JP2018116185A - 焦点検出装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 - Google Patents

焦点検出装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】撮影レンズがデフォーカス状態であっても位相差検出方式による焦点検出を行う。【解決手段】結像光学系は撮影レンズ100を通過した光を、撮影レンズの射出瞳の異なる領域に分割して、互いに分割方向の異なる第1の対の光学像および第2の対の光学像としてAFセンサ305に結像させる。CPU213は焦点検出の対象である被写体の像が、少なくとも第1の対の光学像の一方と第2の対の光学像の一方とに存在する所定の撮影シーンの場合、第1の対の光学像の一方と第2の対の光学像の一方とから得られるAFセンサの出力信号に基づいて、撮影レンズが合焦であるかを示す焦点状態の判定を行う。【選択図】図5

Description

本発明は、焦点検出装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置に関し、特に、一眼レフカメラなどの撮像装置で用いられる焦点検出装置に関する。
従来、一眼レフカメラなどの撮像装置において、撮影レンズのデフォーカス量を位相差検出方式によって検出する焦点検出システムが搭載されているものがある。そして、様々な撮影シーンにおいて焦点検出をするためには、焦点検出システムによって焦点状態を検出可能な焦点検出範囲を広くする必要がある。
一般に、位相差検出方式においては、その焦点検出範囲は撮影レンズのデフォーカス量の増大に伴って狭くなる。このため、撮影レンズがインフォーカス状態の場合には、焦点検出範囲内に位置する被写体であっても、撮影レンズがデフォーカス状態であるため、被写体が焦点検出範囲を外れる撮影シーンが存在する。そして、このような撮影シーンにおいては、焦点検出を行えないという問題がある。
このような問題に対処するため、位相差検出方式による焦点検出が不可能な撮影シーンにおいては、コントラスト検出方式による焦点検出を行うようにしたものがある。そして、ここでは、コントラスト検出方式によって位相差検出方式による焦点検出範囲外の被写体について焦点検出を行う(特許文献1参照)。
特開2015−1653号公報
ところが、特許文献1に記載の手法では、位相差検出方式による焦点検出ができない場合にコントラスト検出方式に切り替えているので、位相差検出方式のように、高速に焦点検出を行うことができない。
そこで、本発明の目的は、撮影レンズがデフォーカス状態であっても位相差検出方式による焦点検出を行うことのできる焦点検出装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明による焦点検出装置は、撮影レンズが合焦しているかを示す焦点状態を検出する焦点検出装置であって、撮影レンズを通過した光を前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域に分割して、互いに分割方向の異なる第1の対の光学像および第2の対の光学像を撮像素子に結像させる結像光学系と、焦点検出の対象である被写体の像が、少なくとも前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とに存在する所定の撮影シーンの場合、前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とから得られる前記撮像素子の出力信号に基づいて、前記撮影レンズが合焦であるかを示す焦点状態の判定を行う制御手段と、を有すること特徴とする。
本発明によれば、位相差検出方式における焦点検出範囲を拡大して、撮影レンズがデフォーカス状態であっても位相差検出方式による焦点検出を行うことができる。
本発明の実施の形態による焦点検出装置が用いられた撮像装置の一例についてその構成を示す図である。 図1に示す焦点検出部の構成についてその一例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われる通常方式の焦点検出動作の一例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われる通常方式の焦点検出動作の他の例を説明するための図である。 図1に示すカメラで行われる拡張方式の焦点検出動作の一例を説明するための図である。 図1に示すカメラにおける撮影動作を説明するためのフローチャートである。 図6に示す焦点調整動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態による焦点検出装置の一例について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態による焦点検出装置が用いられた撮像装置の一例についてその構成を示す図である。
図示の撮像装置は、例えば、一眼レフカメラ(以下単にカメラと呼ぶ)であり、カメラ本体200を有している。カメラ本体200には、撮影レンズユニット(以下単に撮影レンズと呼ぶ)100がマウント部に備えられたレンズ装着機構を介して着脱可能に取り付けられる。マウント部には、電気接点ユニット104が設けられている。カメラ本体200は、撮影レンズ100と電気接点ユニット104を介して通信を行い、撮影レンズ100に備えられたフォーカスレンズ101を制御する。
被写体からの光束(光学像)は、撮影レンズ100を介してカメラ本体200に備えられたメインミラー201に導かれる。メインミラー201は、撮影光路内において光軸に対して斜めに配置されており、光学像を上方のファインダ光学系に導く第1の位置(図1に示す位置)と撮影光路外に退避する第2の位置とに移動することができる。
メインミラー201の中央部はハーフミラーとなっており、メインミラー201が第1の位置の状態である場合には、光学像はハーフミラー部を透過する。ハーフミラー部を光学像は、メインミラー201の背面側に設けられたサブミラー202において反射し、焦点検出部300に導かれる。
一方、メインミラー201で反射した光学像は、撮像センサ205と光学的に共役な位置に配置された焦点検出板206上に一次結像する。そして、焦点検出板206で拡散されて透過した光(被写体像)は、ファインダ視野マスク207を通過して、ファインダ内表示部208を透過しペンタプリズム209によって正立像に変換される。この正立像は、接眼レンズ210によって拡大されて、撮影者によって観察される。
ファインダ視野マスク207は、焦点検出板206の近傍に配置されており、焦点検出板206で拡散されて透過した光の周辺部を遮光することによって撮像センサ205で撮像される領域を撮影者に視認させる。
ファインダ内表示部208は、例えば、高分子分散液晶パネルであり、焦点検出板206の近傍に配置される。また、ファインダ内表示部208には、焦点検出動作の状態表示、焦点検出領域、絞り値、およびシャッタ速度などカメラの各種撮影情報が被写体像に重畳して表示される。これによって、撮影者は光学ファインダを介して各種撮影情報を確認することができる。
焦点検出板206で拡散されて透過した光は、測光レンズ211を透過して測光センサ212上に二次結像する。これによって、測光センサ212は被写体像を受光する。
メインミラー201が第2の位置に退避した際には、サブミラー202もメインミラー201に対して折り畳まれて撮影光路外に退避する。これによって、撮影レンズ100からの光束(光学像)は、機械的シャッタであるフォーカルプレーンシャッタ204を通過して、撮像センサ205に至る。フォーカルプレーンシャッタ204は、撮像センサ205に入射する光量を制限する。撮像センサ205は、光電変換画素を2次元マトリックス状に配置したエリアセンサであり、撮影レンズ100により形成された被写体像を光電変換して電気信号を出力する。
カメラ本体200には、カメラ全体の制御を司るCPU213が備えられている。CPU213は、電気接点ユニット104を介して、撮影レンズ100に備えられたレンズ制御回路103と通信を行う。レンズ制御回路103は、CPU213からの指示に応じてレンズ駆動機構102を制御して、フォーカスレンズ101を光軸に沿って駆動し焦点調整を行う。なお、レンズ駆動機構102には、ステッピングモータなどの駆動源が備えられている。
図示のように、CPU213には、記憶部であるEEPROM214が接続されている。EEPROM214には、カメラを制御する上で調整が必要なパラメータ、カメラ個体の識別を行うための固有情報であるカメラID(識別)情報、およびカメラの製造工程で得られた撮影に関するパラメータの調整値などが記憶されている。
さらに、CPU213には、撮影者の操作を検出する操作検出部(図示せず)が接続されている。そして、操作検出部は、レリーズボタンおよび選択ボタンなどの操作を検出する。
外部表示部215は、撮像センサ205で得られた画像、撮影者によって設定される項目などを表示するための表示装置であり、一般には、カラーの液晶表示素子によって構成される。CPU213に表示制御部(図示せず)が接続されており、表示制御部はCPU213の制御下で外部表示部215およびファインダ内表示部208における表示を制御する。
図2は、図1に示す焦点検出部の構成についてその一例を説明するための図である。
図1に示すサブミラー202で反射した光学像は、焦点検出部300に備えられたAF視野マスク301、AFフィールドレンズ302、AF絞り303、およびAF二次結像レンズ304を通過して、AFセンサ(撮像素子)305に結像する。なお、AF視野マスク301、AFフィールドレンズ302、AF絞り303、およびAF二次結像レンズ304は結像光学系を構成する。
AF視野マスク301は、矩形状の開口部を有しており、撮影レンズ100を通過した光学像を規制する。AFフィールドレンズ302は、撮影レンズ100における瞳の一対の領域とAF絞り303の開口部とを光学的に共役な関係に位置付ける。AF二次結像レンズ304は、図中縦方向に沿って配置された一対のレンズ304VAおよび304VBと横方向に沿って配置された一対のレンズ(図示せず)とを有している。
縦方向の一対のレンズ304VAおよび304VBと横方向の一対のレンズとは、撮影レンズ100における瞳(射出瞳)を縦および横の分割方向に分割した二対の領域を通過する光学像をAFセンサ305に結像する。AFセンサ305は、複数の光電変換画素を2次元マトリックス状に配列したエリアセンサであり、AF二次結像レンズ304によって結像されたAF像を光電変換して電気信号(出力信号)をCPU213に出力する。
焦点調整を行う際には、主に、AF対象被写体の決定動作、焦点検出動作、およびレンズ駆動動作が行われる。
AF対象被写体の決定動作においては、撮影者が予め設定した任意選択モード又は自動選択モードに応じて、AF対象被写体を決定する。任意選択モードでは、撮影者が撮影範囲に含まれる焦点検出範囲において任意の領域を選択する。そして、当該選択された領域に位置する被写体をAF対象被写体として決定する。
自動選択モードでは、CPU213はAFセンサ305のAF像出力に基づいて、所定のアルゴリズムに応じてAF対象被写体400を決定する。例えば、CPU213は、撮影範囲において所定の色を有する被写体、人物の顔等の所定の形体を有する被写体、又はコントラストの高い被写体などをAF対象被写体400として決定する。
焦点検出動作においては、CPU213は、AFセンサ305のAF像出力に基づいてデフォーカス量dを算出する。なお、デフォーカス量dとは、メインミラー201が撮影光路外に退避する第2の位置において、撮影レンズ100によってAF対象被写体が結像する位置と撮像センサ205の位置との光軸方向のずれ量をいう。
デフォーカス量dがd≒0(所定の許容誤差範囲内)である場合、焦点状態はインフォーカス状態にあるという。そして、その他の場合には、焦点状態はデフォーカス状態にあるという。なお、焦点検出動作は、次に説明するように通常方式および拡張方式に大別される。
図3は、図1に示すカメラで行われる通常方式の焦点検出動作の一例を説明するための図である。そして、図3(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図3(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。なお、図3においては、インフォーカス状態でかつAF対象被写体の像高=0の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。
図3(A)において、撮影範囲2050は、図1に示すメインミラー201が撮影光路外に退避する第2の位置において撮像センサ205に形成される光学像(被写体像)であり、撮像センサ205の出力に基づいて撮影画像として生成される範囲をいう。ここでは、AF対象被写体400が、撮影範囲2050の中央に位置する(像高=0)場合が示されている。
図3(B)において、有効画素範囲3050は、AFセンサ305の光電変換画素が配置された範囲を示す。図中縦方向のAF像305VAおよび305VBと横方向のAF像305HAおよび305HBは、それぞれ縦方向の一対のレンズ304VAおよび304VBと横方向の一対のレンズによってAFセンサ305に結像された像である。
インフォーカス状態(合焦状態)における縦方向の像ずれ量(位相差)である縦方向のオフセット係数pV0とインフォーカス状態における横方向の像ずれ量である横方向のオフセット係数pH0とは、カメラ200の製造工程においてEEPROM214に記憶される。
図3(A)に示すAF視野範囲205VA、205VB、205HA、および205HBは、それぞれAF像305VA、305VB、305HA、および305HBに対応する視野範囲を示す。また、縦方向における焦点検出範囲205VはAF視野範囲205VAおよび205VBの共通範囲であり、横方向における焦点検出範囲205HはAF視野範囲205HAおよび205HBの共通範囲である。
インフォーカス状態においては、図3(A)に示すように、AF視野範囲205VA、205VB、205HA、および205HBと縦方向の焦点検出範囲205Vおよび横方向の焦点検出範囲205Hとは完全に重なっている。
図4は、図1に示すカメラで行われる通常方式の焦点検出動作の他の例を説明するための図である。そして、図4(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図4(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。
なお、図4においては、デフォーカス状態でかつAF対象被写体の像高=0の場合における撮影範囲およびAF像が示されている。また、ここでは、デフォーカス状態は、d<0の場合、所謂前ピン状態である。
図4(A)において、デフォーカス状態では、縦方向におけるAF視野範囲205VAおよび205VBは、縦方向にかつ光軸に対してそれぞれ対称にシフトするので、完全には重ならない。このため、その共通範囲である縦方向における焦点検出範囲205Vは、インフォーカス状態と比べて狭くなる。同様に、横方向における焦点検出範囲205Hもインフォーカス状態と比べて狭くなる。
ここで、縦方向のデフォーカス量dVの算出について説明する。CPU213は、AF像305VAおよび305VBにおいてAF対象被写体400を含む列に対して既知の相関演算を行って、縦方向の像ずれ量pVを求める。そして、CPU213は、次の式(1)によって、縦方向の像ずれ量pVと縦方向のオフセット係数pV0との差分に、縦方向のゲイン係数kVを乗算して縦方向のデフォーカス量dVを求める。
dV=kV(pV−pV0) (1)
ここで、kVは、固定値又は縦方向の像ずれ量pVの関数である。
さらに、CPU213は、縦方向のデフォーカス量dVの正確さを表す縦方向の信頼度TVを求める。この信頼度TVを求める際には、CPU213は、所定のアルゴリズムを用いて、コントラストの高さ等に応じて信頼度TVを求める。
同様に、CPU213は、次の式(2)によって、横方向の像ずれ量pH、横方向のオフセット係数pH0、および横方向のゲイン係数kHを用いて横方向のデフォーカス量dHを求める。
dH=kH(pH−pH0) (2)
そして、CPU213は、同様にして、横方向のデフォーカス量dHの正確さを表す横方向の信頼度THを算出する。
続いて、CPU213は、TV≧THの場合には、デフォーカス量dをd=dVとし、TV<THの場合には、デフォーカス量dをd=dHとする。さらに、CPU213はデフォーカス量dの正負(符号)に基づいてデフォーカスの方向(所謂前ピンか又は後ピンであるか)を検出する。
以上、AF対象被写体の像高=0の場合における通常方式の焦点検出動作について説明した。一方、AF対象被写体の像高≠0の場合であっても、AF対象被写体400が縦方向の焦点検出範囲205V又は横方向の焦点検出範囲205Hに存在する場合には、通常方式によってデフォーカス量dを算出することができる。
図5は、図1に示すカメラで行われる拡張方式の焦点検出動作の一例を説明するための図である。そして、図5(A)は撮影範囲におけるAF対象被写体の位置およびAF視野範囲を示す図であり、図5(B)は図2に示すAFセンサ305に結像されたAF像を示す図である。
なお、ここでは、所定の撮影シーンにおける撮影範囲およびAF像が示されている。そして、所定の撮影シーンとは、例えば、図5(B)に示すように、デフォーカス状態であって、かつAF対象被写体400が縦方向におけるAF像の一方305VAおよび横方向におけるAF像の一方305HAに含まれる撮影シーンをいう。さらに、図5(A)に示すように、AF対象被写体400は縦方向の焦点検出範囲205Vおよび横方向の焦点検出範囲205Hのいずれにも含まれない。所定の撮影シーンでは、AF対象被写体400は、AF像305VBの上側、AF像305HBの右側に外れており、ここでは、図5(B)においてAFセンサ305に検出されない被写体401として示されている。
CPU213は、AF像305VAおよび305HAにおけるAF対象被写体400の代表点の位置を求める。この演算は、AF像305VAおよび305HAにおいてAF対象被写体400の同一箇所について相関演算を行うために行われる。なお、代表点は、例えば、AF対象被写体400におけるエッジ部分などのコントラストの高い特徴点又は外形に基づいて求めた重心である。
ここで、拡張方式における縦方向のデフォーカス量d’Vの算出について説明する。CPU213は、AF像305VAおよび305VBにおけるAF対象被写体400を含む列であって、各代表点に対して相対位置が同一となる列について、既知の相関演算を行って縦方向の像ずれ量p’Vを求める。横方向のAF視野範囲205HAは、デフォーカスによって縦方向にはシフトしないので、インフォーカス状態の拡張方式における縦方向の像ずれ量であるオフセット係数p’V0およびゲイン係数k’Vは、次の式(3)および式(4)で表される。
p’V0=pV0/2 (3)
k’V=2kV (4)
CPU213は、拡張方式における縦方向のデフォーカス量d’Vを、次の式(5)によって算出する。
d’V=k’V(p’V−p’V0) (5)
さらに、CPU213は、拡張方式における縦方向のデフォーカス量d’Vの正確さを表す信頼度T’Vを算出する。また、CPU213は、同様にして、拡張方式における横方向のデフォーカス量d’Hを、横方向の像ずれ量p’H、横方向のオフセット係数p’H0、および横方向のゲイン係数k’Hを用いて、次の式(6)〜式(8)によって算出する。横方向のオフセット係数p’H0はオフセット係数の1/2倍であり、横方向のゲイン係数k’Hはゲイン係数kHの2倍である。
p’H0=pH0/2 (6)
k’H=2kH (7)
d’H=k’H(p’H−p’H0) (8)
そして、CPU213は、拡張方式における横方向のデフォーカス量d’Hの正確さを表す拡張方式の横方向の信頼度T’Hを算出する。
CPU213は、T’V≧T’Hの場合には、デフォーカス量dをd=d’Vとし、T’V<T’Hの場合には、デフォーカス量dをd=d’Hとする。
このようにして、拡張方式の焦点検出動作を行うことによって、通常方式の焦点検出動作では困難である所定の撮影シーンにおけるデフォーカス量dの算出が可能となる。つまり、デフォーカス状態における位相差検出方式の焦点検出範囲を拡大することができる。
上述の例では、所定の撮影シーンとして、AF対象被写体400が縦方向のAF像の一方305VAおよび横方向のAF像の一方305HAに含まれる撮影シーンを例に挙げたが、所定の撮影シーンにこのようなシーンには限定されない。
例えば、AF対象被写体400がコントラストの高い横線エッジ(つまり、横方向にコントラストを有しない被写体)であり、かつ縦方向のAF像305VAと横方向のAF像305HAおよび305HBに含まれる撮影シーンについて説明する。当該撮影シーンでは、通常方式の焦点検出動作によってデフォーカス量dの算出することは極めて困難である。このような撮影シーンであっても、拡張方式の焦点検出動作によれば、縦方向のAF像305VAおよび横方向のAF像305HA又は305HBに応じて縦方向のデフォーカス量d’Vを算出することができる。この結果、デフォーカス量dの算出が可能となる。
なお、上述の例では、p’V0、k’V,p’H、およびk’Hを求める際に、デフォーカス量dの算出で用いたパラメータpV0,kV,pHおよびkHを用いたが、p’V0、k’V,p’H、およびk’Hをパラメータとして記憶するようにしてもよい。
図6は、図1に示すカメラにおける撮影動作を説明するためのフローチャートである。なお、図示のフローチャートに係る処理は、CPU213の制御下で行われる。
まず、CPU213はカメラの電源がONであるか否かを判定する(ステップS601)。電源がOFFであると(ステップS601において、NO)、CPU213は待機する。一方、電源がONであると(ステップS601において、YES)、CPU213は、撮影者によってレリーズボタンが半押しされたか、つまり、スイッチSW1がONであるか否かを判定する(ステップS602)。
スイッチSW1がOFFであると(ステップS602において、NO)、CPU213は待機する。一方、スイッチSW1がONとなると(ステップS602において、YES)、CPU213は、後述する焦点調整動作を行う(ステップS603)。
焦点調整動作が完了すると、CPU213は露出制御動作を行う(ステップS604)。ここでは、CPU213は、測光センサ212の出力に基づいて、AF対象被写体400を主とする被写界を適切な露出で撮影するための露出制御値を算出する。
続いて、CPU213は、撮影者によってレリーズボタンが全押しされたか、つまり、スイッチSW2がONとなったか否かを判定する(ステップS605)。スイッチSW2がOFFであると(ステップS605において、NO)、CPU213は待機する。一方、スイッチSW2がONとなると(ステップS605において、YES)、CPU213はミラーアップ動作を行う(ステップS606)。
ステップS606において、メインミラー201およびサブミラー202を第2の位置に退避させると、CPU213は撮影動作を行う(ステップS607)。ここでは、CPU213は、シャッタ制御部、絞り駆動部、および撮像センサ制御部(ともに図示せず)をステップS604で求めた露出制御値に基づいて制御する。これによって、撮像センサ205は撮影レンズ100によって結像された光学像に応じた画像信号を出力する。
撮像センサ205の出力である画像信号は、撮像センサ制御部および画像処理部(図示せず)によって処理されて撮影画像(画像データ)とされる。そして、撮影動作が完了すると、CPU213は撮影動作(カメラ動作)を終了する。
図7は、図6に示す焦点調整動作を説明するためのフローチャートである。
焦点調節動作を開始すると、CPU213は、前述したようにして、AF対象被写体の決定動作を行ってAF対象被写体400を決定する(ステップS701)。そして、CPU213は通常方式の焦点検出動作が可能であるか否かを判定する(ステップS702)。
ステップS702の処理では、CPU213は、AF対象被写体400において縦方向のコントラストが”0”でなく、かつAF対象被写体400が縦方向のAF像305VA及び305VBに含まれると、通常方式の焦点検出動作が可能であると判定する。また、CPU213は、AF対象被写体400において横方向のコントラストが”0”でなく、かつAF対象被写体400が横方向のAF像305HAおよび305HBに含まれると、通常方式の焦点検出動作が可能であると判定する。その他の場合については、CPU213は通常方式の焦点検出動作が不可であると判定する。
通常方式の焦点検出動作が可能であると(ステップS702において、YES)、CPU213は、前述のようにして通常方式の焦点検出動作を行って、デフォーカス量dを求める(第1の算出処理:ステップS703)。
通常方式の焦点検出動作が不可であると(ステップS702において、NO)、CPU213は、拡張方式の焦点検出動作が可能であるか否かを判定する(ステップS704)。ここでは、CPU213は、AF対象被写体400がAF像305VAおよび305VBの少なくとも一方、そしてAF像305HAおよび305HBの少なくとも一方に含まれると、拡張方式の焦点検出動作が可能であると判定する。その他の場合については、CPU213は拡張方式の焦点検出動作が不可であると判定する。
拡張方式の焦点検出動作が可能であると(ステップS704において、YES)、CPU213は、前述のようにして拡張方式の焦点検出動作を行って、デフォーカス量dを求める(第2の算出処理:ステップS705)。一方、拡張方式の焦点検出動作が不可であると(ステップS704において、NO)、CPU213は焦点調整動作を終了する。
このように、CPU213は、所定の撮影シーンであるか否かに応じて、第1および第2の算出処理を選択的に行う。
ステップS703又はS705の処理の後、CPU213はレンズ駆動動作を行う(ステップS706)。ここでは、CPU213は、デフォーカス量dに基づいて、所定の関係式を用いてレンズ駆動量を算出する。そして、CPU213はレンズ制御回路103によってレンズ駆動機構102を駆動制御して、フォーカスレンズ101を光軸に沿って駆動する。
フォーカスレンズ101の駆動が完了すると、CPU213は再度、通常方式の焦点検出動作を行ってデフォーカス量dを算出する(ステップS707)。そして、CPU213は撮影レンズ100の焦点状態がインフォーカス状態であるか否かを判定する(ステップS708)。
ステップS708の処理では、CPU213は、ステップS307で求めたデフォーカス量dの絶対値が所定のデフォーカス量許容値dTH以下であると、つまり、|d|≦dTHであると、インフォーカス状態であると判定する。その他の場合については、CPU213はデフォーカス状態であると判定する。
インフォーカス状態であると判定すると(ステップS708において、YES)、CPU213はファインダ内表示部208に焦点調整動作の結果を表示する(ステップS709)。ここでは、CPU213は表示制御部によってAF対象被写体400の位置を含む領域を点灯して、焦点調整に成功したことを撮影者に視認させる。そして、CPU213は焦点調整動作を終了する。
デフォーカス状態であると判定すると(ステップS708において、NO)、CPU213はステップS706の処理に戻って、レンズ駆動動作を行う。
このように、本発明の実施の形態では、所定の撮影シーン(デフォーカス状態で、かつAF対象被写体が縦方向のAF像の一方および横方向のAF像の一方に含まれる撮影シーン)においては、拡張方式の焦点検出動作を行う。これによって、通常方式の焦点検出動作では困難であった所定の撮影シーンにおけるデフォーカス量dの算出が可能となる。言い替えると、本発明の実施の形態では、デフォーカス状態における位相差検出方式の焦点検出範囲を拡大することができる。
なお、上述の実施の形態では、撮像センサ205と異なるAFセンサ305およびAF二次結像レンズ304を有する焦点検出部300を用いて、位相差検出方式による焦点検出を行うカメラ200について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、焦点検出部300を用いることなく、焦点検出用画素を有する撮像センサ205にマイクロレンズアレイを配置して、撮像センサ205の出力に応じて位相差検出方式による焦点検出を行うようにしてもよい。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を焦点検出装置に実行させるようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムを焦点検出装置が備えるコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 撮影レンズユニット
200 カメラ本体
201 メインミラー
202 サブミラー
205 撮像センサ
213 CPU
300 焦点検出部
304 AF二次結像レンズ
305 AFセンサ
400 AF対象被写体

Claims (10)

  1. 撮影レンズが合焦しているかを示す焦点状態を検出する焦点検出装置であって、
    撮影レンズを通過した光を前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域に分割して、互いに分割方向の異なる第1の対の光学像および第2の対の光学像を撮像素子に結像させる結像光学系と、
    焦点検出の対象である被写体の像が、少なくとも前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とに存在する所定の撮影シーンの場合、前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とから得られる前記撮像素子の出力信号に基づいて、前記撮影レンズが合焦であるかを示す焦点状態の判定を行う制御手段と、
    を有すること特徴とする焦点検出装置。
  2. 前記制御手段は、前記焦点状態の判定を行う際、前記撮影レンズのデフォーカスの方向とそのデフォーカス量を求めることを特徴とする請求項1に記載の焦点検出装置。
  3. 前記撮像素子は、2次元マトリックス状に配列された複数の画素を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の焦点検出装置。
  4. 前記制御手段は、前記撮像素子の出力信号に基づいて、前記第1の対の光学像又は前記第2の対の光学像に前記被写体が存在するか否かを検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1の対の光学像又は前記第2の対の光学像の像ずれ量と所定の第1のオフセット係数との差分に所定の第1のゲイン係数を乗算して、前記撮影レンズを合焦させる際に用いる第1のデフォーカス量を算出する第1の算出処理と、前記第1の対の光学像の一方および前記第2の対の光学像の一方の像ずれ量と前記所定のオフセット係数に応じて決定される第2のオフセット係数との差分に、前記第1のゲイン係数に応じて決定される第2のゲイン係数を乗算して、前記撮影レンズを合焦させる際に用いる第2のデフォーカス量を算出する第2の算出処理を選択的に行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の焦点検出装置。
  6. 前記制御手段は、前記所定の撮影シーンの場合に前記第2の算出処理を行って、前記第2のデフォーカス量に応じて前記撮影レンズを制御することを特徴とする請求項5に記載の焦点検出装置。
  7. 前記第2のオフセット係数は、前記第1のオフセット係数の1/2倍であり、前記第2のゲイン係数は、前記第1のゲイン係数の2倍であること特徴とする請求項5又は6に記載の焦点検出装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の焦点検出装置と、
    前記焦点検出装置によって前記撮影レンズが合焦状態とされると、前記被写体を撮像して画像を得る撮像手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  9. 撮影レンズが合焦しているか示す焦点状態を検出する焦点検出装置の制御方法であって、
    撮影レンズを通過した光を前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域に分割して、互いに分割方向の異なる第1の対の光学像および第2の対の光学像を撮像素子に結像させる結像ステップと、
    焦点検出の対象である被写体の像が、少なくとも前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とに存在する所定の撮影シーンの場合、前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とから得られる前記撮像素子の出力信号に基づいて、前記撮影レンズが合焦であるかを示す焦点状態の判定を行う制御ステップと、
    を有すること特徴とする制御方法。
  10. 撮影レンズが合焦しているか示す焦点状態を検出する焦点検出装置で用いられる制御プログラムであって、
    前記焦点検出装置が備えるコンピュータに、
    撮影レンズを通過した光を前記撮影レンズの射出瞳の異なる領域に分割して、互いに分割方向の異なる第1の対の光学像および第2の対の光学像を撮像素子に結像させる結像ステップと、
    焦点検出の対象である被写体の像が、少なくとも前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とに存在する所定の撮影シーンの場合、前記第1の対の光学像の一方と前記第2の対の光学像の一方とから得られる前記撮像素子の出力信号に基づいて、前記撮影レンズが合焦であるかを示す焦点状態の判定を行う制御ステップと、
    を実行させること特徴とする制御プログラム。
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