JP2018188745A - 頭部装着型エアバッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】装着されない事態を回避して搭乗者を確実に保護しつつ、製造コストを低減すると共に、展開速度に要する時間を短縮することができる頭部装着型エアバッグを提供する。【解決手段】頭部装着型エアバッグ10は、バンド部11、保護用エアバッグ14、ガス供給装置16、衝撃検知装置17、及び制御装置19を備えて、衝撃検知装置17が検知した衝撃が搭乗者30に到達するときに、制御装置19により、ガス供給装置16からガスを供給して保護用エアバッグ14をバンド部11から下方に膨らませて展開する構成にした。【選択図】図2
Description
本発明は、頭部装着型エアバッグに関し、より詳細には、座席に着座したときにシートベルトにより身体がその座席に固定された状態の搭乗者を保護する頭部装着型エアバッグに関する。
建設作業現場や自動二輪車の搭乗者の頭部に装着する頭部装着型エアバッグとして、アウターヘルメットとインナーヘルメットと、頭部保護エアバッグと、肩・脊椎保護エアバッグとを備えたヘルメットが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、キャビンに搭乗する自動車などにおいては、シートベルトの着用が義務付けられており、搭乗者はシートベルトにより座席に拘束されていることから、搭乗者に対してヘルメットの着用は義務化されていない。それ故、自動車などの搭乗者にとって、特許文献1に記載のヘルメットの着用は煩わしく、装着されないおそれがある。
そこで、自動車などでは、座席に着座したときにシートベルトにより身体がその座席に固定された状態の搭乗者の顔面のダッシュボードやサイドピラーなどへの衝突を保護するものとして、補助拘束装置(SRS)エアバックが設置されている。
しかし、トラックやバスなどの大型車両においてはキャビンの内部空間が大きい。それ故、衝突時に搭乗者の保護をするエアバッグをキャビンの至る所に設置する必要がある。また、衝突時に搭乗者の上半身がどのように移動するかを特定できないため、エアバッグは予想される全ての移動方向に対して展開させる必要がある。このように、大型車両のキャビンに設置されるエアバッグは、大型化していた。このエアバッグの大型化は、高コスト化の要因になると共に、展開速度が遅延する要因にもなっている。
本発明の目的は、装着されない事態を回避して搭乗者を確実に保護しつつ、製造コストを低減すると共に、展開速度に要する時間を短縮することができる頭部装着型エアバッグを提供することである。
上記の目的を達成する本発明の頭部装着型エアバッグは、乗り物の座席に着座したときにシートベルトにより身体がその座席に拘束された状態の搭乗者を保護する頭部装着型エアバッグであって、搭乗者の頭部のうちの少なくとも前頭部及び側頭部を含む部位を環状又は半環状に覆うバンド部と、このバンド部に設置されて膨張時に搭乗者の顔面のうちの少なくとも正面及び側面を覆う保護用エアバッグと、この保護用エアバッグにガスを供給するガス供給装置と、前記乗り物に生じた衝撃を検知する衝撃検知装置と、前記ガス供給装置及び前記衝撃検知装置に接続された制御装置と、を備えて、前記衝撃検知装置が検知した衝撃が搭乗者に到達するときに、前記制御装置により、前記ガス供給装置からガスを供給して前記保護用エアバッグを膨らませて展開する構成にしたことを特徴とする。
本発明によれば、搭乗者に衝撃が生じたときに搭乗者の頭部に装着されたバンド部から保護用エアバッグを下方に展開して搭乗者の顔面を保護する構成にした。それ故、シートベルトの着用により座席に拘束されている状態の搭乗者の顔面の近傍に保護用エアバッグを展開することで、確実に搭乗者を保護することができる。また、キャビンの壁面やハンドル、ダッシュボードなどから展開するものに比して保護用エアバッグを小型化することができる。これにより、シートベルトにより身体が座席に固定された状態の搭乗者を確実に保護しつつ、装置を軽薄短小化するには有利になり、製造コストを低減することができると共に、展開に要する時間を短縮することができる。
また、装置が軽薄短小化することに伴って、搭乗者に装着される部分を軽装にすることができる。これにより、装着に対する煩わしさを軽減するには有利になり、装着されない事態を回避することができる。
以下に、本発明の頭部装着型エアバッグの実施形態について説明する。図中では、xを車両20の前後方向とし、yをx方向に直交する車両20の左右方向とし、z方向を鉛直方向とする。
図1に例示するように、実施形態の頭部装着型エアバッグ10は、乗り物として車両20に搭載されていて、車両20の座席21に着座したときにシートベルト22により身体がその座席21に固定された状態の搭乗者30を保護するものである。頭部装着型エアバッグ10は、搭乗者30のシートベルト22の着装を前提として保護効果が最大限発揮される補助拘束装置(SRS)エアバッグである。
座席21として、車両20のキャビンの前席に当たる運転席や助手席が例示される。シートベルト22としては、三点式のものが例示されるが、二点式や四点式でもよい。シートベルト22は、キャビンのサイドピラーから導出していて、サイドピラーの内部に設置されたリトラクタ(巻取装置)23によりストラップが巻き取られたり、ストラップの巻き取りをロックしたりする。リトラクタ23としては、緊急ロック式巻取装置(ELR)が例示され、プリテンショナ機能とロードリミッタ機能とを有している。
頭部装着型エアバッグ10は、バンド部11、日除け部12、収納部13、保護用エアバッグ14(14a、14b)、脱落防止用エアバッグ15(15a、15b)、ガス供給装置16、衝撃検知装置17、装着検知装置18、及び制御装置19を備えている。頭部装着型エアバッグ10は、バンド部11、日除け部12、収納部13、保護用エアバッグ14、脱落防止用エアバッグ15、ガス供給装置16、及び装着検知装置18が搭乗者30に装着されていて、衝撃検知装置17、及び制御装置19が車両20に設置されている。
頭部装着型エアバッグ10は、バンド部11及び日除け部12がサンバイザーを成している。
バンド部11は、ヘッドバンドや鉢巻のように搭乗者30の頭部31を周方向に覆って
いて、平面視で環状を成している。バンド部11は、収納部13が環径方向外側に設置されていて、収納部13の内部に保護用エアバッグ14、脱落防止用エアバッグ15、及びガス供給装置16が収納されている。
いて、平面視で環状を成している。バンド部11は、収納部13が環径方向外側に設置されていて、収納部13の内部に保護用エアバッグ14、脱落防止用エアバッグ15、及びガス供給装置16が収納されている。
バンド部11は、少なくとも各エアバッグ14、15が展開される部位、つまり、搭乗者30の頭部31のうちの少なくとも前頭部及び側頭部を含む部位を環状又は半環状に覆っていればよい。
図2に例示するように、保護用エアバッグ14は、ガス供給装置16から供給されたガスによりバンド部11から下方に向って膨らむ。
保護用エアバッグ14aは、頭部31の周方向に複数分割されてなり、前頭部から下方の顔面正面を覆っている。保護用エアバッグ14bは、頭部31の周方向に複数分割されてなり、側頭部から下方の顔面側面を覆っている。このように、保護用エアバッグ14は、頭部31の周方向に複数分割して、頭部31の周方向の幅が短く、且つz方向の長さが長い縦長形状を成すことが好ましい。また、保護用エアバッグ14は、その下端が搭乗者30の顎先の高さまで展開すればよい。
脱落防止用エアバッグ15は、ガス供給装置16から供給されたガスによりバンド部11から上方に向って膨らむ。脱落防止用エアバッグ15aは、保護用エアバッグ14aに対して対となり、保護用エアバッグ14aの膨張方向とは反対側に膨らむ。脱落防止用エアバッグ15bは、保護用エアバッグ14に対して対となり、保護用エアバッグ14の膨張方向とは反対側に膨らむ。脱落防止用エアバッグ15も、保護用エアバッグ14と同様に縦長形状を成している。
脱落防止用エアバッグ15aのガス容量は、保護用エアバッグ14aのガス容量よりも多くなっていて、脱落防止用エアバッグ15aは、保護用エアバッグ14aよりも大きく膨らむことが望ましい。同様に、脱落防止用エアバッグ15bのガス容量は、保護用エアバッグ14bのガス容量よりも多くなっていて、脱落防止用エアバッグ15bは、保護用エアバッグ14bよりも大きく膨らむことが望ましい。
ガス供給装置16としては、高圧ガスタンク方式や化学反応によるガス発生の方式などを用いた装置が例示される。ガス供給装置16は、車両20のいずれかに設置してもよいが、収納部13の内部に設置されることが好ましく、各エアバッグ14、15との距離を短縮することで、各エアバッグ14、15を早急に膨らませるには有利になる。
図3に例示するように、衝撃検知装置17は、車両20に対する衝撃の発生を検知する装置である。衝撃検知装置17としては、車両20の衝突を検知するセンサとして、車両20の前面のバンパなどに設置された圧力センサ、車両20の速度を計測する車速センサ、車両20の加速度を計測する加速度センサなどが例示される。以下、衝撃検知装置17が検知する信号を衝撃信号S1とする。
装着検知装置18は、バンド部11の頭部31への装着の有無を検知する装置である。装着検知装置18としては、バンド部11に設置されて搭乗者30の体温、脈拍、心音などの生体反応を検知する生体センサや搭乗者30の動き(顔向き)を検知するジャイロセンサなどが例示される。以下、装着検知装置18が検知する信号を装着信号S2とする。
制御装置19は、各種情報処理を行うCPU、その各種情報処理を行うために用いられるプログラムや情報処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成されるハードウェアである。制御装置19は、搭乗者30に装着される装置
、ガス供給装置16及び装着検知装置18と無線により通信可能に接続されている。また、制御装置19は、車両20に設置される装置、衝撃検知装置17、リトラクタ23、車両20の制御を行う制御システム28と通信線を介して接続されている。
、ガス供給装置16及び装着検知装置18と無線により通信可能に接続されている。また、制御装置19は、車両20に設置される装置、衝撃検知装置17、リトラクタ23、車両20の制御を行う制御システム28と通信線を介して接続されている。
制御装置19は、衝撃判定部24、展開部25、装着判定部26、及び警告部27を有している。衝撃判定部24は、衝撃検知装置17の検知結果に基づいて搭乗者30に車両20に生じた衝撃が到達するか否かを判定する機能要素である。展開部25は、衝撃判定部24で搭乗者30に衝撃が到達すると判定したときに、ガス供給装置16からガスを供給して保護用エアバッグ14及び脱落防止用エアバッグ15を膨らませて展開する機能要素である。装着判定部26は、装着検知装置18の検知結果に基づいてバンド部11の搭乗者30の頭部31への装着の有無を判定する機能要素である。警告部27は、装着判定部26で搭乗者30の頭部31にバンド部11が装着されていないと判定したときに、バンド部11の装着を促す警告をする機能要素である。各機能要素は、プログラムとして内部記憶装置に記憶されているが、個別のハードウェアで構成されてもよい。
図4に例示するように、頭部装着型エアバッグ10の制御方法は、所定の周期ごとに衝撃信号S1に基づいて、車両20に生じた衝撃が搭乗者30に到達するか否かを判定し、衝撃が搭乗者30に到達すると判定したときに保護用エアバッグ14を膨らませて展開する方法である。また、この制御方法は、所定の周期ごとに装着信号S2に基づいて、搭乗者30の頭部31にバンド部11が装着されているか否かを判定し、装着されていないと判定したときに搭乗者30にバンド部11の装着を促す警告をする方法である。
装着検知装置18がバンド部11を頭部31に装着した場合に変化する装着信号S2を取得する(S110)。次いで、制御装置19が装着信号S2に基づいてバンド部11を頭部31に装着したか否かを判定する(S120)。
バンド部11を頭部31に装着していない(S120:NO)と判定すると、制御装置19が、バンド部11の頭部31への装着を促す警告をする(S130)。装着を促す警告としては、制御システム28に対して車両20を停止させたり、車両20を発進させずに停止を維持させたりして、車両20の停止による警告が例示される。また、装着を促す警告としては、図示しない警告装置(警告音を鳴らす装置、警告灯を点灯する装置)により搭乗者30に直接伝える警告が例示される。
バンド部11を頭部31に装着している(S120:YES)と判定すると、衝撃検知装置17が車両20が衝突した場合に変化する衝撃信号S1を取得する(S140)。次いで、制御装置19が衝撃信号S1に基づいて、衝撃が搭乗者30に到達するか否かを判定する(S150)。例えば、衝撃信号S1が大きい場合に、衝撃が搭乗者30に到達すると判定する。
衝撃が搭乗者30に到達しない(S150:NO)と判定すると、スタートへ戻る。
衝撃が搭乗者30に到達する(S150:YES)と判定すると、制御装置19がリトラクタ23によりシートベルト22を緊急ロックする(S160)。緊急ロックは、リトラクタ23のプリテンショナ機能が有効になり、リトラクタ23によりストラップを瞬時に引き込み、搭乗者30とストラップとの間にあるたるみを取り除くと共に、搭乗者30を座席21に拘束して一体化する。また、緊急ロックは、リトラクタ23のロードリミッタ機能が有効になり、ストラップに所定の負荷が掛かるとその負荷を吸収可能にリトラクタ23からストラップを送り出す。
次いで、制御装置19が保護用エアバッグ14及び脱落防止用エアバッグ15を膨らま
せて展開する(S170)。ガス供給装置16から保護用エアバッグ14及び脱落防止用エアバッグ15にガスが供給されて、各エアバッグが膨らんで展開すると、保護用エアバッグ14が下方に向って膨らむことで、バンド部11を上方へ押し上げる力F1が生じる。一方、脱落防止用エアバッグ15が上方に向って膨らむことで、バンド部11を下方へ押し下げる力F2が生じる。このとき、脱落防止用エアバッグ15が保護用エアバッグ14よりも大きく膨らむことで、バンド部11を下方へ押し下げる力F2の方がバンド部11を上方へ押し上げる力F1よりも大きくなり、バンド部11が頭部31から脱落することを防止する。
せて展開する(S170)。ガス供給装置16から保護用エアバッグ14及び脱落防止用エアバッグ15にガスが供給されて、各エアバッグが膨らんで展開すると、保護用エアバッグ14が下方に向って膨らむことで、バンド部11を上方へ押し上げる力F1が生じる。一方、脱落防止用エアバッグ15が上方に向って膨らむことで、バンド部11を下方へ押し下げる力F2が生じる。このとき、脱落防止用エアバッグ15が保護用エアバッグ14よりも大きく膨らむことで、バンド部11を下方へ押し下げる力F2の方がバンド部11を上方へ押し上げる力F1よりも大きくなり、バンド部11が頭部31から脱落することを防止する。
保護用エアバッグ14及び脱落防止用エアバッグ15が展開するとこの制御方法は終了する。
なお、車両20の衝突の衝撃が搭乗者30まで到達して、搭乗者30が慣性力で前方に移動し始めたときに、リトラクタ23のロードリミッタ機能が有効になり、有効になったタイミングで、保護用エアバッグ14が展開されていることが望ましい。そこで、緊急ロックするステップ(S160)と、展開するステップ(S170)とは平行処理にて同時に行ってもよい。
このように、頭部装着型エアバッグ10によれば、搭乗者30に衝撃が生じたときに搭乗者30の頭部31に装着されたバンド部11から保護用エアバッグ14を下方に展開して搭乗者30の顔面を保護する構成にした。それ故、シートベルト22の着用により座席21に拘束されている状態の搭乗者30の顔面の近傍に保護用エアバッグ14を展開することで、確実に搭乗者30を保護することができる。また、キャビンの壁面やハンドル、ダッシュボードなどから展開するものに比して保護用エアバッグ14を小型化することができる。これにより、シートベルト22により身体が座席21に固定された状態の搭乗者30を確実に保護しつつ、装置を軽薄短小化するには有利になり、製造コストを低減することができると共に、展開に要する時間を短縮することができる。
また、装置が軽薄短小化することに伴って、搭乗者30に装着される部分を軽装にすることができる。これにより、装着に対する煩わしさを軽減するには有利になり、装着されない事態を回避することができる。
加えて、上記の頭部装着型エアバッグ10によれば、z方向に縦長形状の保護用エアバッグ14を頭部31の周方向に複数展開することで、保護用エアバッグ14の個々の大きさを小さくすることができる。これにより、保護用エアバッグ14の展開に要する時間を短縮するには有利になり、搭乗者30を確実に保護することができる。
頭部装着型エアバッグ10は、バンド部11から下方に向って保護用エアバッグ14が膨らんで展開する。それ故、保護用エアバッグ14を展開することに伴って、バンド部11を上方へ押し上げる力F1が生じる。そこで、保護用エアバッグ14の展開する方向とは反対側に膨らんで展開する脱落防止用エアバッグ15を設けることで、その脱落防止用エアバッグ15を展開することに伴って、バンド部11を下方に押し下げる力F2が生じる。このように、脱落防止用エアバッグ15の展開時に生じる反作用により、保護用エアバッグ14の展開時にバンド部11が頭部31から脱落することを防止することができる。
特に、脱落防止用エアバッグ15を保護用エアバッグ14よりも大きく膨らむ構成にすることで、バンド部11を下方に押し下げる力F2をバンド部11を上方に押し上げる力F1よりも確実に大きくすることができ、バンド部11の脱落の防止には有利になる。
頭部装着型エアバッグ10は、車両20の座席21に着座したときにシートベルト22により身体がその座席21に固定された状態の搭乗者30を保護するものである。それ故、保護用エアバッグ14を頭部31の頭頂部、後頭部に展開する必要がない。これにより、頭部31の全体を覆うものに比して、装置の軽薄短小化と製造コストの低減には有利になる。
また、搭乗者30の身体はシートベルト22により座席21に拘束されているので、保護用エアバッグ14の保護対象は、衝撃の慣性により動く搭乗者30の首より上方の部分である。これにより、搭乗者30の胸や脊椎まで覆うものに比して装置の軽薄短小化と製造コストの低減には有利になる。
頭部装着型エアバッグ10は、装着検知装置18を備えることで、車両20の走行中に搭乗者30が頭部装着型エアバッグ10を装着していない事態を回避することができる。これにより、より安全性の確保には有利になる。なお、装着検知装置18を、搭乗者30の生体反応を検知するセンサで構成することが好ましい。その種のセンサを備えることで、搭乗者30の生体情報を記録あるいはリアルタイム処理することができる。これにより、搭乗者30の体調状態を把握し、リアルタイムで適時必要な警報(休憩の指示、脇見や漫然運転警報等)を出したり、疲労が強いと思われるドライバはローテーション間隔を開けるなど運行管理(ドライバのローテーション)作成の資料としたりすることが可能となる。また、保護用エアバッグ14の作動直前の搭乗者30の状態を記録し、搭乗者30が正常に運転操作可能な状態であったか、何処を見ていたか等を取得可能になり、事故解析等に利用することもできる。
頭部装着型エアバッグ10の搭乗者30に装着される部分、具体的に、バンド部11及び日除け部12によりサンバイザーを成すことで、日除けとして機能させると共に、装着時のデザイン性を向上することができる。これにより、装着時の煩わしさを軽減するには有利になり、搭乗者30に装着されない事態を回避することができる。なお、頭部31の頭頂部を覆うクラウン部を設けて、帽子を成してもよい。このように、頭部装着型エアバッグ10の搭乗者30に装着される部分は、サンバイザーや帽子など、車両20の搭乗において義務化されていないヘルメットよりは軽装なものを模すことが望ましい。
10 頭部装着型エアバッグ
11 バンド部
14 保護用エアバッグ
15 脱落防止用エアバッグ
16 ガス供給装置
17 衝撃検知装置
19 制御装置
20 車両
21 座席
22 シートベルト
30 搭乗者
31 頭部
11 バンド部
14 保護用エアバッグ
15 脱落防止用エアバッグ
16 ガス供給装置
17 衝撃検知装置
19 制御装置
20 車両
21 座席
22 シートベルト
30 搭乗者
31 頭部
Claims (6)
- 乗り物の座席に着座したときにシートベルトにより身体がその座席に拘束された状態の搭乗者を保護する頭部装着型エアバッグであって、
搭乗者の頭部のうちの少なくとも前頭部及び側頭部を含む部位を環状又は半環状に覆うバンド部と、このバンド部に設置されて膨張時に搭乗者の顔面のうちの少なくとも正面及び側面を覆う保護用エアバッグと、この保護用エアバッグにガスを供給するガス供給装置と、前記乗り物に生じた衝撃を検知する衝撃検知装置と、前記ガス供給装置及び前記衝撃検知装置に接続された制御装置と、を備えて、
前記衝撃検知装置が検知した衝撃が搭乗者に到達するときに、前記制御装置により、前記ガス供給装置からガスを供給して前記保護用エアバッグを膨らませて展開する構成にしたことを特徴とする頭部装着型エアバッグ。 - 前記保護用エアバッグが前記バンド部から下方に向って膨らむ構成にして、前記バンド部から上方に向って前記保護用エアバッグの膨張方向とは反対側に膨らむ脱落防止用エアバッグを備えて、
前記保護用エアバッグを膨らませて展開するときに、前記制御装置により、前記ガス供給装置からガスを供給して前記脱落防止用エアバッグを膨らませて、その脱落防止用エアバッグの膨らみによる反作用により前記頭部から前記バンド部が脱落することを防止する構成にした請求項1に記載の頭部装着型エアバッグ。 - 前記保護用エアバッグ及び前記脱落防止用エアバッグが膨らんで展開したときに、前記脱落防止用エアバッグが前記保護用エアバッグよりも大きく膨らむ請求項2に記載の頭部装着型エアバッグ。
- 前記バンド部の前記頭部への装着により変化する装着信号を検知する装着検知装置を備えて、
前記装着検知装置が検知した装着信号に基づいて、前記制御装置により、前記バンド部が前記頭部に装着されていないときに、搭乗者に前記バンド部の装着を促す警告をする構成にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の頭部装着型エアバッグ。 - 前記バンド部から前方に向って突出した日除け部を備えて、前記バンド部及び前記日除け部によりバイザーを成す請求項1〜4のいずれか1項に記載の頭部装着型エアバッグ。
- 前記バンド部の上方で前記頭部を覆うクラウン部を備えて、前記バンド部及び前記クラウン部により帽子を成す請求項1〜5のいずれか1項に記載の頭部装着型エアバッグ。
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