形成されている。第１ハウジング３１の底部３１ａの中央には、貫通孔３１ｂが形成されている。貫通孔３１ｂ（挿入孔）は、底部３１ａにおいてクランクシャフト２３の軸線の延長上に形成されており、クランクシャフト２３のフランジ２３ａ及び係合部２３ｂに対向している。底部３１ａの貫通孔３１ｂに対応する位置に、カバー３８を取り付け及び取り外し可能になっている。カバー３８は、底部３１ａに取り付けられた状態において貫通孔３１ｂを塞ぎ、第１ハウジング３１をシールする。

　底部３１ａにおいて貫通孔３１ｂの外周には、コア３４が取り付けられている（固定されている）。コア３４は、底部３１ａからクランクシャフト２３の軸線方向に円筒状に延びている。コア３４は、例えば複数枚の金属板が積層されて形成されている。コア３４に形成された電極部に配線が巻回されて、コイル３５が形成されている。コア３４の外周には、コイル３５の一部が配置されている。なお、コア３４及びコイル３５により、ステータ（固定子）が構成されている。すなわち、本実施形態では、ステータにおいてコイル３５が最も外周側に位置している。

　第２ハウジング３２は、円板状に形成されている。第２ハウジング３２の中央には、貫通孔３２ｃが形成されている。第２ハウジング３２の外縁部には、シリンダブロック２１の所定部２１ａに固定される被固定部３２ａ、及びオイルパン２２の所定部２２ａに固定される被固定部３２ｂが設けられている。被固定部３２ａは、シリンダブロック２１の所定部２１ａの形状に対応した形状に形成されている。被固定部３２ｂは、オイルパン２２の所定部２２ａの形状に対応した形状に形成されている。第２ハウジング３２の内周縁部（貫通孔３２ｃの内周面）には、保持部品３３が取り付けられている。保持部品３３は、円環状に形成されている。

　第１ハウジング３１と第２ハウジング３２とは、図示しないボルト（締結部材）により結合されている。すなわち、第１ハウジング３１に第２ハウジング３２が取り付けられている。そして、第２ハウジング３２の被固定部３２ａとシリンダブロック２１の所定部２１ａとが、図示しないボルトにより結合されている。第２ハウジング３２の被固定部３２ｂとオイルパン２２の所定部２２ａとが、図示しないボルトにより結合されている。すなわち、シリンダブロック２１及びオイルパン２２（内燃機関２０）に、第２ハウジング３２が固定されている。これにより、第２ハウジング３２を介して、シリンダブロック２１及びオイルパン２２（内燃機関２０）に第１ハウジング３１、ひいてはコア３４、コイル３５、及びカバー３８が固定されている。

　ロータキャリア３６は、有底円筒状に形成されている。ロータキャリア３６の底部３６ａの中央には、結合部３６ｂが設けられている。結合部３６ｂは、底部３６ａからクランクシャフト２３の軸線方向に円筒状に延びている。結合部３６ｂの内径は、クランクシャフト２３の係合部２３ｂの外径と略等しい、又は係合部２３ｂの外径よりも若干大きい。そして、係合部２３ｂの外周に結合部３６ｂが嵌合している。フランジ２３ａ（クランクシャフト２３）と結合部３６ｂ（ロータキャリア３６）とは、図示しないボルト（締結部材）により結合（直結）されている。これにより、ロータキャリア３６及び磁石３７（ロータ）は、コア３４及びコイル３５（ステータ）に対して所定位置で回転する。フランジ２３ａと結合部３６ｂとが結合された状態において、第２ハウジング３２及び保持部品３３と、ロータキャリア３６との間には、所定の隙間が形成されている。なお、ロータキャリア３６及び磁石３７により、ロータ（回転子）が構成されている。

　フランジ２３ａの外径Ｄｆと結合部３６ｂの外径Ｄｃとは等しい。フランジ２３ａの外径Ｄｆ及び結合部３６ｂの外径Ｄｃは、保持部品３３の内径Ｄｈよりも若干小さい（Ｄｆ，Ｄｃ＜Ｄｈ）。すなわち、図２に示すように、フランジ２３ａ及び結合部３６ｂ（ロータ）と、保持部品３３との間には、隙間Ｇ１が形成されている。

　ロータキャリア３６の内周には、磁石３７が配置されている。すなわち、ロータにおいて磁石３７が最も内周側に位置している。図２に示すように、コイル３５（ステータ）と磁石３７（ロータ）との間には、隙間Ｇ２が形成されている。ロータは、ステータの外側に配置されており、ＭＧ３０はいわゆるアウタロータ構造である。

　第１ハウジング３１の底部３１ａの貫通孔３１ｂは、フランジ２３ａに結合部３６ｂを結合するボルトを締めるレンチ（工具）を挿入可能な大きさに形成されている。すなわち、第１ハウジング３１及び第２ハウジング３２は、クランクシャフト２３に結合部３６ｂを直結可能な状態でコア３４及びコイル３５（ステータ）及びロータキャリア３６及び磁石３７（ロータ）を収納している。保持部品３３は、クランクシャフト２３にロータキャリア３６が結合されていない状態において、コア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転可能にロータキャリア３６及び磁石３７を保持する。すなわち、クランクシャフト２３にロータキャリア３６が結合されていない状態であっても、コア３４及びコイル３５とロータキャリア３６及び磁石３７との位置関係が保持部品３３により保持されている。

　ＭＧ３０は、電力が供給されることにより駆動力を発生してクランクシャフト２３を回転させるとともに、クランクシャフト２３の駆動力によりロータキャリア３６及び磁石３７が回転させられて発電を行う。

　内燃機関２０の運転時において、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃは範囲Ｗ内において振れる。このとき、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃが最も移動する方向における振れ幅は、振れ幅ａとなる。隙間Ｇ１は、振れ幅ａ以上であり、且つ隙間Ｇ２以下に設定されている（ａ≦Ｇ１≦Ｇ２）。係合部２３ｂの外周に結合部３６ｂが嵌合した状態において、結合部３６ｂの中心軸はクランクシャフト２３の中心軸Ｃｃに一致している。

　図３に示すように、ロータキャリア３６の結合部３６ｂの先端の内周縁部には、テーパ３６ｃが形成されている。結合部３６ｂの径方向におけるテーパ３６ｃの幅Δｒは、隙間Ｇ１以上に設定されている（Ｇ１≦Δｒ）。すなわち、テーパ３６ｃの開口半径ｒ１は、クランクシャフト２３の係合部２３ｂの外縁の半径ｒ２に隙間Ｇ１を加えた半径以上に設定されている（ｒ２＋Ｇ１≦ｒ１）。

　図４に示すように、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃと保持部品３３の中心軸とが一致している場合に、結合部３６ｂ（ロータキャリア３６）は保持部品３３の径方向に最大で隙間Ｇ１だけ移動し得る。この場合であっても、テーパ３６ｃの開口の範囲に係合部２３ｂの先端の外縁が収まる。このため、テーパ３６ｃは、クランクシャフト２３のフランジ２３ａに結合部３６ｂを結合（直結）する際に、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを近づけるように誘導することができる。

　ＭＧ３０は、内燃機関２０に組み付けられる前に、予め組み立てられている。以下に、ＭＧ３０を組み立てる手順を説明する。

　まず、図５に示すように、第１ハウジング３１にコア３４及びコイル３５を組み付ける。また、第２ハウジング３２に保持部品３３を組み付ける。

　続いて、図６に示すように、第２ハウジング３２及び保持部品３３を、保持部品３３の中心軸Ｃｈが上下方向に向くように配置する。そして、保持部品３３に上方向からロータキャリア３６の結合部３６ｂを挿入する。

　続いて、図７に示すように、ロータキャリア３６及び磁石３７の内側に、コア３４及びコイル３５を挿入する。

　続いて、図８に示すように、第１ハウジング３１と第２ハウジング３２とを、ボルトにより結合する。これにより、コア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転可能に、ロータキャリア３６及び磁石３７が保持される。以上により、ＭＧ３０が組み立てられる。この状態において、第１ハウジング３１にカバー３８が取り付けられていてもよいし、取り付けられていなくてもよい。

　なお、内燃機関２０のクランクシャフト２３にロータキャリア３６が直結された状態でクランクシャフト２３が回転すると、クランクシャフト２３とロータキャリア３６との組み付け誤差や、内燃機関２０におけるクランクシャフト２３の振れ等により、ロータキャリア３６に振れが生じる。仮に、ロータキャリア３６を回転可能に支持する軸受が存在すると、ロータキャリア３６の振れによりロータキャリア３６と軸受とが摩擦して損失が生じる。このため、従来はロータキャリア３６に軸受が設けられておらず、ロータキャリア３６はクランクシャフト２３のみにより支持されている。

　次に、検査機にＭＧ３０を組み付ける手順を説明する。

　図９に示すように、検査機の入力軸４１にロータキャリア３６を結合する手順を説明する。入力軸４１の先端部は、クランクシャフト２３の先端部と同様の形状に形成されている。クランクシャフト２３と同一の部分には、同一の符号を付すことにより説明を省略する。詳しくは、ＭＧ３０を検査機に近づけて、入力軸４１の係合部２３ｂに結合部３６ｂを嵌合させる。このとき、図４に示すように、入力軸４１（クランクシャフト２３）の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを近づけるように、テーパ３６ｃにより誘導される。また、保持部品３３に対して結合部３６ｂ（ロータキャリア３６）が動いたとしても、コイル３５と磁石３７とが接触することが抑制される。

　続いて、第１ハウジング３１からカバー３８が取り外された状態で、貫通孔３１ｂから第１ハウジング３１の内部にレンチを挿入する。そして、図示しないボルトをレンチで締めることにより、フランジ２３ａに結合部３６ｂを結合する。そして、検査機のボディ等に第２ハウジング３２の被固定部３２ｂを固定する。第１ハウジング３１にカバー３８を取り付ける。その後、ＭＧ３０により駆動や発電を行って、検査機によりＭＧ３０の性能を検査する。

　次に、ＭＧ３０を検査機から取り外して、内燃機関２０に組み付ける手順を説明する。

　まず、第１ハウジング３１からカバー３８を取り外す。貫通孔３１ｂから第１ハウジング３１の内部にレンチを挿入する。そして、図示しないボルトをレンチで緩めることにより、フランジ２３ａから結合部３６ｂを分離する。このとき、ロータキャリア３６は、保持部品３３により保持される。続いて、検査機のボディ等から第２ハウジング３２の被固定部３２ｂを分離する。これにより、検査機からＭＧ３０が取り外される。

　続いて、検査機にＭＧ３０を組み付けた場合と同様に、内燃機関２０にＭＧ３０を組み付ける。ＭＧ３０を内燃機関２０に近づけて、クランクシャフト２３の係合部２３ｂに結合部３６ｂを嵌合させる。このとき、図４に示すように、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを近づけるように、テーパ３６ｃにより誘導される。また、保持部品３３に対して結合部３６ｂ（ロータキャリア３６）が動いたとしても、コイル３５と磁石３７とが接触することが抑制される。続いて、第１ハウジング３１からカバー３８が取り外された状態で、貫通孔３１ｂから第１ハウジング３１の内部にレンチを挿入する。そして、図示しないボルトをレンチで締めることにより、フランジ２３ａに結合部３６ｂを結合する。内燃機関２０のシリンダブロック２１の所定部２１ａに被固定部３２ａを固定し、オイルパン２２の所定部２２ａに被固定部３２ｂを固定する。第１ハウジング３１にカバー３８を取り付ける。

　以上詳述した本実施形態は、以下の利点を有する。

　・ＭＧ３０のロータキャリア３６は、内燃機関２０のクランクシャフト２３に直結されて、クランクシャフト２３と一体で回転する。ＭＧ３０は、第１ハウジング３１と、第１ハウジング３１に取り付けられており、内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２に固定される第２ハウジング３２と、第１ハウジング３１に固定されたコア３４及びコイル３５と、を備えている。このため、第２ハウジング３２を内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２に固定することにより、第２ハウジング３２を介して第１ハウジング３１、コア３４及びコイル３５を内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２に固定することができる。

　・ＭＧ３０は、第２ハウジング３２に設けられ、コア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転可能にロータキャリア３６及び磁石３７を保持する保持部品３３を備えている。このため、第１ハウジング３１に第２ハウジング３２を取り付けることにより、ロータキャリア３６が内燃機関２０のクランクシャフト２３に直結されていない状態であっても、保持部品３３によりコア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転可能にロータキャリア３６及び磁石３７を保持することができる。したがって、第１ハウジング３１、コア３４及びコイル３５、第２ハウジング３２、及びロータキャリア３６及び磁石３７を予め組み立てておくことができる。ＭＧ３０を組み立てる際には、第１ハウジング３１及び第２ハウジング３２に、コア３４及びコイル３５、ロータキャリア３６及び磁石３７を収納した後に、第１ハウジング３１に第２ハウジング３２を取り付けることができる。

　・ロータキャリア３６は、クランクシャフト２３に直結される結合部３６ｂを備え、コア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転する。このため、ロータキャリア３６の結合部３６ｂを内燃機関２０のクランクシャフト２３に直結することにより、コア３４及びコイル３５に対して所定位置にロータキャリア３６及び磁石３７を配置して、ロータキャリア３６及び磁石３７とクランクシャフト２３とを一体で回転させることができる。これにより、ＭＧ３０の駆動力によって内燃機関２０のクランクシャフト２３を回転させたり、内燃機関２０の駆動力によってＭＧ３０に発電させたりすることができる。

　・第１ハウジング３１及び第２ハウジング３２は、クランクシャフト２３に結合部３６ｂを直結可能な状態でコア３４及びコイル３５、ロータキャリア３６及び磁石３７を収納している。このため、第１ハウジング３１、コア３４及びコイル３５、第２ハウジング３２、及びロータキャリア３６及び磁石３７が予め組み立てられた状態でも、内燃機関２０のクランクシャフト２３にロータキャリア３６の結合部３６ｂを直結することができる。したがって、内燃機関２０のクランクシャフト２３に直結されるロータキャリア３６を備えたＭＧ３０において、ロータキャリア３６及び磁石３７とコア３４及びコイル３５とを分離せずにＭＧ３０を検査機及び内燃機関２０に組み付けることができる。その結果、検査結果を保証することができるとともに、検査後のＭＧ３０を検査機から取り外して内燃機関２０に組み付ける際に、ロータキャリア３６及び磁石３７とコア３４及びコイル３５とを分離した後に内燃機関２０にそれぞれ組み付ける手間を省くことができる。

　・保持部品３３とロータキャリア３６の結合部３６ｂとの隙間Ｇ１は、クランクシャフト２３に直結されたロータキャリア３６が回転する際に生じるロータキャリア３６の振れ幅（振れ幅ａ）以上に設定されている。したがって、第１ハウジング３１、コア３４及びコイル３５、第２ハウジング３２、及びロータキャリア３６及び磁石３７を予め組み立てておくために、コア３４及びコイル３５に対して所定位置で回転可能にロータキャリア３６及び磁石３７を保持する保持部品３３を備えた構成であっても、ロータキャリア３６の結合部３６ｂと保持部品３３とが摩擦して損失が生じることを抑制することができる。

　・ロータキャリア３６の振れにより磁石３７とコイル３５とが接触すると、磁石３７とコイル３５とが摩擦して損失が生じたり、磁石３７及びコイル３５が損傷したりするおそれがある。この点、保持部品３３とロータキャリア３６の結合部３６ｂとの隙間Ｇ１は、磁石３７とコイル３５との隙間Ｇ２以下に設定されている。したがって、ロータキャリア３６に振れが生じたとしても、磁石３７とコイル３５とが接触する前に、ロータキャリア３６の結合部３６ｂと保持部品３３とが接触するようになり、磁石３７とコイル３５とが摩擦して損失が生じたり、磁石３７及びコイル３５が損傷したりすることを抑制することができる。

　・第１ハウジング３１には、クランクシャフト２３に結合部３６ｂを直結する際に用いられるレンチを挿入可能な貫通孔３１ｂが形成されており、貫通孔３１ｂを塞ぎ且つ取り外し可能なカバー３８が取り付けられている。こうした構成によれば、第１ハウジング３１からカバー３８を取り外して、貫通孔３１ｂにレンチを挿入して、検査機の入力軸４１にロータキャリア３６の結合部３６ｂを直結したり、内燃機関２０のクランクシャフト２３にロータキャリア３６の結合部３６ｂを直結したりすることができる。そして、検査機の入力軸４１や内燃機関２０のクランクシャフト２３にロータキャリア３６の結合部３６ｂを直結した後に、第１ハウジング３１にカバー３８を取り付けることにより、貫通孔３１ｂを塞ぐことができる。

　・結合部３６ｂは円筒状に形成され、結合部３６ｂの内周縁部には、クランクシャフト２３に結合部３６ｂを直結する際に、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを近づけるように誘導するテーパ３６ｃが形成されている。このため、クランクシャフト２３に結合部３６ｂを直結する際に、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを一致させやすくなる。

　・テーパ３６ｃの開口半径ｒ１は、クランクシャフト２３の係合部２３ｂの外縁の半径ｒ２に保持部品３３とロータキャリア３６の結合部３６ｂとの隙間Ｇ１を加えた半径以上に設定されている（ｒ２＋Ｇ１≦ｒ１）。このため、内燃機関２０のクランクシャフト２３に保持部品３３の位置を合わせた状態で、保持部品３３に対してロータキャリア３６が動いたとしても、テーパ３６ｃの開口の範囲にクランクシャフト２３の係合部２３ｂの外縁を収めることができる。したがって、クランクシャフト２３の中心軸Ｃｃにロータキャリア３６の中心軸Ｃｒを近づけるようにテーパ３６ｃにより誘導しやすくなり、クランクシャフト２３へのロータキャリア３６の組み付け性を向上させることができる。

　・第２ハウジング３２は、内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２のそれぞれの所定部２１ａ，２２ａに固定される被固定部３２ａ，３２ｂを備え、被固定部３２ａ，３２ｂは、それぞれ所定部２１ａ，２２ａの形状に対応した形状に形成されている。こうした構成によれば、内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２のそれぞれの所定部２１ａ，２２ａに、所定部２１ａ，２２ａの形状にそれぞれ対応した形状に形成された第２ハウジング３２の被固定部３２ａ，３２ｂを固定することにより、内燃機関２０のシリンダブロック２１及びオイルパン２２にＭＧ３０を組み付けることができる。さらに、シリンダブロック２１及びオイルパン２２のそれぞれの所定部２１ａ，２２ａの形状が変更された場合であっても、第２ハウジング３２を変更して対応することができ、シリンダブロック２１及びオイルパン２２のそれぞれの所定部２１ａ，２２ａの形状にかかわらず第１ハウジング３１を共通の構成にすることができる。

　なお、上記実施形態を、以下のように変更して実施することもできる。上記実施形態と同一の部分については、同一の符号を付すことにより説明を省略する。

　・図１０に示すように、第１ハウジング１３１を円板状に形成し、第２ハウジング１３２を円筒状に形成することもできる。こうした構成によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。

　・第１ハウジング３１をシールする必要がなければ、カバー３８を省略することもできる。その場合に、レンチ（工具）を挿入可能な最小の大きさからなる複数の貫通孔により、貫通孔３１ｂを構成することもできる。

　・クランクシャフト２３のフランジ２３ａとロータキャリア３６の結合部３６ｂとがねじにより結合されていてもよい。その場合、貫通孔３１ｂは、ドライバー（工具）を挿入可能な大きさに形成されていればよい。なお、ボルト及びねじ以外の締結部材（固定部材）と、その締結部材に応じた工具とを採用することもできる。また、ＭＧ３０の性能を検査した後に、クランクシャフト２３にロータキャリア３６（ロータ）を溶接（接合）することにより、クランクシャフト２３にロータキャリア３６を直結することもできる。その場合は、貫通孔３１ｂから溶接工具（工具）を挿入して溶接を行えばよい。

　・図１１に示すように、インナロータ構造のＭＧ１３０を採用することもできる。コア３４及びコイル３５（ステータ）は、第１ハウジング３１に取り付けられている（固定されている）。この場合も、結合部３６ｂ（ロータ）と保持部品３３との隙間Ｇ１は、クランクシャフト２３の振れ幅ａ（ロータキャリア１３６の振れ幅）以上であり、且つコイル３５（ステータ）と磁石３７（ロータ）との隙間Ｇ２以下に設定されている（ａ≦Ｇ１≦Ｇ２）。こうした構成によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。

　・図１２に示すように、インナロータ構造のＭＧ１３０において、コア３４及びコイル３５（ステータ）を、第２ハウジング３２に取り付けてもよい。この場合も、結合部３６ｂ（ロータ）と保持部品３３との隙間Ｇ１は、クランクシャフト２３の振れ幅ａ（ロータキャリア１３６の振れ幅）以上であり、且つコイル３５（ステータ）と磁石３７（ロータ）との隙間Ｇ２以下に設定されている（ａ≦Ｇ１≦Ｇ２）。こうした構成によっても、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。

　・ロータキャリア３６，１３６に磁石３７が埋め込まれたロータや、磁石３７がないロータを採用することもできる。また、コイル３５よりもコア３４が磁石３７（ロータ）に近いステータを採用することもできる。これらの場合であっても、ロータと保持部品３３との隙間Ｇ１は、クランクシャフト２３の振れ幅ａ（ロータキャリア３６，１３６の振れ幅）以上であり、且つステータとロータとの隙間Ｇ２以下に設定すればよい（ａ≦Ｇ１≦Ｇ２）。

　・結合部３６ｂ（ロータ）と保持部品３３との隙間Ｇ１を、クランクシャフト２３の振れ幅ａ（ロータキャリア３６，１３６の振れ幅）よりも僅かに狭くすることもできる。その場合であっても、結合部３６ｂ（ロータ）と保持部品３３とが摩擦して生じる損失は僅かである。また、保持部品３３として、そのような隙間Ｇ１を形成することのできるベアリングを採用することもできる。

　・ロータキャリア３６，１３６の結合部３６ｂのテーパ３６ｃを省略することもできる。

　・第２ハウジング３２が、保持部品３３に相当する保持部を備えていてもよい。すなわち、第２ハウジング３２の一部により、保持部品３３の機能を実現してもよい。

　・ＭＧ３０，１３０に代えて、電動機又は発電機を採用することもできる。

　・内燃機関２０は、レシプロエンジンに限らず、筐体と出力軸とを備えるロータリエンジンを採用することもできる。また、ハイブリッド自動車１０に限らず、エンジンの回転力を直接動力とせず発電のみに用いるＲＥＥＶ（Range Extended Electric Vehicle）に、上記実施形態及び変更例を適用することもできる。さらに、内燃機関２０及び回転電機を備える農業用機械、建設用機械、電動航空機、軌道車等に、上記実施形態及び変更例を適用することもできる。

　なお、上記の各変更例を組み合わせて実施することもできる。

　本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。

　以下、上述した実施形態及び変更例から抽出される特徴的な構成を記載する。
［構成１］
　内燃機関（２０）の出力軸（２３）に直結される回転子（３６，３７，１３６）を備えた回転電機（３０，１３０）であって、
　第１ハウジング（３１，１３１）と、
　前記第１ハウジングに取り付けられており、前記内燃機関の筐体に固定される第２ハウジング（３２，１３２）と、
　前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定された固定子（３４，３５）と、
　前記第２ハウジングに設けられ、前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持する保持部（３３）と、を備え、
　前記回転子は、前記出力軸に直結される結合部（３６ｂ）を備え、前記固定子に対して前記所定位置で回転し、
　前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングは、前記出力軸に前記結合部を直結可能な状態で前記固定子及び前記回転子を収納している、回転電機。
［構成２］
　前記保持部と前記回転子との隙間（Ｇ１）は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅（ａ）以上に設定されている、構成１に記載の回転電機。
［構成３］
　前記保持部と前記回転子との隙間は、前記回転子と前記固定子との隙間（Ｇ２）以下に設定されている、構成１又は２に記載の回転電機。
［構成４］
　前記保持部と前記回転子との隙間は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅以上であり、且つ前記回転子と前記固定子との隙間以下に設定されている、構成１に記載の回転電機。
［構成５］
　前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔（３１ｂ）が形成されており、前記挿入孔を塞ぎ且つ取り外し可能なカバー（３８）が取り付けられている、構成１～４のいずれか１つに記載の回転電機。
［構成６］
　前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔が形成されている、構成１～４のいずれか１つに記載の回転電機。
［構成７］
　前記結合部は円筒状に形成され、前記結合部の内周縁部には、前記出力軸に前記結合部を直結する際に、前記出力軸の中心軸（Ｃｃ）に前記回転子の中心軸（Ｃｒ）を近づけるように誘導するテーパ（３６ｃ）が形成されており、
　前記テーパの開口半径（ｒ１）は、前記出力軸の先端外縁の半径（ｒ２）に前記保持部と前記回転子との隙間を加えた半径以上に設定されている、構成１～６のいずれか１つに記載の回転電機。
［構成８］
　前記第２ハウジングは、前記内燃機関の筐体の所定部に固定される被固定部を備え、前記被固定部は、前記所定部の形状に対応した形状に形成されている、構成１～７のいずれか１つに記載の回転電機。
［構成９］
　前記回転子（３６，３７）は、前記固定子の外側に配置されており、
　前記固定子は、前記第１ハウジングに固定されている、構成１～８のいずれか１つに記載の回転電機。
［構成１０］
　前記回転子（１３６，３７）は、前記固定子の内側に配置されており、
　前記固定子は、前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定されている、構成１～８のいずれか１つに記載の回転電機。

Claims (10)

1. 　内燃機関（２０）の出力軸（２３）に直結される回転子（３６，３７，１３６）を備えた回転電機（３０，１３０）であって、
   　第１ハウジング（３１，１３１）と、
   　前記第１ハウジングに取り付けられており、前記内燃機関の筐体に固定される第２ハウジング（３２，１３２）と、
   　前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定された固定子（３４，３５）と、
   　前記第２ハウジングに設けられ、前記固定子に対して所定位置で回転可能に前記回転子を保持する保持部（３３）と、を備え、
   　前記回転子は、前記出力軸に直結される結合部（３６ｂ）を備え、前記固定子に対して前記所定位置で回転し、
   　前記第１ハウジング及び前記第２ハウジングは、前記出力軸に前記結合部を直結可能な状態で前記固定子及び前記回転子を収納している、回転電機。
2. 　前記保持部と前記回転子との隙間（Ｇ１）は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅（ａ）以上に設定されている、請求項１に記載の回転電機。
3. 　前記保持部と前記回転子との隙間は、前記回転子と前記固定子との隙間（Ｇ２）以下に設定されている、請求項１又は２に記載の回転電機。
4. 　前記保持部と前記回転子との隙間は、前記出力軸に直結された前記回転子が回転する際に生じる前記回転子の振れ幅以上であり、且つ前記回転子と前記固定子との隙間以下に設定されている、請求項１に記載の回転電機。
5. 　前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔（３１ｂ）が形成されており、前記挿入孔を塞ぎ且つ取り外し可能なカバー（３８）が取り付けられている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。
6. 　前記第１ハウジングには、前記出力軸に前記結合部を直結する際に用いられる工具を挿入可能な挿入孔が形成されている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。
7. 　前記結合部は円筒状に形成され、前記結合部の内周縁部には、前記出力軸に前記結合部を直結する際に、前記出力軸の中心軸（Ｃｃ）に前記回転子の中心軸（Ｃｒ）を近づけるように誘導するテーパ（３６ｃ）が形成されており、
   　前記テーパの開口半径（ｒ１）は、前記出力軸の先端外縁の半径（ｒ２）に前記保持部と前記回転子との隙間を加えた半径以上に設定されている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。
8. 　前記第２ハウジングは、前記内燃機関の筐体の所定部に固定される被固定部を備え、前記被固定部は、前記所定部の形状に対応した形状に形成されている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。
9. 　前記回転子（３６，３７）は、前記固定子の外側に配置されており、
   　前記固定子は、前記第１ハウジングに固定されている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。
10. 　前記回転子（１３６，３７）は、前記固定子の内側に配置されており、
    　前記固定子は、前記第１ハウジング又は前記第２ハウジングに固定されている、請求項１、２、４のいずれか１項に記載の回転電機。

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