JP2018193329A - トランスグルタミナーゼ発現促進剤 - Google Patents

トランスグルタミナーゼ発現促進剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2018193329A
JP2018193329A JP2017098507A JP2017098507A JP2018193329A JP 2018193329 A JP2018193329 A JP 2018193329A JP 2017098507 A JP2017098507 A JP 2017098507A JP 2017098507 A JP2017098507 A JP 2017098507A JP 2018193329 A JP2018193329 A JP 2018193329A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tgase
component
acid
expression
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017098507A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7361448B2 (ja
Inventor
平井 洋平
Yohei Hirai
洋平 平井
七央人 来福
Naoto Kifuku
七央人 来福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2017098507A priority Critical patent/JP7361448B2/ja
Publication of JP2018193329A publication Critical patent/JP2018193329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7361448B2 publication Critical patent/JP7361448B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、トランスグルタミナーゼの発現を促進させるトランスグルタミナーゼ発現促進剤を提供することを提供することである。【解決手段】(A)ヘパリン類似物質と、(B)アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩とを併用することによって、表皮細胞におけるトランスグルタミナーゼの発現を効果的に促進できる。【選択図】なし

Description

本発明は、表皮細胞におけるトランスグルタミナーゼの発現を促進できるトランスグルタミナーゼ発現促進剤に関する。
トランスグルタミナーゼ(TGase)は、タンパク質中のグルタミン残基と異種又は同種タンパク質のリジン残基にイソペプチド結合形成を触媒する架橋化酵素であり、生体においてさまざまな作用を示すことが知られている。血漿中のTGaseは、血液凝固時にフィブリン、フィブリノーゲン等を架橋化することで血餅構造を安定化させ、出血の抑制に寄与している。また、TGaseは、フィブリンとフィブロネクチンとの架橋反応、又はフィブロネクチンとコラーゲンとの架橋反応等を担っており、創傷治癒過程にも寄与している。更に、TGaseは、表皮では、ロリクリンやインボルクリン等の角質膜(cornified cell envelope)構成因子のタンパク質を架橋する役割を担っており、角質膜を形成する角化に必要不可欠な因子であることが明らかにされている。また、近年、皮膚疾患である魚鱗癬は、表皮のTGase1遺伝子異常が大きな原因の一つであることが報告されている。このように、TGaseは、健常な皮膚形成、創傷治癒等の生体機能の維持に重要な役割を担っている。
従来、TGaseの発現や活性を向上させる成分について種々報告されている。例えば、特許文献1には、ハグロソウ(Peristrophe japonica)の抽出物にTGaseを活性化する作用があることが報告されている。特許文献2には、ソラヤシンにTGaseの発現を促進する作用があることが報告されている。特許文献3には、人参の種子抽出物及び人参の花抽出物にTGaseの発現を促進する作用があることが報告されている。
しかしながら、製剤処方の多様化、TGase発現促進作用の更なる向上等に対応するために、TGaseの発現を促進させる新たな製剤技術の開発が望まれている。
特開2014−62089号公報 特開2016−60735号公報 国際公開第2009/151212号
本発明は、TGaseの発現を促進させるTGase発現促進剤を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、(A)ヘパリン類似物質と、(B)アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩とを併用することによって、表皮細胞におけるTGaseの発現を効果的に促進できることを見出した。また、本発明者は、(A)ヘパリン類似物質と、(B-1)アラントイン、及び/又はそれらの誘導体と、(B-2)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及び/又はそれらの塩とを組み合わせることによって、TGaseの発現促進効果が飛躍的に向上することをも見出した。本発明は、これらの知見に基づいて更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、以下に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ヘパリン類似物質、並びに(B)アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、TGase発現促進剤。
項2. 前記(B)成分として、(B-1)アラントイン及びその誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに(B-2)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、項1に記載のTGase発現促進剤。
項3. 皮膚外用剤である、項1又は2に記載のTGase発現促進剤。
項4. アトピー性皮膚炎又は尋常性魚鱗癬の予防又は治療に使用される、項1〜3のいずれかに記載のTGase発現促進剤。
本発明のTGase発現促進剤によれば、表皮細胞におけるTGaseの発現を効果的に促進できるので、TGaseの機能や発現量の低下が要因の一つになっている疾患や症状の予防又は治療に有効である。
本発明のTGase発現促進剤は、ヘパリン類似物質(以下、(A)成分と表記することもある)と、アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(B)成分と表記することもある)を含有することを特徴とする。以下、本発明のTGase発現促進剤について詳述する。
(A)成分
本発明のTGase発現促進剤は、(A)成分としてヘパリン類似物質を含有する。ヘパリン類似物質とは、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用や血流量増加作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
本発明で使用されるヘパリン類似物質の由来については、特に制限されないが、例えば、ムコ多糖類を多硫酸化することにより得られたもの、食用獣の組織(例えば、ウシやブタ等の気管軟骨を含む肺臓)から抽出したもの等が挙げられる。本発明のTGase発現促進剤では、ヘパリン類似物質として、日本薬局方外医薬品規格に収戴されているヘパリン類似物質が好適に使用される。
本発明のTGase発現促進剤における(A)成分の配合量については、該剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%が挙げられる。
(B)成分
本発明のTGase発現促進剤は、(B)成分として、アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する。これらの(B)成分をヘパリン類似物質と併用することによって、優れたTGase発現促進効果を奏することが可能になる。
アラントインは、5−ウレイドヒダントインとも称される化合物であり、抗炎症作用や鎮痒作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
アラントインの誘導体としては、薬学的に許容できることを限度として特に制限されないが、具体的には、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインヒドロキシアルミニウム等が挙げられる。これらのアラントインの誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルリチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルリチン酸の誘導体としては、薬学的に許容できることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルリチン酸メチル、グリチルリチン酸ステアリル等が挙げられる。これらのグリチルリチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルリチン酸及びその誘導体の塩としては、薬理学上許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩、ジカリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらのグリチルリチン酸及びその誘導体の塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルレチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルレチン酸の誘導体としては、薬学的に許容できることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルレチン酸ピリドキシン、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸モノグルクロニド等が挙げられる。これらのグリチルレチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルレチン酸及びその誘導体の塩としては、薬理学上許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらのグリチルレチン酸及びその誘導体の塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のTGase発現促進剤において、(B)成分として、アラントイン、アラントインの誘導体、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸の塩、グリチルリチン酸の誘導体、グリチルリチン酸の誘導体の塩、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸の塩、グリチルレチン酸の誘導体、及びグリチルレチン酸の誘導体の塩の中から、1種を選択して使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの(B)成分の内、アラントイン及びその誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(B-1)成分と表記することもある)を使用する場合であれば、TGase発現促進効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはアラントインが挙げられる。
また、これらの(B)成分の内、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種(以下、(B-2)成分と表記することもある)を使用する場合であれば、TGase発現促進効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはグリチルリチン酸、その誘導体、及び/又はそれらの塩、より好ましくはグリチルリチン酸及び/又はその塩、更に好ましくはグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、特に好ましくはグリチルリチン酸ジカリウムが挙げられる。
これらの(B)成分の中でも、より一層卓越したTGase発現促進効果を奏させるという観点から、好ましくは(B-1)成分と(B-2)成分の組み合わせが挙げられる。
本発明のTGase発現促進剤において、(A)成分と(B)成分の比率については、特に制限されないが、例えば、(A)成分1重量部当たり、(B)成分が総量で0.001〜20重量部が挙げられる。TGase発現促進効果をより一層向上させるという観点から、(A)成分1重量部当たり、(B)成分が総量で、好ましくは0.01〜15重量部、更に好ましくは0.05〜7重量部が挙げられる。
より具体的には、(B)成分として(B-1)成分を単独で使用する場合であれば、(A)成分1重量部当たり、(B-1)成分が0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部、更に好ましくは0.05〜2重量部が挙げられる。(B)成分として(B-2)成分を単独で使用する場合であれば、(A)成分1重量部当たり、(B-2)成分が0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜10重量部、更に好ましくは0.1〜5重量部が挙げられる。また、(B)成分として(B-1)成分及び(B-2)成分を組み合わせて使用する場合であれば、(A)成分1重量部当たり、(B-1)成分が0.001〜10重量部且つ(B-2)成分が0.001〜10重量部、好ましくは(B-1)成分が0.01〜5重量部且つ(B-2)成分が0.01〜10重量部、更に好ましくは(B-1)成分が0.05〜2重量部且つ(B-2)成分が0.1〜5重量部が挙げられる。
また、本発明のTGase発現促進剤における(B)成分の配合量については、該TGase発現促進剤の製剤形態、前述する(A)成分と(B)成分の比率等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.1〜10重量%、好ましくは0.1〜8重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%が挙げられる。
より具体的には、(B)成分として(B-1)成分を単独で使用する場合であれば、(B-1)成分の配合量として、例えば0.1〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、更に好ましくは0.1〜2重量%が挙げられる。(B)成分として(B-2)成分を単独で使用する場合であれば、(B-2)成分の配合量として、例えば0.1〜8重量%、好ましくは0.1〜5重量%、更に好ましくは0.1〜3重量%が挙げられる。また、(B)成分として(B-1)成分及び(B-2)成分を組み合わせて使用する場合であれば、(B-1)成分の配合量として、例えば(B-1)成分が0.1〜5重量%且つ(B-2)成分が0.1〜8重量%、好ましくは(B-1)成分が0.1〜3重量%且つ(B-2)成分が0.1〜5重量%、更に好ましくは(B-1)成分が0.1〜2重量%且つ(B-2)成分が0.1〜3重量%が挙げられる。
その他の成分
本発明のTGase発現促進剤は、前記(A)成分及び(B)成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等)、局所麻酔剤(プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、清涼化剤(メントール、カンフル等)、ビタミン類(ビタミンA等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、グルコサミン等)等が挙げられる。
また、本発明のTGase発現促進剤は、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、基材や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、水、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、多価アルコール(グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)等の水性基剤;油類(オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン等)、ワックス類・ロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル等)、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リノール酸、ラノリン等)、脂肪酸エステル(パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン等)等の油性基剤;POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)オレイルエーテル、POE(2〜50モル)セチルエーテル、POE(5〜50モル)ベヘニルエーテル、POE(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、これらのリン酸・リン酸塩(POEセチルエーテルリン酸ナトリウムなど)、POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、POE(20〜100モル)・ポリオキシプロピレン変性シリコーン、POE・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5〜100)、ポリソルベート(20〜85)、グリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)、水素添加大豆リン脂質、水素添加ラノリンアルコール等の界面活性剤;清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、防腐剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸等)、着香剤(シトラール、1,8−シオネール、シトロネラール、ファルネソール等)、着色剤(タール色素(褐色201号、青色201号、黄色4号、黄色403号等)、カカオ色素、クロロフィル、酸化アルミニウム等)、粘稠剤(カルボキシビニルポリマー、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン等)、pH調整剤(リン酸、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、湿潤剤(dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、D−ソルビトール液、マクロゴール等)、安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、DL−アラニン、グリシン、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン、ローズマリー抽出物等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、粘着剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等の添加剤が挙げられる。
本発明のTGase発現促進剤は、皮膚外用剤、内服剤等のいずれの剤型であってもよいが、TGaseの発現をより一層効果的に促進させるという観点から、好ましくは皮膚外用剤が挙げられる。
本発明のTGase発現促進剤を皮膚外用剤として使用する場合、その形状については、経皮適用できることを限度として特に制限されないが、例えば、液状、固形状、半固形状(ゲル状、軟膏状、ペースト状)等が挙げられる。
また、本発明のTGase発現促進剤を皮膚外用剤として使用する場合、その製剤形態については、経皮適用できることを限度として特に制限されないが、例えば、皮膚外用医薬品、皮膚外用医薬部外品、化粧料、皮膚洗浄料等が挙げられる。本発明のTGase発現促進剤を皮膚外用剤にする場合の製剤形態として、具体的には、クリーム剤、ローション剤、ジェル剤、乳液剤、液剤、貼付剤、エアゾール剤、軟膏剤、パック剤等の皮膚外用医薬品;クリーム剤、ローション剤、ジェル剤、乳液剤、液剤、貼付剤、エアゾール剤、軟膏剤、パック剤等の皮膚外用医薬部外品;クリーム剤、ローション剤、ジェル剤、乳液剤、液剤、軟膏剤、パック剤等の化粧料;ボディーシャンプー、ヘアシャンプー、リンス等の皮膚洗浄料等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは皮膚外用医薬品、更に好ましくはクリーム剤、ローション剤、ジェル剤、乳液剤、パック剤が挙げられる。
用途・用量
本発明のTGase発現促進剤は、表皮細胞においてTGaseのmRNAの発現量を増大させることにより、TGase量を増大させることができる。従って、本発明のTGase発現促進剤は、TGaseの機能や発現量の低下が要因の一つになっている疾患や症状の予防又は治療に有効である。TGaseの機能や発現量の低下が要因の一つになっている疾患や症状としては、具体的には、アトピー性皮膚炎、喘息、鼻炎、花粉症、金属アレルギー等のアレルギー疾患、尋常性魚鱗癬、ウイルスや細菌による皮膚感染症等が挙げられる。中でも、本発明のTGase発現促進剤は、アトピー性皮膚炎又は尋常性魚鱗癬の予防又は治療用途に好適に使用できる。
また、TGaseは、健常な皮膚形成に関与し、皮膚の保湿、皮膚バリア機能、創傷治癒能等を正常化又は向上させることができるので、本発明のTGase発現促進剤は、皮膚保湿機能改善剤、皮膚バリア機能改善剤、肌荒れ予防又は改善剤、創傷治癒剤等として使用することもできる。
本発明のTGase発現促進剤の用量については、剤形、製剤形態、適用する症状の程度等に応じて適宜設定すればよい。例えば、本発明のTGase発現促進剤を皮膚外用剤として使用する場合であれば、その用量の一例として、1回当たり、皮膚1cm2当たり、(A)成分が0.1〜3mg程度となる量で、1日1〜数回程度の頻度が挙げられる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1:TGase発現量の評価
ヘパリン類似物質、アラントイン、及びグリチルリチン酸ジカリウムが表皮細胞のTGaseの発現量に与える影響を評価するために以下の実験を行った。
1.実験材料
[通常表皮モデル細胞(HaCaT細胞)]
通常表皮モデル細胞として、HaCaT細胞(ヒト表皮角化細胞(Deutsches Krebsforschungszentrum,Stiftung desoffentlichen Rechts(DKFZ),Heidelberg,Germany))を使用した。
[培地]
D−MEM/Ham’s F−12(和光純薬工業株式会社)/10%FCS添加
[被験物質]
・ヘパリン類似物質
・アラントイン
・グリチルリチン酸ジカリウム
・ジメチルスルホキシド(ジメチルスルホキシドはアラントインを溶解させるために使用した。但し、条件統一のため、アラントイン以外の成分を使用する条件でもジメチルスルホキシドを使用した。)
2.実験方法
12ウェルプレートの各ウェルにモデル細胞を1×105個/ウェルの濃度でそれぞれ播種し、37℃、5%CO2条件下で培養した。翌日に、表1に示す所定量の各被験物質を各ウェルに添加し、37℃、5%CO2条件下で培養した。その翌日に、モデル細胞を回収しRNeasy mini kit(株式会社キアゲン製)を用いて全RNAを抽出した。その後、ReverTra Ace(東洋紡株式会社製)を用いて逆転写を行い、cDNAを合成した。次いで、Fast Start Essential DNA Green Master on LightCycler Nano system(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社製)を用いて、qRT−PCRにてTGase遺伝子の増幅を行った。β−アクチンを内部標準として使用し、TGase mRNAの発現量を標準化した。このmRNAの発現量を、被験物質を添加しなかった以外は前記と同様にして確認したmRNAの発現量(コントロール、比較例1)で除算した。
得られた結果を表1に示す。ヘパリン類似物質を単独で添加した場合(比較例2)は、僅かにTGase発現量が増大したが、アラントイン又はグリチルリチン酸ジカリウムを単独で添加した場合(比較例3〜6)では、TGase発現量の増大は殆ど認められなかった。これに対して、ヘパリン類似物質、アラントイン、及びグリチルリチン酸ジカリウムを組み合わせて添加した場合(実施例1〜3)では、各成分を単独で添加した場合に比して、TGase発現量が格段に増大した。
Figure 2018193329
処方例
表2に示す組成のクリーム剤(処方例1〜8)、表3に示すローション剤(処方例9〜14)、表4に示すジェル剤(処方例15〜19)、及び表5に示す乳液剤(処方例20〜29)を調製した。これらの製剤は、いずれも、前記試験例1の場合と同様に、表皮細胞のTGase発現量を増大させる効果が期待され、TGaseの発現促進用途に有効である。
Figure 2018193329
Figure 2018193329
Figure 2018193329
Figure 2018193329

Claims (4)

  1. (A)ヘパリン類似物質、並びに(B)アラントイン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、トランスグルタミナーゼ発現促進剤。
  2. 前記(B)成分として、(B-1)アラントイン及びその誘導体よりなる群から選択される少なくとも1種、並びに(B-2)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、それらの誘導体、及びそれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1に記載のトランスグルタミナーゼ発現促進剤。
  3. 皮膚外用剤である、請求項1又は2に記載のトランスグルタミナーゼ発現促進剤。
  4. アトピー性皮膚炎又は尋常性魚鱗癬の予防又は治療に使用される、請求項1〜3のいずれかに記載のトランスグルタミナーゼ発現促進剤。
JP2017098507A 2017-05-17 2017-05-17 トランスグルタミナーゼ発現促進剤 Active JP7361448B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017098507A JP7361448B2 (ja) 2017-05-17 2017-05-17 トランスグルタミナーゼ発現促進剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017098507A JP7361448B2 (ja) 2017-05-17 2017-05-17 トランスグルタミナーゼ発現促進剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018193329A true JP2018193329A (ja) 2018-12-06
JP7361448B2 JP7361448B2 (ja) 2023-10-16

Family

ID=64571328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017098507A Active JP7361448B2 (ja) 2017-05-17 2017-05-17 トランスグルタミナーゼ発現促進剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7361448B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021155355A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 ピアス株式会社 皮膚外用剤

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004115452A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Noevir Co Ltd 表皮トランスグルタミナーゼ生合成促進剤及び活性促進剤
JP2012036176A (ja) * 2010-07-16 2012-02-23 Rohto Pharmaceutical Co Ltd 外用組成物
JP2016135787A (ja) * 2014-07-22 2016-07-28 小林製薬株式会社 外用組成物
JP2016196419A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 万協製薬株式会社 皮膚外用製剤

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004115452A (ja) * 2002-09-27 2004-04-15 Noevir Co Ltd 表皮トランスグルタミナーゼ生合成促進剤及び活性促進剤
JP2012036176A (ja) * 2010-07-16 2012-02-23 Rohto Pharmaceutical Co Ltd 外用組成物
JP2016135787A (ja) * 2014-07-22 2016-07-28 小林製薬株式会社 外用組成物
JP2016196419A (ja) * 2015-04-03 2016-11-24 万協製薬株式会社 皮膚外用製剤

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
【第2類医薬品】アットノンEXジェル15G, AMAZON.CO.JP, JPN6021010752, 10 January 2017 (2017-01-10), ISSN: 0004802901 *
M. CLARA DE PASCALE ET AL., ARCHIVES OF BIOCHEMISTRY AND BIOPHYSICS, vol. 447, JPN6021010751, 15 March 2006 (2006-03-15), pages 97 - 106, ISSN: 0004802902 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021155355A (ja) * 2020-03-26 2021-10-07 ピアス株式会社 皮膚外用剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP7361448B2 (ja) 2023-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019521993A (ja) 相乗的な抗真菌組成物及びその方法
JP5897164B2 (ja) 外用組成物
JP2016130224A (ja) 外用組成物
JP5891651B2 (ja) 角層細胞分化正常化用皮膚外用剤
CN107126418B (zh) 供注射用双氯芬酸钠药物组合物及其制备方法
JP7361448B2 (ja) トランスグルタミナーゼ発現促進剤
JP6415156B2 (ja) 外用組成物
EP4112037A1 (en) Oxygen gas sustained released nano-emulsion composition and method for producing the same
JP2016179958A (ja) 皮膚色素沈着抑制剤
JP2018203674A (ja) 皮脂分泌促進剤及び外用組成物
JP6656890B2 (ja) フィラグリン産生促進剤
JP2014237631A (ja) 肌の黄ばみを抑制するための組成物
JP6698318B2 (ja) セラミド合成促進剤
JP2017186329A (ja) 皮膚色素沈着抑制剤
JP2019006697A (ja) 活性酸素消去剤
JP6920031B2 (ja) 慢性角化型湿疹改善剤
JP2016130265A (ja) 生体内のメイラード反応抑制剤またはAGEs生成抑制剤
JPH08109128A (ja) アレルギー性皮膚疾患治療用外用剤
JP2017088541A (ja) 異常瘢痕形成抑制剤
JP2015034155A (ja) 表皮角化細胞増殖促進剤およびatp産生促進剤
US11773081B2 (en) Pharmaceutical composition for preventing or treating wound, comprising indirubin derivative as active ingredient
JP7153429B2 (ja) 活性酸素消去剤
JP2017171643A (ja) 外用組成物
JP6815782B2 (ja) α−SMA産生抑制剤
JP6735587B2 (ja) 外用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210330

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210729

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220307

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220307

C11 Written invitation by the commissioner to file amendments

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C11

Effective date: 20220322

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220426

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220510

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20220624

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20220628

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7361448

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150