JP2018186790A - 水難溶性食塩用組成物 - Google Patents

水難溶性食塩用組成物 Download PDF

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幹雄 土井
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【課題】食品に食塩を添加する場合、その高い水溶性の為、食品等に含まれる水分によって、食塩が溶解し、本来の塩味、食塩の食感を損ねてしまう為、水難溶性の食塩が望まれている。本発明は水難溶性に優れ、また塩味も感じやすく、流動性も良い食塩用組成物を提供することを目的とする。【解決手段】HLBが4〜10のポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有し、且つ、グリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有させることで上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、水難溶性に優れ、塩味を感じやすく、また流動性も良い食塩用組成物に関するものである。
食品に食塩を添加する場合、その高い水溶性の為、食品等に含まれる水分によって、食塩が溶解し、本来の塩味、食塩の食感を損ねてしまう。その為、水難溶性の食塩が望まれている。
例えば、それらの解決方法として、融点70度以下の食用油脂及び/又はモノグリセライドを使用する方法(例えば、特許文献1参照。)、また、HLB3以下のショ糖脂肪酸エステルの使用する方法(例えば、特許文献2参照。)が知られている。しかし、これらの従来技術では、食塩の水難溶性付与について、満足できるものではなかった。
特開2005−185261号公報 特開2008−182923号公報
本発明は、水難溶性に優れ、また塩味も感じやすく、流動性も良い食塩用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意努力した結果、食塩に特定のポリグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルを含有させることにより、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(7)に関する。
(1)HLBが4〜10のポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有し、且つ、グリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有することを特徴とする食塩用組成物。
(2)ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率が30%以上80%以下である前記(1)記載の食塩用組成物。
(3)ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する前記(1)又は(2)記載の食塩用組成物。
(4)グリセリン脂肪酸エステルのモノエステル含量が50%以下である前記(1)〜(3)いずれか記載の食塩用組成物。
(5)グリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する前記(1)〜(4)いずれか記載の食塩用組成物。
(6)前記(1)〜(5)いずれか記載の食塩用組成物を含有する食塩。
(7)前記(6)記載の食塩を含有する食品。
本発明の食塩用組成物を含有してなる食塩は、水難溶性に優れる。また塩味も感じやすく、流動性も良い。
図1は相対湿度80%、5日保存後の比較例(無添加)の外観写真である。 図2は相対湿度80%、5日保存後の実施例番号1の外観写真である。 図3は相対湿度80%、5日保存後の実施例番号6の外観写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の技術的範囲は、下記の実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく、様々に改変して実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
本発明における食塩としては、特に限定するものではないが、精製塩、再生加工塩、自然海塩、岩塩及び焼塩が好ましい。
本発明における食塩用組成物は、HLBが4〜10から選択される少なくとも1種以上を含有し、且つ、グリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有する均一化物であり、これを食塩表面にコーティングしたものを食塩組成物という。
本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの構成成分である脂肪酸は、炭素数が8以上の脂肪酸が好ましく用いられる。具体的に示すと、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ガドレイ酸、エイコサジエン酸、アラキドン酸、べヘン酸、エルカ酸、ドコサジエン酸、リグノセリン酸、イソステアリン酸、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、9−ヒドロキシステアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、水素添加ヒマシ油脂肪酸(12−ヒドロキシステアリン酸の他に少量のステアリン酸及びパルミチン酸を含有する脂肪酸)等が挙げられ、好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸であり、更に好ましくは、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸であり、最も好ましくはステアリン酸である。脂肪酸エステルの構成脂肪酸は、これらの少なくとも1種以上の混合物として利用される。
本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルとは、ポリグリセリンと油脂もしくは脂肪酸とを反応して得られるエステルである。本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルの構成成分であるポリグリセリンを具体的に示すと、例えば、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン等が挙げられ、これらの少なくとも1種以上の混合物が利用される。
本発明に用いられるグリセリン脂肪酸エステルとは、グリセリンと油脂もしくは脂肪酸とを反応して得られるエステルである。
上記ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの製造方法は特に限定するものではないが、上記原料を用いてリン酸、p−トルエンスルホン酸、苛性ソーダ等触媒の存在下もしくは無触媒で100℃〜300℃、好ましくは120℃〜260℃の範囲で加熱し生成水を系外に除去することによって得られる。反応は不活性ガスの存在下で行なうのが好ましい。また、トルエン又はキシレン等の共沸溶剤中で行っても良い。
本発明のポリグリセリンの平均重合度とは、以下に記載のポリグリセリンの水酸基価の式により算出される。
<ポリグリセリンの水酸基価の式>
OHV=56110(n+2)/(74n+18)
OHV:ポリグリセリンの水酸基価
n:ポリグリセリンの平均重合度
ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBとしては、10以下が好ましく、更に6以下が好ましい。HLBの計算方法として、一般的に、アトラス法、グリフィン法、ディビス法、川上法が知られている。そして、本発明のHLBが10以下のポリグリセリン脂肪酸エステルとは、アトラス法に基づくHLBが10以下のものを意味し、以下に示すHLBは全てアトラス法によるものである。次式の通り容易に算出できる。
HLB=20(1−S/A)
HLB:ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLB
S:ポリグリセリン脂肪酸エステルのけん化価
A:ポリグリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の酸価
HLBの下限値については塩味の感じやすさの点より4以上であれば特に限定されるものではない。
ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率としては、水難溶性付与の点より、30%以上80%以下が好ましく、更に60%以上80%以下が好ましい。ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率は、次式の通り容易に算出できる。
エステル化率(%)=(構成脂肪酸のmol数/構成ポリグリセリンの総水酸基のmol数)×100
グリセリン脂肪酸エステルのモノエステル含量としては、水難溶性付与の点より、50%以下が好ましく、更に40%以下が好ましい。モノエステル含量の算出方法については特に限定されるものではないが、ガスクロマトグラフィー測定による算出が好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルのHLBは特に限定するものではないが、水難溶性付与の点より、5以下が好ましく、更に3以下が好ましい。
本発明の食塩用組成物中のポリグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの比率については、特に限定されるものではないが、好ましくは、90:10〜10:90、更に好ましくは30:70〜20:80である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの混合方法については、特に限定されるものではないが、粉末状態で混合する方法、加熱溶解後混合する方法などで、均一化すれば良い。
本発明品である食塩用組成物と食塩の混合方法については、特に限定されるものではないが、食塩の吸湿性を低減させる点より、食塩表面に本発明の食塩用組成物をコーティングすることが好ましい。
食塩へのコーティング方法については、特に限定されるものではないが、ポリグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの均一化物(本発明の食塩用組成物)を、食塩に混合、攪拌しながら融点以上に加熱させた後、攪拌しながら冷却する加熱混合方式、又は、均一化物を食塩に混合後、加熱乾燥する方式、又は、均一化物をアルコール等に溶解して噴霧する方式等でコーティングすれば良い。
ポリグリセリン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの均一化物(本発明の食塩用組成物)の配合総量としては、食塩に対し、0.1質量部〜20質量部が好ましく、0.3質量部〜15質量部が更に好ましく、1質量部〜10質量部が更に好ましく、5質量部が更に好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定するものではない。表1〜表3に本発明の実施例及び比較例で用いた乳化剤を示した。また、表4〜表17に本発明(実施例1〜36、比較例1〜22)の食塩用組成物の配合及び評価を示した。
試験例
1.ガラスビーカーに、100gの食塩、又は100gの食塩に表1〜3記載の食塩用組成物5gを加え、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルの融点以上の温度(試験例は90℃で実施)に加熱し混合する。混合しながら室温まで冷却を行い、本発明の食塩組成物(実施例1〜36、比較例1〜22)を調製した。
2.評価1(流動性)
本発明における流動性は、試験例1で調製されたガラスビーカーに付着している食塩の状態を観察し、流動性の評価とした。付着が殆どなくサラサラした状態をS評価とし、付着が多いベタベタした状態をD評価として、S,A,B,C,Dによる5段階にて評価付けを行った。
3.評価2(水難溶性)
本発明における水難溶性は、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物をシャーレに各10g入れ、相対湿度を80%に保ったデシケータ内に保存し、経時の吸湿量を測定した。吸湿量を基に、S,A,B,C,Dによる5段階にて、その水難溶性の評価付けを行った。
4.評価3(官能;食感・・・おにぎり)
評価4(官能;塩味・・・おにぎり)
本発明における塩味、食塩の食感は、おにぎり100gに対し、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物を、各0.5g添加し、電子レンジ加熱(700W、20秒)後に、塩味、食感を、S,A,B,C,Dによる5段階にて、官能評価を実施した。
5.評価5(官能;添加量低減時の塩味・・・おにぎり)
本発明における塩味は、おにぎり100gに対し、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物を、各0.1g、0.3g、0.5gを添加し、電子レンジ加熱(700W、20秒)後に、塩味を、S,A,B,C,Dによる5段階にて、官能評価を実施した。
6.評価6(官能;塩味・・・鯵)
焼いた鯵(約100g)の表面と裏面に対して、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物を各0.5g添加し、電子レンジ加熱(700W、20秒)後に、塩味を、S,A,B,C,Dによる5段階にて、官能評価を実施した。
7.評価7(官能;塩味・・・焼肉)
焼肉(約100g)に対して、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物を各0.5g添加し、電子レンジ加熱(700W、20秒)後に、塩味を、S,A,B,C,Dによる5段階にて、官能評価を実施した。
8.評価8(官能;食感・・・マドレーヌ)
オーブン焼成したマドレーヌ30gに対して、食塩又は試験例1で得られた食塩組成物を各0.15g添加し、25℃24時間保存後の食感を、S,A,B,C,Dによる5段階にて、官能評価を実施した。
9.総合評価
評価1〜8の評点を考慮し、S,A,B,C,Dによる5段階にて、総合評価を実施した。
表4〜17の結果から明らかなように本発明品(実施例1〜36)の組成物は、比較品(無添加品又は比較例1〜22)に比して、高い総合評価を示し、流動性、水難溶性に優れ、且つ官能評価においても、塩味、食塩の食感が良好であった。
以上本発明の組成物を食塩にコーティングさせることにより、水難溶性に優れた食塩を得ることができ、且つ、食品に好適に用いることが可能となり、産業上の貢献は大である。

Claims (7)

  1. HLBが4〜10のポリグリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有し、且つ、グリセリン脂肪酸エステルから選択される少なくとも1種以上を含有することを特徴とする食塩用組成物。
  2. ポリグリセリン脂肪酸エステルのエステル化率が30%以上80%以下である請求項1記載の食塩用組成物。
  3. ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する請求項1又は2記載の食塩用組成物。
  4. グリセリン脂肪酸エステルのモノエステル含量が50%以下である請求項1〜3いずれか記載の食塩用組成物。
  5. グリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸がパルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸からなる群より選択される少なくとも1種以上を含有する請求項1〜4いずれか記載の食塩用組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の食塩用組成物を含有する食塩。
  7. 請求項6記載の食塩を含有する食品。
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