JP2018192879A - 電力回生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大することが可能な電力回生装置を提供する。【解決手段】電力回生装置1は、第2モータ・ジェネレータ12の出力軸に接続された駆動用リダクションギヤ機構40及び回生用リダクションギヤ45と、駆動用リダクションギヤ機構40と駆動輪との間、又は回生用リダクションギヤ45と駆動輪との間でトルクを伝達するフロントドライブシャフト60と、トルクの伝達経路を、駆動用リダクションギヤ機構40側(第1経路)又は回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に択一的に切替える切替機構70と、切替機構70(アクチュエータ73)を制御して、駆動時に駆動用リダクションギヤ機構40とフロントドライブシャフト60とを接続し、回生時に回生用リダクションギヤ45とフロントドライブシャフト60とを接続するHEV−ECU80(切替制御部80a)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用の電力回生装置に関する。
近年、エンジンと電動モータとを併用することで車両の燃料消費率(燃費)を効果的に向上させることができるハイブリッド自動車(HEV)やプラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV)が広く実用化されている。また、電動モータのみを動力源とし、排気ガスを排出しない電気自動車(EV)も実用化されている。
ここで、特許文献1には、走行モードとして、ハイブリッド走行モード、モータ走行モード、及び回生走行モードを有するハイブリッド車両が開示されている。より詳細には、このハイブリッド車両は、ハイブリッド走行モードでは、エンジンの機関出力を利用してモータジェネレータMG1に発電させつつ、エンジンおよびモータジェネレータMG2の両者を駆動力源として走行する。モータ走行モードでは、エンジンを停止させた状態でモータジェネレータMG2を駆動力源として走行する。回生走行モードでは、減速要求等の所定条件が成立した場合に減速ギヤを介して入力されるエネルギを利用してモータジェネレータMG2にて発電を行う。
ここで、上記減速ギヤは、モータジェネレータMG2に連結されたサンギヤと、該サンギヤと同心円上に配置されたリングギヤと、サンギヤおよびリングギヤに噛み合う複数のピニオンギヤと、一端が本体ケースに固定され、他端がピニオンギヤを自転自在に支持する支持軸を有するキャリアとを備えている。すなわち、上記減速ギヤは、サンギヤ、リングギヤおよびピニオンギヤを回転要素としてモータジェネレータMG2から伝達された回転を減速して駆動トルクを増幅する遊星歯車機構を構成している。
減速ギヤは、モータジェネレータMG2が電動機として機能するときには、モータジェネレータMG2から伝達された回転を減速して駆動トルクを増幅してリングギヤから出力する。一方、減速ギヤは、リングギヤに入力された動力による回転を加速して駆動トルクを減衰させてサンギヤから出力することにより、モータジェネレータMG2を発電機として機能させる。
特開2014−125048号公報
上述したように、特許文献1のハイブリッド車両では、駆動時(ハイブリッド走行モード、モータ走行モード)も回生時(回生走行モード)も減速ギヤを介してトルクが伝達(入出力)される。ここで、回生時のモータジェネレータMG2の回転数は、減速ギヤのギヤ比に依存する。
しかしながら、減速ギヤ(モータ・リダクションギヤ)のギヤ比は、駆動時に要求されるモータアシストトルク(駆動トルク)を考慮して設定されるため、すなわち、減速ギヤのギヤ比が駆動側に合わせて設定されているため、必ずしも回生に適したギヤ比にはなっていない。そのため、回生量(回生効率)の低下を招くおそれがある。また、上述したハイブリッド車両では、プラネタリギヤからなる減速ギヤ(モータ・リダクションギヤ)を介してモータジェネレータMG2にトルクを伝えて回生しているため、ギヤの噛み合い数が多く効率が低下する。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大することが可能な電力回生装置を提供することを目的とする。
本発明に係る電力回生装置は、駆動時にはトルクを発生するモータとして動作し、回生時にはジェネレータとして動作するモータ・ジェネレータと、モータ・ジェネレータの出力軸に接続され、トルクを変換して伝達する第1リダクションギヤ、及び第2リダクションギヤと、第1リダクションギヤと駆動輪との間、又は第2リダクションギヤと駆動輪との間でトルクを伝達するアウトプットシャフトと、アウトプットシャフトを介してモータ・ジェネレータと駆動輪との間で伝達されるトルクの伝達経路を、第1リダクションギヤを経由する第1経路、又は第2リダクションギヤを経由する第2経路に択一的に切替える切替手段と、駆動時には、トルクの伝達経路が第1経路に切替えられるように切替手段を制御し、回生時には、トルクの伝達経路が第2経路に切替えられるように切替手段を制御する制御手段とを備え、モータ・ジェネレータ側から見て、第2経路の総ギヤ比が、第1経路の総ギヤ比よりもローギヤに設定されていることを特徴とする。
本発明に係る電力回生装置によれば、駆動時と回生時とで、アウトプットシャフトを介して伝達されるトルクの伝達経路が、第1リダクションギヤを経由する第1経路、又は第2リダクションギヤを経由する第2経路に択一的に切替えられる。そのため、第1リダクションギヤのギヤ比を駆動に適したギヤ比に設定するとともに、第2リダクションギヤのギヤ比を回生に適したギヤ比に設定することができる。特に、この場合、モータ・ジェネレータ側から見て、第2経路の総ギヤ比が、第1経路の総ギヤ比よりもローギヤに設定されているため、回生時に、モータ・ジェネレータの回転数をより高めることができ、回生量を増大することが可能となる。その結果、駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大することが可能となる。
本発明に係る電力回生装置では、上記制御手段が、トルクの伝達経路が第1経路と第2経路との間で切替えられるように制御手段を制御する際に、一方のリダクションギヤとアウトプットシャフトとが切り離されるように制御手段を制御した後、アウトプットシャフトの回転数と他方のリダクションギヤの回転数とを合わせるようにモータ・ジェネレータの回転数を制御し、その後、他方のリダクションギヤとアウトプットシャフトとが接続されるように制御手段を制御することが好ましい。
この場合、トルクの伝達経路が第1経路と第2経路との間で切替えられる際に、一方のリダクションギヤとアウトプットシャフトとが切り離され、アウトプットシャフトの回転数と他方のリダクションギヤの回転数とを合わせるようにモータ・ジェネレータの回転数が制御された後(回転数が同期された後)、他方のリダクションギヤとアウトプットシャフトとが接続される。そのため、トルクの伝達経路を切替えるときのショック(切替ショック)を低減することが可能となる。
本発明に係る電力回生装置では、上記切替手段が、第1リダクションギヤ及び第2リダクションギヤそれぞれに形成されたスプラインと、アウトプットシャフトに固定されたハブと、該ハブに噛み合うスリーブと、該スリーブを動かし、第1リダクションギヤに形成されたスプライン、又は第2リダクションギヤに形成されたスプラインに噛み合わせることにより、第1経路と第2経路との間でトルク伝達経路を切替えるアクチュエータとを有することが好ましい。
この場合、スリーブを動かし、該スリーブを第1リダクションギヤに形成されたスプライン、又は第2リダクションギヤに形成されたスプラインに噛み合わせる(嵌合させる)ことにより、第1経路と第2経路との間でトルク伝達経路が切替えられる。よって、アクチュエータでスリーブを駆動することにより、トルクの伝達経路を、第1経路と第2経路との間で確実に切替えることができる。
本発明に係る電力回生装置では、上記第2リダクションギヤが平行軸歯車対によって構成されていることが好ましい。
この場合、第2リダクションギヤが平行軸歯車対によって構成されているため、例えば、ギヤの噛み合い数が多いプラネタリギヤよりも噛み合い損失を低減でき、その結果、回生効率をより向上することが可能となる。
本発明に係る電力回生装置では、上記制御手段が、車両の走行状態がドライブ状態であるかコースティング状態であるかを判定し、コースティング状態であると判定したときに、トルクの伝達経路が第2経路に切替えられるように切替手段を制御することが好ましい。
この場合、コースティング状態であると判定されたときに、トルクの伝達経路が第2経路に切替えられる。そのため、コースティング状態のときに、トルクの伝達経路を第2経路に切替えて、すなわち回生効率を高めて、回生動作を実行することが可能となる。
また、本発明に係る電力回生装置では、トルクの伝達経路が第2経路に切替えられると回生による車両減速度が所定値以上になると予測される場合には、上記制御手段が、第2経路への切替えを禁止することが好ましい。
この場合、回生による減速度が所定値以上、すなわち大きくなり過ぎると予測される場合に、第2経路への切替えが禁止される。そのため、運転者に回生動作による違和感を与えることを防止できる。
さらに、本発明に係る電力回生装置では、トルクの伝達経路が第2経路に切替えられた直後にモータ・ジェネレータを駆動することが予測される場合には、上記制御手段が、第2経路への切替えを禁止することが好ましい。
この場合、トルクの伝達経路が第2経路に切替えた直後にモータ・ジェネレータを駆動することが予測される場合には、第2経路への切替えが禁止される。そのため、第1経路(駆動側)への切替えに起因する応答遅れ(ディレイ)を防止することが可能となる。
本発明によれば、駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大することが可能となる。
実施形態に係る電力回生装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る電力回生装置による回生時のトルク伝達経路切替処理の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係る電力回生装置1の構成について説明する。図1は、電力回生装置1の構成を示すブロック図である。なお、ここでは、電力回生装置1を、シリーズ・パラレル・ハイブリッド車(HEV)に適用した場合を例にして説明する。
エンジン20は、どのような形式のものでもよいが、例えば、高膨張比サイクルによって圧縮比を高めることにより、熱効率の向上を図ったエンジンなどが好適に用いられる。エンジン20は、エンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)81によって制御される。
ECU81には、クランクシャフトの回転位置(エンジン回転数)を検出するクランク角センサ等の各種センサが接続されている。ECU81は、取得したこれらの各種情報、及び後述するハイブリッド車・コントロールユニット(以下「HEV−ECU」という)80からの制御情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びに電子制御式スロットルバルブ等の各種デバイスを制御することによりエンジン20を制御する。また、ECU81は、CAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン回転数などの各種情報をHEV−ECU80に送信する。
エンジン20のクランクシャフトには、一対のギヤ21を介して、動力分割機構30が接続されている。動力分割機構30には、複数のギヤやシャフト等から構成され、駆動輪との間でトルクを伝達するドライブトレーン15(詳細は後述する)、及び、第1モータ・ジェネレータ(MG)11が接続されている。動力分割機構30は、例えば、サンギヤ30a、リングギヤ30b、ピニオンギヤ30c、及びプラネタリキャリア30dから構成される遊星歯車機構を有しており、エンジン20から発生した駆動トルクを、ドライブトレーン15と第1モータ・ジェネレータ11とに分割して伝達する。
より具体的には、キャリア30dは、一対のギヤ21を介して、エンジン20のクランクシャフトに連結されている。サンギヤ30aは第1モータ・ジェネレータ11に連結されている。一方、リングギヤ30bは、一対のギヤ(カウンタギヤ)31を介して、ドライブトレーン15を構成するプロペラシャフト(後輪出力軸)50に接続されるとともに、さらに駆動用リダクションギヤ43を介してフロントドライブシャフト(前輪出力軸)60に接続されている。
動力分配機構30は、第1モータ・ジェネレータ11がジェネレータ(発電機)として機能するときには、プラネタリキャリア30dから入力されるエンジン20からのトルク(駆動力)をサンギヤ30aとリングギヤ30bとに双方のギヤ比に応じて分配する。一方、動力分配機構30は、第1モータ・ジェネレータ11がモータ(電動機)として機能するときには、プラネタリキャリア30dから入力されるエンジン20からのトルクと、サンギヤ30aから入力される第1モータ・ジェネレータ11からのトルクとを統合してリングギヤ30bに出力する。リングギヤ30bに出力されたトルクは、一対のギヤ(カウンタギヤ)31を介して、ドライブトレーン15を構成するプロペラシャフト50に出力されるとともに、さらに駆動用リダクションギヤ43を介してフロントドライブシャフト60に出力される。
一方、ドライブトレーン15には、第2モータ・ジェネレータ(MG)12(特許請求の範囲に記載のモータ・ジェネレータに相当)も接続されている。より具体的には、第2モータ・ジェネレータ12は、モータ・リダクションギヤ41を介してプロペラシャフト50に接続されている。また、第2モータ・ジェネレータ12は、モータ・リダクションギヤ41及び駆動用リダクションギヤ43から構成される駆動用リダクションギヤ機構40(特許請求の範囲に記載の第1リダクションギヤに相当)、又は、回生用リダクションギヤ45(特許請求の範囲に記載の第2リダクションギヤに相当)を介して、中空部60aを有するフロントドライブシャフト60(特許請求の範囲に記載のアウトプットシャフトに相当)に接続されている。なお、中空部60aを有するフロントドライブシャフト60は、前輪との間でトルクを伝達する。また、プロペラシャフト50は、後輪との間でトルクを伝達する。なお、詳細は後述する。
第1モータ・ジェネレータ11及び第2モータ・ジェネレータ12は、供給された電力を機械的動力に変換するモータとしての機能と、入力された機械的動力を電力に変換するジェネレータとしての機能とを兼ね備えた同期発電電動機として構成されている。すなわち、第1モータ・ジェネレータ11及び第2モータ・ジェネレータ12それぞれは、車両駆動時には駆動トルクを発生するモータとして動作し、回生時にはジェネレータとして動作する。なお、第1モータ・ジェネレータ11は、主にジェネレータとして動作し、第2モータ・ジェネレータ12は、主にモータとして動作する。
上述したように、第2モータ・ジェネレータ12の出力軸には、トルクを変換して伝達する駆動用リダクションギヤ機構40と回生用リダクションギヤ45とが並列に接続されている。ここで、駆動用リダクションギヤ機構40(モータ・リダクションギヤ41)と回生用リダクションギヤ45とは、例えば、第2モータ・ジェネレータ12を軸方向に沿って前後から挟み込むように配置される。
駆動用リダクションギヤ機構40は、モータ・リダクションギヤ41及び駆動用リダクションギヤ43を有して構成されている。また、モータ・リダクションギヤ41は、プラネタリギヤから構成されており、リダクションギヤ43は、例えば、平ギヤ(又は斜歯ギヤ)から構成されている。一方、回生用リダクションギヤ45は、例えば、平ギヤ(又は斜歯ギヤ)など(特許請求の範囲に記載の平行軸歯車対に相当)から構成されている。なお、モータ・リダクションギヤ41、駆動用リダクションギヤ43と回生用リダクションギヤ45とは、必ずしも同軸上に配置されていなくてもよい。
より詳細には、モータ・リダクションギヤ41は、例えば、サンギヤ41a、リングギヤ41b、ピニオンギヤ41c、及びプラネタリキャリア41dから構成される遊星歯車機構を有している。モータ・リダクションギヤ41は、第2モータ・ジェネレータ12がモータとして機能するときには、第2モータ・ジェネレータ12から伝達された回転を減速して(トルクを増大して)プラネタリキャリア41dから出力する。一方、モータ・リダクションギヤ41は、プラネタリキャリア41dに入力されたトルク(駆動力)による回転を加速して(トルクを低減させて)サンギヤ41aから出力することにより、第2モータ・ジェネレータ12をジェネレータとして機能させる。
回生用リダクションギヤ45のギヤ比は、第2モータ・ジェネレータ12側から見て、駆動用リダクションギヤ機構40の総ギヤ比よりもローギヤに設定されている。すなわち、フロントドライブシャフト60側から見た場合には、回生用リダクションギヤ45のギヤ比は、駆動用リダクションギヤ機構40の総ギヤ比よりもハイギヤに設定されている。より詳細には、第2モータ・ジェネレータ12側から見た場合に、回生用リダクションギヤ45のギヤ比は、「(リダクションギヤ43のギヤ比)×(モータ・リダクションギヤ41のギヤ比)」の値より高く(ローギヤに)設定される。つまり、車輪側(図1の例では前輪側)から回される場合には、(回生用リダクションギヤ45を経由する場合の第2モータ・ジェネレータ12の回転数)>(駆動用リダクションギヤ機構40を経由する場合の第2モータ・ジェネレータ12の回転数)となるよう双方の総ギヤ比が設定される。
上述したように、中空部60aを有するフロントドライブシャフト60は、駆動用リダクションギヤ機構40と駆動輪(図1の例では前輪)との間、又は回生用リダクションギヤ45と駆動輪(前輪)との間でトルクを伝達する。
駆動用リダクションギヤ機構40と回生用リダクションギヤ45との間には、駆動時(ドライブ時)と回生時(コースティング時及びブレーキング時)とでトルクフローを切替える切替機構70(特許請求の範囲に記載の切替手段に相当)が配置されている。切替機構70は、フロントドライブシャフト60を介して伝達されるトルクの伝達経路を、駆動用リダクションギヤ機構40を経由する第1経路、又は回生用リダクションギヤ45を経由する第2経路に択一的に切替える。すなわち、切替機構70は、駆動時に駆動用リダクションギヤ機構40とフロントドライブシャフト60とを接続し、回生時に回生用リダクションギヤ45とフロントドライブシャフト60とを接続する。
ここで、駆動用リダクションギヤ機構40を構成するリダクションギヤ43(ドリブンギヤ43b)(又はリダクションギヤ43(ドリブンギヤ43b)に接続されたフロントドライブシャフト60の中空部60a)及び回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)(又は回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)に接続されたフロントドライブシャフト60の中空部60a)それぞれにはスプラインが形成されている。
切替機構70は、フロントドライブシャフト60に固定されたハブ71と、該ハブ71に噛み合うスリーブ72、すなわち、ハブ71の外周に、駆動用リダクションギヤ機構40(リダクションギヤ43)及び回生用リダクションギヤ45の軸方向に摺動自在に設けられたスリーブ72と、スリーブ72を動かすアクチュエータ73を有している。アクチュエータ73は、スリーブ72を動かして、駆動用リダクションギヤ機構40を構成するリダクションギヤ43に形成されたスプライン、又は回生用リダクションギヤ45に形成されたスプラインに噛み合わせる(嵌合させる)ことにより、駆動用リダクションギヤ機構40を経由する第1経路と回生用リダクションギヤ45を経由する第2経路との間でトルク伝達経路を切替える。
より詳細には、切替機構70を作動させるため、スリーブ72はシフトフォーク(図示省略)に把持されており、シフトフォークの移動に伴ってスリーブ72は軸方向に移動する。このシフトフォークに上記アクチュエータ73が連結されており、アクチュエータ73によってシフトフォーク(すなわちスリーブ72)が軸方向に動かされ、トルクの伝達経路が、駆動用リダクションギヤ機構40を経由する第1経路と回生用リダクションギヤ45を経由する第2経路との間で切替えられる。なお、ここで、第2モータ・ジェネレータ12の回転数制御により、フロントドライブシャフト60の回転数と、駆動用リダクションギヤ機構40又は回生用リダクションギヤ45の回転数とを一致させることが容易にできるため、切替機構70ではシンクロ機構を用いていない。なお、アクチュエータ73としては、例えば電動モータなどが好適に用いられる。アクチュエータ73は、後述するHEV−ECU80によって駆動制御される。
ここで、図1において、回生時(コースティング時)のトルクフローを一点鎖線で示す。回生時には、回生用リダクションギヤ45(第2経路)を介して、フロントドライブシャフト60から第2モータ・ジェネレータ12にトルクが伝達される。一方、車両駆動時(ドライブ時)のトルクフローを二点鎖線で示す。車両駆動時には、モータ・リダクションギヤ41及び駆動用リダクションギヤ43から構成される駆動用リダクションギヤ機構40(第1経路)を介して第2モータ・ジェネレータ12のトルクがフロントドライブシャフト60に伝達される。
フロントドライブシャフト60は、前輪との間でトルクを伝達する。より詳細には、フロントドライブシャフト60に伝達された第2モータ・ジェネレータ12などのトルクは、フロントデファレンシャル(以下「フロントデフ」ともいう)62に伝達される。フロントデフ62は、例えば、ベベルギヤ式の差動装置である。フロントデフ62からのトルクは、左前輪ドライブシャフトを介して左前輪(図示省略)に伝達されるとともに、右前輪ドライブシャフトを介して右前輪(図示省略)に伝達される。
一方、プロペラシャフト50は、後輪との間でトルクを伝達する。プロペラシャフト50には、後輪側に伝達されるトルクを調節するトランスファクラッチ51が介装されている。トランスファクラッチ51は、4輪の駆動状態(例えば前輪のスリップ状態等)やエンジントルクなどに応じて締結力(すなわち後輪へのトルク分配率)を制御する。よって、プロペラシャフト50に伝達された第2モータ・ジェネレータ12などのトルクは、トランスファクラッチ51の締結力に応じて分配され、後輪側にも伝達される。
より具体的には、プロペラシャフト50に伝達され、トランスファクラッチ51によって調節(分配)されたトルクは、リヤデファレンシャル(以下「リヤデフ」ともいう)52に伝達される。リヤデフ52には左後輪ドライブシャフト及び右後輪ドライブシャフト(図示省略)が接続されている。リヤデフ52からの駆動力は、左後輪ドライブシャフトを介して左後輪(図示省略)に伝達されるとともに、右後輪ドライブシャフトを介して右後輪(図示省略)に伝達される。
このように構成されているため、本実施形態に係る車両(AWDのHEV車)では、エンジン20と第2モータ・ジェネレータ12の2つの動力で前輪及び後輪(車両)を駆動することができる。また、走行条件に応じて、例えば、第2モータ・ジェネレータ12のみによる走行(EV走行)と、エンジン20及び第2モータ・ジェネレータ12による走行とを切替えることができる。さらに、第2モータ・ジェネレータ12などで発電することもできる。
車両の駆動力源であるエンジン20、及び、第2モータ・ジェネレータ12並びに第1モータ・ジェネレータ11は、HEV−ECU80によって総合的に制御される。
HEV−ECU80は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、その記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
HEV−ECU80には、例えば、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ91、スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ92、車両の前後・左右の加速度を検出するGセンサ(加速度センサ)93、車輪の速度を検出する車速センサ94、及び、フロントドライブシャフト60の回転数を検出する回転数センサ95などを含む各種センサが接続されている。また、HEV−ECU80は、CAN100を介して、エンジン20を制御するECU81や、車両の外部環境(例えば車両前方の走行環境)を検知して前方障害物に対する警報や自動制動(自動ブレーキ)を行う運転支援装置83、自車位置情報や道路情報を提示するカーナビゲーションシステム84、及び、車両の横滑りなどを抑制して走行安定性を向上させるビークルダイナミック・コントロールユニット(以下「VDCU」という)85等と相互に通信可能に接続されている。HEV−ECU80は、CAN100を介して、ECU81やVDCU85から、例えば、エンジン回転数やブレーキ操作量等の各種情報を受信するまた、HEV−ECU80は、CAN100を介して、運転支援装置83やナビゲーションシステム84から、例えば、車両の外部環境(例えば車両前方の走行環境)や自車両が走行している道路(走行路)の道路情報などを受信する。
HEV−ECU80は、取得したこれらの各種情報に基づいて、エンジン20、第2モータ・ジェネレータ12、及び第1モータ・ジェネレータ11の駆動を総合的に制御する。HEV−ECU80は、例えば、アクセルペダル開度(運転者の要求駆動力)、車両の運転状態、高電圧バッテリ(以下、単に「バッテリ」ともいう)90の充電状態(SOC)などに基づいて、エンジン20の要求出力、及び第2モータ・ジェネレータ12、第1モータ・ジェネレータ11のトルク指令値を求めて出力する。ECU81は、上記要求出力に基づいて、例えば、電子制御式スロットルバルブの開度を調節する。また、後述するパワーコントロールユニット(以下「PCU」という)82は、上記トルク指令値に基づいて、インバータ82aを介して、第2モータ・ジェネレータ12、第1モータ・ジェネレータ11を駆動する。
特に、HEV−ECU80は、駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大するように上述したトルク伝達経路を切替える機能を有している。そのため、HEV−ECU80は、切替制御部80aを機能的に有している。HEV−ECU80では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、切替制御部80aの各機能が実現される。
切替制御部80aは、アクチュエータ73の駆動を制御して、車両駆動時に駆動用リダクションギヤ機構40とフロントドライブシャフト60とを接続し、回生時に回生用リダクションギヤ45とフロントドライブシャフト60とを接続する。すなわち、切替制御部80aは、特許請求の範囲に記載の制御手段として機能する。
切替制御部80aは、トルクの伝達経路を、駆動用リダクションギヤ機構40(第1経路)と回生用リダクションギヤ45(第2経路)との間で切替える際に、まず一方のリダクションギヤ(例えば駆動用リダクションギヤ機構40)とフロントドライブシャフト60とを切り離し、次にフロントドライブシャフト60の回転数と他方のリダクションギヤ(例えば回生用リダクションギヤ45)の回転数とを合わせるように第2モータ・ジェネレータ12の回転数を制御する。そして、その後(回転同期後)、他方のリダクションギヤ(例えば回生用リダクションギヤ45)とフロントドライブシャフト60とを接続する。なお、回転数を同期させる際のフロントドライブシャフト60の回転数は、回転数センサ95や車速センサ94の検出値を用いることができる。
切替制御部80aは、例えば、スロットル開度、アクセル開度、及び/又は車両の加速度などに基づいて、車両の走行状態が、ドライブ状態(駆動状態)であるか、コースティング状態(惰性走行状態)であるかを判定し、コースティング状態であると判定したときに、フロントドライブシャフト60と回生用リダクションギヤ45とを接続する。なお、切替制御部80aでは、コースティング時に加えて、ブレーキング時(制動時)を検知して、フロントドライブシャフト60と回生用リダクションギヤ45とを接続してもよい。
ただし、切替制御部80aは、例えば車速や第2モータ・ジェネレータ12の回転数等に基づいて、トルクの伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えると、回生による車両減速度が所定値以上になる(運転者に違和感を与える程度に減速度が大きくなる)と予測される場合には、回生用リダクションギヤ45側(第2経路)への切替えを禁止する。
また、切替制御部80aは、例えば、運転者のアクセル操作やブレーキ操作(リアルタイム値及び時系列データ)、運転支援装置83からの車両の外部環境情報(例えば車両前方の環境情報)、及びナビゲーションシステム84からの道路情報などに基づいて、トルクの伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えた直後に第2モータ・ジェネレータ12が駆動される可能性の有無(又はその確率)を予測する。そして、トルクの伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えた直後に第2モータ・ジェネレータ12を駆動することが予測される場合には、切替制御部80aは、回生用リダクションギヤ45側(第2経路)への切替えを禁止する。
PCU82は、高圧バッテリ90の直流電力を三相交流の電力に変換して第2モータ・ジェネレータ12、第1モータ・ジェネレータ11に供給するインバータ82aを有している。PCU82は、上述したように、HEV−ECU80から受信したトルク指令値に基づいて、インバータ82aを介して、第2モータ・ジェネレータ12、第1モータ・ジェネレータ11を駆動する。一方、インバータ82aは、回生時に、第2モータ・ジェネレータ12で発電した交流電圧を直流電圧に変換して高圧バッテリ90を充電する。
次に、図2を参照しつつ、電力回生装置1の動作について説明する。ここで、図2は、電力回生装置1による回生時のトルク伝達経路切替処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、主としてHEV−ECU80において、所定のタイミングで繰り返して実行される。
まず、ステップS100では、車両がコースティング状態(惰性走行状態)であるか否かについての判断が行われる。ここで、車両がコースティング状態でないと判断された場合には、本処理から一旦抜ける。一方、車両がコースティング状態であると判断されたときには、ステップS102に処理が移行する。
ステップS102では、トルク伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えると、回生による車両減速度が所定値以上になる(すなわち車両減速度が過大になる)と予測されるか否かについての判断が行われる。ここで、回生による車両減速度が所定値以上(過大)になると予測される場合には、トルク伝達経路が切替えられることなく、本処理から一旦抜ける。一方、回生による車両減速度が所定値以上(過大)にならないと予測されたときには、ステップS104に処理が移行する。
ステップS104では、トルク伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えた場合、その直後に第2モータ・ジェネレータ12を駆動することが予測されるか否かについての判断が行われる。ここで、切替え直後に第2モータ・ジェネレータ12を駆動することが予測される場合には、トルク伝達経路が切替えられることなく、本処理から一旦抜ける。一方、切替え直後に第2モータ・ジェネレータ12を駆動することが予測されないときには、ステップS106に処理が移行する。
ステップS106では、アクチュエータ73が駆動されて、スリーブ72が軸方向に摺動され、駆動用リダクションギヤ機構40がフロントドライブシャフト60から切り離される。
次に、ステップS108では、フロントドライブシャフト60の回転数が読み込まれる。そして、ステップS110において、フロントドライブシャフト60の回転数と回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)の回転数とを合わせるように第2モータ・ジェネレータ12の回転数が制御される。
続くステップS112では、フロントドライブシャフト60の回転数と回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)の回転数とが一致(又は略一致)したか否かについての判断が行われる。ここで、フロントドライブシャフト60の回転数と回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)の回転数とが一致(又は略一致)していない場合には、双方の回転数が一致(又は略一致)するまで、本処理が繰り返して実行される。一方、フロントドライブシャフト60の回転数と回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)の回転数とが一致(又は略一致)したときには、ステップS114に処理が移行する。
ステップS114では、アクチュエータ73が駆動されて、スリーブ72が軸方向に摺動され、フロントドライブシャフト60と回生用リダクションギヤ45とが接続される。このようにして、トルク伝達経路が、駆動用リダクションギヤ機構40側(第1経路)から、回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えられる。なお、トルクの伝達経路を第2経路(回生側)から第1経路(駆動側)に切替えるときは、上述した、駆動用リダクションギヤ機構40及び回生用リダクションギヤ45とフロントドライブシャフト60との切断/接続が逆の動作となる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、駆動時と回生時とで、フロントドライブシャフト60を介して伝達されるトルクの伝達経路が、駆動用リダクションギヤ機構40を経由する第1経路、又は回生用リダクションギヤ45を経由する第2経路に択一的に切替えられる。すなわち、駆動時に駆動用リダクションギヤ機構40とフロントドライブシャフト60とが接続され、回生時に回生用リダクションギヤ45とフロントドライブシャフト60とが接続される。そのため、駆動用リダクションギヤ機構40の総ギヤ比を駆動に適したギヤ比に設定するとともに、回生用リダクションギヤ45のギヤ比を回生に適したギヤ比に設定することができる。その結果、駆動時の駆動トルクを低下させることなく、回生時の回生量を増大することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、回生用リダクションギヤ45のギヤ比が、第2モータ・ジェネレータ12側から見て、駆動用リダクションギヤ機構40の総ギヤ比よりもローギヤに設定されている。そのため、回生時に、第2モータ・ジェネレータ12の回転数をより高めることができ、回生量を増大することが可能となる。
本実施形態によれば、トルクの伝達経路が、駆動用リダクションギヤ機構40(第1経路)と回生用リダクションギヤ45(第2経路)との間で切替えられる際に、一方のリダクションギヤ(例えば駆動用リダクションギヤ機構40)とフロントドライブシャフト60とが切り離され、フロントドライブシャフト60の回転数と他方のリダクションギヤ(例えば回生用リダクションギヤ45)の回転数とを合わせるように第2モータ・ジェネレータ12の回転数が制御された後、他方のリダクションギヤ(例えば回生用リダクションギヤ45)とフロントドライブシャフト60とが接続される。そのため、トルクの伝達経路を切替えるときのショック(切替ショック)を低減することが可能となる。
本実施形態によれば、アクチュエータ73を駆動してスリーブ72を動かし、駆動用リダクションギヤ機構40を構成する駆動用リダクションギヤ43(ドリブンギヤ43b)に形成されたスプライン、又は回生用リダクションギヤ45(ドリブンギヤ45b)に形成されたスプラインに噛み合わせる(嵌合させる)ことにより、駆動用リダクションギヤ機構40(第1経路)と回生用リダクションギヤ45(第2経路)との間でトルク伝達経路が切替えられる。よって、アクチュエータ73でスリーブ72を駆動することにより、トルクの伝達経路を、駆動用リダクションギヤ機構40(第1経路)と回生用リダクションギヤ45(第2経路)との間で確実に切替えることができる。
本実施形態によれば、回生用リダクションギヤ45が、平ギヤ(又は斜歯ギヤ)から構成されているため、例えばギヤの噛み合い数が多いプラネタリギヤよりも噛み合い損失を低減でき、その結果、回生効率をより向上することが可能となる。
本実施形態によれば、例えばコースティング状態であると判定されたときに、フロントドライブシャフト60と回生用リダクションギヤ45とが接続される。そのため、コースティング状態のときに、トルクの伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えて(すなわち回生効率を高めて)、回生動作を実行することが可能となる。
本実施形態によれば、回生による減速度が所定値以上、すなわち運転者に違和感を与える程度に大きくなると予測される場合には、回生用リダクションギヤ45側(第2経路)への切替えが禁止すされる。そのため、運転者に回生動作による違和感を与えることを防止できる。
本実施形態によれば、トルクの伝達経路を回生用リダクションギヤ45側(第2経路)に切替えた直後に第2モータ・ジェネレータ12が駆動されることが予測される場合には、回生用リダクションギヤ45側(第2経路)への切替えが禁止される。そのため、駆動用リダクションギヤ機構40側(第1経路)への切替えに起因する応答遅れ(ディレイ)を防止することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明に係る電力回生装置1を、シリーズ・パラレル・ハイブリッド車(HEV)に適用した場合を例にして説明したが、異なる形式のハイブリッド車(例えば、パラレル・ハイブリッド車など)にも適用することができる。また、電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)などにも適用することができる。
また、上記実施形態では、2つの電動モータ(第1モータ・ジェネレータ11及び第2モータ・ジェネレータ12)を有していたが、電動モータの数は2つ(2モータ)には限られず、1つ(1モータ)、又は3つ(3モータ)以上であってもよい。同様に、ハイブリッドシステムの構成や複数のギヤやシャフトから構成される駆動系の構成は、上記実施形態には限られない。例えば、トルクフローを切替える切替機構70を、フロント側(フロントドライブシャフト60)に代えて、リヤ側(プロペラシャフト50)又は双方に配置してもよい。
上記実施形態では、本発明をAWD車(全輪駆動車)に適用した場合を例にして説明したが、本発明は、例えば2WD車(FF車やFR車)にも適用することもできる。
1 電力回生装置
11 第1モータ・ジェネレータ
12 第2モータ・ジェネレータ
20 エンジン
30 駆動力分割機構
40 駆動用リダクションギヤ機構
41 モータ・リダクションギヤ
43 駆動用リダクションギヤ
45 回生用リダクションギヤ
50 プロペラシャフト(後輪出力軸)
51 トランスファクラッチ
52 リヤデファレンシャル
60 フロントドライブシャフト(前輪出力軸)
60a 中空部
62 フロントデファレンシャル
70 切替機構
71 ハブ
72 スリーブ
73 アクチュエータ
80 HEV−ECU
80a 切替制御部
81 ECU
82 PCU
83 運転支援装置
84 カーナビゲーションシステム
85 VDCU
90 高圧バッテリ
91 アクセルペダルセンサ
92 スロットル開度センサ
93 Gセンサ(加速度センサ)
94 車速センサ(車輪速センサ)
95 回転数センサ
100 CAN

Claims (7)

  1. 駆動時にはトルクを発生するモータとして動作し、回生時にはジェネレータとして動作するモータ・ジェネレータと、
    前記モータ・ジェネレータの出力軸に接続され、トルクを変換して伝達する第1リダクションギヤ、及び第2リダクションギヤと、
    前記第1リダクションギヤと駆動輪との間、又は前記第2リダクションギヤと前記駆動輪との間でトルクを伝達するアウトプットシャフトと、
    前記アウトプットシャフトを介して前記モータ・ジェネレータと前記駆動輪との間で伝達されるトルクの伝達経路を、前記第1リダクションギヤを経由する第1経路、又は前記第2リダクションギヤを経由する第2経路に択一的に切替える切替手段と、
    駆動時には、トルクの伝達経路が前記第1経路に切替えられるように前記切替手段を制御し、回生時には、トルクの伝達経路が前記第2経路に切替えられるように前記切替手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記モータ・ジェネレータ側から見て、前記第2経路の総ギヤ比は、前記第1経路の総ギヤ比よりもローギヤに設定されていることを特徴とする電力回生装置。
  2. 前記制御手段は、トルクの伝達経路が、前記第1経路と前記第2経路との間で切替えられるように前記制御手段を制御する際に、一方のリダクションギヤと前記アウトプットシャフトとが切り離されるように前記制御手段を制御した後、前記アウトプットシャフトの回転数と他方のリダクションギヤの回転数とを合わせるように前記モータ・ジェネレータの回転数を制御し、その後、他方のリダクションギヤと前記アウトプットシャフトとが接続されるように前記制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電力回生装置。
  3. 前記切替手段は、
    前記第1リダクションギヤ及び前記第2リダクションギヤそれぞれに形成されたスプラインと、
    前記アウトプットシャフトに固定されたハブと、
    前記ハブに噛み合うスリーブと、
    前記スリーブを動かし、前記第1リダクションギヤに形成されたスプライン、又は前記第2リダクションギヤに形成されたスプラインに噛み合わせることにより、前記第1経路と前記第2経路との間でトルク伝達経路を切替えるアクチュエータと、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力回生装置。
  4. 前記第2リダクションギヤは、平行軸歯車対によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力回生装置。
  5. 前記制御手段は、車両の走行状態が、ドライブ状態であるか、コースティング状態であるかを判定し、コースティング状態であると判定したときに、トルクの伝達経路が前記第2経路に切替えられるように前記切替手段を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力回生装置。
  6. 前記制御手段は、トルクの伝達経路が前記第2経路に切替えられると、回生による車両減速度が所定値以上になると予測される場合には、前記第2経路への切替えを禁止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力回生装置。
  7. 前記制御手段は、トルクの伝達経路が前記第2経路に切替えられた直後に前記モータ・ジェネレータを駆動することが予測される場合には、前記第2経路への切替えを禁止することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力回生装置。
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