JPH11243864A - 冷凍ケーキ用改良剤及び冷凍ケーキ - Google Patents

冷凍ケーキ用改良剤及び冷凍ケーキ

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JPH11243864A
JPH11243864A JP10071326A JP7132698A JPH11243864A JP H11243864 A JPH11243864 A JP H11243864A JP 10071326 A JP10071326 A JP 10071326A JP 7132698 A JP7132698 A JP 7132698A JP H11243864 A JPH11243864 A JP H11243864A
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JP
Japan
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fatty acid
acid ester
cake
frozen
frozen cake
Prior art date
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Pending
Application number
JP10071326A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiko Yamazaki
俊彦 山崎
Yutaka Onodera
裕 小野寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Riken Vitamin Co Ltd
Original Assignee
Riken Vitamin Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、食感の良好さを維持した上
で、冷凍保存する際に生じるケーキの劣化を抑制する冷
凍ケーキ用改良剤及び冷凍ケーキを提供することであ
る。 【解決手段】ポリグリセリン脂肪酸エステルを水及び/
又は食用油脂に分散させてなることを特徴とする冷凍ケ
ーキ用改良剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーキを冷凍保存す
る際に生じるケーキの劣化を抑制する冷凍ケーキ用改良
剤及び冷凍ケーキに関する。
【0002】
【従来の技術】ケーキの冷凍保存は、ケーキの安定供給
を可能にする目的で広く利用されている。しかし長期間
の冷凍保存は水分の蒸発等の原因で食感が悪くなるとい
う問題点が存在している。その解決手段として油脂や液
糖の添加等の手段が採られているが、まだ充分とはいえ
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、食感の良好さを維持した上で、冷凍保存する際に生
じるケーキの劣化を抑制する冷凍ケーキ用改良剤及び冷
凍ケーキを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、 1.ポリグリセリン脂肪酸エステルを必須成分として含
有することを特徴とする冷凍ケーキ用改良剤、
【0005】2.ポリグリセリン脂肪酸エステルを水及
び/又は食用油脂に分散させてなることを特徴とする冷
凍ケーキ用改良剤、
【0006】3.ポリグリセリン脂肪酸エステルがポリ
グリセリンモノ脂肪酸エステルを主成分とすることを特
徴とする上記1又は2に記載の冷凍ケーキ用改良剤、
【0007】4.ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪
酸が炭素数14〜22の不飽和脂肪酸を主成分とするこ
とを特徴とする上記1〜3のいずれかに記載の冷凍ケー
キ用改良剤、
【0008】5.ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリ
グリセリンがジグリセリンを主成分とすることを特徴と
する上記1〜4のいずれかに記載の冷凍ケーキ用改良
剤、
【0009】6.上記1〜5のいずれかに記載の冷凍ケ
ーキ用改良剤を含有することを特徴とする冷凍ケーキ、 の各々によって達成される。
【0010】本発明者らは、上記課題に鑑み、かかる課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリグリセリン
脂肪酸エステル、更に詳しくは不飽和脂肪酸を主脂肪酸
とするジグリセリンモノ脂肪酸エステルを必須成分とす
る冷凍ケーキ用改良剤によってケーキを冷凍保存する際
に生じるケーキの劣化を抑制できることを見出し、本発
明を完成した。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸エステルは、
食品衛生法上グリセリン脂肪酸エステルの範疇に含まれ
る食品添加物であり、ポリグリセリンと脂肪酸とのエス
テル化反応又はポリグリセリンと油脂のエステル交換反
応によって得られたものであり、望ましくはポリグリセ
リンモノ脂肪酸エステルを主成分とする。エステル化及
びエステル交換方法としては、一般的な化学的合成法の
ほかに酵素反応による合成等、製造方法はいずれの方法
でもよい。またポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを主
成分とする方法としては、エステル化又はエステル交換
反応後に分子蒸留法や溶剤抽出法等、いずれの方法を用
いて主成分としてもよい。
【0012】本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸
エステルにおいて、エステル化に用いる脂肪酸は、一般
的に食用に用いられる動植物由来の油脂やそれらに水素
添加等の方法で加工した油脂を加水分解することによっ
て得られる脂肪酸であり、望ましくはオレイン酸、パル
ミトオレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸
等、不飽和脂肪酸を主成分とする。加水分解方法として
は、一般的な化学的加水分解法のほかに酵素反応による
加水分解等、製造方法はいずれの方法でもよい。
【0013】本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸
エステルにおいて、エステル交換に用いる油脂は、一般
的に食用に用いられる動植物由来の油脂やそれらに水素
添加等の方法で加工した食用油脂であり、望ましくはオ
レイン酸、パルミトオレイン酸、エルカ酸、リノール
酸、リノレン酸等、不飽和脂肪酸を主成分とする脂肪酸
組成を有する。
【0014】本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸
エステルのポリグリセリンは、一般的にグリセリン分子
2〜10個を重合させたものであり、望ましくはグリセ
リン分子2個を重合させたジグリセリンを主成分とす
る。重合方法としては、一般的な化学的合成法のほかに
酵素反応による合成等、製造方法はいずれの方法でもよ
い。ジグリセリンを主成分とする方法としては、重合反
応後に分子蒸留法や溶剤抽出法等、いずれの方法を用い
て主成分としてもよい。
【0015】本発明に用いられるポリグリセリン脂肪酸
エステルを分散させる油脂は、一般的に食用に用いられ
る動植物由来の油脂やそれらに水素添加、エステル交換
等の方法で加工した油脂等、いずれの食用油脂でもよ
い。室温において流動性を持つ液体油が好ましいが、そ
れに限定されるものではない。
【0016】本発明における冷凍ケーキ用改良剤は、ポ
リグリセリン脂肪酸エステルを水及び/又は食用油脂に
分散させたものであるが、その配合量は1〜50重量%
が望ましく、更に望ましくは3〜20重量%である。配
合量が1重量%未満では、効果を得るためにはケーキ生
地に大量に配合することが必要になり、分散媒である水
又は食用油脂の影響が出る。また50重量%を超える量
では製剤の粘度が上昇し、ケーキ生地への分散性が低下
することによって充分な効果が発揮できない。
【0017】本発明における冷凍ケーキ用改良剤は、ポ
リグリセリン脂肪酸エステルを水及び/又は食用油脂に
分散させたものであるが、いずれか一方又は両方に分散
させたものを乳化物としてもよい。乳化物は水中油型又
は油中水型のいずれの乳化型でもよく、また水中油中水
型、油中水中油型といった二重乳化物としても問題はな
い。乳化物を作るために他の乳化剤、増粘安定剤等を必
要に応じて配合してもかまわない。
【0018】本発明における冷凍ケーキ用改良剤は、ポ
リグリセリン脂肪酸エステルを水及び/又は食用油脂に
分散させたものであるが、腐敗防止の目的で糖類や糖ア
ルコール類、エタノール等を配合してもよい。また香料
や着色料、調味料等の食品添加物を必要に応じて配合し
てもかまわない。
【0019】本発明における冷凍ケーキ用改良剤の製造
方法は、水及び/又は食用油脂にポリグリセリン脂肪酸
エステルを添加、60〜70℃に加温攪拌によって分散
させる方法を用いるが、製造方法はこの方法に限定され
るものではない。
【0020】
【実施例】以下に本発明の製造例及び実施例を示すが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、以下に示す%は、特別な事情のない限り、重量%を
示す。
【0021】製造例1 水道水90%にポエムDO−100(ジグリセリンモノ
オレイン酸エステルを主成分とするポリグリセリン脂肪
酸エステル、理研ビタミン社製)を10%添加。攪拌羽
によって攪拌しながら65〜70℃まで加温し、均一に
分散させて、冷凍ケーキ用改良剤1を得た。
【0022】製造例2 水道水70%にポエムDO−100を10%、D−ソル
ビトールを15%添加。攪拌羽によって攪拌しながら6
5〜70℃まで加温し、均一に分散させる。50℃まで
冷却後、エタノール5%を添加。冷凍ケーキ用改良剤2
を得た。
【0023】製造例3 菜種油90%にポエムDO−100を10%添加。攪拌
羽によって攪拌しながら65〜70℃まで加温し、均一
に分散させて、冷凍ケーキ用改良剤3を得た。
【0024】製造例4 アクターM−1(中鎖脂肪酸トリグリセライド、理研ビ
タミン社製)80%にポエムDO−100を20%添
加。攪拌羽によって攪拌しながら65〜70℃まで加温
し、均一に分散させた油脂を作成。この油脂50%を攪
拌中の60〜65℃の水50%に添加して乳化状態の冷
凍ケーキ用改良剤4を得た。
【0025】実施例1〜4及び比較例1〜2 表1に示すケーキ処方、及び下記製造工程にてスポンジ
ケーキを製造。−18℃の冷凍庫にて冷凍保存。これを
自然解凍して食感を確認した。表1中の数字は重量%で
ある。
【0026】
【表1】
【0027】製造工程 縦型ミキサーでワイヤーホイッパーを使用し、すべての
原料をボウルに入れ、低速で1分攪拌後、高速で3分攪
拌。生地比重を測定後、生地360gを6号丸型(直径
18cm)に入れて、160〜170℃のオーブンで2
5分間焼成した。自然放冷後、ポリ袋に密封して−18
℃の冷凍庫で冷凍保存した。結果を表2に示す。
【0028】
【表2】 ○:食感良好 △:少しパサつく ×:パサついて硬い
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明で得られた冷凍ケ
ーキ用改良剤を使用した場合、得られたケーキは冷凍に
よるケーキの品質劣化が抑制され、且つ食感が良好であ
った。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリグリセリン脂肪酸エステルを必須成分
    として含有することを特徴とする冷凍ケーキ用改良剤。
  2. 【請求項2】ポリグリセリン脂肪酸エステルを水及び/
    又は食用油脂に分散させてなることを特徴とする冷凍ケ
    ーキ用改良剤。
  3. 【請求項3】ポリグリセリン脂肪酸エステルがポリグリ
    セリンモノ脂肪酸エステルを主成分とすることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の冷凍ケーキ用改良剤。
  4. 【請求項4】ポリグリセリン脂肪酸エステルの脂肪酸が
    炭素数14〜22の不飽和脂肪酸を主成分とすることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冷凍ケーキ
    用改良剤。
  5. 【請求項5】ポリグリセリン脂肪酸エステルのポリグリ
    セリンがジグリセリンを主成分とすることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の冷凍ケーキ用改良剤。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の冷凍ケー
    キ用改良剤を含有することを特徴とする冷凍ケーキ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20021022