JP2018192641A - 積層シート、発泡積層シート、積層シートの製造方法、発泡積層シートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
これらの壁紙は、例えば、特許文献1に開示されているように、直接加熱溶融した発泡剤含有樹脂を、Tダイ押出機を用いて基材上に押出しした後に、電子線照射により樹脂を架橋させ、その後に加熱発泡する製造方法で製造する。特許文献1に開示されている製造方法は、基材上に樹脂組成物を塗布・乾燥する製造方法と比較して、生産効率の点で有利な製造方法である。
しかしながら、特許文献1に開示されている製造方法のように、Tダイ押出機を用いた押出製膜により壁紙を製造する場合、充填剤の添加量を増加させると、樹脂組成物の高分子的性質が低下する。これにより、押出製膜の際に、樹脂の高速成形に対する適正である製膜安定性(ドローダウン性)が低下し、形成した樹脂シートにおいて、厚さのばらつきや面荒れの発生を抑制することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、防火性能を有するとともに、厚さのばらつきや面荒れの発生を抑制することが可能な、積層シート、発泡積層シート、積層シートの製造方法、発泡積層シートの製造方法を提供することを目的とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様は、基材に樹脂分及び発泡剤を含有する発泡剤含有樹脂層が積層されている積層シートの製造方法である。積層シートの製造方法は、発泡剤含有樹脂層に、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物を、樹脂分の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有させる化合物含有工程を備える。これに加え、積層シートの製造方法は、化合物含有工程の後工程であり、基材に発泡剤含有樹脂層を積層して積層シートを形成する積層シート形成工程を備える。
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(積層シート)
図1を参照して、積層シート1の構成について説明する。
積層シート1は、ISO5660で規定する発熱性試験法に基づいて測定した発熱量が、7.2[MJ/m2]以下である。
また、図1中に表すように、積層シート1は、基材2と、発泡剤含有樹脂層4を備える。
基材2(裏打紙)の構成は、積層シート1の基材として適した機械強度や耐熱性等を備えていれば、特に限定されない。したがって、基材2は、例えば、樹脂シート、繊維質シート(紙等)等を用いて形成する。
また、基材2としては、特に、紙等の繊維質シートが好ましい。
繊維質シートとしては、例えば、普通紙、難燃紙、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙、上質紙、薄用紙等を用いることが可能である。なお、難燃紙としては、例えば、パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したものを用いる。
また、基材2としては、例えば、重量が50[g/m2]以上100[g/m2]以下の範囲内であり、厚さが80[μm]以上150[μm]以下の範囲内のものを用いることが可能である。
基材2として、重量及び厚さが上述した範囲内のものを用いることにより、積層シート1が、壁装材として求められる剛性を確保することが可能となる。
発泡剤含有樹脂層4は、基材2に積層されている。具体的には、発泡剤含有樹脂層4は、図1中において、基材2の上側の面に積層されている。
また、発泡剤含有樹脂層4は、化学架橋法または放射線照射を用いて、樹脂架橋されている。
また、発泡剤含有樹脂層4は、樹脂分6と、発泡剤8と、水和金属化合物10と、を含有している。
発泡剤含有樹脂層4の表面(図1中において、発泡剤含有樹脂層4の基材2と対向する面と反対側の面。図1中における、発泡剤含有樹脂層4の上側の面)には、エンボス処理等の加工によって、凹凸模様(図示せず)が付与されている。
したがって、第一実施形態の積層シート1は、基材2からの距離が最も遠い面に、エンボス加工が施されている。
凹凸模様は、例えば、発泡抑制インキにより部分的に発泡させる方法や、熱風や赤外線により部分的に加熱発泡させるケミカルエンボス方法等を用いて形成されている。
樹脂分6は、塩化ビニル樹脂と、オレフィン系樹脂を含む。
なお、樹脂分6の構成を、塩化ビニル樹脂またはオレフィン系樹脂のうち一方のみを含む構成としてもよい。すなわち、樹脂分6は、塩化ビニル樹脂及びオレフィン系樹脂のうち少なくとも一方を含む構成であればよい。
樹脂分6の重合度は、例えば、1000以上に設定する。これは、樹脂分6の重合度を1000以上とすることで、積層シート1の表面強度を高くすることが可能となることが理由である。
なお、樹脂分6には、可塑剤、減粘剤、その他の有機系添加剤、無機粉体等を、用途に応じて適宜混合しても良い。
樹脂分6に混合する無機粉体としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪砂、タルク、シリカ類、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、二酸化チタン等を用いることが可能である。
発泡剤8は、アゾ化合物、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム及び亜硝酸アンモニウムのうち少なくとも一つを含有する。すなわち、発泡剤8は、アゾ化合物、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム及び亜硝酸アンモニウムからなる群から選択される、少なくとも一種である。
また、発泡剤8は、例えば、加熱処理によって発泡させる。
発泡剤8を発泡させる際には、例えば、発泡開始温度を、70[℃]以上160[℃]以下の範囲内に設定し、発泡倍率を、1.0倍以上6.0倍以下の範囲内に設定する。
水和金属化合物10は、50%平均粒子径が5μm以下であり、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で、発泡剤含有樹脂層4に含有されている。
また、水和金属化合物10は、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを含む。
また、水和金属化合物10は、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上350質量部未満の範囲内で、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを含む。
第一実施形態では、一例として、水和金属化合物10が、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上300質量部未満の範囲内で、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを含む場合について説明する。
図1を参照して、発泡積層シートの構成について説明する。
図1中に表す積層シート1は、発泡剤含有樹脂層4が含有する発泡剤8を発泡させて形成した発泡積層シートである。
なお、発泡積層シートの構成は、発泡剤含有樹脂層4の構成を除き、図1中に表す積層シート1と同様である。このため、発泡積層シートの図示は省略する。
以下、図1を参照して、第一実施形態の積層シート1の製造方法を説明する。
積層シート1の製造方法は、化合物含有工程と、積層シート形成工程を備える。
化合物含有工程では、発泡剤含有樹脂層4に、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物10を、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有させる。
積層シート形成工程は、化合物含有工程の後工程である。
積層シート形成工程では、基材2に発泡剤含有樹脂層4を積層して、積層シート1を形成する。
以下、図1を参照して、第一実施形態の発泡積層シートの製造方法を説明する。
発泡積層シートの製造方法は、化合物含有工程と、積層シート形成工程と、発泡剤発泡工程を備える。
化合物含有工程では、発泡剤含有樹脂層4に、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物10を、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有させる。
積層シート形成工程は、化合物含有工程の後工程である。
積層シート形成工程では、基材2に発泡剤含有樹脂層4を積層して、積層シート1を形成する。
発泡剤発泡工程は、積層シート形成工程の後工程である。
発泡剤発泡工程では、発泡剤含有樹脂層4が含有する発泡剤8を発泡させる。これにより、発泡積層シートを製造する。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
第一実施形態の積層シート1は、発泡剤含有樹脂層4が、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物10を、樹脂分6の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有する。これに加え、ISO5660で規定する発熱性試験法に基づいて測定した発熱量が、7.2MJ/m2以下である。
このため、十分な防火性能を有するとともに、厚さのばらつきや面荒れの発生を抑制することが可能な、積層シート1を提供することが可能となる。
ところで、水和金属化合物10の粒径が大きい場合、不燃効果を発揮することが困難であり、また、フィラーの添加量が多くなってしまう。しかしながら、第一実施形態の積層シート1であれば、水和金属化合物10の粒径が細かいことにより、フィラーの添加量が少なくても、十分な不燃効果を得ることが可能である。
このため、水和金属化合物10の構成を、無害な構成とすることが可能となる。これに加え、汎用的な材料であるとともに、粒径等の選択肢が多い材料である水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを用いて、水和金属化合物10を形成することが可能となるため、発泡積層シートの製造効率を向上させることが可能となる。
さらに、低コストの材料である水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを用いて、水和金属化合物10を形成することが可能となるため、発泡積層シートの製造コストが増加することを抑制することが可能となる。
また、第一実施形態の発泡積層シートは、発泡剤含有樹脂層4が含有する発泡剤8を発泡させて形成されている。
これに加え、耐傷性の向上と、インキの印刷による柄のにじみを抑制することが可能であり、優れた印刷適性を備えるとともに、フィラーの添加量が少なくても、十分な不燃効果を得ることが可能な、発泡積層シートを提供することが可能となる。
これに加え、耐傷性の向上と、インキの印刷による柄のにじみを抑制することが可能であり、優れた印刷適性を備えるとともに、フィラーの添加量が少なくても、十分な不燃効果を得ることが可能な、積層シート1を製造することが可能となる。
このため、十分な防火性能を有するとともに、厚さのばらつきや面荒れの発生を抑制することが可能な、発泡積層シートを製造することが可能となる。
これに加え、耐傷性の向上と、インキの印刷による柄のにじみを抑制することが可能であり、優れた印刷適性を備えるとともに、フィラーの添加量が少なくても、十分な不燃効果を得ることが可能な、発泡積層シートを製造することが可能となる。
(1)第一実施形態では、積層シート1及び発泡積層シートの構成を、基材2と、発泡剤含有樹脂層4を備える構成としたが、積層シート1及び発泡積層シートの構成は、これに限定するものではない。
すなわち、例えば、図2中に表すように、積層シート1及び発泡積層シートの構成を、基材2と、発泡剤含有樹脂層4に加え、さらに、下側非発泡樹脂層20Aと、上側非発泡樹脂層20Bを備える構成としてもよい。
上側非発泡樹脂層20Bは、下側非発泡樹脂層20Aと同様、樹脂分を含有するとともに、発泡剤を含有しない層であり、発泡剤含有樹脂層4の基材2と対向する面と反対の面に形成されている。
以上により、非発泡樹脂層20は、発泡剤含有樹脂層4の基材2と対向する面及び基材2と対向する面と反対の面のうち少なくとも一方の面に形成され、且つ樹脂分を含有する。
実施例1の発泡積層シートは、以下の手順で形成した。
まず、公知のTダイ押出機を用いて、基材に対し、下側非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層、上側非発泡樹脂層の順に積層した。その後、上側非発泡樹脂層の表面に対し、加速電圧が200[kV]であり、電子線量が20[KGy]の電子線を照射した。
次に、グラビア印刷により、上側非発泡樹脂層の表面に、例えば、布目模様等の模様を印刷した絵柄層を形成した。
さらに、230[℃]の加熱発熱炉内で、発泡剤含有樹脂層が含有する発泡剤を発泡させた後、エンボス形状付き冷却ロールと加圧ロールの間を通過させて、上側非発泡樹脂層の表面に凹凸模様を形成し、実施例1の発泡積層シートを形成した。
・基材
材料:裏打紙(興人(株)製、商品名:「WK−665T」、米秤量:65[g/m2])
・下側非発泡樹脂層
厚さ:10[μm]
材料:低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、商品名:「LJ802A」、100質量部)
・発泡剤含有樹脂層
厚さ:70[μm]
材料:以下の材料を混合した樹脂組成物
第一のポリエチレン(東ソー(株)製、商品名:「ペトロセン 209」、密度:0.924、70質量部)
第二のポリエチレン(三井化学(株)製、商品名:「タフマー DF7350」、密度:0.870、30質量部)
水酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製、商品名:「BF013」、粉状品(50%平均粒子径:1μm)、80質量部)
アゾジカルボンアミド(ADCA)系発泡剤(永和化成工業(株)製、商品名:「ビニホールAC#3C−K2」、粉状品、7質量部)
ステアリン酸亜鉛(日東化成工業(株)製、商品名:「Zn−St」、粉状品、5質量部)
安定剤(日本合成化学(株)製、商品名:「ノイライザーP」、粉状品、2質量部)
・上側非発泡樹脂層
厚さ:10[μm]
材料:低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、商品名:「LJ802A」、100質量部)
実施例2の発泡積層シートは、発泡剤含有樹脂層が、水酸化アルミニウムの代わりに、水酸化マグネシウム(神島化学工業(株)製、商品名:「マグシーズN-4」、粉状品、80質量部)を含有している点を除き、実施例1の発泡積層シートと同様である。
実施例3の発泡積層シートは、以下の手順で形成した。
まず、公知のTダイ押出機を用いて、基材に対し、下側非発泡樹脂層、発泡剤含有樹脂層、上側非発泡樹脂層の順に積層した。
次に、グラビア印刷により、上側非発泡樹脂層の表面に、例えば、布目模様等の模様を印刷した絵柄層を形成した。
さらに、230[℃]の加熱発熱炉内で、発泡剤含有樹脂層が含有する発泡剤を発泡させた後、エンボス形状付き冷却ロールと加圧ロールの間を通過させて、上側非発泡樹脂層の表面に凹凸模様を形成した。
その後、温度が40[℃]であり、湿度が90[%]の環境下で、72時間のエージングを行い、実施例3の発泡積層シートを形成した。
・発泡剤含有樹脂層
厚さ:70[μm]
材料:以下の材料を混合した樹脂組成物
第一のポリエチレン(東ソー(株)製、商品名:「ペトロセン 209」、密度:0.924、49質量部)
第二のポリエチレン(三井化学(株)製、商品名:「タフマー DF7350」、密度:0.870、30質量部)
水酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製、商品名:「BF013」、粉状品(50%平均粒子径:1μm)、80質量部)
アゾジカルボンアミド(ADCA)系発泡剤(永和化成工業(株)製、商品名:「ビニホールAC#3C−K2」、粉状品、7質量部)
ステアリン酸亜鉛(日東化成工業(株)製、商品名:「Zn−St」、粉状品、5質量部)
シラン架橋性樹脂(三菱化学(株)製、商品名:「リンクロン XCF710N」、ポリエチレンベース、20質量部)
架橋触媒(三菱化学(株)製、商品名:「リンクロン LZ013」、ポリエチレンベース、1質量部)
なお、実施例3においては、他の実施例及び比較例と異なり、シラン架橋性樹脂と架橋触媒を樹脂分として含有することで、樹脂分の100質量部を構成している。
実施例4の発泡積層シートは、発泡剤含有樹脂層が含有する水酸化アルミニウムの含有量を300質量部とした点を除き、実施例1の発泡積層シートと同様である。
実施例5の発泡積層シートは、樹脂分を含有する下記の非発泡樹脂層をさらに備えることを特徴とする点を除き、実施例1の発泡積層シートと同様である。なお、非発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層の基材と対向する面及び基材と対向する面と反対の面のうち少なくとも一方の面に形成される。
・非発泡樹脂層
厚さ:10[μm]
材料:ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名:「ペトロセン 209」、密度:0.924、100質量部)
比較例1の発泡積層シートは、発泡剤含有樹脂層が含有する水酸化アルミニウムの構成が、以下の構成である点を除き、実施例1の発泡積層シートと同様である。
水酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製、商品名:「SB303」、粉状品(50%平均粒子径:27μm)、80質量部)
比較例2の発泡積層シートは、発泡剤含有樹脂層が含有する水酸化アルミニウムの含有量を350質量部とした点を除き、実施例1の発泡積層シートと同様である。
実施例1から実施例5の発泡積層シートと、比較例1及び比較例2の発泡積層シートに対し、それぞれ、以下の方法に従い、性能評価(印刷適性、製膜安定性、総発熱量)を行った。発泡積層シートの構成は表1中に表し、評価結果は表2中に表す。
印刷適性の評価は、JIS K6768に規定されている「ポリエチレンおよびポリプロピレンフィルムのぬれ試験方法」により行った。
そして、ぬれ指数標準液がNo.36以上である場合に「○」と評価した。
製膜安定性の評価は、目視により行った。
そして、製膜時に大きな不具合がない場合に「○」と評価し、製膜時に端部等に亀裂が入るなどの不具合がある場合に「△」と評価し、製膜時に膜が切れてしまい成形不可である場合に「×」と評価した。
総発熱量は、ISO5660で規定する発熱性試験法に基づいて測定した。
そして、総発熱量が7.2MJ/m2以下である場合に「○」と評価した。
なお、実施例1の総発熱量は「6.8MJ/m2」であり、実施例2の総発熱量は「7.0MJ/m2」であり、実施例3の総発熱量は「6.9MJ/m2」であり、実施例4の総発熱量は「7.0MJ/m2」であった。また、実施例5の総発熱量は「7.2MJ/m2」であった。さらに、比較例1の総発熱量は「8.1MJ/m2」であり、比較例2の総発熱量は「5.6MJ/m2」であった。
表2中に表されるように、比較例1の発泡積層シートは、実施例1から実施例5の発泡積層シートと、比較例2の発泡積層シートと比較して、総発熱量が高く(7.2MJ/m2を超えているため、評価「×」)、防火性能が低いことを示す評価結果であった。
また、比較例2の発泡積層シートは、実施例1から実施例5の発泡積層シートと、比較例1の発泡積層シートと比較して、製膜安定性が低く、厚さのばらつきや、面荒れの発生を抑制することが困難であることを示す評価結果であった。
以上により、実施例1から実施例5の発泡積層シートは、比較例1及び比較例2の発泡積層シートと比較して、高い防火性能を有するとともに、厚さのばらつきや面荒れの発生を抑制することが可能であることが確認された。
Claims (7)
- 基材と、
前記基材に積層され、且つ樹脂分及び発泡剤を含有する発泡剤含有樹脂層と、を備える積層シートであって、
前記発泡剤含有樹脂層は、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物を、前記樹脂分の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有し、
ISO5660で規定する発熱性試験法に基づいて測定した発熱量が、7.2MJ/m2以下であることを特徴とする積層シート。 - 前記水和金属化合物は、水酸化アルミニウムまたは水酸化マグネシウムを含むことを特徴とする請求項1に記載した積層シート。
- 前記発泡剤含有樹脂層の前記基材と対向する面及び基材と対向する面と反対の面のうち少なくとも一方の面に形成され、且つ樹脂分を含有する非発泡樹脂層をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載した積層シート。
- 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載した積層シートが備える前記発泡剤含有樹脂層が含有する前記発泡剤を発泡させて形成されていることを特徴とする発泡積層シート。
- 前記基材からの距離が最も遠い面にエンボス加工が施されていることを特徴とする請求項4に記載した発泡積層シート。
- 基材に樹脂分及び発泡剤を含有する発泡剤含有樹脂層が積層されている積層シートの製造方法であって、
前記発泡剤含有樹脂層に、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物を、前記樹脂分の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有させる化合物含有工程と、
前記化合物含有工程の後工程であり、前記基材に前記発泡剤含有樹脂層を積層して積層シートを形成する積層シート形成工程と、を備えることを特徴とする積層シートの製造方法。 - 基材に樹脂分及び発泡剤を含有する発泡剤含有樹脂層が積層されている発泡積層シートの製造方法であって、
前記発泡剤含有樹脂層に、50%平均粒子径が5μm以下の水和金属化合物を、前記樹脂分の100質量部に対して80質量部以上350質量部以下の範囲内で含有させる化合物含有工程と、
前記化合物含有工程の後工程であり、前記基材に前記発泡剤含有樹脂層を積層して積層シートを形成する積層シート形成工程と、
前記積層シート形成工程の後工程であり、前記発泡剤含有樹脂層が含有する前記発泡剤を発泡させる発泡剤発泡工程と、を備えることを特徴とする発泡積層シートの製造方法。
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