JP2018186025A - 組成物の製造方法及び発光素子の製造方法 - Google Patents

組成物の製造方法及び発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】式(C−1)で表される化合物と、酸化防止剤と、25℃及び1気圧にて液体である溶媒とを含有する組成物を調製する第一の工程と、前記組成物を3日間以上保管する第二の工程とを含む、組成物の製造方法。
Figure 2018186025

[式中、環R1C及び環R2Cは、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。RCは、−O−で表される基、−S−で表される基、又は、式(C’−1)で表される基を表す。]
Figure 2018186025

[式中、環R3C及び環R4Cは、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。RC'は、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子又は鉛原子を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、組成物の製造方法及び発光素子の製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子等の発光素子は、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能である。発光素子の有機層を形成する方法は、大面積素子への製造工程の簡略化、製造コストの低減の観点からは、溶媒を用いた湿式法が有利である。例えば、特許文献1には、湿式法に用いられる組成物の製造方法として、有機電界発光素子材料及び溶剤を含有する組成物を8時間以上経過させる組成物の製造方法が記載されている。
特開2011−233516号公報
しかし、上記製造方法で製造された組成物を用いて湿式法により形成された有機層を有する発光素子は、輝度寿命が必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の[1]〜[10]を提供する。
[1]
式(C−1)で表される化合物と、酸化防止剤と、25℃及び1気圧にて液体である溶媒とを含有する組成物を調製する第一の工程と、
前記第一の工程で調製した組成物を3日間以上保管する第二の工程とを含む、組成物の製造方法。
Figure 2018186025
[式中、
環R1C及び環R2Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Cは、−O−で表される基、−S−で表される基、又は、式(C’−1)で表される基を表す。]
Figure 2018186025
[式中、
環R3C及び環R4Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
C'は、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子又は鉛原子を表す。]
[2]
前記第二の工程が、前記第一の工程で調製した組成物を密閉容器に充填した状態で行われる、[1]に記載の組成物の製造方法。
[3]
前記第二の工程が大気中で行われる、[1]に記載の組成物の製造方法。
[4]
前記第二の工程が0℃以上50℃以下の条件下で行われる、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
[5]
前記第二の工程が遮光下で行われる、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
[6]
前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤又は硫黄系酸化防止剤である、[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
[7]
前記溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒又は芳香族エーテル系溶媒である、[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
[8]
前記式(C−1)で表される化合物が、式(C−2−1)で表される化合物又は式(C−2−2)で表される化合物である、[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
Figure 2018186025
[式中、RC'は、前記と同じ意味を表す。
C''は、−O−で表される基又は−S−で表される基を表す。
11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
環R1C'、環R2C'、環R3C'及び環R4C'は、それぞれ独立に、ベンゼン環、ピリジン環又はジアザベンゼン環を表す。
11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
11Cが窒素原子の場合、R11Cは存在しない。E12Cが窒素原子の場合、R12Cは存在しない。E13Cが窒素原子の場合、R13Cは存在しない。E14Cが窒素原子の場合、R14Cは存在しない。E21Cが窒素原子の場合、R21Cは存在しない。E22Cが窒素原子の場合、R22Cは存在しない。E23Cが窒素原子の場合、R23Cは存在しない。E24Cが窒素原子の場合、R24Cは存在しない。E31Cが窒素原子の場合、R31Cは存在しない。E32Cが窒素原子の場合、R32Cは存在しない。E33Cが窒素原子の場合、R33Cは存在しない。E34Cが窒素原子の場合、R34Cは存在しない。E41Cが窒素原子の場合、R41Cは存在しない。E42Cが窒素原子の場合、R42Cは存在しない。E43Cが窒素原子の場合、R43Cは存在しない。E44Cが窒素原子の場合、R44Cは存在しない。
11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
[9]
前記第一の工程で調製する組成物が更に燐光発光性化合物を含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物の製造方法。
[10]
陽極及び陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた有機層とを有する発光素子の製造方法であって、
前記有機層が、[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物の製造方法により組成物を製造し、該組成物を用いて湿式法により有機層を形成することにより得られたものである、前記発光素子の製造方法。
本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造に有用な組成物の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、輝度寿命に優れる発光素子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×103〜1×108である重合体を意味する。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×104以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。
「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜20であり、より好ましくは6〜10である。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1〜40であり、好ましくは4〜10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜48である。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは4〜20である。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜30であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2〜20であり、好ましくは3〜20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2〜60であり、好ましくは、3〜20であり、より好ましくは、4〜15である。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、架橋基A群の式(XL-1)〜式(XL-17)で表される架橋基である。
(架橋基A群)
Figure 2018186025
「置換基」とは、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基又はシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
<組成物の製造方法>
本発明の組成物の製造方法は、式(C−1)で表される化合物と、酸化防止剤と、25℃及び1気圧にて液体である溶媒(以下、「インク溶媒」という。)とを含有する組成物を調製する第一の工程と、前記第一の工程で調製した組成物を3日間以上保管する第二の工程とを含む、組成物の製造方法である。
本発明の組成物の製造方法において、式(C−1)で表される化合物、酸化防止剤、及び、インク溶媒は、それぞれ、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[第一の工程]
・式(C−1)で表される化合物
式(C−1)で表される化合物の分子量は、好ましくは、2×102〜5×104であり、より好ましくは、3×102〜3×103であり、更に好ましくは、4×102〜1×103である。
環R1C及び環R2Cにおいて、芳香族炭化水素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜30であり、より好ましくは6〜18である。
環R1C及び環R2Cにおける芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、インデン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ピレン環、クリセン環及びトリフェニレン環が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環又はジヒドロフェナントレン環であり、より好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環又はスピロビフルオレン環であり、更に好ましくはベンゼン環であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cにおいて、芳香族複素環の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは、3〜30であり、より好ましくは、4〜15である。
環R1C及び環R2Cにおける芳香族複素環としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾシロール環、ジベンゾホスホール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環及びジヒドロフェナジン環が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環又はカルバゾール環であり、更に好ましくは、ピリジン環又はジアザベンゼン環であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
本発明の製造方法により得られた発光素子(以下、「本実施形態の発光素子」という。)の輝度寿命がより優れるので、環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つが芳香族炭化水素環であることが好ましく、両方が芳香族炭化水素環であることがより好ましく、両方がベンゼン環であることが更に好ましい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基としては、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であり、更に好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、特に好ましくは1価の複素環基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6〜60であり、好ましくは6〜40であり、より好ましくは6〜25である。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、アリール基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、インデン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環、ピレン環、クリセン環、トリフェニレン環、又は、これらの環が縮合した環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基が挙げられ、好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、スピロビフルオレン環、フェナントレン環、ジヒドロフェナントレン環又はトリフェニレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ベンゼン環、フルオレン環又はスピロビフルオレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、更に好ましくはフルオレン環又はスピロビフルオレン環から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2〜60であり、好ましくは、3〜30であり、より好ましくは、3〜15である。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基において、1価の複素環基としては、例えば、ピロール環、ジアゾール環、トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、トリアザナフタレン環、アザアントラセン環、ジアザアントラセン環、トリアザアントラセン環、アザフェナントレン環、ジアザフェナントレン環、トリアザフェナントレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、ジベンゾシロール環、ジベンゾホスホール環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環、ジヒドロフェナジン環、又は、これらの環に芳香環が縮合した環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基が挙げられ、好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環、ジアザナフタレン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、より好ましくは、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、アザカルバゾール環、ジアザカルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、更に好ましくは、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、カルバゾール環、フェノキサジン環、フェノチアジン環、ジヒドロアクリジン環又はジヒドロフェナジン環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、特に好ましくは、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環又はカルバゾール環から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた基であり、これらの環は置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基における置換アミノ基において、アミノ基が有する置換基としては、アリール基又は1価の複素環基が好ましく、アリール基がより好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。アミノ基が有する置換基におけるアリール基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基の例及び好ましい範囲と同じである。アミノ基が有する置換基における1価の複素環基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基における1価の複素環基の例及び好ましい範囲と同じである。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基がより好ましく、アルキル基又はアリール基が更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲と同じである。
Cは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、−S−で表される基又は式(C’−1)で表される基である。
・式(C’−1)で表される基
C'は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは炭素原子、ケイ素原子又はゲルマニウム原子であり、より好ましくは炭素原子又はケイ素原子であり、更に好ましくは炭素原子である。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つが芳香族炭化水素環であることが好ましく、両方が芳香族炭化水素環であることがより好ましく、両方がベンゼン環であることが更に好ましい。
環R3C及び環R4Cにおける芳香族炭化水素環環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cにおける芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲の例及び好ましい範囲と同じである。
環R3C及び環R4Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
環R3C及び環R4Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
Cが式(C’−1)で表される基である場合、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つはアリール基又は1価の複素環基を有することが好ましく、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つは式(D−1)又は式(E−1)で表される基を有することがより好ましく、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つは式(D−1)で表される基を有することが更に好ましい。
Cが式(C’−1)で表される基であって、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cが有するアリール基及び1価の複素環基の合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは、1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
Cが式(C’−1)で表される基であって、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基を有する場合、環R1C、環R2C、環R3C及び環R4Cが有する式(D−1)及び式(E−1)で表される基の合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
Cが−O−で表される基又は−S−で表される基である場合、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つはアリール基又は1価の複素環基を有することが好ましく、少なくとも1つは式(D−1)又は式(E−1)で表される基を有することがより好ましく、少なくとも1つは式(E−1)で表される基を有することが更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
Cが−O−で表される基又は−S−で表される基であり、環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基を有する場合、環R1C及び環R2Cが有するアリール基及び1価の複素環基の合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは、1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
Cが−O−で表される基又は−S−で表される基であり、環R1C及び環R2Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基を有する場合、環R1C及び環R2Cが有する式(D−1)及び式(E−1)で表される基の合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
C''は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは−S−で表される基である。
・式(D−1)で表される基
Figure 2018186025
[式中、
環RDは、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
D1及びXD2は、それぞれ独立に、単結合、−O−で表される基、−S−で表される基、−N(RXD1)−で表される基又は−C(RXD2)2−で表される基を表す。RXD1及びRXD2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRXD2は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
1D、E2D、E3D及びE4Dは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。但し、E1D、E2D、E3D及びE4Dのうち、少なくとも1つは炭素原子である。
1D、R2D、R3D及びR4Dは、それぞれ独立に、結合手、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、R1D、R2D、R3D及びR4Dのうち、1つは結合手である。
1Dが窒素原子の場合、R1Dは存在しない。E2Dが窒素原子の場合、R2Dは存在しない。E3Dが窒素原子の場合、R3Dは存在しない。E4Dが窒素原子の場合、R4Dは存在しない。
1Dが結合手の場合、E1Dは炭素原子である。R2Dが結合手の場合、E2Dは炭素原子である。R3Dが結合手の場合、E3Dは炭素原子である。R4Dが結合手の場合、E4Dは炭素原子である。
1DとR2Dとは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R2DとR3Dとは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R3DとR4Dとは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R1DとRXD1とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R1DとRXD2とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R4DとRXD1とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。R4DとRXD2とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RDが有していてもよい置換基とRXD1とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環RDが有していてもよい置換基とRXD2とは、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
環RDにおける芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cにおける芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲と同じである。
環RDが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
環RDは、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、芳香族炭化水素環であることが好ましく、ベンゼン環であることがより好ましい。
D1及びXD2は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは単結合、−O−で表される基、−S−で表される基又は−C(RXD2)2−で表される基であり、より好ましくは、単結合、−O−で表される基又は−S−で表される基であり、更に好ましくは、単結合又は−S−で表される基である。
D1及びXD2のうち、少なくとも一方は、単結合であることが好ましく、XD2が単結合であることがより好ましい。
XD1は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくは、アリール基又は1価の複素環基であり、更に好ましくは、アリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XD2は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
XD1及びRXD2におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲と同じである。
D1及びXD2において、−C(RXD2)2−で表される基中の2個のRXD2の組み合わせは、好ましくは両方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、両方がアリール基、両方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは、両方がアリール基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、更に好ましくは、両方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRXD2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成することが好ましい。RXD2が環を形成する場合、−C(RXD2)2−で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)-式(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure 2018186025
XD1及びRXD2が有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
1D、E2D、E3D及びE4Dは、炭素原子であることが好ましい。
1D、R3D又はR4Dが結合手であることが好ましく、R1D又はR4Dが結合手であることがより好ましく、R4Dが結合手であることが更に好ましい。
1D、R2D、R3D及びR4Dが結合手以外である場合、R1D、R2D、R3D及びR4Dは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基又はアリール基であることがより好ましく、水素原子であることが更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
1D、R2D、R3D及びR4Dにおけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲と同じである。
1D、R2D、R3D及びR4Dが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、RXD1及びRXD2が有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
1DとR2D、R2DとR3D、R3DとR4D、R1DとRXD1、R1DとRXD1、R1DとRXD2、R4DとRXD1、R4DとRXD2、RXD1と環RDが有していてもよい置換基、及び、RXD2と環RDが有していてもよい置換基は、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
式(D−1)で表される基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、式(D−2)で表される基である。
・式(D−2)で表される基
Figure 2018186025
[式中、
D1、XD2、E1D、E2D、E3D、E4D、R1D、R2D、R3D及びR4Dは、前記と同じ意味を表す。
5D、E6D、E7D及びE8Dは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
5D、R6D、R7D及びR8Dは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
5Dが窒素原子の場合、R5Dは存在しない。E6Dが窒素原子の場合、R6Dは存在しない。E7Dが窒素原子の場合、R7Dは存在しない。E8Dが窒素原子の場合、R8Dは存在しない。
5DとR6D、R6DとR7D、R7DとR8D、R5DとRXD1、R5DとRXD2、R8DとRXD1、及び、R8DとRXD2は、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
5D、E6D、E7D及びE8Dは、炭素原子であることが好ましい。
5D、R6D、R7D及びR8Dの例及び好ましい範囲は、R1D、R2D、R3D及びR4Dが結合手以外である場合のR1D、R2D、R3D及びR4Dの例及び好ましい範囲と同じである。
5D、R6D、R7D及びR8Dが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、R1D、R2D、R3D及びR4Dが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
5DとR6D、R6DとR7D、R7DとR8D、R5DとRXD1、R5DとRXD2、R8DとRXD1、及び、R8DとRXD2は、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
・式(E−1)で表される基
Figure 2018186025
[式中、
環RE1及び環RE2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
E1は、単結合、−O−で表される基、−S−で表される基、−N(RXE1)−で表される基又は−C(RXE2)2−で表される基を表す。RXE1及びRXE2は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRXE2は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。]
環RE1及び環RE2における芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cにおける芳香族炭化水素環及び芳香族複素環の例及び好ましい範囲と同じである。
環RDが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、環RE1及び環RE2のうち、少なくとも1つが芳香族炭化水素環であることが好ましく、両方が芳香族炭化水素環であることがより好ましく、両方がベンゼン環であることが更に好ましい。
E1は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは単結合、−O−で表される基、−S−で表される基又は−C(RXD2)2−で表される基であり、より好ましくは、単結合、−O−で表される基又は−S−で表される基であり、更に好ましくは、単結合である。
XE1の例及び好ましい範囲は、RXD1の例及び好ましい範囲と同じである。RXE2の例及び好ましい範囲は、RXD2の例及び好ましい範囲と同じである。
式(E−1)で表される基は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、式(E−2)で表される基である。
Figure 2018186025
[式中、XE1は前記と同じ意味を表す。
1E、E2E、E3E、E4E、E5E、E6E、E7E及びE8Eは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
1E、R2E、R3E、R4E、R5E、R6E、R7E及びR8Eは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
1Eが窒素原子の場合、R1Eは存在しない。E2Eが窒素原子の場合、R2Eは存在しない。E3Eが窒素原子の場合、R3Eは存在しない。E4Eが窒素原子の場合、R4Eは存在しない。E5Eが窒素原子の場合、R5Eは存在しない。E6Eが窒素原子の場合、R6Eは存在しない。E7Eが窒素原子の場合、R7Eは存在しない。E8Eが窒素原子の場合、R8Eは存在しない。
1EとR2E、R2EとR3E、R3EとR4E、R5EとR6E、R6EとR7E、R7EとR8E、R5EとRXD1、R5EとRXD2、R1EとRXD1、及び、R1EとRXD2は、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
1E、E2E、E3E、E4E、E5E、E6E、E7E及びE8Eは、炭素原子であることが好ましい。
1E、R2E、R3E、R4E、R5E、R6E、R7E及びR8Eの例及び好ましい範囲は、R1D、R2D、R3D及びR4Dが結合手以外である場合のR1D、R2D、R3D及びR4Dの例及び好ましい範囲と同じである。
1E、R2E、R3E、R4E、R5E、R6E、R7E及びR8Eが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、R1D、R2D、R3D及びR4Dが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
1EとR2E、R2EとR3E、R3EとR4E、R5EとR6E、R6EとR7E、R7EとR8E、R5EとRXD1、R5EとRXD2、R1EとRXD1、及び、R1EとRXD2は、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
式(C−1)で表される化合物は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(C−2−1)で表される化合物又は式(C−2−2)で表される化合物であることが好ましく、式(C−2−1)で表される化合物であることがより好ましい。
式(C−2−1)及び式(C−2−2)で表される化合物において、E11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、炭素原子であることが好ましい。
式(C−2−1)及び式(C−2−2)で表される化合物において、環R1C'、環R2C'、環R3C'及び環R4C'は、好ましくはベンゼン環である。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましく、水素原子、アリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、水素原子、式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることが更に好ましく、水素原子又は式(D−1)で表される基であることが特に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つは、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、少なくとも一つは、式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることがより好ましく、少なくとも一つは、式(D−1)で表される基であることが更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基である場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cがアリール基又は1価の複素環基である合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基である場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cが式(D−1)又は式(E−1)で表される基である合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは1個である。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基である場合、R11C、R12C、R14C、R21C、R22C、R24C、R31C、R32C、R34C、R41C、R42C及びR44Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、R11C、R12C、R21C、R22C、R31C、R32C、R41C及びR42Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、R11C、R12C、R21C及びR22Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが更に好ましく、R12C及びR22Cのうち、少なくとも一つがアリール基又は1価の複素環基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(C−2−1)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cのうち、少なくとも一つが式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基である場合、R11C、R12C、R14C、R21C、R22C、R24C、R31C、R32C、R34C、R41C、R42C及びR44Cのうち、少なくとも一つが式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることが好ましく、R11C、R12C、R21C、R22C、R31C、R32C、R41C及びR42Cのうち、少なくとも一つが式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることがより好ましく、R11C、R12C、R21C及びR22Cのうち、少なくとも一つがが式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることが更に好ましく、R12C及びR22Cのうち、少なくとも一つが式(D−1)で表される基又は式(E−1)で表される基であることが特に好ましい。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基であることが好ましく、水素原子、アリール基又は1価の複素環基であることがより好ましく、水素原子、又は、式(D−1)若しくは式(E−1)で表される基であることが更に好ましく、水素原子、又は、式(E−1)で表される基であることが特に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも1つは、アリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、少なくとも1つは、式(D−1)又は式(E−1)で表される基であることがより好ましく、少なくとも1つは、式(E−1)で表される基であることが更に好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基である場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cがアリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基である合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは2個である。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基である場合、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cが式(D−1)又は式(E−1)で表される基である合計の個数は、好ましくは1〜5個であり、より好ましくは1〜3個であり、更に好ましくは1又は2個であり、特に好ましくは2個である。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基である場合、R11C、R12C、R13C、R21C、R22C及びR23Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基であることが好ましく、R12C及びR22Cのうち、少なくとも1つがアリール基又は1価の複素環基であることがより好ましい。
式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基である場合、R11C、R12C、R13C、R21C、R22C及びR23Cのうち、少なくとも1つが式式(D−1)又は式(E−1)で表される基であることが好ましく、R12C及びR22Cのうち、少なくとも1つが式(D−1)又は式(E−1)で表される基であることがより好ましく、R12C及びR22Cのうち、少なくとも1つが式(E−1)で表される基であることが更に好ましい。
式(C−2−1)及び式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cにおけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲は、それぞれ、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基におけるアリール基、1価の複素環基及び置換アミノ基の例及び好ましい範囲と同じである。
式(C−2−1)及び式(C−2−2)で表される化合物において、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cが有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、環R1C及び環R2Cが有していてもよい置換基が更に有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
式(C−2−1)及び式(C−2−2)で表される化合物において、R11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよいが、環を形成しないことが好ましい。
式(C−2−1)で表される化合物は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(C−3−1)で表される化合物であることが好ましい。
式(C−2−2)で表される化合物は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、式(C−3−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2018186025
[式中、RC'、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、前記と同じ意味を表す。]
Figure 2018186025
[式中、RC''、R11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C及びR24Cは、前記と同じ意味を表す。]
式(C−1)で表される化合物としては、例えば、式(C−101)〜式(C−146)で表される化合物が挙げられる。式中、Xは−O−又は−S−で表される基を表し、Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Figure 2018186025
Xは、−S−で表される基であることが好ましい。
式(C−1)で表される化合物は、Aldrich、Luminescence Technology Corp.等から入手可能である。その他には、例えば、国際公開2014/023388号、国際公開2013/045408号、国際公開2013/045410号、国際公開2013/045411号、国際公開2012/048820号、国際公開2012/048819号、国際公開2011/006574号、「Organic Electronics vol.14、902−908(2013)」、国際公開2009/096202号、国際公開2009/086028号、特開2009−267255号公報、特開2009−46408号公報に記載されている方法に従って合成することができる。
本発明の組成物の製造方法において、式(C−1)で表される化合物の含有量は、式(C−1)で表される化合物とインク溶媒と酸化防止剤との合計量を100質量部とした場合、通常0.001〜50質量部であり、好ましくは0.01〜25質量部であり、より好ましくは0.1〜10質量部であり、更に好ましくは1〜5質量部である。
[酸化防止剤]
酸化防止剤としては、発光及び電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤及び金属不活性化剤が挙げられ、好ましくは、ラジカル連鎖禁止剤又は過酸化物分解剤であり、より好ましくはラジカル連鎖禁止剤である。これらの酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤及びアミド系酸化防止剤が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤又は硫黄系酸化防止剤であり、より好ましくは、フェノール系酸化防止剤及びアミン系酸化防止剤であり、更に好ましくはフェノール系酸化防止剤である。
本発明の組成物の製造方法が容易になり、且つ、本発明の組成物の製造方法により製造された組成物(以下、「本実施形態の組成物」という。)を長期間保管できるので、酸化防止剤は、25℃及び1気圧において、固体であることが好ましい。この観点から、酸化防止剤の融点は、1気圧において、好ましくは30℃〜150℃であり、より好ましくは40℃〜120℃であり、更に好ましくは50℃〜100℃である。酸化防止剤の沸点は、1気圧において、好ましく100℃〜500℃であり、より好ましくは160℃〜400℃であり、更に好ましくは200℃〜300℃である。
フェノール系酸化防止剤は、好ましくは、フェノール骨格を1個以上10個以下有する化合物であり、より好ましくは、フェノール骨格を1個以上5個以下有する化合物であり、更に好ましくは、フェノール骨格を1個又は2個有する化合物であり、特に好ましくは、フェノール骨格を1個有する化合物である。
フェノール系酸化防止剤としては、例えば、Irganoxシリーズ(BASF社)、アデカスタブAOシリーズ(ADEKA社)、ヨシノックスシリーズ(三菱化学社)、及び、スミライザーシリーズ(住友化学社)が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、フェノール、及び、置換基を有するフェノールであり、より好ましくは、置換基を有するフェノールである。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基、メルカプト基、ハロゲン原子、シアノ基、アリール基、1価の複素環基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基及びシクロアルキニル基が挙げられ、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アミノ基又はメルカプト基であり、より好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基又はアリールオキシ基であり、更に好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよいが、更に置換基を有さないことが好ましい。
フェノール系酸化防止剤は、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは式(U1)で表される化合物である。
Figure 2018186025
[式中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5は、好ましくは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基であり、より好ましくは水素原子又はアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5が有していてもよい置換基の例及び好ましい範囲は、置換基を有するフェノールにおける置換基の例及び好ましい範囲と同じである。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5のうち、少なくとも1つはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であることが好ましく、RU1、RU3及びRU5のうち、少なくとも1つはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はシクロアルコキシ基であることがより好ましく、RU1、RU3及びRU5のうち、少なくとも1つはアルキル基であることが更に好ましく、RU1、RU3及びRU5はアルキル基であることが特に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5におけるアルキル基は、炭素原子数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有さないことが更に好ましい。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5におけるシクロアルキル基は、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基であることが好ましく、炭素原子数4〜6のシクロアルキル基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有さないことが更に好ましい。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5におけるアルコキシ基は、炭素原子数1〜10のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルコキシ基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有さないことが更に好ましい。
式(U1)中、RU1、RU2、RU3、RU4及びRU5におけるシクロアルコキシ基は、炭素原子数3〜10のシクロアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数4〜6のシクロアルコキシ基であることがより好ましく、これらの基は置換基を有さないことが更に好ましい。
式(U1)で表される化合物としては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−プロピルフェノール、3−プロピルフェノール、4−プロピルフェノール、2−ブチルフェノール、3−ブチルフェノール、4−ブチルフェノール、2−ペンチルフェノール、3−ペンチルフェノール、4−ペンチルフェノール、2−ヘキシルフェノール、3−ヘキシルフェノール、4−ヘキシルフェノール、2−ヘプチルフェノール、3−ヘプチルフェノール、4−ヘプチルフェノール、2−オクチルフェノール、3−オクチルフェノール、4−オクチルフェノール、2−ノニルフェノール、3−ノニルフェノール、4−ノニルフェノール、2−デシルフェノール、3−デシルフェノール、4−デシルフェノール、2−ウンデシルフェノール、3−ウンデシルフェノール、4−ウンデシルフェノール、2−ドデシルフェノール、3−ドデシルフェノール、4−ドデシルフェノール、2−トリデシルフェノール、3−トリデシルフェノール、4−トリデシルフェノール、2−テトラデシルフェノール、3−テトラデシルフェノール、4−テトラデシルフェノール、2−ペンタデシルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、4−ペンタデシルフェノール、2−ヘキサデシルフェノール、3−ヘキサデシルフェノール、4−ヘキサデシルフェノール、2−ヘプタデシルフェノール、3−ヘプタデシルフェノール、4−ヘプタデシルフェノール、2−オクタデシルフェノール、3−オクタデシルフェノール、4−オクタデシルフェノール、2−ノナデシルフェノール、3−ノナデシルフェノール、4−ノナデシルフェノール、2−イコシルフェノール、3−イコシルフェノール、4−イコシルフェノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、3,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2,3,4,5−テトラメチルフェノール、2,3,4,6−テトラメチルフェノール、2,3,5,6−テトラメチルフェノール、ペンタメチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、3−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、3−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、4−ヒドロキシメチルー2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、n−オクタデシル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ノニルフェノール)、2,2’−イソブチレデンビス(4,6−ジメチルフェノール)、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ−(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、及び、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)が挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードアミン系であっても芳香族アミン系であってもよく、好ましくは芳香族アミン系である。
アミン系酸化防止剤において、ヒンダードアミン系としては、例えば、アデカスタブLAシリーズ(ADEKA社)及びTINUVINシリーズ(BASF社)が挙げられる。
アミン系酸化防止剤において、芳香族アミン系としては、好ましくは、芳香族第2級アミンである。芳香族第2級アミンとしては、例えば、ジフェニルアミン、N−フェニル−o−トルイジン、N−フェニル−m−トルイジン、N−フェニル−p−トルイジン、ビス−o−トルイルアミン、ビス−m−トルイルアミン、ビス−p−トルイルアミン、p,p’−ジオクチルジフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン及びフェノチアジンが挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、アデカスタブPEPシリーズ(ADEKA社)及びスミライザーシリーズ(住友化学社)が挙げられる。
リン系酸化防止剤は、好ましくは、亜リン酸エステルである。亜リン酸エステルとしては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト及びビスフェノールAホスファイトポリマーが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、チオエーテル系化合物が好ましい。チオエーテル系化合物としては、例えば、硫化油脂、ジベンジルジサルファイド、ジセチルサルファイド、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジアリルジチオリン酸亜鉛、及び、2-(n-ドデシルジチオ)ベンズイミダゾールが挙げられる。
本発明の組成物の製造方法において、酸化防止剤の含有量は、インク溶媒と酸化防止剤との合計量を1000000質量部とした場合、通常0.01〜4000質量部であり、好ましくは0.1〜1000質量部であり、より好ましくは1〜500質量部であり、更に好ましくは10〜250質量部であり、特に好ましくは50〜150質量部である。
[インク溶媒]
インク溶媒は、式(C−1)で表される化合物及び酸化防止剤を溶解又は分散し、式(C−1)で表される化合物及び酸化防止剤と反応しないものであれば特に限定されない。
インク溶媒は、本発明の組成物の製造方法が容易になるので、単独で用いることが好ましい。また、インク溶媒は、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性が優れるので、2種以上を混合して用いることが好ましい。
インク溶媒としては、例えば、塩素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒、カーボネート系溶媒が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくは、塩素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒又はエステル系溶媒であり、より好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒又はエステル系溶媒であり、更に好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒又は脂肪族エーテル系溶媒であり、特に好ましくは芳香族炭化水素系溶媒又は芳香族エーテル系溶媒である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒のうち、少なくとも1種は、好ましくは、塩素系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒又はエステル系溶媒であり、より好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒又はエステル系溶媒であり、更に好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒又は脂肪族エーテル系溶媒であり、特に好ましくは芳香族炭化水素系溶媒又は芳香族エーテル系溶媒である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒のうち、少なくとも2種の組み合わせは、好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒及び芳香族エーテル系溶媒のうちの1種と、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒及びエステル系溶媒のうちの1種との組み合わせであり、より好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒及び芳香族エーテル系溶媒のうちの1種と、芳香族炭化水素系溶媒、芳香族エーテル系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂肪族エーテル系溶媒、ケトン系溶媒及びエステル系溶媒のうちの1種との組み合わせであり、更に好ましくは、芳香族炭化水素系溶媒2種の組み合わせ、芳香族エーテル系溶媒2種の組み合わせ、又は、芳香族炭化水素系溶媒と芳香族エーテル系溶媒との組み合わせであり、特に好ましくは芳香族炭化水素系溶媒と芳香族エーテル系溶媒との組み合わせである。
塩素系溶媒としては、例えば、ジクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼンが挙げられる。
芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ペンチルベンゼン、シクロペンチルベンゼン、メチルシクロペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、メチルシクロヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、シクロヘプチルベンゼン、メチルシクロヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン及びテトラリンが挙げられる。
芳香族エーテル系溶媒としては、例えば、アニソール、ジメトキベンゼン、トリメトキシベンゼン、エトキシベンゼン、プロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、メチルプロポキシベンゼン、ブトキシベンゼン、メトキシトルエン、エトキシトルエン、メトキシナフタレン、エトキシナフタレン及びフェノキシトルエンが挙げられる。
脂肪族炭化水素系溶媒としては、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ペンタン、ヘキサン、へプタン、オクタン、ノナン、デカン、ドデカン及びビシクロヘキシルが挙げられる。
脂肪族エーテル系溶媒としては、例えば、ジイソプロピルエーテル、メチルブチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル及びトリエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、シクロペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、フェニルエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロパンジオール及びグリセリンが挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ヘキサノン、オクタノン、ノナノン、フェニルアセトン、アセチルアセトン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、メチルナフチルケトン及びイソホロンが挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ペンチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシピロピオネート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、蟻酸プロピル、乳酸プロピル、フェニル酢酸エチル、安息香酸エチル、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、及び、δ−バレロラクトンが挙げられる。
カーボネート系溶媒としては、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、及び、プロピレンカーボネートが挙げられる。
本発明の組成物の製造方法において、インク溶媒のうち、少なくとも1種は、1気圧における沸点が、通常、40℃〜500℃であり、好ましくは60℃〜450℃であり、より好ましくは80℃〜400℃であり、更に好ましくは100℃〜300℃である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒のうち、少なくとも1種は、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性が優れるので、1気圧における沸点が、好ましく100℃〜450℃であり、より好ましくは150℃〜400℃であり、更に好ましくは200℃〜300℃である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性がより優れるので、インク溶媒のうち、少なくとも1種の1気圧における沸点が60℃〜200℃であり、且つ、少なくとも1種の1気圧における沸点が200℃〜450℃であることが好ましく、少なくとも1種の1気圧における沸点が100℃〜195℃であり、且つ、少なくとも1種の1気圧における沸点が210℃〜400℃であることがより好ましく、少なくとも1種の1気圧における沸点が150℃〜190℃であり、且つ、少なくとも1種の1気圧における沸点が220℃〜300℃であることが更に好ましい。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒のうち、最も含有量の少ないインク溶媒の含有量は、インク溶媒の合計含有量を100質量部とした場合、通常0.5〜50質量部であり、好ましくは1〜45質量部であり、更に好ましくは5〜40質量部であり、特に好ましくは10〜30質量部である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性が更に優れるので、インク溶媒のうち、最も含有量の少ないインク溶媒の1気圧における沸点は、好ましくは60℃〜200℃であり、より好ましくは100℃〜195℃であり、更に好ましくは150℃〜190℃である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒のうち、最も含有量の多いインク溶媒の含有量は、インク溶媒の合計含有量を100質量部とした場合、通常20〜99.5質量部であり、好ましくは30〜99質量部であり、更に好ましくは60〜95質量部であり、特に好ましくは70〜90質量部である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性が更に優れるので、インク溶媒のうち、最も含有量の多いインク溶媒の1気圧における沸点は、好ましくは200℃〜450℃であり、より好ましくは210℃〜400℃であり、更に好ましくは220℃〜300℃である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、インク溶媒の種類は、通常、2種〜10種であり、本発明の組成物の製造方法が容易になり、且つ、本実施形態の組成物を用いて形成された有機層の平坦性が優れるので、好ましくは2種〜5種であり、より好ましくは2種又は3種であり、更に好ましくは2種である。
インク溶媒を2種以上用いる場合、混合溶媒が25℃及び1気圧にて液体であればよい。
[燐光発光性化合物]
本発明の組成物の製造方法において、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、第一の工程で調製する組成物は燐光発光性化合物を更に含有することが好ましい。
「燐光発光性化合物」は、通常、室温(25℃)で燐光発光性を示す化合物を意味するが、好ましくは、室温で三重項励起状態からの発光を示す金属錯体である。この三重項励起状態からの発光を示す金属錯体は、中心金属原子及び配位子を有する。
中心金属原子としては、例えば、原子番号40以上の原子で、錯体にスピン−軌道相互作用があり、一重項状態と三重項状態との間の項間交差を起こし得る金属原子が挙げられる。金属原子としては、例えば、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子及び白金原子が挙げられ、本実施形態の発光素子の輝度寿命がより優れるので、好ましくはイリジウム原子又は白金原子であり、より好ましくはイリジウム原子である。
配位子としては、例えば、中心金属原子との間に、配位結合及び共有結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を形成する、中性若しくはアニオン性の単座配位子、又は、中性若しくはアニオン性の多座配位子が挙げられ、好ましくは中性若しくはアニオン性の多座配位子である。中心金属原子と配位子との間の結合としては、例えば、金属−窒素結合、金属−炭素結合、金属−酸素結合、金属−リン結合、金属−硫黄結合及び金属−ハロゲン結合が挙げられ、好ましくは、金属−窒素結合、金属−炭素結合又は金属−酸素結合であり、より好ましくは金属−窒素結合又は金属−炭素結合である。多座配位子とは、通常、2座以上6座以下の配位子を意味し、好ましくは2座の配位子である。
配位子としては、例えば、ジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、トリアジン環、アザナフタレン環及びジアナフタレン環のうちの1つと、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、フェナントレン環、インデン環、ピリジン環、ジアザベンゼン環及びトリアジン環のうちの1つとが結合した配位子が挙げられ、好ましくは、ジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ジアザベンゼン環、キノリン環又はイソキノリン環と、ベンゼン環、ナフタレン環、フルオレン環、ピリジン環又はジアザベンゼン環とが結合した配位子であり、より好ましくは、ジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、キノリン環又はイソキノリン環と、ベンゼン環、ピリジン環又はジアザベンゼン環とが結合した配位子であり、更に好ましくは、ジアゾール環又はトリアゾール環と、ベンゼン環とが結合した配位子であり、これらの配位子は置換基を有していてもよい。
配位子が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、1価の複素環基、置換アミノ基又はフッ素原子がより好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基又は置換アミノ基が更に好ましく、アルキル基又はアリール基が特に好ましく、アリール基がとりわけ好ましく、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
燐光発光性化合物は、好ましくは、フェニル−ジアゾール配位子を有するイリジウム錯体、フェニル−トリアゾール配位子を有するイリジウム錯体、又は、フェニル−ピリジン配位子を有するイリジウム錯体であり、より好ましくは、フェニル−ジアゾール配位子を有するイリジウム錯体又はフェニル−トリアゾール配位子を有するイリジウム錯体であり、これらの錯体は前述の配位子が有していてもよい置換基を有していてもよい。
燐光発光性化合物としては、例えば、下記式で表される燐光発光性化合物が挙げられる。
Figure 2018186025
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燐光発光性化合物は、Aldrich、Luminescence Technology Corp.、American Dye Source等から入手可能である。
また、Journal of the American Chemical Society,Vol.107,1431−1432(1985)、Journal of the American Chemical Society,Vol.106,6647−6653(1984)、国際公開第2011/024761号、国際公開第2002/44189号、特開2006−188673号公報等の文献に記載の公知の方法により製造することも可能である。
本発明の組成物の製造方法において、燐光発光性化合物を含有する場合、燐光発光性化合物の含有量は、燐光発光性化合物と式(C−1)で表される化合物との合計を100質量部とした場合、通常、0.01〜95質量部であり、好ましくは0.1〜70質量部であり、より好ましくは1〜50質量部であり、更に好ましくは10〜40質量部である。
燐光発光性化合物は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[その他の成分]
本発明の組成物の製造方法は、燐光発光性化合物、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料及び発光材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料を更に含有する組成物の製造方法であってもよい。但し、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料及び電子注入材料は、式(C−1)で表される化合物とは異なり、発光材料は、式(C−1)で表される化合物及び燐光発光性化合物とは異なる。
[正孔輸送材料]
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは架橋基を有する高分子化合物である。
高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体;側鎖又は主鎖に芳香族アミン構造を有するポリアリーレン及びその誘導体が挙げられる。高分子化合物は、フラーレン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、テトラシアノエチレン及びトリニトロフルオレノン等の電子受容性部位が結合された化合物でもよい。
本発明の組成物の製造方法において、正孔輸送材料の配合量は、式(C−1)で表される化合物を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部である。
正孔輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[電子輸送材料]
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、8-ヒドロキシキノリンを配位子とする金属錯体、オキサジアゾール、アントラキノジメタン、ベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、テトラシアノアントラキノジメタン、フルオレノン、ジフェニルジシアノエチレン及びジフェノキノン、並びに、これらの誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリフェニレン、ポリフルオレン、及び、これらの誘導体が挙げられる。高分子化合物は、金属でドープされていてもよい。
本発明の組成物の製造方法において、電子輸送材料の配合量は、式(C−1)で表される化合物を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部である。
電子輸送材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[正孔注入材料及び電子注入材料]
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料及び電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン;カーボン;モリブデン、タングステン等の金属酸化物;フッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化セシウム、フッ化カリウム等の金属フッ化物が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリキノリン及びポリキノキサリン、並びに、これらの誘導体;芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電性高分子が挙げられる。
本発明の組成物の製造方法において、正孔注入材料及び電子注入材料の配合量は、各々、式(C−1)で表される化合物を100質量部とした場合、通常、1〜400質量部である。
正孔注入材料及び電子注入材料は、各々、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[イオンドープ]
正孔注入材料又は電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm〜1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。ドープするイオンの種類は、正孔注入材料であればアニオン、電子注入材料であればカチオンである。アニオンとしては、例えば、ポリスチレンスルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン、樟脳スルホン酸イオンが挙げられる。カチオンとしては、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンが挙げられる。
ドープするイオンは、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
[発光材料]
発光材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
低分子化合物としては、例えば、ナフタレン及びその誘導体、アントラセン及びその誘導体、並びに、ペリレン及びその誘導体が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、フルオレンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、アントラセンジイル基及びピレンジイル基等のアリーレン基;芳香族アミンから2個の水素原子を取り除いてなる基等の芳香族アミン残基;並びに、カルバゾールジイル基、フェノキサジンジイル基及びフェノチアジンジイル基等の2価の複素環基を含む高分子化合物が挙げられる。
本発明の組成物の製造方法において、発光材料の含有量は、式(C−1)で表される化合物を100質量部とした場合、通常、0.1〜400質量部である。
発光材料は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
<膜>
膜は、本実施形態の組成物を用いて、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の湿式法により作製することができる。
本実施形態の組成物の粘度は、湿式法の種類によって調整すればよいが、インクジェット印刷法等の溶液が吐出装置を経由する印刷法に適用する場合には、吐出時の目づまりと飛行曲がりが起こりづらいので、好ましくは25℃において1〜50mPa・sであり、より好ましくは1〜20mPa・sである。
膜は、発光素子における発光層として好適である。
膜の厚さは、通常、1nm〜10μmである。
<第二の工程>
第二の工程は、第一の工程で調製した組成物を3日間以上保管する工程である。
第二の工程における保管時間は、本実施形態の発光素子の輝度寿命が優れるので、1週間以上が好ましい。また、第二の工程における保管時間は、好ましくは10年以下であり、より好ましくは5年以下であり、更に好ましくは1年以下であり、特に好ましくは6ヶ月以下であり、とりわけ好ましくは1ヶ月以下である。
第二の工程は、第一の工程で調製した組成物を密閉容器に充填した状態で行われることが好ましい。
密閉容器としては、例えば、蓋付きの褐色ガラス瓶、蓋付きのフッ素樹脂でコートされた瓶、蓋付きのフッ素樹脂の内袋を持つ容器、及び、蓋付きのステンレス容器が挙げられ、好ましくは、蓋付きの褐色ガラス瓶である。
第二の工程は、不活性ガス雰囲気下で行っても大気中で行ってもよく、好ましくは、大気中で行う。
第二の工程において、保管温度は、好ましくは、−10℃〜50℃であり、好ましくは0℃〜30℃である。
第二の工程は、遮光下で行われることが好ましい。
<発光素子の製造方法>
本発明の発光素子の製造方法は、陽極及び陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた有機層とを有する発光素子の製造方法であって、前記有機層が、本発明の組成物の製造方法により組成物を製造し、該組成物を用いて湿式法により有機層を形成することにより得られたものである、前記発光素子の製造方法である。
本実施形態の発光素子は、本実施形態の組成物を用いて湿式法により形成された有機層を有する発光素子である。
本実施形態の発光素子の構成としては、例えば、陽極および陰極からなる電極と、該電極間に設けられた本実施形態の組成物を用いて湿式法により形成された有機層とを有する。
湿式法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法が挙げられる。
本実施形態の組成物を用いて湿式法により有機層を形成する工程において、必要に応じて、インク溶媒及び酸化防止剤を除去する。有機溶媒及び酸化防止剤を除去する方法としては、例えば、自然乾燥、真空乾燥及び加熱乾燥が挙げられ、好ましくは、自然乾燥又は真空乾燥である。乾燥する温度は、通常0℃〜300℃であり、好ましくは5℃〜150℃であり、より好ましくは10℃〜75℃であり、更に好ましくは15℃〜40℃である。
[層構成]
本実施形態の組成物を用いて湿式法により形成された有機層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層の1種以上の層であり、好ましくは、発光層である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を含む。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を、上述したインク溶媒に溶解させ、組成物を調製して用い、上述した膜の作製と同じ方法を用いて形成することができる。
発光素子は、陽極と陰極の間に発光層を有する。本実施形態の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい
正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層及び電子注入層としては、本実施形態の組成物の他、各々、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料及び電子注入材料等を用いて形成することができる。
正孔輸送層の材料、電子輸送層の材料及び発光層の材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、電子輸送層及び発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
本発明の発光素子の製造方法において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
溶液又は溶融状態からの成膜による方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の湿式法が挙げられる。
本実施形態の発光素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極は、それぞれ、必要に応じて、2層以上設けられていてもよい。
本実施形態の発光素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
本実施形態の発光素子において、陽極、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層及び陰極の厚さは、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜500nmであり、更に好ましくは5nm〜150nmである。
本実施形態の発光素子において、積層する層の順番、数、及び厚さは、発光素子の輝度寿命、駆動電圧及び素子寿命を勘案して調整すればよい。
[基板/電極]
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金が挙げられる。
陽極及び陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
本実施形態の発光素子は、例えば、基板上に各層を順次積層することにより製造することができる。具体的には、基板上に陽極を設け、その上に正孔注入層、正孔輸送層等の層を設け、その上に発光層を設け、その上に電子輸送層、電子注入層等の層を設け、更にその上に、陰極を積層することにより、発光素子を製造することができる。他の製造方法としては、基板上に陰極を設け、その上に電子注入層、電子輸送層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層等の層を設け、更にその上に、陽極を積層することにより、発光素子を製造することができる。更に他の製造方法としては、陽極または陽極上に各層を積層した陽極側基材と陰極または陰極上に各層を積層させた陰極側基材とを、対向させて接合することにより製造することができる。
[用途]
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極もしくは陰極、又は、両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルター又は蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、又は、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源及び表示装置としても使用できる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動相にテトラヒドロフランを用い、下記のサイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。
測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
NMRは、下記の方法で測定した。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl3)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N-ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2−プロパノール又は重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(JEOL RESONANCE製、商品名:JNM−ECZ400S/L1)を用いて測定した。
化合物の純度の指標として、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)面積百分率の値を用いた。この値は、特に記載がない限り、HPLC(島津製作所製、商品名:LC−20A)でのUV=254nmにおける値とする。この際、測定する化合物は、0.01〜0.2質量%の濃度になるようにテトラヒドロフラン又はクロロホルムに溶解させ、濃度に応じてHPLCに1〜10μL注入した。HPLCの移動相には、アセトニトリル/テトラヒドロフランの比率を100/0〜0/100(容積比)まで変化させながら用い、1.0mL/分の流量で流した。カラムは、SUMIPAX ODS Z−CLUE(住化分析センター製、内径:4.6mm、長さ:250mm、粒径3μm)又は同等の性能を有するODSカラムを用いた。検出器には、フォトダイオードアレイ検出器(島津製作所製、商品名:SPD−M20A)を用いた。
<合成例M1> 化合物M1〜M5及び金属錯体RM1の合成
化合物M1、M2及びM3は、国際公開第2013/146806号に記載の方法に従って合成した。
化合物M4は、特開2012−33845号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物M5は、特開2010−189630号公報に記載の方法に従って合成した。
金属錯体RM1は、国際公開第2009/157424号に記載の方法に従って合成した。
Figure 2018186025
Figure 2018186025
<合成例HTL1> 高分子化合物HTL−1の合成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物M1(2.52g)、化合物M2(0.470g)、化合物M3(4.90g)、金属錯体RM1(0.530g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg)及びトルエン(158mL)を加え、100℃に加熱した。反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(16mL)を滴下し、8時間還流させた。反応後、そこに、フェニルボロン酸(116mg)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg)を加え、15時間還流させた。その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、85℃で2時間撹拌した。冷却後、反応液を、3.6質量%塩酸、2.5質量%アンモニア水、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通すことにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HTL−1を6.02g得た。高分子化合物HTL−1のMnは3.8×104であり、Mwは4.5×105であった。
高分子化合物HTL−1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M1から誘導される構成単位と、化合物M2から誘導される構成単位と、化合物M3から誘導される構成単位と、金属錯体RM1から誘導される構成単位とが、40:10:47:3のモル比で構成されてなる共重合体である。
<合成例B1> 燐光発光性化合物B1、B2及びG1の合成
燐光発光性化合物B1は、国際公開第2016/185183号公報に記載の方法に準じて合成した。
燐光発光性化合物B2は、国際公開第2006/121811号及び特開2013−048190号公報に記載の方法に準じて合成した。
燐光発光性化合物G1は、国際公開第2009/131255号に記載の方法に準じて合成した。
Figure 2018186025
<合成例H1> 化合物HM−1及びHM−2の合成、入手
化合物HM−1は、Luminescence Technology社より購入した。
化合物HM−2は、以下のスキームに従って、合成した。
Figure 2018186025
Figure 2018186025
反応容器内を窒素ガス雰囲気とした後、化合物HM−2a(15.6g)、化合物HM−2b(10.3g)、トルエン(390mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.2g)及び20質量%水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液(194g)を加え、90℃で4時間撹拌した。その後、得られた反応液を室温まで冷却した後、セライトを敷いたろ過器でろ過した。得られたろ液をイオン交換水で洗浄した後、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過した。得られたろ液を減圧濃縮することにより、固体を得た。得られた固体をトルエン及び2−プロパノールの混合溶媒を用いて晶析した後、50℃で減圧乾燥させることにより、化合物HM−2(15.2g)を得た。化合物HM−2のHPLC面積百分率値は99.5%以上であった。
化合物HM−2の分析結果は以下のとおりであった。
1H-NMR(CD2Cl2、400MHz):δ(ppm)=6.70-6.83 (4H、m)、7.15(3H、t)、7.39(3H、t)、7.48(3H、t)、7.59(2H、t)、7.83-7.93(4H、m)、8.18-8.23(3H、m).
<合成例ETL1> 高分子化合物ETL−1の合成
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物M4(9.23g)、化合物M5(4.58g)、ジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.6mg)、メチルトリオクチルアンモニウムクロライド(シグマアルドリッチ社製、商品名Aliquat336(登録商標))(0.098g)及びトルエン(175mL)を加え、105℃に加熱した。その後、そこに、12質量%炭酸ナトリウム水溶液(40.3mL)を滴下し、29時間還流させた。その後、そこに、フェニルボロン酸(0.47g)及びジクロロビス(トリス−o−メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(8.7mg)を加え、14時間還流させた。その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、メタノールに滴下したところ、沈澱が生じた。沈殿物をろ取し、メタノール、水で洗浄後、乾燥させることにより得た固体をクロロホルムに溶解させ、予めクロロホルムを通液したアルミナカラム及びシリカゲルカラムに順番に通すことにより精製した。得られた精製液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物ETL−1a(7.15g)を得た。高分子化合物ETL−1aのMnは3.2×104、Mwは6.0×104であった。
高分子化合物ETL−1aは、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物M4から誘導される構成単位と、化合物M5から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
反応容器内をアルゴンガス雰囲気下とした後、高分子化合物ETL−1a(3.1g)、テトラヒドロフラン(130mL)、メタノール(66mL)、水酸化セシウム一水和物(2.1g)及び水(12.5mL)を加え、60℃で3時間撹拌した。その後、そこに、メタノール(220mL)を加え、2時間撹拌した。得られた反応混合物を濃縮した後、イソプロピルアルコールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物ETL−1(3.5g)を得た。高分子化合物ETL−1の1H−NMR解析により、高分子化合物ETL−1中のエチルエステル部位のシグナルが消失し、反応が完結したことを確認した。
高分子化合物ETL−1は、高分子化合物ETL−1aの仕込み原料の量から求めた理論値では、下記式で表される構成単位と、化合物M5から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
Figure 2018186025
<酸化防止剤> 酸化防止剤の入手
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)は、東京化成工業より購入した。BHTの1気圧における融点は70℃であり、1気圧における沸点は265℃である。
<インク溶媒> インク溶媒の入手
キシレンは、関東化学より、有機ELグレードを購入した。キシレンの1気圧における沸点は約140℃である。
4−メトキシトルエン及びシクロへキシルベンゼンは、東京化成工業より購入した。4−メトキシトルエンの1気圧における沸点は175℃であり、シクロへキシルベンゼンの1気圧における沸点は236℃である。
<褐色バイアル瓶> 褐色バイアル瓶の入手
密閉容器として用いた褐色バイアル瓶(密閉容器)は、マルエム社製のキャップ(PP)4FSiパッキン付マイティーバイヤル(褐色、硼珪酸ガラス)を用いた。
<実施例1−1> 組成物1−1の製造
酸化防止剤として2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を100質量ppm溶解させたキシレンに、化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)を2.8質量%の濃度で溶解させ、組成物C1を製造した。
組成物C1を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物1−1を製造した。
<実施例1−2> 組成物1−2の製造
実施例1−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例1−1と同様にして、組成物1−2を製造した。
<実施例D1−1> 発光素子D1−1の作製と評価
(陽極及び正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND−3202(日産化学工業製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜した。大気雰囲気下、ホットプレート上で50℃、3分間加熱し、更に230℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
(第2の発光層の形成)
キシレンに高分子化合物HTL−1を0.7質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の発光層を形成した。
(第1の発光層の形成)
組成物1−1を用いて、第2の発光層の上にスピンコート法を用いた後、自然乾燥を行うことにより、75nmの厚さで成膜した。その後、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱させることにより第1の発光層を形成した。
(電子輸送層の形成)
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物ETL−1を0.25質量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の発光層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、130℃、10分間加熱させることにより電子輸送層を形成した。
(陰極の形成)
電子輸送層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1−1を作製した。
(発光素子の評価)
発光素子D1−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D1−2> 発光素子D1−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物1−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D1−2を作製した。
発光素子D1−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD1> 発光素子CD1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D1−1、実施例D1−2及び比較例CD1の結果を表1に示す。発光素子CD1の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例2−1> 組成物2−12の製造
実施例1−1において、「キシレン」に代えて、「4−メトキシトルエン及びシクロへキシルベンゼンの混合溶媒(質量比2:8)(以下、「混合溶媒1」という。)」を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、組成物C2を製造した。
組成物C2を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物2−1を製造した。
<実施例2−2> 組成物2−2の製造
実施例2−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例2−1と同様にして、組成物2−2を製造した。
<実施例D2−1> 発光素子D2−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物2−1」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D2−1を作製した。
発光素子D2−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D2−2> 発光素子D2−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物2−2」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D2−2を作製した。
発光素子D2−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD2> 発光素子CD2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C2」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD2を作製した。
発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D2−1、実施例D2−2及び比較例CD2の結果を表2に示す。発光素子CD2の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例3−1> 組成物3−1の製造
実施例1−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−1、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−1/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、組成物C3を製造した。
組成物C3を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物3−1を製造した。
<実施例3−2> 組成物3−2の製造
(組成物3−2の製造)
実施例3−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例3−1と同様にして、組成物3−2を製造した。
<実施例D3−1> 発光素子D3−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物3−1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D3−1を作製した。
発光素子D3−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D3−2> 発光素子D3−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物3−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D3−2を作製した。
発光素子D3−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD3> 発光素子CD3の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C3」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD3を作製した。
発光素子CD3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D3−1、実施例D3−2及び比較例CD3の結果を表3に示す。発光素子CD3の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例4−1> 組成物4−1の製造
実施例2−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−1、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−1/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、組成物C4を製造した。
組成物C4を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物4−1を製造した。
<実施例4−2> 組成物4−2の製造
実施例4−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例4−1と同様にして、組成物4−2を製造した。
<実施例D4−1> 発光素子D4−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物4−1」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D4−1を作製した。
発光素子D4−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D4−2> 発光素子D4−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物4−2」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D4−2を作製した。
発光素子D4−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD4> 発光素子CD4の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C4」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD4を作製した。
発光素子CD4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D4−1、実施例D4−2及び比較例CD4の結果4を表に示す。発光素子CD4の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例5−1> 組成物5−1の製造
実施例1−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−2、化合物B1及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B1/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、組成物C5を製造した。
組成物C5を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物5−1を製造した。
<実施例5−2> 組成物5−2の製造
実施例5−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例5−1と同様にして、組成物5−2を製造した。
<実施例D5−1> 発光素子D5−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物5−1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D5−1を作製した。
発光素子D5−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D5−2> 発光素子D5−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物5−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D5−2を作製した。
発光素子D5−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD5> 発光素子CD5の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C5」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD5を作製した。
発光素子CD5に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D5−1、実施例D5−2及び比較例CD5の結果を表5に示す。発光素子CD5の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例6−1> 組成物6−1の製造
実施例2−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−2、化合物B1及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B1/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、実施例2−1と同様にして、組成物C6を製造した。
組成物C6を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物6−1を製造した。
<実施例6−2> 組成物6−2の製造
実施例6−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例6−1と同様にして、組成物6−2を製造した。
<実施例D6−1> 発光素子D6−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物6−1」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D6−1を作製した。
発光素子D6−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D6−2> 発光素子D6−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物6−2」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D6−2を作製した。
発光素子D6−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD6> 発光素子CD6の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C6」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD6を作製した。
発光素子CD6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D6−1、実施例D6−2及び比較例CD6の結果を表6に示す。発光素子CD6の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<実施例7−1> 組成物7−1の製造
実施例1−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−1、化合物B1及び化合物G1(化合物HM−1/化合物B1/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、実施例1−1と同様にして、組成物C7を製造した。
組成物C7を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物7−1を製造した。
<実施例7−2> 組成物7−2の製造
実施例7−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、実施例7−1と同様にして、組成物7−2を製造した。
<実施例D7−1> 発光素子D7−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物7−1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D7−1を作製した。
発光素子D7−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<実施例D7−2> 発光素子D7−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物7−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子D7−2を作製した。
発光素子D7−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD7> 発光素子CD7の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C7」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD7を作製した。
発光素子CD7に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
実施例D7−1、実施例D7−2及び比較例CD7の結果を表7に示す。発光素子CD7の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<比較例C8−1> 組成物C8−1の製造
キシレンに、化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)を2.8質量%の濃度で溶解させ、組成物C8を製造した。
組成物C8を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物C8−1を製造した。
<比較例C8−2> 組成物C8−2の製造
比較例8−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、比較例C8−1と同様にして、組成物C8−2を製造した。
<比較例CD8−1> 発光素子CD8−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C8−1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD8−1を作製した。
発光素子CD8−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD8−2> 発光素子CD8−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C8−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD8−2を作製した。
発光素子CD8−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD8> 発光素子CD8の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C8」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD8を作製した。
発光素子CD8に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
比較例CD8−1、比較例CD8−2及び比較例CD8の結果を表8に示す。発光素子CD8の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<比較例C9−1> 組成物C9−1の製造
比較例C8−1において、「キシレン」に代えて、「混合溶媒1」を用いた以外は、比較例C8−1と同様にして、組成物C9を製造した。
組成物C9を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物C9−1を製造した。
<比較例C9−2> 組成物C9−2の製造
比較例C9−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、比較例C9−1と同様にして、組成物C9−2を製造した。
<比較例CD9−1> 発光素子CD9−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C9−1」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD9−1を作製した。
発光素子CD9−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。12Vまで電圧を印加したが、6000cd/m2には至らなかった。そのため、初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定することができなかった。
<比較例CD9−2> 発光素子CD9−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C9−2」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD9−2を作製した。
発光素子CD9−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。12Vまで電圧を印加したが、6000cd/m2には至らなかった。そのため、初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定することができなかった。
<比較例CD9> 発光素子CD9の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C9」を用い、更に、(発光層の形成)の「室温で自然乾燥」に代えて、「室温で真空乾燥」とした以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD9を作製した。
発光素子CD9に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
比較例CD9−1、比較例CD9−2及び比較例CD9の結果を表9に示す。発光素子CD9の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025
<比較例C10−1> 組成物C10−1の製造
比較例C8−1において、「化合物HM−2、化合物B2及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B2/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」に代えて、「化合物HM−2、化合物B1及び化合物G1(化合物HM−2/化合物B1/化合物G1=74質量%/25質量%/1質量%)」を用いた以外は、比較例C8−1と同様にして、組成物C10を製造した。
組成物C10を褐色バイアル瓶に入れ、蓋を閉めて密閉した。その後、大気雰囲気下、冷蔵庫(5℃)で、1週間保管し、組成物C10−1を製造した。
<比較例C10−2> 組成物C10−2の製造
比較例C10−1において、保管期間を1週間に代えて3週間とした以外は、比較例C10−1と同様にして、組成物C10−2を製造した。
<比較例CD10−1> 発光素子CD10−1の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C10−1」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD10−1を作製した。
発光素子CD10−1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD10−2> 発光素子CD10−2の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C10−2」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD10−2を作製した。
発光素子CD10−2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
<比較例CD10> 発光素子CD10の作製と評価
実施例D1−1において、(発光層の形成)の「組成物1−1」に代えて、「組成物C10」を用いた以外は、実施例D1−1と同様にして、発光素子CD10を作製した。
発光素子CD10に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が6000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を測定した。
比較例CD10−1、比較例CD10−2及び比較例CD10の結果を表10に示す。発光素子CD10の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間を100としたときの各発光素子の輝度が初期輝度の60%となるまでの時間の相対値を示す。
Figure 2018186025

Claims (10)

  1. 式(C−1)で表される化合物と、酸化防止剤と、25℃及び1気圧にて液体である溶媒とを含有する組成物を調製する第一の工程と、
    前記第一の工程で調製した組成物を3日間以上保管する第二の工程とを含む、組成物の製造方法。
    Figure 2018186025
    [式中、
    環R1C及び環R2Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    Cは、−O−で表される基、−S−で表される基、又は、式(C’−1)で表される基を表す。]
    Figure 2018186025
    [式中、
    環R3C及び環R4Cは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
    C'は、炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子又は鉛原子を表す。]
  2. 前記第二の工程が、前記第一の工程で調製した組成物を密閉容器に充填した状態で行われる、請求項1に記載の組成物の製造方法。
  3. 前記第二の工程が大気中で行われる、請求項1に記載の組成物の製造方法。
  4. 前記第二の工程が0℃以上50℃以下の条件下で行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  5. 前記第二の工程が遮光下で行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  6. 前記酸化防止剤が、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤又は硫黄系酸化防止剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  7. 前記溶媒が、芳香族炭化水素系溶媒又は芳香族エーテル系溶媒である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  8. 前記式(C−1)で表される化合物が、式(C−2−1)で表される化合物又は式(C−2−2)で表される化合物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
    Figure 2018186025
    [式中、RC'は、前記と同じ意味を表す。
    C''は、−O−で表される基又は−S−で表される基を表す。
    11C、E12C、E13C、E14C、E21C、E22C、E23C、E24C、E31C、E32C、E33C、E34C、E41C、E42C、E43C及びE44Cは、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。
    環R1C'、環R2C'、環R3C'及び環R4C'は、それぞれ独立に、ベンゼン環、ピリジン環又はジアザベンゼン環を表す。
    11C、R12C、R13C、R14C、R21C、R22C、R23C、R24C、R31C、R32C、R33C、R34C、R41C、R42C、R43C及びR44Cは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基又はハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
    11Cが窒素原子の場合、R11Cは存在しない。E12Cが窒素原子の場合、R12Cは存在しない。E13Cが窒素原子の場合、R13Cは存在しない。E14Cが窒素原子の場合、R14Cは存在しない。E21Cが窒素原子の場合、R21Cは存在しない。E22Cが窒素原子の場合、R22Cは存在しない。E23Cが窒素原子の場合、R23Cは存在しない。E24Cが窒素原子の場合、R24Cは存在しない。E31Cが窒素原子の場合、R31Cは存在しない。E32Cが窒素原子の場合、R32Cは存在しない。E33Cが窒素原子の場合、R33Cは存在しない。E34Cが窒素原子の場合、R34Cは存在しない。E41Cが窒素原子の場合、R41Cは存在しない。E42Cが窒素原子の場合、R42Cは存在しない。E43Cが窒素原子の場合、R43Cは存在しない。E44Cが窒素原子の場合、R44Cは存在しない。
    11CとR12C、R12CとR13C、R13CとR14C、R14CとR34C、R34CとR33C、R33CとR32C、R32CとR31C、R31CとR41C、R41CとR42C、R42CとR43C、R43CとR44C、R44CとR24C、R24CとR23C、R23CとR22C、R22CとR21C、及び、R21CとR11Cは、それぞれ結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。]
  9. 前記第一の工程で調製する組成物が更に燐光発光性化合物を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
  10. 陽極及び陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた有機層とを有する発光素子の製造方法であって、
    前記有機層が、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物の製造方法により組成物を製造し、該組成物を用いて湿式法により有機層を形成することにより得られたものである、前記発光素子の製造方法。
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