JP2018189192A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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敏彦 青木
大樹 須山
Daiki Suyama
大樹 須山
広明 三治
Hiroaki Mitsuharu
広明 三治
夏木 佐田
Natsuki Sada
夏木 佐田
光広 市岡
Mitsuhiro ICHIOKA
光広 市岡
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Abstract

【課題】径方向寸法を小型化した車両用駆動装置を提供する。【解決手段】車輪の駆動力源となる回転電機2と、第1車輪に駆動連結される第1出力部材91と、第2車輪に駆動連結される第2出力部材92と、回転電機2からの駆動力を第1出力部材91と第2出力部材92とに分配する差動歯車装置5とを備えた車両用駆動装置100は、差動歯車装置5、第1出力部材91、第2出力部材92が回転電機2と同軸配置され、差動歯車装置5の第1分配出力要素B51と第1出力部材91との間に遊星歯車機構による第1出力減速装置71が設けられ、差動歯車装置5の第2分配出力要素B52と第2出力部材92との間に遊星歯車機構による第2出力減速装置72が設けられ、第1出力減速装置71及び第2出力減速装置72が、回転電機2と同軸配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、車輪の駆動力源となる回転電機と、2つの車輪に駆動連結される2つの出力部材と、2つの出力部材に回転電機からの駆動力を分配する差動歯車装置とを備えた車両駆動装置に関する。
下記に出典を示す特許文献1に開示された車両用駆動伝達装置は、車輪(14,14)の駆動力源となる電動機(24)と、2つの車輪(14,14)にそれぞれ駆動連結される2つのドライブシャフト(22,22)と、これらのドライブシャフト(22,22)に電動機(24)の駆動力を分配する差動歯車装置(36)と、を備えている(背景技術において括弧内に示す符号は参照する文献のもの)。また、電動機(24)と、差動歯車装置(36)との間には、遊星歯車機構による減速機(34)が備えられている。特許文献1では、電動機(24)、減速機(34)、差動歯車装置(36)、ドライブシャフト(22,22)は、回転軸が同軸となるように配置されており、車両用駆動装置の径方向寸法の小型化が行われている。
しかし、特許文献1では、差動歯車装置(36)よりも駆動力源となる電動機(24)の側の減速機(34)によって全ての減速を完了させているため、差動歯車装置(36)の出力におけるトルク(ドライブシャフト(22,22)におけるトルク)が大きくなり、このため、ドライブシャフト(22,22)の剛性を考慮すると、ドライブシャフト(22,22)の径を太くする必要がある。特許文献1の車両用駆動装置は、ドライブシャフト(22)が電動機(24)のロータ(60)を貫通するため、電動機(24)のロータ(60)も径方向に大きくなり、径方向寸法の小型化への余地が残されている。
また、下記に出典を示す特許文献2には、電動機(1)と、2つの車輪にそれぞれ駆動連結される2つの駆動軸(10a,10b)と、2つの駆動軸(10a,10b)に電動機(1)の駆動力を分配する差動機構(6)と、を備えた車両用駆動装置が開示されている。しかし、差動機構(6)と駆動軸(10a,10b)との間には、カウンタギヤ機構による最終減速歯車(9a,9b)を備えており、電動機と車輪とが別軸に形成されるため、車両用駆動装置の径方向寸法が大型化してしまう。
特開2011−174584号公報 特許第3985654号公報
上記背景に鑑みて、さらに径方向寸法を小型化した車両用駆動装置の提供が望まれる。
上記に鑑みた車両用駆動装置は、1つの態様として、車輪の駆動力源となる回転電機と、第1車輪に駆動連結される第1出力部材と、第2車輪に駆動連結される第2出力部材と、前記回転電機からの駆動力を前記第1出力部材と前記第2出力部材とに分配する差動歯車装置と、を備え、前記第1出力部材、前記第2出力部材、及び前記差動歯車装置が前記回転電機と同軸配置された車両用駆動装置であって、
前記差動歯車装置における分配後の回転要素の一方である第1分配出力要素と前記第1出力部材との間に遊星歯車機構による第1出力減速装置が設けられ、
前記差動歯車装置における分配後の回転要素の他方である第2分配出力要素と前記第2出力部材との間に遊星歯車機構による第2出力減速装置が設けられ、
前記第1出力減速装置及び前記第2出力減速装置が、前記回転電機と同軸配置されている。
以下、特に区別の必要がない場合には、第1出力部材及び第2出力部材を総称して出力部材と称し、第1出力減速装置及び第2出力減速装置を総称して出力減速装置と称し、第1分配出力要素及び第2分配出力要素を総称して分配出力要素と称する場合がある。上記の構成によれば、車輪の駆動力源となる回転電機から、差動歯車装置、第1出力減速装置及び第2出力減速装置を経て、車輪に駆動連結される第1出力部材及び第2出力部材までの動力伝達経路が、回転電機と同軸配置されているので、車両用駆動装置が回転電機の径方向へ大きくなることが抑制される。また、出力減速装置が遊星歯車機構によって構成されているので、変速比の自由度を高くすることができる。このように、本構成によれば、車両用駆動装置の大型化を抑制して、径方向寸法を小型化し、車両への搭載性に優れた車両用駆動装置を提供することができる。
車両用駆動装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
車両用駆動装置の軸方向断面図 車両用駆動装置のスケルトン図 差動歯車装置のピニオンシャフト連結部材の斜視図 差動歯車装置の拡大断面図
以下、車両用駆動装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、車両用駆動装置100の軸方向断面図であり、図2は、車両用駆動装置100のスケルトン図である。車両用駆動装置100は、例えば内燃機関及び回転電機を車輪300の駆動力源とするハイブリッド自動車や、回転電機を車輪300の駆動力源とする電気自動車に搭載される駆動装置である。図1及び図2に示すように、車両用駆動装置100は、2つの車輪300(第1車輪301及び第2車輪302)の駆動力源として回転電機2のみを備えている。2輪駆動の4輪車の場合には、これによって電気自動車が実現できる。また、4輪駆動の4輪車の場合に、他の2輪を内燃機関の駆動力によって駆動することでハイブリッド車両が実現できる。当然ながら、4輪駆動の4輪車の場合に、本実施形態の車両用駆動装置100を他の2輪にも適用することで、4輪駆動の電気自動車を実現することもできる。
以下の説明において、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。尚、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば摩擦係合装置や噛み合い式係合装置等が含まれていてもよい。但し、下記において説明する差動歯車装置5や遊星歯車機構を用いた減速装置(一次減速装置3、出力減速装置7)において、各回転要素について「駆動連結」という場合には、当該装置が備える3つ以上の回転要素に関して互いに他の回転要素を介することなく駆動連結されている状態を指すものとする。
車両用駆動装置100は、回転電機2と、それぞれの車輪300に駆動連結される出力部材9(第1出力部材91及び第2出力部材92)と、回転電機2からの駆動力を2つの出力部材9に分配する差動歯車装置5と、回転電機2からの駆動力を減速する一次減速装置3と、差動歯車装置5により2つの出力部材9に対して分配された駆動力をそれぞれ減速する2つの出力減速装置7(第1出力減速装置71及び第2出力減速装置72)とを備えている。尚、ここでは、減速装置として、一次減速装置3と出力減速装置7とを備えている形態を例示しているが、一次減速装置3を備えず、出力減速装置7のみで減速する形態を妨げるものではない。少なくとも、差動歯車装置5よりも出力部材9の側で回転速度を低下させ、トルクを上昇させることにより、後述する分配出力軸6(特に回転電機2のロータ21を貫通する第1分配出力軸61)に掛かるトルクの上昇を防ぎ、回転電機2の径が大径化することを抑制することができる。
ところで、一般的には、回転電機2は、低回転速度・高トルク型のものに比べて、高回転速度・低トルク型のものの方が小型である。従って、一次減速装置3及び出力減速装置7の2つの減速装置を利用することによって、より高い変速比を実現することで、回転電機2を小型化することが可能である。
回転電機2、一次減速装置3、差動歯車装置5、出力減速装置7、出力部材9は、ケース1の内部に収容されている。ケース1は、有底筒状のケース本体13と、ケース本体13の底部16とは反対側の開口部を塞ぐ本体カバー14と、底部16の外側で底部16を覆う底部カバー15と、ケース本体13の開口部の近傍で開口部を塞ぐように設けられた内部隔壁17(内壁)とを有している。図1に示すように、回転電機2、一次減速装置3は、筒状のケース本体13の内部空間に配置され、差動歯車装置5、第2出力減速装置72、第2出力部材92は、本体カバー14と内部隔壁17とによって形成される内部空間に配置され、第1出力減速装置71、第1出力部材91は、底部カバー15と底部16とによって形成される内部空間に配置されている。
上述したように、回転電機2は、車輪300の駆動力源である。回転電機2は、ロータコア22の内部に永久磁石23を備えたロータ21と、ステータコア25にステータコイル26が巻き回されたステータ24とを備えた永久磁石型回転電機である。ロータコア22の径方向内側で、回転軸27がロータコア22に固定され、ロータ21と回転軸27とが一体回転する。回転軸27は、回転電機2の回転軸27に沿った方向である軸方向Lの異なる2箇所において、それぞれ軸受(第1ロータ軸受83、第2ロータ軸受84)を介して回転可能にケース1に支持されている。尚、ここでは、回転電機2として永久磁石型回転電機を例示したが、回転電機2は例えば誘導型回転電機など他の方式の回転電機であってもよい。
車両用駆動装置100は、回転電機2、一次減速装置3、差動歯車装置5、出力減速装置7、出力部材9の各駆動伝達装置が、回転電機2の回転軸27を基準として同軸配置されて構成されている。従って、回転電機2の回転軸27に沿った方向は、車両用駆動装置100の回転軸に沿った方向と等価であり、回転電機2を基準とした径方向は、車両用駆動装置100の径方向と等価である。従って、回転電機2の回転軸27に沿った方向を車両用駆動装置100においても軸方向Lと称し、回転電機2を基準とした径方向を車両用駆動装置100においても径方向Rと称する。また、径方向Rにおいて回転軸27の側、即ち内側の方向を径内側方向R2と称し、これとは反対の外側の方向を径外側方向R1と称する。また、軸方向Lにおいて、後述する第1出力減速装置71や第1出力部材91が配置される方向を軸第1方向L1と称し、第2出力減速装置72や第2出力部材92が配置される方向を軸第2方向L2と称する。例えば、上述した回転電機2の回転軸27は、軸第1方向L1において第1ロータ軸受83を介してケース1の底部16に支持され、軸第2方向L2において第2ロータ軸受84を介してケース1の内部隔壁17に支持されているということができる。
一次減速装置3は、動力伝達経路における回転電機2と差動歯車装置5との間に配置され、回転電機2の回転を減速して差動歯車装置5に駆動力を伝達する。一次減速装置3は、サンギヤS3、キャリヤC3、リングギヤR3を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。サンギヤS3は、一次減速装置3の入力要素であり、回転電機の回転軸27に一体的に連結されている。リングギヤR3は、非回転部材であるケース1の内部隔壁17に固定されている。キャリヤC3は、一次減速装置3の出力要素であり、軸受(第1差動入力軸受88)を介して内部隔壁17に回転可能に支持されている。
差動歯車装置5は、動力伝達経路における一次減速装置3と第2出力減速装置72との間に配置され、回転電機2から一次減速装置3を介して伝達された駆動力を、第1出力減速装置71と第2出力減速装置72とに分配して出力する。差動歯車装置5は、入力要素としての差動ケースD5と、ピニオンシャフト固定部材56により差動ケースD5に連結されたピニオンシャフトF5に対して回転可能に支持された2つの差動ピニオンギヤP5と、分配出力要素としての2つのサイドギヤB5とを有して構成されている。サイドギヤB5は、差動歯車装置5における分配後の回転要素であり、第1サイドギヤB51(第1分配出力要素)と、第2サイドギヤB52(第2分配出力要素)とを含む。後述するように、サイドギヤB5は、出力減速装置7の入力要素であるサンギヤS7と連結される。
一般的には、2つの差動ピニオンギヤP5は、共通する1本のピニオンシャフトF5に対して回転可能に支持されている。しかし、本実施形態では、2つの差動ピニオンギヤP5のそれぞれを回転可能に支持する2本のピニオンシャフトF5が設けられている。具体的には、図4の拡大図に示すように、第1ピニオンシャフトF51に第1差動ピニオンギヤP51が支持され、第2ピニオンシャフトF52に第2差動ピニオンギヤP52が支持されている。第1ピニオンシャフトF51と第2ピニオンシャフトF52とは、ピニオンシャフト連結部材4によって連結されている。本例では、図3の斜視図に示すように、ピニオンシャフト連結部材4は、円柱状の部材であり、周壁43の2箇所、中心に対して対称となる位置に、それぞれのピニオンシャフトF5が連結されるピニオンシャフト連結孔41が形成されている。また、ピニオンシャフト連結部材4には、底面の中心を貫く貫通孔45が形成されている。この貫通孔45は、軸方向Lに沿っており、後述する分配出力軸6の中心に形成される軸内油路60と連通する。
差動ケースD5は、一次減速装置3の出力要素であるキャリヤC3に連結されている。本実施形態では、差動ケースD5は、キャリヤC3と一体的に形成されている。差動ケースD5は、軸方向Lにおいて異なる2箇所に設けられた被支持部(第1被支持部58及び第2被支持部59)において回転可能に支持されている。第2被支持部59は、第1被支持部58よりも軸第2方向L2の側(第2出力減速装置72の側)に設けられている。一次減速装置3のキャリヤC3と一体的に形成された差動ケースD5は、一次減速装置3よりもさらに軸第1方向L1の側(回転電機2の側)に延伸しており、第1被支持部58は、一次減速装置3よりも軸第1方向L1の側に設けられている。上述したように、一次減速装置3のキャリヤC3は、第1差動入力軸受88を介して内部隔壁17に回転可能に支持されている。従って、第1被支持部58は、回転電機2と差動歯車装置5との間に配置されたケース1の内部隔壁17(内壁)によって第1差動入力軸受88を介して回転可能に支持されている。
第1被支持部58よりも第2出力減速装置72の側に配置された第2被支持部59は、第2出力減速装置72の出力要素として第2出力部材92に連結される回転要素である第2キャリヤC72によって、第2差動入力軸受89を介して回転可能に支持されている。後述するように、第2キャリヤC72と第2出力部材92とは一体的に連結されており、また、第2出力部材92は、第2出力軸受82を介してケース1に回転可能に支持されている。従って、差動ケースD5は、第2被支持部59において、第2差動入力軸受89、第2キャリヤC72、及び第2出力部材92を介して、ケース1に回転可能に支持される。このように、軸方向Lの異なる2箇所で、差動ケースD5はケース1に対して回転可能に支持されている。
差動歯車装置5は、回転電機2からの駆動力を第1出力部材91と第2出力部材92との2つの出力部材9に分配するが、差動歯車装置5と出力部材9との間には、出力減速装置7が設けられている。第1サイドギヤB51と第1出力部材91との間には、遊星歯車機構による第1出力減速装置71が設けられ、第2サイドギヤB52と第2出力部材92との間には、遊星歯車機構による第2出力減速装置72が設けられている。差動歯車装置5と、出力減速装置7とは、分配出力軸6を介して連結されている。分配出力軸6は、軸方向Lに沿っており、その中心には軸内油路60が形成されている。
差動歯車装置5と第1出力減速装置71とは、第1分配出力軸61(連結軸)を介して連結され、差動歯車装置5と第2出力減速装置72とは、第2分配出力軸62を介して連結されている。第1出力減速装置71と第2出力減速装置72とは、回転電機2及び差動歯車装置5を挟んだ軸方向Lの両側に分かれて配置されている。具体的には、軸第1方向L1から軸第2方向L2へ向かって、第1出力減速装置71、回転電機2、一次減速装置3、差動歯車装置5、第2出力減速装置72の順に配置されている。差動歯車装置5と第2出力減速装置72とは隣り合っているため、第2分配出力軸62を介して容易に連結することができるが、差動歯車装置5と第1出力減速装置71との間には、回転電機2、一次減速装置3が存在する。このため、差動歯車装置5と第1出力減速装置とを連結する第1分配出力軸61は、回転電機2のロータ21の径方向内側(径内側方向R2)を軸方向Lに貫通している。
第1分配出力軸61は、第1出力減速装置71と差動歯車装置5との間に軸方向Lに沿って配置され、第2分配出力軸62は、差動歯車装置5と第2出力減速装置72との間に軸方向Lに沿って配置されている。また、差動歯車装置5のピニオンシャフト連結部材4を挟んで、第1分配出力軸61の軸第2方向L2の側の端部と、第2分配出力軸62の軸第1方向L1の側の端部とが対向している。従って、第1分配出力軸61、ピニオンシャフト連結部材4、第2分配出力軸62は、軸第1方向L1の側の第1出力減速装置71から、軸第2方向L2の側の第2出力減速装置72まで、軸方向Lに沿って連続して並んで配置されている。上述したように、分配出力軸6(第1分配出力軸61及び第2分配出力軸62)の中心には軸内油路60が形成されており、ピニオンシャフト連結部材4には、軸内油路60と連通する貫通孔45が形成されている。従って、軸内油路60は、軸第1方向L1の側の第1出力減速装置71から、軸第2方向L2の側の第2出力減速装置72まで、軸方向Lに沿って連通している。
出力減速装置7は、サンギヤS7、キャリヤC7、リングギヤR7を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成されている。サンギヤS7は出力減速装置7の入力要素、キャリヤC7は出力減速装置7の出力要素である。サンギヤS7は、差動歯車装置5の分配出力要素であるサイドギヤB5に連結された分配出力軸6に連結されている。第1出力減速装置71と第2出力減速装置72とは、減速比が同じとなるように構成されている。
第1出力減速装置71は、第1サンギヤS71、第1キャリヤC71、第1リングギヤR71を備えた遊星歯車機構により構成されている。第1サイドギヤB51と第1出力部材91との間に設けられた第1出力減速装置71では、第1サンギヤS71が第1サイドギヤB51に連結され、第1リングギヤR71が非回転部材であるケース1に固定され、第1キャリヤC71が第1出力部材91に連結されている。より詳しくは、第1サイドギヤB51は、第1分配出力軸61と連結され、第1分配出力軸61と第1サンギヤS71とが連結されている。また、本実施形態では、第1分配出力軸61と第1サンギヤS71とは一体的に構成されている。軸第1方向L1の側に配置されている第1出力減速装置71は、ケース本体13の底部16と底部カバー15とによって形成された空間内に収容されている。つまり、第1出力減速装置71は、径方向視で底部カバー15と重複する位置に配置されており、第1リングギヤR71は、底部カバー15に固定されている。
第2出力減速装置72は、第2サンギヤS72、第2キャリヤC72、第2リングギヤR72を備えた遊星歯車機構により構成されている。第2サイドギヤB52と第2出力部材92との間に設けられた第2出力減速装置72では、第2サンギヤS72が第2サイドギヤB52に連結され、第2リングギヤR72が非回転部材であるケース1に固定され、第2キャリヤC72が第2出力部材92に連結されている。より詳しくは、第2サイドギヤB52は、第2分配出力軸62と連結され、第2分配出力軸62と第2サンギヤS72とが連結されている。また、本実施形態では、第2分配出力軸62と第2サンギヤS72とは一体的に構成されている。軸第2方向L2の側に配置されている第2出力減速装置72は、本体カバー14とケース本体13の内部隔壁17とに囲まれた空間内に収容されている。つまり、第2出力減速装置72は、径方向視で本体カバー14と重複する位置に配置されており、第2リングギヤR72は、本体カバー14に固定されている。
出力減速装置7の出力要素であるキャリヤC7には、出力部材9が連結されている。第1出力減速装置71の第1キャリヤC71には第1出力部材91が連結され、第2出力減速装置72の第2キャリヤC72には第2出力部材92が連結されている。本実施形態では、第1キャリヤC71と第1出力部材91とが一体的に連結され、第2キャリヤC72と第2出力部材92とが一体的に連結されている。出力部材9は、車輪300に連結されるドライブシャフト200に連結される筒状部材である。第1出力部材91は、第1ドライブシャフト201を介して第1車輪301に連結され、第2出力部材92は、第2ドライブシャフト202を介して第2車輪302に連結される。
ケース1内には、軸第1方向L1の側から軸第2方向L2の側へ向かって軸方向Lに沿って、第1出力部材91、第1出力減速装置71、回転電機2、一次減速装置3、差動歯車装置5、第2出力減速装置72、第2出力部材92が、記載の順に並んで配置されている。ケース1の軸方向Lの両端部には、それぞれ出力軸受8を支持する一対の軸受支持部10が設けられている。第1出力部材91及び第2出力部材92は、一対の軸受支持部10のそれぞれによって、出力軸受8を介して回転可能に支持されている。具体的には、ケース1の軸第1方向L1の側では、底部カバー15に、第1出力軸受81を支持する第1軸受支持部11が形成されている。また、ケース1の軸第2方向L2の側では、本体カバー14に、第2出力軸受82を支持する第2軸受支持部12が形成されている。第1出力部材91は、第1軸受支持部11によって第1出力軸受81を介して回転可能に支持され、第2出力部材92は、第2軸受支持部12によって、第2出力軸受82を介して回転可能に支持されている。
軸方向Lの両端において、出力部材9がケース1に支持されることで、同軸配置された各装置を精度良く安定してケース1に収容し、支持することができる。尚、第1出力軸受81及び第2出力軸受82は、アンギュラーベアリング(Angular Bearing / Angular Contact Ball Bearing)、特に、単列のアンギュラーベアリングを複数個組み合わせた組合せアンギュラーベアリング(Matched Mounting Angular Contact Ball Bearing)や、複列の内輪及び外輪を有する複列アンギュラーベアリング(Double Row Angular Contact Ball Bearing)であると好適である。アンギュラーベアリングは、被支持部材(ここでは出力部材9)の径方向R及び軸方向Lの双方に対して適切に被支持部材を回転支持することができる。図1に示すように、出力部材9は、筒状部材であり、ドライブシャフト200が筒状部の内面に当接する形態で、出力部材9と連結される。つまり、出力部材9とドライブシャフト200とは、軸方向Lに比較的長い接触面を有して連結される。出力軸受8が例えば複列アンギュラーベアリングであれば、軸方向に長い案内を確保して出力部材9を支持することができ、車輪300及びドライブシャフト200から伝達される荷重を適切に支持することができる。なお、アンギュラーベアリングは一例であり、これに替えて、例えば、コロ軸受(ローラベアリング(Roller Bearing)等を用いても好適である。
車両用駆動装置100は、回転電機2、一次減速装置3、差動歯車装置5、第1出力減速装置71、第2出力減速装置72へオイルを供給する機械式のオイルポンプ400を備えている。オイルポンプ400は、回転電機2を基準とする径方向視でオイルポンプ400と差動歯車装置5とが少なくとも一部で重複する位置に配置されている。このオイルポンプ400は、一次減速装置3と差動歯車装置5とを連結する部材の回転により駆動される。上述したように、一次減速装置3の出力要素であるキャリヤC3と差動歯車装置5の入力要素である差動ケースD5とは一体的に形成されている。従って、オイルポンプ400は、一次減速装置3のキャリヤC3の回転によって駆動されてもよいし、差動ケースD5の回転によって駆動されてもよい。また、一次減速装置3のキャリヤC3と差動歯車装置5の差動ケースD5とが一体的に形成されず、他の部材を介して連結される場合には、当然、当該他の部材の回転によってオイルポンプ400が駆動されてもよい。
一般的に車輪300の駆動力源となる回転電機2の回転速度は、内燃機関を駆動力源とする場合の当該内燃機関の回転速度に比べて高い場合が多い。一次減速装置3によって減速された後の回転速度は、内燃機関の回転速度に近づいている。従って、一次減速装置3と差動歯車装置5とを連結する部材の回転によりオイルポンプ400を駆動するように構成すると、自動車等で一般的に用いられている、内燃機関の出力を利用して駆動されるポンプの仕様を変更することなく、適切に利用することができる。
オイルポンプ400は、車両用駆動装置100のケース1の外に設けられた不図示の油路を通り、車両用駆動装置100の導入油路19にオイルを供給する。導入油路19は、回転電機2と第1出力減速装置71との間を径方向Rに沿うように、ケース1の底部16に形成されている。第1分配出力軸61には、径方向Rに沿って軸内油路60に連通する連結油路69が形成されており、導入油路19、連結油路69を介して、オイルポンプ400から軸内油路60にオイルが供給される。上述したように、軸内油路60は、軸第1方向L1の側の第1出力減速装置71から、軸第2方向L2の側の第2出力減速装置72まで、軸方向Lに沿って連通している。また、軸内油路60には、径方向Rに沿って複数の分配油路63が形成されている。この分配油路63を介して、軸方向Lに並んだ各装置へオイルが供給される。
上述したように、ピニオンシャフト連結部材4に設けられた貫通孔45により、差動歯車装置5よりも軸第2方向L2の側まで軸内油路60が延伸されている。従って、差動歯車装置5よりも軸第2方向L2の側に配置されている第2出力減速装置72にも適切にオイルが供給される。第2出力減速装置72にオイルを供給するために、差動歯車装置5と第2出力減速装置72との間に別途導入油路を設ける必要がないので、軸方向Lに車両用駆動装置100が大きくなることが抑制される。
また、オイルは、軸内油路60の近傍だけではなく、各装置に設けられた油路や油溜まりを介して径外側方向R1へ導くことも可能である。例えば、図4に示すように、差動歯車装置5に対応する位置に設けられた分配油路63(第1ドラム連通油路64)は、差動ケースD5の内部のドラム内空間50にオイルを供給する。差動ケースD5が、一次減速装置3のキャリヤC3と連結する箇所には、第2ドラム連通油路57が形成され、キャリヤC3に支持されるピニオンシャフト内に形成されたピニオンシャフト内油路30と連通している。ピニオンシャフト内油路30は、差動ケースD5の径外側方向R1に向けて開口しており、一次減速装置3のリングギヤR3などにオイルを供給する。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した車両用駆動装置(100)の概要について簡単に説明する。
1つの態様として、車輪(300)の駆動力源となる回転電機(2)と、第1車輪(301)に駆動連結される第1出力部材(91)と、第2車輪(302)に駆動連結される第2出力部材(92)と、前記回転電機(2)からの駆動力を前記第1出力部材(91)と前記第2出力部材(92)とに分配する差動歯車装置(5)と、を備え、前記第1出力部材(91)、前記第2出力部材(92)、及び前記差動歯車装置(5)が前記回転電機(2)と同軸配置された車両用駆動装置(100)は、
前記差動歯車装置(5)における分配後の回転要素の一方である第1分配出力要素(B51)と前記第1出力部材(91)との間に遊星歯車機構による第1出力減速装置(71)が設けられ、
前記差動歯車装置(5)における分配後の回転要素の他方である第2分配出力要素(B52)と前記第2出力部材(92)との間に遊星歯車機構による第2出力減速装置(72)が設けられ、
前記第1出力減速装置(71)及び前記第2出力減速装置(72)が、前記回転電機(2)と同軸配置されている。
上記の説明と同様に、特に区別の必要がない場合、第1出力部材(91)及び第2出力部材(92)を総称して出力部材(9)と称し、第1出力減速装置(71)及び第2出力減速装置(72)を総称して出力減速装置(7)と称し、第1分配出力要素(B51)及び第2分配出力要素(B52)を総称して分配出力要素(B5)と称する場合がある。上記の構成によれば、車輪(300)の駆動力源となる回転電機(2)から、差動歯車装置(5)、第1出力減速装置(71)及び第2出力減速装置(72)を経て、車輪(300)に駆動連結される第1出力部材(91)及び第2出力部材(92)までの動力伝達経路が、回転電機(2)と同軸配置されているので、車両用駆動装置(100)が回転電機(2)を基準とした径方向(R)へ大きくなることが抑制される。また、出力減速装置(7)が遊星歯車機構によって構成されているので、変速比の自由度を高くすることができる。このように、本構成によれば、車両用駆動装置(100)の大型化を抑制して、径方向寸法を小型化し、車両への搭載性に優れた車両用駆動装置(100)を提供することができる。
ここで、前記第1出力減速装置(71)と前記第2出力減速装置(72)とが、前記回転電機(2)及び前記差動歯車装置(5)を挟んだ軸方向(L)の両側に分かれて配置され、前記第1分配出力要素(B51)と前記第1出力減速装置(71)とを連結する連結軸(61)が、前記回転電機(2)のロータ(21)の径方向内側(R2)を前記軸方向(L)に貫通していると好適である。
回転電機(2)と差動歯車装置(5)とを挟んで軸方向(L)の両側に、第1出力減速装置(71)及び第2出力減速装置(72)が分かれて配置されることで、これらの装置を効率良く同軸配置することができる。また、差動歯車装置(5)との間に回転電機(2)を挟んで配置される第1出力減速装置(71)は、差動歯車装置(5)の第1分配出力要素(B51)と第1出力減速装置(71)とが回転電機(2)のロータ(21)を貫く連結軸(61)によって連結される。この連結軸(61)は、第1出力減速装置(71)によって減速されてトルクが増大する前の駆動力を伝達する。つまり、連結軸(6)は、出力部材(9)を駆動するためのトルクに比べて小さいトルクを伝達するものであり、径が太くなることが抑制されている。従って、この連結軸(61)が回転電機(2)のロータ(21)の径方向内側(R2)を軸方向(L)に貫通させても、ロータ(21)の径が広がる可能性は低く、回転電機(2)が径方向(R)に大きくなることが抑制される。即ち、車両用駆動装置(100)の大型化を抑制して、車両への搭載性に優れた車両用駆動装置(100)を提供することができる。
1つの態様として、前記第1出力減速装置(71)は、第1サンギヤ(S71)、第1キャリヤ(C71)、及び第1リングギヤ(R71)を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、前記第1サンギヤ(S71)が前記第1分配出力要素(B51)に連結され、前記第1リングギヤ(R71)が非回転部材(1)に固定され、前記第1キャリヤ(C71)が前記第1出力部材(91)に連結され、前記第2出力減速装置(72)は、第2サンギヤ(S72)、第2キャリヤ(C72)、及び第2リングギヤ(R72)を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、前記第2サンギヤ(S72)が前記第2分配出力要素(B52)に連結され、前記第2リングギヤ(R72)が非回転部材(1)に固定され、前記第2キャリヤ(C72)が前記第2出力部材(92)に連結されていると好適である。
このように第1出力減速装置(71)及び第2出力減速装置(72)が、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されることで、出力側及び入力側との同軸配置が容易で、小型且つ効率的な減速が可能な減速装置が実現できる。
また、前記回転電機(2)と前記差動歯車装置(5)との間に遊星歯車機構による一次減速装置(3)が設けられ、前記一次減速装置(3)は、前記回転電機(2)と同軸配置されていると好適である。
一次減速装置(3)を設けることによって、回転電機(2)の回転の減速を一次減速装置(3)と出力減速装置(7)とで分担することができる。その結果、出力減速装置(7)の減速比を大きくする必要が少なく、簡単な構成で出力減速装置(7)を構成することができる。
上述したように、前記回転電機(2)と前記差動歯車装置(5)との間に、前記回転電機(2)と同軸配置で前記一次減速装置(3)が備えられている場合、車両用駆動装置(100)が、さらに、前記差動歯車装置(5)、前記一次減速装置(3)、前記第1出力減速装置(71)、及び前記第2出力減速装置(72)へオイルを供給するオイルポンプ(400)を備え、前記オイルポンプ(400)が、前記一次減速装置(3)と前記差動歯車装置(5)とを連結する部材(C3,D5)の回転により駆動されると好適である。
一般的に車輪(300)の駆動力源となる回転電機(2)の回転速度は、車輪(300)の駆動力源が内燃機関の場合の当該内燃機関の回転速度に比べて高い場合が多い。一次減速装置(3)によって減速された後の回転速度は、回転電機(2)の出力に対して減速されており、内燃機関の回転速度に近づいている。従って、一次減速装置(3)と差動歯車装置(5)とを連結する部材の回転によりオイルポンプ(400)を駆動するように構成すると、内燃機関の出力を利用して駆動されるポンプを本車両用駆動装置(100)に適用することが容易となる。つまり、利用実績があって信頼性も高く、量産効果により安価なポンプを利用することが容易となる。尚、一次減速装置(3)と差動歯車装置(5)とを連結する部材(C3,D5)は、一次減速装置(3)及び差動歯車装置(5)とは別の連結部材であってもよいが、いずれか一方の部材或いは共用の部材であってもよい。例えば、一次減速装置(3)の出力回転要素(C3)であってもよいし、差動歯車装置(5)の入力回転要素(D5)であってもよい。
上述したように、車両用駆動装置(100)が、前記オイルポンプ(400)を備える場合、前記回転電機(2)を基準とする径方向視で前記オイルポンプ(400)と前記差動歯車装置(5)とが少なくとも一部で重複すると好適である。また、車両用駆動装置(100)が、前記差動歯車装置(5)、前記第1出力減速装置(71)、及び前記第2出力減速装置(72)へオイルを供給するオイルポンプ(400)を備える場合に、前記回転電機(2)を基準とする径方向視で前記オイルポンプ)400)と前記差動歯車装置(5)とが少なくとも一部で重複すると好適である。
多くの場合、駆動力を発生させる回転電機(2)、遊星歯車機構を有する一次減速装置(3)や出力減速装置(7)に比べて、動力を分配する差動歯車装置(5)は、回転電機(2)を基準とする径方向(R)の大きさが小さい。従って、回転電機(2)を基準とする径方向視で、差動歯車装置(5)と重複するようにオイルポンプ(400)を配置すると、径方向(R)に車両用駆動装置(100)が大きくなることを抑制して適切にオイルポンプ(400)を備えた車両用駆動装置(100)を構成することができる。
1つの態様として、車両用駆動装置(100)は、さらに、ケース(1)を備え、前記ケース(1)内に、前記第1出力減速装置(71)、前記回転電機(2)、前記差動歯車装置(5)、前記第2出力減速装置(72)が、前記回転電機(2)の回転軸(27)に沿った軸方向(L)、記載の順に並んで配置され、前記ケース(1)は、前記軸方向(L)の両端部のそれぞれに軸受(8(81,82))を支持する一対の軸受支持部(10(11,12))を備え、前記第1出力部材(91)及び前記第2出力部材(92)は、一対の前記軸受支持部(10(11,12))のそれぞれによって、前記軸受(8(81,82))を介して回転可能に支持されていると好適である。
この構成によれば、軸方向(L)に沿って、回転電機(2)、差動歯車装置(5)、出力減速装置(7)がケース(1)内に配置され、ケース(1)の軸方向(L)の両端部に設けられた軸受支持部(10)によって軸受(8)を介して出力部材(9)が回転可能に支持されている。従って、それぞれの回転要素を精度良く安定してケース(1)に収容し、支持することができる。
上述したように、前記ケース(1)内に、前記第1出力減速装置(71)、前記回転電機(2)、前記差動歯車装置(5)、前記第2出力減速装置(72)が、前記軸方向(L)に記載の順に並んで配置され、前記第1出力部材(91)及び前記第2出力部材(92)が、前記ケース(1)の軸方向端部に設けられた一対の前記軸受支持部(10)のそれぞれによって、前記軸受(8)を介して回転可能に支持されている場合に、前記差動歯車装置(5)が、第1被支持部(58)と、前記第1被支持部(58)よりも前記第2出力減速装置(72)の側に設けられた第2被支持部(59)と、を備え、前記第1被支持部(58)が、前記回転電機(2)と前記差動歯車装置(5)との間に配置された前記ケース(1)の内壁(17)によって軸受(88)を介して回転可能に支持され、前記第2被支持部(59)が、前記第2出力減速装置(72)における前記第2出力部材(92)に連結される回転要素(C72)によって軸受(89)を介して回転可能に支持されていると好適である。
第2出力部材(92)は、軸受(82)を介してケース(1)に設けられた軸受支持部(12)によって支持されているので、第2被支持部(59)は、これらを介して間接的にケース(1)に支持されており、第1被支持部(58)は、ケース(1)の内壁(17)によって支持されている。従って、この構成によれば、差動歯車装置(5)は、第1被支持部(58)と第2被支持部(59)との2箇所の被支持部を介して、ケース(1)に精度良く安定して支持される。
1つの態様として、前記第1出力減速装置(71)の出力回転要素(C71)が前記第1出力部材(91)と一体的に連結され、前記第2出力減速装置(72)の出力回転要素(C72)が前記第2出力部材(92)と一体的に連結されていると好適である。
減速装置(7)の出力回転要素(C7)と、出力部材(9)とが一体的に連結されることにより、車両用駆動装置(100)を小型化することができる。
1つの態様として、前記第1出力部材(91)及び前記第2出力部材(92)は、前記車輪(300)に連結されるドライブシャフト(200)に連結される筒状部材であると好適である。
簡潔且つ適切にドライブシャフト(200)と出力部材(9)とを連結することができるので、車両への搭載性が高い車両用駆動装置(100)を提供することができる。
1 ケース(非回転部材)
2 回転電機
3 一次減速装置
5 差動歯車装置
6 分配出力軸(分配出力要素)
7 出力減速装置
8 出力軸受(出力部材の軸受)
9 出力部材
10 軸受支持部
11 第1軸受支持部(軸受支持部)
12 第2軸受支持部(軸受支持部)
13 ケース本体(非回転部材)
14 本体カバー(非回転部材)
15 底部カバー(非回転部材)
16 底部(非回転部材)
17 内部隔壁(内壁、非回転部材)
19 導入油路
21 ロータ
27 回転軸
58 第1被支持部
59 第2被支持部
61 第1分配出力軸(第1分配出力要素と第1出力減速装置との連結軸)
71 第1出力減速装置
72 第2出力減速装置
81 第1出力軸受(第1出力部材の軸受)
82 第2出力軸受(第2出力部材の軸受)
88 第1差動入力軸受(第1被支持部の軸受)
89 第2差動入力軸受(第2被支持部の軸受)
91 第1出力部材
92 第2出力部材
100 車両用駆動装置
200 ドライブシャフト
300 車輪
301 第1車輪
302 第2車輪
400 オイルポンプ
B5 サイドギヤ(分配出力要素)
B51 第1サイドギヤ(第1分配出力要素)
B52 第2サイドギヤ(第2分配出力要素)
C3 キャリヤ(一次減速装置と差動歯車装置とを連結する部材)
C71 第1キャリヤ(出力回転要素)
C72 第2キャリヤ(出力回転要素)
D5 差動ケース(一次減速装置と差動歯車装置とを連結する部材)
L 回転電機の回転軸に沿った軸方向
R 径方向
R71 第1リングギヤ
R72 第2リングギヤ
R2 径内側方向(径方向内側)
S71 第1サンギヤ
S72 第2サンギヤ

Claims (11)

  1. 車輪の駆動力源となる回転電機と、第1車輪に駆動連結される第1出力部材と、第2車輪に駆動連結される第2出力部材と、前記回転電機からの駆動力を前記第1出力部材と前記第2出力部材とに分配する差動歯車装置と、を備え、前記第1出力部材、前記第2出力部材、及び前記差動歯車装置が、前記回転電機と同軸配置された車両用駆動装置であって、
    前記差動歯車装置における分配後の回転要素の一方である第1分配出力要素と前記第1出力部材との間に遊星歯車機構による第1出力減速装置が設けられ、
    前記差動歯車装置における分配後の回転要素の他方である第2分配出力要素と前記第2出力部材との間に遊星歯車機構による第2出力減速装置が設けられ、
    前記第1出力減速装置及び前記第2出力減速装置が、前記回転電機と同軸配置されている車両用駆動装置。
  2. 前記第1出力減速装置と前記第2出力減速装置とが、前記回転電機及び前記差動歯車装置を挟んだ軸方向の両側に分かれて配置され、
    前記第1分配出力要素と前記第1出力減速装置とを連結する連結軸が、前記回転電機のロータの径方向内側を前記軸方向に貫通している請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記第1出力減速装置は、第1サンギヤ、第1キャリヤ、及び第1リングギヤを備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、
    前記第1サンギヤが前記第1分配出力要素に連結され、
    前記第1リングギヤが非回転部材に固定され、
    前記第1キャリヤが前記第1出力部材に連結され、
    前記第2出力減速装置は、第2サンギヤ、第2キャリヤ、及び第2リングギヤを備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、
    前記第2サンギヤが前記第2分配出力要素に連結され、
    前記第2リングギヤが非回転部材に固定され、
    前記第2キャリヤが前記第2出力部材に連結されている請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記回転電機と前記差動歯車装置との間に遊星歯車機構による一次減速装置が設けられ、
    前記一次減速装置は、前記回転電機と同軸配置されている請求項1から3の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記差動歯車装置、前記一次減速装置、前記第1出力減速装置、及び前記第2出力減速装置へオイルを供給するオイルポンプを備え、
    前記オイルポンプは、前記一次減速装置と前記差動歯車装置とを連結する部材の回転により駆動される請求項4に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記回転電機を基準とする径方向視で前記オイルポンプと前記差動歯車装置とが少なくとも一部で重複する請求項5に記載の車両用駆動装置。
  7. 前記差動歯車装置、前記第1出力減速装置、及び前記第2出力減速装置へオイルを供給するオイルポンプを備え、
    前記回転電機を基準とする径方向視で前記オイルポンプと前記差動歯車装置とが少なくとも一部で重複する請求項1から4の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
  8. ケースを更に備え、
    前記ケース内に、前記第1出力減速装置、前記回転電機、前記差動歯車装置、前記第2出力減速装置が、前記回転電機の回転軸に沿った軸方向に、記載の順に並んで配置され、
    前記ケースは、前記軸方向の両端部のそれぞれに軸受を支持する一対の軸受支持部を備え、
    前記第1出力部材及び前記第2出力部材は、一対の前記軸受支持部のそれぞれによって、前記軸受を介して回転可能に支持されている請求項1から7の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
  9. 前記差動歯車装置が、第1被支持部と、前記第1被支持部よりも前記第2出力減速装置の側に設けられた第2被支持部とを備え、
    前記第1被支持部が、前記回転電機と前記差動歯車装置との間に配置された前記ケースの内壁によって軸受を介して回転可能に支持され、
    前記第2被支持部が、前記第2出力減速装置における前記第2出力部材に連結される回転要素によって軸受を介して回転可能に支持されている請求項8に記載の車両用駆動装置。
  10. 前記第1出力減速装置の出力回転要素が前記第1出力部材と一体的に連結され、前記第2出力減速装置の出力回転要素が前記第2出力部材と一体的に連結されている請求項1から9の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
  11. 前記第1出力部材及び前記第2出力部材は、前記車輪に連結されるドライブシャフトに連結される筒状部材である請求項1から10の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
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