JP2018188677A - 金属酸化物透明導電膜及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)酸化インジウムを含み、かつ、
コランダム型酸化インジウム結晶相及びビックスバイト型酸化インジウム結晶相を含み、
前記コランダム型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が10nm以上50nm以下、かつ、前記ビックスバイト型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が300nm以上1000nm以下である金属酸化物透明導電膜。
(2)タンタルを含み、タンタルの含有量が0.1at%以上1.2at%以下である(1)に記載の金属酸化物透明導電膜。
(3)ジルコニウム、ハフニウムの少なくともいずれかを含み、その合計の含有量が0.1at%以上1.2at%以下である(1)または(2)に記載の金属酸化物透明導電膜。
(4)前記コランダム型酸化インジウム結晶相の結晶率が0.30%以上1.50%以下、
前記ビックスバイト型酸化インジウム結晶相の結晶率が50%以上98.5%以下である(1)乃至(3)いずれか一つに記載の金属酸化物透明導電膜。
(5)酸化インジウムを含む金属酸化物スパッタリングターゲットを用いたスパッタリングを行う成膜工程を有し、成膜工程におけるEs=(投入電力)/(導入ガス圧力)2の式により定義される条件が300W/Pa2以上1500W/Pa2以下を満たす(1)乃至(4)いずれか一つに記載の透明導電膜の製造方法。
(6)(1)乃至(4)いずれか一つに記載の透明導電膜を含む積層基材。
酸化インジウムを含み、かつ、
コランダム型酸化インジウム結晶相及びビックスバイト型酸化インジウム結晶相を含み、
前記コランダム型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が10nm以上50nm以下、ビックスバイト型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が300nm以上1000nm以下である。これにより、結晶膜中の大部分を占めるビックスバイト型酸化インジウム結晶相の粒界散乱によるキャリア移動度低下の影響を軽減され、高移動度かつ低抵抗な透明導電膜を得ることが可能となる。本発明においてはビックスバイト型酸化インジウム結晶相の平均粒径が400nm以上700nm以下であることがより好ましい。
Es=(投入電力[W])/(導入ガス圧力[Pa])2
で定義されるEsの値が300W/Pa2以上1500W/Pa2以下であることが好ましい。この理由についてはいかなる理論にも限定されないが、Esの大小によりスパッタ粒子が基板に到達した際の付着力やマイグレーションの様子が異なり、コランダム型酸化インジウム結晶相の形成に影響を及ぼすためと考えられる。
所定の組成を有する焼結体を作製して、適切なサイズに加工した後、バッキングプレートに貼り合わせてスパッタリングターゲットとした。得られたスパッタリングターゲットをDCマグネトロンスパッタリング法により下記条件でガラス基板上に成膜した。
また、無添加酸化インジウムスパッタリングターゲット上に添加元素のメタルチップを乗せて成膜を行うチップオン成膜によって膜に対する元素添加を行い、所定の組成を有する透明導電膜を作製する方法も実施した。チップオン成膜においても下記条件でガラス基板上に成膜を行った。
(成膜条件)
・装置 :DCマグネトロンスパッタ装置
・磁界強度 :1000Gauss(ターゲット直上、水平成分)
・ターゲット基板間距離 :90mm
・基板温度 :室温(約25℃)
・到達真空度 :8×10−5Pa
・導入ガスの種類 :アルゴン+酸素
・膜厚 :30nm
・使用基板 :無アルカリガラス
(コーニング社製EAGLE XGガラス 厚さ0.7mm)
(成膜後の後熱処理条件)
成膜後に、透明導電膜付基板を大気中で60分間、150℃または120℃で加熱処理を行った。このときの昇温速度は50℃/minとした。
(組成)
ICP発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、ICP発光分光分析法により定量を行った。
(電気抵抗)
熱処理後の透明導電膜の抵抗率およびキャリア移動度は、HL5500(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて測定した。
(平均結晶粒径・結晶分率)
熱処理後の透明導電膜の各結晶相の平均結晶粒径および結晶分率は、EBSP付属電界放出形走査型電子顕微鏡JSM−7100F(日本電子製)により測定した。測定条件は以下の通りである。
・加速電圧 :15kV
・試料傾斜角 :70°
・収集速度 :6.35Hz
データ収集および解析の際に必要となる結晶構造データについては、JCPDS(Joint Committee of Powder Diffraction Standards)カードで確認することができる。酸化インジウムのコランダム型構造はJCPDSカードNo.22−0336であり、ビックスバイト型構造はJCPDSカードNo.44−1087である。
各結晶相の平均結晶粒径は結晶粒マップを用いて算出し、各結晶相の結晶率については測定領域に占める各結晶相の面積分率より算出した。この際の測定画像は、測定倍率15000倍、測定領域2.5μm×3.5μm、測定点数22000個とした。また、測定において回折パターンの得られないサンプルに関しては、非晶質と判断した。
透明導電膜の成膜にあたり、表1の膜組成となるように元素添加した酸化インジウムを主成分とした焼結体を作製し、これをバッキングプレートに貼り付けることでスパッタリングターゲットとしてマグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。
透明導電膜の成膜にあたり、無添加の酸化インジウム焼結体をバッキングプレートに貼り付けスパッタリングターゲットとして用意し、マグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。上記スパッタリングターゲット上に、表1の膜組成となるように2.5mm×2.5mm×t1.0mmのメタルチップ1〜10個を均等に乗せた。
透明導電膜の成膜にあたり、表2の膜組成となるように元素添加した酸化インジウムを主成分とした焼結体を作製し、これをバッキングプレートに貼り付けることでスパッタリングターゲットとしてマグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。
透明導電膜の成膜にあたり、無添加の酸化インジウム焼結体をバッキングプレートに貼り付けスパッタリングターゲットとして用意し、マグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。上記スパッタリングターゲット上に、表2の膜組成となるように約2.5mm×2.5mm×t1.0mmのメタルチップ1〜10個を均等に乗せた。
透明導電膜の成膜にあたり、表1の膜組成となるように元素添加した酸化インジウムを主成分とした焼結体をスパッタリングターゲットとして用意し、マグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。
透明導電膜の成膜にあたり、表2の膜組成となるように元素添加した酸化インジウムを主成分とした焼結体をスパッタリングターゲットとして用意し、マグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)に設置した。
Claims (6)
- 酸化インジウムを含み、かつ、コランダム型酸化インジウム結晶相及びビックスバイト型酸化インジウム結晶相を含み、前記コランダム型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が10nm以上50nm以下、かつ、前記ビックスバイト型酸化インジウム結晶相の平均結晶粒径が300nm以上1000nm以下である金属酸化物透明導電膜。
- タンタルを含み、タンタルの含有量が0.1at%以上1.2at%以下である請求項1に記載の金属酸化物透明導電膜。
- ジルコニウム、ハフニウムの少なくともいずれかを含み、その合計の含有量が0.1at%以上1.2at%以下である請求項1または2に記載の金属酸化物透明導電膜。
- 前記コランダム型酸化インジウム結晶相の結晶率が0.30%以上1.50%以下、前記ビックスバイト型酸化インジウム結晶相の結晶率が50%以上98.5%以下である請求項1乃至3いずれか一項に記載の金属酸化物透明導電膜。
- 酸化インジウムを含む金属酸化物スパッタリングターゲットを用いたスパッタリングを行う成膜工程を有し、成膜工程におけるEs=(投入電力)/(導入ガス圧力)2の式により定義される条件が300W/Pa2以上1500W/Pa2以下を満たす請求項1乃至4いずれか一項に記載の透明導電膜の製造方法。
- 請求項1乃至4いずれか一項に記載の透明導電膜を含む積層基材。
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