JP2018188265A - ロープ引上装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロープを引き上げる労力を低減できるロープ引上装置及び方法を提供すること。【解決手段】ロープ引上装置1は、エレベーター10のロープ15を機械室14側に引き上げるのに用いられる。ロープ引上装置1が、土台部21、土台部21からその高さ方向の上方側に延在する柱部22、及び柱部22に回動自在に取り付けられた滑車23を有する滑車装置20を備えるようにする。また、ロープ引上装置1が、ロープ15を通過させる通過部を有し、ロープ15がその通過部に対してロープ15の延在方向の一方側に移動することを許容する一方、通過部に対して延在方向の他方側に移動することを禁止するロープ移動規制具40を備えるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、本発明は、エレベーターのロープの引き上げに用いるロープ引上装置及び方法に関する。
特許文献1に記載されているように、つるべ式エレベーターは、巻上機、及び巻上機に巻回されたロープを備え、ロープの一端部は、カゴの上端部に固定され、ロープの他端部は、釣合錘に固定される。巻上機が、適宜、回転方向を変更して回転することで、カゴを上昇及び下降させて乗客を運搬する。
特開2003−137487号公報
ロープはカゴの上昇及び下降の繰り返しで摩耗する。したがって、ロープは、定期的に検査され、必要があれば取り替えられる。ここで、古いロープの回収については、各種の方法があるが、ロープはカゴと釣合錘を接続する長尺物であり、重量もあるため、その回収には多大な労力が必要となる。
そこで、本発明の目的は、ロープを引き上げる労力を低減できるロープ引上装置及び方法を提供することにある。
本発明に係るロープ引上装置は、エレベーターのロープを機械室側に引き上げるのに用いられるロープ引上装置であって、土台部、その土台部からその高さ方向の上方側に延在する柱部、及び柱部に回動自在に取り付けられた滑車を有する滑車装置と、前記ロープを通過させる通過部を有し、前記ロープがその通過部に対して前記ロープの延在方向の一方側に移動することを許容する一方、前記通過部に対して前記延在方向の他方側に移動することを禁止するロープ移動規制具と、を備える。
本発明によれば、ロープの一方側を引き上げた後、引き上げた一方側を滑車装置の滑車に掛け渡し、続いて、滑車を介して当該一方側を引っ張るだけで、ロープの引き上げを容易に実行できる。また、機械室で、ロープ移動規制具をロープの他方側にロープの上側への移動のみを許容するように取り付けるだけで、ロープから手を離してもロープの他方側が下方に落下することを防止でき、保守作業員等がロープの引き上げ作業中に休息を取ることが可能になる。したがって、ロープを引き上げる労力を低減できる
また、本発明において、前記ロープ移動規制具には、前記ロープを前記通過部に対して静止させる静止摩擦力よりも大きな重力が生じてもよい。
上記構成によれば、ロープ移動規制具がロープの引上作業中に機械室の床面に位置し、ロープとともに引き上げられることがない。よって、ロープ移動規制具が滑車に接触することがなく、ロープの引き上げを円滑に実行できる。
また、本発明において、前記柱部は、前記高さ方向に伸縮可能であってもよい。
滑車が人の肩の高さより高い位置にあると、ロープを斜め下方に引っ張ることができ、ロープの引っ張りが容易になる。上記構成によれば、柱部の高さを調整することで、滑車の高さをロープの引っ張りが容易な高さに調整できる。また、機械室の高さが低い場合にも対応できる。
また、本発明において、前記ロープを一端側から自動で巻き取る巻取装置を備えてもよい。
上記構成によれば、引き上げたロープを自動的に巻取装置に収容でき、引き上げたロープを容易に持ち運びできる。なお、巻取装置に取手があると、持ち運びが容易となって好ましい。
また、本発明において、前記滑車は、支点に対して回動可能な環状の回転部と、その回転部の外周側に着脱可能であり、1以上のロープ溝を有する溝付部と、を含んでもよい。
上記構成によれば、溝付部を適宜交換できる。したがって、カゴを吊り下げているロープの数に対応する数の溝を有する溝付部を現場毎に選択して取り付けることができ、その現場でカゴの吊り下げに用いている複数のロープを同時に引き上げできる。
また、本発明において、前記滑車装置は、引き上げられた前記ロープの長さを表示する表示部を含んでもよい。
上記構成によれば、保守作業員等が、引き上げたロープの長さを表示部で確認でき、引き上げられていない残りのロープの長さを把握できる。
また、本発明のロープ引上方法は、一実施形態のロープ引上装置を用いてロープを引き上げるロープ引上方法であって、前記ロープ移動規制具を、延在方向の一方側及び他方側が機械室から垂れ下がった状態になっている前記ロープの前記一方側の上方に取り付け、前記機械室の床面に載置する規制具取付工程と、前記ロープの前記他方側を引き上げて、その他方側の先端部を前記機械室の床面に載置されている前記滑車装置の前記滑車に掛け渡す他方側掛渡工程と、前記滑車を介して前記ロープの前記他方側を引っ張ることで、前記ロープの前記一方側を引き上げる一方側引上工程と、を含む。
本発明によれば、ロープの一方側の移動のみを許容するロープ移動規制具を採用し、更に、滑車装置を用いるだけで、ロープの引き上げの労力を格段に低減できる。
本発明に係るロープ引上装置によれば、ロープを引き上げる労力を低減できる。
本発明の一実施形態に係るロープ引上装置を用いてエレベーターのロープを引き上げている最中を示す模式図である。 上記ロープ引上装置の滑車装置の模式正面図である。 上記滑車装置を図2に矢印A方向から見たときの側方図である。 上記滑車装置の滑車における第1溝付部の側面図である。 上記第1溝付部を図4に矢印Bで示す径方向の外方側から見たときの図である。 (a)は、ロープ移動規制具を高さ方向の上方から見たときの平面図であり、(b)は、ロープ移動規制具を(a)に矢印Cで示す方向から見たときの正面図である。また、(c)は、ロープ移動規制具を(a)に矢印Dで示す方向から見たときの正面図であり、(d)は、ロープ移動規制具におけるロープの一方向の移動のみを許容する構造を説明する模式図である。 蓋を取り外した状態のロープを回収し終えた巻取装置の斜視図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態に係るロープ引上装置1を用いてエレベーター10のロープ(ワイヤーロープ)15を引き上げている最中の模式図である。図1に示すように、ロープ引上装置1は、滑車装置20、及びロープ移動規制具40を含み、使用時においてエレベーター10上部の機械室14内に配置される。
滑車装置20は、例えば巻上機7が置かれるマシンビーム3上に巻上機7よりも奥行方向の奥側に載置される。滑車装置20は、土台部21、柱部22、及び滑車23を有する。滑車23は、回転自在に柱部22に取り付けられ、滑車23にはロープ15が巻回される。例えば、保守作業員等が、滑車装置20に対する巻上機7側とは反対側からロープ15を斜め下側に引っ張ることで、ロープ15を引き上げる。
一方、ロープ移動規制具40は、機械室14の床面に載置され、ロープ15が通過する通過部を有する。ロープ移動規制具40は、ロープが通過部に対してロープ15の延在方向の一方側(鉛直方向上側)に移動することを許容する一方、通過部に対して延在方向の他方側(鉛直方向下側)に移動することを禁止する。係る構成により、引っ張り上げたロープ部分が下方に落下するのを防止し、保守作業員等が、ロープ引き上げ作業中に休息をとることができる。
以下、図2〜図5を用いて滑車装置20の構成及び動作について説明し、図6を用いてロープ移動規制具40の構成及び動作について説明する。そして、その後、ロープ引上装置1を用いたロープ15の引き上げの手順の一例について説明する。
図2は、滑車装置20の模式正面図であり、図3は、滑車装置20を図2に矢印A方向から見たときの側方図である。図2に示すように、滑車装置20は、土台部21、柱部22、及び滑車23を有する。土台部21は、マシンビーム3等の機械室14の床面に載置される載置面21aを有し、柱部22は、土台部21から土台部21の高さ方向に延在する。柱部22は、本体部22a、及び軸部22bを有し、本体部22aは高さ方向に延在し、軸部22bは、本体部22aの上方から高さ方向に直交する方向(図2の紙面に垂直な方向)に延在する。
滑車23は、軸部22bに軸受24を介して回動自在に取り付けられる。図3に示すように、柱部22は、第1柱部30と、第2柱部31を含み、第1柱部30は、土台部21に一体に構成されるか又は土台部21に相対移動不可に取り付けられる。第1柱部30には、高さ方向に間隔をおいて同一の複数のねじ孔30aが設けられる。第2柱部31には、上述の軸部22b(図2参照)が設けられる。第2柱部31にも、1以上のねじ孔31aが設けられ、図3に示すように、第2柱部31が複数のねじ孔31aを有する場合、高さ方向に隣り合うねじ孔31a間の長さは、第1柱部30において高さ方向に隣り合うねじ孔31a間の長さに一致する。上記直交する方向から見たとき、第2柱部31の各ねじ孔31aが第1柱部30のいずれかのねじ孔30aに重なるように配置し、その後、同一のボルト33を2つのねじ孔30a,31aに締め込んだ後、ナット34を締め込むことで、第1及び第2柱部30,31を互いに固定し合う。第2柱部31のねじ孔31aと同じボルト33を締め込む第1柱部30のねじ孔30aを調整することで、第1柱部30に対する第2柱部31の固定高さ位置を調整し、柱部22の高さを調整できる。
柱部22には、表示部35が内蔵される。表示部35は、引き上げられたロープ15の長さを表示する。詳しくは、滑車装置20は、回転数センサ38を有し、回転数センサ38は、例えば、軸受24の静止輪である内輪に取り付けられたパルス検出用センサ、及び回転輪である外輪に取り付けられたパルサーリングを含む。回転数センサ38は、パルサーリングが生成する磁場の変化をパルス検出用センサで検出することで、滑車23の回転数を検出し、滑車23の回転数を表す信号を、マイクロコンピュータ39に出力する。マイクロコンピュータ39は、滑車23のロープ溝の外周の長さに滑車23が回転した数を掛けた長さを表示部35に表示させる。これにより、保守作業員等が表示部35を確認することで引き上げたロープ部分の長さを認識でき、引き上げが必要な残りのロープ部分の長さを認識できる。例えば、ロープ引上装置1は、滑車23のロープ溝を容易に取り替えできる。次に、滑車23のロープ溝の取替構造について、図2、図4及び図5を用いて説明する。
図2に示すように、滑車23は、環状の回転部23aと、その回転部23aの外周側に着脱可能であり、1以上のロープ溝を有する溝付部23bを含む。回転部23aは、軸部22bの中心軸を支点として回動自在になっている。また、溝付部23bは、回転部23aの外周面を略全周に亘って覆っている。溝付部23bは、分割構造からなり、図2に示す例では2分割構造を有し、第1溝付部27aと、第2溝付部27bを有する。第1溝付部27aと、第2溝付部27bは、同一の円弧状部材であり、互いに相俟って環状構造を構成する。次に、第1溝付部27aの構造について更に詳細に説明する。なお、第1溝付部27aと同一の構造を有する第2溝付部27bの説明は省略する。
図4は、第1溝付部27aの側面図であり、図5は、第1溝付部27aを図4に矢印Bで示す径方向の外方側から見たときの図である。図5に示すように、第1溝付部27aは、外周側に複数のロープ溝28aを有し、各ロープ溝28aは、周方向に延在する。幅方向に隣り合う2つのロープ溝28aは、畝状の側壁部28cで隔てられる。各ロープ溝28aのその延在方向に垂直な断面における断面形状は、ロープ15の形状に対応する略半円形状となっている。
図5に示すように、第1溝付部27aは、4隅にねじ孔28bを有する。詳しくは、第1溝付部27aには、その周方向の両側に2つずつねじ孔28bが設けられ、各周方向の側の2つのねじ孔28bは、幅方向の両側に配置される。図示しないが、回転部23a(図2参照)には、4つのねじ孔28bに対応する4つのねじ孔が設けられる。径方向の外方から見たとき、第1溝付部27aのねじ孔28bと、回転部23aのねじ孔とを重ねた上、2つの重なったねじ孔28bに同一のタッピングねじを締め込むことで、第1溝付部27aを回転部23aに螺子止めする。カゴや釣合錘を吊っているロープの数は、現場毎に異なる。ロープ引上装置1では、溝付部23bを適宜取り替え可能にすることで、ロープ溝28aを取り替え可能にし、現場毎にカゴや釣合錘を吊っている複数のロープ15を一度に引き上げ可能としている。
次に、ロープ移動規制具40の構造について説明する。図6(a)は、水平面に載置あされているロープ移動規制具40を上方から見たときの平面図であり、図6(b)は、ロープ移動規制具40を、図6(a)に矢印Cで示す方向から見たときの正面図である。また、図4(c)は、ロープ移動規制具40を、図6(a)に矢印Dで示す方向から見たときの正面図であり、図6(d)は、ロープ移動規制具40におけるロープ15の一方向の移動のみを許容する構造を説明する模式図である。
図6(b)に示すように、ロープ移動規制具40は、略円錐状の形状を有し、円形の縁部を有する底面42を有する。また、図6(a)に示すように、ロープ移動規制具40は、平面図において中央部を高さ方向に貫通する通過部41を有し、通過部41は、平面図において径方向に延在する1つのロープ挿入通路43を介して外部に連通する。ロープ挿入通路43は、ロープ移動規制具40を高さ方向に貫通し、略板状のスペースを画定する。当該略板状のスペースの厚さは、ロープ15の直径と同程度の寸法を有し、人が通過部41までロープ15を当該略板状のスペースを径方向に圧入可能な程度にロープ15の直径よりも僅かに短いと好ましい。
図6(a)及び図6(c)に示すように、ロープ移動規制具40は、ロープ挿入通路43に平行かつロープ挿入通路43を挟むように配設される2つの丸棒部47a,47bを含む。各丸棒部47a,47bは、ロープ移動規制具40の内部室に設置され、底面42に略平行にロープ移動規制具40の同じ高さを延在する。各丸棒部47a,47bは、両側端部がロープ移動規制具40の内壁面に溶接等で接合される。
各丸棒部47a,47bには、楔状部48a,48bが各丸棒部47a,47bの延在方向の中央部に丸棒部47a,47bの中心軸を支点として回動自在に取り付けられる。各楔状部48a,48bの尖った先端部は、高さ方向から見たとき通過部41に重なる。各楔状部48a,48bは、付勢部材46a,46bによって先端側が高さ方向の斜め上方に向く姿勢が維持される。各付勢部材46a,46bは、高さ方向から見たとき通過部41に重ならない位置に配置され、楔状部48a,48bとロープ移動規制具40の内壁面とを連結する。各付勢部材46a,46bは、溶接等の接合手段によって楔状部48a,48b及び内壁面に接合される。ロープ移動規制具40には、ロープ15を通過部41に対して静止させる静止摩擦力よりも大きな重力が生じ、ロープ移動規制具40は、機械室14の床面上で静止する。
上記構成において、ロープ15をロープ挿入通路43の下側から楔状部48a,48bを上側に回転させるように通過部41に挿入する。そして、図6(d)に示すように、ロープ15で、楔状部48a,48bの先端が付勢部材46a,46bが自然長のときよりも上側を向くように通過部41内で楔状部48a,48bを斜め上側に押圧し、付勢部材46a,46bを圧縮させる。
図6(d)に示すように、ロープ15が通過部41内に収容されている状態で、ロープ15が矢印Eで示す方向に上側に引っ張られると、楔状部48a,48bの先端がロープ15から上側の力を受けて、ロープ15から離れる方向に移動する。よって、ロープ15を円滑に上側に引っ張り上げることが可能になる。
他方、ロープ15が図6(d)に矢印Fで示す方向に下側に引っ張られると、楔状部48a,48bの先端がロープ15から下側の力を受けて、ロープ15に近づく方向に移動し、ロープと楔状部48a,48bとの摩擦力が大きくなり、ロープ15が容易に下側に移動できなくなる。このようにして、ロープ移動規制具40で、ロープ15が通過部41に対してロープ15の延在方向の一方側(高さ方向の上側)に移動することを許容する一方、ロープ15が通過部41に対して延在方向の他方側(高さ方向の下側)に移動することを禁止している。
上記構成において、例えば、ロープ15は次の手順で取り替えられる。再度、図1を参照して説明する。先ず、カゴ11を最上階6に止め、機械台(マシンビーム)3に上部ワイヤ17を巻き掛ける。機械台3は、巻上機7を固定する複数の梁(ビーム)から構成されており、上部ワイヤ17は1つの梁に巻掛けられる。そして、この上部ワイヤ17にチェーンブロック16を吊る。次に、カゴ11の上部に設けられている係止部に下部ワイヤ18を巻き掛けて、この下部ワイヤ18をチェーンブロック16の下フックに係止する。そして、チェーブロック16を操作してカゴ11を吊り上げる。この吊上げにより、釣合錘12は、下降してピット2に立設された重り緩衝器4に直接又はスペーサ13を介して着座する。チェーンブロック16で更にカゴ11を吊り上げると、ロープ15が弛緩する。カゴ11をそのまま吊持してロープ15を弛緩させた状態で、保守作業員等が機械室14で釣合錘12側のロープ15の上方にロープ移動規制具40を係止する。
その後、釣合錘12からロープ15を取り外し、釣合錘12側のロープ15を垂下させ、カゴ11側からもロープ15を取り外し、カゴ11側のロープ15を垂下させる。続いて、保守作業員等は、機械室14内で長さが短いカゴ11側のロープを手で手繰り寄せて引き上げ、最後までループ状に巻く。その後、保守作業員等が、カゴ11側のロープの先端を、マシンビーム3に載置した滑車装置20の滑車23に掛け渡し、エレベーター10の奥行方向に関して、滑車装置20における巻上機7側とは反対側から釣合錘12側で垂下しているロープ15部分を最後まで引き上げて、ロープ15の引き上げ作業を完了する。
上記実施形態によれば、ロープ15の一方側を引き上げた後、引き上げた一方側を滑車装置20の滑車23に掛け渡し、続いて、滑車23を介して当該一方側を斜め下に引っ張るだけで、容易にロープ15の引き上げを実行できる。更には、機械室14で、ロープ移動規制具40をロープ15の他方側にロープ15の上側への移動のみを許容するように取り付けるだけで、ロープ15から手を離してもロープ15の他方側が下方に落下することを防止でき、保守作業員等がロープ15の引き上げ作業中に休むことが可能になる。したがって、ロープ15を引き上げる労力を低減できる
また、ロープ移動規制具40に、ロープ15を通過部41に対して静止させる静止摩擦力よりも大きな重力が生じ、ロープ移動規制具40がロープ15の引上作業中に機械室14の床面に位置し、ロープ15とともに引き上げられることがない。よって、ロープ移動規制具40が滑車23に接触することがなく、ロープ15の引き上げを円滑に実行できる。
また、滑車23が人の肩の高さより高い位置にあると、ロープ15を斜め下方に引っ張ることができ、ロープ15の引っ張りが容易になる。本実施形態によれば、柱部22の高さを調整することで、滑車23の高さをロープ15の引っ張りが容易な高さに調整でき、機械室14の高さが低い場合にも対応できる。
また、溝付部23bが、回転部23aの外周側に着脱可能であるので、カゴ11を吊り下げているロープ15の数に対応する数のロープ溝を有する溝付部23bを現場毎に選択して取り付け可能になる。よって、各現場でカゴ11の吊り下げに用いている複数のロープ15を同時に引き上げできる。
更には、滑車装置20が、滑車23の回転数に基づいて引き上げられたロープ15の長さを表示する表示部35を含む。したがって、保守作業員等が、引き上げたロープ15の長さを表示部35で確認でき、引き上げられていない残りのロープ15の長さを把握できる。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、釣合錘側のロープ15を手で手繰り寄せて、手に巻き付けながら引っ張る方法について説明した。しかし、ロープ引上装置1は、ロープ15を一端側から自動で巻き取る巻取装置を備えてもよい。そして、図7、すなわち、蓋(図示せず)を取り外した状態のロープ15を回収し終えた巻取装置60の斜視図に示すように、巻取装置60は、ケース61、ドラム62及びゼンマイバネ63を含んでもよく、ゼンマイバネ63は、一端部がケース61に固定され、他端部がドラム62に固定されてもよい。ドラム62は、ゼンマイバネ63の復元力で回転する。ドラム62には、ドラム62の軸方向に間隔をおいて複数のロープ係止部(図示しない)が設けられる。ドラム62の蓋を外した状態で、複数のロープ15の一端側を、滑車23を介してケース61の開口部65を通過させて、ドラム62の各ロープ係止部に固定する。
係る固定をする際、ゼンマイバネ63が伸ばされた状態で、ドラム62は、ケース61に対して相対移動不可能な状態になっている。この状態は、例えば、予めゼンマイバネ63が伸ばされた状態で、同一のボルト等のストッパを、ケース61及びドラム62の夫々設けられた2つの孔に挿通することで実現できる。複数のロープ15を、ドラム62のロープ係止部に固定した後、上記ストッパをケース61及びドラム62から取り外すことで、ゼンマイバネ63の復元力でドラム62を回転させ、引っ張り上げたロープ15を自動的にケース61内に収容する。この変形例によれば、引き上げたロープ15を自動的に巻取装置60に収容でき、ロープ15を手に巻き付ける必要がなく、引き上げ作業の労力を格段に低減できる。なお、図7に示すように、巻取装置60のケース61の外面に取手68を設けると、ロープ15の回収を終えた巻取装置60を容易に持ち運びできて好ましい。
また、上記実施形態では、第2柱部31のねじ孔31aと同じボルト33を締め込む第1柱部30のねじ孔30aを適宜選択することで、第1柱部30に対する第2柱部31の固定高さ位置を調整し、柱部22の高さを調整した。しかし、第1及び第2柱部に設ける孔のうちの少なくとも一方を長孔にして、締結部材を締結する長孔の位置を調節することで、柱部の高さを調節できるようにしてもよい。又は、電動シリンダや油圧シリンダ等を用いて、柱部の高さを調節できるようにしてもよい。又は、柱部の高さ方向の寸法を変動させることができない構成でもよい。
また、ロープ移動規制具40に、ロープ15を通過部41に対して静止させる静止摩擦力よりも大きな重力が生じる場合について説明したが、ロープ移動規制具にロープを通過部に対して静止させる静止摩擦力よりも小さな重力が生じる構成でもよい。また、滑車23が、環状の回転部23aと、その回転部23aの外周側に着脱可能であり、1以上のロープ溝を有する溝付部23bを含む場合について説明した。しかし、滑車は、一体構造であって、溝付部が着脱不可能な構造でもよい。また、滑車装置20が、引き上げられたロープ15の長さを表示する表示部35を有する場合について説明したが、滑車装置20は、当該表示部を有さなくてもよい。
1 ロープ引上装置、 10 エレベーター、 14 機械室、 15 ロープ、 20 滑車装置、 21 土台部、 22 柱部、 23 滑車、 23a 回転部、 23b 溝付部、 28a ロープ溝、 35 表示部、 40 ロープ移動規制具、 41 通過部、 60 巻取装置。

Claims (7)

  1. エレベーターのロープを機械室側に引き上げるのに用いられるロープ引上装置であって、
    土台部、その土台部からその高さ方向の上方側に延在する柱部、及び柱部に回動自在に取り付けられた滑車を有する滑車装置と、
    前記ロープを通過させる通過部を有し、前記ロープがその通過部に対して前記ロープの延在方向の一方側に移動することを許容する一方、前記通過部に対して前記延在方向の他方側に移動することを禁止するロープ移動規制具と、
    を備える、ロープ引上装置。
  2. 請求項1に記載のロープ引上装置において、
    前記ロープ移動規制具には、前記ロープを前記通過部に対して静止させる静止摩擦力よりも大きな重力が生じる、ロープ引上装置。
  3. 請求項1又は2に記載のロープ引上装置において、
    前記柱部は、前記高さ方向に伸縮可能である、ロープ引上装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のロープ引上装置において、
    前記ロープを一端側から自動で巻き取る巻取装置を備える、ロープ引上装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のロープ引上装置において、
    前記滑車は、支点に対して回動可能な環状の回転部と、その回転部の外周側に着脱可能であり、1以上のロープ溝を有する溝付部と、を含む、ロープ引上装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つに記載のロープ引上装置において、
    前記滑車装置は、引き上げられた前記ロープの長さを表示する表示部を含む、ロープ引上装置。
  7. 請求項2に記載のロープ引上装置を用いてロープを引き上げるロープ引上方法であって、
    前記ロープ移動規制具を、延在方向の一方側及び他方側が機械室から垂れ下がった状態になっている前記ロープの前記一方側の上方に取り付け、前記機械室の床面に載置する規制具取付工程と、
    前記ロープの前記他方側を引き上げて、その他方側の先端部を前記機械室の床面に載置されている前記滑車装置の前記滑車に掛け渡す他方側掛渡工程と、
    前記滑車を介して前記ロープの前記他方側を引っ張ることで、前記ロープの前記一方側を引き上げる一方側引上工程と、
    を含む、ロープ引上方法。
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