JPH0772765B2 - カメラの自動合焦装置 - Google Patents

カメラの自動合焦装置

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JPH0772765B2
JPH0772765B2 JP1294594A JP29459489A JPH0772765B2 JP H0772765 B2 JPH0772765 B2 JP H0772765B2 JP 1294594 A JP1294594 A JP 1294594A JP 29459489 A JP29459489 A JP 29459489A JP H0772765 B2 JPH0772765 B2 JP H0772765B2
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focus
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aperture
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透 福原
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、撮影光学系の焦点検出を正確に行なうことが
できるカメラの自動焦点検出装置に関する。
従来、カメラの自動合焦装置は、撮影レンズを透過した
被写体光を光電変換手段上に導き、該光電変換手段の出
力より、該光電変換手段上に導かれる光にて形成される
被写体像の最良像面とフィルム面に共役な焦点検出面と
のズレ量、即ちデフォーカス量を求め、該デフォーカス
量がゼロになるように撮影レンズを駆動して合焦状態を
得ていた。
一方、撮影レンズには球面収差等が存在し、該球面収差
は撮影レンズの繰り出し量に応じて変化する。従って光
電変換手段を含む焦点検出系の開口相当F値と、実際に
制御される制御F値との相違等により、撮影レンズの繰
り出し位置に応じ光電変換手段上に導かれる光にて形成
される被写体像の最良像面と、撮影時にフィルム面上に
導かれる光にて形成される被写体像の最良像面との相対
的な関係は変化する。よって前述した従来装置の如く、
撮影レンズの位置に拘わらず単にデフォーカス量をゼロ
にするように撮影レンズを駆動する場合には充分に精度
の高い焦点調節はできない。
本発明はこのように従来、考慮されていなかった撮影レ
ンズ繰り出し量に応じて変化する球面収差等による誤差
を初めて考慮し、従来よりもより一層正確な焦点調節を
可能とすることを目的とするものである。
以下本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
第1図は焦点検出装置の例を示すものである。この装置
は撮影レンズ1の射出瞳1′において光軸に関して対称
な2領域1A、1Bの光を、フイルム面と共役な位置2に配
置されたレンズレツトアレイ3を通して、CCD型イメー
ジセンサー、あるいは、MOS型イメージセンサーのよう
な一対の自己走査型光電素子アレイ4に入射させ、これ
らの光電素子アレイ4からの出力信号の位相差によつて
焦点検出を行なうものである。光電素子アレイ4のA群
(A0…Ai…An)には射出瞳1′の領域1′Aからの光が
入射し、光電素子アレイ4のB群(B0…Bi…Bn)には射
出瞳1′の領域1′Bからの光が入射するので、各々の
光電素子アレイ群の出力信号は、それに対応した射出瞳
の領域からくる光によつて作られる被写体像を表わす信
号となる。ここではフイルム面と共役な面2が焦点検出
面となつている。第2図のように、合焦状態にある場合
には射出瞳1′の2つの領域1′A、1′Bを通過して
フイルム面と共役な位置2にできる2つの被写体像は光
軸に垂直な面上で一致する。
従つて、光電素子アレイ4のA群の出力信号と、同じく
B群の出力信号も第3図に示すようにずれがなく一致す
る。
次に第4図のように後ピン状態にある場合には射出瞳
1′の2つの領域1′A、1′Bを通過してできる2つ
の被写体像の位置はフイルム面と共役な位置2上でずれ
を生ずる。
従つて光電素子アレイ4のA群の出力信号とB群の出力
信号は第5図に示すように位相差d1を生ずる。
次に第6図のように前ピン状態にある場合には、射出瞳
1′の2つの領域1′A、1′Bを通過してできる2つ
の被写体像の位置はフイルム面と共役な位置2上で、前
述の後ピンの場合とは反対方向にずれを生ずる。従つて
光電素子アレイ4のA群の出力信号とB群の出力信号は
第7図に示すように後ピンの場合とは逆の位相差d2を生
ずる。
以上の如く上記のような焦点検出装置を用いると、光電
素子アレイ4のA群とB群の出力信号の位相差が0のと
きを合焦状態として検出し、又、位相差の符号により前
ピン、後ピンを検出することができる。さらに、位相差
の量d1、d2を検出することにより、前ピンもしくは後ピ
ンである状態の、合焦状態からのピントずれ量を検出す
ることができる。
第8図はこのような焦点検出装置を一眼レフレツクスカ
メラに組み込んだ例を示すものである。撮影レンズ1は
カメラボデイ5に着脱可能な交換レンズである。クイツ
クリターンミラー6は中央部が半透鏡で構成されており
反射光をフアインダ光学系7、8、9へ導くとともに、
透過光をサブミラー10へ導く。サブミラー10はカメラボ
デイ底面に配置したレンズレツトアレイ3及び光電変換
素子アレイ4へクイツクリターンミラー6の透過光を導
く。2′はフイルム面を示す。レンズレツトアレイ3及
び光電変換素子アレイ4は前述と同様にフイルム面2′
と共役な位置及びその近傍に配置されている。焦点検出
は絞り開放の状態で行なわれるが、焦点検出光学系の開
口相当F値は、焦点検出の為の光束が使用交換レンズの
絞り開放状態における射出瞳の中に収まるよう、すなわ
ち焦点検出光束が全ての使用交換レンズの絞り開放状態
における射出瞳によりケラレを生じないよう定められて
いる。したがつてこの開口相当F値は交換レンズが変つ
ても一定である。尚、焦点検出光学系の開口相当F値
は、厳密にいえば各光電交換素子の受光面の大きさ、受
光面の向き、レンズレツトアレイとの間隔等によつて決
まる。
今、カメラボテイ5に装着された交換レンズが第9図の
aに示すような球面収差を有し、該交換レンズの開放F
値がF1.2であつて、焦点検出用光学系の開口相当F値
(θ)がF8であつたとする。交換レンズ1の絞りが開放
の状態で焦点検出を行なえば焦点検出光学系の開口相当
F値はレンズ1の開放F値F1.2とは無関係にF8で一定で
あるからこのF値における最良像面が焦点検出面2上に
きたとき交換レンズ1が合焦状態になつたことが検出さ
れる。焦点検出面2はF8での最良像面位置、すなわち第
9図のa1に相当する位置であり、このa1の位置で焦点検
出が行なわれることになる。このような位置で合焦状態
を検出した後シヤツタレリーズ操作を行なうと、この操
作に連動して撮影レンズ1の駆動が禁止され該レンズが
その位置に保持される。同時に撮影レンズ1の絞りが絞
り込まれていき、F1.2の時に最良像面であつた位置a2
ら最良像面位置が近軸像点0に向かつて移動していく。
そして適正露出を得るF値がF5.6であつたとすると絞り
がF5.6になつた時点でこの絞りの駆動が停止される。そ
の時の最良像面位置はa3である。光電変換素子はF8にお
ける最良像面位置を検出しているのに対し、撮影レンズ
の絞りはF5.6で停止されてしまうからF5.6における最良
像面位置a3と焦点検出時の最良像面位置a1との間には光
軸上で(a3−a1)の差が生ずることになる。もちろん絞
りがF8になるように制御されればこの時の最良像面位置
はa1となり、フイルム露光時と焦点検出時の各最良像面
位置は一致し、フイルム2′上に撮影レンズ1の最良像
面がきて、正確にピントの合つた撮影がなされる。しか
し上述の如くフイルム露光時と焦点検出時のF値が異な
ると撮影レンズ1の最良像面位置a3がa1から(a3−a1
だけずれてしまい、正しく合焦状態を検出しているにも
かかわらずフイルム露光時には正確にピントの合つた撮
影がなされない。このことはフイルム露光時に撮影レン
ズ1のF値がF8に制御されない限りいえる。
次に、交換レンズ1を異なる種類の交換レンズに交換し
た場合について述べる。例えば新たに装着された交換レ
ンズが第9図のbに示すような球面収差を有し、該交換
レンズの開放F値がF1.4であつたとする。もちろん焦点
検出光学系の開口相当F値はF8で一定である。このよう
に収差曲線が異なると、レンズレツトアレイ3及び光電
変換素子アレイ4がカメラボデイ5に固定されていて、
かつ焦点検出光学系の開口相当F値がF8で一定だとする
と、焦点検出面2上に最良像面がくる位置は収差図上b1
となる。したがつて第9図の収差図上では焦点検出面2
が近軸像点0からずれた位置b1に固定されていることに
なり、このb1の位置で焦点検出が行なわれることとな
る。そして合焦検出後絞りを絞り込んでいけば前述と同
様にF1.4の時の最良像面であつた位置b2から最良像面位
置が近軸像点0に向かつて移動していき、絞りが適正露
出を得るF値で停止された時の最良像面位置b3はb1から
(b3−b1)だけずれ、やはり正確にピントの合つた撮影
をなすことはできない。また収差曲線がaのレンズとb
のレンズとでは同じF値でフイルム露光を行なつたとし
ても焦点検出面2と制御されたF値における最良像面位
置との間のずれ量(a3−a1)、(b3−b1)がレンズごと
に異なる。すなわち交換レンズによつて収差曲線が異な
る場合には、同様に合焦検出がなされ、フイルム露光時
に絞りが同じF値に制御されたとしても、該F値におけ
る最良像面位置a3、b3と焦点検出面a1、b1との間のずれ
量(a3−a1)、(b3−b1)が異なつてしまう。
さらに各種の交換レンズをカメラボデイ5に装着しても
焦点検出が可能であるようにする為には、各種交換レン
ズの絞り開放状態において焦点検出光束がケラレではな
らない。
第10図はこれを説明する図である。同図において、a′
は交換レンズaの開放状態における射出瞳、b′は交換
レンズbの開放状態における射出瞳、c′は交換レンズ
cの開放状態における射出瞳をそれぞれ表わしており、
θは焦点検出光学系の開口相当F値に相当している。こ
れらからわかるように焦点検出光学系の開口相当F値は
必然的に大きな値になる。従つて第9図において述べた
撮影時のピントのずれ量は焦点検出光学系の開口相当F
値が大きい値に設定される程、またフイルム露光時の制
御F値が小さい値に制御される程大きくなり、フイルム
面2′上に正確にピント合わせをすることができなくな
る。このような欠点は次に説明するカメラボデイ5に設
けられた電気的な処理系によつて解決される。これまで
述べてきた装置の電気的な処理系を示す第11図におい
て、1は光軸方向に移動可能な撮影レンズ、3はレンズ
レツトアレイ、4は公電変換素子アレイである。このレ
ンズレツトアレイ3と光電変換素子アレイ4は第8図の
如くカメラボデイ5の底部に固定されている。このよう
な焦点検出光学系の開口相当F値は、どのような交換レ
ンズ1が装着されてもの使用交換レンズ1の絞り開放状
態における射出瞳からの光がケラレを生じないよう定め
られており、装着される交換レンズが変つても一定であ
る。前述した例でいえばこの開口相当F値はF8である。
したがつて光電変換素子アレイ4の出力は交換レンズ1
が絞り開放の状態において常にF8における出力となる。
焦点検出回路11は光電変換素子アレイ4の出力を受け、
A群の出力とB群の出力との位相差d1、d2を検出する。
変換回路12は焦点検出回路11の出力を受け、位相差がゼ
ロである状態、すなわち焦点検出面2上に開口相当F値
における最良像面がある状態からピントが光軸方向へど
の程度ずれているかを算出する。A/Dコンバータ13は変
換回路12の出力をA/D変換し、ピントのずれている量を
デジタル信号化する。以下これをピントずれ検出量と称
す。レンズ識別信号回路14は交換レンズ鏡筒に設けられ
た信号ピンより信号を受け、カメラボデイ5に装着され
た交換レンズがどのようなタイプかを識別し、交換レン
ズのタイプに応じた信号を発する。すなわち第9図を用
いて説明すれば回路14は装着されたレンズの収差曲線が
aの収差曲線をとるかbの収差曲線をとるかを信号ピン
から信号を受けることによつて識別する為の回路であ
り、その交換レンズのタイプに応じた信号を発生する。
制御絞り信号回路15はF値を手動で設定する場合には、
交換レンズ鏡筒に設けられ絞り環に連動して変位する信
号ピンから信号を受け、手動制御F値に応じた信号を発
生する。またカメラボデイ5内の自動露出制御回路によ
つて適正露出を得る為のF値を自動的に設定する場合に
は、この自動露出制御回路より信号を受け、自動制御F
値に応じた信号を発生する。このようにして信号回路15
はフイルム露光時に実際に制御されるF値に応じた信号
を発生する。デコーダ16は信号回路14及び15から信号を
受け、両信号に応じたアドレス信号(デジタル信号)を
出力する。記憶回路17は、開口相当F値における交換レ
ンズの最良像面とその制御F値における最良像面位置と
がどの程度ずれるか記憶しており、デコーダ16のアドレ
ス信号を受けてそのズレ量に応じた信号をデジタル信号
として出力する。これを第9図を用いて説明すれば記憶
回路17はカメラボデイ5に装着された交換レンズのタイ
プ及び制御絞り値に応じて(a3−a1)あるいは(b3
b1)の出力をデジタル信号として発する。
以下この出力を交換レンズ及び制御絞り値に応じたピン
ト補正量と称す。尚このピント補正量(a3−a1)、(b3
−b1)は撮影レンズ1が光軸方向に沿つて移動しても
(すなわち撮影倍率が変化しても)ほぼ一定である。補
正回路18はA/D変換回路13と記憶回路17の各出力を受
け、両出力を加算する。すなわちこの加算出力は焦点検
出面2と被写体像の開口相当F値における最良像面との
ずれ量に相当する信号(ピントずれ検出量)と、開口相
当F値における最良像面と制御F値における最良像面と
のずれ量に相当する信号(ピント補正量)とを加算した
ものであり、換言すればフイルム露光時の最良像面をフ
イルム面2′上へ導く為のレンズ駆動量に相当する。
補正回路18の出力がゼロであればフイルム面2′上に正
確にピントが合つていることがわかり、補正回路18の出
力がゼロ以外のデジタル出力であればフイルム面2′上
に正確にピントが合つていないことがわかる。焦点検出
当初の状態では、カウンタ19はリセツトされており、比
較回路20は補正回路18とカウンタ19の出力を受け、補正
回路18の出力をそのままデジタル信号として出力する。
表示回路21は補正回路18の出力を受け、表示素子22を駆
動する。このようにして表示素子22は、フイルム露光時
の最良像面をフイルム面2′上に正確に導く為のレンズ
駆動量を表示する。モータ制御回路23は比較回路20の出
力を受け、モータ24を駆動する。モータ24はレンズ1を
光軸方向で駆動する。もちろんモータ制御回路23は比較
回路20からの信号によりモータ24の回転方向をも制御
し、フイルム露光時の最良像面がフイ面2′に近づく方
向へレンズ1を駆動する。パルス発生器25はレンズ1の
移動に応じたパルスを発生し、カウンタ19はパルス発生
器25の出力パルス計数する。比較回路20は補正回路18の
デジタル値とカウンタ19の計数値とを比較し、この計数
値が補正回路18のデジタル値に一致した時に合焦状態、
すなわちフイルム露光時の最良像面がフイルム面2′上
にきたことを判別する。表示回路21はレンズ1が移動し
ている間、焦点検出回路20の比較出力を受け、表示素子
22はその間常時合焦状態に至るまでのレンズ駆動量を表
示する。そして合焦状態が得られるとこれを表示する。
モータ制御回路23は合焦状態が得られると、すなわち比
較回路20の比較出力がゼロになるとモータ24を停止す
る。比較回路20は合焦状態となると同時にカウンタ19へ
リセツト信号を伝達してこれをゼロ復帰させ、また焦点
検出回路11へスタート信号を送つて再び焦点検出動作を
開始させる。こうして遂時、被写体に焦点を合わせるよ
う焦点調節動作が行なわれる。撮影者が表示素子22によ
る表示により合焦状態を確認した後に、シヤツタボタン
を押し込んでシヤツタレリーズ動作に入れば交換レンズ
鏡筒内の絞りが開放状態から所定のF値まで絞り込ま
れ、クイツクリターンミラー6がアツプし、シヤツタ幕
の走行がなされる。このようにしてフイルム露光がなさ
れるが、本実施例は装着される交換レンズに応じて、ま
たフイルム露光時に制御されるF値に応じて最良像面が
フイルム上に来るよう補正してあるので常にピントが正
確にあつた撮影ができる。
これまでの実施例では自動的に合焦状態を得る装置につ
いて述べてきたが、この装置からモータ制御回路23とモ
ータ24を除去し、距離環を手で操作することにより合焦
状態を得るようにしてもよい。その場合表示素子22によ
る表示より距離環の操作方向、すなわちレンズ1の移動
すべき方向を知ることもできる。
また、各交換レンズの鏡筒にレンズの操出量に連動して
変位する信号ピンを設けるとともに、カメラボデイ5側
には回路14や15と同様にそのレンズ操出量に応じて出力
電圧を変化する信号回路を設け、この信号回路の出力デ
コーダ16に入力させることによりレンズ1の撮影倍率の
変化に伴なうピントのずれを補正してやることも可能で
ある。
また、前記実施例では交換レンズ1がカメラボデイに装
着された時、その装着されたレンズがどのようなタイプ
のものか(どのような収差曲線のものか)を判別する為
に、交換レンズ1のレンズ鏡筒に設けられた1つの信号
ピンによりカメラボデイ5側へ信号の伝達を行なつてい
た。しかしながら交換レンズ1の鏡筒に、交換レンズの
焦点距離を伝達する為の信号ピンと、絞りの開放F値を
伝達する為の信号ピンとを設け、両信号ピンの信号をと
もにカメラボデイ側へ伝達してやることにより両信号の
組み合わせで、装着された交換レンズがどのようなタイ
プのレンズであるかを識別してもよい。第12図はこのよ
うな別実施例を示すものである。第12図において、開放
F値信号回路26は交換レンズがカメラボデイ5へ装着さ
れた時にこの交換レンズの鏡筒に設けられた開放F値信
号ピンにより抵抗値を変える可変抵抗26aを含み、交換
レンズの開放F値に応じた電圧を出力する。焦点距離信
号回路27は交換レンズがガメラボデイ5へ装着された時
にこの交換レンズの鏡筒に設けられた焦点距離信号ピン
により抵抗値を変える可変抵抗27aを含み、交換レンズ
の焦点距離に応じた電圧を出力する。加算回路28は開放
F値信号回路26と焦点距離信号回路27の出力を合成し、
レンズ識別信号回路14と同様の信号を出力する。すなわ
ち回路26、27、28が第11図の回路14に相当する回路であ
る。加算回路28の出力はデコーダ16へ入力され前記実施
例(第11図参照)と同様に処理される。本実施例の場
合、同一の焦点距離及び開放F値を有するレンズは同種
類のレンズとみなされ、記憶回路17の出力であるピント
補正量は同一となる。
また、第9図に示した収差曲線が非常に近似した異種類
の交換レンズについて、それらのレンズ群のいずれが装
着されても回路14の出力を一定の信号とするよう定める
ことが考えられる。もちろん収差曲線が全く異なる交換
レンズについては回路14の出力が変わることはいうまで
もない。
これまで述べてきた実施例は、フイルム露光時に絞りが
開放の状態から最小開口の状態までのいずれに制御され
た場合にも最良像面がフイルム面上にくるよう補正して
いた。しかしながら焦点検出用光学系の開口相当F値は
前述の如く大きなF値に定められている。したがつて絞
りが小さなF値に制御される程、ピントずれ量は大きく
なる可能性がある。このようなことを考慮すると絞りが
開放あるいはその近傍に制御される場合にのみ前記実施
例のような補正をしてやつてもよい。
これまで述べた実施例は、可視光によつて形成される被
写体像より焦点検出を行ない、可視光によつて形成され
る被写体像をフイルム面に導く場合あるいは赤外光によ
つて形成される被写体像より焦点検出を行ない、赤外光
によつて形成される被写体像をフイルム面に導びく場合
に適用される。次に赤外光によつて焦点検出を行ない、
可視光によつて形成される被写体像をフイルム面に導び
く場合について述べる。
光電変換素子4が赤外光に高い感度を有する場合は、撮
影レンズ1の透過光に含まれる赤外光の最良像面が焦点
検出面2上に来た時に焦点検出回路11は合焦状態と検出
する。しかしながら赤外光と可視光では同じ光学系を通
過してきても波長の相違に基づく色収差により最良像面
位置がずれてしまう。よつて第11図あるいは第12図の装
置をそのまま使つても撮影レンズ透過光に含まれる可視
光の最良像面をフイルム面2′上にもつてくるというこ
とはできない。
そこで第13図に示す如く装着されるレンズの赤外光に関
する収差曲線a′及び可視光に関する収差曲線aによ
り、焦点検出光学系の開口相当F値における赤外光の最
良像面位置(開口相当F値がF8の場合はa1′)と、フイ
ルム露光時の各制御F値における可視光の最良像面位置
(制御F値がF5.6の場合はa3)との関係を求め、前記赤
外光の最良像面位置と前記可視光の各最良像面位置との
間のずれ量(a1′+a3)を算出しておけばよい。この量
がピント補正量である。もちろんこのピント補正量はカ
メラボデイに装着可能な各交換レンズごとに算出してお
く。そして各交換レンズにおける各制御F値に対応した
前記ピント補正量を予め記憶回路17に記憶させておけば
よい。こうすることによりカメラボデイ5に交換レンズ
1が装着され、制御されるべきF値が決定されると、レ
ンズ識別信号回路14からその交換レンズを識別する信号
が、また制御絞り信号回路15から制御されるF値に対応
した信号がそれぞれデコーダ16に伝達され、デコーダ16
は両信号に対応した信号をアドレス信号として記憶回路
17へ伝達する。記憶回路17はこのアドレス信号に応じ
て、装着された交換レンズ及び制御されるF値に対応し
た前記ピント補正量(a1′+a3)をデジタル信号として
出力する。一方、A/D変換回路13は、カメラボデイ5に
位置を固定された焦点検出面2と赤外光により形成され
る開口相当F値での最良像面のずれ量、すなわちピント
ずれ検出量をデジタル信号として出力している。よつて
このA/D変換回路13の出力と記憶回路17の出力よい、補
正回路18は赤外光によつて形成される開口相当F値での
最良像面及び焦点検出面2の間のずれ量(ピントずれ検
出量)と、レンズの制御F値における可視光の最良像面
及び赤外光での開口相当F値における最良像面の間の位
置の差(a1′+a3)に相当する量(ピント補正量)とを
加算する。すなわち焦点検出をしている時に置かれてい
るレンズ位置からどの程度レンズ1を駆動したら制御F
値における可視光の最良像面がフイルム面上に位置する
ようになるか、そのレンズ駆動量が算出する。そしてこ
のレンズ駆動量に相当するだけレンズ1が移動すると補
正回路18とカウンタ19の出力が一致し比較回路20は合焦
状態になつたことを検出し、モータ24は停止する。この
ように赤外光で焦点検出をしても可視光の制御F値に応
じた最良像面は常にフイルム面上に位置づけられ、ピン
トが正確にあつた撮影ができる。
尚、この例の場合は第11図において回路11、12、13が撮
影光学系の赤外光に関する合焦状態を検出することにな
り、記憶回路17は撮影光学系の可視系と赤外光との最良
像面の位置ずれに基づくピント補正量を出力することに
なる。そして、補正回路18はこの2つの信号を受け可視
光の最良像面がフイルム面上にくるようなレンズ駆動量
を出力する。
尚、これまでの説明において焦点検出装置は撮影レンズ
の透過光を利用して検出を行なう、いわゆるTTLタイプ
のものを使用してきたが、焦点検出用の光学系が撮影レ
ンズとは別に存在する、いわゆる外光式の焦点検出装置
であっても良いことはもちろんである。この場合は開口
相当F値なるものは存在しないが、焦点検出光学系の検
出の基準となる位置、すなわち焦点検出面は検出光学系
の構成によつてある位置に定まつているので(これが第
9図のa1もしくはb1に相当することになる)、レンズの
制御F値によつて変化する最良像面の移動量を考慮して
補正を行なえばよい。これを交換レンズごとに行なうの
はもちろんである。
以上詳述した如く本発明によれば、ピントずれ量、即
ち、フィルム面に共役な面と開口相当F値により制限さ
れた光により焦点検出装置上に形成される最良像面(以
下F値像面と言う)との差が絞り値に応じて異なるのを
考慮するだけでなく、ピント補正量、即ち、開放或いは
その近傍に制御された絞りを通過した光によりフィルム
面上に形成される最良像面と開口相当F値により制限さ
れた光により焦点検出装置上に形成される最良像面との
差を考慮し、またこのピント補正量が繰り出し量に応じ
て変化することをも考慮して撮影レンズの合焦動作を行
なうので、撮影レンズの繰り出し量に拘わらず単に絞り
値に応じて異なる焦点位置の差を補正する合焦装置より
も合焦精度の高い合焦装置を得ることができる。
また実施例に記載の如く、撮影レンズ毎に異なる開放F
値、或いは撮影時に制御される制御F値等をさらに考慮
して撮影レンズを制御すれば、より合焦精度の高い合焦
装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を説明する為の基本的な原理
図、第2図〜第7図は第1図装置の焦点検出状態を説明
する図、第8図は第1図装置を一眼レフカメラに組み込
んだ状態を概略的に示す図、第9図は交換レンズの収差
図、第10図は交換レンズの絞り開放状態の射出瞳と焦点
検出光学系の開口相当F値との関係を説明する図、第11
図は本発明の一実施例である電気的な処理系のブロツク
図、第12図は本発明の別実施例を示すブロツク図、第13
図は赤外光の収差曲線と可視光の収差曲線との関係を示
す収差図である。 (主要部分の符号の説明) 1、3……焦点検出光学系 2……焦点検出面 4、11……焦点検出手段 15、16……制御F値信号手段 17……補正信号手段 18……検出信号補正手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 3/00 A (56)参考文献 特開 昭56−9728(JP,A) 特開 昭50−67650(JP,A) 特開 昭54−108628(JP,A) 特開 昭52−82419(JP,A) 特開 昭55−45031(JP,A) 特開 昭55−111928(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラに着脱可能であり絞りを内蔵した撮
    影レンズの透過光を、所定の開口相当F値を有する焦点
    検出装置に導き、該開口相当F値によって制限された光
    にて形成される被写体像の最良像面と、フィルム面に共
    役な面との差であるピントずれ量を検出するカメラにお
    いて、 前記撮影レンズのレンズ繰り出し量に応じた繰り出し信
    号を出力する信号出力手段と、 前記繰り出し信号に応じて変化するピント補正量であっ
    て、且つ前記撮影レンズの絞りが少なくとも開放或いは
    その近傍に制御される場合の、該撮影レンズ透過後フィ
    ルム面上に導かれる光により形成される被写体像の最良
    像面と、前記焦点検出装置に導かれる前記開口相当F値
    によって制限された光により形成される被写体像の最良
    像面との差に相当するピント補正量を出力する補正量発
    生手段と、 前記ピントずれ量と、前記ピント補正量とを加算して出
    力する補正信号出力手段と、 前記撮影レンズを駆動する為のモータと、 前記補正信号出力手段の加算出力を所定の値に減少せし
    めるように前記モータの作動を制御するモータ制御手段
    とを有することを特徴とするカメラの自動合焦装置。
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