JP2004217389A - エレベータの釣合おもり用スペーサ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長さの調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができるとともに、長さを容易に調整することができるエレベータの釣合おもり用スペーサ装置を得ることを目的とする。
【解決手段】釣合おもり用スペーサ装置7は、互いに螺合されているスペーサ体9〜13と、スペーサ体10〜13に螺合されている締め付け板14〜17とを備えている。釣合おもり用スペーサ装置7は、釣合おもり1の下部に設けられ、釣合おもり1の下方に設置された釣合おもり緩衝器へ向けて突出している。スペーサ体9〜13は、互いの螺合量を調整できるようになっている。この螺合量の調整により、釣合おもり用スペーサ装置7は伸縮可能になっている。スペーサ体9〜13の螺合量の固定は、締め付け板14〜17の締め付けによって行われる。
【選択図】 図2
【解決手段】釣合おもり用スペーサ装置7は、互いに螺合されているスペーサ体9〜13と、スペーサ体10〜13に螺合されている締め付け板14〜17とを備えている。釣合おもり用スペーサ装置7は、釣合おもり1の下部に設けられ、釣合おもり1の下方に設置された釣合おもり緩衝器へ向けて突出している。スペーサ体9〜13は、互いの螺合量を調整できるようになっている。この螺合量の調整により、釣合おもり用スペーサ装置7は伸縮可能になっている。スペーサ体9〜13の螺合量の固定は、締め付け板14〜17の締め付けによって行われる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主ロープの伸びによる釣合おもりと釣合おもり緩衝器との間の間隔の変化を補償するエレベータの釣合おもり用スペーサ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、かごが最上階に着床しているときの釣合おもりと釣合おもり緩衝器との間の間隔(カウンタークリアランス)は、釣合おもりを吊り下げている主ロープの伸びによって経年的に小さくなる。このような主ロープの伸びによるカウンタークリアランスの変化分を補償するために、釣合おもりの下部には釣合おもり用スペーサ装置が設けられている。
【0003】
従来の釣合おもり用スペーサ装置は、複数のスペーサが釣合おもりの下部から釣合おもり緩衝器へ向けて重ねられたもので、スペーサ数を増減して長さを調整するようになっている。この長さ調整により、カウンタークリアランスの変化分が補償される。各スペーサは、ボルトにより互いに接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−267537号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば高層用エレベータ装置等のように主ロープの全長が長くなる場合、主ロープの伸びも大きくなるので、各スペーサも大きくかつ重くなる。そのため、スペーサを着脱したときのかごと釣合おもりとの重量差が大きくなり、エレベータ装置の運転効率が悪化する。
【0006】
また、釣合おもり用スペーサ装置の長さ調整の際、スペーサの着脱の必要があり、スペーサあるいはボルトを落下させてしまう虞がある。
【0007】
そこでこの発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするもので、長さの調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができるとともに、長さを容易に調整することができるエレベータの釣合おもり用スペーサ装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータの釣合おもり用スペーサ装置は、釣合おもりの下方に設置されている釣合おもり緩衝器へ向けて突出するように釣合おもりの下部に搭載され、かつ互いに螺合されている複数のスペーサ体を備え、スペーサ体相互の螺合量を調整することにより、釣合おもりの昇降方向への長さが伸縮可能になっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置の要部を示す構成図である。図において、昇降路2の上部には、巻上機(図示しない)が設置されている。巻上機のシーブには、複数本の主ロープ3が巻き掛けられている。釣合おもり1及びかご(図示しない)は、主ロープ3の一端部及び他端部にそれぞれ接続されて、昇降路2内に吊り下げられている。また、昇降路2内には、一対の釣合おもりガイドレール4が設置されている。釣合おもり1及びかごは、巻上機の駆動により昇降路2内を昇降される。このとき、釣合おもり1は、釣合おもりガイドレール4に案内される。
【0010】
釣合おもり1は、おもり枠5と、おもり枠5内に搭載された複数のおもり片6とを有している。おもり枠5の下部には、主ロープ3の伸びを補償する伸縮可能な釣合おもり用スペーサ装置7が搭載されている。釣合おもり用スペーサ装置7は、おもり枠5の下部から下方へ突出している。
【0011】
昇降路2の底部の釣合おもり1の下方には、釣合おもり緩衝器8が設置されている。かごが最上階に着床したとき、釣合おもり用スペーサ装置7の下端面と釣合おもり緩衝器8の上端面との間には、所定の間隔(カウンタークリアランスL)が存在するように設定されている。
【0012】
図2は、図1の釣合おもり用スペーサ装置7を示す構成図であり、釣合おもり用スペーサ装置7が伸びた状態を示している。また図3は、図2の釣合おもり用スペーサ装置7が縮んだ状態を示す構成図である。図において、釣合おもり用スペーサ装置7は、互いに螺合されている第1ないし第5のスペーサ体9〜13と、スペーサ体10〜13に螺合されている長さ固定手段である第1ないし第4の締め付け板14〜17とを有している。スペーサ体9〜13は、互いに内径及び外径の異なる円筒状部材である。
【0013】
スペーサ体9は、開口端部を釣合おもり緩衝器8へ向けておもり枠5の下部に固定されている。スペーサ体9の内周面には、スペーサ体10の外周面が螺合されている。同様に、スペーサ体10〜12の内周面には、スペーサ体11〜13の外周面が螺合されている。釣合おもり用スペーサ装置7は、スペーサ体9〜13相互の螺合量(挿入深さ)を調整することにより、釣合おもり1の昇降方向(図2の上下方向)への長さが伸縮可能になっている。
【0014】
締め付け板14〜17は、スペーサ体10〜13の外周面に螺合されている。締め付け板14〜17とスペーサ体9〜12とがそれぞれ互いに締め付けられることにより、スペーサ体10〜13は、回動が阻止されてスペーサ体9〜12にそれぞれ固定される。
【0015】
図4は図2の第1のスペーサ体9の形状を示す縦断面図であり、図5は図4のスペーサ体9の底面図である。図において、円筒状のスペーサ体9の内周面にはねじ溝が形成されている。このねじ溝にスペーサ体10の外周面が螺合されている。また、スペース体9の外周面にはねじ溝は形成されていない。
【0016】
図6は図2の第2のスペーサ体10の形状を示す縦断面図であり、図7は図6のスペーサ体10の底面図である。図において、スペーサ体10は、円筒部22と、円筒部22の一方の開口端部に形成された拡張部であるフランジ部23とを有している。円筒部22及びフランジ部23は、一体成形されている。円筒部22の内周面及び外周面には、ねじ溝が形成されている。フランジ部23の開口部の径は、円筒部22の内径よりも大きく外径よりも小さくなっている。フランジ部23の外形は四角形である。
なお、スペーサ体11,12の構成も、スペーサ体10の構成と同様であるが、大きさは異なっている。
【0017】
図8は第5のスペーサ体13の形状を示す縦断面図であり、図9は図8のスペーサ体13の底面図である。図において、スペーサ体13は、円筒部22と、円筒部22の一方の開口端部に形成された拡張部である板部24とを有している。スペーサ体13の円筒部22の外周面にはねじ溝が形成されており、内周面にはねじ溝は形成されていない。板部24は、円筒部22の開口端部を塞いでいる。また、板部24の外形は四角形である。
【0018】
図10は、図2の第1の締め付け板14の形状を示す上面図である。図において、締め付け板14には、貫通孔25が形成されている。貫通孔25の内周面には、スペーサ体10の外周面と螺合するためのねじ溝が形成されている。また、締め付け板14の外形は四角形である。締め付け板14がスペーサ体9の開口端部に締め付けられることにより、スペーサ体10はスペーサ体9に固定される。なお、締め付け板15〜17の構成も、貫通孔の径を除いて締め付け板14の構成と同様であり、締め付け板15〜17がスペーサ体10〜12のフランジ部23にそれぞれ締め付けられることにより、スペーサ体11〜13はスペーサ体10〜12に固定される(図2、図3)。
【0019】
スペーサ体9〜13の長さは、スペーサ体9、スペーサ体10、スペーサ体11、スペーサ体12及びスペーサ体13の順に長くなっている。また、スペーサ体10〜13の末端部は、釣合おもり用スペーサ装置7の長さを最短にしたときに、スペーサ体9内にすべて収納されるようになっている(図3)。
【0020】
次に、釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整の手順について説明する。
まず、締め付けられている締め付け板14〜17のうち1枚(例えば、締め付け板17)をハンマー等で叩いて緩める。この後、スペーサ体13を回すことにより、スペーサ体13及びスペーサ体12相互の螺合量を調整する。このとき、必要に応じて、他の締め付け板14〜16も緩めてスペーサ体9〜12相互の螺合量を調整する。この後、緩めた締め付け板13を再度締め付けてスペーサ体13をスペーサ体12に固定する。締め付け板14〜16を緩めている場合には、これらの締め付け板14〜16も締め付ける。このようにして、釣合おもり用スペーサ装置7の長さが調整される。
【0021】
このような構成の釣合おもり用スペーサ装置では、互いに螺合されているスペーサ体9〜13相互の螺合量を調整することにより、釣合おもり1の昇降方向への長さが伸縮可能になっているので、スペーサ体9〜13相互の螺合量を調整するだけで釣合おもり用スペーサ装置7の長さを容易にかつ連続的に調整することができ、主ロープ3の伸びによりカウンタークリアランスLが小さくなったときでも、カウンタークリアランスLを容易に大きくすることができる。また、長さ調整の際に釣合おもり用スペーサ装置7の一部を取り外すことがないので、釣合おもり1及び釣合おもり用スペーサ装置7の合計重量は変化しない。従って、釣合おもり用スペーサ装置7の長さの調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができる。
【0022】
また、スペーサ体10〜13には、締め付け用の締め付け板14〜17が螺合され、スペーサ体9〜12と締め付け板14〜17とが互いに締め付けられることにより、スペーサ体10〜13がスペーサ体9〜12に固定されるようになっているので、簡単な構成での固定が可能になり、しかも釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整の際に部品を取り外すことがないので、長さ調整による重量変化も無くすことができる。
【0023】
また、スペーサ体10〜13は、拡張部(フランジ部23、板部24)を有しているので、スペーサ体10〜13を容易に回すことができ、釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整をさらに容易にすることができる。
【0024】
また、スペーサ体9〜13の長さは、スペーサ体9、スペーサ体10、スペーサ体11、スペーサ体12及びスペーサ体13の順に長くなっており、かつ、スペーサ体10〜13の末端部は、釣合おもり用スペーサ装置7の長さを最短にしたときに、スペーサ体9内にすべて収納されるようになっているので、おもり枠5を加工することなく、スペーサ9内の収納スペースを有効に活用できるとともに、釣合おもり用スペーサ装置7の長さの調整量を大きくすることができる。
【0025】
なお、上記の例では、スペーサ体の数は5個であるが、これに限定されることはなく、2〜4個あるいは6個以上であってもよい。
【0026】
また、上記の例では、最大径のスペーサ体9をおもり枠5の下部に固定しているが、釣合おもり用スペーサ装置7の上下を逆にして最小径のスペーサ体13をおもり枠5の下部に固定してもよい。
【0027】
また、上記の例では、締め付け板14〜17の外形は四角形であるが、これに限定されるものではなく、例えば締め付け用の工具に合わせて六角形としてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明に係るエレベータの釣合おもり用スペーサ装置は、互いに螺合されている複数のスペーサ体を備え、スペーサ体相互の螺合量を調整することにより、釣合おもりの昇降方向への長さが伸縮可能になっているので、スペーサ体相互の螺合量を調整するだけで長さを容易にかつ連続的に調整することができる。また、長さ調整により重量は変化しないので、長さ調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータ装置の要部を示す構成図である。
【図2】図1の釣合おもり用スペーサ装置を示す構成図である。
【図3】図2の釣合おもり用スペーサ装置が縮んだ状態を示す構成図である。
【図4】図2の第1のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図5】図4のスペーサ体の底面図である。
【図6】図2の第2のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図7】図6のスペーサ体の底面図である。
【図8】図2の第5のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図9】図8のスペーサ体の底面図である。
【図10】図2の第1の締め付け板の形状を示す上面図である。
【符号の説明】
1 釣合おもり、7 釣合おもり用スペーサ装置、8 釣合おもり緩衝器、9〜13 スペーサ体、14〜17 締め付け板(長さ固定手段)。
【発明の属する技術分野】
この発明は、主ロープの伸びによる釣合おもりと釣合おもり緩衝器との間の間隔の変化を補償するエレベータの釣合おもり用スペーサ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、かごが最上階に着床しているときの釣合おもりと釣合おもり緩衝器との間の間隔(カウンタークリアランス)は、釣合おもりを吊り下げている主ロープの伸びによって経年的に小さくなる。このような主ロープの伸びによるカウンタークリアランスの変化分を補償するために、釣合おもりの下部には釣合おもり用スペーサ装置が設けられている。
【0003】
従来の釣合おもり用スペーサ装置は、複数のスペーサが釣合おもりの下部から釣合おもり緩衝器へ向けて重ねられたもので、スペーサ数を増減して長さを調整するようになっている。この長さ調整により、カウンタークリアランスの変化分が補償される。各スペーサは、ボルトにより互いに接続されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−267537号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば高層用エレベータ装置等のように主ロープの全長が長くなる場合、主ロープの伸びも大きくなるので、各スペーサも大きくかつ重くなる。そのため、スペーサを着脱したときのかごと釣合おもりとの重量差が大きくなり、エレベータ装置の運転効率が悪化する。
【0006】
また、釣合おもり用スペーサ装置の長さ調整の際、スペーサの着脱の必要があり、スペーサあるいはボルトを落下させてしまう虞がある。
【0007】
そこでこの発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするもので、長さの調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができるとともに、長さを容易に調整することができるエレベータの釣合おもり用スペーサ装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータの釣合おもり用スペーサ装置は、釣合おもりの下方に設置されている釣合おもり緩衝器へ向けて突出するように釣合おもりの下部に搭載され、かつ互いに螺合されている複数のスペーサ体を備え、スペーサ体相互の螺合量を調整することにより、釣合おもりの昇降方向への長さが伸縮可能になっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるエレベータ装置の要部を示す構成図である。図において、昇降路2の上部には、巻上機(図示しない)が設置されている。巻上機のシーブには、複数本の主ロープ3が巻き掛けられている。釣合おもり1及びかご(図示しない)は、主ロープ3の一端部及び他端部にそれぞれ接続されて、昇降路2内に吊り下げられている。また、昇降路2内には、一対の釣合おもりガイドレール4が設置されている。釣合おもり1及びかごは、巻上機の駆動により昇降路2内を昇降される。このとき、釣合おもり1は、釣合おもりガイドレール4に案内される。
【0010】
釣合おもり1は、おもり枠5と、おもり枠5内に搭載された複数のおもり片6とを有している。おもり枠5の下部には、主ロープ3の伸びを補償する伸縮可能な釣合おもり用スペーサ装置7が搭載されている。釣合おもり用スペーサ装置7は、おもり枠5の下部から下方へ突出している。
【0011】
昇降路2の底部の釣合おもり1の下方には、釣合おもり緩衝器8が設置されている。かごが最上階に着床したとき、釣合おもり用スペーサ装置7の下端面と釣合おもり緩衝器8の上端面との間には、所定の間隔(カウンタークリアランスL)が存在するように設定されている。
【0012】
図2は、図1の釣合おもり用スペーサ装置7を示す構成図であり、釣合おもり用スペーサ装置7が伸びた状態を示している。また図3は、図2の釣合おもり用スペーサ装置7が縮んだ状態を示す構成図である。図において、釣合おもり用スペーサ装置7は、互いに螺合されている第1ないし第5のスペーサ体9〜13と、スペーサ体10〜13に螺合されている長さ固定手段である第1ないし第4の締め付け板14〜17とを有している。スペーサ体9〜13は、互いに内径及び外径の異なる円筒状部材である。
【0013】
スペーサ体9は、開口端部を釣合おもり緩衝器8へ向けておもり枠5の下部に固定されている。スペーサ体9の内周面には、スペーサ体10の外周面が螺合されている。同様に、スペーサ体10〜12の内周面には、スペーサ体11〜13の外周面が螺合されている。釣合おもり用スペーサ装置7は、スペーサ体9〜13相互の螺合量(挿入深さ)を調整することにより、釣合おもり1の昇降方向(図2の上下方向)への長さが伸縮可能になっている。
【0014】
締め付け板14〜17は、スペーサ体10〜13の外周面に螺合されている。締め付け板14〜17とスペーサ体9〜12とがそれぞれ互いに締め付けられることにより、スペーサ体10〜13は、回動が阻止されてスペーサ体9〜12にそれぞれ固定される。
【0015】
図4は図2の第1のスペーサ体9の形状を示す縦断面図であり、図5は図4のスペーサ体9の底面図である。図において、円筒状のスペーサ体9の内周面にはねじ溝が形成されている。このねじ溝にスペーサ体10の外周面が螺合されている。また、スペース体9の外周面にはねじ溝は形成されていない。
【0016】
図6は図2の第2のスペーサ体10の形状を示す縦断面図であり、図7は図6のスペーサ体10の底面図である。図において、スペーサ体10は、円筒部22と、円筒部22の一方の開口端部に形成された拡張部であるフランジ部23とを有している。円筒部22及びフランジ部23は、一体成形されている。円筒部22の内周面及び外周面には、ねじ溝が形成されている。フランジ部23の開口部の径は、円筒部22の内径よりも大きく外径よりも小さくなっている。フランジ部23の外形は四角形である。
なお、スペーサ体11,12の構成も、スペーサ体10の構成と同様であるが、大きさは異なっている。
【0017】
図8は第5のスペーサ体13の形状を示す縦断面図であり、図9は図8のスペーサ体13の底面図である。図において、スペーサ体13は、円筒部22と、円筒部22の一方の開口端部に形成された拡張部である板部24とを有している。スペーサ体13の円筒部22の外周面にはねじ溝が形成されており、内周面にはねじ溝は形成されていない。板部24は、円筒部22の開口端部を塞いでいる。また、板部24の外形は四角形である。
【0018】
図10は、図2の第1の締め付け板14の形状を示す上面図である。図において、締め付け板14には、貫通孔25が形成されている。貫通孔25の内周面には、スペーサ体10の外周面と螺合するためのねじ溝が形成されている。また、締め付け板14の外形は四角形である。締め付け板14がスペーサ体9の開口端部に締め付けられることにより、スペーサ体10はスペーサ体9に固定される。なお、締め付け板15〜17の構成も、貫通孔の径を除いて締め付け板14の構成と同様であり、締め付け板15〜17がスペーサ体10〜12のフランジ部23にそれぞれ締め付けられることにより、スペーサ体11〜13はスペーサ体10〜12に固定される(図2、図3)。
【0019】
スペーサ体9〜13の長さは、スペーサ体9、スペーサ体10、スペーサ体11、スペーサ体12及びスペーサ体13の順に長くなっている。また、スペーサ体10〜13の末端部は、釣合おもり用スペーサ装置7の長さを最短にしたときに、スペーサ体9内にすべて収納されるようになっている(図3)。
【0020】
次に、釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整の手順について説明する。
まず、締め付けられている締め付け板14〜17のうち1枚(例えば、締め付け板17)をハンマー等で叩いて緩める。この後、スペーサ体13を回すことにより、スペーサ体13及びスペーサ体12相互の螺合量を調整する。このとき、必要に応じて、他の締め付け板14〜16も緩めてスペーサ体9〜12相互の螺合量を調整する。この後、緩めた締め付け板13を再度締め付けてスペーサ体13をスペーサ体12に固定する。締め付け板14〜16を緩めている場合には、これらの締め付け板14〜16も締め付ける。このようにして、釣合おもり用スペーサ装置7の長さが調整される。
【0021】
このような構成の釣合おもり用スペーサ装置では、互いに螺合されているスペーサ体9〜13相互の螺合量を調整することにより、釣合おもり1の昇降方向への長さが伸縮可能になっているので、スペーサ体9〜13相互の螺合量を調整するだけで釣合おもり用スペーサ装置7の長さを容易にかつ連続的に調整することができ、主ロープ3の伸びによりカウンタークリアランスLが小さくなったときでも、カウンタークリアランスLを容易に大きくすることができる。また、長さ調整の際に釣合おもり用スペーサ装置7の一部を取り外すことがないので、釣合おもり1及び釣合おもり用スペーサ装置7の合計重量は変化しない。従って、釣合おもり用スペーサ装置7の長さの調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができる。
【0022】
また、スペーサ体10〜13には、締め付け用の締め付け板14〜17が螺合され、スペーサ体9〜12と締め付け板14〜17とが互いに締め付けられることにより、スペーサ体10〜13がスペーサ体9〜12に固定されるようになっているので、簡単な構成での固定が可能になり、しかも釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整の際に部品を取り外すことがないので、長さ調整による重量変化も無くすことができる。
【0023】
また、スペーサ体10〜13は、拡張部(フランジ部23、板部24)を有しているので、スペーサ体10〜13を容易に回すことができ、釣合おもり用スペーサ装置7の長さ調整をさらに容易にすることができる。
【0024】
また、スペーサ体9〜13の長さは、スペーサ体9、スペーサ体10、スペーサ体11、スペーサ体12及びスペーサ体13の順に長くなっており、かつ、スペーサ体10〜13の末端部は、釣合おもり用スペーサ装置7の長さを最短にしたときに、スペーサ体9内にすべて収納されるようになっているので、おもり枠5を加工することなく、スペーサ9内の収納スペースを有効に活用できるとともに、釣合おもり用スペーサ装置7の長さの調整量を大きくすることができる。
【0025】
なお、上記の例では、スペーサ体の数は5個であるが、これに限定されることはなく、2〜4個あるいは6個以上であってもよい。
【0026】
また、上記の例では、最大径のスペーサ体9をおもり枠5の下部に固定しているが、釣合おもり用スペーサ装置7の上下を逆にして最小径のスペーサ体13をおもり枠5の下部に固定してもよい。
【0027】
また、上記の例では、締め付け板14〜17の外形は四角形であるが、これに限定されるものではなく、例えば締め付け用の工具に合わせて六角形としてもよい。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明に係るエレベータの釣合おもり用スペーサ装置は、互いに螺合されている複数のスペーサ体を備え、スペーサ体相互の螺合量を調整することにより、釣合おもりの昇降方向への長さが伸縮可能になっているので、スペーサ体相互の螺合量を調整するだけで長さを容易にかつ連続的に調整することができる。また、長さ調整により重量は変化しないので、長さ調整によるエレベータ装置の運転効率の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1によるエレベータ装置の要部を示す構成図である。
【図2】図1の釣合おもり用スペーサ装置を示す構成図である。
【図3】図2の釣合おもり用スペーサ装置が縮んだ状態を示す構成図である。
【図4】図2の第1のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図5】図4のスペーサ体の底面図である。
【図6】図2の第2のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図7】図6のスペーサ体の底面図である。
【図8】図2の第5のスペーサ体の形状を示す縦断面図である。
【図9】図8のスペーサ体の底面図である。
【図10】図2の第1の締め付け板の形状を示す上面図である。
【符号の説明】
1 釣合おもり、7 釣合おもり用スペーサ装置、8 釣合おもり緩衝器、9〜13 スペーサ体、14〜17 締め付け板(長さ固定手段)。
Claims (2)
- 釣合おもりの下方に設置されている釣合おもり緩衝器へ向けて突出するように上記釣合おもりの下部に搭載され、かつ互いに螺合されている複数のスペーサ体を備え、
上記スペーサ体相互の螺合量を調整することにより、上記釣合おもりの昇降方向への長さが伸縮可能になっていることを特徴とするエレベータの釣合おもり用スペーサ装置。 - 上記スペーサ体の回動を阻止することにより上記昇降方向への長さを保持する長さ固定手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のエレベータの釣合おもり用スペーサ装置。
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