JP6678560B2 - 錘片抜挿装置及び方法 - Google Patents

錘片抜挿装置及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6678560B2
JP6678560B2 JP2016222365A JP2016222365A JP6678560B2 JP 6678560 B2 JP6678560 B2 JP 6678560B2 JP 2016222365 A JP2016222365 A JP 2016222365A JP 2016222365 A JP2016222365 A JP 2016222365A JP 6678560 B2 JP6678560 B2 JP 6678560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight piece
weight
flat plate
support rod
plate portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016222365A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018080007A (ja
Inventor
遼 竹内
遼 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd filed Critical Mitsubishi Electric Building Techno-Service Co Ltd
Priority to JP2016222365A priority Critical patent/JP6678560B2/ja
Publication of JP2018080007A publication Critical patent/JP2018080007A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6678560B2 publication Critical patent/JP6678560B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、エレベーターの釣合錘から錘片を抜挿するときに用いられる錘片抜挿装置に関する。また、本発明は、エレベーターの釣合錘から錘片を抜挿する錘片抜挿方法に関する。
従来、エレベーターの釣合錘としては、特許文献1に記載されているものがある。この釣合錘は、錘枠と、複数の棒状の錘片とを含み、錘枠は、一対のたて枠と、上枠と、下枠を有する。一対のたて枠は、釣合錘の幅方向に間隔をあけて配置され、上枠は、一対のたて枠の上端部同士を連結し、下枠は、一対のたて枠の下端部同士を連結する。
複数の棒状の錘片は、釣合錘の高さ方向に積み重ねられた状態で錘枠に保持される。各錘片は、一方のたて枠と他方のたて枠との間を幅方向に延在する。錘片の一端部は一方のたて枠に保持され、錘片の他端部は他方のたて枠に保持される。
釣合錘には、枠バンドが取り付けられる。枠バンドは、環状構造を有し、釣合錘の高さ方向の中央部付近に配設される。枠バンドは、一対のたて枠及び錘片を取り囲むようにたて枠に取り付けられる。枠バンドは、釣合錘の幅方向の剛性を高め、釣合錘を幅方向に補強するために設けられる。枠バンドは、地震等でたて枠に衝撃が加わっても、たて枠が幅方向外側に大きく広がらないようにし、錘片が落下することを抑制するために設けられる。
特開2014−125311号公報
釣合錘の構造によっては、釣合錘に枠バンドを取り付ける際に幾つかの錘片を取り替える必要が生じる。以下、図9〜図13を用いて、枠バンド7の取り付けの際に幾つかの錘片3の取り替えが必要になる釣合錘10の構造、及びその釣合錘10に対する枠バンド7を取り付けの際に生じる問題点について説明する。
なお、釣合錘10は、本発明の錘片抜挿装置で枠バンド7を取り付けできる釣合錘であり、後の実施形態の説明に用いる。また、実施形態での記載も含め以下の説明及び図面で、X方向は、釣合錘10の奥行き方向を表し、Y方向は、釣合錘10の幅方向を表し、Z方向は、釣合錘10の高さ方向を表す。X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。また、本明細書では、錘片3が取り換えられる前の釣合錘を、釣合錘10と表現し、幾つかの錘片3が別の錘片33に取り換えられて、枠バンド7が取り付け可能な状態の釣合錘を、錘片取替後釣合錘11と表現する。また、枠バンド7が取り付けられた錘片取替後釣合錘11をバンド付釣合錘1と表現する。
図9は、釣合錘10を正面から見たときの正面図であり、図10は、釣合錘10を図9に矢印Aで示す下方向にからみたときの図である。また、図11は、枠バンド7が取り付け可能になる錘片33と、たて枠21a,21bとの位置関係を示す平面図であり、図12は、錘片取替後釣合錘11を正面から見たときの正面図である。また、図13は、バンド付釣合錘1を正面から見たときの正面図であり、図14は、バンド付釣合錘1を図13に矢印Bで示す下方向から見たときの図である。なお、バンド付釣合錘1の構造を分かり易く説明するため、図10及び図14では、以下に説明する下枠23の図示を省略する。
図9に示すように、釣合錘10は、錘枠2、複数の棒状の錘片3、綱車4、4つのガイドシュー5、及び2つの外れ止め6を含む。錘枠2は、一対のたて枠21a,21bと、上枠22と、下枠23を有する。一対のたて枠21a,21bは、Y方向に間隔をあけて配置され、上枠は22、一対のたて枠21a,21bの上端部同士を連結し、下枠23は、一対のたて枠21a,21bの下端部同士を連結する。複数の棒状の錘片3は、Z方向に積み重ねられた状態で錘枠2に保持される。詳しくは、各錘片3は、一方のたて枠21aと他方のたて枠21bとの間をY方向に延在する。各錘片3の一端部は一方のたて枠21aに離脱不可能に保持され、各錘片3の他端部は他方のたて枠21bに離脱不可能に保持される。錘片3がたて枠21a,21bに対して離脱不可能になる構造については、後で説明する。
綱車4は、上枠22に回動自在に取り付けられる。例えば、綱車4は、上枠22の裏側から昇降路奥側(奥側の壁側)にX方向に突出する円柱状の軸部(図示せず)に軸受を介して回転自在に取り付けられる。綱車4に巻回されたワイヤーロープ9の張力に基づいて釣合錘10がZ方向に昇降する。
ガイドシュー5は、錘枠2の四隅に取り付けられ、外れ止め6は、錘枠2のZ方向中央付近のY方向の両端部に取り付けられる。Y方向一方側に配置されるガイドシュー5は、釣合錘10のY方向一方側に位置してZ方向に延在する一方側レール8aに嵌合し、Y方向他方側に配置されるガイドシュー5は、釣合錘10のY方向他方側に位置してZ方向に延在する他方側レール8bに嵌合する。外れ止め6は、Z方向中央部付近で釣合錘10がレール8a,8bから外れることを抑制する。ガイドシュー5がレール8a,8bに案内されることで釣合錘10がY方向に大きく振れずにZ方向に昇降可能になる。
図10に示すように、たて枠21a,21bは、XY平面に平行な切断面でコ字形状を有し、たて枠21a,21bのコ字の開口はY方向の錘片3側に向けられている。錘片3は、Y方向の両側にY方向外方に突出する突出部3a,3bを有し、突出部3aは、断面コ字状のたて枠21aの凹部内に配設され、突出部3bは、断面コ字状のたて枠21bの凹部内に配設される。係る構成によって、錘片3が錘枠2から離脱できなくなる。
たて枠21a,21bのX方向長さ(幅方向長さ)は、錘片3のX方向長さ(幅方向長さ)よりも短くなっている。他方、後で詳述するが、枠バンド7(図13、図14参照)は、鉄板等の金属製の板を環状に配設した構造を有し、たて枠21a,21bにおいてX方向両側に位置してY方向に延在する側壁部28a,28b,29a,29bにボルトにより取り付けられる。よって、図10に示す錘片3は、たて枠21a,21bよりもX方向に突出しているため、枠バンド7が、たて枠21a,21bに取り付けできない。そのため、枠バンド7が取り付けられるZ方向範囲(高さ範囲)に存在する錘片3は、X方向長さ(幅方向長さ)がたて枠21a,21bのX方向長さよりも短い錘片33(図11参照)に取り替えられる必要がある。
枠バンド7の取り付けZ方向範囲にある錘片3の錘片33への交換は、次のように行われる。図9に示すように、Y方向一方側にあるたて枠21aには、Z方向上方側にY方向内側に開口する切欠34が設けられる。切欠34は、YZ平面に平行な切断面で矩形の形状を有し、図9に示す正面図で、Y方向に延在する一対の縁と、Z方向に延在する1つの縁とを有する。切欠34のZ方向長さは、棒状の錘片3,33の高さよりも長い。
取り替えられる錘片3は、一人又は二人の作業員によって切欠34形成高さまで持ち上げられ、その後、切欠34を用いて錘枠2から取り外される。枠バンド7の取り付け位置の下端よりも上方にある部分を含む錘片3は、全て外される。続いて、幅が短い錘片33(図11参照)を、切欠34を用いて錘枠2内に収容する。複数の錘片33を連続して錘枠2内に収容することによって枠バンド7のZ方向存在範囲に配置される錘片の全てが錘片33で構成されるようにする。その後、例えば、枠バンド7のZ方向存在範囲の上端よりも下端位置がZ方向上方に位置する全ての錘片が錘片3で構成されるように、1以上の錘片3を、切欠34を用いて錘枠2内に収容する。このようにして、図12に示す錘片取替後釣合錘11を構成し、所定数の錘片3を錘片33へ交換する作業を終了する。
その後、図13に示すように、錘片取替後釣合錘11に枠バンド7を取り付ける。枠バンド7は、環状構造を有し、錘片取替後釣合錘11におけるZ方向の中央部付近に配設される。錘枠2は、一対のたて枠21a,21b及び錘片33(図12参照)を取り囲むように配設される。図14に示すように、枠バンド7は、表側板71、裏側板72、一方側コ字状アングル73、他方側コ字状アングル74、複数のボルト77、及び複数のナット78を有する。一方側及び他方側コ字状アングル73,74は、XY平面に平行な切断面において略コ字状の形状を有する。一方側コ字状アングル73は、Y方向外側に開口を向けた状態でY方向一方側に配設され、他方側コ字状アングル74は、Y方向外側に開口を向けた状態でY方向他方側に配設される。
表側板71、裏側板72、一方側コ字状アングル73、及び他方側コ字状アングル74の夫々は、鉄等の金属材料で構成される。表側板71は、X方向で釣合錘10のカゴ側に配設され、裏側板72は、X方向でカゴ側とは反対側に配設される。図13に示すように、表側及び裏側板71,72の夫々は、表側及び裏側面が略矩形の板材で構成される。図14に示すように、表側板71と裏側板72とは、ねじ孔の数を除いて略同一の構造を有する。
詳述しないが、枠バンド7は、次のようにたて枠21a,21bに取り付けられる。表側板71は、一方側及び他方側コ字状アングル73,74の表側側壁部にボルト77及びナット78で取り付けられ、一方側コ字状アングル73と他方側コ字状アングル74との間をY方向に延在する。また、裏側板72は、一方側及び他方側コ字状アングル73,74の裏側側壁部にボルト77及びナット78で取り付けられ、一方側コ字状アングル73と他方側コ字状アングル74との間をY方向に延在する。表側板71と、裏側板72とは、X方向に対向する。一方側及び他方側コ字状アングル73,74に対する表側及び裏側板71,72の取り付けで、表側板71、裏側板72、一方側コ字状アングル73、及び他方側コ字状アングル74は、一体化され、環状構造を構成する。
表側板71には、X方向に延在する貫通孔であるねじ孔が設けられ、たて枠21a,21bの表側側壁部にも、X方向に延びるねじ孔が設けられる。ボルト77を、表側板71のねじ孔、及びたて枠21aの表側側壁部のねじ孔に締め込み、他のボルト77を、表側板71のねじ孔、及びたて枠21bの表側側壁部のねじ孔に締め込む。係るボルト77の締め込みにより、枠バンド7がたて枠21a,21bに取り付けられる。表側板71、裏側板72、一方側コ字状アングル73、及び他方側コ字状アングル74は、Z方向長さが略一致し、Z方向存在範囲も略一致する。
上述の複数の錘片3の錘片33への取り替えに関し、次の問題が存在する。すなわち、1つの錘片3は、重量物であり、重量が30kg程度にまで達するものまである。したがって、錘片3の持ち上げで、作業員が重労働を強いられる。また、錘片3が重量物であるので、作業に危険を伴う虞もある。したがって、作業員が、錘片3の抜挿作業(取替作業)の労力を軽減でき、しかも安全に作業できるようになれば大きな意義がある。
そこで、本発明の目的は、労力を軽減でき、作業の安全性も高くできる錘片抜挿装置及び方法を提供することにある。
本発明に係る錘片抜挿装置は、エレベーターにおいて、積み重ねられた棒状の複数の錘片と、前記複数の錘片を保持すると共に前記錘片を抜挿するための切欠を有する錘枠と、を含む釣合錘から前記錘片を抜挿するときに用いられる錘片抜挿装置であって、前記エレベーターの固定側構造部材に取り付けられる巻上げ機であって、紐状部材を巻き付けるドラムと、前記ドラムを回動させる回動部とを有する巻上げ機と、前記紐状部材の先端部に連結部を介して接続され、先端部が前記錘片の幅方向の一方側に配置される錘片一方側取付部材と、前記紐状部材の前記先端部に連結部を介して接続され、先端部が前記錘片の前記幅方向の他方側に配置される錘片他方側取付部材と、前記錘片一方側取付部材の前記先端部に取り付けられると共に、前記錘片の前記幅方向の一方側部分が係止される錘片一方側係止部と、前記錘片他方側取付部材の前記先端部に取り付けられると共に、前記錘片の前記幅方向の他方側部分が係止される錘片他方側係止部と、を備え、前記巻上げ機が前記固定側構造部材に取り付けられ、更に、前記錘片一方側係止部が前記一方側部分を係止し、前記錘片他方側係止部が前記他方側部分を係止した状態で、前記ドラムを回動させて前記ドラムに巻回される前記紐状部材の長さを変動させることによって、前記錘片を前記釣合錘から抜き出す際には前記錘片を前記切欠の高さまで上昇させる一方、前記錘片を前記錘枠内で載置位置に載置する際には前記錘片を前記切欠の高さから下降させる。
本発明によれば、巻上げ機を固定側構造部材に取り付け、かつ、錘片の幅方向の一方側部分を錘片一方側係止部に係止すると共に、錘片の幅方向の他方側部分を錘片他方側係止部に係止した上で、巻上げ機のドラムに巻回される紐状部材の長さを変動させるだけで、錘片を釣合錘の高さ方向に移動させることができる。したがって、作業員が重量物である錘片を、手で抱えて持ち上げたり、手で抱えて下降させたりする必要がないので、作業員が重労働を強いられることがなく、錘片の取り替え作業も安全に行うことができる。
また、本発明において、前記連結部は、輪状部材であり、前記錘片一方側取付部材が、前記輪状部材に一端部が取り付けられた錘片一方側吊下用紐状部材である一方、錘片他方側取付部材が、前記輪状部材に一端部が取り付けられた錘片他方側吊下用紐状部材であり、さらに、前記錘片一方側吊下用紐状部材と前記錘片他方側吊下用紐状部材とを連結する棒状部材と、前記錘片一方側係止部と前記錘片他方側係止部とを連結する棒状部材のうちの少なくとも一方を備えてもよい。
上記構成によれば、棒状部材によって、錘片一方側係止部と、錘片他方側係止部とを、釣合錘の幅方向に所定長さ離間させることができる。したがって、錘片一方側係止部と、錘片他方側係止部とで、錘片の幅方向両側の所定位置を確実に係止でき、錘片を安定な状態で高さ方向に上下させることができる。
また、本発明において、前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、前記第2平板部には、雌ねじと、前記雌ねじよりも前記第1平板部側とは反対側に位置する第1支え棒用貫通孔とが設けられる一方、前記第3平板部には、前記第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、さらに、前記雌ねじに螺合するボルトと、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通される支え棒と、を備えてもよい。
上記構成によれば、第2平板部の雌ねじにボルトを締め込み、ボルトの先端部と第3平板部の間、又はボルトの先端部と第3平板部に接触している部材の間に錘片を挟持できる。また、その後、ドラムを回動させることによって挟持された錘片をその錘片の下側の錘片に対して高さ方向の上方に移動させることができ、続いて、第1支え棒用貫通孔及び第2支え棒用貫通孔に支え棒を挿通できる。そして、その後、ボルトを緩めて、錘片を支え棒に接触させた後、再度ボルトを錘片側に締め付けることができる。したがって、錘片の自重を支え棒にかけて錘片を支え棒で支えた状態で錘片を上げ下げでき、錘片の上げ下げを行う際に錘片が下方に落下することを防止できる。
また、本発明において、前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、前記第2平板部に、第1支え棒用貫通孔が設けられると共に、前記第3平板部に、第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、さらに、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通されると共に、先端部が、厚さが徐々に薄くなるように尖った扁平状の支え棒を備えてもよい。
上記構成によれば、支え棒の尖った先端を高さ方向に隣接する2つの錘片の間に差し込むように、支え棒を第1支え棒用貫通孔及び第2支え棒用貫通孔に挿通させることができる。よって、上側の錘片の自重を支え棒にかけて錘片を支え棒で支えた状態で錘片を上げ下げでき、錘片の上げ下げを行う際に錘片が下方に落下することを防止できる。
また、本発明に係る錘片抜挿装置は、エレベーターにおいて、積み重ねられた棒状の複数の錘片と、前記複数の錘片を保持すると共に前記錘片を抜挿するための切欠を有する錘枠と、を含む釣合錘から前記錘片を抜挿する錘片抜挿方法であって、本発明の錘片抜挿装置の前記巻上げ機をエレベーターの固定側構造部材に取り付ける巻上げ機取付ステップと、前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部に前記錘片の幅方向の一方側部分を係止する一方、前記錘片他方側係止部に前記錘片の前記幅方向の他方側部分を係止する錘片係止ステップと、前記錘片係止ステップの後に行われ、前記錘片を前記釣合錘から抜き出す場合、前記錘片を、前記切欠を用いて前記錘枠から抜き出し、前記錘片を前記釣合錘に挿入する場合、前記錘片を、前記切欠を用いて前記錘枠に入れ込む、錘片切欠通過ステップと、前記錘片係止ステップの後に前記錘片が前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部に係止された状態かつ前記錘枠に収容されている状態で、前記ドラムを回動させて前記ドラムに巻回される前記紐状部材の長さを変動させることによって、前記錘片を前記釣合錘の高さ方向に移動させる、錘片高さ方向移動ステップと、を含む。
本発明によれば、錘片を交換する際に、労力を軽減でき、作業の安全性も高くできる。
また、本発明において、前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、前記第2平板部には、雌ねじと、前記雌ねじよりも前記第1平板部側とは反対側に位置する第1支え棒用貫通孔とが設けられる一方、前記第3平板部には、前記第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、さらに、前記錘片抜挿装置が、前記雌ねじに螺合するボルトと、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通される支え棒とを備え、前記錘片係止ステップには、前記第2平板部の前記雌ねじに前記ボルトを締め込むことで、前記ボルトの先端部と、前記第3平板部との間に前記錘片を挟持するか、又は、前記ボルトの先端部と、前記第3平板部に接触している部材との間に前記錘片を挟持する錘片挟持ステップと、前記錘片挟持ステップの後に、前記ドラムを回動させることにより挟持された前記錘片をその錘片の下側の前記錘片に対して前記高さ方向の上方に移動させる挟持錘片移動ステップと、前記挟持錘片移動ステップの後、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に前記支え棒を挿通する支え棒挿通ステップと、前記支え棒挿通ステップの後、前記ボルトを緩めて、前記錘片を前記支え棒に接触させた後、再度前記ボルトを前記錘片側に締め付ける錘片支え棒接触ステップと、が含まれてもよい。
上記構成によれば、錘片の自重を支え棒にかけて錘片を支え棒で支えた状態で錘片を上げ下げでき、錘片の上げ下げを行う際に錘片が下方に落下することを防止できる。
また、本発明において、前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、前記第2平板部に、第1支え棒用貫通孔が設けられると共に、前記第3平板部に、第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、さらに、前記錘片抜挿装置は、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通されると共に、先端部が、厚さが徐々に薄くなるように尖った扁平状の支え棒を備え、前記錘片係止ステップにおいて、前記支え棒の尖った先端を、前記高さ方向に隣接する2つの前記錘片の間に差し込むと共に、上側の面で上側の前記錘片を支持するように、前記支え棒を、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通してもよい。
上記構成によれば、錘片の自重を支え棒にかけて錘片を支え棒で支えた状態で錘片を上げ下げでき、錘片の上げ下げを行う際に錘片が下方に落下することを防止できる。
本発明に係る錘片抜挿装置及び方法によれば、錘片抜挿作業の労力を軽減でき、錘片抜挿作業の安全性も高くできる。
本発明の一実施形態に係る錘片抜挿装置を用いて錘片を釣合錘から抜き出している最中の状態を示す図である。 錘片を、錘片抜挿装置の錘片一方側係止部に係止する手続きについて説明する図である。 錘片一方側係止部の支え棒の平面図である。 錘片を、錘片抜挿装置の錘片一方側係止部に係止する手続きについて説明する図である。 錘片を、錘片抜挿装置の錘片一方側係止部に係止する手続きについて説明する図である。 錘片を、変形例の錘片一方側係止部に係止する手続きについて説明する図である。 変形例の錘片一方側係止部の支え棒の平面図である。 錘片を、変形例の錘片一方側係止部に係止する手続きについて説明する図である。 釣合錘を正面から見たときの正面図である。 釣合錘を図9に矢印Aで示す下方向にからみたときの図である。 枠バンドが取り付け可能になる錘片と、たて枠との位置関係を示す平面図である。 錘片取替後釣合錘を正面から見たときの正面図である。 バンド付釣合錘を正面から見たときの正面図である。 バンド付釣合錘を図13に矢印Bで示す下方向から見たときの図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る錘片抜挿装置50を用いて錘片3を釣合錘10から抜き出している最中の状態を示す図である。また、図2、図4、及び図5は、錘片3を、錘片抜挿装置50の錘片一方側係止部56に係止する手続きについて説明する図である。また、図3は、錘片一方側係止部56の支え棒67の平面図である。
以下、図1〜図5を用いて錘片抜挿装置50の構造、及び錘片抜挿装置50を用いた錘片3の抜挿方法について説明する。なお、本実施形態で説明に使用する釣合錘10は、図9を用いて説明したものと同一であり、錘片取替後釣合錘11は、図12を用いて説明したものと同一である。また、バンド付釣合錘1は、図13及び図14を用いて説明したものと同一である。釣合錘10、錘片取替後釣合錘11、及びバンド付釣合錘1の構造は、上述の説明をもって省略する。
図1に示すように、錘片抜挿装置50は、巻上げ機51、連結部の一例としての金属製の輪状部材52、錘片一方側取付部材の一例としての錘片一方側吊下用紐状部材53、錘片他方側取付部材の一例としての錘片他方側吊下用紐状部材54、棒状部材55、錘片一方側係止部56、及び錘片他方側係止部57を備える。
巻上げ機51は、公知のウインチで構成される。詳述しないが、巻上げ機51は、回動部(図示せず)の回転力を歯車機構などで適宜減速してドラムに伝え、回転するドラム(図示せず)で紐状部材41、例えば、繊維で構成される紐やワイヤーロープ等を巻き取って、紐状部材41に張力を付与する。回動部は、例えば、回転ハンドルや原動機で構成される。巻上げ機51には、昇降路に設置されてY方向に延在するアングル68に取り付けられる取付部42が設けられる。取付部42は、回動部を収容するケース43からY方向両側に延在する幅方向延在部44a,44bと、幅方向延在部44a,44bの先端部からZ方向に延在する高さ方向延在部45a,45bとを有する。各高さ方向延在部45a,45bの先端側には、フック46a,46bが設けられる。アングル68は、Y方向に延在する溝部87を有する。フック46a,46bを、アングル68の溝部87のY方向両側に係止することによって巻上げ機51をアングル68に取り付ける。アングル68は、固定側構造部材を構成する。回動部が原動機で構成される場合、巻上げ機51は、リモコンでドラムの回転量を調整できるようになっていると好ましく、紐状部材41のドラム収容長さをリモコンで調整できると好ましい。
なお、この例では、巻上げ機51の取付部42が昇降路に設置されたアングル68に取り付けられたが、巻上げ機51の取付部42は、エレベーターにおいて静止している釣合錘10の切欠34よりも高い位置に存在するエレベーターの固定側構造部材であれば如何なる固定側構造部材に取り付けられてもよい。また、1以上のフックが、鎖等を介して回動部を収容するケースに接続されてもよく、巻上げ機の取付部は、一つのみのフックを含んでもよい。また、巻上げ機の取付部が磁石を含んで巻上げ機が磁石で固定側構造部材に取り付けられてもよく、巻上げ機の取付部が紐状部材を含んで紐状部材を固定側構造部材にくくり付ける構成でもよい。
輪状部材52には、巻上げ機51にドラムに巻回される紐状部材41の一端部が取り付けられる。錘片一方及び他方側吊下用紐状部材53,54は、同一の部材であり、例えば、ワイヤーロープや、繊維で構成されたロープ等で構成され、錘片一方及び他方側吊下用紐状部材53,54の上側端部は、輪状部材52に取り付けられる。使用状態において、錘片一方及び他方側吊下用紐状部材53,54は、Z方向下方側に行くにしたがってY方向外方側に移動するように輪状部材52からZ方向下方側かつY方向外側に延在する。
錘片一方側吊下用紐状部材53の先端側には、棒状部材55の幅方向一端部が取り付けられ、錘片他方側吊下用紐状部材54の先端側には、棒状部材55の幅方向他端部が取り付けられる。例えば、棒状部材55には、幅方向一端部及び幅方向他端部に貫通孔(図示せず)が設けられる。棒状部材55の幅方向一端部にある貫通孔に錘片一方側吊下用紐状部材53の先端側を挿通させ、その後、当該貫通孔の内面と錘片一方側吊下用紐状部材53とを接着剤等で固定する。同様に、棒状部材55の幅方向他端部にある貫通孔に錘片他方側吊下用紐状部材54の先端側を挿通させ、その後、当該貫通孔の内面と錘片他方側吊下用紐状部材54とを接着剤等で固定する。このようにして、錘片一方側吊下用紐状部材53の先端側と、錘片他方側吊下用紐状部材54の先端側とに、棒状部材55を固定する。使用状態において、棒状部材55は、錘片一方側吊下用紐状部材53の先端側と、錘片他方側吊下用紐状部材54の先端側との間をY方向に延在する。
錘片一方側係止部56は、錘片一方側吊下用紐状部材53の先端部に取り付けられ、錘片他方側係止部57は、錘片他方側吊下用紐状部材54の先端部に取り付けられる。次に図2を用いて、錘片一方側係止部56の構造について説明する。なお、錘片他方側係止部57の構造は錘片一方側係止部56の構成と同一である。錘片他方側係止部57の構造は、錘片一方側係止部56の構造の説明をもって省略する。
図2に示すように、錘片一方側係止部56は、第1平板部60と、第1平板部60から第1平板部60に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部61及び第3平板部62とを有する。第1平板部60には、第2平板部61及び第3平板部62とは反対側に錘片一方側吊下用紐状部材53を取り付ける取付部59(例えば、輪状部材やフックで構成される)が設けられる。また、第2平板部61には、雌ねじ63と、雌ねじ63よりも第1平板部60側とは反対側に位置する第1支え棒用貫通孔64とが設けられ、第3平板部62には、第1支え棒用貫通孔64に第2平板部61の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔65が設けられる。錘片一方側係止部56は、ボルト66と、支え棒67とを備える。ボルト66は、雌ねじ63に螺合する雄ねじ69を有する。また、支え棒67は、第1支え棒用貫通孔64及び第2支え棒用貫通孔65に挿通される。
図2及び図3に示すように、支え棒67は、金属製で扁平板状の軸部90と、取手91と、2つのゴム製のストッパボール92を有する。取手91は、軸部90の延在方向の片側に取り付けられ、一方のストッパボール92は、軸部90の一方側面における先端部に加硫接合等により取り付けられ、他方のストッパボール92は、軸部90の他方側面における先端部に加硫接合等により取り付けられる。図2に示すように、各ストッパボール92は、軸部90から軸部90の厚さ方向に突出する。
次に、錘片抜挿装置50を用いた釣合錘10からの錘片3の抜き出しについて説明する。なお、錘片3の抜き出し動作の逆の動作が、釣合錘10への錘片3,33の挿入動作となる。釣合錘10への錘片3,33の挿入動作の説明は、錘片3の抜き出し動作の説明をもって省略する。
図1を参照して、先ず、巻上げ機取付ステップを行う。巻上げ機取付ステップでは、巻上げ機51の取付部42を、昇降路に設置されるアングル68に取り付ける。次に、錘片係止ステップを行う。錘片係止ステップでは、錘片抜挿装置50の錘片一方側係止部56を錘片3のY方向一方側に係止し、錘片他方側係止部57を錘片3のY方向他方側に係止する。
詳しくは、図2を参照して、第2平板部61の雌ねじ63にボルト66を締め込むことで、ボルト66の先端部を構成する回転座81と、第3平板部62の内側面に加硫接合された円板状のゴム部材82との間に錘片3を挟持する。なお、円板状のゴム部材82の代わりに、金属よりも静止摩擦係数が大きいゴム以外の材料の板状部材を第3平板部62の内側面に接着剤等で固定してもよい。又は、ボルト66の回転座81と第3平板部62とで錘片3を挟持してもよい。静止摩擦係数が大きい材料からなる板状部材を第3平板部62の内側面に固定すれば、錘片3を確実に係止することができて好ましい。
続けて図2を参照して、続いて、ドラムを回動させることによって挟持された錘片3をその錘片3の下側の錘片3に対してZ方向の上方に移動させる。その後、図4を参照して、支え棒67を、第1支え棒用貫通孔64及び第2支え棒用貫通孔65に挿通する。この支え棒67の挿通は、挟持された錘片3と、その下側に位置する錘片3との間にZ方向隙間が生じていることから可能になる。図4に示すように、一方側のストッパボール92の厚さ方向一方側の端から他方のストッパボール92の厚さ方向他方側の端までの長さは、第1及び第2支え棒用貫通孔64,65の高さ(第1及び第2支え棒用貫通孔64,65における第2平板部61の延在方向の長さ)よりも長く、軸部90の厚さは、第1及び第2支え棒用貫通孔64,65の高さよりも短い。したがって、支え棒67を第1及び第2支え棒用貫通孔64,65に挿入する際、ストッパボール92は、厚さ方向に圧縮されて縮んだ状態で第1及び第2支え棒用貫通孔64,65を通過し、第1及び第2支え棒用貫通孔64,65の通過後、第1及び第2支え棒用貫通孔64,65よりも高さ方向の上下に広がる。よって、支え棒67を、第1及び第2支え棒用貫通孔64,65に挿通した後、支え棒67が第1及び第2支え棒用貫通孔64,65から抜け出ることを抑制できる。
続いて、図5に示すように、ボルト66を緩めて、錘片3を支え棒67の扁平形状の軸部90の上側面に接触させた後、再度ボルト66を錘片3側に締め付ける。係る動作を、錘片3の幅方向の両側で行い、錘片抜挿装置50の錘片一方側係止部56を錘片3のY方向一方側に係止し、錘片他方側係止部57を錘片3のY方向他方側に係止する。
その後、錘片高さ方向移動ステップを行う。この錘片高さ方向移動ステップでは、錘片3が錘片一方側係止部56及び錘片他方側係止部57に係止された状態かつ錘枠2に収容されている状態で、ドラムを回動させてドラムに巻回される紐状部材の長さを長くして、錘片3をZ方向における切欠34(図1参照)の形成位置まで上昇させる。
続いて、錘片切欠通過ステップを行う。この錘片抜出ステップでは、錘片抜挿装置50に吊り上げられている状態の錘片3を、切欠34を用いて錘枠2から抜き出す。その後、続いてドラムを逆回転させて、錘片抜挿装置50に吊り上げられている状態の錘片3を、錘枠2外でかつ作業員が錘片抜挿装置50から錘片3を取り外し易い位置まで下降させ、錘片抜挿装置50から錘片3を取り外す。
この一連の動作を、錘枠2の枠バンド7の取り付け位置の下端よりも上方にある部分を含む全ての錘片3が、錘枠2から取り外されるまで繰り返し行う。その後、錘片3の取り外し動作と逆の動作を行って、幅が短い錘片33(図11参照)を、錘枠2で最も高い位置に存在する錘片3の上面に載置し、続いて、他の錘片33を錘枠2で最も高い位置に存在する錘片33の上面に載置する。錘片33の錘枠2への挿入は、枠バンド7のZ方向存在範囲に配置される錘片の全てが錘片33で構成されるまで繰り返し実行される。
その後、所定数(零も含む)の錘片3を、錘枠2へ挿入して、図12に示す錘片取替後釣合錘11を構成する。続いて、錘片取替後釣合錘11に枠バンド7を取り付ける。詳しくは、先ず、Y方向に隣り合う二人の作業員が、錘枠2及び錘片33の裏側に手を回して当該位置で裏側板72を保持する。その後、各作業員が、Y方向各側に配置される一方及び他方側コ字状アングル73,74を裏側板72にボルト77及びナット78で固定し、裏側板72、及び一方及び他方側コ字状アングル73,74を一体化する。その後、表側板71を、一方及び他方側コ字状アングル73,74にボルト77及びナット78で固定すると共に、ボルト77でたて枠21a,21bに固定すると、錘片取替後釣合錘11に対する枠バンド7の取り付けが完了する。
上記実施形態によれば、巻上げ機を51をアングル68に取り付け、かつ、錘片3の幅方向の一方側部分を錘片一方側係止部56に係止すると共に、錘片3の幅方向の他方側部分を錘片他方側係止部57に係止した上で、巻上げ機51のドラムに巻回される紐状部材41の長さを変動させるだけで、錘片3を釣合錘10,11の高さ方向に移動させることができる。したがって、作業員が重量物である錘片3,33を、手で抱えて持ち上げたり、手で抱えて下降させたりする必要がないので、作業員が重労働を強いられることがなく、錘片3,33の取り替え作業も安全に行うことができる。
また、棒状部材55によって、錘片一方側係止部56と、錘片他方側係止部57とを、釣合錘10,11の幅方向に所定長さ離間させることができる。したがって、錘片一方側係止部56と、錘片他方側係止部57とで、錘片3,33の幅方向両側の所定位置を確実に係止でき、錘片を安定な状態で高さ方向に上下させることができる。
更には、錘片3,33の自重を支え棒67にかけて錘片3,33を支え棒67で支えた状態で錘片3,33を上げ下げできる。よって、錘片3,33の上げ下げを行う際に錘片3,33が下方に落下することを防止できる。
尚、本発明は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、錘片一方及び他方側係止部56,57が、ボルト66と支え棒67とを有する構成について説明したが、錘片一方及び他方側係止部がボルトを含まない構成でもよい。以下、図6〜図8を用いて、変形例の錘片一方側係止部156(図示しない錘片他方側係止部は、錘片一方側係止部156と同一)の構造と、その錘片一方側係止部156を用いた錘片103の係止について説明する。図6及び図8は、錘片103を、変形例の錘片一方側係止部156に係止する手続きについて説明する図である。また、図7は、変形例の錘片一方側係止部156の支え棒167の平面図である。
変形例の錘片一方側係止部156にも、第1平板部160と、第1平板部160から第1平板部160に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部161及び第3平板部162が含まれる。第1平板部160には、第2平板部161及び第3平板部162とは反対側に錘片一方側吊下用紐状部材53を取り付ける取付部159(例えば、輪状部材やフックで構成される)が設けられる。第2平板部161には、第1支え棒用貫通孔164が設けられ、第3平板部162には、第1支え棒用貫通孔164に第2平板部161の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔165が設けられる。また、錘片一方側係止部156は、第1及び第2支え棒用貫通孔164,165に挿通される支え棒167を備える。
図6及び図7に示すように、支え棒167は、金属製で扁平板状の軸部190と、取手191と、先端部192を有する。先端部192は、先端に行くにしたがって厚さが徐々に薄くなるような尖った形状を有する。図6及び図8に示すように、変形例の錘片一方側係止部156に支持される錘片103は、薄板形状を有する。図6に示すように、第1平板部160の底面が最も上側に位置する錘片103の上面に載置された状態で、支え棒167が第1及び第2支え棒用貫通孔164,165に挿通されると、支え棒167の先端がZ方向に重なる二つの錘片103の間に接触するようになっている。そして、変形例の錘片一方側係止部156では、支え棒167の尖った先端を、Z方向に隣接する2つの錘片103の間に差し込むと共に、上側の面で上側の錘片103を支持するように、支え棒167を、第1及び第2支え棒用貫通孔164,165に挿通するようになっている。なお、図6及ぶ図7に示す例では、錘片一方側係止部156が一度に2つの錘片103を係止するようになっているが、錘片一方側係止部は、一度に1つ又は3以上の錘片を係止してもよい。
また、上記実施形態では、棒状部材55が、錘片一方側吊下用紐状部材53の先端側と、錘片他方側吊下用紐状部材54の先端側とに取り付けられる場合について説明したが、棒状部材は、錘片一方側係止部と、錘片他方側係止部とに取り付けられてもよい。また、1つの棒状部材が、錘片一方側吊下用紐状部材の先端側と、錘片他方側吊下用紐状部材の先端側とに取り付けられ、他の棒状部材が、錘片一方側係止部と、錘片他方側係止部とに取り付けられてもよい。また、棒状部材が、錘片一方側吊下用紐状部材と錘片他方側吊下用紐状部材との間に配置されず、かつ、錘片一方側係止部と錘片他方側係止部との間にも配置されなくてもよい。
また、連結部が、輪状部材52である場合について説明したが、錘片抜挿装置は、天秤状の形状を有してもよく、連結部は、棒状部材の延在方向の中央部に巻上げ機の紐状部材を固定する固定部(例えば、輪状部材やフックで構成できる)を設けた構造でもよい。そして、その棒状部材の延在方向の一方側に錘片一方側吊下用紐状部材の一端部を取り付け、棒状部材の延在方向の他方側に錘片他方側吊下用紐状部材の一端部を取り付けてもよい。
1 バンド付釣合錘、 2 錘枠、 3, 33, 103 錘片、 10 釣合錘、 11 錘片取替後釣合錘、 34 切欠、 41 紐状部材、 50 錘片抜挿装置、 51 巻上げ機、52 輪状部材、 53 錘片一方側吊下用紐状部材、 54 錘片他方側吊下用紐状部材、 55 棒状部材、 56, 156 錘片一方側係止部、 57 錘片他方側係止部、 60, 160 第1平板部、 61, 161 第2平板部、 62, 162 第3平板部、63 雌ねじ、 64, 164 第1支え棒用貫通孔、 65, 165 第1支え棒用貫通孔、 66 ボルト、 67, 167 支え棒、 68 昇降路に装着されたアングル。

Claims (7)

  1. エレベーターにおいて、積み重ねられた棒状の複数の錘片と、前記複数の錘片を保持すると共に前記錘片を抜挿するための切欠を有する錘枠と、を含む釣合錘から前記錘片を抜挿するときに用いられる錘片抜挿装置であって、
    前記エレベーターの固定側構造部材に取り付けられる巻上げ機であって、紐状部材を巻き付けるドラムと、前記ドラムを回動させる回動部とを有する巻上げ機と、
    前記紐状部材の先端部に連結部を介して接続され、先端部が前記錘片の幅方向の一方側に配置される錘片一方側取付部材と、
    前記紐状部材の前記先端部に連結部を介して接続され、先端部が前記錘片の前記幅方向の他方側に配置される錘片他方側取付部材と、
    前記錘片一方側取付部材の前記先端部に取り付けられると共に、前記錘片の前記幅方向の一方側部分が係止される錘片一方側係止部と、
    前記錘片他方側取付部材の前記先端部に取り付けられると共に、前記錘片の前記幅方向の他方側部分が係止される錘片他方側係止部と、を備え、
    前記巻上げ機が前記固定側構造部材に取り付けられ、更に、前記錘片一方側係止部が前記一方側部分を係止し、前記錘片他方側係止部が前記他方側部分を係止した状態で、前記ドラムを回動させて前記ドラムに巻回される前記紐状部材の長さを変動させることによって、前記錘片を前記釣合錘から抜き出す際には前記錘片を前記切欠の高さまで上昇させる一方、前記錘片を前記錘枠内で載置位置に載置する際には前記錘片を前記切欠の高さから下降させる、錘片抜挿装置。
  2. 請求項1に記載の錘片抜挿装置において、
    前記連結部は、輪状部材であり、
    前記錘片一方側取付部材が、前記輪状部材に一端部が取り付けられた錘片一方側吊下用紐状部材である一方、錘片他方側取付部材が、前記輪状部材に一端部が取り付けられた錘片他方側吊下用紐状部材であり、
    さらに、前記錘片一方側吊下用紐状部材と前記錘片他方側吊下用紐状部材とを連結する棒状部材と、前記錘片一方側係止部と前記錘片他方側係止部とを連結する棒状部材のうちの少なくとも一方を備える、錘片抜挿装置。
  3. 請求項1又は2に記載の錘片抜挿装置において、
    前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、
    前記第2平板部には、雌ねじと、前記雌ねじよりも前記第1平板部側とは反対側に位置する第1支え棒用貫通孔とが設けられる一方、前記第3平板部には、前記第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、
    さらに、前記雌ねじに螺合するボルトと、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通される支え棒と、を備える、錘片抜挿装置。
  4. 請求項1又は2に記載の錘片抜挿装置において、
    前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、
    前記第2平板部に、第1支え棒用貫通孔が設けられると共に、前記第3平板部に、第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、
    さらに、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通されると共に、先端部が、厚さが徐々に薄くなるように尖った扁平状の支え棒を備える、錘片抜挿装置。
  5. エレベーターにおいて、積み重ねられた棒状の複数の錘片と、前記複数の錘片を保持すると共に前記錘片を抜挿するための切欠を有する錘枠と、を含む釣合錘から前記錘片を抜挿する錘片抜挿方法であって、
    請求項1に記載の錘片抜挿装置の前記巻上げ機をエレベーターの固定側構造部材に取り付ける巻上げ機取付ステップと、
    前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部に前記錘片の幅方向の一方側部分を係止する一方、前記錘片他方側係止部に前記錘片の前記幅方向の他方側部分を係止する錘片係止ステップと、
    前記錘片係止ステップの後に行われ、前記錘片を前記釣合錘から抜き出す場合、前記錘片を、前記切欠を用いて前記錘枠から抜き出し、前記錘片を前記釣合錘に挿入する場合、前記錘片を、前記切欠を用いて前記錘枠に入れ込む、錘片切欠通過ステップと、
    前記錘片係止ステップの後に前記錘片が前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部に係止された状態かつ前記錘枠に収容されている状態で、前記ドラムを回動させて前記ドラムに巻回される前記紐状部材の長さを変動させることによって、前記錘片を前記釣合錘の高さ方向に移動させる、錘片高さ方向移動ステップと、を含む、錘片抜挿方法。
  6. 請求項5に記載の錘片抜挿方法において、
    前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、
    前記第2平板部には、雌ねじと、前記雌ねじよりも前記第1平板部側とは反対側に位置する第1支え棒用貫通孔とが設けられる一方、前記第3平板部には、前記第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、
    さらに、前記錘片抜挿装置が、前記雌ねじに螺合するボルトと、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通される支え棒とを備え、
    前記錘片係止ステップには、
    前記第2平板部の前記雌ねじに前記ボルトを締め込むことで、前記ボルトの先端部と、前記第3平板部との間に前記錘片を挟持するか、又は、前記ボルトの先端部と、前記第3平板部に接触している部材との間に前記錘片を挟持する錘片挟持ステップと、
    前記錘片挟持ステップの後に、前記ドラムを回動させることにより挟持された前記錘片をその錘片の下側の前記錘片に対して前記高さ方向の上方に移動させる挟持錘片移動ステップと、
    前記挟持錘片移動ステップの後、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に前記支え棒を挿通する支え棒挿通ステップと、
    前記支え棒挿通ステップの後、前記ボルトを緩めて、前記錘片を前記支え棒に接触させた後、再度前記ボルトを前記錘片側に締め付ける錘片支え棒接触ステップと、が含まれる、錘片抜挿方法。
  7. 請求項5に記載の錘片抜挿方法において、
    前記錘片抜挿装置の前記錘片一方側係止部及び前記錘片他方側係止部の夫々は、第1平板部と、前記第1平板部から前記第1平板部に直交するように延在すると共に、略平行な状態で間隔をおいて対向する第2平板部及び第3平板部とを有し、
    前記第2平板部に、第1支え棒用貫通孔が設けられると共に、前記第3平板部に、第1支え棒用貫通孔に前記第2平板部の法線方向に対向する第2支え棒用貫通孔が設けられ、
    さらに、前記錘片抜挿装置は、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通されると共に、先端部が、厚さが徐々に薄くなるように尖った扁平状の支え棒を備え、
    前記錘片係止ステップにおいて、前記支え棒の尖った先端を、前記高さ方向に隣接する2つの前記錘片の間に差し込むと共に、上側の面で上側の前記錘片を支持するように、前記支え棒を、前記第1支え棒用貫通孔及び前記第2支え棒用貫通孔に挿通する、錘片抜挿方法。
JP2016222365A 2016-11-15 2016-11-15 錘片抜挿装置及び方法 Active JP6678560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016222365A JP6678560B2 (ja) 2016-11-15 2016-11-15 錘片抜挿装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016222365A JP6678560B2 (ja) 2016-11-15 2016-11-15 錘片抜挿装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018080007A JP2018080007A (ja) 2018-05-24
JP6678560B2 true JP6678560B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=62198637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016222365A Active JP6678560B2 (ja) 2016-11-15 2016-11-15 錘片抜挿装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6678560B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6973338B2 (ja) * 2018-09-13 2021-11-24 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベーターの重りブロックの持上げ装置、エレベーターの釣合い重り、およびエレベーターの釣合い重りへの枠バンドの取付け方法
CN114728767A (zh) * 2020-02-20 2022-07-08 三菱电机大楼技术服务株式会社 电梯的对重块搬运辅具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018080007A (ja) 2018-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6678560B2 (ja) 錘片抜挿装置及び方法
WO2015121940A1 (ja) タイダウン装置
JP2015218035A (ja) 吊り下げ反転装置と吊り下げ反転方法
JP6948854B2 (ja) 錘片取替装置及び方法
JP6566926B2 (ja) 枠バンド取付装置及び方法
JP5930813B2 (ja) エレベータ装置及びその改修方法
JP6336225B2 (ja) エレベータ装置
JP6541699B2 (ja) エレベーターの釣合おもり用耐震装置、及びエレベーターの釣合おもり用耐震装置の取付方法
CN211078164U (zh) 一种起重机的吊装调节结构
JP5521636B2 (ja) エレベーターの主索端末装置
CN220264942U (zh) 一种防掉落的塔吊挂钩
JP6739788B2 (ja) 吊上用金具
WO2017221365A1 (ja) エレベータのロープ把持装置
CN214114674U (zh) 一种飞轮吊装夹具
JPWO2020031285A1 (ja) エレベーターのおもりブロックおよびその移動方法
JP5791421B2 (ja) つり合いおもり用スペーサ、つり合いおもり用スペーサ取り付け装置、及びつり合いおもり用スペーサの取り付け方法
JP2012051702A (ja) 移動仮設作業装置
JP2004217389A (ja) エレベータの釣合おもり用スペーサ装置
JP2006183285A (ja) 桟橋床版撤去方法
JP5833163B2 (ja) エレベータ装置
CN212050343U (zh) 一种工程施工用吊挂装置
JP6973338B2 (ja) エレベーターの重りブロックの持上げ装置、エレベーターの釣合い重り、およびエレベーターの釣合い重りへの枠バンドの取付け方法
CN201148307Y (zh) 反击式破碎机板锤吊装及翻边工具
JP2007186274A (ja) エレベーター用昇降路頂部機器の据付方法
JP2013018620A (ja) エレベータのロープ回転防止拘束治具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200317

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6678560

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250