JP2018189743A - 焦点検出装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 一対の撮像領域の一方のみに光学像が存在してしまうような場合でも、高速な焦点検出を行うことのできる焦点検出装置およびその制御方法を提供する。【解決手段】 焦点検出の対象の被写体の像が、一対の撮像領域の一方に存在しない場合、一方の撮像領域により受光された光学像の位置、及び、前記撮影レンズの情報に基づいて、撮影レンズのデフォーカス量の取り得る範囲を算出する。【選択図】 図6

Description

本発明は、被写体の焦点状態を検出する焦点検出装置に関するものである。
一眼レフカメラ等の撮像装置には、位相差検出方式の焦点検出システムが搭載されているものがある。位相差検出方式の焦点検出システムは、撮影レンズの射出瞳の異なる領域を通過した一対の光学像を一対のセンサで受光して得られる位相差(像ずれ量)に基づいて、撮影レンズのデフォーカス量を算出するシステムをいう。
位相差検出方式の焦点検出システムでは、撮影レンズのデフォーカス量が所定よりも大きい場合、一対のセンサの一方のみに光学像が存在してしまい、像ずれ量を検出できないことがあった。
例えば、特許文献1に記載の撮像装置では、位相差検出方式の焦点検出が不可能な場合、コントラスト検出方式の焦点検出を行うことにより、位相差検出方式の焦点検出範囲外の被写体の焦点検出を可能としている。
特開2015−1653号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、位相差検出方式の焦点検出をできないため、位相差検出方式の焦点検出により実現していた高速な焦点検出を達成することが困難であった。
そこで、本発明は、特定の被写体の光学像が、一対の撮像領域の一方に存在しない場合でも、高速な焦点検出を行うことのできる焦点検出装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の技術的特徴として、前記撮影レンズを通過した被写体光であって、前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域を通過した一対の光学像を受光する一対の撮像領域を有するセンサを備えた焦点検出装置の制御方法であって、特定の被写体を検出する検出ステップと、前記特定の被写体の光学像が、前記一対の撮像領域の一方に存在しない場合、前記光学像の位置、及び、前記撮影レンズの情報に基づいて、前記撮影レンズのデフォーカス量の取り得る範囲を算出するデフォーカス量範囲算出ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、特定の被写体の光学像が、一対の撮像領域の一方に存在しない場合でも、高速な焦点検出を行うことができる。
焦点検出装置が用いられた撮像装置の一例についてその構成を示す図である。 図1に示す焦点検出装置の構成についてその一例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われる焦点検出動作の一例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われる焦点検出動作の他の例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われるデフォーカス量範囲算出動作の一例を説明するための図である。 図5に示す一例から想定されるデフォーカス量範囲の一例を説明するための図である。 図5に示す一例から想定されるデフォーカス量範囲の他の例を説明するための図である。 図1に示す撮影レンズのデフォーカス特性を示す図である。 図1に示すカメラにおける撮影動作を説明するためのフローチャートである。 図9に示す焦点調整動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態による焦点検出装置の一例について図面を参照して説明する。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態による焦点検出装置が用いられた撮像装置の一例についてその構成を示す図である。
図示の撮像装置は、例えば、一眼レフカメラ(以下、カメラという)であり、カメラ本体200を有している。カメラ本体200には、撮影レンズ100がマウント部のレンズ装着機構を介して着脱可能に取り付けられる。マウント部には、電気接点ユニット104が設けられている。カメラ本体200は、撮影レンズ100と電気接点ユニット104を介して通信を行い、撮影レンズ100内のフォーカスレンズ101を制御する。
被写体からの光線束は、撮影レンズ100を介してカメラ本体200内のメインミラー201に導かれる。メインミラー201は、撮影光路内に光軸に対して斜めに配置されて、被写体からの光線束を上方のファインダ光学系に導く第1の位置(図示した位置)と、撮影光路外に退避する第2の位置とに移動が可能である。
メインミラー201の中央部はハーフミラーになっており、メインミラー201が第1の位置の状態であるときには、被写体からの光線束の一部が該ハーフミラー部を透過する。ハーフミラー部を透過した光線束は、メインミラー201の背面側に設けられたサブミラー202で反射し、焦点検出装置300に導かれる。一方、メインミラー201で反射した光線束は、撮像センサ205と光学的に共役な位置に配置された焦点検出板206上に一次結像する。一次結像した光線束によって形成された被写体像は、焦点検出板206に拡散され、ファインダ視野マスク207を通過し、ファインダ内表示部208を透過し、ペンタプリズム209によって正立像に変換される。正立像は、接眼レンズ210によって拡大され、撮影者により観察される。
ファインダ視野マスク207は、焦点検出板206の近傍に配置されており、焦点検出板206で拡散されて透過した光の周辺部を遮光することによって撮像センサ205で撮像される領域を撮影者に視認させる。
ファインダ内表示部208は、高分子分散液晶パネルであり、焦点検出板206の近傍に配置されている。また、ファインダ内表示部208は、焦点検出動作の状態表示、焦点検出領域、絞り値やシャッタ速度等、カメラの各種撮影情報を被写体光に重畳して表示し、光学ファインダを覗いている撮影者により観察される。
焦点検出板206で拡散されて透過した光の一部は、測光レンズ211を透過し、測光センサ212上に二次結像して、測光センサ212が受光する。
メインミラー201が第2の位置に退避した際には、サブミラー202もメインミラー201に対して折り畳まれて撮影光路外に退避する。これにより、撮影レンズ100からの光線束は、機械シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ204を通過し、撮像センサ205に至る。フォーカルプレーンシャッタ204は、撮像センサ205に入射する光量を制限する。撮像センサ205は、光電変換画素を2次元に配置したエリアセンサであり、撮影レンズ100により形成された被写体像を光電変換して電気信号を出力する。
カメラ本体200は、カメラ全体の制御を司るCPU213を有する。CPU213は、電気接点ユニット104を介して、撮影レンズ100内のレンズ制御回路103と通信を行う。レンズ制御回路103は、CPU213からの信号に応じてレンズ駆動機構102を制御し、フォーカスレンズ101を光軸方向に駆動して焦点調整を行う。レンズ駆動機構102は、ステッピングモータ等を駆動源として有する。
また、CPU213には、記憶手段であるEEPROM214が接続されている。EEPROM214は、カメラを制御する上で調整が必要なパラメータや、カメラ個体の識別を行うための固有の情報であるカメラID(識別)情報や、カメラの製造工程において取得された撮影に関するパラメータの調整値等を記憶している。
また、CPU213には、撮影者が意思をカメラに伝えるための不図示の操作検出部が接続されている。操作検出部は、レリーズボタンや選択ボタン等の操作を検出する。
外部表示部215は、撮像センサ205で撮像された画像データや撮影者が設定する項目等を表示するための表示装置であり、一般にはカラーの液晶表示素子により構成される。CPU213に接続される不図示の表示制御部は、外部表示部215及びファインダ内表示部208の表示を制御する。
[焦点検出装置の構成]
次に、本実施形態に係るカメラの焦点検出装置300の構成について説明する。
図2は、図1に示す焦点検出装置の構成についてその一例を説明するための図である。
サブミラー202で反射された被写体光は、焦点検出装置300内のAF視野マスク301の開口部、AFフィールドレンズ302、AF絞り303の開口部、AF二次結像レンズ304を順に通過し、AFセンサ305に到達する。
AF視野マスク301は、矩形状の開口部を有しており、撮影レンズ100を通過した被写体光を制限する。AFフィールドレンズ302は、撮影レンズ100の不図示の瞳内の一対の領域と、AF絞り303の開口部とを、光学的に共役な関係に位置付ける。AF二次結像レンズ304は、一対のレンズ304A及び304Bを有している。一対のレンズ304A及び304Bは、撮影レンズ100を通過した被写体光を、撮影レンズ100の不図示の射出瞳の異なる領域ごとに縦方向に分割し、AFセンサ305上に結像させる。
なお、本実施形態では、射出瞳の分割方向が縦方向の場合について説明するが、本発明はこれに限定されず、分割方向が横方向、その他の方向、または、これらの方向を組み合わせた場合にも適用することが可能である。
AFセンサ305は、光電変換画素を2次元に配置したエリアセンサであり、AF二次結像レンズ304によって結像されたAF像を光電変換して電気信号をCPU213に出力する。焦点調整動作は、主にAF対象被写体の決定動作、焦点検出動作、デフォーカス量範囲算出動作、レンズ駆動動作により構成される。
[AF対象被写体の決定動作]
AF対象被写体の決定動作は、撮影者が事前に設定した任意選択モードまたは自動選択モードにより、AF対象被写体400(後述する図3で示す)を決定することをいう。任意選択モードでは、撮影者が撮影範囲内の焦点検出範囲内の任意の領域を選択し、その領域に位置する被写体をAF対象被写体400に決定する。自動選択モードでは、CPU213が、AFセンサ305のAF像の出力に基づいて、所定のアルゴリズムに則りAF対象被写体400を決定する。例えば、CPU213は、撮影範囲内に所定の色を有する被写体、人物の顔等の所定の形体を有する被写体またはコントラストの高い被写体が存在する場合には、前記被写体をAF対象被写体400に決定する。なお、その際にCPU213は、AF対象被写体400の像の大きさを検出する。
[焦点検出動作]
焦点検出動作は、CPU213が、AFセンサ305のAF像の出力から、デフォーカス量d[mm]を算出することをいう。デフォーカス量dは、メインミラー201が撮影光路外に退避する第2の位置において、撮影レンズ100によってAF対象被写体が結像する位置と、撮像センサ205の位置との撮影レンズ100の光軸方向のずれ量をいう。撮影レンズ100の焦点状態は、デフォーカス量dの値によって、d≒0(所定の許容誤差範囲内)の場合にインフォーカス状態、その他の場合にデフォーカス状態と分類される。
図3及び図4を参照して、焦点検出動作について説明する。
図3は、図1に示すカメラで行われる焦点検出動作の一例を説明するための図である。そして、図3(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図3(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。なお、図3においては、インフォーカス状態でかつAF対象被写体の像高=0の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。
図3(A)は、撮影範囲内におけるAF対象被写体の位置とAF視野範囲を示す。撮影範囲2050は、メインミラー201が撮影光路外に退避する第2の位置において撮像センサ205上に形成される被写体像のうち、撮像センサ205の出力に基づいて撮影画像として生成される範囲をいう。
図3(B)は、AFセンサ305上に結像されたAF像を示す。有効画素範囲3050は、AFセンサ305の光電変換画素が配置された範囲である。AF像305A、305Bは、それぞれ一対のレンズ304A及び304Bによって、AFセンサ305上に結像された像である。
インフォーカス状態の像ずれ量(位相差)p[mm]、及び、AF像305A、305Bの原点306A、306Bの座標は、カメラ本体200の製造工程においてEEPROM214に記憶されている。
図3(A)におけるAF視野範囲205A、205Bは、それぞれAF像305A、305Bに対応する視野範囲を示している。また、焦点検出範囲205Cは、AF視野範囲205A及び205Bの共通範囲をいい、斜線の領域で表される。インフォーカス状態では、図3(A)で示すように、AF視野範囲205A、205B及び焦点検出範囲205Cは、完全に重なっている。
図4は、図1に示すカメラで行われる焦点検出動作の他の例を説明するための図である。そして、図4(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図4(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。
なお、図4においては、デフォーカス状態でかつAF対象被写体の像高=0の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。また、ここでは、デフォーカス状態は、d<0の場合、いわゆる前ピン状態である。
図4(A)で示すように、デフォーカス状態では、AF視野範囲205Aと205Bは、縦方向にかつ光軸に対してそれぞれ対称にシフトするため、完全には重ならない。そのため、その共通範囲である焦点検出範囲205Cは、インフォーカス状態に対して狭くなる。
ここで、デフォーカス量dの算出方法について説明する。CPU213は、AFセンサ305の光電変換画素のうち、AF像305A、305B内のそれぞれのAF対象被写体400を含む列の出力信号に対して公知の相関演算を実行することにより、像ずれ量p[mm]を算出する。そして、CPU213は、次の式(1)により、像ずれ量差Δp[mm]を、式(2)により、デフォーカス量dを算出する。なお、式(2)は、AF二次結像レンズ304の像倍率や光学的な敏感度等の設計パラメータに基づいて決定されたものである。
Δp=p−p (1)
d=100×Δp/(2−Δp) (2)
以上、AF対象被写体の像高=0の場合における焦点検出動作について説明した。AF対象被写体の像高≠0の場合であっても、AF対象被写体400が焦点検出範囲205Cに存在する場合、同様にデフォーカス量dの算出が可能である。
[デフォーカス量範囲算出動作]
次に、デフォーカス量範囲算出動作について説明する。
図5は、図1に示すカメラで行われるデフォーカス量範囲算出動作の一例を説明するための図である。そして、図5(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図5(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。なお、図5においては、デフォーカス状態であり、かつ、AF対象被写体400が、AF像305Aまたは305Bの一方のみに存在する場合における撮影範囲およびAF像が示されている。
図5(B)に示すように、AF対象被写体400は、AF像305Aのみに含まれており、AF像305Bには含まれていない。そのため、像ずれ量pを算出できないため、デフォーカス量dを算出できない。
そこで、デフォーカス量範囲算出動作を行う。デフォーカス量範囲算出動作は、主に像ずれ量に基づく範囲及び撮影レンズの情報に基づく範囲の算出によって構成される。ここで、AF像305A及び305Bの縦の長さをL、原点座標306Aに対するAF対象被写体400の縦方向の原点座標をa、AF対象被写体400の縦方向の長さをbとする。
図6及び図7を参照して、像ずれ量に基づく範囲の算出方法について説明する。図5(B)では、前ピン状態(d<0)であるか、後ピン状態(d>0)であるか不明であるため、場合分けして算出する。
図6は、図5に示す一例から想定されるデフォーカス量範囲の一例を説明するための図である。そして、図6(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図6(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。図6においては、図5から想定される前ピン状態(d<0)のうち、デフォーカス量dの絶対値が最小の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。
図6(B)において、非検出AF対象被写体401は、AFセンサ305に検出されないAF対象被写体である。このときの像ずれ量pfwdは、次の式(3)により表される。
fwd=p+a−(L+b)/2 (3)
図6(B)における像ずれ量pfwdを用いて、前ピンの状態に取り得る像ずれ量pは、以下の式(4)により表される。
p≦pfwd (4)
図7は、図5に示す一例から想定されるデフォーカス量範囲の他の例を説明するための図である。そして、図7(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図7(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。図7においては、図5から想定される後ピン状態(d>0)のうち、デフォーカス量dの絶対値が最小の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。
図7(B)において、像ずれ量pbwdは、次の式(5)により表される。
bwd=p+a+(L+b)/2 (5)
図7(B)における像ずれ量pbwdを用いて、後ピンの状態に取り得る像ずれ量pは、以下の式(6)により表される。
p≧pbwd (6)
式(1)、(3)乃至(6)より、図5から取り得る像ずれ量差Δpの範囲は、次の式(7)で表される。
Δp≦a−(L+b)/2、または、Δp≧a+(L+b)/2 (7)
次に、図8を参照して、撮影レンズの情報に基づく範囲の算出方法について説明する。図8は、図1に示す撮影レンズのデフォーカス特性を示す図である。図8のグラフの横軸はフォーカス位置FPであり、縦軸はデフォーカス量dである。フォーカス位置FPとは、撮像センサ205上に結像される像点に対応する物点と、撮像センサ205の距離であり、フォーカスレンズ101の位置により変化する。FPclsは、フォーカス位置FPの最小値であり、いわゆる最短撮影距離である。撮像センサ205から被写体までの距離である撮影距離が最短撮影距離の場合のグラフDcls、及び、無限遠の場合のグラフDinfを例として示す。ここで、フォーカス位置FP’に対して、AF対象被写体400の撮影距離が最短撮影距離であるときのデフォーカス量をd’cls、無限遠であるときのデフォーカス量をd’infとする。撮影距離が最短撮影距離FPcls以上であるとき、フォーカス位置FP’において、デフォーカス量dの取り得る範囲は、次の式(8)で表される。
d’cls≦d≦d’inf (8)
例えば、L=2、a=0.7、b=0.2、撮影レンズ100の焦点距離f=300、FPcls=2000、FP’=5000(単位は全て[mm])のとき、式(7)及び式(8)は、次の式(9)及び(10)で表される。
d≦−16.7、または、d≧900 (9)
−20.2≦d≦44.7 (10)
デフォーカス量dの取り得る範囲は、式(9)及び(10)の共通範囲であるため、次の式(11)で表される。
−20.2≦d≦−16.7
以上、デフォーカス量範囲算出動作について説明した。デフォーカス量範囲算出動作を行うことにより、デフォーカス量の範囲を限定できるため、後述するサーチレンズ駆動動作によって、フォーカスレンズを焦点検出動作が可能な位置に駆動するまでの時間を短縮できる。特に、上記のようにデフォーカス方向を特定できる場合、時間短縮の効果は大きい。以上により、所定の被写体に対する撮影レンズがデフォーカス状態であり、所定の被写体の像が一対の光学像の一方のみに存在する場合でも、位相差検出方式による高速な焦点検出を行うことができる。
レンズ駆動動作については後述する。
[メインフロー]
図9及び図10を参照して、本実施形態に係るカメラの撮影動作を説明する。
図9は、図1に示すカメラにおける撮影動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS01でカメラの電源がONになると、ステップS02に移る。カメラの電源がONになるまで、ステップS01が繰り返される。
ステップS02で、CPU213は、撮影者によってレリーズボタンが半押しされたか(SW1がONか)否かを確認する。レリーズボタンが半押しされたことを確認すると、ステップS03に移る。レリーズボタンが半押しされたことが確認されるまで、ステップS02が繰り返される。
ステップS03で、CPU213の制御のもと、焦点調整動作が行われる。焦点調整動作が完了すると、ステップS04に移る。
ステップS04で、CPU213の制御のもと、露出制御動作が行われる。CPU213は、測光センサ212の出力に基づいて、AF対象被写体400を主とする被写界を適切な露出で撮影するための露出制御値を算出する。露出制御値が算出されると、ステップS05に移る。
ステップS05で、CPU213は、撮影者によってレリーズボタンが全押しされたか(SW2がONか)否かを確認する。レリーズボタンが全押しされたことを確認すると、ステップS06に移る。レリーズボタンが全押しされたことが確認されるまで、ステップS05が繰り返される。
ステップS06では、CPU213の制御下、ミラーアップ動作が行われる。メインミラー201及びサブミラー202が第2の位置に退避すると、ステップS07に移る。
ステップS07で、CPU213の制御下、画像記録が行われる。CPU213は、不図示のシャッタ制御部、絞り駆動部、撮像センサ制御部にステップS04で算出された露出制御値に基づいて決定された各種信号を送信する。撮像センサ205は撮影レンズ100によって投影された被写体像を光電変換し、電気信号を出力する。撮像センサ205に出力された電気信号は、不図示の撮像センサ制御部及び画像処理部により処理され、撮影画像が生成される。生成された撮影画像は、SDカード等、カメラ本体200に接続されている不図示の記録メディアに記録される。画像記録が完了すると、カメラの全体フローは完了する。
[焦点調整動作のフロー]
図10は、図9に示す焦点調整動作を説明するためのフローチャートである。
ステップS301で、CPU213の制御のもと、既述したAF対象被写体の決定動作が行われ、AF対象被写体400が決定される。AF対象被写体400が決定されると、ステップS302に移る。
ステップS302で、焦点検出動作の可否判定が行われる。CPU213は、AF対象被写体400がAF像305A及び305Bに含まれる場合、焦点検出動作が可能であると判定し、その他の場合、不可能であると判定する。焦点検出動作が可能であると判定された場合、ステップS308に移り、不可能であると判定された場合、ステップS303に移る。
ステップS303で、デフォーカス量範囲算出動作の可否判定が行われる。CPU213は、AF対象被写体400がAF像305A又は305Bの一方のみに含まれる場合、デフォーカス量範囲算出動作が可能であると判定し、その他の場合、不可能であると判定する。デフォーカス量範囲算出動作が可能であると判定された場合、ステップS304に移り、不可能であると判定された場合、焦点調整動作のフローは完了する。
ステップS304で、既述したデフォーカス量範囲算出動作が行われ、CPU213は、取り得るデフォーカス量dの範囲を算出する。取り得るデフォーカス量dの範囲が算出されると、ステップS305に移る。
ステップS305で、CPU213の制御のもと、焦点検出可能な範囲にフォーカスレンズ101を駆動するためのサーチレンズ駆動動作が行われる。CPU213は、ステップS304で算出された取り得るデフォーカス量dの範囲をもとに、所定の関係式を用いて取り得るレンズ駆動量範囲を算出する。そして、CPU213は、取り得るレンズ駆動量範囲、かつ、サーチレンズ駆動動作により駆動されていない範囲のうち、その絶対値が最小となるレンズ駆動量を決定する。レンズ制御回路103は、CPU213の信号に応じてレンズ駆動機構102を制御し、フォーカスレンズ101を駆動する。フォーカスレンズ101の駆動が完了すると、ステップS306に移る。
ステップS306で、ステップS302と同様に焦点検出動作の可否判定が行われる。焦点検出動作が可能であると判定された場合、ステップS308に移り、不可能であると判定された場合、ステップS307に移る。
ステップS307で、フォーカスレンズ101がレンズ駆動量範囲の全範囲を駆動したか否かの判定が行われる。CPU213は、フォーカスレンズ101がステップS305で算出された取り得るレンズ駆動量範囲の全範囲を駆動したと判定した場合、焦点調整動作のフローは完了し、その他の場合、ステップS305に移る。
ステップS308で、既述した焦点検出動作が行われ、CPU213は、デフォーカス量dを算出する。デフォーカス量dが算出されると、ステップS309に移る。
ステップS309で、CPU213の制御のもと、通常のレンズ駆動動作が行われる。CPU213は、ステップS308または後述するS310で算出された最新のデフォーカス量dをもとに、所定の関係式を用いてレンズ駆動量を算出する。レンズ制御回路103は、CPU213の信号に応じてレンズ駆動機構102を制御し、フォーカスレンズ101を駆動する。フォーカスレンズ101の駆動が完了すると、ステップS310に移る。
ステップS310で、再び既述した焦点検出動作が行われ、CPU213は、デフォーカス量dを算出する。デフォーカス量dが算出されると、ステップS311に移る。
ステップS311で、撮影レンズ100の焦点状態の判定が行われる。CPU213は、ステップS310で算出されたデフォーカス量dの絶対値が所定のデフォーカス量許容値dTH以下である場合、すなわち、|d|≦dTHの場合、インフォーカス状態であると判定し、その他の場合、デフォーカス状態であると判定する。インフォーカス状態であると判定された場合、ステップS312に移り、デフォーカス状態であると判定された場合、ステップS309に移る。
ステップS312で、ファインダ内表示部208は、焦点調整動作の結果を表示する。ファインダ内表示部208は、前記表示制御部の信号に基づいて、AF対象被写体400の位置の領域を点灯することにより、焦点調整に成功したことを撮影者に視認させる。ファインダ内表示部208が点灯すると、焦点調整動作のフローは完了する。
以上のように、所定の被写体に対する撮影レンズがデフォーカス状態であり、所定の被写体の像が一対の光学像の一方のみに存在する場合に、デフォーカス量範囲算出動作を行う。これにより、後のサーチレンズ駆動動作において、フォーカスレンズ101の駆動範囲を取り得るデフォーカス量範囲に限定できるため、サーチレンズ駆動動作の時間を短縮することができる。以上により、位相差検出方式による高速な焦点検出を行うことができる。
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば上記実施形態では、撮像センサ205とは異なるセンサであるAFセンサ305及びAF二次結像レンズ304を有する焦点検出装置300を用いて、位相差検出方式の焦点検出をするカメラ本体200について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、焦点検出装置300を用いずに、焦点検出用画素を有する撮像センサ205の前にマイクロレンズアレイを配置することにより、撮像センサ205の出力をもとに位相差検出方式の焦点検出をするカメラ本体200についても適用することが可能である。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮影レンズ
200 カメラ本体
300 焦点検出装置
304 AF二次結像レンズ
305 AFセンサ
305A,305B AF像
400 AF対象被写体

Claims (7)

  1. 特定の被写体を検出する検出手段と、
    撮影レンズを通過した被写体光であって、前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域を通過した一対の光学像を受光する一対の撮像領域を有するセンサと、
    前記特定の被写体の光学像が、前記一対の撮像領域の一方に存在しない場合、前記光学像の位置、及び、前記撮影レンズの情報に基づいて、前記撮影レンズのデフォーカス量の取り得る範囲を算出するデフォーカス量範囲算出手段と、を有することを特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記デフォーカス量範囲算出手段は、デフォーカスの方向を特定することを含むことを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 前記撮影レンズの情報は、前記撮影レンズの焦点距離、最短撮影距離、フォーカス位置のうち、少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の焦点検出装置。
  4. 前記一対の撮像領域を有するセンサは、2次元に配置された光電変換画素を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  5. 前記撮影レンズの焦点状態が前記デフォーカス量範囲算出手段により算出された前記撮影レンズのデフォーカス量の取り得る範囲に含まれるように、前記撮影レンズに含まれるフォーカスレンズの駆動を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  6. 撮像手段と、前記焦点検出装置で駆動された前記撮影レンズを通過した被写体像を前記撮像手段で撮像し、画像ファイルとして記録する記録手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の焦点検出装置を有する撮像装置。
  7. 撮影レンズを通過した被写体光であって、前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域を通過した一対の光学像を受光する一対の撮像領域を有するセンサを備えた焦点検出装置の制御方法であって、
    特定の被写体を検出する検出ステップと、
    前記特定の被写体の光学像が、前記一対のセンサの一方に存在しない場合、前記光学像の位置、及び、前記撮影レンズの情報に基づいて、前記撮影レンズのデフォーカス量の取り得る範囲を算出するデフォーカス量範囲算出ステップと、を有することを特徴とする制御方法。
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