JP2016173973A - リチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立体の電池ケース内から所望量(予め設定した水分減少量の目標値)の水分を除去することができるリチウムイオン二次電池の製造方法を提供する。【解決手段】電池ケース110内の真空度の測定値が100Paに達したと判定されたら、一定時間t1毎に測定した電池ケース110内の真空度Psから基準真空度Pkを差し引いた真空度差分値を算出し、これに一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する第2ステップ(S23)と、これまでに算出した(Ps−Pk)×t1を積算した積算値を求める第3ステップ(S24)と、予め把握しておいた相関データに基づいて、第3ステップで求めた積算値から水分減少量を求める第4ステップ(S25)と、第4ステップで求めた水分減少量が、予め設定した閾値Thに達したか否かを判定する第5ステップ(S26)と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池は、携帯機器の電源として、また、電気自動車やハイブリッド自動車などの電源として注目されている。リチウムイオン二次電池の製造方法として、様々な方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−12070号公報
特許文献1には、正極、負極、及び、セパレータを有する電極体(電極素子)と、前記電極体を収容する電池ケース(電池缶など)と、非水電解液と、を有するリチウムイオン二次電池の製造方法が開示されている。具体的には、正極、負極、及び、セパレータを捲回して電極体(電極素子)を形成し、この電極体を電池缶内に収容して組立体を形成する。なお、この組立体は、電池缶内に非水電解液が未だ注入されておらず、また、電池缶の開口が電池蓋により封口されていない状態である。その後、この組立体の電池缶内を真空乾燥する。具体的には、例えば、組立体を、内部温度70℃、内圧1Torrに設定したチャンバー内に、3時間配置することで、電極体を収容した電池缶内を乾燥させる。
ところで、従来(例えば、特許文献1)の真空乾燥工程では、真空乾燥工程中に、電池ケース内から除去された水分量(水分減少量)を把握することができないので、必要以上に真空乾燥をする傾向にあった。しかしながら、必要以上の(過剰な)真空乾燥は、エネルギーの無駄であり、乾燥工程設備も必要以上に大型化することになり、好ましくない。
このため、近年、組立体(電池ケース内に電極体を収容した構造体)の電池ケース内から、所望量(予め設定した水分減少量の目標値)の水分を除去することができる方法が求められていた。具体的には、例えば、真空乾燥工程中に、一定時間毎に、真空乾燥を開始してからこれまでに電池ケース内から除去された水分量(水分減少量)を把握し、この把握した水分減少量が予め設定した閾値(水分減少量の目標値)に達したところで、真空乾燥を終了することができる方法が求められていた。このような方法を実現できれば、必要以上に(過剰に)電池ケース内を真空乾燥することなく、組立体の電池ケース内から所望量の水分を除去することができる。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、組立体の電池ケース内から所望量(予め設定した水分減少量の目標値)の水分を除去することができるリチウムイオン二次電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、正極、負極、及び、セパレータを有する電極体と、前記電極体を収容する電池ケースと、非水電解液と、を有するリチウムイオン二次電池の製造方法において、前記電池ケース内に前記電極体を収容してなる組立体を形成する組み立て工程と、前記組立体の前記電池ケース内を真空引きしながら(真空ポンプを用いて減圧しながら)、前記電池ケース内の真空度(内圧)を測定しつつ、前記組立体を加熱して、前記電池ケース内を乾燥させる真空乾燥工程と、前記電池ケース内を乾燥させた後、前記電池ケース内に前記非水電解液を注入する注液工程と、を備え、予め、前記組立体の前記電池ケース内を乾燥させて前記電池ケース内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で前記電池ケース内を真空引きしながら前記基準サンプルを加熱したときの、前記真空引きを開始してからの経過時間と前記真空度である基準真空度との相関関係を表す基準相関データを把握しておき、さらに、前記組立体のサンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で前記電池ケース内を真空引きしながら前記サンプルを加熱したときの、前記真空度が100Paに達した以降において一定時間毎に測定した前記サンプルの真空度から(この真空度を測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において)前記基準相関データに基づいて求めた前記基準真空度を差し引いた真空度差分値に、前記一定時間を乗じた値(真空度差分値×一定時間)を積算した積算値と、前記電池ケース内の水分減少量と、の相関関係を表す相関データを予め把握しておき、前記真空乾燥工程は、前記電池ケース内の真空度の測定値が100Paに達したか否かを判定する第1ステップと、前記電池ケース内の真空度の測定値が100Paに達したと判定されたら、一定時間t1毎に測定した前記電池ケース内の真空度Psから、(この真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において)前記基準相関データに基づいて求めた前記基準真空度Pkを差し引いて、前記一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)を算出し、これに前記一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する第2ステップと、これまでに算出した前記(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ(Ps−Pk)×t1を求める第3ステップと、予め把握しておいた前記積算値と前記水分減少量との前記相関データに基づいて、前記第3ステップで求めた前記積算値から水分減少量(第3ステップで求めた積算値に対応する水分減少量)を求める第4ステップと、前記第4ステップで求めた前記水分減少量が、予め設定した閾値に達したか否かを判定する第5ステップと、前記第5ステップにおいて前記水分減少量が前記閾値に達したと判定されたら、当該真空乾燥工程を終了する第6ステップと、を備えるリチウムイオン二次電池の製造方法である。
上述の製造方法では、予め、組立体(電池ケース内に電極体が収容されている構造体)の電池ケース内を乾燥させて電池ケース内の水分を0とした基準サンプルについて、真空乾燥工程と同等の条件で電池ケース内を真空引きしながら基準サンプルを加熱したとき(真空乾燥工程と同等の真空引きと加熱を行ったとき)の、前記真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と電池ケース内の真空度である基準真空度との相関関係を表す基準相関データを把握しておく。なお、基準相関データは、相関図、相関関係を表すデータマップ、相関式など、相関関係を表すデータであればいずれのデータであっても良い。
換言すれば、予め、組立体の電池ケース内を乾燥させて電池ケース内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルを用意し、前記基準サンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で、前記電池ケース内を真空引きしながら前記電池ケースを加熱する(真空乾燥工程と同等の真空引きと加熱を行う)と共に、一定時間毎に前記電池ケース内の真空度(内圧)を測定し、この測定結果に基づいて、前記基準サンプルについて、真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と前記電池ケース内の真空度(基準真空度)との相関データ(基準相関データ)を把握しておく。
なお、組立体の電池ケース内の水分とは、電池ケース内に収容されている電極体などに含まれる水分も含めた水分をいう。
また、組立体の電池ケース内を乾燥させて電池ケース内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルは、例えば、次のようにして用意する。
具体的には、まず、同一の製造ロットに含まれる(すなわち、同等の製造条件で製造した)組立体を複数(多数)用意する。そして、これらの組立体について、真空乾燥工程と同等の条件で、総真空乾燥時間(電池ケース内を真空引きしながら組立体を加熱する総時間をいう、以下同じ)のみを異ならせて(例えば、1時間ずつ異ならせて)、電池ケース内を真空引きしながら組立体を加熱する。
そして、これらの組立体のそれぞれについて、真空乾燥(電池ケース内を真空引きしながら組立体を加熱して、電池ケース内を乾燥させることをいう、以下同じ)前後の重量差を算出する。この重量差は、各々の組立体の電池ケース内から除去された水分量(電池ケース内の水分減少量)とみなすことができる。また、真空乾燥時間の経過に伴って水分減少量は増加してゆくが、電池ケース内の水分が無くなった(0になった)後は、水分減少量は変化しなくなる(同一となる)。従って、水分減少量が互いに同一である(且つ、最も水分減少量が多い)組立体は、電池ケース内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルとみなすことができる。
ところで、本願発明者が鋭意研究を重ねた結果、組立体の電池ケース内を真空乾燥させたとき、「電池ケース内の真空度が100Paに達した以降において、一定時間毎に測定した電池ケース内の真空度から、前記基準相関データに基づいて(前記真空度を測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において)求めた前記基準真空度を差し引いた真空度差分値」に、前記一定時間を乗じた値(真空度差分値×一定時間)を積算した積算値と、電池ケース内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)との間に相関関係があることを突き止めた。
そこで、上述の製造方法では、予め、組立体のサンプルについて、真空乾燥工程と同等の条件で電池ケース内を真空引きしながら組立体を加熱したときの、「電池ケース内の真空度が100Paに達した以降において一定時間毎に測定した電池ケース内の真空度から、前記基準相関データに基づいて(前記真空度を測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において)求めた前記基準真空度を差し引いた真空度差分値に、前記一定時間を乗じた値(真空度差分値×一定時間)を積算した積算値」と、「電池ケース内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)」と、の相関関係を表す相関データを把握しておく。なお、相関データは、相関図、相関関係を表すデータマップ、相関式など、相関関係を表すデータであればいずれのデータであっても良い。
また、上記積算値と上記水分減少量との相関データは、例えば、次のようにして求めることができる。具体的には、まず、組立体のサンプルを複数(例えば4つ)用意する。但し、これらのサンプルは、同一の製造ロットに含まれる(すなわち、同等の製造条件で製造した)組立体である。このため、これらのサンプルの電池ケース内には、同量の水分が含まれているとみなすことができる。
次いで、これらのサンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で、総真空乾燥時間のみを異ならせて(例えば、総真空乾燥時間を、5分、10分、15分、30分と異ならせて)、一定時間毎に前記電池ケース内の真空度(内圧)を測定しつつ、電池ケース内を乾燥させる真空乾燥試験を行う。
詳細には、各々のサンプルについて、当該試験開始後、前記電池ケース内の真空度(内圧)の測定値が100Paに達したら、当該試験期間中に一定時間t1毎に測定した前記電池ケース内の真空度Psから、当該真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において前記基準相関データに基づいて求めた前記基準真空度Pkを差し引いて、前記一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)を算出し、これに前記一定時間t1を乗じた値(真空度差分値×一定時間)=(Ps−Pk)×t1を算出する。さらに、各々のサンプルについて、各々の真空乾燥時間全体にわたって前記(真空度差分値×一定時間)=(Ps−Pk)×t1の値を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]を求める。
さらに、真空乾燥試験後、各々のサンプルについて、真空乾燥前後におけるサンプル重量の差を算出する。そして、この重量差を、真空乾燥によって、各々のサンプルの電池ケース内から除去された水分量(電池ケース内の水分減少量)とみなす。
その後、各々のサンプルにおける前記積算値Σ(Ps−Pk)×t1の値と電池ケース内の水分減少量の値との組のデータを、前記積算値Σ(Ps−Pk)×t1の値を横軸、電池ケース内の水分減少量の値を縦軸とした座標平面上にプロットする。そして、これらのプロットデータに基づいて、積算値Σ(Ps−Pk)×t1と電池ケース内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)との相関関係を表す相関データを求める。
そして、上述の製造方法は、真空乾燥工程が、前述した第1ステップから第6ステップまでのステップを備えている。具体的には、真空乾燥工程を開始した後、第1ステップにおいて電池ケース内の真空度(内圧)の測定値が100Paに達したと判定されたら、第2ステップにおいて、一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)に対し一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する。そして、第3ステップにおいて、これまでに算出した前記(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]を求めた後、第4ステップにおいて、予め把握しておいた「前記積算値と前記水分減少量との前記相関データ」に基づいて、前記第3ステップで求めた前記積算値から水分減少量を求める(第3ステップで求めた積算値に対応する水分減少量を求める)。そして、第5ステップにおいて、第4ステップで求めた水分減少量が、予め設定した閾値(水分減少量の目標値)に達したと判定されたら、第6ステップにおいて、当該真空乾燥工程を終了する(真空引きと加熱を終了する)。
これにより、上述の製造方法では、組立体の電池ケース内から所望量(予め設定した水分減少量の目標値=閾値)の水分を除去することができる。
リチウムイオン二次電池の断面図である。 組立体の断面図である。 実施形態の真空乾燥工程を説明する図である。 真空乾燥を開始してからの経過時間と電池ケース内の真空度との相関図である。 積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と電池ケース内の水分減少量との相関図である。 実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の製造方法の流れを示すフローチャート(メインルーチン)である。 実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の製造方法の流れを示すフローチャート(サブルーチン)である。 変形形態の真空乾燥工程を説明する図である。
(実施形態)
まず、本実施形態の製造方法により製造されるリチウムイオン二次電池100について説明する。
リチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、直方体形状の電池ケース110と、正極外部端子121と、負極外部端子131とを備える、角形密閉式のリチウムイオン二次電池である。このうち、電池ケース110は、直方体形状の収容空間をなす金属製の角形収容部111と金属製の蓋部112とを有するハードケースである。電池ケース110(角形収容部111)の内部には、電極体150及び非水電解液140などが収容されている。
電極体150は、シート状の正極155、負極156、及びセパレータ157を扁平形状に捲回した扁平型の捲回電極体である。
正極155は、アルミニウム箔からなる正極集電部材と、この正極集電部材の両面に塗工された正極合材層とを有している。正極合材層は、正極活物質などを含んでいる。
正極155のうち、正極合材層が塗工されている部位を、正極合材層塗工部という。一方、正極合材層を有することなく、正極集電部材のみからなる部位を、正極合材層未塗工部155bという。正極合材層未塗工部155bは、正極155の一方長辺に沿って、正極155の長手方向に帯状に延びている。この正極合材層未塗工部155bは、捲回されて渦巻き状をなし、電極体150の軸線方向(図1において左右方向)一方端部(図1において右端部)に位置している。
また、負極156は、銅箔からなる負極集電部材と、この負極集電部材158の両面に塗工された負極合材層とを有している。負極合材層は、負極活物質などを含んでいる。
負極156のうち、負極合材層が塗工されている部位を、負極合材層塗工部という。一方、負極合材層を有することなく、負極集電部材のみからなる部位を、負極合材層未塗工部156bという。負極合材層未塗工部156bは、負極156の一方長辺に沿って、負極156の長手方向に帯状に延びている。この負極合材層未塗工部156bは、捲回されて渦巻き状をなし、電極体150の軸線方向他方端部(図1において左端部)に位置している。
正極合材層未塗工部155bは、正極接続部122を通じて、正極外部端子121に電気的に接続されている(図1参照)。また、負極合材層未塗工部156bは、負極接続部132を通じて、負極外部端子131に電気的に接続されている。なお、正極外部端子121と正極接続部122とは一体に形成され、正極集電端子部材120を構成している。また、負極外部端子131と負極接続部132とは一体に形成され、負極集電端子部材130を構成している。
セパレータ157は、電気絶縁性を有する樹脂からなるセパレータである。このセパレータ157は、正極155と負極156との間に介在して、これらを電気的に絶縁している。このセパレータ157には、リチウムイオンを有する非水電解液140を含浸させている。
次に、本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。なお、本実施形態では、リチウムイオン二次電池100の製造単位である1ロット(製造ロット)を製造する例について説明する。
まず、図6に示すように、ステップS1(組み立て工程)において、組立体101を形成する。組立体101は、図2に示すように、電池ケース110内に電極体150などが収容されている構造体である。この組立体101は、電池ケース110内に非水電解液140を注入する前の構造体である。
具体的には、まず、負極156、セパレータ157、正極155、及び、セパレータ157を、この順に重なるように捲回する。詳細には、正極155の正極合材層未塗工部155bと負極156の負極合材層未塗工部156bとが、幅方向(図1において左右方向)について互いに反対側に位置するようにして、負極156、セパレータ157、正極155、及びセパレータ157を扁平形状に捲回して、電極体150を形成する。
次いで、蓋部112に、正極集電端子部材120及び負極集電端子部材130を組み付けた構造体を用意する。そして、電極体150の正極合材層未塗工部155bと正極集電端子部材120の正極接続部122とを溶接する。また、電極体150の負極合材層未塗工部156bと負極集電端子部材130の負極接続部132とを溶接する。これにより、蓋部112と電極体150とが、正極集電端子部材120及び負極集電端子部材130を通じて一体となった構造体を形成する。
その後、正極集電端子部材120及び負極集電端子部材130が溶接された電極体150を、角形収容部111内に収容すると共に、蓋部112で角形収容部111の開口を閉塞する。次いで、蓋部112と角形収容部111とを溶接する。これにより、電池ケース110内に電極体150が収容された組立体101が完成する(図2参照)。なお、蓋部112の中央には、蓋部112を貫通する注液孔112bが形成されている。
このようにして、1ロットの組立体101を形成する。
次に、ステップS2(真空乾燥工程)に進み、図3に示す真空乾燥装置1を用いて、組立体101の電池ケース110内を真空引きしながら、組立体101を加熱して、電池ケース110内を乾燥させる。なお、真空乾燥(電池ケース110内を真空引きしながら、組立体101を加熱して、電池ケース110内を乾燥させることをいう。以下同じ)期間中は、一定時間毎(例えば1秒毎)に、電池ケース110内の真空度(内圧)を測定する。
真空乾燥装置1は、図3に示すように、組立体101を加熱するヒータ60と、真空ポンプ10と、真空ポンプ10と組立体101の電池ケース110の注液孔112bとの間を連結する連結管12と、連結管12を通じて電池ケース110内の真空度を測定する真空度測定装置20と、真空乾燥装置1の全体の制御を司る制御装置30とを備える。連結管12の先端部には、吸気ヘッド14が設けられており、この吸気ヘッド14が電池ケース110の注液孔112bの周囲に密着している。
なお、本実施形態では、真空乾燥を行う前に、予め、組立体101の電池ケース110内を乾燥させて電池ケース110内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルについて、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で電池ケース110内を真空引きしながら基準サンプルを加熱したとき(ステップS2と同等の真空乾燥を行ったとき)の、前記真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と電池ケース110内の真空度である基準真空度との相関関係を表す基準相関データを把握しておく。なお、基準相関データは、相関図、相関関係を表すデータマップ、相関式など、相関関係を表すデータであればいずれのデータであっても良い。
換言すれば、予め、組立体101の電池ケース110内を乾燥させて電池ケース110内の水分を0(実質的に0)とした基準サンプルを用意し、この基準サンプルについて、真空乾燥装置1を用いて、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で、電池ケース110内を真空引きしながら基準サンプル(電池ケース110)を加熱する(ステップS2と同等の真空乾燥を行う)と共に、一定時間毎(例えば、1秒毎)に電池ケース110内の真空度(内圧)を測定する。そして、この測定結果に基づいて、基準サンプルについて、真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と電池ケース110内の真空度(基準真空度)との相関データ(基準相関データ)を把握しておく。
なお、組立体101の電池ケース110内の水分とは、電池ケース110内に収容されている電極体150などに含まれる水分も含めた水分をいう。
上述のようにして把握した基準相関データの一例として、相関図(基準曲線Ck)を図4に示す。図4の基準曲線Ckが、基準サンプルについて、真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と電池ケース110内の真空度(基準真空度)との相関関係を表している。なお、基準相関データは、1ロット毎に取得して用いるようにしても良いし、複数ロット毎に取得して複数ロットに共通して用いるようにしても良いし、全てのロットに共通して1つの基準相関データを用いるようにしても良い。
また、基準サンプルは、例えば、次のようにして用意する。具体的には、まず、同一の製造ロットに含まれる(すなわち、同等の製造条件で製造した)組立体101を複数(多数)用意する。例えば、先のステップ1において、1ロット分の組立体101が順に形成されてゆく場合、必要数の組立体101を、既に形成された組立体101の中から選択して用意する。そして、これらの組立体101について、真空乾燥装置1を用いて、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で、総真空乾燥時間(電池ケース110内を真空引きしながら組立体101を加熱する総時間をいう、以下同じ)のみを異ならせて(例えば、1時間ずつ異ならせて)、電池ケース110内を真空引きしながら組立体101を加熱する。
そして、これらの組立体101のそれぞれについて、真空乾燥前後の組立体101の重量差を算出する。この重量差は、各々の組立体101の電池ケース110内から除去された水分量(電池ケース110内の水分減少量)とみなすことができる。また、真空乾燥時間の経過に伴って水分減少量は増加してゆくが、電池ケース110内の水分が無くなった(0になった)後は、水分減少量は変化しなくなる(同一となる)。従って、本実施形態では、水分減少量が互いに同一である(且つ、最も水分減少量が多い)組立体101を、電池ケース110内の水分を0mg(実質的に0mg)とした基準サンプルとみなしている。
ところで、本願発明者が鋭意研究を重ねた結果、組立体101の電池ケース110内を真空乾燥させたとき、「電池ケース110内の真空度が100Paに達した以降において、一定時間t1毎(例えば1秒毎)に測定した電池ケース110内の真空度Psから、前記基準相関データに基づいて(前記真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において)求めた基準真空度Pkを差し引いた真空度差分値(Ps−Pk)」に、前記一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と、電池ケース110内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)との間に相関関係があることを突き止めた。
なお、図4には、ある経過時間tにおける真空度差分値(Ps−Pk)を示している。図4の曲線Csは、ステップS1で形成した組立体101について、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で真空乾燥を行ったときの、真空引き(減圧)を開始してからの経過時間と電池ケース110内の真空度との相関関係を表している。
そこで、本実施形態では、予め、組立体101のサンプルについて、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で電池ケース110内を真空引きしながら組立体101を加熱したときの、「電池ケース110内の真空度が100Paに達した以降において一定時間t1毎に測定した電池ケース110内の真空度Psから、前記基準相関データに基づいて(真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ経過時間において)求めた基準真空度Pkを差し引いた真空度差分値(Ps−Pk)に、前記一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]」と、「電池ケース110内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)」と、の相関関係を表す相関データを把握しておく。なお、相関データは、相関図、相関関係を表すデータマップ、相関式など、相関関係を表すデータであればいずれのデータであっても良い。
また、上記積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と上記水分減少量との相関データは、例えば、次のようにして求めることができる。具体的には、まず、組立体101のサンプルを複数(例えば4つ)用意する。但し、これらのサンプルは、同一の製造ロットに含まれる(すなわち、同等の製造条件で製造した)組立体101である。例えば、先のステップ1において、1ロット分の組立体101が順に形成されてゆく場合、必要数の組立体101を、既に形成された組立体101の中から選択して用意する。同一ロットであるサンプルの電池ケース内には、同量の水分が含まれているとみなすことができる。
次いで、これらのサンプルについて、真空乾燥装置1を用いて、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で、総真空乾燥時間のみを異ならせて(例えば、総真空乾燥時間を、5分、10分、15分、30分と異ならせて)、一定時間t1毎に電池ケース110内の真空度(内圧)を測定しつつ、電池ケース110内を乾燥させる真空乾燥試験を行う。
詳細には、各々のサンプルについて、当該試験開始後、電池ケース110内の真空度(内圧)の測定値が100Paに達したら、当該試験期間中に一定時間t1毎に測定した電池ケース110内の真空度Psから、当該真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において前記基準相関データに基づいて求めた基準真空度Pkを差し引いて、一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)を算出し(図4参照)、これに一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する。さらに、各々のサンプルについて、各々の真空乾燥時間全体にわたって(Ps−Pk)×t1の値を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]を求める。なお、積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]は、図4において、曲線Csと曲線Ckとの間の面積(積分値)に相当する。
さらに、真空乾燥試験後、各々のサンプルについて、真空乾燥前後におけるサンプル重量の差を算出する。そして、この重量差を、真空乾燥によって、各々のサンプルの電池ケース110内から除去された水分量(電池ケース110内の水分減少量)とみなす。
その後、各々のサンプルにおける前記積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]の値と電池ケース110内の水分減少量の値との組のデータを、前記積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]の値を横軸、電池ケース110内の水分減少量の値を縦軸とした座標平面上にプロットする(図5参照)。そして、これらのプロットデータに基づいて、積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と電池ケース110内の水分減少量(真空乾燥開始時からの減少量)との相関関係を表す相関データを求める。
上述のようにして把握した相関データの一例として、相関図を図5に示す。図5の曲線Cbが、組立体101(サンプル)について、ステップS2(真空乾燥工程)と同等の条件で真空乾燥したときの、積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と電池ケース110内の水分減少量との相関関係を表している。なお、相関データは、1ロット毎に取得して用いるようにしても良いし、複数ロット毎に取得して複数ロットに共通して用いるようにしても良いし、全てのロットに共通して1つの相関データを用いるようにしても良い。
また、本実施形態では、真空乾燥を開始する前に、予め、閾値Th(電池ケース110内の水分減少量の目標値)を設定する。具体的には、例えば、次のようにして閾値Thを設定する。
まず、ステップS1で形成した当該製造ロットの組立体101について、電池ケース110内に含まれている総水分量を把握する。例えば、当該ロットの組立体101を真空乾燥させて前述した基準サンプルを作製した場合は、当該組立体101の真空乾燥前後の重量差を、電池ケース110内に含まれていた総水分量とみなすことができる。なお、同一ロットである組立体101の電池ケース110内には、同量の水分が含まれているとみなすことができる。同等の製造条件で製造されているからである。
また、真空乾燥後の電池ケース110内に残留する水分量(真空乾燥後における電池ケース110内の残留水分量の目標値)を決定する。電池ケース110内の残留水分量は0(実質的に0)にするのが理想であるが、残留水分量を0にするには多大な時間が必要となり、製造効率が悪くなる。このため、ある程度の量の水分(電池性能にほとんど影響がないといえる量の水分)が電池ケース110内に残留することを許容し、この許容範囲内で残留水分量を決定するのが好ましい。
そして、前述のように把握した「電池ケース110内に含まれている総水分量」から、上述の「残留水分量」を差し引いた値を、閾値Th(電池ケース110内の水分減少量の目標値)として設定する。このようにして予め設定した閾値Thは、真空乾燥装置1の制御装置30のROM(図示なし)に記憶させておく。
また、前述の基準相関データ、及び、積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と電池ケース内の水分減少量との相関データについても、制御装置30のROM(図示なし)に記憶させておく。
ところで、ステップS1で形成した組立体101の電池ケース110内に含まれている総水分量は、製造ロット間で異なる場合がある。このため、ステップS2における電池ケース110内の水分減少量の目標値、すなわち閾値Thは、製造ロット毎に設定するのが好ましい。本実施形態では、閾値Thを製造ロット毎に設定することで、各ロットにおいて、残留水分量を一定にすることが可能となる。すなわち、全ロットにおいて残留水分量を一定値Wrに定め、各ロットにおける電池ケース110内に含まれている総水分量Wsに応じて、真空乾燥後の残留水分量が一定値Wrになるように閾値Thを算出する(Th=Ws−Wr)ことで、真空乾燥後の残留水分量を、全ロット(全ての組立体101)において一定にすることができる。
前述のような設定をした後、図3に示す真空乾燥装置1を用いて、組立体101の電池ケース110内を真空引きしながら、組立体101を加熱して、電池ケース110内を乾燥させる。なお、真空乾燥期間中は、真空度測定装置20により、一定時間t1毎(例えば1秒毎)に、電池ケース110内の真空度(内圧)を測定する。
具体的には、図7に示すように、ステップS21において、真空乾燥を開始する。具体的には、制御装置30が、真空ポンプ10を駆動させて、所定の条件(予め設定した条件)で電池ケース110内を真空引きすることを開始させると共に、ヒータ60の電源をONにして、所定の条件(予め設定した条件)で組立体101を加熱することを開始させる。なお、制御装置30は、ヒータ60の温度(従って、組立体101への加熱温度)を一定とする制御を行う。これと同時に、制御装置30は、真空度測定装置20により、一定時間t1毎(例えば1秒毎)に、電池ケース110内の真空度(内圧)を測定させ、この測定値を入力することを開始する。
次いで、ステップS22に進み、制御装置30は、電池ケース110内の真空度の測定値が100Paに達したか否かを判定する。測定値が100Paに達していない(NO)と判定されたら、一定時間t1経過後、再び、電池ケース110内の真空度の測定値が100Paに達したか否かを判定する。このようにして、測定値が100Paに達したと判定されるまで、一定時間t1毎(例えば1秒毎)に、ステップS22の処理を繰り返し行う。
ステップS22において、電池ケース110内の真空度の測定値が100Paに達した(YES)と判定されたら、ステップS23に進み、制御装置30は、一定時間t1毎に測定した電池ケース110内の真空度Psから、当該真空度Psを測定したときの真空引きを開始してからの経過時間と同じ前記経過時間において基準相関データに基づいて求めた基準真空度Pkを差し引いて、一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)を算出し(図4参照)、これに一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する。
次いで、ステップS24に進み、制御装置30は、算出した前記(Ps−Pk)×t1を積算する。すなわち、これまでに算出した前記(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]を求める。具体的には、ステップS23において(Ps−Pk)×t1が算出される度に、これを積算(加算)してゆき、これまでに算出された(Ps−Pk)×t1の総和を求める。
次に、ステップS25に進み、制御装置30は、予め把握しておいた(ROMに記憶されている)「積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]と電池ケース110内の水分減少量との相関データ(図5参照)」に基づいて、ステップ24で算出された積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]から、電池ケース110内の水分減少量を求める。
その後、ステップS26に進み、制御装置30は、ステップS25で求めた水分減少量が、予め設定した(ROMに記憶されている)閾値Thに達したか否かを判定する。閾値Thに達していない(NO)と判定した場合は、ステップS23に戻り、前述の一連の処理を行う。
その後、ステップS26において、水分減少量が閾値Thに達したと判定したら、ステップS27に進み、真空乾燥を終了する。具体的には、制御装置30が、真空ポンプ10の駆動を停止させて電池ケース110内の真空引きを終了させると共に、ヒータ60の電源をOFFにして組立体101への加熱を終了させる。さらに、制御装置30は、真空度測定装置20による電池ケース110内の真空度(内圧)の測定を終了させる。
このようにして、本実施形態の製造方法では、組立体101の電池ケース110内から所望量(予め設定した水分減少量の目標値=閾値Th)の水分を除去することができる。
しかも、本実施形態では、製造ロット毎に、閾値Th(電池ケース110内の水分減少量の目標値)を設定して、上述の真空乾燥工程(ステップS21〜S27)を行う。これにより、ステップS1で形成される組立体101の電池ケース110内に含まれている総水分量が製造ロット間で異なっていても、真空乾燥工程(ステップS21〜S27)後の電池ケース110内の水分量を一定に揃えることができる。
ステップS2の処理(ステップS21〜S27の処理)が終了すると、図6に示すように、ステップS3(注液工程)に進み、電池ケース110の注液孔112bを通じて、電池ケース110内に非水電解液140を注入する。次いで、注液孔112bを注液蓋114で封止する(図1参照)。その後、初期充電などの所定の処理を行うことで、リチウムイオン二次電池100が完成する。
なお、本実施形態のステップS22が第1ステップに相当する。また、本実施形態のステップS23が第2ステップに相当する。また、本実施形態のステップS24が第3ステップに相当する。また、本実施形態のステップS25が第4ステップに相当する。また、本実施形態のステップS26が第5ステップに相当する。また、本実施形態のステップS27が第6ステップに相当する。
(変形形態)
次に、本発明の変形形態について説明する。本変形形態は、実施形態と比較して、ステップS2(真空乾燥工程)で用いる真空乾燥装置が異なり、その他については同様である。従って、ここでは、実施形態と異なる点を中心に説明し、同様な点については説明を省力または簡略化する。
本変形形態の真空乾燥装置201は、図8に示すように、実施形態の真空乾燥装置1(図3参照)と比較して、組立体101を収容する真空チャンバー50を備えている点が異なっている。本変形形態では、組立体101を真空チャンバー50内に配置し、連結管12の吸気ヘッド14を真空チャンバー50の通気孔50bの周囲に密着させた状態で、ステップS2(真空乾燥工程)の処理を行う。これにより、真空ポンプ10によって真空チャンバー50を通じて電池ケース110内を真空引きしながら、ヒータ60によって組立体101を加熱して、電池ケース110内を乾燥させることができる。また、真空乾燥期間中は、真空度測定装置20により、一定時間毎(例えば1秒毎)に、電池ケース110内の真空度(真空チャンバー50内の真空度に等しい)を測定する。
本変形形態の真空乾燥装置201を用いて、実施形態と同様にステップS2の処理(ステップS21〜S27の処理)を行うことで、組立体101の電池ケース110内から所望量(予め設定した水分減少量の目標値=閾値Th)の水分を除去することができる。
さらに、製造ロット毎に、閾値Th(電池ケース110内の水分減少量の目標値)を設定して、前述の真空乾燥工程(ステップS21〜S27)を行うことで、ステップS1で形成される組立体101の電池ケース110内に含まれている総水分量が製造ロット間で異なっていても、真空乾燥工程(ステップS21〜S27)後の電池ケース110内の水分量を一定に揃えることができる。
以上において、本発明を実施形態及び変形形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
1,201 真空乾燥装置
10 真空ポンプ
20 真空度測定装置
30 制御装置
60 ヒータ
100 リチウムイオン二次電池
101 組立体
110 電池ケース
112 蓋部
112b 注液孔
140 非水電解液
150 電極体
155 正極
156 負極
157 セパレータ
Ck 基準曲線(基準相関データ)
Ps 真空度(測定値)
Pk 基準真空度
Th 閾値

Claims (1)

  1. 正極、負極、及び、セパレータを有する電極体と、
    前記電極体を収容する電池ケースと、
    非水電解液と、を有する
    リチウムイオン二次電池の製造方法において、
    前記電池ケース内に前記電極体を収容してなる組立体を形成する組み立て工程と、
    前記組立体の前記電池ケース内を真空引きしながら、前記電池ケース内の真空度を測定しつつ、前記組立体を加熱して、前記電池ケース内を乾燥させる真空乾燥工程と、
    前記電池ケース内を乾燥させた後、前記電池ケース内に前記非水電解液を注入する注液工程と、を備え、
    予め、前記組立体の前記電池ケース内を乾燥させて前記電池ケース内の水分を0とした基準サンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で前記電池ケース内を真空引きしながら前記基準サンプルを加熱したときの、前記真空引きを開始してからの経過時間と前記真空度である基準真空度との相関関係を表す基準相関データを把握しておき、
    さらに、前記組立体のサンプルについて、前記真空乾燥工程と同等の条件で前記電池ケース内を真空引きしながら前記サンプルを加熱したときの、前記真空度が100Paに達した以降において一定時間毎に測定した前記サンプルの真空度から前記基準相関データに基づいて求めた前記基準真空度を差し引いた真空度差分値に、前記一定時間を乗じた値(真空度差分値×一定時間)を積算した積算値と、前記電池ケース内の水分減少量と、の相関関係を表す相関データを予め把握しておき、
    前記真空乾燥工程は、
    前記電池ケース内の真空度の測定値が100Paに達したか否かを判定する第1ステップと、
    前記電池ケース内の真空度の測定値が100Paに達したと判定されたら、一定時間t1毎に測定した前記電池ケース内の真空度Psから、前記基準相関データに基づいて求めた前記基準真空度Pkを差し引いて、前記一定時間t1毎の真空度差分値(Ps−Pk)を算出し、これに前記一定時間t1を乗じた値(Ps−Pk)×t1を算出する第2ステップと、
    これまでに算出した前記(Ps−Pk)×t1を積算した積算値Σ[(Ps−Pk)×t1]を求める第3ステップと、
    予め把握しておいた前記積算値と前記水分減少量との前記相関データに基づいて、前記第3ステップで求めた前記積算値から水分減少量を求める第4ステップと、
    前記第4ステップで求めた前記水分減少量が、予め設定した閾値に達したか否かを判定する第5ステップと、
    前記第5ステップにおいて前記水分減少量が前記閾値に達したと判定されたら、当該真空乾燥工程を終了する第6ステップと、を備える
    リチウムイオン二次電池の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018185899A (ja) * 2017-04-24 2018-11-22 トヨタ自動車株式会社 密閉型電池の製造方法
CN114111228A (zh) * 2021-06-16 2022-03-01 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种锂电池快速烘干方法

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