JP2018185899A - 密閉型電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】減圧炉を使用せずに、電極体入りケースの内部を好適に乾燥させることができる密閉型電池の製造方法を提供する。【解決手段】ここで開示される密閉型電池の製造方法は、電極体入りケースAを作製する工程と、複数の電極体入りケースAの各々の注液口に減圧ノズル12を取り付ける工程と、電極体入りケースAを外部から加熱して当該ケース内部の水分を蒸発させると共に、減圧ノズル12を介して電極体入りケースAの内部を減圧して蒸発した水分を除去する乾燥工程とを備えている。そして、かかる製造方法では、複数の電極体入りケースAの各々に取り付けられた各々の減圧ノズル12に圧力測定手段14を設け、乾燥工程において、圧力測定手段14によって電極体入りケースAの内圧変化を検出し、当該内圧変化の検出結果が所定の閾値を下回った場合に電極体入りケースAの加熱を停止する。【選択図】図2

Description

本発明は、ケース内に電極体と電解液とが収容された密閉型電池を製造する製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池などの二次電池は、車両搭載用電源あるいはパソコンや携帯端末等の電源として重要性が高まっている。これらの二次電池は、例えば、電極体と電解液とがケースに収容され、当該ケースが密閉された密閉型電池として構築される。
かかる密閉型電池のケース内部(特に電極体内部)に多くの水分が含まれていると、充電時にガスが発生して電池性能が低下する原因となる。このため、密閉型電池の製造工程では、電極体をケース内に収容して電極体入りケースを作製した後、当該電極体入りケースの内部を乾燥させる乾燥工程が行われている。
この乾燥工程では、例えば、電極体入りケースを減圧炉内に収容し、当該減圧炉内を昇温させてケース内部を乾燥させる手法が採用されている。例えば、特許文献1には、電解液を注液する前の未封口電池(電極体入りケース)を乾燥用の減圧炉内に収容する際に、複数の未封口電池を挟持する電池挟持装置が開示されている。
特開2014−232665号公報
しかしながら、上記した減圧炉を用いて電極体入りケースを乾燥させる方法には、設備コストや製造効率の面で種々の問題が存在していたため、近年では電極体入りケースをより好適に乾燥させることができる技術の開発が望まれていた。
具体的には、上記した減圧炉には、炉内を確実に密閉するための構造が必要となるため設備コストが高くなる傾向がある。特に、複数の電極体入りケースを同時に乾燥させる場合には大型の減圧炉が必要になり、このような大型の減圧炉は、高い能力の密閉構造や真空ポンプを必要とするため非常に高価であった。
また、減圧炉の内部に余分なデッドスペースが生じ、当該デッドスペースを減圧する必要があるため減圧効率が悪いという問題も有していた。また、炉内のスペースや機器構成などの関係で、炉内に収容した電極体入りケースを直接加熱することが困難であるため、昇温効率についても改良の余地が残されていた。
さらに、減圧炉を使用する従来技術では、電極体入りケースを乾燥させている間、当該ケースの内部が適切に乾燥されているか否かをリアルタイムで確認することが困難である。このため、種々の外乱によって電極体入りケースが十分に乾燥されていない可能性を考慮して乾燥時間を必要以上に長く設定する必要があった。このため、製造効率の観点からも改良が望まれていた。特に、複数の電極体入りケースを同時に乾燥させる場合には、全ての密閉型電池が確実に乾燥されるように非常に長い乾燥時間を設定する必要があったため、製造効率が大きく低下する原因になっていた。
本発明は、上記した種々の課題を解決するべく創出されたものであり、減圧炉を使用せずに、電極体入りケースの内部を好適に乾燥させることができる密閉型電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を実現するべく、本発明によって以下の構成の密閉型電池の製造方法(以下、単に「製造方法」ともいう)が提供される。
ここで開示される密閉型電池の製造方法は、電極体と電解液とがケースに収容されており、ケースに電解液を注液する注液口が設けられている密閉型電池を製造する方法である。
かかる製造方法は、ケース内部に電極体を収容して電極体入りケースを作製する工程と、複数の電極体入りケースの各々の注液口に減圧ノズルを取り付け、電極体入りケースの内部を密閉する工程と、電極体入りケースを外部から加熱して当該ケース内部の水分を蒸発させると共に、減圧ノズルを介して電極体入りケースの内部を減圧して蒸発した水分を除去する乾燥工程とを備えている。そして、ここで開示される密閉型電池の製造方法では、複数の電極体入りケースの各々に取り付けられた各々の減圧ノズルに圧力測定手段を設け、上記乾燥工程において、圧力測定手段によって電極体入りケースの内圧変化を検出し、当該内圧変化の検出結果が所定の閾値を下回った場合に電極体入りケースの加熱を停止する。
ここで開示される密閉型電池の製造方法では、複数の電極体入りケースの各々の注液口に減圧ノズルを取り付けており、加熱によって蒸発したケース内の水分を減圧ノズルによって除去している。これによって、減圧炉を使用しなくても、複数の電極体入りケースを好適に乾燥させることができるため、上記した従来技術と比較して、設備コストを大幅に削減することができる。また、電極体入りケースの内部のみを減圧しているため、減圧炉内のデッドスペースも減圧する必要がある従来技術と比較して高い減圧効率を発揮することができる。そして、減圧炉の構造等を考慮せずに、電極体入りケースを直接加熱することができるため、昇温効率も向上させることができる。
加えて、ここで開示される製造方法では、各々の減圧ノズルに圧力測定手段を設け、当該圧力測定手段によって電極体入りケースの内圧変化を検出している。このため、ケース内部が適切に乾燥されているか否かをリアルタイムで確認することができる。
そして、かかる内圧変化の検出結果が所定の閾値を下回った場合に電極体入りケースの加熱を停止させているため、複数の電極体入りケースの各々が十分に乾燥されたタイミングで乾燥工程を終了させることができ、製造効率を従来よりも向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る密閉型電池の製造方法によって製造される密閉型電池を模式的に示す部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型電池の製造方法に使用される乾燥装置を模式的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る密閉型電池の製造方法のフロー図である。 電極体入りケース内の圧力変化と、当該電極体入りケース内の残水分量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態に係る密閉型電池の製造方法の一例として、リチウムイオン二次電池の製造方法を説明する。なお、ここで開示される密閉型電池の製造方法は、リチウムイオン二次電池の製造に限定されず、ニッケル水素電池などの種々の密閉型電池に適用することができる。
また、以下の説明で参照する図面では、同じ作用を奏する部材・部位に同じ符号を付している。各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、電極体や電解液の材料など)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。
1.密閉型電池の構造
先ず、本実施形態に係る製造方法の製造対象である密閉型電池について説明する。図1は本実施形態に係る密閉型電池の製造方法によって製造される密閉型電池を模式的に示す部分断面図である。
図1に示す密閉型電池100は、ケース110の内部に電極体120と電解液(図示省略)とを収納することによって構成されている。かかる密閉型電池100のケース110は、上面が開口した扁平な角型のケース本体112と、当該ケース本体112の上面の開口部を塞ぐ板状の蓋体114とから構成されている。
かかるケース110の上面をなす蓋体114には、ケース110内に電解液を注液するための注液口115が設けられており、当該注液口115には封止部材116が嵌め込まれている。また、図1では、蓋体114には、ケース110内の電極体120と外部機器(図示省略)とを電気的に接続するための電極端子140が取り付けられている。
なお、ケース110は、アルミニウムなどの軽量で熱伝導性の良い金属材料を主体に構成されていることが好ましい。
具体的な図示は省略するが、本実施形態における電極体120は、箔状の正極集電体の表面に正極合材層が付与された長尺シート状の正極と、箔状の負極集電体の表面に負極合材層が付与された長尺シート状の負極とを備えており、かかるシート状の正極と負極とをセパレータを介して積層させた後に捲回することによって作製される。
なお、電極体120を構成する各部材(例えば正極、負極およびセパレータ等)の材料は、従来の一般的なリチウムイオン二次電池に用いられるものと同様のものを制限なく使用可能であり、本発明を特徴づけるものではないため詳細な説明を省略する。
この電極体120の幅方向(捲回軸方向)の中央部には正極および負極の各々の合材層が対向する捲回コア部120Aが形成されており、両側縁部には合材層が付与されていない集電体が捲回された端子接続部120Bが形成されている。
かかる電極体120の端子接続部120Bには、電極端子140の一方の端部140aが接合されている。そして、かかる電極端子140は蓋体114を貫通し、他方の端部140bがケース110外に露出している。
上記したように、この密閉型電池100では、ケース110内に電解液が収容されている。かかる電解液は、所定の支持塩を溶媒に溶解させることによって調製されている。なお、電解液の溶媒や支持塩についても、上記した電極体120と同様に、一般的な材料を特に制限なく使用できるため詳細な説明は省略する。
後に詳述するが、図1に示す密閉型電池100は、ケース110内に電極体120を収容して電極体入りケースを作製した後に、注液口115から電解液を注液し、注液口115を封止部材116で封止することによって製造される。
2.乾燥装置の構造
本実施形態に係る製造方法では、電極体入りケースを作製した後、注液口115から電解液を注液する前に、電極体入りケースの内部を乾燥させる乾燥工程を行う。次に、かかる乾燥工程において使用される乾燥装置を説明する。図2は本実施形態に係る密閉型電池の製造方法に使用される乾燥装置を模式的に示す側面図である。
図2に示すように、この乾燥装置1は、複数の電極体入りケースAの各々の内部を減圧する減圧手段10と、電極体入りケースAを加熱する加熱手段(加熱プレート20)とを備えている。
(1)減圧手段
図2に示す乾燥装置1の減圧手段10は、複数の減圧ノズル12を備えている。これらの減圧ノズル12の先端には吸盤が設けられており、電極体入りケースAの上面に設けられた注液口115(図1参照)に取り付けられる。また、各々の減圧ノズル12は、バルブ16を介して一本の吸気配管13に接続されており、当該吸気配管13は、バルブ11を介して真空ポンプ18に接続されている。かかる減圧手段10は、真空ポンプ18を稼働させることによって、各々の減圧ノズル12に取り付けられた電極体入りケースAの内部を減圧することができる。
また、各々の減圧ノズル12には、圧力測定手段(真空計)14が取り付けられており、各減圧ノズル12上に設けられたバルブ16を閉めることによって、圧力測定手段14で電極体入りケースAの内部の圧力を測定することができる。なお、図示は省略するが、各々の圧力測定手段14は制御手段に接続されており、圧力測定手段14による測定結果は制御手段に送信される。
なお、吸気配管13には、大気開放用バルブ17が取り付けられており、かかる大気開放用バルブ17を開くことによって、吸気配管13と減圧ノズル12を介して電極体入りケースAの内部に外気を流入させて減圧を解除することができる。このとき、電極体入りケースAの内部に異物が混入することを防止するために、大気開放用バルブ17の上流側にはフィルタ19が取り付けられている。
(2)加熱手段
図2に示す乾燥装置1は、電極体入りケースAを加熱する加熱手段として加熱プレート20を備えている。かかる加熱プレート20は、内部に電気ヒーターが収納された台座状の部材であり、上面に載置された電極体入りケースAを加熱する。図示は省略するが、加熱プレート20内部のヒーターには制御手段が取り付けられており、当該ヒーターの温度を制御できるように構成されている。
(3)加圧治具
また、この乾燥装置1は、複数の電極体入りケースAを保持する加圧治具30を備えている。かかる加圧治具30は、各々の電極体入りケースAを挟持し、所定の圧力で拘束するように構成されている。そして、上記した加熱プレート20の上面には、位置決めガイド24が設けられており、かかる位置決めガイド24に加圧治具30を嵌め込むことによって、注液口115(図1参照)が圧力ノズル12の下方に配置されるように各々の電極体入りケースAを固定することができる。なお、加圧治具30は、アルミニウム等の熱伝導性の高い金属材料から構成されていると好ましい。
(4)制御手段
上記したように、図2に示す乾燥装置1は制御手段(図示省略)を備えている。かかる制御手段は、減圧手段10を構成する各機器(バルブ11、16、大気開放用バルブ17、真空ポンプ18)および加熱手段(加熱プレート20のヒーター)に接続されている。かかる制御手段は、圧力測定手段14の測定結果に基づいて、上記した各機器の動作を制御することによって電極体入りケースAの乾燥工程を実施する。
3.密閉型電池の製造方法
次に、図2に示す乾燥装置1を用いて、図1に示す密閉型電池100を製造する本実施形態に係る密閉型電池の製造方法について説明する。図3は本実施形態に係る密閉型電池の製造方法を模式的に示すフロー図である。
図3に示すように、本実施形態に係る製造方法は、電極体入りケースAを作製する工程S10と、複数の電極体入りケースAの各々の注液口に減圧ノズル12を取り付ける工程S20と、各々の電極体入りケースAを乾燥する乾燥工程S30とを備えている。以下、各々の工程を具体的に説明する。
(1)電極体入りケースの作製
本工程においては、図1に示すケース110内に電極体120を収容することによって電極体入りケースを作製する。具体的には、先ず、正極と負極とが捲回された電極体120の端子接続部120Bに電極端子140の一方の端部140aを接続する。そして、ケース本体112の内部に電極体120を収容した後、ケース本体112の上面の開口部に蓋体114を嵌め込んで、蓋体114とケース本体112とをレーザ溶接などで接合する。これによって、ケース100内に電極体120が収容された電極体入りケースA(図2参照)が作製される。
(2)減圧ノズルの取り付け
本工程では、作製した電極体入りケースAを加熱プレート20上に載置した後に、各々の電極体入りケースAの注液口に減圧ノズル12を取り付ける。
具体的には、先ず、電極体入りケースAの各々を加圧治具30によって拘束して所定の圧力で加圧する。そして、加熱プレート20の上面の位置決めガイド24に、加圧治具30を嵌め込む。これによって、減圧手段10の減圧ノズル12の下方に電極体入りケースAの注液口115(図1参照)が配置されるように、各々の電極体入りケースAが加熱プレート20上に固定される。次に、減圧ノズル12を下降させ、減圧ノズル12の先端を電極体入りケースAの注液口に取り付ける。これによって、各々の電極体入りケースAの内部が密閉される。
(3)乾燥工程
次に、各々の電極体入りケースAを乾燥する乾燥工程S30を実施する。本実施形態に係る製造方法では、かかる乾燥工程S30において、ケースの加熱・減圧S32と、ケース内圧変化の検出S34と、乾燥継続の判定S36とを実施する。
(a)ケースの加熱・減圧
先ず、ケースの加熱・減圧S32では、加熱プレート20内のヒーターを稼働させて電極体入りケースAの各々を加熱し、当該ケース内部の水分(特に電極体120(図1参照)の内部の水分)を蒸発させる。このときの加熱温度は、適切に水分を蒸発させることができ、かつ、電極体120(図1参照)などが熱劣化しない温度に設定することが好ましく、例えば50℃〜160℃の範囲内で設定される。
そして、本工程では、次に、減圧ノズル12によって電極体入りケースAの内部を減圧する。具体的には、先ず、吸気配管13上のバルブ11と減圧ノズル12上のバルブ16の各々を開くことによって真空ポンプ18から電極体入りケースAへ至る減圧経路を形成する。この状態で真空ポンプ18を稼働させることによって、各々の電極体入りケースAの内部が減圧され、加熱によって蒸発した水分がケースの内部から除去される。
このとき、電極体に含まれる水分の蒸発温度を100℃未満に低下させて低温で電極体を乾燥させ易くするという観点から、電極体に含まれる水分の蒸気圧よりも電極体入りケースAの内圧が低くなるように真空ポンプ18による減圧度を設定すると好ましい。さらに、乾燥効率を向上させ、ケース内に収容された各材料の酸化による劣化を防止するという観点から、真空ポンプ18による減圧度は500Pa[abs]以下に設定すると好ましい。
(b)ケース内圧変化の検出
本実施形態に係る製造方法では、上記したケースの加熱・減圧S32を所定時間実施した後に、圧力測定手段14によって電極体入りケースAの内圧変化を検出するケース内圧変化の検出S34を実施する。
本実施形態においては、先ず、各々の減圧ノズル12上のバルブ16を閉じて減圧経路を遮断すると共に、各々の電極体入りケースAの減圧を一時的に停止する。そして、圧力測定手段14によって減圧停止直後のケース内圧P1を測定し、かかる測定結果を制御手段に送信する。
次に、減圧を停止した状態のまま加熱プレート20による加熱を所定時間(例えば10秒〜60秒)継続して行った後に、圧力測定手段14によって所定時間経過後の内圧P2を測定し、測定結果を制御手段に送信する。
そして、制御手段は、圧力測定手段14から送信された減圧停止直後の内圧P1と所定時間経過後の内圧P2との差を、ケース内圧変化(P2−P1)として算出する。
(c)乾燥継続の判定
本実施形態に係る製造方法では、算出したケース内圧変化(P2−P1)に基づいて、電極体入りケースAの乾燥を継続するか否かの判定が行われる。
具体的には、図4に示すように、上記した減圧停止までに各々の電極体入りケースAが十分に乾燥され、ケース内の残水分量が少なくなっている場合には、減圧停止後に加熱を継続してもケース内圧が大きく上昇しないため、ケース内圧変化(P2−P1)が小さくなる。一方、各々の電極体入りケースAが十分に乾燥されておらず、ケース内の残水分量が多い場合には、減圧停止後にさらにケース内の水分が蒸発してケース内圧P2が急激に上昇するため、ケース内圧変化(P2−P1)が大きくなる。
本実施形態に係る製造方法では、上記したケース内の残水分量とケース内圧変化(P2−P1)との関係に基づいて、電極体入りケースAの乾燥を継続するか否かを判定する。具体的には、本実施形態においては、図4のグラフに示すように、電極体入りケースAが十分に乾燥されているとみなすことができる水分規格Wに対応したケース内圧変化の閾値Pが制御手段に設定されている。
そして、制御手段は、ケース内圧変化の検出S34において検出したケース内圧変化(P2−P1)と、上記した閾値Pとを対比し、ケース内圧変化(P2−P1)が閾値Pを上回っている場合には乾燥が十分でなかったと判定し、図3のNoに示されるように「ケースの加熱・減圧S32」を再び実施する。一方、ケース内圧変化(P2−P1)が閾値Pを下回った場合には、電極体入りケースAが十分に乾燥されたと判断し、図3のYesに示されるように加熱・減圧を終了する(S40)。
本実施形態に係る製造方法では、複数の電極体入りケースAの全てが十分に乾燥されるまで上記した乾燥工程S30を繰り返し実施する。このため、乾燥不良による電池性能の低下を確実に防止することができる。
(4)その後の処理
本実施形態に係る製造方法では、上記した乾燥工程S30が終了した後、大気開放用バルブ17を開放して電極体入りケースAの減圧状態を解除した後に減圧ノズル12を取り外す。そして、加圧治具30を加熱プレート20から取り外して冷却した後に、各々の電極体入りケースAを加圧治具30から取り外す。このとき、電極体入りケースA内部に水分が入り込むことを防止するために、本工程は乾燥雰囲気下で行うことが好ましい。
次に、各々の電極体入りケースA内部に注液口から電解液を注液した後、封止部材116で注液口115を封止する。これによって、ケース内の水分が適切に除去された密閉型電池が作製される。
以上のように、本実施形態に係る製造方法では、複数の電極体入りケースAの各々に減圧ノズル12を取り付けて各ケースの減圧を行っているため、従来技術のような減圧炉を使用しなくても、複数の電極体入りケースAを乾燥することができる。このため、減圧炉を使用する従来技術と比較して、設備コストを大幅に削減することができると共に、減圧効率を向上させることができる。また、減圧炉を使用していないため、図2中の加熱プレート20のように、電極体入りケースAを直接加熱できる加熱手段を設けることができるため昇温効率の向上にも貢献することができる。
さらに、本実施形態に係る製造方法では、各々の減圧ノズル12に圧力測定手段14を設け、当該圧力測定手段14によって電極体入りケースAのケース内圧変化(P2−P1)を検出しているため、ケース内部が適切に乾燥されているか否かを乾燥工程中に確認することができる。そして、かかるケース内圧変化(P2−P1)が所定の閾値Pを下回った場合に乾燥工程を停止させているため、各々の電極体入りケースAが十分に乾燥されたタイミングで乾燥工程を終了させることができるため、製造効率を好適に向上させることができる。
4.その他の形態
なお、ここで開示される製造方法は、上記した実施形態に限定されず、種々の変更をすることができる。
例えば、上記した実施形態に係る製造方法では、図2に示す乾燥装置1を使用している。しかし、ここで開示される製造方法は、図2に示す乾燥装置1を使用した方法に限定されず、種々の乾燥装置を用いることができる。
具体的には、図2の乾燥装置1では、各々の電極体入りケースAを加圧すると共に適切な位置に固定するために加圧治具30が用いられている。しかし、乾燥工程中に各ケースを加圧する必要がない場合には、加圧治具30の代わりに、電極体入りケースを加熱プレート上に直接固定するパレットなどの固定手段を使用してもよい。
また、上記した実施形態では、加熱手段として、上面に載置された電極体入りケースAを加熱する加熱プレート20を用いている。しかし、電極体入りケースを適切に加熱することができれば、加熱手段の構造は特に限定されない。加熱手段として、例えば、各々の電極体入りケースを板状のヒーターで挟み込んで側面から加熱する加熱プレートを使用しても良いし、減圧ノズルが取り付けられたケースを収納して加熱する加熱炉を使用してもよい。
さらに、上記した実施形態の加熱プレート20には、電気ヒーターが用いられているが、熱媒体(温水や加熱油など)を流通させて加熱対象を加熱する熱交換器を使用することもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 乾燥装置
10 減圧手段
11、16 バルブ
12 減圧ノズル
13 吸気配管
14 圧力測定手段
17 大気開放用バルブ
18 真空ポンプ
19 フィルタ
20 加熱プレート
24 位置決めガイド
30 加圧治具
100 密閉型電池
110 ケース
112 ケース本体
114 蓋体
115 注液口
116 封止部材
120 電極体
120A 捲回コア部
120B 端子接続部
140 電極端子
140a 電極端子の一方の端部
140b 電極端子の他方の端部
A 電極体入りケース
S10 電極体の収容
S20 減圧ノズルの取付
S30 乾燥工程
S32 ケースの加熱・減圧
S34 ケース内圧変化の検出
S36 判定
S40 加熱・減圧の終了
W 水分規格
閾値

Claims (1)

  1. 電極体と電解液とがケースに収容されており、当該ケースに前記電解液を注液する注液口が設けられている密閉型電池を製造する方法であって、
    前記ケース内部に前記電極体を収容して電極体入りケースを作製する工程と、
    複数の前記電極体入りケースの各々の注液口に減圧ノズルを取り付け、前記電極体入りケースの内部を密閉する工程と、
    前記電極体入りケースを外部から加熱して当該ケース内部の水分を蒸発させると共に、前記減圧ノズルを介して前記電極体入りケースの内部を減圧して前記蒸発した水分を除去する乾燥工程と
    を備え、
    複数の前記電極体入りケースの各々に取り付けられた各々の減圧ノズルに圧力測定手段を設け、前記乾燥工程において、前記圧力測定手段によって前記電極体入りケースの内圧変化を検出し、当該内圧変化の検出結果が所定の閾値を下回った場合に前記電極体入りケースの加熱を停止する、密閉型電池の製造方法。


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