JP2018189035A - 排気浄化装置の支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】排気浄化装置の組付けにあたって手間を軽減すると共に、支持強度を容易に確保し得る排気浄化装置の支持構造を提供する。【解決手段】浄化材3,4,8を収容した複数のケーシング5,6を車両のフレーム10の片側に吊り下げて支持する排気浄化装置の支持構造に関し、フレーム10に取り付けられ、第一ケーシング5と、該第一ケーシング5よりフレーム10から離れた先端側に第二ケーシング6とを吊り下げて支持する吊りブラケットを備え、該吊りブラケットのフレーム10に対する取付部に、水平方向と直交する向きの閉断面を形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、車両の排気浄化装置を車両に対し支持するための構造に関する。
エンジンから排出される排気ガスには、パティキュレート(Particulate Matter:粒子状物質)やNOx等が含まれるため、排気ガスが流通する排気管の途中にパティキュレートフィルタや酸化触媒、選択還元型触媒といった浄化材を備えて排気ガスを浄化することが行われている。
図7、図8はこうした排気浄化装置の一例を示している。エンジンから排出される排気ガス1が流通する排気管2の途中に、排気ガス1中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタ3と、該パティキュレートフィルタ3の下流側にNOxを還元剤と反応させ得る性質を備えた選択還元型触媒4とをケーシング5,6によりそれぞれ抱持して並列に配置すると共に、パティキュレートフィルタ3の後端部と選択還元型触媒4の前端部との間をS字構造の連絡流路7により接続し、パティキュレートフィルタ3の後端部から排出された排気ガス1が前方に折り返されて隣の選択還元型触媒4の前端部に導入されるようにしている。また、前記二つの浄化材(パティキュレートフィルタ3、選択還元型触媒4)に加え、パティキュレートフィルタ3が抱持されている第一ケーシング5内の前段には、排気ガス1中の未燃燃料分を酸化処理する酸化触媒8が装備されている。
連絡流路7は、パティキュレートフィルタ3の後端部を包囲し且つ該後端部から出た直後の排気ガス1を壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ集合せしめるガス集合室7Aと、該ガス集合室7Aで集められた排気ガス1を前方に向けて抜き出すミキシングパイプ7Bと、該ミキシングパイプ7Bにより前方に導かれた排気ガス1を壁面に衝突させて略直角な向きに方向転換させつつ分散せしめ且つその分散された排気ガス1を選択還元型触媒4の前端部に導入し得るよう該前端部を包囲するガス分散室7CとによりS字構造をなして構成されている。ガス集合室7Aには、パティキュレートフィルタ3の出側端部から出た排気ガス1が略直角な向きに方向転換されて向かう方向へ還元剤を添加する還元剤添加装置9を装備している。
このような構成を採用すれば、パティキュレートフィルタ3により排気ガス1中のパティキュレートが捕集されると共に、その下流側の連絡流路7の途中で還元剤添加装置9から還元剤が排気ガス1中に添加され、選択還元型触媒4上で排気ガス1中のNOxと反応する結果、排気ガス1中のパティキュレートとNOxの同時低減が図られることになる。
この際、パティキュレートフィルタ3の後端部から排出された排気ガス1が連絡流路7により前方に折り返されてから隣の選択還元型触媒4の前端部に導入されるようになっているので、前記連絡流路7の途中にある還元剤の添加位置から選択還元型触媒4までの距離が長く確保され、排気ガス1の流れが折り返されることで還元剤と排気ガス1との混合促進が図られる。
しかも、パティキュレートフィルタ3と選択還元型触媒4とをそれぞれ収めたケーシング5,6が並列に配置され、該ケーシング5,6の間に、該ケーシング5,6に沿うように連絡流路7が配置されているので、その全体構成がコンパクトなものとなって車両への搭載性が大幅に向上されることになる。
上述の如き排気浄化装置は、全体を例えば図7、図8に示す如くフレーム10に取り付けられる。ここに示した例では、パティキュレートフィルタ3を収めた第一ケーシング5と、選択還元型触媒4を収めた第二ケーシング6の両方が、フレーム10の車両の左右方向に関して外側に位置するよう、それぞれフレーム10に対し固定されている。
ケーシング5,6表面の所要位置には、該ケーシング5,6の軸方向に直交する面をなして上方へ突出する連結フランジ11,12,13,14が備えられており、これらの連結フランジを介し、ケーシング5,6を備えた排気浄化装置の全体がフレーム10に吊り下げられるようにして固定される。
フレーム10は、図7に示す如く、鉛直方向に沿った面をなして車両の前後方向に延びる縦材10aの上下に、水平方向に張り出す上材10bと下材10cとを備えたC字状の断面を有する鋼材である。縦材10aの車両の左右方向外側の面には、二種類のブラケット15,16がフレーム10の外側へ突出するように取り付けられている。
第一ブラケット15は、図7、図8に示す如く、フレーム10の縦材10aに沿った面をなす固定部15aと、該固定部15aの上端から屈曲しつつ延びて水平方向に沿った面をなす吊下部15bとを備えたL字断面を有する板状の部材である。図7に示す如く、第一ブラケット15はフレーム10に対して二個備えられており、第一ケーシング5の上面に突出する連結フランジ11,12各々の上方に吊下部15bが位置するよう、図8に示す如く固定部15aをフレーム10の縦材10aに対して締結される。吊下部15bには、吊具17を介して第一ケーシング5の連結フランジ11,12が吊り下げられる。各吊具17は、第一ブラケット15の吊下部15bに沿った面をなす上材17aと、連結フランジ11又は連結フランジ12に沿った面をなす縦材17bを備えており、上材17aが吊下部15bに対し締結されると共に、縦材17bに連結フランジ11又は連結フランジ12が締結されることで、第一ケーシング5を吊具17の下方に支持する。
第二ブラケット16は、第一ブラケット15と同様、フレーム10の縦材10aに沿った面をなす固定部16aと、該固定部16aの上端から屈曲しつつ延びて水平方向に沿った面をなす吊下部16bとを備えたL字断面を有する板状の部材であり、フレーム10に対して二個備えられる。各第二ブラケット16は、第二ケーシング6の上面に突出する連結フランジ13,14各々の上方に吊下部16bが位置するよう、固定部16aをフレーム10の縦材10aに対して締結される。吊下部16bには、吊具17を介して第二ケーシング6の連結フランジ13,14が吊り下げられる。
第一ブラケット15と第二ブラケット16は、いずれもフレーム10の縦材10aに対し、車両の左右方向外側の面に締結される。第二ブラケット16は、第一ブラケット15よりも上方に配置され、且つ第二ブラケット16の吊下部16bは、第一ブラケット15の吊下部15bよりもフレーム10から離間した位置まで延びている。そして、第二ブラケット16は、第一ブラケット15による第一ケーシング5の吊下位置よりもフレーム10から離間し、且つ第一ケーシング5よりも高い位置で、第二ケーシング6を支持する。
尚、この種の排気浄化装置の支持構造に関連する先行技術文献としては、例えば、下記の特許文献1、2等がある。
図7、図8に示す排気浄化装置の支持構造においては、上述の如く浄化材を収容した二個のケーシング5,6をフレーム10の片側に配置しており、第一ケーシング5を第一ブラケット15により、第二ケーシング6を第二ブラケット16により、それぞれ支持している。そして、前記排気浄化装置をフレーム10に対し組み付けるにあたっては、例えば、ケーシング5,6及び連絡流路7を互いに組み付けた上でフレーム10に対し所定の位置に保持し、第一ケーシング5上部の連結フランジ11,12に対して二個の第一ブラケット15を吊具17により取り付けると共に第一ブラケット15をフレーム10に固定し、次に、第二ケーシング6上部の連結フランジ13,14に対して二個の第二ブラケット16を吊具17により取り付けると共に第二ブラケット16をフレーム10に固定する、といった手順が取られる。
ところで、近年では、排気ガスの排出に関する規制強化の要請から、一個あたりの排気浄化装置に対し、搭載されるセンサ等の周辺部品の種類や数が増加しつつある。センサ類の増設は、該センサ類の周囲に取り付けられる配管や保護カバーといった部品の増設をも伴うことになり、これが排気浄化装置の組付けに係る手間の増大を招いている。
ここで、図7、図8では図示を省略しているが、前記センサ等の周辺部品は、第一ブラケット15や第二ブラケット16等を利用して設置されることが多いため、排気浄化装置の設置にあたり、第一ブラケット15や第二ブラケット16、吊具17といった部品と、前記周辺部品との間で組付けの順序が複雑になりがちである。また、このとき、ケーシング5,6をフレーム10の近傍に配置した状態では、前記周辺部品を排気浄化装置周辺の所定位置に組み付けるにあたってアクセス性が悪く、これが組付けの手間を一層増大させる要因となっていた。
また、二種類のブラケット15,16のうち、第二ケーシング6を支持する第二ブラケット16については、フレーム10から第二ケーシング6の重心までの距離が遠いため、第一ブラケット15と比べると支持強度の確保に工夫を要し、例えば第二ブラケット16の下側に図示しない支持具等を追加するといった措置が必要となっていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、排気浄化装置の組付けにあたって手間を軽減すると共に、支持強度を容易に確保し得る排気浄化装置の支持構造を提供しようとするものである。
本発明は、浄化材を収容した複数のケーシングを車両のフレームの片側に吊り下げて支持する排気浄化装置の支持構造であって、前記フレームに取り付けられ、第一ケーシングと、該第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングとを吊り下げて支持する吊りブラケットを備え、該吊りブラケットの前記フレームに対する取付部に、水平方向と直交する向きの閉断面を形成したことを特徴とする排気浄化装置の支持構造にかかるものである。
而して、このようにすれば、前記吊りブラケットに関し、第一ケーシングと第二ケーシングを支持するための剛性を閉断面により容易に確保することができる。また、排気浄化装置の全体を、吊りブラケットをも含むモジュールとした上でフレームに対し組み付けることになるので、組付けの作業に係る手間を軽減することができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造において、前記吊りブラケットは、前記第一ケーシングを吊り下げる第一吊下部と、前記第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングを吊り下げる第二吊下部とを備えて前記フレームに取り付けられる主ブラケットと、前記フレームに固定されると共に前記主ブラケットに連結され、前記フレームと前記主ブラケットとにより前記閉断面を形成する補強ブラケットとを備えて構成することができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造において、前記補強ブラケットと前記フレームとの締結面において前記補強ブラケットと前記フレームに各々設けられる締結穴、及び、前記補強ブラケットと前記主ブラケットとの締結面において前記補強ブラケットと前記主ブラケットに各々設けられる締結穴のうち、少なくとも三組の締結穴を長穴とし、該長穴である締結穴に関し、三次元空間における上下及び前後左右方向の全成分を含むよう各々の向きを設定することで、前記補強ブラケットを前記主ブラケットと前記フレームに組み付けるにあたり、前記主ブラケットと前記フレームとの間の位置ずれを吸収し得るよう構成することができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造において、前記吊りブラケットは、前記フレームに取り付けられて前記第一ケーシングを吊り下げる第一吊下部と、前記フレームに取り付けられると共に前記第一吊下部の上方を延びて該第一吊下部の先端側に接続される支持部とを備え、前記第一吊下部と、前記支持部と、前記フレームとにより前記閉断面を形成する基端側ブラケットと、該基端側ブラケットに取り付けられ、前記第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングを吊り下げて支持する第二吊下部を備えた先端側ブラケットとを備えて構成することができ、このようにすれば、ケーシングを支持するための吊りブラケットを基端側ブラケットと先端側ブラケットとに分けることで、各ブラケットに関し、基端部から先端部までの距離を短くすることができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造において、前記基端側ブラケットの支持部は、前記第一吊下部の先端に鉛直方向に沿った面をなす縦材を備え、前記先端側ブラケットは、前記基端側ブラケットの前記縦材に対して固定することができ、このようにすれば、先端側ブラケットの基端側ブラケットに対する固定位置を、該基端側ブラケットのなるべく先端側とすることができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造において、前記第二吊下部は、前記第一吊下部よりも高い位置に設定することができ、このようにすれば、第一ケーシングと第二ケーシングとの間に高低差を設けることにより、第一ケーシングや第二ケーシングを車両に支持した状態における排気浄化装置全体の車両の左右方向に関する寸法を小さくすることができる。
本発明の排気浄化装置の支持構造によれば、以下の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)本発明の請求項1に記載の発明によれば、排気浄化装置の組付けにあたって手間を軽減すると共に、支持強度を容易に確保することができる。
(II)本発明の請求項2に記載の発明によれば、吊りブラケットをケーシング毎に分割し、各々で第一ケーシング又は第二ケーシングのそれぞれを支持する場合と比較して、部品や組付けの精度を維持しやすく、組付けに際してばらつきが生じにくい。
(III)本発明の請求項3に記載の発明によれば、フレームへの主ブラケットの組付けに際し、部品や組付けの精度のばらつきによって生じる上下及び前後左右方向の位置ずれを、締結穴同士の位置を調整することで吸収することができる。
(IV)本発明の請求項4に記載の発明によれば、吊りブラケットを構成する各ブラケットに関し、基端部から先端部までの距離を短くできるので、各ブラケットに関し、剛性を容易に確保することができる。
(V)本発明の請求項5に記載の発明によれば、先端側ブラケットの基端側ブラケットに対する固定位置を、該基端側ブラケットのなるべく先端側とすることにより、先端側ブラケットの基端部から先端部までの距離を短くできるので、先端側ブラケットに関して剛性を一層容易に確保することができる。
(VI)本発明の請求項6に記載の発明によれば、第一ケーシングや第二ケーシングを車両に支持した状態における排気浄化装置全体の車両の左右方向に関する寸法を小さくし、搭載性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1、図2は本発明の実施による排気浄化装置の支持構造の一例を示している。基本的な構成は上述の図7、図8に示した従来例と共通しているが、本第一実施例の場合、第一ケーシング5及び第二ケーシング6を支持する一個の主ブラケット18と、該主ブラケット18を補強する補強ブラケット19とにより吊りブラケットを構成した点を特徴としている。
本第一実施例において、排気浄化装置は、図1に示す如く、エンジンから排出される排気ガス1が流通する排気管2の途中に、パティキュレートフィルタ3と選択還元型触媒4を第一ケーシング5及び第二ケーシング6によりそれぞれ抱持して並列に配置すると共に、パティキュレートフィルタ3の後端部と選択還元型触媒4の前端部との間を連絡流路7により接続して排気流路を構成している。パティキュレートフィルタ3が抱持されている第一ケーシング5内の前段には、酸化触媒8が装備されている。
連絡流路7は、ガス集合室7Aと、ミキシングパイプ7Bと、ガス分散室7CとによりS字構造をなしており、ガス集合室7Aには、パティキュレートフィルタ3の出側端部から出た排気ガス1が略直角な向きに方向転換されて向かう方向へ還元剤を添加する還元剤添加装置9を装備している。
ケーシング5,6及び連絡流路7を備えて構成される排気浄化装置は、フレーム10の片側(車両の左右方向外側)に両ケーシング5,6が吊り下げられる形で、全体がフレーム10に取り付けられる。本第一実施例では、選択還元型触媒4を収めた第二ケーシング6が、パティキュレートフィルタ3を収めた第一ケーシング5よりも高く、且つフレーム10から離間して位置するよう、各ケーシング5,6が配置される。フレーム10は、鉛直方向に沿った面をなして車両の前後方向に延びる縦材10aの上端と下端に、水平方向に沿った面をなして張り出す上材10b及び下材10cをそれぞれ備えたC字状の断面を有する鋼材であり、縦材10aが上材10b、下材10cよりも車両の左右方向外側に面している。
ケーシング5,6表面の所要位置には、該ケーシング5,6の軸方向に直交する面をなして上方へ突出する連結フランジ11,12,13,14が備えられており、このうち連結フランジ11,12は第一ケーシング5に、連結フランジ13,14は第二ケーシング6に設置されている。これら計四つの連結フランジを介し、ケーシング5,6を備えた排気浄化装置の全体がフレーム10に吊り下げられるようにして固定される。
そして、本第一実施例の場合、第一ケーシング5の連結フランジ11と第二ケーシング6の連結フランジ13とを一個の主ブラケット18によりフレーム10に支持し、また、第一ケーシング5の連結フランジ12と第二ケーシング6の連結フランジ14とを別の一個の主ブラケット18によりフレーム10に支持している。各主ブラケット18は、フレーム10の縦材10aに沿った面をなして該縦材10aに対し取り付けられる固定部20と、該固定部20の上端から屈曲してフレーム10から遠ざかる方向に延び、水平方向に沿った面をなす第一吊下部21と、該第一吊下部21よりもフレーム10から遠い位置で水平方向に沿った面をなす第二吊下部22とを備えている。第二吊下部22は、第一吊下部21よりも高い位置にあり、第一吊下部21と第二吊下部22とで段差状の構造をなしている。第一吊下部21と第二吊下部22の間は、フレーム10から遠ざかる方向に向かって上り勾配をなす斜面として構成された中間部23にて連続している。
各主ブラケット18の第一吊下部21には、吊具17を介し、第一ケーシング5の連結フランジ11又は連結フランジ12が連結される。また、第二吊下部22には、吊具17を介し、第二ケーシング6の連結フランジ13又は連結フランジ14が連結される。各吊具17は、第一又は第二吊下部21,22に沿った面をなす上材17aと、前記各連結フランジに沿った面をなす縦材17bを備えており、上材17aが第一又は第二吊下部21,22に対し締結されると共に、縦材17bに前記各連結フランジが締結されることで、各ケーシング5,6を吊具17の下方に支持する。こうして、フレーム10の片側における該フレーム10の近傍の位置には第一吊下部21により第一ケーシング5が吊り下げられ、該第一ケーシング5よりフレーム10から離れた主ブラケット18の先端側に、第二吊下部22により第二ケーシング6が吊り下げられる。
また、本第一実施例の場合、フレーム10の縦材10aと、主ブラケット18の中間部23との間を補強ブラケット19で別途連結し、主ブラケット18により排気浄化装置を支持するにあたっての強度を確保するようにしている。
補強ブラケット19は、図1に示す如く、フレーム10の縦材10aに沿った面をなす固定部24と、該固定部24の下端から屈曲して主ブラケット18の第一吊下部21の上方を中間部23まで延びる支持部25と、該支持部25から屈曲して延び、中間部23の斜面に沿った面をなす連結部26とを備えて構成される板状の部材である。図2に示す如く、固定部24は縦材10aに対して固定され、連結部26は主ブラケット18の中間部23に連結される。
このようにすると、フレーム10の縦材10a、主ブラケット18の第一吊下部21及び中間部23、さらに第一吊下部21の上方に延びる補強ブラケット19の支持部25により、吊りブラケットのフレーム10に対する取付部に、水平方向と直交する向きの閉断面が形成される。主ブラケット18は、上述の従来例(図7、図8参照)の各ブラケット15,16とは異なり、二個のケーシング5,6を支持するため、特に基端側、すなわちフレーム10との取付部に近い側において高い剛性が要求される。そこで、本第一実施例では、主ブラケット18の基端側に上述の如く補強ブラケット19を取り付けてフレーム10と共に閉断面を形成し、必要な剛性を確保しているのである。
ここで、補強ブラケット19と、フレーム10及び主ブラケット18との間の二組の締結面、すなわち、補強ブラケット19の固定部24とフレーム10の縦材10a、及び補強ブラケット19の連結部26と主ブラケット18の中間部23には、それぞれ締結のための合計四組の締結穴24a,10d,26a,23aが開口しているが、該各締結穴のうち少なくとも三組は、互いに異なる向きをなす長穴として形成されている。こうすることで、補強ブラケット19をフレーム10と主ブラケット18に対して組み付けるにあたり、前記各締結穴にてフレーム10と主ブラケット18の間に生じるずれを吸収できるようになっている。
具体的には、例えば図1に示す如く、固定部24に開口した締結穴24aは上下方向に沿った向きを長手方向とする長穴とし、連結部26に開口した締結穴26aは、車両の左右方向に沿った向きを長手方向とする長穴とする。さらに、中間部23に開口した締結穴23aは、車両の前後方向に沿った向きを長手方向とする長穴として構成する。このようにすると、フレーム10への主ブラケット18の組付けに際し、部品や組付けの精度のばらつきによって生じる位置ずれを、締結穴10dと締結穴24aの間における締結の位置や、締結穴23aと締結穴26aの間における締結の位置を調整することで吸収することができる。
例えば、フレーム10と主ブラケット18との間で上下方向にずれが生じている場合、補強ブラケット19の固定部24に設けた上下方向の長穴である締結穴24aと、フレーム10の縦材10aに設けた締結穴10dとの間で上下方向の位置関係を調整することで、補強ブラケット19の主ブラケット18に対する上下方向の位置を調整し、連結部26を中間部23のなす斜面に接するように配置しつつ、フレーム10と補強ブラケット19同士を縦材10aと固定部24にて締結することができる。さらに、フレーム10と主ブラケット18との間で車両の前後及び左右方向にもずれが生じていることがあるが、その場合、補強ブラケット19の連結部26に設けた左右方向の長穴である締結穴26aと、主ブラケット18の中間部23に設けた前後方向の長穴である締結穴23aとの間の交点にボルト等の締結具を用いれば、フレーム10と主ブラケット18の間で前後左右にずれがあったとしても、補強ブラケット19と主ブラケット18との締結を滞りなく行うことができる。
ここで、前記各締結穴のうちいずれを長穴とするかの選択や、各長穴の方向の設定に関しては、上述の如き組み合わせに限定されない。ただし、上下及び前後左右の全方向の位置ずれを吸収するためには、長穴として設定された前記締結穴の向きが、全体として三次元空間における上下及び前後左右の三軸全ての方向の成分を含んでいることが必要である。図1、図2に示した例の場合、前記四組の締結穴のうち、締結穴10d,24aのいずれかが上下方向に沿った長穴として設定され、且つ締結穴23a,26aのいずれかが車両の左右方向に沿った長穴として設定され、さらに、残る二組の締結穴のいずれかが車両の前後方向に沿った長穴として設定されていれば良い。
尚、中間部23は、例えば斜面ではなくフレーム10の縦材10aと平行な鉛直面として構成することも可能であり、その場合、補強ブラケット19の連結部26を中間部23に連結しようとすれば、連結部26は固定部24と平行な鉛直面をなすことになる。しかしながら、そのような構成を採用した場合、フレーム10に対して主ブラケット18を組み付けた状態において、補強ブラケット19の幅、すなわち固定部24から連結部26までの距離が、ちょうど縦材10aと前記鉛直面との間の距離に一致する必要があるため、各部品や組付けに関し比較的高い精度が要求されることになる。また、この場合、補強ブラケット19とフレーム10との締結面、及び補強ブラケット19と主ブラケット18との締結面のいずれも車両の左右方向の向きを有しておらず、左右方向に関しては、上述の如き長穴による位置ずれの吸収もできない。よって、中間部23を主ブラケット18における補強ブラケット19との連結部とする場合、中間部23は、上述の如き斜面として構成する方が良いと言える。
尚、補強ブラケット19の主ブラケット18に対する連結の位置は中間部23に限らず、例えば第二吊下部22としてもよい。この場合、補強ブラケット19とフレーム10の間、及び補強ブラケット19と主ブラケット18との間の二組の締結面は、両者で上下及び前後左右の全軸に沿った方向を有しているので、前記二組の締結面に設けられる四組の締結穴のうち少なくとも三組を適当な方向の長穴に設定することで、補強ブラケット19の取付けにあたり、上下及び前後左右全ての方向に関してフレーム10と主ブラケット18の間の位置ずれを吸収することが可能である。
また、補強ブラケット19の主ブラケット18に対する連結の位置を第一吊下部21とすることも不可能ではない。ただし、この場合には、中間部23から先端側の部分に関して剛性の確保が難しくなるため、補強ブラケット19の連結の位置は中間部23もしくは第二吊下部22とすることがより好ましい。
あるいは、図3に示す如く、第一吊下部21と第二吊下部22との間で高さに差を設けずに主ブラケット18を構成することも可能である。この場合、主ブラケット18の中間部23は勾配をもたない水平面として構成され、補強ブラケット19の連結部26も中間部23のなす水平面に沿った形状となる。補強ブラケット19の支持部25は、例えば図3に示す如く、基端側の固定部24から主ブラケット18の第一吊下部21の上方を延び、先端側で下方に屈曲して連結部26に繋がる形状として構成すれば、主ブラケット18と補強ブラケット19により構成される吊りブラケットの基端部側に閉断面を設けることができる。あるいは、図示は省略するが、固定部24と連結部26との間を斜めに接続するように支持部25を形成しても良い。
この場合も、補強ブラケット19と、フレーム10及び主ブラケット18との間の締結面に設けられる四組の締結穴のうち少なくとも三組を適宜長穴に設定することで、補強ブラケット19の取付けにあたり、上下及び前後左右全ての方向に関して位置ずれを吸収することが可能である。
ただし、このように第一吊下部21と第二吊下部22とを同じ高さに設定した場合、該第一吊下部21及び第二吊下部22の下方に支持される第一ケーシング5と第二ケーシング6との間に高低差を設けることが難しくなる。このため、第一ケーシング5や第二ケーシング6を車両に支持した状態において、該第一、第二ケーシング5,6を備えた排気浄化装置全体の車両の左右方向に関する寸法が大きくなり、搭載性に影響してしまう虞がある。したがって、特に排気浄化装置をコンパクトな形で車両に搭載したい場合には、図1や図2に示す如く、第一吊下部21と第二吊下部22とが高低差をなしていることがより好ましい。
尚、図1や図2に示した例とは逆に、第一吊下部21ないし第一ケーシング5の位置を第二吊下部22ないし第二ケーシング6よりも高く設定することも可能ではあるが、その場合には主ブラケット18の上方に設置される補強ブラケット19の支持部25を下方へ長く伸ばすことになり、やはり搭載性に影響を及ぼす可能性がある。
また、例えば図7、図8に示す如き従来の排気浄化装置の支持構造を改造し、第一ブラケット15や第二ブラケット16を本第一実施例の如き主ブラケット18や補強ブラケット19を備えた吊りブラケットに交換しようとする場合、図1、図2に示す如く第一吊下部21より高い位置に第二吊下部が配置されるように主ブラケット18の形状を設定すれば、図7、図8における配置と同様の配置にて第一ケーシング5や第二ケーシング6を支持することができる。各ケーシング5,6を支持するブラケットを交換するにあたり、各ケーシング5,6に設けた各連結フランジ11,12,13,14の位置や向き等を変更する必要がないので、コストの面で有利である。
図1、図2に示す如き主ブラケット18や補強ブラケット19により、排気浄化装置をフレーム10に対して組み付けるにあたっては、ケーシング5,6の連結フランジ11,12,13,14に対し、吊具17を介して二個の主ブラケット18を連結してから、ケーシング5,6及び連絡流路7を備えてなる排気浄化装置の全体をフレーム10に対し所定の位置に配置し、主ブラケット18の固定部20をフレーム10の縦材10aに締結すると共に、補強ブラケット19の固定部24をフレーム10の縦材10aに締結し、連結部26を主ブラケット18の中間部23に締結すれば良い。
このようにすると、主ブラケット18をケーシング5,6に組み付け、ケーシング5,6や連絡流路7を備えた排気浄化装置の全体を、主ブラケット18をも含むモジュールとした上でフレーム10に対し組み付けることになる。つまり、センサ等の周辺部品を排気浄化装置に取り付けるにあたって主ブラケット18を利用する場合には、前記周辺部品をも排気浄化装置に取り付けた上でフレーム10に組み付けることができる。したがって、例えばケーシング5,6をフレーム10近傍の所定の位置に配置した上で、主ブラケット18や吊具17と、前記周辺部品とを複雑な手順により組み付けていくといった作業は不要である。ケーシング5,6をフレーム10の近傍に配置しないアクセス性の良い状態で、前記周辺部品を排気浄化装置に対して組み付けることができるので、組付けの作業に係る手間を著しく軽減することができる。
尚、本第一実施例では、主ブラケット18とケーシング5,6の連結フランジ11,12,13,14を連結するために吊具17を備えているが、このような吊具17の構成は本発明の実施に必須ではなく、例えば吊具17に相当する部材を主ブラケット18又は連結フランジ11,12,13,14側に一体に形成することも可能である。
また、本第一実施例では、排気浄化装置の吊下げのための吊りブラケットを、第一ケーシング5の支持用と第二ケーシング6の支持用とに分割せず、一つの主ブラケット18によりケーシング5,6の両方を支持するようにしている。このようにすると、吊りブラケットをケーシング毎に分割し、各々で第一ケーシング5又は第二ケーシング6のそれぞれを支持する場合と比較して、部品や組付けの精度を維持しやすく、組付けに際して位置ずれが生じにくい。
以上のように、上記本第一実施例においては、浄化材3,4,8を収容した複数のケーシング5,6を車両のフレーム10の片側に吊り下げて支持する排気浄化装置の支持構造に関し、フレーム10に取り付けられ、第一ケーシング5と、該第一ケーシング5よりフレーム10から離れた先端側に第二ケーシング6とを吊り下げて支持する吊りブラケットを備え、該吊りブラケットのフレーム10に対する取付部に、水平方向と直交する向きの閉断面を形成しているので、前記吊りブラケットに関し、第一ケーシング5と第二ケーシング6を支持するための剛性を前記閉断面により容易に確保することができる。また、排気浄化装置の全体を、吊りブラケットをも含むモジュールとした上でフレーム10に対し組み付けることになるので、組付けの作業に係る手間を軽減することができる。
また、本第一実施例において、前記吊りブラケットは、第一ケーシング5を吊り下げる第一吊下部21と、第一ケーシング5よりフレーム10から離れた先端側に第二ケーシング6を吊り下げる第二吊下部22とを備えてフレーム10に取り付けられる主ブラケット18と、フレーム10に固定されると共に主ブラケット18に連結され、フレーム10と主ブラケット18とにより前記閉断面を形成する補強ブラケット19とを備えているので、吊りブラケットをケーシング毎に分割し、各々でケーシング5,6のそれぞれを支持する場合と比較して、部品や組付けの精度を維持しやすく、組付けに際してばらつきが生じにくい。
また、本第一実施例においては、補強ブラケット19とフレーム10との締結面において補強ブラケット19とフレーム10に各々設けられる締結穴24a,10d、及び、補強ブラケット19と主ブラケット18との締結面において補強ブラケット19と主ブラケット18に各々設けられる締結穴26a,23aのうち、少なくとも三組の締結穴を長穴とし、該長穴である締結穴に関し、三次元空間における上下及び前後左右方向の全成分を含むよう各々の向きを設定することで、補強ブラケット19を主ブラケット18とフレーム10に組み付けるにあたり、主ブラケット18とフレーム10との間の位置ずれを吸収し得るよう構成しているので、フレーム10への主ブラケット18の組付けに際し、部品や組付けの精度のばらつきによって生じる上下及び前後左右方向の位置ずれを、前記締結穴同士の位置を調整することで吸収することができる。
また、本第一実施例において、第二吊下部22は、第一吊下部21よりも高い位置に設定することができ、このようにすれば、第一ケーシング5と第二ケーシング6との間に高低差を設けることにより、第一ケーシング5や第二ケーシング6を車両に支持した状態における排気浄化装置全体の車両の左右方向に関する寸法を小さくし、搭載性を向上させることができる。
したがって、上記本第一実施例によれば、排気浄化装置の組付けにあたって手間を軽減すると共に、支持強度を容易に確保し得る。
図4、図5は本発明の実施による排気浄化装置の支持構造の別の一例を示している。基本的な構成は上述の第一実施例(図1及び図2参照)と共通しているが、本第二実施例の場合、上記第一実施例における主ブラケット18の第一吊下部21及び中間部23にあたる構造と、補強ブラケット19の支持部25にあたる構造とを一体的に形成し、ハット状の断面形状をなす基端側ブラケット27として構成した点を特徴としている。基端側ブラケット27の先端側には先端側ブラケット28が固定され、基端側ブラケット27と先端側ブラケット28とで吊りブラケットを構成している。吊りブラケットを構成する各ブラケットのうち、基端側ブラケット27の下部に第一ケーシング5を、先端側ブラケット28の下部に第二ケーシング6をそれぞれ支持している。
基端側ブラケット27は、フレーム10の縦材10aに沿った面をなす下部固定部29と、該下部固定部29の上方にてフレーム10の縦材10aに沿った面をなす上部固定部30を備えている。下部固定部29の上端からは、第一吊下部31がフレーム10から遠ざかる向きに水平方向に沿った面をなして延びており、該第一吊下部31の下面に、吊具17を介して第一ケーシング5の連結フランジ11又は連結フランジ12が接続される。
第一吊下部31の先端部と、上部固定部30の間は、支持部32にて接続されている。支持部32は、上部固定部30の下端からフレーム10から離れる向きに屈曲し、第一吊下部の上方に水平方向に沿った面をなして延びる上材32aと、該上材32aの先端から下方に屈曲して延びる縦材32bとにより構成されている。縦材32bは第一吊下部31の先端で鉛直面をなし、縦材32bの下端は第一吊下部31の先端に接続している。
下部固定部29と上部固定部30はフレーム10の縦材10aに締結され、基端側ブラケット27の全体をフレーム10に固定する。このようにして、基端側ブラケット27は第一吊下部31と支持部32によりハット状の断面形状をなし、フレーム10と合わせて水平方向と直交する向きに閉断面を構成している。
先端側ブラケット28は、基端側ブラケット27の支持部32の縦材32bに沿った面をなし、該縦材32bより上方へ突出する固定部33と、該固定部33の上端からフレーム10とは反対側に屈曲し、水平方向に沿って延びる第二吊下部34を備えている。固定部33は基端側ブラケット27の縦材32bに締結され、第二吊下部34の下面には、吊具17を介して第二ケーシング6の連結フランジ13又は連結フランジ14が接続される。第二吊下部34により第二ケーシング6の支持される位置は、第一吊下部31により第一ケーシング5の支持される位置よりも高い。
本第二実施例の如き基端側ブラケット27や先端側ブラケット28により、排気浄化装置をフレーム10に対して組み付けるにあたっては、ケーシング5,6の連結フランジ11,12,13,14に対し、二組の基端側ブラケット27及び先端側ブラケット28を吊具17を介して連結すると共に、基端側ブラケット27と先端側ブラケット28を互いに連結してから、ケーシング5,6及び連絡流路7を備えてなる排気浄化装置の全体をフレーム10に対し所定の位置に配置し、基端側ブラケット27の下部固定部29及び上部固定部30をフレーム10の縦材10aに締結すれば良い。
このようにすると、上記第一実施例(図1、図2参照)同様、ケーシング5,6や連絡流路7を備えた排気浄化装置の全体をモジュールとした上でフレーム10に対し組み付けることになり、センサ等の周辺部品を排気浄化装置に取り付けるにあたって基端側ブラケット27や先端側ブラケット28を利用する場合には、前記周辺部品をも排気浄化装置に取り付けた上でフレーム10に組み付けることができる。
また、本第二実施例の場合、ケーシング5,6を支持するための吊りブラケットを基端側ブラケット27と先端側ブラケット28とに分けているので、各ブラケットに関し、基端部から先端部までの距離が、例えば上記従来例の第二ブラケット16(図7、図8参照)や、上記第一実施例の主ブラケット18(図1、図2参照)と比較して短い。このため、各ブラケットに関する剛性の確保が容易である。無論、基端側ブラケット27に関しては、二基のケーシング5,6の重量を支えることになるため、例えば上記従来例の第一ブラケット15(図7、図8参照)よりも高い剛性が要求されるが、上述の如きハット状の構造によりフレーム10と合わせて閉断面を形成することで、二基のケーシング5,6を支持するのに必要な剛性を十分に満たすことができる。
尚、図6に示す如く、先端側ブラケット28の基端側ブラケット27に対する固定位置を、支持部32の縦材32bではなく上材32aとすることも可能である。この場合、先端側ブラケット28の固定部33は、上材32aに沿った水平面として構成すれば良い。ただし、このようにした場合には、図4、図5に示した場合と比較して、先端側ブラケット28の基端部から先端部までの距離が若干長くなるため、先端側ブラケット28に関する剛性の確保の点では、図4、図5に示した例の方がより有利である。すなわち、先端側ブラケット28の基端側ブラケット27に対する固定位置は、該基端側ブラケット27のなるべく先端側とすることがより好ましい。
以上のように、上記本第二実施例において、前記吊りブラケットは、フレーム10に取り付けられて第一ケーシング5を吊り下げる第一吊下部31と、フレーム10に取り付けられると共に第一吊下部31の上方を延びて該第一吊下部31の先端側に接続される支持部32とを備え、第一吊下部31と、支持部32と、フレーム10とにより前記閉断面を形成する基端側ブラケット27と、該基端側ブラケット27に取り付けられ、第一ケーシング5よりフレーム10から離れた先端側に第二ケーシング6を吊り下げて支持する第二吊下部34を備えた先端側ブラケット28とを備えて構成されている。ケーシング5,6を支持するための吊りブラケットを基端側ブラケット27と先端側ブラケット28とに分けることで、各ブラケットに関し、基端部から先端部までの距離を短くすることができるので、各ブラケットに関し、剛性を容易に確保することができる。
また、本第二実施例において、基端側ブラケット27の支持部32は、第一吊下部31の先端に鉛直方向に沿った面をなす縦材32bを備え、先端側ブラケット28は、基端側ブラケット27の縦材32bに対して固定することができる。このようにすれば、先端側ブラケット28の基端側ブラケット27に対する固定位置を、該基端側ブラケット27のなるべく先端側とすることになり、先端側ブラケット28の基端部から先端部までの距離を短くできるので、先端側ブラケット28に関して剛性を一層容易に確保することができる。
その他の構成や作用効果については上記第一実施例と同様であるため省略するが、本第二実施例によっても、排気浄化装置の組付けにあたって手間を軽減すると共に、支持強度を容易に確保し得る。
尚、本発明の排気浄化装置の支持構造は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
3 浄化材(パティキュレートフィルタ)
4 浄化材(選択還元型触媒)
5 ケーシング(第一ケーシング)
6 ケーシング(第二ケーシング)
8 浄化材(酸化触媒)
10 フレーム
10d 締結穴
18 主ブラケット
19 補強ブラケット
21 第一吊下部
22 第二吊下部
23a 締結穴
24a 締結穴
26a 締結穴
27 基端側ブラケット
28 先端側ブラケット
31 第一吊下部
32 支持部
32b 縦材
34 第二吊下部
4 浄化材(選択還元型触媒)
5 ケーシング(第一ケーシング)
6 ケーシング(第二ケーシング)
8 浄化材(酸化触媒)
10 フレーム
10d 締結穴
18 主ブラケット
19 補強ブラケット
21 第一吊下部
22 第二吊下部
23a 締結穴
24a 締結穴
26a 締結穴
27 基端側ブラケット
28 先端側ブラケット
31 第一吊下部
32 支持部
32b 縦材
34 第二吊下部
Claims (6)
- 浄化材を収容した複数のケーシングを車両のフレームの片側に吊り下げて支持する排気浄化装置の支持構造であって、前記フレームに取り付けられ、第一ケーシングと、該第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングとを吊り下げて支持する吊りブラケットを備え、該吊りブラケットの前記フレームに対する取付部に、水平方向と直交する向きの閉断面を形成したことを特徴とする排気浄化装置の支持構造。
- 前記吊りブラケットは、前記第一ケーシングを吊り下げる第一吊下部と、前記第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングを吊り下げる第二吊下部とを備えて前記フレームに取り付けられる主ブラケットと、
前記フレームに固定されると共に前記主ブラケットに連結され、前記フレームと前記主ブラケットとにより前記閉断面を形成する補強ブラケットとを備えたことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置の支持構造。 - 前記補強ブラケットと前記フレームとの締結面において前記補強ブラケットと前記フレームに各々設けられる締結穴、及び、前記補強ブラケットと前記主ブラケットとの締結面において前記補強ブラケットと前記主ブラケットに各々設けられる締結穴のうち、少なくとも三組の締結穴を長穴とし、該長穴である締結穴に関し、三次元空間における上下及び前後左右方向の全成分を含むよう各々の向きを設定することで、前記補強ブラケットを前記主ブラケットと前記フレームに組み付けるにあたり、前記主ブラケットと前記フレームとの間の位置ずれを吸収し得るよう構成されていることを特徴とする請求項2に記載の排気浄化装置の支持構造。
- 前記吊りブラケットは、前記フレームに取り付けられて前記第一ケーシングを吊り下げる第一吊下部と、前記フレームに取り付けられると共に前記第一吊下部の上方を延びて該第一吊下部の先端側に接続される支持部とを備え、前記第一吊下部と、前記支持部と、前記フレームとにより前記閉断面を形成する基端側ブラケットと、
該基端側ブラケットに取り付けられ、前記第一ケーシングより前記フレームから離れた先端側に第二ケーシングを吊り下げて支持する第二吊下部を備えた先端側ブラケットとを備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置の支持構造。 - 前記基端側ブラケットの支持部は、前記第一吊下部の先端に鉛直方向に沿った面をなす縦材を備え、前記先端側ブラケットは、前記基端側ブラケットの前記縦材に対して固定されていることを特徴とする請求項4に記載の排気浄化装置の支持構造。
- 前記第二吊下部は、前記第一吊下部よりも高い位置に設定されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の排気浄化装置の支持構造。
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