JP2018194300A - ガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置 - Google Patents

ガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】オーブン室本体内に溜まった可燃性ガスに引火した場合でも、爆発の規模を確実に低減する。【解決手段】カラムが収納される略直方体形状のオーブン室本体10は、溶接を用いず、略平板状、略L字形状、又は略コ字形状である複数の金属板部材101〜103、105を嵌め合わたりネジ止めしたりすることで形成される。また、ドアで開閉される前面の開口には略額縁状の前枠金属板部材106が外側第1金属板部材103に対し同様の手法で取り付けられる。オーブン室本体10内に水素ガス等が溜まって引火すると爆発が起こり、内部空間のガス圧が急激に上昇する。オーブン室本体10の左右上側のY方向に延伸するコーナー部や前枠金属板部材106と外側第1金属板部材103との取り付け部分は他の部分に比べて強度が低いため、ガス圧が或る程度高まると破損、破断、変形して開口が形成される。この開口を通してガスが流出することで爆発の規模は低減される。【選択図】図5

Description

本発明は、ガスクロマトグラフ(GC)用のカラムの温度調節を行うためのガスクロマトグラフ用オーブン、及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置に関する。
ガスクロマトグラフ装置では、キャリアガスの流れに乗せて気体状の試料をカラムに導入し、該試料がカラムを通過する間に該試料中の各種化合物を時間方向に分離する。そして、カラムの出口端から出て来る試料ガスを検出器に導入し、該検出器において試料ガスに含まれる化合物を順次検出する。カラムは温度調節を行うためのガスクロマトグラフ用オーブン(以下、単に「オーブン」という)内に収容されており、分析実行中に該オーブンによってカラムは、所定の温度に一定に維持されたり、或いは所定の昇温プログラムに従って時間経過に伴い温度が上昇するように調整されたりする。
上記オーブンは一般的に、カラムを収容可能な大きさの内部空間が形成された略直方体形状であるオーブン室の内部にヒータ及びファンが設置されたものであり、そのオーブン室の前面に設けられたカラムを出し入れするための大きな開口は横開き式のドアで開閉されるようになっている。一般に、温度調節の性能を高めるため、ドアが閉鎖された状態でオーブン室は高い気密性が保たれるように構成されている。
ガスクロマトグラフ装置ではキャリアガスとして水素ガスが利用される場合がある。またガスクロマトグラフ装置では、水素炎イオン化検出器(FID)など、検出に水素ガスを要する検出器が使用される場合もある。こうした場合、カラムと試料導入部との接続部やカラムと検出部との接続部等で接続不良があったりカラムや接続器具の不備や破損があったりすると、水素ガスが漏れ出して密閉状態であるオーブン室内に溜まることがある。この溜まった水素ガスにヒータからの熱や静電気等の何らかの原因で引火すると爆発が起こり、該オーブンの構成部材を周囲に飛散させる危険性がある(非特許文献1など参照)。こうした爆発を軽減する対策が採られたものとして、従来、特許文献1に記載のオーブンがある。
図7(a)は特許文献1に記載のオーブンの概略水平断面図(ただし、図面が煩雑になるのを避けるため、一部の要素は端面で示している)である。この図では、下方に向いた面が前面、上方に向いた面が背面である。
このオーブンは、略直方体形状であって前面の全体が開放した状態であるオーブン室本体200と、該オーブン室本体200の前面開口を開閉するドア213と、を有し、ドア213が閉鎖されるとカラムを収容するための内部空間218が形成される。オーブン室本体200は、図7(a)で見えている、右側面壁201、左側面壁202、背面壁203、及び底面壁204のほか、図7(a)には現れない天面壁からなる。各壁はグラスウール等の断熱材を2枚の金属板で挟んだ3層構造である。背面壁203にはモータ210が取り付けられ、内部空間218に延伸するモータ210の回転軸にはファン211が固定されている。また、そのファン211を取り囲むようにヒータ212が配置されている。
ドア213は、ドア本体2131と、グラスウール等の断熱材から成る内扉2132と、該内扉2132をドア本体2131に対して内部空間218側に付勢するばね2133と、を含む。ドア本体2131は垂直方向(図7(a)では紙面に直交する方向)に延伸するドア軸214を中心に回動自在にオーブン室本体200(厳密には左側面壁202)に固定されている。図7(a)に示すように、ドア213を閉じているとき、ばね2133の付勢力により内扉2132は後方に押される。これにより、内扉2132は上下左右の側面壁201、202等の前縁部に押し付けられ、ドア213はオーブン室本体200を略密閉する。
ドア本体2131の右端部(つまりはドア軸214とは反対側の端部)には、垂直方向に延伸するラッチ軸216を中心に回転自在に略L字形状のラッチ215が取り付けられている。また、このラッチ215の鉤状部に係合する形状の掛止部217がオーブン室本体200(厳密には右側面壁201)に固定されている。図示しないが、ラッチ215はばねによって図7(a)において反時計回り方向に付勢されており、図7(a)に示すように、ドア213がオーブン室本体200の前面開口を閉鎖するように閉められた状態でラッチ215の鉤状部は掛止部217に係合し、ドア213は確実に閉鎖状態に保たれる。ドア213を開く場合には、使用者はドア213の前面にある図示しない把手を把持する。すると、ラッチ215の鉤状部と掛止部217との係合が一時的に外れ、使用者はドア213を前方に開くことができるようになっている。
上述したように、ドア213が閉鎖され内部空間218が略密閉状態であるときに、該内部空間218に水素ガスが溜まってそれに引火すると爆発が生じる。すると、内部空間218でガス圧が急激に上昇する。上述したように内扉2132はばね2133によって後方に付勢されているが、急激に上昇するガス圧はその付勢力に優るため、図7(b)に白抜矢印で示すように、内扉2132はガス圧に押されてドア本体2131に近づく。すると、内扉2132と左右の側面壁201、202の前縁部との間に空隙が形成され、この空隙を通して内部空間218からガスが吐き出される。即ち、その空隙を通して一種のガス抜きが行われる。それによって、内部空間218のガス圧の上昇の程度が緩和され、爆発の規模を低減することができる。
しかしながら、この従来のオーブンでは次のような問題がある。
上述したように内扉2132と左右の側面壁201、202の前縁部との空隙を通してガスが急激に排出されるとき、そのガス流の勢いは非常に強い。そのガス流がドア213の右端のラッチ215に当たると該ラッチ215には図7(b)中に矢印で示す方向の大きな力が掛かり、鉤状部と掛止部217との係合が外れてしまう場合がある。そうなると、内扉2132全体に掛かるガス圧に押されてドア213が勢いよく開いてしまい、該ドア213の前に居る使用者に接触する等の危険がある。
また、そもそも従来のオーブンでは、内扉2132と左右の側面壁201、202の前縁部との空隙を通して一部のガスが流出しても、その流出量は必ずしも多くないため、内部空間218におけるガス圧はかなり高い状態で爆発が起こる。その結果、爆発の規模は大きくなりがちである。そのため、オーブンを構成する部材が勢いよく周囲に飛散してしまい、そうした飛散物による人的被害や物的被害を与える場合がある。
特開2016−217912号公報 特開2002−14087号公報(段落[0003])
「水素ガスの安全使用について(取扱上の注意) 6. ガスクロマトグラフ運転時に想定される危険」、株式会社島津製作所、[online]、[平成29年4月28日検索]、インターネット<URL:http://www.an.shimadzu.co.jp/gc/support/faq/bombe6.htm>
上記爆発は装置の不適切な取り扱いや装置の不備に起因するものであるため、オーブンを含めた装置自体が破損することは仕方がないものの、当該装置が設置されている施設に対する物的被害や人的被害についてはできるだけ抑えることが望ましいのは当然である。
本発明はこうした課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、オーブンの内部空間に溜まった水素ガス等の可燃性ガスに引火して爆発が起こった場合であっても、その爆発の規模を抑え、人的被害や物的被害を確実に軽減することができるガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置を提供することにある。
一般に、ガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体は、ステンレス鋼板等の金属薄板を溶接することで箱状に組み立てられている(特許文献2参照)。こうした構造のため、オーブン室本体は高い密閉性や堅牢性を有し、例えば外側から力が加わっても変形しにくいといった利点がある。ところが、オーブン室の内部空間で上述したような爆発が起こった場合、オーブン室本体の密閉性や堅牢性が高いとガス圧がかなり高くなるまで破壊が生じず、オーブン室の破壊耐圧を超える程度までガス圧が高まると大きな爆発に至ることになる。即ち、オーブン室本体の密閉性や堅牢性の高さは、オーブン室内に溜まった可燃性ガスの引火による爆発に対して、より大きな被害をもたらす要因となり得る。
一般に、集塵機、石炭サイロ等、内部で爆発のおそれがある機器や容器の爆発を防止する対策の一つとして、爆発放散口(エクスプロージョンベント)を設けることが行われている。爆発放散口は、予め設定された圧力によってそれ自体が破裂することで、機器や容器の内部での爆発により生じる異常な圧力を迅速に外部に放出し、該機器や容器の破損を未然に防止する又は破損の程度を軽減する装置である。本発明者は、ガスクロマトグラフ用オーブンにおいてもこうした防爆の手法が有効であるとの知見を得た。そして、本発明者はオーブン室本体の一部分の強度を他の部分に比べて意図的に弱い構造としておき、爆発初期のガス圧がまだ比較的低い段階でこの相対的に弱い部分構造が破損することにより、ガス圧を外部に逃がす開口が形成されるようにすることで、爆発の規模を抑えることに想到し本発明をするに至った。
即ち、上記課題を解決するために成された本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンは、略直方体形状で前面が開口したオーブン室本体と、該オーブン室本体の前面の開口を開閉するドアと、を具備し、前記オーブン室本体と前記ドアとによりカラムを収容する内部空間が形成されるガスクロマトグラフ用オーブンにおいて、
前記オーブン室本体は、前面を除く、右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面が、略コ字状若しくは略L字状に折り曲げられた金属板部材又は略平板状である金属板部材の少なくとも2枚を用いて形成され、
異なる金属板部材同士が略直角に当接することで形成される隣接する2面の間のコーナー部の少なくとも1箇所が、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部とされ、
内部空間のガス圧が所定以上に高まったときに前記放散用接続部が脱離、破断、破損、又は変形することで、爆発放散口として機能する開口が形成されるようにしたことを特徴としている。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンを用いてガスクロマトグラフィ分析を行う際には、カラムが収容されたオーブン室本体の前面開口はドアで塞がれる。略密閉状態になる内部空間に何らかの理由で水素ガス等の可燃性ガスが溜まりヒータからの熱や静電気等により引火すると、爆発が起こって内部空間のガス圧は急激に上昇する。ガス圧が或る程度まで高まると、その圧力によって放散用接続部における金属板部材が脱離、破断、破損、又は変形することで開口が形成される。すると、この開口を通して内部空間からガスが流出するため、内部空間の急激なガス圧上昇が緩和される。その結果、爆発の規模は小さくて済み、オーブン室本体やドア、或いはオーブン室内に配置されているヒータやファンなどの部材、さらには、オーブン室を内装するクロマトグラフ装置本体の各種部材が破損して飛散する場合でも、その程度をかなり抑えることができる。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンにおいて、上記「溶接よりも強度の低い手法」として様々な手法を用いることができる。例えば、一方の金属板部材を略直角に折り曲げて形成した凸状片を他方の金属板部材の差し込み開口に差し込む方法、一方の金属板部材を略直角に折り曲げて形成した凸状片を他方の金属板部材にネジ止めする方法、などが挙げられる。後者の場合、ネジ止めされる凸状片の幅を小さくしておくとよい。それにより、ガス圧が或る程度まで高まったときに、その圧力によって凸状片が変形してネジが外れるだけでなく、凸状片が破断し易くなる。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンでは、オーブン室本体において、右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面はそれぞれ、内側の金属板と外側の金属板との2枚の金属板の間に断熱材を挟んだ3層構造とすることができる。
この場合、断熱材の内側(内部空間側)に配置される右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面が、略コ字状若しくは略L字状に折り曲げられた金属板部材又は略平板状である金属板部材の少なくとも2枚を用いて形成され、一方、断熱材の外側(外装側)に配置される右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面が、上記少なくとも2枚の金属板部材とは別の、略コ字状若しくは略L字状に折り曲げられた金属板部材又は略平板状である金属板部材の少なくとも2枚を用いて形成される。このとき、右側面、左側面、底面、及び天面それぞれにあって前面に向いた内側と外側の金属板の端縁部の間を塞ぐように、略額縁形状である金属板部材を右側面、左側面、底面、及び天面を形成する金属板部材に取り付ける構成とし、ドアを閉鎖したときに該ドアの内面とこの略額縁形状である金属板部材とが密着するようにするとよい。
そして、この略額縁形状である金属板部材と右側面、左側面、底面、及び天面を形成する金属板部材とが略直角に当接することで形成される隣接する二面の間のコーナー部についても、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部とするとよい。
また本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンでは、好ましくは、前記略コ字状又は略L字状に折り曲げられた金属板部材の折り曲げ部が前記コーナー部であるとき、その折り曲げ位置に沿って小穴を断続的に形成したミシン目状部を設けた構成とするとよい。
上記ミシン目状部は通常の折り曲げ部に比べて破断し易い。そのため、上記好ましい構成では、内部空間に溜まった可燃性ガスに引火して爆発が起こり、内部空間のガス圧が或る程度まで高まると、その圧力によって上記放散用接続部のほかにミシン目状部で破断が生じ、その破断した箇所を挟んだ金属板は容易に変形する。それによって、大きな開口が形成され、該開口を通して内部空間からガスが流出するため、内部空間の急激なガス圧の上昇を一層緩和することができる。
また本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンでは、前記折り曲げ部を除く全てのコーナー部を、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部とする構成とするとよい。
ガスクロマトグラフ用オーブンは外形サイズが大きいために、最終組立工場を使用地域に近い場所(国)に建て、基幹的な別の工場で製造した部品を最終組立工場に輸送して該最終組立工場で完成品に組み上げることがよく行われる。溶接で箱状のオーブン室本体を組み立てる従来の構造では、最終組立工場に溶接設備を導入するか、或いは基幹的な工場で製造した箱状の部材を最終組立工場に輸送する必要があった。前者の場合、溶接設備のコストが掛かる。一方、後者の場合、内部が空洞である箱状の部材は輸送コストが高くなる。
これに対し、本発明に係る上記構成のガスクロマトグラフ用オーブンでは、オーブン室本体を組み立てる製造工程において溶接作業が不要であり、複数の金属板部材を嵌め合わせたりネジ止めしたりすることでオーブン室本体を組み立てることができる。そのため、最終組立工場に溶接設備を導入する必要がない。また、箱状の部材を最終組立工場に輸送する必要はなく、略コ字状の金属板部材、略L字状に折り曲げられた金属板部材、或いは略平板状である金属板部材など、箱状の部材に比べて同じ容積当たりで多数の数の輸送が可能である部材を最終組立工場に輸送すればよい。そのため、製造設備のコストと部材の輸送コストのいずれをも低減することができるという利点がある。
また本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンにおいて、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された前記放散用接続部の少なくとも一部は、該二つの金属板部材の間に遊びを持たせた構成とするとよい。
この構成によれば、各金属板部材が熱により伸縮した場合でも、上記二つの金属板部材の間の遊びがその伸縮を吸収するため、接続部分に無理な負荷が掛かることを回避できる。それによって、溶接によって金属板部材同士を接続していた従来の構成において発生していた亀裂が発生せず、高い耐久性を達成することができる。
また、上述したように、オーブン室本体の右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面がそれぞれ3層構造である場合、オーブン使用時に内側の金属板は非常に高温(例えば最大450℃程度)になる場合があるのに対し、外側の金属板は断熱材で以て内側の金属板と隔てられているため、その温度は最大で150℃程度である。そのため、断熱材を挟んだ内側の金属板と外側の金属板との温度差は非常に大きくなる場合がある。右側面、左側面、底面、及び天面それぞれにあって前面に向いた内側と外側の金属板の端縁部の間を塞ぐように略額縁形状である金属板部材が取り付けられる構成では、その略額縁形状である金属板部材の内方と外方とで大きな温度差が生じることになり、特に内方の四隅のコーナー部に熱伸縮による力が集中し、疲労破壊が進んで亀裂が生じ易い。
特に従来のガスクロマトグラフ用オーブンでは、略額縁形状である金属板部材をオーブン室本体の右側面、左側面、底面、及び天面を形成する内側の金属板に溶接するために、略額縁形状である金属板部材の内方の縁部を略直角に折り曲げる加工を行うが、その際に、四隅のコーナー部にそれぞれ逃げ溝(切欠き)を形成する。上記のように内方側と外方側とでの大きな温度差に伴う金属板部材の伸縮による応力はこの逃げ溝に集中するため、この逃げ溝の部分から亀裂が生じ易い。
そこで本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンでは、前記略額縁形状である金属板部材にあって内方に向いた四辺の直線状部は略直角に後方側に折り曲げられ、隣接する任意の2辺の直線状部の間のコーナー部は正面視で略円弧状であり、その両側の直線状部の折り曲げ部に繋がり後方側に延出するリブが絞り加工により形成されている構成とするとよい。
この構成によれば、略額縁形状である金属板部材の内方側と外方側とでの大きな温度差による金属板の伸縮があっても、それによる応力が四隅のコーナー部に集中せず、適度に分散する。そのため、従来のガスクロマトグラフ用オーブンとは異なり、略額縁形状である金属板部材に亀裂が生じにくく、高い耐久性を達成することができる。
なお、略額縁形状である金属板部材の直線状部の折り曲げ部と、オーブン室本体の右側面、左側面、底面及び天面の内側の金属板部材とを溶接で接続せず、例えば単に折り曲げ部を右側面、左側面、底面及び天面の内側の金属板部材に押し付ける構造とすることで、気密性を確保しつつ温度変化による金属板部材の伸縮を吸収することができる。
また本発明に係るガスクロマトグラフ装置は、上述した本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブンと、該オーブンの内部空間に収容されたカラムと、前記カラムの入口端に接続された試料導入部と、前記カラムの出口端に接続された検出部と、を備えることを特徴としている。
ここで検出部の検出方式は特には限定されず、一般にガスクロマトグラフ装置で使用されている様々な方式の検出部を用いることができる。また、試料導入部も、試料気化室内で気化させた試料をカラムに導入するもの、ヘッドスペース法で採取した気体状の試料をカラムに導入するものなど、その試料導入の方式を問わない。
本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置によれば、万が一、オーブン室の内部空間に溜まった水素ガス等の可燃性ガスに引火して爆発が起こった場合でも、その爆発の程度を従来装置に比べて確実に軽減することができる。それにより、例えばドアが勢い良く開放してしまうことを回避し、該ドアが使用者に当たって該使用者が怪我をする等の事故を防止することができる。また、爆発の程度が軽減されることで、爆発の際に、当該オーブンを構成する各種部材や該オーブンが内装されたガスクロマトグラフ装置本体の各種部材などが周囲に飛散する程度を抑えることができる。
本発明の一実施例であるガスクロマトグラフ用オーブンを内装するガスクロマトグラフ装置本体のドア開放状態の外観斜視図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体の斜視図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体の図2とは異なる方向から見た斜視図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体の組立構造を示す図。 本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンにおいて内部空間で爆発が生じた場合のオーブン室本体の変形状態を説明するための図。 本実施例のガスクロマトグラフ装置の概略構成図。 従来のガスクロマトグラフ用オーブンにおいてドアを閉鎖した状態での概略水平断面図(a)、及び内部空間で爆発が生じた直後の状態を示す部分略水平断面図(b)。
以下、本発明に係るガスクロマトグラフ用オーブン及びそれを用いたガスクロマトグラフ装置の一実施例を、添付図面を参照して説明する。
図6は本実施例のガスクロマトグラフ装置の概略構成図である。
後述するガスクロマトグラフ用オーブンのオーブン室本体10はガスクロマトグラフ装置本体4に収納され、このガスクロマトグラフ装置本体4には試料気化室1及び検出器6が取り付けられている。オーブン室本体10の内部空間11にはキャピラリカラム5が収容され、該キャピラリカラム5の入口端は試料気化室1に、出口端は検出器6に接続されている。検出器6は特にその方式を問わないが、例えば水素炎イオン化検出器(FID)である。
試料気化室1にはキャリアガス流路2を通して例えば水素ガス、ヘリウムガス等の適宜のキャリアガスが供給される。試料気化室1は適宜の温度に加熱され、インジェクタ3から微量の液体試料が滴下されると、該試料は短時間で気化し、キャリアガスの流れに乗ってキャピラリカラム5に導入される。なお、スプリット注入法の場合には、図示しないスプリット流路を通して試料気化室1内から大部分のガスを外部へ排出し、一部のガスのみをキャピラリカラム5に導入する。
オーブンは例えば所定の昇温プログラムに従い時間経過に伴って温度が上昇するように制御され、試料ガスがキャピラリカラム5を通過する間に該試料ガス中の化合物は時間方向に分離され、検出器6に順次導入される。検出器6は導入された化合物の量に応じた検出信号を生成し、図示しない信号処理部に入力する。信号処理部では得られた検出信号に基づいてクロマトグラムを作成する。
このガスクロマトグラフ装置では、例えばキャピラリカラム5と試料気化室1との接続が不適切であると、キャリアガスとして使用される水素ガスが内部空間11に溜まり、何らかの要因でその水素ガスに引火すると爆発を引き起こすおそれがある。仮にそうした爆発が生じた場合でも、その爆発の程度を軽減するように、オーブン室本体10が特徴的な構成となっている。次に、オーブン室本体10におけるその特徴的な構成について説明する。
図1は本実施例のガスクロマトグラフ用オーブンを内装するガスクロマトグラフ装置本体4のドア開放状態の外観斜視図、図2及び図3はオーブン室本体10の斜視図、図4はオーブン室本体10の組立構造を示す図、図5は内部空間11で爆発が生じた場合のオーブン室本体10の変形状態を説明するための図である。説明の便宜上、図1〜図4では、オーブン室本体10の幅方向をX方向、X方向に垂直である奥行き方向をY方向、X方向及びY方向に共に垂直である高さ方向をZ方向としている。
図1に示すように、ガスクロマトグラフ装置本体4は略直方体形状の筐体41を有し、その筐体41の前面右方には操作ボタンや表示パネルが備えられた操作部42が設けられている。この筐体41の内部に前面のほぼ全体が開口したオーブン室本体10が収容されており、オーブン室本体10の前面開口はドア12により開閉自在である。
図2に示すように、オーブン室本体10は略直方体形状であって、右側面壁部10a、左側面壁部10b、天面壁部10c、底面壁部10d、及び背面壁部10e、からなる。右側面壁部10a、左側面壁部10b、天面壁部10c及び底面壁部10dの前縁端には、ドア12を閉鎖した際に該ドア12の内面周縁部に密着する額縁状の前枠部10fが取り付けられている。オーブン室本体10の前面以外の五面、即ち、右側面壁部10a、左側面壁部10b、天面壁部10c、底面壁部10d、及び背面壁部10eはいずれも、内側と外側の2枚の金属板(ただし、本例では、底面壁部10dの外側の金属板は実質的に筐体41の一部となっている)の間にグラスウール等の断熱材を挟んだ3層構造となっている。
オーブン室本体10を構成する主要な部材は、図4に示すように、正面視略コ字形状である内側第1金属板部材101と、側面視略逆L字形状である内側第2金属板部材102と、上面視略コ字形状である外側第1金属板部材103と、図4には示されていないものの図2又は図3で見えている、例えばアルミホイルやグラスシートに金属を塗布したシートなどである外側金属箔部材104と、同様に図4には示されていないものの図2で見えている外側第2金属板部材105と、略額縁形状である前枠金属板部材106と、である。
内側第1金属板部材101は、右側面壁部10a、底面壁部10d、及び左側面壁部10bにおける内面壁を形成する1枚の金属板部材である。内側第2金属板部材102は、天面壁部10c及び背面壁部10eにおける内面壁を形成する1枚の金属板部材である。外側第1金属板部材103は、右側面壁部10a、背面壁部10e、及び左側面壁部10bにおける外面壁を形成する1枚の金属板部材である。また、外側金属箔部材104は、底面壁部10d、天面壁部10c及び両側面壁部10a、10bにおける断熱材の外側全体を被覆するように巻設され、上記外側第1金属板部材103はこの外側金属箔部材104の外側に装着される。また外側第2金属板部材105は、天面壁部10cにおける外側金属箔部材104の上に取り付けられる部材である。なお、図2、図3では、図4において各部材に付された符号を括弧( )内に示している。
従来のオーブンでは、金属板部材の繋ぎ目を溶接で接続することによりオーブン室本体、特に内部空間11に臨む内壁面を形成している。これに対し、本実施例のオーブンでは、内側第1金属板部材101と内側第2金属板部材102との繋ぎ目、例えば両側面壁部10a、10bの上縁端と天面壁部10cの左右両縁端とが略直角に当接することで形成されたコーナー部は、嵌め合わせ及びネジ止めによって互いに固定される構成となっている。
具体的には、図4に示すように、内側第1金属板部材101にあって両側面壁部10a、10bに対応する部分の上縁端は略直角に内側に折り曲げられることで重ね部1011が形成されているが、その曲がり部の適宜の箇所にはY方向に細長い差し込み口1012が形成されている。一方、内側第2金属板部材102にあって天面壁部10cに対応する部分の両側縁端には、差し込み口1012に対応する位置に、両側に舌状に延出する凸片部1021が形成されている。この複数の凸片部1021をそれぞれ対応する差し込み口1012に挿入することで、重ね部1011は内側第2金属板部材102の天面壁部10cに対応する部分に密着する(図2中の符号Aで示す部分)。
また、図3、図4に示すように、外側第1金属板部材103にあって両側面壁部10a、10bに対応する部分の上縁端には略直角に外側に折り曲げられた略L字状の延出片1031が形成されている。この延出片1031は外側第2金属板部材105にネジ止めされる。
また、外側第1金属板部材103への前枠金属板部材106の固定も基本的に、金属板部材の差し込みとネジ止めにより行われる。即ち、図2〜図4に示すように、略額縁状である前枠金属板部材106の左右両側は後方側に略直角に折り曲げられているが、その折り曲げ部からさらに後方に舌状に延出して、その延出長さが相違する複数の凸片部1062が形成されている。一方、外側第1金属板部材103にあって両側面壁部10a、10bに対応する部分の前縁端には、中央側の三つの凸片部1062に対応する位置にZ方向に細長い差し込み口1032が形成されている。前枠金属板部材106の中央側の三つの凸片部1062はこの差し込み口1032に挿入されることで固定され、さらに前枠金属板部材106の上下の二つの凸片部1062は外側第1金属板部材103に対しネジ止めされる。
前枠金属板部材106と内側第1金属板部材101及び内側第2金属板部材102とは差し込みやネジ止めに依らず、単に金属板を押し付けて密着させることで、両者の間の繋ぎ目に隙間が生じないようにしている。即ち、前枠金属板部材106の内方の四隅のコーナー部1061は略円弧状の丸みを有する形状となっている。この前枠金属板部材106にあって内方に向いた四辺の直線状部は略直角に後方側に折り曲げられて重ね部1063となっているが、四隅のコーナー部1061においてもその両側の重ね部1063に連続的に繋がり後方に延出する延出部1064が形成されている。このような湾曲形状のコーナー部において略直角に折れ曲がった延出部1064は、プレス加工による絞り加工によって良好に形成することができる。前枠金属板部材106を内側第1金属板部材101及び内側第2金属板部材102に嵌め込むとき、重ね部1063は内側第1金属板部材101及び内側第2金属板部材102の前縁端部の内側に押し付けられ、両者の間の隙間は殆ど生じない。また、四隅のコーナー部1061に延出部1064を形成することで後述するような利点もある。
また、図3、図4に示されているように、外側第1金属板部材103において両側面壁部10a、10bに対応する部分と背面壁部10eに対応する部分との間の略直角である折り曲げ部には、全体の長さの1/4〜1/3程度の長さだけ上端及び下端からそれぞれ、断続的に小穴1033が穿設されている(図3中の符号D参照)。
なお、内側第1金属板部材101にあって両側面壁部10a、10bに対応する部分には円形状や長方形状の開口が形成されているが、これら開口は内部空間11側から別の金属板部材107で閉塞される。
上記構成のオーブン室本体10を用いた本実施例のガスクロマトグラフ装置において、ドア12が閉塞され略密閉状態である内部空間11に水素ガスが溜まり、ヒータからの熱や静電気等により水素ガスに引火すると爆発が生じる。すると、内部空間11においてガス圧が急激に上昇する。上述したようにオーブン室本体10において金属板部材の差し込みによって固定されている箇所は内部空間11のガス圧が或る程度高まると容易に外れる。また、狭い幅の凸片部1021等でネジ止めされている部分は機械的強度が低いので、内部空間11のガス圧が或る程度高まると破断する。また、断続的に小穴1033が形成されている部分では、隣接する小穴1033の間の細い連結部が容易に破断する。
即ち、オーブン室本体10において上述したような構造のコーナー部は金属板部材の平面部に比べて強度が低いため、内部空間11のガス圧が或る程度高まると、先行して破損、破断、破壊され、開口が形成される。一旦、開口が形成されると、その開口からガスが一気に流出しようとするため、金属板部材が変形し、さらに開口が拡大する。具体的には、図5中に一点鎖線で示すように、金属板部材がそれぞれ変形し、大きな開口が複数形成される。この開口は爆発放散口として機能し、この開口を通して内部空間11からガスが排出されることで内部空間11でのガス圧の上昇が緩和され、爆発の規模が低減される。その結果、オーブン室本体10のみならずガスクロマトグラフ装置本体4を構成する種々の部材が周囲に飛散する程度を抑えることができ、人的被害や物的被害を軽減することができる。
また、上述したように本実施例のオーブンでは、オーブン室本体10の多くのコーナー部が金属板の差し込みや嵌め込みによって固定されている。そうした箇所では、接触する金属板部材の間に遊びがあるので、熱によって金属板部材が伸縮しても固定部分に大きな負荷が掛からない。それにより、金属板部材に亀裂が発生することを防止できる。
特に、昇温分析の際には、内部空間11に面した金属板部材は最大で450℃程度まで高温になるのに対し、外側の金属板部材は最大でも150℃程度までしか温度が上がらない。そのため、断熱材を挟んだ内側の金属板部材と外側の金属板部材との温度差は非常に大きくなることがある。前枠金属板部材106は内側の金属板部材と外側の金属板部材との両方に接しているため、部位によって温度による伸縮の差が大きい。この伸縮による応力は前枠金属板部材106の内方の四隅のコーナー部1061に集中し易いが、本実施例のオーブンでは、このコーナー部1061に略円弧状の丸みを持たせ、しかもその内側には略直角に曲がる延出部1064が形成されている。これにより、コーナー部1061に応力が集中しにくくなり、疲労破壊による亀裂の発生を軽減することができる。
また、本実施例のオーブンでは、オーブン室本体10の組立てに溶接を使用しておらず、ドライバーなどの簡単な工具で使用して組み立てが可能である。製造に溶接工程が必要な場合、溶接の設備を最終組立場所に用意するのはコストが掛かるため、通常、工場で溶接を行って作製した部材を最終組立場所に輸送して組み立てが行われる。しかしながら、その場合、部材の外形サイズが大きいために、輸送に要するコストが多大であった。
これに対し、本実施例のオーブンでは、オーブン室本体10を構成する主要な部材は、平板状、L字形状、又はコ字形状の金属板部材であり、箱状の部材に比べて多数の部材を同じ容積で以て輸送することができる。それによって、輸送コストを低減することができるという利点もある。
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加等を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
10…オーブン室本体
10a…右側面壁部
10b…左側面壁部
10c…天面壁部
10d…底面壁部
10e…背面壁部
10f…前枠部
101…内側第1金属板部材
1011…重ね部
1012…差し込み口
102…内側第2金属板部材
1021…凸片部
103…外側第1金属板部材
1031…延出片
1032…差し込み口
1033…小穴
104…外側金属箔部材
105…外側第2金属板部材
106…前枠金属板部材
1061…コーナー部
1062…凸片部
1063…重ね部
1064…延出部
107…金属板部材
11…内部空間
12…ドア
1…試料気化室
2…キャリアガス流路
3…インジェクタ
4…ガスクロマトグラフ装置本体
41…筐体
42…操作部
5…キャピラリカラム
6…検出器

Claims (7)

  1. 略直方体形状で前面が開口したオーブン室本体と、該オーブン室本体の前面の開口を開閉するドアと、を具備し、前記オーブン室本体と前記ドアとによりカラムを収容する内部空間が形成されるガスクロマトグラフ用オーブンにおいて、
    前記オーブン室本体は、前面を除く、右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面が、略コ字状若しくは略L字状に折り曲げられた金属板部材又は略平板状である金属板部材の少なくとも2枚を用いて形成され、
    異なる金属板部材同士が略直角に当接することで形成される隣接する二面の間のコーナー部の少なくとも一箇所が、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部とされ、
    内部空間のガス圧が所定以上に高まったときに前記放散用接続部が脱離、破断、破損、又は変形することで、爆発放散口として機能する開口が形成されるようにしたことを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  2. 請求項1に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    前記オーブン室本体において、右側面、左側面、底面、天面、及び背面の五面の壁面はそれぞれ、内側の金属板と外側の金属板との間に断熱材を挟んだ3層構造であり、右側面、左側面、底面、及び天面それぞれにあって前面に向いた内側と外側の金属板の端縁部の間を塞ぐように、略額縁形状である金属板部材を右側面、左側面、底面、及び天面を形成する金属板部材に取り付けるようにし、該略額縁形状である金属板部材と右側面、左側面、底面、及び天面を形成する金属板部材とが略直角に当接することで形成される隣接する2面の間のコーナー部を、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部としたことを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  3. 請求項1又は2に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    前記略コ字状若しくは略L字状に折り曲げられた金属板部材の折り曲げ部が前記コーナー部であるとき、その折り曲げ位置に沿って小穴を断続的に形成したミシン目状部を設けたことを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    前記折り曲げ部を除く全てのコーナー部を、溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された放散用接続部としたことを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  5. 請求項4に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    溶接よりも強度の低い手法で以て二つの金属板部材が接続された前記放散用接続部の少なくとも一部は、該二つの金属板部材の間に遊びを持たせたものであることを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  6. 請求項2に記載のガスクロマトグラフ用オーブンであって、
    前記略額縁形状である金属板部材にあって内方に向いた四辺の直線状部は略直角に後方側に折り曲げられ、隣接する任意の2辺の直線状部の間のコーナー部は正面視で略円弧状であり、その両側の直線状部の折り曲げ部に連続的に?がり後方側に延出する延出片が絞り加工により形成されていることを特徴とするガスクロマトグラフ用オーブン。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のガスクロマトグラフ用オーブンと、該オーブンの内部空間に収容されたカラムと、前記カラムの入口端に接続された試料導入部と、前記カラムの出口端に接続された検出部と、を備えることを特徴とするガスクロマトグラフ装置。
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