JP6596918B2 - 発光素子 - Google Patents
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Description
第1の有機層が、金属錯体を含有する層であり、
第2の有機層が、金属錯体と、架橋材料の架橋体とを含有する層であり、
第1の有機層に含有される金属錯体および第2の有機層に含有される金属錯体の一方が、式(1)で表される金属錯体であり、他方が、式(2)で表される金属錯体である発光素子。
M1は、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子または白金原子を表す。
n1は1以上の整数を表し、n2は0以上の整数を表し、n1+n2は2または3である。M1がルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n1+n2は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n1+n2は2である。
E1およびE2は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。但し、E1およびE2の少なくとも一方は炭素原子である。
環R1は、5員の芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R2は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R1が有していてもよい置換基と環R2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、環R1および環R2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環は、式(1−S)で表される基を有する。
A1−G1−A2は、アニオン性の2座配位子を表す。A1およびA2は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G1は、単結合、または、A1およびA2とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A1−G1−A2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
M2は、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子または白金原子を表す。
n3は1以上の整数を表し、n4は0以上の整数を表し、n3+n4は2または3である。Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n3+n4は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n3+n4は2である。
E4は、炭素原子または窒素原子を表す。
環L1は、6員の芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L2は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L1が有していてもよい置換基と環L2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、環L1および環L2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環は、式(1−T)で表される基を有する。
A3−G2−A4は、アニオン性の2座配位子を表す。A3およびA4は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G2は、単結合、または、A3およびA4とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A3−G2−A4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[2]前記第1の有機層と、前記第2の有機層とが、隣接している、[1]に記載の発光素子。
[3]前記第2の有機層が、前記陽極および前記第1の有機層との間に設けられた層である、[1]または[2]に記載の発光素子。
[4]前記式(1)で表される金属錯体が、式(1−A)で表される金属錯体である、[1]〜[3]のいずれかに記載の発光素子。
M1、n1、n2、E1およびA1−G1−A2は、前記と同じ意味を表す。
E11A、E12A、E13A、E21A、E22A、E23AおよびE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E11A、E12A、E13A、E21A、E22A、E23AおよびE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11A、E12AおよびE13Aが窒素原子の場合、R11A、R12AおよびR13Aは、存在しても存在しなくてもよい。E21A、E22A、E23AおよびE24Aが窒素原子の場合、R21A、R22A、R23AおよびR24Aは、存在しない。
R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11AとR12A、R12AとR13A、R11AとR21A、R21AとR22A、R22AとR23A、および、R23AとR24Aは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。但し、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−S)で表される基である。
環R1Aは、窒素原子、E1、E11A、E12AおよびE13Aとで構成されるトリアゾール環またはジアゾール環を表す。
環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23AおよびE24Aとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
[5]前記式(1−A)で表される金属錯体が、式(1−A1)で表される金属錯体、式(1−A2)で表される金属錯体、式(1−A3)で表される金属錯体または式(1−A4)で表される金属錯体である、[4]に記載の発光素子。
[6]前記式(2)で表される金属錯体が、式(2−B)で表される金属錯体である、[1]〜[5]のいずれかに記載の発光素子。
M2、n3、n4およびA3−G2−A4は、前記と同じ意味を表す。
E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bが窒素原子の場合、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、存在しない。
R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R11BとR21B、R21BとR22B、R22BとR23B、および、R23BとR24Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。但し、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−T)で表される基である。
環L1Bは、窒素原子、炭素原子、E11B、E12B、E13BおよびE14Bとで構成されるピリジン環またはピリミジン環を表す。
環L2Bは、2つの炭素原子、E21B、E22B、E23BおよびE24Bとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。]
[7]前記式(2−B)で表される金属錯体が、式(2−B1)で表される金属錯体、式(2−B2)で表される金属錯体、式(2−B3)で表される金属錯体、式(2−B4)で表される金属錯体または式(2−B5)で表される金属錯体である、[6]に記載の発光素子。
M2、n3、n4、A3−G2−A4、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、前記と同じ意味を表す。
n31およびn32は、それぞれ独立に、1以上の整数を表し、n31+n32は2または3である。Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n31+n32は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n31+n32は2である。
R15B、R16B、R17BおよびR18Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R15B、R16B、R17BおよびR18Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R15BとR16B、R16BとR17B、および、R17BとR18Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−T)で表される基である。]
[8]前記架橋材料が、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する低分子化合物、または、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物である、[1]〜[7]のいずれかに記載の発光素子。
(架橋基A群)
[9]前記架橋材料が、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物である、[8]に記載の発光素子。
[10]前記架橋構成単位が、式(3)で表される構成単位または式(4)で表される構成単位である、[9]に記載の発光素子。
nAは0〜5の整数を表し、nは1または2を表す。
Ar1は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
LAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Xは、前記架橋基A群から選ばれる架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0または1を表す。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar3は、芳香族炭化水素基、複素環基、または、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2およびAr4は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2、Ar3およびAr4はそれぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接または酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
KAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、少なくとも1つのX’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基である。]
[11]前記Ar1Tが、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基または式(D−C)で表される基である、[1]〜[10]のいずれかに記載の発光素子。
mDA1、mDA2およびmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
GDAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2およびArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2およびArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6およびmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
GDAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
mDA1は、0以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[12]前記第1の有機層が、式(H−1)で表される化合物を更に含有する、[1]〜[11]のいずれかに記載の発光素子。
ArH1およびArH2は、それぞれ独立に、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
nH1およびnH2は、それぞれ独立に、0または1を表す。nH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnH2は、同一でも異なっていてもよい。
nH3は、0以上の整数を表す。
LH1は、アリーレン基、2価の複素環基、または、−[C(RH11)2]nH11−で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LH1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。nH11は、1以上10以下の整数を表す。RH11は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRH11は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
LH2は、−N(−LH21−RH21)−で表される基を表す。LH2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LH21は、単結合、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RH21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
[13]前記第1の有機層が、式(Y)で表される構成単位を含む高分子化合物を更に含有する、[1]〜[11]のいずれかに記載の発光素子。
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、および、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられ、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基が挙げられる。
「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜50であり、好ましくは3〜30であり、より好ましくは4〜20である。
シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、および、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜40であり、好ましくは4〜10である。
シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、および、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジニル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、および、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基およびジアリールアミノ基が挙げられる。
アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルケニル基およびシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4〜30であり、好ましくは4〜20である。
アルキニル基およびシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、および、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)〜式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)〜式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
次に、本発明の発光素子について説明する。
第1の有機層は、金属錯体を含有する層である。
第1の有機層は、式(1)で表される金属錯体または式(2)で表される金属錯体を含有する。後述する第2の有機層は、式(1)で表される金属錯体または式(2)で表される金属錯体を含有する。そして、第1の有機層に含有される金属錯体および第2の有機層に含有される金属錯体の一方が、式(1)で表される金属錯体であり、他方が、式(2)で表される金属錯体である。
また、第1の有機層が式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の双方を含有する場合、第2の有機層は式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の一方または双方を含有するが、式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の一方を含有することが好ましい。
まず、式(1)で表される金属錯体に説明する。
環R2が有していてもよい置換基(式(1−S)で表される基とは異なる)が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環R1が有していてもよい置換基(式(1−S)で表される基とは異なる)と、環R2が有していてもよい置換基(式(1−S)で表される基とは異なる)とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Ar1Sで表されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェントレニル基、ジヒドロフェントレニル基、フルオレニル基またはピレニル基が好ましく、フェニル基、ナフチル基またはフルオレニル基がより好ましく、フェニル基が更に好ましく、これらの基は置換基を有していてもよい。
アミノ基が有する置換基におけるアリール基の例および好ましい範囲は、Ar1Sで表されるアリール基の例および好ましい範囲と同じである。アミノ基が有する置換基における1価の複素環基の例および好ましい範囲は、Ar1Sで表される1価の複素環基の例および好ましい範囲と同じである。
*は、式(D-A)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA1、式(D-B)におけるArDA2、または、式(D-B)におけるArDA3との結合を表す。
**は、式(D-A)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA2、式(D-B)におけるArDA4、または、式(D-B)におけるArDA6との結合を表す。
***は、式(D-A)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA3、式(D-B)におけるArDA5、または、式(D-B)におけるArDA7との結合を表す。
RDAは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は更に置換基を有していてもよい。RDAが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
RDAは、前記と同じ意味を表す。
RDBは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RDBが複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Rp1、Rp2、Rp3およびRp4は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rp1、Rp2およびRp4が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np1は、0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0または1を表し、np4は0〜4の整数を表す。複数あるnp1は、同一でも異なっていてもよい。]
Rp1、Rp2およびRp3は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rp1およびRp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
np1は0〜5の整数を表し、np2は0〜3の整数を表し、np3は0または1を表す。np1およびnp2が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
Rp4、Rp5およびRp6は、それぞれ独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基またはハロゲン原子を表す。Rp4、Rp5およびRp6が複数ある場合、それらはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。
np4は、0〜4の整数を表し、np5は0〜5の整数を表し、np6は0〜5の整数を表す。]
A1−G1−A2で表されるアニオン性の2座配位子および後述のA3−G2−A4で表されるアニオン性の2座配位子としては、例えば、下記で表される配位子が挙げられる。
*は、M1または後述のM2と結合する部位を表す。
RL1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRL1は、同一でも異なっていてもよい。
RL2は、アルキル基、シクロアルキル基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
次に、式(2)で表される金属錯体に説明する。
環L2が有していてもよい置換基(式(1−T)で表される基とは異なる)が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
環L1が有していてもよい置換基(式(1−T)で表される基とは異なる)と、環L2が有していてもよい置換基(式(1−T)で表される基とは異なる)とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
Ar1Tで表されるアリール基の例および好ましい範囲は、Ar1Sで表されるアリール基の例および好ましい範囲と同じである。
また、上記以外の入手方法として、例えば、「Journal of American Chemical Society,Vol.107,1431−1432(1985)」、「Journal of American Chemical Society,Vol.106,6647−6653(1984)」、特表2004−530254号公報、特開2008−179617号公報、特開2011−105701号公報、特表2007−504272号公報、国際公開第2006/121811号、特開2013−147450号公報に記載されている方法に従って合成することができる。
本発明の発光素子の輝度寿命が優れるため、第1の有機層は、金属錯体と、正孔注入性、正孔輸送性、電子注入性および電子輸送性からなる群から選ばれる少なくとも1つの機能を有するホスト材料とを含有する層であることが好ましい。第1の有機層が、金属錯体とホスト材料とを含有する層である場合、ホスト材料は、1種単独で含有されていても、2種以上含有されていてもよい。
ホスト材料として好ましい低分子化合物(以下、「低分子ホスト」と言う。)に関して説明する。
ホスト化合物として好ましい高分子化合物(以下、「高分子ホスト」と言う。)に関して説明する。
aX1およびaX2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
ArX1およびArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArX2およびArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、または、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2およびArX4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
RX1、RX2およびRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2およびRX3が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[表中、p、q、r、sおよびtは、各構成単位のモル比率を示す。p+q+r+s+t=100であり、かつ、100≧p+q+r+s≧70である。その他の構成単位とは、式(Y)で表される構成単位、式(X)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。]
高分子ホストは、ケミカルレビュー(Chem. Rev.),第109巻,897-1091頁(2009年)等に記載の公知の重合方法を用いて製造することができ、Suzuki反応、Yamamoto反応、Buchwald反応、Stille反応、Negishi反応およびKumada反応等の遷移金属触媒を用いるカップリング反応により重合させる方法が例示される。
第1の有機層は、金属錯体と、前述のホスト材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料(金属錯体とは異なる。)および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料とを含む組成物(以下、「第1の有機層の組成物」ともいう。)を含有する層であってもよい。
正孔輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類され、好ましくは高分子化合物である。正孔輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
電子輸送材料は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。電子輸送材料は、架橋基を有していてもよい。
正孔注入材料および電子注入材料は、各々、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。正孔注入材料および電子注入材料は、架橋基を有していてもよい。
正孔注入材料または電子注入材料が導電性高分子を含む場合、導電性高分子の電気伝導度は、好ましくは、1×10-5S/cm〜1×103S/cmである。導電性高分子の電気伝導度をかかる範囲とするために、導電性高分子に適量のイオンをドープすることができる。
発光材料(金属錯体とは異なる。)は、低分子化合物と高分子化合物とに分類される。発光材料は、架橋基を有していてもよい。
酸化防止剤は、金属錯体と同じ溶媒に可溶であり、発光および電荷輸送を阻害しない化合物であればよく、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられる。
金属錯体と、溶媒とを含有する第1の有機層の組成物(以下、「第1の有機層のインク」ともいう。)は、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法に好適に使用することができる。
第2の有機層は、金属錯体と、架橋材料の架橋体とを含有する層である。
第2の有機層は、式(1)で表される金属錯体または式(2)で表される金属錯体を含有する。前述した第1の有機層に含有される金属錯体も、式(1)で表される金属錯体または式(2)で表される金属錯体を含有する。そして、第1の有機層に含有される金属錯体および第2の有機層に含有される金属錯体の一方が、式(1)で表される金属錯体であり、他方が、式(2)で表される金属錯体である。
また、第2の有機層が式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の双方を含有する場合、第1の有機層は式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の一方または双方を含有するが、式(1)で表される金属錯体および式(2)で表される金属錯体の一方を含有することが好ましい。
架橋材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよいが、本発明の発光素子の輝度寿命が優れるので、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する低分子化合物(以下、「第2の有機層の低分子化合物」ともいう。)、または、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物(以下、「第2の有機層の高分子化合物」ともいう。)であることが好ましく、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物であることが好ましい。
第2の有機層の高分子化合物に含まれる、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位は、後述する式(3)で表される構成単位および式(4)で表される構成単位であることが好ましいが、下記で表される構成単位であってもよい。
nAは、本発明の発光素子の輝度寿命が優れるため、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0または1である。
Ar1で表される芳香族炭化水素基のn個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは、式(A−1)〜式(A−20)で表される基であり、より好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−6)〜式(A−10)、式(A−19)または式(A−20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A−1)、式(A−2)、式(A−7)、式(A−9)または式(A−19)で表される基である。
Ar1で表される複素環基のn個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA−1)〜(AA−34)で表される基である。
アルキレン基およびシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
mAは、本発明の発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは0または1であり、より好ましくは0である。
第2の有機層の高分子化合物は、前述の高分子ホストの製造方法と同様の方法で製造することができる。
第2の有機層の低分子化合物は、式(5)で表される低分子化合物が好ましい。
mB1およびmB2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。複数存在するmB1は、同一でも異なっていてもよい。
nB1は0以上の整数を表す。nB1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar5は、芳香族炭化水素基、複素環基、または、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。Ar5が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
LB1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LB1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’’は、架橋基A群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するX’’は、同一でも異なっていてもよい。但し、複数存在するX’’のうち、少なくとも1つは、架橋基A群から選ばれる架橋基である。]
また、上記以外の入手方法として、例えば、国際公開第1997/033193号、国際公開第2005/035221号、国際公開第2005/049548に記載されている方法に従って合成することができる。
第2の有機層に含有される金属錯体の含有量は、金属錯体と架橋材料の架橋体との合計を100重量部とした場合、通常、0.1〜80であり、好ましくは0.5〜70であり、より好ましくは1〜60である。
第2の有機層は、金属錯体と、架橋材料の架橋体と、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料(金属錯体とは異なる。)および酸化防止剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料とを含む組成物(以下、「第2の有機層の組成物」ともいう。)を含有する層であってもよい。
金属錯体と、架橋材料と、溶媒とを含有する第2の有機層の組成物(以下、「第2の有機層のインク」ともいう。)は、第1の有機層のインクと同様に、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、キャピラリ−コート法、ノズルコート法等の塗布法に好適に使用することができる。
本発明の発光素子は、陽極と、陰極と、陽極および陰極の間に設けられた第1の有機層と、陽極および陰極の間に設けられた第2の有機層とを有する。本発明の発光素子は、陽極、陰極、第1の有機層および第2の有機層以外の層を有していてもよい。
(D2)陽極/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/陰極
(D3)陽極/正孔注入層/第2の発光層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/陰極
(D4)陽極/正孔注入層/第2の発光層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/陰極
(D5)陽極/正孔注入層/第2の発光層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子注入層/陰極
(D6)陽極/正孔注入層/第2の発光層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D7)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/陰極
(D8)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/陰極
(D9)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子注入層/陰極
(D10)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D11)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/第2の発光層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D12)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/発光層(第1の有機層)/第2の発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D13)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層(第1の有機層)/第2の発光層(第2の有機層)/電子輸送層/電子注入層/陰極
(D14)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層(第1の有機層)/電子輸送層(第2の有機層)/電子注入層/陰極
(D15)陽極/正孔注入層/正孔輸送層(第2の有機層)/第2の発光層/発光層(第1の有機層)/電子輸送層/電子注入層/陰極
第2の発光層は、通常、第2の有機層または発光材料を含有する層である。第2の発光層が発光材料を含有する層である場合、第2の発光層に含有される発光材料としては、例えば、前述の第1の有機層の組成物が含有していてもよい発光材料が挙げられる。第2の発光層に含有される発光材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
正孔輸送層は、通常、第2の有機層または正孔輸送材料を含有する層である。正孔輸送層が正孔輸送材料を含有する層である場合、正孔輸送材料としては、例えば、前述の第1の有機層の組成物が含有していてもよい正孔輸送材料が挙げられる。正孔輸送層に含有される正孔輸送材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
電子輸送層は、通常、第2の有機層であるか、または、電子輸送材料を含有する層であり、好ましくは、電子輸送材料を含有する層である。電子輸送層が電子輸送材料を含有する層である場合、電子輸送層に含有される電子輸送材料としては、例えば、前述の第1の有機層の組成物が含有していてもよい電子輸送材料が挙げられる。
nE1は、1以上の整数を表す。
ArE1は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基はRE1以外の置換基を有していてもよい。
RE1は、式(ES−1)で表される基を表す。RE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
(ES−1)
[式中、
nE3は0以上の整数を表し、aE1は1以上の整数を表し、bE1は0以上の整数を表し、mE1は1以上の整数を表す。nE3、aE1およびbE1が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、RE3が単結合である場合、mE1は1である。また、aE1およびbE1は、式(ES−1)で表される基の電荷が0となるように選択される。
RE3は、単結合、炭化水素基、複素環基または−O−RE3’を表し(RE3’は、炭化水素基または複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
QE1は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
YE1は、−CO2 −、−SO3 −、−SO2 −またはPO3 2−を表す。YE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ME1は、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオンまたはアンモニウムカチオンを表し、このアンモニウムカチオンは置換基を有していてもよい。ME1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ZE1は、F−、Cl−、Br−、I−、OH−、B(RE4)4 −、RE4SO3 −、RE4COO−、NO3 −、SO4 2−、HSO4 −、PO4 3−、HPO4 2−、H2PO4 −、BF4 −またはPF6 −を表す。RE4は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ZE1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
[式中、n’、m’およびnxは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す。]
−O−RE3’−{(QE1)nE3−YE1(ME1)aE1(ZE1)bE1}mE1
nE2は、1以上の整数を表す。
ArE2は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基はRE2以外の置換基を有していてもよい。
RE2は、式(ES−2)で表される基を表す。RE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
(ES−2)
[式中、
nE4は0以上の整数を表し、aE2は1以上の整数を表し、bE2は0以上の整数を表し、mE2は1以上の整数を表す。nE4、aE2およびbE2が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、RE5が単結合である場合、mE2は1である。また、aE2およびbE2は、式(ES−2)で表される基の電荷が0となるように選択される。
RE5は、単結合、炭化水素基、複素環基または−O−RE5’を表し(RE5’は、炭化水素基または複素環基を表す。)、これらの基は置換基を有していてもよい。
QE2は、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。QE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
YE2は、−C+RE6 2、−N+RE6 3、−P+RE6 3、−S+RE6 2または−I+RE6 2を表す。RE6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRE6は、同一でも異なっていてもよい。YE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ME2は、F−、Cl−、Br−、I−、OH−、B(RE7)4 −、RE7SO3 −、RE7COO−、BF4 −、SbCl6 −またはSbF6 −を表す。RE7は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ME2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
ZE2は、アルカリ金属カチオンまたはアルカリ土類金属カチオンを表す。ZE2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
−O−RE5’−{(QE1)nE3−YE1(ME1)aE1(ZE1)bE1}mE1
正孔注入層は、正孔注入材料を含有する層である。正孔注入層に含有される正孔注入材料としては、例えば、前述の第1の有機層の組成物が含有していてもよい正孔注入材料が挙げられる。正孔注入層に含有される正孔注入材料は、1種単独で含有されていても、2種以上が含有されていてもよい。
発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板を使用する場合には、基板から最も遠くにある電極が透明または半透明であることが好ましい。
本発明の発光素子において、発光層、第2の発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液または溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液または溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
発光素子を用いて面状の発光を得るためには、面状の陽極と陰極が重なり合うように配置すればよい。パターン状の発光を得るためには、面状の発光素子の表面にパターン状の窓を設けたマスクを設置する方法、非発光部にしたい層を極端に厚く形成し実質的に非発光とする方法、陽極若しくは陰極、または両方の電極をパターン状に形成する方法がある。これらのいずれかの方法でパターンを形成し、いくつかの電極を独立にON/OFFできるように配置することにより、数字、文字等を表示できるセグメントタイプの表示装置が得られる。ドットマトリックス表示装置とするためには、陽極と陰極を共にストライプ状に形成して直交するように配置すればよい。複数の種類の発光色の異なる高分子化合物を塗り分ける方法、カラーフィルターまたは蛍光変換フィルターを用いる方法により、部分カラー表示、マルチカラー表示が可能となる。ドットマトリックス表示装置は、パッシブ駆動も可能であるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆動も可能である。これらの表示装置は、コンピュータ、テレビ、携帯端末等のディスプレイに用いることができる。面状の発光素子は、液晶表示装置のバックライト用の面状光源、または、面状の照明用光源として好適に用いることができる。フレキシブルな基板を用いれば、曲面状の光源および表示装置としても使用できる。
測定する高分子化合物を約0.05重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、2.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(島津製作所製、商品名:SPD−10Avp)を用いた。
測定する高分子化合物を約0.05重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED−B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
測定する高分子化合物を約0.05重量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、0.6mL/分の流量で流した。カラムとして、TSKguardcolumn SuperAW−Hと、TSKgel Super AWM−Hと、TSKgel SuperAW3000(いずれも東ソー製)の各1本を直列につないで用いた。検出器にはUV−VIS検出器(東ソー製、商品名:UV−8320GPC)を用いた。
測定試料を約2mg/mLの濃度になるようにクロロホルムまたはテトラヒドロフランに溶解させ、LC−MS(Agilent製、商品名:1100LCMSD)に約1μL注入した。LC−MSの移動相には、アセトニトリルおよびテトラヒドロフランの比率を変化させながら用い、0.2mL/分の流量で流した。カラムは、L−column 2 ODS(3μm)(化学物質評価研究機構製、内径:2.1mm、長さ:100mm、粒径3μm)を用いた。
測定試料をトルエン、テトラヒドロフランまたはクロロホルムのいずれかの溶媒に任意の濃度で溶解させ、DART用TLCプレート(テクノアプリケーションズ社製、商品名:YSK5−100)上に塗布し、TLC−MS(日本電子社製、商品名:JMS−T100TD(The AccuTOF TLC))を用いて測定した。測定時のヘリウムガス温度は、200〜400℃の範囲で調節した。
5〜10mgの測定試料を約0.5mLの重クロロホルム(CDCl3)、重テトラヒドロフラン、重ジメチルスルホキシド、重アセトン、重N,N-ジメチルホルムアミド、重トルエン、重メタノール、重エタノール、重2−プロパノールまたは重塩化メチレンに溶解させ、NMR装置(Agilent製、商品名:INOVA300またはMERCURY 400VX)を用いて測定した。
金属錯体B1は、国際公開第2006/121811号に記載の方法に準じて合成した。
金属錯体B2および金属錯体B3は、特開2013−147551号公報に記載の方法に従って合成した。
金属錯体B2の発光スペクトルの最大ピーク波長は475nmであった。
金属錯体B3の発光スペクトルの最大ピーク波長は450nmであった。
金属錯体G1は、国際公開第2009/131255号に記載の方法に従って合成した。
金属錯体R1は、特開2006−188673号公報に記載の方法に準じて合成した。
金属錯体R2は、国際公開第2002/44189号に記載の方法に準じて合成した。
金属錯体R2の発光スペクトルの最大ピーク波長は617nmであった。
化合物CM1は、特開2010−189630号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM2は、特開2008−106241号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM3は、特開2010−215886号公報に記載の方法に従って合成した。
化合物CM4は、国際公開第2002/045184号に記載の方法に従って合成した。
化合物CM5および化合物CM6は、国際公開第2013/191088号に記載の方法に従って合成した。
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物CM1(0.995g)、化合物CM2(0.106g)、化合物CM3(0.0924g)、化合物CM4(0.736g)、ジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.8mg)およびトルエン(50ml)を加え、105℃に加熱した。
(工程2)得られた反応液に、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6ml)を滴下し、5.5時間還流させた。
(工程3)その後、そこに、フェニルボロン酸(24.4mg)、20重量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(6.6ml)およびジクロロビス〔トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン〕パラジウム(1.8mg)を加え、14時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、80℃で2時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、水で2回、3重量%酢酸水溶液で2回、水で2回洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をトルエンに溶解させ、アルミナカラム、シリカゲルカラムの順番で通液することにより精製した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物HTL−1を0.91g得た。高分子化合物HTL−1のMnは5.2×104であり、Mwは2.5×105であった。
高分子化合物HP−1は、化合物CM1、化合物CM5および化合物CM6を用いて、国際公開第2013/191088号に記載の方法に準じて合成した。
高分子化合物ET1aは、特開2012−33845号公報に記載の方法に従って合成した化合物ET1−1、および、特開2012−33845号公報に記載の方法に従って合成した化合物ET1−2を用いて、特開2012−33845号公報記載の合成法に従い合成した。
反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、高分子化合物ET1a(200mg)、テトラヒドロフラン(20mL)およびエタノール(20mL)を加え、55℃に加熱した。その後、そこへ、水(2mL)に溶解させた水酸化セシウム(200mg)を加え、55℃で6時間撹拌した。その後、室温まで冷却した後、減圧濃縮することにより、固体を得た。得られた固体を水で洗浄した後、減圧乾燥させるにより、高分子化合物ET1(150mg、薄黄色固体)を得た。得られた高分子化合物ET1のNMRスペクトルにより、高分子化合物ET1aのエチルエステル部位のエチル基由来のシグナルが完全に消失していることを確認した。
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
クロロベンゼンに、高分子化合物HTL−1および金属錯体B1(高分子化合物HTL−1/金属錯体B1=70重量%/30重量%)を0.5重量%の濃度で溶解させた。得られたクロロベンゼン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の有機層を形成した。ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより、高分子化合物HTL−1は、高分子化合物HTL−1の架橋体となる。
クロロベンゼンに、低分子化合物HM−1(Luminescense Technology社製)、金属錯体B1、金属錯体G1および金属錯体R1(低分子化合物HM−1/金属錯体B1/金属錯体G1/金属錯体R1=69重量%/30重量%/0.6重量%/0.4重量%)を2.0重量%の濃度で溶解させた。得られたクロロベンゼン溶液を用いて、第2の有機層の上にスピンコート法により60nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の有機層を形成した。
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物ET1を0.25重量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の有機層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分加熱させることにより電子輸送層を形成した。
電子輸送層の形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における色度座標(x,y)は(0.26,0.41)であった。初期輝度が1000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、21.8時間であった。
実施例D1における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体B1(高分子化合物HTL−1/金属錯体B1=70重量%/30重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1、金属錯体G1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体G1/金属錯体R1=95重量%/3重量%/2重量%)」を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における色度座標(x,y)は(0.23,0.40)であった。初期輝度が1000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、11.2時間であった。
実施例D1における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体B1(高分子化合物HTL−1/金属錯体B1=70重量%/30重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1、金属錯体G1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体G1/金属錯体R1=90重量%/6重量%/4重量%)」を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D3を作製した。
発光素子D3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における色度座標(x,y)は(0.24,0.40)であった。初期輝度が1000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、14.0時間であった。
実施例D1における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体B1(高分子化合物HTL−1/金属錯体B1=70重量%/30重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1のみ」を用いた以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。1000cd/m2における色度座標(x,y)は(0.23,0.40)であった。初期輝度が1000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、2.6時間であった。
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
クロロベンゼンに、低分子化合物HTL−M1(Luminescense Technology社製)および金属錯体R1(低分子化合物HTL−M1/金属錯体R1=65重量%/35重量%)を0.7重量%の濃度で溶解させた。得られたクロロベンゼン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の有機層を形成した。ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより、低分子化合物HTL−M1は、低分子化合物HTL−M1の架橋体となる。
トルエンに、低分子化合物HM−1(Luminescense Technology社製)および金属錯体B1(低分子化合物HM−1/金属錯体B1=60重量%/40重量%)を2.0重量%の濃度で溶解させた。得られたトルエン溶液を用いて、第2の有機層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の有機層を形成した。
2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノールに、高分子化合物ET1を0.25重量%の濃度で溶解させた。得られた2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1−ペンタノール溶液を用いて、第1の有機層の上にスピンコート法により10nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分加熱させることにより電子輸送層を形成した。
電子輸送層の形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、電子輸送層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D4を作製した。
発光素子D4に電圧を印加することによりEL発光が観測された。400cd/m2における色度座標(x,y)は(0.26,0.39)であった。初期輝度が400cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の70%となるまでの時間を測定したところ、216時間であった。
実施例D1における、「低分子化合物HTL−M1(Luminescense Technology社製)および金属錯体R1(低分子化合物HTL−M1/金属錯体R1=65重量%/35重量%))」に代えて、「低分子化合物HTL−M1(Luminescense Technology社製)および金属錯体R2(低分子化合物HTL−M1/金属錯体R2=65重量%/35重量%))」を用いた以外は、実施例D4と同様にして、発光素子CD2を作製した。
発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。400cd/m2における色度座標(x,y)は(0.32,0.38)であった。初期輝度が400cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の70%となるまでの時間を測定したところ、112時間であった。
(陽極および正孔注入層の形成)
ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、ポリチオフェン・スルホン酸系の正孔注入剤であるAQ−1200(Plextronics社製)をスピンコート法により35nmの厚さで成膜し、大気雰囲気下において、ホットプレート上で170℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
キシレンに、高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=80重量%/20重量%)を0.9重量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより第2の有機層を形成した。ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより、高分子化合物HTL−1は、高分子化合物HTL−1の架橋体となる。
キシレンに、高分子化合物HP−1および金属錯体B2(高分子化合物HP−1/金属錯体B2=60重量%/40重量%)を2.0重量%の濃度で溶解させた。得られたクロロベンゼン溶液を用いて、第2の有機層の上にスピンコート法により75nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下において、130℃、10分間加熱させることにより第1の有機層を形成した。
第1の有機層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、第1の有機層の上にフッ化ナトリウムを約4nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約80nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D5を作製した。
発光素子D5に電圧を印加することによりEL発光が観測された。200cd/m2における色度座標(x,y)は(0.25,0.30)であった。初期輝度が200cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、15.6時間であった。
実施例D5における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=80重量%/20重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=65重量%/35重量%)」を用いた以外は、実施例D5と同様にして、発光素子D6を作製した。
発光素子D6に電圧を印加することによりEL発光が観測された。200cd/m2における色度座標(x,y)は(0.31,0.30)であった。初期輝度が200cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、17.7時間であった。
実施例D5における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=80重量%/20重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=50重量%/50重量%)」を用いた以外は、実施例D5と同様にして、発光素子D7を作製した。
発光素子D7に電圧を印加することによりEL発光が観測された。200cd/m2における色度座標(x,y)は(0.31,0.30)であった。初期輝度が200cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、27.5時間であった。
実施例D5の(第2の有機層の形成)における、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R1(高分子化合物HTL−1/金属錯体R1=80重量%/20重量%)」に代えて、「高分子化合物HTL−1および金属錯体R2(高分子化合物HTL−1/金属錯体R2=80重量%/20重量%)」を用い、更に、実施例D5の(第1の有機層の形成)における、「高分子化合物HP−1および金属錯体B2(高分子化合物HP−1/金属錯体B2=60重量%/40重量%)」に代えて、「高分子化合物HP−1および金属錯体B3(高分子化合物HP−1/金属錯体B3=60重量%/40重量%)」を用いた以外は、実施例D5と同様にして、発光素子CD3を作製した。
発光素子CD3に電圧を印加することによりEL発光が観測された。200cd/m2における色度座標(x,y)は(0.33,0.29)であった。初期輝度が200cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度半減寿命を測定したところ、1.2時間であった。
Claims (11)
- 陽極と、
陰極と、
陽極および陰極の間に設けられた第1の有機層と、
陽極および陰極の間に設けられた第2の有機層とを有する発光素子であって、
第1の有機層が、金属錯体と、式(H−1)で表される低分子化合物とを含有する層であり、
第2の有機層が、金属錯体と、架橋材料の架橋体とを含有する層であり、
第1の有機層に含有される金属錯体および第2の有機層に含有される金属錯体の一方が、式(1)で表される金属錯体であり、他方が、式(2)で表される金属錯体である発光素子。
Ar H1 およびAr H2 は、それぞれ独立に、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
n H1 およびn H2 は、それぞれ独立に、0または1を表す。n H1 が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するn H2 は、同一でも異なっていてもよい。
n H3 は、0以上10以下の整数を表す。
L H1 は、アリーレン基、2価の複素環基、または、−[C(R H11 ) 2 ]n H11 −で表される基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。L H1 が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。n H11 は、1以上10以下の整数を表す。R H11 は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するR H11 は、同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子とともに環を形成していてもよい。
L H2 は、−N(−L H21 −R H21 )−で表される基を表す。L H2 が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。L H21 は、単結合、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R H21 は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
M1は、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子または白金原子を表す。
n1は1以上の整数を表し、n2は0以上の整数を表し、n1+n2は2または3である。M1がルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n1+n2は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n1+n2は2である。
E1およびE2は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。但し、E1およびE2の少なくとも一方は炭素原子である。
環R1は、5員の芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R2は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環R2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環R1が有していてもよい置換基と環R2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、環R1および環R2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環は、式(1−S)で表される基を有する。
A1−G1−A2は、アニオン性の2座配位子を表す。A1およびA2は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G1は、単結合、または、A1およびA2とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A1−G1−A2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
M2は、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子または白金原子を表す。
n3は1以上の整数を表し、n4は0以上の整数を表し、n3+n4は2または3である。Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n3+n4は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n3+n4は2である。
E4は、炭素原子または窒素原子を表す。
環L1は、6員の芳香族複素環を表し、この環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L1が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L2は、芳香族炭化水素環または芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。環L2が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L1が有していてもよい置換基と環L2が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、環L1および環L2からなる群から選ばれる少なくとも1つの環は、式(1−T)で表される基を有する。
A3−G2−A4は、アニオン性の2座配位子を表す。A3およびA4は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子または窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G2は、単結合、または、A3およびA4とともに2座配位子を構成する原子団を表す。A3−G2−A4が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
- 前記第1の有機層と、前記第2の有機層とが、隣接している、請求項1に記載の発光素子。
- 前記第2の有機層が、前記陽極および前記第1の有機層との間に設けられた層である、請求項1または2に記載の発光素子。
- 前記式(1)で表される金属錯体が、式(1−A)で表される金属錯体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光素子。
M1、n1、n2、E1およびA1−G1−A2は、前記と同じ意味を表す。
E11A、E12A、E13A、E21A、E22A、E23AおよびE24Aは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E11A、E12A、E13A、E21A、E22A、E23AおよびE24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11A、E12AおよびE13Aが窒素原子の場合、R11A、R12AおよびR13Aは、存在しても存在しなくてもよい。E21A、E22A、E23AおよびE24Aが窒素原子の場合、R21A、R22A、R23AおよびR24Aは、存在しない。
R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11AとR12A、R12AとR13A、R11AとR21A、R21AとR22A、R22AとR23A、および、R23AとR24Aは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。但し、R11A、R12A、R13A、R21A、R22A、R23AおよびR24Aからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−S)で表される基である。
環R1Aは、窒素原子、E1、E11A、E12AおよびE13Aとで構成されるトリアゾール環またはジアゾール環を表す。
環R2Aは、2つの炭素原子、E21A、E22A、E23AおよびE24Aとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。] - 前記式(2)で表される金属錯体が、式(2−B)で表される金属錯体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光素子。
M2、n3、n4およびA3−G2−A4は、前記と同じ意味を表す。
E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bは、それぞれ独立に、窒素原子または炭素原子を表す。E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。E11B、E12B、E13B、E14B、E21B、E22B、E23BおよびE24Bが窒素原子の場合、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、存在しない。
R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R11BとR12B、R12BとR13B、R13BとR14B、R11BとR21B、R21BとR22B、R22BとR23B、および、R23BとR24Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。但し、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−T)で表される基である。
環L1Bは、窒素原子、炭素原子、E11B、E12B、E13BおよびE14Bとで構成されるピリジン環またはピリミジン環を表す。
環L2Bは、2つの炭素原子、E21B、E22B、E23BおよびE24Bとで構成されるベンゼン環、ピリジン環またはピリミジン環を表す。] - 前記式(2−B)で表される金属錯体が、式(2−B1)で表される金属錯体、式(2−B2)で表される金属錯体、式(2−B3)で表される金属錯体、式(2−B4)で表される金属錯体または式(2−B5)で表される金属錯体である、請求項6に記載の発光素子。
M2、n3、n4、A3−G2−A4、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bは、前記と同じ意味を表す。
n31およびn32は、それぞれ独立に、1以上の整数を表し、n31+n32は2または3である。Mがルテニウム原子、ロジウム原子またはイリジウム原子の場合、n31+n32は3であり、Mがパラジウム原子または白金原子の場合、n31+n32は2である。
R15B、R16B、R17BおよびR18Bは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、置換アミノ基またはハロゲン原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R15B、R16B、R17BおよびR18Bが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R15BとR16B、R16BとR17B、および、R17BとR18Bは、それぞれ結合して、それぞれが結合する原子とともに環を形成していてもよい。
但し、R11B、R12B、R13B、R14B、R21B、R22B、R23BおよびR24Bからなる群から選ばれる少なくとも1つは、前記式(1−T)で表される基である。] - 前記架橋材料が、架橋基A群から選ばれる少なくとも1種の架橋基を有する架橋構成単位を含む高分子化合物である、請求項8に記載の発光素子。
- 前記架橋構成単位が、式(3)で表される構成単位または式(4)で表される構成単位である、請求項9に記載の発光素子。
nAは0〜5の整数を表し、nは1または2を表す。
Ar1は、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
LAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Xは、前記架橋基A群から選ばれる架橋基を表す。Xが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
mAは0〜5の整数を表し、mは1〜4の整数を表し、cは0または1を表す。mAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Ar3は、芳香族炭化水素基、複素環基、または、少なくとも1種の芳香族炭化水素環と少なくとも1種の複素環とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2およびAr4は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
Ar2、Ar3およびAr4はそれぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接または酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
KAは、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、−NR’’−で表される基、酸素原子または硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R’’は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
X’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
但し、少なくとも1つのX’は、前記架橋基A群から選ばれる架橋基である。] - 前記Ar1Tが、式(D−A)で表される基、式(D−B)で表される基または式(D−C)で表される基である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の発光素子。
mDA1、mDA2およびmDA3は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
GDAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
ArDA1、ArDA2およびArDA3は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2およびArDA3が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
mDA1、mDA2、mDA3、mDA4、mDA5、mDA6およびmDA7は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
GDAは、窒素原子、芳香族炭化水素基または複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるGDAは、同一でも異なっていてもよい。
ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7は、それぞれ独立に、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1、ArDA2、ArDA3、ArDA4、ArDA5、ArDA6およびArDA7が複数ある場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数あるTDAは、同一でも異なっていてもよい。]
mDA1は、0以上の整数を表す。
ArDA1は、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArDA1が複数ある場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
TDAは、アリール基または1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
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