JP2018193535A - タイヤ - Google Patents

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Hidetada Fujisawa
秀忠 藤澤
善博 勝部
Yoshihiro Katsube
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Abstract

【課題】低発熱性及び耐亀裂成長性に優れたタイヤを提供する。【解決手段】コーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含むことを特徴とする。【化1】(式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤに関する。
昨今、自動車の低燃費化に対する要求が強くなっており、転がり抵抗の小さいタイヤが求められている。そのため、タイヤのトレッド等に使用するゴム組成物として、tanδが低く、低発熱性に優れたゴム組成物が望まれている。さらに、転がり抵抗をより低減するため、トレッド以外のあらゆる部材の低発熱化が図られている。
例えば、特許文献1には、トレッドゴムと、その半径方向内側に配されるベルト層との間に、タイヤ周方向に走るコードを埋設してなるキャッププライが配設されたタイヤであって、前記コードを被覆する前記キャッププライのトッピングゴムについて、特定の短繊維を含有させることで、転がり抵抗の低減を図る技術が開示されている。
また、転がり抵抗のさらなる低減への要求から、タイヤを構成する部材の一つである、ベルトやカーカスプライについても、低発熱化が望まれている。ベルトの低発熱化の手段としては、ベルトを構成するコードを被覆するベルトコーティングゴムや、プライを構成するコードを被覆するプライコーティングゴムの損失正接(tanδ)を低減することが考えられる。ただし、ゴムのtanδをただ下げるだけでは、耐亀裂成長性の低下等の問題があった。
特開2006−76407号公報
そのため、本発明の目的は、低発熱性及び耐亀裂成長性に優れた、ベルトコーティングゴム及びプライコーティングゴムを開発し、これらのコーティングゴムを含むベルト及び/又はカーカスプライを備えたタイヤを提供することにある。
本発明者らは、ベルトやカーカスプライを構成するコーティングゴムについて、上記課題を解決するべく鋭意研究を行った。そして、コーティングゴム中に、カーボンブラックと、特定構造を有するヒドラジド化合物とを含有させることによって、ゴム成分とカーボンブラックとの相互作用を高めることができる結果、コーティングゴム中のカーボンブラックの分散性を高め、優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できることを見出した。
即ち、本発明のタイヤの第一の実施形態では、トレッドゴムとカーカスとの間にタイヤ周方向に沿って配設されたベルトを備えるタイヤであって、前記ベルトの少なくとも1層のベルト層におけるコードを被覆するベルトコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含むことを特徴とする。
Figure 2018193535
(式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)
上記構成を具えることによって、優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を有するベルトコーティングゴムを実現できる。
さらに、本発明のタイヤの第二の実施形態では、トトレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延在する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスを備えるタイヤであって、前記カーカスプライのコードを被覆するプライコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含むことを特徴とする。
Figure 2018193535
(式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)
上記構成を具えることによって、優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を有するプライコーティングゴムを実現できる。
また、本発明のタイヤについては、前記式(I)で表される化合物中のAの有する極性基の少なくとも1つが、ヒドロキシル基、アミノ基又はニトロ基であることが好ましく、当該極性基の少なくとも1つがヒドロキシル基であることがより好ましく、当該極性基の少なくとも2つがヒドロキシル基であることが特に好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
さらに、本発明のタイヤについては、前記式(I)で表される化合物中のAが、フェニル基又はナフチル基であることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現でき、実用性の点でも優れるためである。
また、本発明のタイヤについては、前記式(I)で表される化合物中のR及びRが、いずれも水素原子であることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
さらに、本発明のタイヤについては、前記式(I)で表される化合物の分子量が、200以下であることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
さらにまた、本発明のタイヤについては、前記式(I)で表される化合物の融点が、80℃以上、250℃未満であることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
また、本発明のタイヤについては、コーティングゴムにおける前記式(I)で表される化合物の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
さらに、本発明のタイヤについては、前記ジエン系ゴムが、天然ゴムであることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
さらにまた、本発明のタイヤについては、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、30〜140m/gであることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
また、本発明のタイヤについては、前記コーティングゴムにおける前記カーボンブラックの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、10〜160質量部であることが好ましい。低発熱性を損なうことなく、より優れた耐亀裂進展性を実現できるためである。
さらに、本発明のタイヤについては、前記コーティングゴムが、コバルト化合物をさらに含むことが好ましく、該コバルト化合物が、有機酸のコバルト塩であることがより好ましい。ベルトコーティングゴムと金属補強材との接着性を向上できるためである。
さらにまた、本発明のタイヤについては、前記コーティングゴムが、前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜40質量部のシリカを、さらに含むことが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるためである。
本発明によれば、低発熱性及び耐亀裂成長性に優れたコーティングゴムを実現し、該コーティングゴムを含むベルト及び/又はカーカスプライを備えたタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤの一例について、タイヤ幅方向断面図を示したものである。
以下に、本発明の実施形態を具体的に例示説明する。図1は本発明のタイヤの一例ついて、タイヤ幅方向断面を示した図である。
本発明のタイヤの第一実施形態は、図1に示すように、トレッド部3のトレッドゴムとカーカス4との間にタイヤ周方向に沿って配設されたベルト5を備えるタイヤであって、前記ベルト5の少なくとも1層のベルト層におけるコードを被覆するベルトコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含む。
また、本発明のタイヤの第二実施形態は、図1に示すように、トレッド部3から一対のサイドウォール部2を介して一対のビード部1にわたってトロイド状に延在する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカス4を備えた空気入りタイヤであって、前記カーカスプライのコードを被覆するプライコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含む。
Figure 2018193535
(式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)
(コーティングゴム)
以下、本発明のタイヤに用いられる、ベルトコーティングゴム及びプライコーティングゴム(以下、2つのコーティングゴムをまとめて「コーティングゴム」又は「本発明のコーティングゴム」ということがある。)について説明する。
前記コーティングゴムは、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、式(I)で表される化合物を含む。
ここで、本発明のタイヤの第一実施形態に用いられるベルトコーティングゴム(以下、「本発明のベルトコーティングゴム」ということがある。)は、前記ベルト5(図1を参照。)において、少なくとも1層のベルト層を構成するスチールコード等のコードを被覆するためのゴムのことである。
また、本発明のタイヤの第二実施形態に用いられるプライコーティングゴム(以下、「本発明のプライコーティングゴム」ということがある。)は、前記カーカス4(図1を参照。)において、少なくとも1枚のカーカスプライを構成するコードを被覆するためのゴムのことである。
・ゴム成分
本発明のコーティングゴムに含まれるゴム成分については、ジエン系ゴムを含むものであれば特に限定はされない。
前記ジエン系ゴムについては、例えば、天然ゴムや、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)等の合成ジエン系ゴムが挙げられるが、これらの中でも、天然ゴムを用いることが好ましい。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるからである。
なお、前記ジエン系ゴムについては、前記ゴム成分中に1種単独で含有させてもよいし、2種以上のブレンドとして含有させてもよい。
なお、前記ゴム成分におけるジエン系ゴムの含有量については、特に限定はされないが、より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるという点からは、主成分であること(50質量%超えであること)が好ましく、80質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。
・カーボンブラック
本発明のコーティングゴムは、上述したゴム成分に加えて、カーボンブラックをさらに含む。
ここで、前記カーボンブラックの種類や含有量については特に限定されず、要求される性能に応じて適宜選択することができる。
ここで、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、30〜140m/gであることが好ましく、60〜110m/gであることがより好ましい。前記カーボンブラックの比表面積を上記範囲とすることで、より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できるからである。前記NSAを30m/g以上とすることで、カーボンブラックの比表面積を大きくし、低発熱性及び耐亀裂成長性のさらなる向上を図ることができ、前記NSAを140m/g以下とすることで、低発熱性の悪化を抑制できるである。
ここで、前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)とは、ISO4652−1に準拠して単点法にて測定することができ、本発明では、脱気したカーボンブラックを液体窒素に浸漬させた後、平衡時においてカーボンブラック表面に吸着した窒素量(m/g)を測定し、測定値から比表面積(m/g)を算出できる。
さらに、前記カーボンブラックの圧縮ジブチルフタレート 吸油量(24M4 DBP)は、50〜150cm/100gであることが好ましく、60〜130cm/100g以下であることがより好ましい。上記範囲の24M4 DBPを有するカーボンブラックを用いることで、コーティングゴムについて、カーボンブラックの分散性を損なうことなく、耐亀裂成長性を向上させることができる。
ここで、前記圧縮ジブチルフタレート吸油量(24M4 DBP)とは、カーボンブラックを165MPa(24000psi)で1秒間圧縮するという作業を4回繰り返す、という条件で測定された、JIS K6217−4に準じるジブチルフタレートの吸油量のことである。
なお、前記カーボンブラックの種類については、GPF、FEF、SRF、HAF、ISAF、IISAF、SAFグレード等のカーボンブラックが挙げられ、いずれか一種を用いても、複数の種類を混合して用いてもよい。また、より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できる点からは、HAF〜SAFの範囲に含まれるハードカーボンブラックのうちの少なくとも一種を用いることが好ましい。
また、前記カーボンブラックの含有量については、低発熱性を損なうことなく、より優れた耐亀裂進展性を実現できる点からは、前記ゴム成分100質量部に対して、10〜160質量部であることが好ましく、30〜80質量部であることがより好ましく、35〜75質量部であることがさら好ましく、40〜70質量部であることが特に好ましい。前記カーボンブラックの含有量を前記ゴム成分に対して10質量部以上とすることで、十分な低発熱性及び耐亀裂成長性を得られ、一方、前記カーボンブラックの含有量を前記ゴム成分に対して160質量部以下とすることで、カーボンブラックの分散性を確保し、低発熱性の悪化を抑制できる。
・式(I)で表される化合物
そして、本発明のコーティングゴムは、上述したゴム成分及びカーボンブラックに加えて、式(I)で表される化合物を含む。
Figure 2018193535
式(I)の、Aは、アリール基である。ここで、該アリール基は、任意の位置に少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよく、前記極性基の位置については、アリール基の芳香環中のどこであってもよい。
また、式(I)のR及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基である。さらに、これらの置換基については、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。
上記式(I)で表される化合物については、Aで示されたアリール基がカーボンブラック等の充填材と高い親和性を有し、且つ、ヒドラジド骨格を有する部分がゴム成分と高い親和性を有するため、ゴム組成物中に配合されることで、ゴム成分とカーボンブラックとの化学的相互作用を大きく向上させることができる。それによって、カーボンブラック同士の擦れ合いに起因したヒステリシスを低減できる結果、従来に比べて極めて優れた低発熱性を得ることができる。加えて、カーボンブラックの分散性向上によって、よりすぐれた耐亀裂成長性についても実現できる。
また、ゴム成分と充填材との化学的相互作用が大きく向上する結果、ゴム組成物の低発熱性を維持しつつ、スコーチ性が高まるため(スコーチ時間が長くなるため)、加工性についても向上が可能となる。
ここで、前記式(I)で表される化合物中のAで示したアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。その中でも、前記アリール基は、フェニル基又はナフチル基であることが好ましく、フェニル基であることがより好ましい。優れた充填材との親和性を示すため、より優れた低発熱性を実現でき、芳香環の数を減らせるため、コスト的にも有利であり、実用性の点でも優れる。
また、前記式(I)で表される化合物中のAで示したアリール基の有する極性基の数は、2つ以上である。芳香環中に2つ以上の極性基を有することで、カーボンブラック等の充填材と高い親和性を得ることができるためである。
また、前記極性基の種類については、特に限定はされず、例えば、アミノ基、イミノ基、ニトリル基、アンモニウム基、イミド基、アミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、ヒドロキシル基、カルボキシ基、カルボニル基、エポキシ基、オキシカルボニル基、含窒素複素環基、含酸素複素環基、スズ含有基、アルコキシシリル基、アルキルアミノ基、ニトロ基等が挙げられる。それらの中でも、前記極性基は、少なくとも1つがヒドロキシル基、アミノ基又はニトロ基であることが好ましく、ヒドロキシル基であることがより好ましく、少なくとも2つがヒドロキシル基であることが特に好ましい。さらに優れた充填材との親和性を示し、ゴム組成物の低発熱性をより向上できるためである。
また、前記式(I)で表される化合物においてAにつながるヒドラジド基については、R及びRが、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基である。なお、これらの置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含むものであってもよい。
さらに、R及びRについては、上述した置換基の中でも、水素原子又はアルキル基であることが好ましく、R及びRがいずれも水素原子であることがより好ましい。ゴム成分と高い親和性を有し、より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性が得られるためである。
ここで、上述した式(I)で表される化合物の例としては、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド、2,3−ジヒドロキシベンゾヒドラジド、2,4−ジヒドロキシベンゾヒドラジド、2,5−ジヒドロキシベンゾヒドラジド、2,6−ジヒドロキシベンゾヒドラジド等が挙げられる。
また、前記式(I)で表される化合物の分子量については、200以下であることが好ましく、180以下であることがより好ましい。天然ゴムの各分子との親和性が高くなり、より優れた低発熱性を得ることができ、耐亀裂成長性についても高めることができるからである。
また、前記式(I)で表される化合物の融点については、80℃以上、250℃未満であることが好ましく、80〜200℃であることがより好ましい。前記式(I)で表される化合物の融点を低くすることで、天然ゴムの各分子との親和性が高くなり、より優れた低発熱性を得ることができ、耐亀裂成長性についても高めることができるからである。
なお、本発明のコーティングゴムにおける前記式(I)で表される化合物の含有量は、前記ゴム成分100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましく、0.05〜10質量部であることがより好ましく、0.05〜5質量部であることが特に好ましい。前記含有量を前記ゴム成分100質量部に対して0.05質量部以上とすることで、所望の低発熱性及び加工性が得られ、30質量部以下とすることで、耐亀裂成長性や、強度等の他の物性を良好に維持できるためである。
・シリカ
本発明のコーティングゴムは、上述したゴム成分、カーボンブラック及び式(I)で表される化合物に加えて、シリカをさらに含むこともできる。より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を得ることができる。
前記シリカの種類については、例えば、湿式シリカ、乾式シリカ及びコロイダルシリカ等が挙げられ、いずれか一種を用いても、複数の種類を混合して用いてもよい。
なお、前記シリカの含有量については、シリカの分散性を確保し、ゴムの加工性を損なうことなく、より優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できる点からは、前記ゴム成分100質量部に対して、0.5質量部以上であることがより好ましい。前記シリカの含有量を前記ゴム成分に対して0.5質量部以上とすることで、十分な低発熱性及び耐亀裂成長性が得られる。
・コバルト化合物
本発明のコーティングゴムは、上述したゴム成分、カーボンブラック及び式(I)で表される化合物に加えて、コバルト化合物をさらに含むことが好ましい。本発明のコーティングゴムと、補強材(ベルト層及びカーカスプライにおける、スチールコード等の金属補強材のことである)との接着性を向上させることができる。
また、前記コバルト化合物は、コバルトを含む種々の化合物や、コバルト塩を成分とする鉱物等が挙げられるが、その中でも有機酸のコバルト塩を用いることがより好ましい。本発明のコーティングゴムと前記補強材との接着性をさらに向上させることができる。
該有機酸のコバルト塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト等が挙げられる。該有機酸コバルト塩は、有機酸の一部をホウ酸等で置き換えた複合塩でもよい。具体的には、マノボンド(登録商標:OMG社製)等が挙げられる。本発明のコーティングゴムに含まれる有機酸コバルト塩の含有量は、ゴム成分100質量部に対しコバルト量として0.03〜3質量部の範囲が好ましい。有機酸コバルト塩の含有量がゴム成分100質量部に対しコバルト量として0.03質量部以上であると、本発明のコーティングゴムと前記補強材との接着性が向上し、3質量部以下であると、ゴム組成物の老化が抑制される。
・その他の成分
本発明のコーティングゴムは、前記ゴム成分、前記カーボンブラック、前記式(I)で表される化合物、前記シリカ及び前記コバルト化合物の他にも、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、シランカップリング剤、老化防止剤、亜鉛華等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して含むことができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。
前記加硫剤は、従来公知のものを用いることができ、特に限定されるものではないが、本発明においては、硫黄を好適に用いることができる。その含有量は、前記ゴム成分100質量部に対し通常0.4〜10質量部、特に0.6〜8質量部とすることが好ましい。加硫剤の含有量が0.4質量部以上であると、十分に加硫効果が得られ、一方、10質量部以下とすることで、ゴム強度の低下等を招くおそれがない。
前記加硫促進剤としては、従来公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、例えば、CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBBS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、TBSI(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンイミド)等のスルフェンアミド系の加硫促進剤;DPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤;テトラオクチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジアルキルジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。その含有量としては、前記ゴム成分100質量部に対し、0.1〜3質量部程度である。
前記軟化剤は、従来公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、アロマオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の石油系軟化剤や、パーム油、ひまし油、綿実油、大豆油等の植物系軟化剤等が挙げられる。使用の際にはこれらの中から1種単独で又は2種以上を適宜選択使用すればよい。前記軟化剤を含有する場合には、取り扱い容易性の観点から、上述した軟化剤中でも、25℃等の常温で液体であるもの、例えば、アロマオイル、パラフィンオイル、ナフテンオイル等の石油系軟化剤を含有することが好ましく、また、植物系軟化剤を含有しないことが好ましい。
さらに、軟化剤を含有する場合には、ゴム成分100質量部に対して、10質量部以下で含有することが好ましく、8質量部以下で含有することがより好ましい。
また、本発明のコーティングゴムがシリカを含有している場合には、シランカップリング剤をさらに含有することもできる。シリカによる補強性及び低発熱性の効果をさらに向上させることができるからである。なお、シランカップリング剤は、公知のものを適宜使用することができる。好ましいシランカップリング剤の含有量については、シランカップリング剤の種類などにより異なるが、シリカに対して、好ましくは25質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、16質量%以下であることが特に好ましい。含有量が25質量%以下であればゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがない。
(ベルト)
本発明のタイヤの第一実施形態を構成するベルト5は、図1に示すように、トレッドゴム3とカーカス4との間にタイヤ周方向に沿って配設される部材であり、ベルトの少なくとも1層のベルト層におけるコードを被覆するベルトコーティングゴムとして、上述した本発明のベルトコーティングゴムを用いる。
なお、図1では、ベルト5が二枚のベルト層から構成されているが、本発明のタイヤにおいて、ベルトを構成するベルト層の枚数は一枚以上であればよく、これに限られるものではない。さらに、本発明のタイヤは、ベルト層のタイヤ半径方向外側に、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなるベルト補強層を備えてもよく、該ベルト補強層におけるコードを被覆するコーティングゴムが、本発明のベルトコーティングゴムであってもよい。また、本発明のタイヤは、ベルト5の端部と該ベルト補強層の間に更に層間ゴムを備えることもできる。
なお、前記ベルト層の製造方法については、本発明のベルトコーティングゴムを、ロール等でシート状に加工し、さらに加工されたベルトコーティングゴムのゴムシート2枚がスチールコード等の金属補強材を挟んだ状態に成形加工して、ベルト層を形成することができる。形成されたベルト層は常法に従ってカーカスのタイヤ半径方向外側に積層され、その他の部材と共に本発明のタイヤを構成することができる。
(カーカス)
本発明のタイヤの第二実施形態を構成するカーカス4は、図1に示すように、トレッド部3から一対のサイドウォール部2を介して一対のビード部1にわたってトロイド状に延在するように配設された部材であり、カーカス4の少なくとも一枚のカーカスプライにおけるコードを被覆するプライコーティングゴムとして、上述した本発明のプライコーティングゴムを用いる。
なお、図1では、カーカス4が一枚のカーカスプライから構成されているが、これに限られるものではない。
なお、前記カーカスの製造方法については、本発明のプライコーティングゴムを、ロール等でシート状に加工し、さらに、加工されたプライコーティングゴムのゴムシート2枚がスチールコード等の金属補強材を挟んだ状態に成形加工することで、カーカスプライを形成することができる。形成されたカーカスプライは常法に従ってタイヤの半径方向内側に積層され、その他の部材と共に本発明のタイヤを構成することができる。
(タイヤ)
本発明のタイヤは、上述したベルト及び/又はカーカスを備える。本発明のタイヤは、本発明のベルトコーティングゴムを用いたベルトや、本発明のプライコーティングゴムを用いたカーカスを備えることによって、優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を実現できる。
ここで、タイヤのベルト及びカーカス以外の部材については特に限定はされず、公知の構成とすることができる。例えば、図1に示すように、ビードコア6を備える一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部(トレッドゴム)3とを有し、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部1,2,3を補強するカーカス4と、該カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に位置するベルト5とを備える、タイヤが挙げられる。
また、本発明のタイヤの第一実施形態では、本発明の上述した本発明のベルトコーティングゴムを用いたものであり、本発明のタイヤの第二実施形態では、上述した本発明のプライコーティングゴムを用いたものであるが、本発明のベルトコーティングゴム及び本発明のプライコーティングゴムのいずれも含むタイヤ(本発明のタイヤの第三実施形態)であってもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1:本発明例1及び比較例1〜4>
表1に示す配合処方で、本発明例及び比較例のベルトコーティングゴム用ゴム組成物を調製した。
なお、使用したカーボンブラックの24M4 DBP及びNSAについては、以下の方法で測定した。
24M4DBP:カーボンブラックを165MPaで1秒間圧縮するという作業を4回繰り返した後、JIS K6217−4に準じた条件で、ジブチルフタレート吸油量を測定した。
SA:ISO4652−1に準拠して単点法にて測定した。具体的には、脱気したカーボンブラックを液体窒素に浸漬させた後、平衡時においてカーボンブラック表面に吸着した窒素量(m/g)を測定し、測定値から比表面積(m/g)を算出した。
また、調整した各ゴム組成物の各サンプルをベルトコーティングゴムに用いたサンプルとなるタイヤを作製した。タイヤの製造は、常法に従って製造し、タイヤサイズは、11R 22.5である。
<実施例2:本発明例2及び比較例5〜8>
表2に示す配合処方で、本発明例及び比較例のプライコーティングゴム用ゴム組成物を調製した。
なお、使用したカーボンブラックの24M4 DBP及びNSAについては、以下の方法で測定した。
24M4DBP:カーボンブラックを165MPaで1秒間圧縮するという作業を4回繰り返した後、JIS K6217−4に準じた条件で、ジブチルフタレート吸油量を測定した。
SA:ISO4652−1に準拠して単点法にて測定した。具体的には、脱気したカーボンブラックを液体窒素に浸漬させた後、平衡時においてカーボンブラック表面に吸着した窒素量(m/g)を測定し、測定値から比表面積(m/g)を算出した。
また、調整した各ゴム組成物の各サンプルをプライコーティングゴムに用いたサンプルとなるタイヤを作製した。タイヤの製造は、常法に従って製造し、タイヤサイズは、11R 22.5である。
<評価>
調製した各ベルトコーティングゴム用ゴム組成物のサンプル及び調製した各プライコーティングゴム用ゴム組成物のサンプルに対して、下記の方法で、低発熱性及び耐亀裂成長性の評価を行った。
また、実施例1及び2において作製した各タイヤのサンプルに対して、下記の方法で、転がり抵抗及び耐久性の評価を行った。
評価結果は、いずれも表1に示す。
(1)低発熱性(tanδ)
各サンプルのベルトコーティングゴム用ゴム組成物及び各プライコーティングゴム用ゴム組成物について、加硫処理を施した後、粘弾性測定装置[レオメトリックス社製]を用い、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzで損失正接(tanδ)を測定した。
なお、tanδは、本発明例1及び比較例1〜4については、比較例1の値を100としたときの指数で示し、本発明例2及び比較例5〜8については、比較例5の値を100としたときの指数で示し、値が小さい程、低発熱性に優れることを示す。
(2)耐亀裂成長性(引き裂き強度)
各サンプルのベルトコーティングゴム用ゴム組成物及び各プライコーティングゴム用ゴム組成物について、加硫処理を施した後、引張試験装置(インストロン社製)を使用し、JIS K6252に従い、トラウザ形で引き裂き強度を測定した。
なお、引き裂き強度は、本発明例1及び比較例1〜4については、比較例1の値を100としたときの指数で示し、本発明例2及び比較例5〜8については、比較例5の値を100としたときの指数で示し、値が大きい程、耐亀裂成長性に優れることを示す。
(3)転がり抵抗
各サンプルのタイヤついて、室内の一軸転がり抵抗測定ドラム試験機により、80km/hでの転がり抵抗の評価を行った。
なお、転がり抵抗は、本発明例1及び比較例1〜4については、比較例1の値を100としたときの指数で示し、本発明例2及び比較例5〜8については、比較例5の値を100としたときの指数で示し、値が小さい程、転がり抵抗に優れることを示す。
(4)耐久性(ドラム試験)
各サンプルのタイヤついて、正規内圧及び正規荷重で、40℃の雰囲気下、一定のサイドフォース(15kN)を加えながら速度60km/h条件で、ドラムテストを2日間行った。該ドラムテスト終了後、両端にベルトエンドゴムを備えるベルトコード層を取り出し、該ベルトコード層端上の亀裂長さを測定し、測定した亀裂長さの逆数を算出した。
評価は、本発明例1及び比較例1〜4については、比較例1の亀裂長さの逆数値を100とした場合の指数として表示し、本発明例2及び比較例5〜8については、比較例5の亀裂長さの逆数値を100とした場合の指数で表示した。指数値は、大きい程、耐亀裂成長性に優れ、耐久性に優れることを示す。
Figure 2018193535
Figure 2018193535
*1:RSS#1
*2:カーボンブラックN326、旭カーボン(株)製「旭#70L」、NSA−84m/g、24M4DBP−69cm/100g
*3:カーボンブラックN550、旭カーボン(株)製「旭#60」、NSA−42m/g、24M4DBP−88cm/100g
*4:カーボンブラックN660、旭カーボン(株)製「旭#55」、NSA−35m/g、24M4DBP−75cm/100g
*5:次の方法で製造された2,6−ジヒドロキシベンゾヒドラジドである。
2,6−ジヒドロキシ安息香酸メチル5.29g、100%ヒドラジン一水和物3.30gを1−ブタノール32mLに添加し、117℃で15時間攪拌した。反応液を冷却後、析出している固体を濾過し、イソプロピルアルコールで洗浄した。得られた固体を減圧乾燥することで、淡黄色固体の2,6−ジヒドロキシベンゾヒドラジド2.85g(収率54%)を得た。
*6:OMG社製「マノボンドC(登録商標)22.5、コバルト含有量22.5質量%
*7:N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
*8:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、三新化学工業(株)製「サンセラーCM」
表1及び2の結果から、各本発明例のコーティングゴムのサンプルは、各比較例のコーティングゴムのサンプルに比べて、良好な低発熱性及び耐亀裂成長性を示すことがわかった。また、各本発明例のコーティングゴムを用いて作製したタイヤのサンプルは、各比較例のコーティングゴムを用いて作製したタイヤのサンプルに比べて、転がり抵抗が小さく、耐久性についても高いことがわかった。
本発明によれば、優れた低発熱性及び耐亀裂成長性を有するコーティングゴムを備えた、転がり抵抗が小さく、耐亀裂成長性に優れたタイヤを提供することができる。
1 ビード部、 2 サイドウォール部、 3 トレッド部、 4 カーカス、 5 ベルト、 6 ビードコア

Claims (16)

  1. トレッドゴムとカーカスとの間に配設されたベルトを備えるタイヤであって、
    前記ベルトの少なくとも1層のベルト層におけるコードを被覆するベルトコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含むことを特徴とする、タイヤ。
    Figure 2018193535
    (式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)
  2. トレッド部から一対のサイドウォール部を介して一対のビード部にわたってトロイド状に延在する少なくとも一枚のカーカスプライからなるカーカスを備えるタイヤであって、
    前記カーカスプライのコードを被覆するプライコーティングゴムが、ジエン系ゴムを含有するゴム成分と、カーボンブラックと、下記式(I)で表される化合物とを含むことを特徴とする、タイヤ。
    Figure 2018193535
    (式中、Aは、アリール基であり、少なくとも2つの極性基を有し、該極性基は同じであっても、異なっていてもよい。R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、アシル基、アミド基、アルキル基、シクロアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも一種の置換基であり、さらに、該置換基は、酸素、硫黄及び窒素原子のうちの一種以上を含んでいてもよい。)
  3. 前記式(I)で表される化合物中のAの有する極性基の少なくとも1つが、ヒドロキシル基、アミノ基又はニトロ基であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記式(I)で表される化合物中のAの有する極性基の少なくとも1つが、ヒドロキシル基であることを特徴とする、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記式(I)で表される化合物中のAの有する極性基の少なくとも2つが、ヒドロキシル基であることを特徴とする、請求項4に記載のタイヤ。
  6. 前記式(I)で表される化合物中のAが、フェニル基又はナフチル基であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記式(I)で表される化合物中のR及びRが、いずれも水素原子であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のタイヤ。
  8. 前記式(I)で表される化合物の分子量が、200以下であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記式(I)で表される化合物の融点が、80℃以上、250℃未満であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. コーティングゴムにおける前記式(I)で表される化合物の含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、0.05〜30質量部であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 前記ジエン系ゴムが、天然ゴムであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載のタイヤ。
  12. 前記コーティングゴムにおける前記カーボンブラックの含有量が、前記ゴム成分100質量部に対して、10〜160質量部であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のタイヤ。
  13. 前記コーティングゴムが、コバルト化合物をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のタイヤ。
  14. 前記コバルト化合物が、有機酸のコバルト塩であることを特徴とする、請求項13に記載のタイヤ。
  15. 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積が、30〜140m/gであることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載のタイヤ。
  16. 前記コーティングゴムが、前記ゴム成分100質量部に対して0.5質量部以上のシリカを、さらに含むことを特徴とする、請求項1〜15のいずれか1項に記載のタイヤ。
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