JP2018184358A - プライミング後の種子の生存率維持剤及び生存率維持方法 - Google Patents

プライミング後の種子の生存率維持剤及び生存率維持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】種子の発芽率を維持しながら、種子の生存率を維持させることができる種子の生存率維持剤及び生存率維持方法の提供。【解決手段】ブラシノステロイド合成阻害剤を含む、種子の生存率維持剤。ブラシノステロイド合成阻害剤を含むプライミング液を種子に吸収させる工程と、吸水後の種子を乾燥する工程を含む、種子の生存率維持方法。ブラシノステロイド合成阻害剤を吸収した種子。【選択図】図2

Description

本発明は、プライミング後の種子の生存率を維持することができる化合物及び該化合物を用いた種子の生存率維持方法に関する。
一般的に、種子の保存は乾燥条件下で行われるが、採種後の時間が経過するに伴い種子の発芽率は低下する。また、採種後の種子は、それぞれ休眠性が異なるため、同時に播種しても発芽時期が揃わない。
そこで、播種前の種子にプライミング処理(一定条件下での吸水及び乾燥処理)を施し、種子の発芽率を向上させ、発芽時期を揃える方法がとられている(非特許文献1、2)。
しかしながら、プライミング処理を施すことにより、一時的な吸水を経た種子の発芽率は向上するものの、種子を保存した際の種子寿命(種子が発芽できる期間)が短くなる欠点があった(非特許文献3)。
Varierl, A., Vari, A. K., & Dadlani, M.,"The subcellular basis of seed priming",Current Science,2010年, Vol. 99,No. 4,p. 450-456 Paparella S, Araujo SS, Rossi G, Wijayasinghe M, Carbonera D, Balestrazzi A,"Seed priming: state of the art and new perspectives", Plant Cell Reports, 2015年,Vol. 34, p. 1281-93 Liu, Y., Bino, R. J., van der Burgz, W. J., Groot, S. P. C., & Hilhorst, H. W. M., "Effects of osmotic priming on dormancy and storability of tomato (Lycopersicon esculentum Mill.) seeds", Seed Science Research, 1996年,Vol. 6, p. 49-55
従って、本発明の目的は、プライミングを経ても、種子の生存率を維持させることができる種子の生存率維持剤及び生存率維持方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、プライミング処理において、特定の化合物を含む液に種子を浸漬させることにより、上述した課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次の発明を提供するものである。
〈1〉
ブラシノステロイド合成阻害剤を含む、種子の生存率維持剤。
〈2〉
前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、〈1〉記載の種子の生存率維持剤。
〈3〉
ブラシノステロイド合成阻害剤を含むプライミング液を種子に吸収させる工程と、
吸水後の種子を乾燥する工程とを含む、種子の生存率維持方法。
〈4〉
プライミング液のブラシノステロイド合成阻害剤の濃度が2〜100μMである、〈3〉に記載の種子の生存率維持方法。
〈5〉
前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、〈3〉又は〈4〉に記載の種子の生存率維持方法。
〈6〉
ブラシノステロイド合成阻害剤を吸収した種子。
〈7〉
前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、〈6〉に記載の種子。
本発明によれば、プライミングを経ても、種子の生存率を維持させることができる。
水でプライミング処理を行った場合のシロイヌナズナ種子の発芽率(a)と生存率(b)を表すグラフである。 ブラシノステロイド合成阻害剤存在下でプライミング処理を行った場合のシロイヌナズナ種子の生存率を表すグラフである。 ブラシノステロイド存在下でプライミング処理を行った場合のシロイヌナズナ種子の生存率を表すグラフである。
《種子の生存率維持剤》
〈ブラシノステロイド合成阻害剤〉
本発明の種子の生存率維持剤は、ブラシノステロイド合成阻害剤を含む。
本発明で用いられるブラシノステロイド合成阻害剤としては、ブラシノステロイドの合成を阻害するものであれば特に限定されないが、具体的には特開2003−113008号公報に記載された下記式(1)〜(4)で表される化合物又はその塩が例示できる。
式(1)で表される化合物は次の通りである。
式(1)中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基又は置換基を有してもよいフェニル基を示し、Rは置換基を有してもよいフェニル基を示す。
式(1)中のRで表される炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を挙げることができる。これらのうち、メチル基及びエチル基が好ましい。
式(1)中のRで表される炭素数1〜6のアルキル基は、炭素数3〜6の分岐鎖状のアルキル基、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基等のかさ高いアルキル基が好ましい。
式(1)中のR又はRで表されるフェニル基が置換基を有する場合、その置換基の種類、個数、又は結合位置は特に限定されない。例えば、1個ないし3個、好ましくは1個又は2個程度の置換基を有し、2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。フェニル基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(シクロプロピル基等)、ハロゲン化アルキル基(トリフルオロメチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、アルカノイル基(アセチル基等)、アロイル基(ベンゾイル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)、アリール基(フェニル基等)、ヘテロアリール基(ピリジル基等)、ヘテロ環基(ピロリジニル基等)、水酸基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等が好ましい。
式(1)で表される化合物としては、4−(4−クロロフェニル)−2−フェニル−3−(1,2,4−トリアゾイル)ブタン−2−オール又はその塩が特に好ましい。
次に、式(2)で表される化合物は次の通りである。
式(2)中、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示し、R13は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数2〜6のアルコキシアルキル基を示し、R14は置換基を有してもよいフェニル基を示し、Xは単結合又は−CH−を示す。
式(2)中のR11、R12又はR13で表される炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等を挙げることができる。
式(2)中のR13で表される炭素数2〜6のアルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基等を挙げることができる。
これらのうち、R11及びR12が水素原子であり、R13がエチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状アルキル基である場合が好ましい。
式(2)中のR14で表されるフェニル基が置換基を有する場合、その置換基の種類、個数、又は結合位置は特に限定されない。例えば、1個ないし3個、好ましくは1個又は2個程度の置換基を有し、2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
フェニル基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(シクロプロピル基等)、ハロゲン化アルキル基(トリフルオロメチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、アルカノイル基(アセチル基等)、アロイル基(ベンゾイル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)、アリール基(フェニル基等)、ヘテロアリール基(ピリジル基等)、ヘテロ環基(ピロリジニル基等)、水酸基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基及び水酸基が好ましく、ハロゲン原子及びハロゲン化アルキル基がより好ましい。
式(2)中のR14で表される置換フェニル基としては、例えば、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、4−トリイル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、3−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、4−ブロモ−2−クロロフェニル基等を挙げることができる。これらのうち、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェニル基が好ましい。
式(2)で表される化合物としては、R11及びR12が水素原子であり、R13がn−プロピル基であり、R14が4−トリフルオロメチルフェニル基であり、かつXが単結合である化合物並びにR11及びR12が水素原子であり、R13がn−プロピル基であり、R14が4−ブロモフェニル基であり、かつXが単結合である化合物が特に好ましい。
次に、式(3)で表される化合物は次の通りである。
式(3)中、R21は炭素数2〜6のアルケニル基又は置換基を有してもよいフェニル基を示し、R22及びR23はそれぞれ独立に置換基を有してもよいフェニル基を示す。
式(3)中のR21で表される炭素数2〜6のアルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよく、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基等を挙げることができる。
式(3)中のR21、R22又はR23で表されるフェニル基が置換基を有する場合、その置換基の種類、個数、又は結合位置は特に限定されない。例えば、1個ないし3個、好ましくは1個又は2個程度の置換基を有し、2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
フェニル基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(シクロプロピル基等)、ハロゲン化アルキル基(トリフルオロメチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、アルカノイル基(アセチル基等)、アロイル基(ベンゾイル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)、アリール基(フェニル基等)、ヘテロアリール基(ピリジル基等)、ヘテロ環基(ピロリジニル基等)、水酸基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、ハロゲン原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基等が好ましい。
式(3)中のR22で表される置換フェニル基としては、2,4−ジフルオロフェニル基等を挙げることができ、R23で表される置換フェニル基としては、4−クロロフェニル基等を挙げることができる。
式(3)で表される化合物としては、6−(4−クロロフェニル)−4−フェニル−5−(1,2,4−トリアゾイル)ヘキセ−1エン−4−オール又はその塩が特に好ましい。
最後に、式(4)で表される化合物は次の通りである。
式(4)中、R31及びR32はそれぞれ独立に置換基を有してもよいフェニル基を示し、Xは単結合又は−CH−を示す。
式(4)のR31及びR32で表されるフェニル基が置換基を有する場合、その置換基の種類、個数、又は結合位置は特に限定されない。例えば、1個ないし3個、好ましくは1個又は2個程度の置換基を有し、2個以上の置換基を有する場合には、それらは同一でも異なっていてもよい。
フェニル基上の置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子)、アルキル基(メチル基、エチル基等)、シクロアルキル基(シクロプロピル基等)、ハロゲン化アルキル基(トリフルオロメチル基等)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基等)、アミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル基等)、アルカノイル基(アセチル基等)、アロイル基(ベンゾイル基等)、アラルキル基(ベンジル基等)、アリール基(フェニル基等)、ヘテロアリール基(ピリジル基等)、ヘテロ環基(ピロリジニル基等)、水酸基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができるが、これらに限定されない。これらのうち、ハロゲン原子及びアルコキシ基が好ましく、塩素原子、フッ素原子及びメトキシ基がより好ましい。
式(4)のR31及びR32で表される置換フェニル基としては、例えば、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、3,4−ジクロロフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−フルオロ−4−トリフルオロメチル基、2−フルオロ−5−メトキシフェニル基等を挙げることができる。
式(4)で表される化合物としては、R31がフェニル基であり、R32がp−クロロフェニル基であり、かつXが単結合である化合物が特に好ましい。
上記式(1)〜(4)で表される化合物は基本骨格中に不斉炭素原子を有する場合があり、置換基の種類に応じて、さらに1個又は2個以上の不斉炭素原子を有する場合がある。これらの不斉炭素原子に基づく純粋な形態の光学活性体又はジアステレオ異性体のほか、任意の異性体混合物(例えば、2以上のジアステレオ異性体の混合物)又はラセミ体などをブラシノステロイド合成阻害剤として用いてもよい。
また、上記式(1)〜(4)で表される化合物の塩の種類は特に限定されず、酸付加塩又は置換基の種類に応じて塩基付加塩を形成することもある。塩の種類としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩;アンモニウム塩;塩酸、硫酸等の無機酸類との塩;p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、酒石酸等の有機酸類との塩;トリエチルアミンなどの有機アミンとの塩;グリシン等のアミノ酸との塩を挙げることができる。
上記式(1)〜(4)で表される化合物又はその塩の製造方法及びそれらのブラシノステロイド合成阻害剤としての作用は、それぞれ特開2000−53657号公報、特開2001−247413号公報、特開2001−247553号公報及び特開2001−247412号公報に具体的かつ詳細に記載されている。これらの4つの明細書の開示の全てを参照として本明細書の開示に含める。
本発明の種子の生存率維持剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、公知のプライミング液に含まれる成分、例えば、塩化ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウム、リン酸カリウム、塩化マグネシウム及び硫酸マグネシウム等の無機塩;ポリエチレングリコール等を含んでいてもよい。
本発明の種子の生存率維持剤は使用時に水と混合し、水溶液として種子に用いることが好ましい。水と混合する前に、種子の生存率維持剤を予め少量のジメチルスルホキシド等の有機溶媒に溶解し、水で希釈して水溶液としてもよい。該水溶液の種子の生存率維持剤の濃度は、植物の種類によって適宜調整することは可能であるが、2〜100μMであることが好ましく、4〜70μMであることがより好ましく、5〜50μMであることがさらに好ましい。
〈種子〉
本発明に用いられる種子は特に限定されないが、アブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子が好ましい。
アブラナ科の植物としては、シロイヌナズナ、ナズナ、カラシナ、タカナ、ターサイ、ケール、カリフラワー、キャベツ、メキャベツ、コールラビ、ブロッコリー、アブラナ、ミズナ、カブ、ノザワナ、コマツナ、ハクサイ、チンゲンサイ、ハボタン、ルッコラ、ダイコン、ワサビ等が挙げられる。ナス科の植物としては、ジャガイモ、トマト、ナス、ピーマン、トウガラシ、シシトウ等が挙げられる。ウリ科の植物としては、スイカ、メロン、カボチャ、キュウリ、ニガウリ等が挙げられる。マメ科の植物としては、ダイズ、インゲンマメ、ソラマメ、エンドウ、ラッカセイ等が挙げられる。
《種子の生存率維持方法》
本発明の種子の生存率維持方法では、採種後の種子に対して、本発明の種子の生存率維持剤を含む水溶液を用いて、プライミング処理を行う。プライミング液を本発明の種子の生存率維持剤を含む水溶液とすることで、プライミング後の生存率を維持することができる。
〈プライミング液の調製〉
プライミング液として、ブラシノステロイド合成阻害剤を含む水溶液を調製する。ブラシノステロイド合成阻害剤としては、上述したものが使用できる。ブラシノステロイド合成阻害剤を、予め少量のジメチルスルホキシド等の有機溶媒に溶解し、水で希釈して水溶液とする。
プライミング液のブラシノステロイド合成阻害剤の濃度は、植物の種類によって適宜調整することは可能であるが、2〜100μMであることが好ましく、4〜70μMであることがより好ましく、5〜50μMであることがさらに好ましい。
〈プライミング処理〉
このようにして調製したプライミング液を用いて採種後の種子にプライミング処理を行う。プライミング処理の条件は、種子の種類に応じた常法で行なえばよい。また、本発明の種子の生存率維持方法において、プライミング処理を行う前に、採種後の種子に常法の消毒処理をおこなってもよい。
例えば、シロイヌナズナの種子を用いた場合、プライミング処理の条件は次の通りである。
(1)暗条件での吸水
シロイヌナズナの種子およそ200粒(約10μL)に、プライミング液100〜200μL、好ましくは150μLを加える。シロイヌナズナの種子およそ200粒に対して、プライミング液の容積が50μLより少ないと十分に吸水できないおそれがある。
種子とプライミング液との接触方法としては、容器に種子とプライミング液を入れて容器内で種子をプライミング液に浸漬させる方法が挙げられる。また、プライミング液を吸収させた紙、布、樹脂等の吸水体を介して種子を吸水させる方法でもよい。
そして、0〜4℃、好ましくは4℃の暗所で3日間静置する。
(2)明条件での吸水
次に、(1)の処理後の種子を20〜28℃、好ましくは22℃の明所に移し、12時間静置する。
(3)乾燥
次に、(2)の処理後の種子を乾燥する。乾燥方法としては、ろ紙等の上に(2)の種子を移し、風通しのよいところ、例えばクリーンベンチ内で、室温で12時間程通風させればよい。
以下、実施例を示し、本願発明を更に詳細に説明するが、本願発明は下記の例に制限されるものではない。
〈種子〉
本発明で使用したシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の野生型(Col−0)の種子は、Arabidopsis Biological Resource Centerから入手した。
《水でプライミング処理を行った場合、種子の発芽率と生存率に及ぼす影響》
〈参考例1〉
・種子の消毒
シロイヌナズナの野生型(Col−0)の種子およそ200粒を、種子消毒液[5%(v/v)次亜塩素酸及び0.05%(v/v)Tween 20を含む脱イオン水]に5分間、22℃で浸したのち、脱イオン水で種子表面の洗浄を行った。
・種子のプライミング
消毒後の種子およそ200粒を1.5mL容チューブに入れた。脱イオン水150μLを該チューブに加え、4℃の暗所で3日間種子に吸水させた。その後、該チューブを22℃の明所に移し、12時間吸水させた。吸水後の種子をろ紙を敷いた35mmシャーレに移し、蓋を開けた状態でクリーンベンチ内で12時間通風させ、種子の乾燥を行った。
・発芽試験
乾燥した種子を、0.8%の寒天を含む1/2濃度のムラシゲスクーグ培地(MS培地)に、50粒ずつ3反復で播種した。
播種後の種子は、22℃の明所に静置した。
種子のプライミング後0〜7日後において、種皮からの幼根の突出及び緑化した子葉が展開した個体数の割合から発芽率を算出した。結果を図1(a)に示す。
・種子の劣化処理
次に、プライミング処理後の種子に劣化処理(CDT;controlled deterioration treatment)を施し、種子の生存率を算出した。
シロイヌナズナの種子を自然劣化させた場合の種子寿命(発芽できる期間)は2年程であるため、劣化処理は、種子の寿命を迅速に評価し、予測するために通常用いられる手法である。
具体的には、プライミング後の乾燥した種子200粒程度を1.5 mLチューブに入れ、蓋を開けた状態で、タイトボックスに入れた。さらに、飽和塩化カリウム水溶液が入ったシャーレを、蓋を開けた状態で、種子と同じタイトボックス内に置き、タイトボックスを密閉した。密閉したタイトボックスを37℃に移すと、タイトボックス内の相対湿度がおよそ80%となるため、この状態で種子を0〜20日間保存し、劣化させた。
・種子の生存率の算出
劣化処理後の種子を、0.8%の寒天を含む1/2濃度のムラシゲスクーグ培地(MS培地)に、50粒ずつ3反復で播種した。
播種後の種子は、22℃の明所に静置した。
播種後7日目の時点で、健全な子葉の緑化及び展開を確認できた個体数の割合から、種子の生存率を算出した。結果を図1(b)に示す。
〈参考例2〉
参考例1において、種子のプライミング処理を行わなかった以外は参考例1と同様にして、種子の発芽率及び劣化処理後の生存率を算出した。結果をそれぞれ図1(a)・(b)に示す。
プライミング処理を行った参考例1の種子は、プライミング処理から1.5日経過時には82%もの発芽率を示したのに対して、プライミング処理を行わなかった参考例2の種子は、プライミング処理から1.5日経過時の発芽率は7%に留まった。
以上の条件でプライミング処理を行うことにより、シロイヌナズナの種子の発芽が促進されることがわかった。
一方、劣化処理後の種子の生存率をみると、プライミング処理を行わなかった参考例2の種子は、劣化処理期間が3日間では生存率がほとんど低下せず、劣化処理期間が7日間でも80%以上の生存率を示したのに対して、プライミング処理を行った参考例1の種子は、劣化処理期間が3日間で生存率が40%に低下し、さらに劣化処理期間を7日間とすると生存率は0%であった。
以上より、シロイヌナズナの種子は単に水のみでプライミング処理を行った場合、種子の発芽率は向上するものの、種子の生存率が低下することを確認した。
《ブラシノステロイド合成阻害剤存在下でプライミング処理を行った場合、種子の発芽率と生存率に及ぼす影響》
・プライミング液の調製
ブラシノステロイド合成阻害剤として、以下の構造で表されるブラシナゾール(Brz)を用いて、プライミング液を調製した。また、参照実験用に、以下の構造で示される24−エピブラシノリド(EBR)を用いてプライミング液を調製した。
・ブラシナゾール(Brz):TCI社製、商品名ブラシナゾール
・24−エピブラシノリド(EBR):シグマアルドリッチ社製、商品名Epibrassinolide
表1に示す濃度の200倍濃度のBrzのジメチルスルホキシド(DMSO)溶液を調製し、脱イオン水で1/200に希釈し、プライミング液A〜Dを調製した。
同様に、表1に示す濃度の200倍濃度のEBRのDMSO溶液を調製し、脱イオン水で1/200に希釈し、プライミング液E〜Gを調製した。
また、0.5%(v/v)DMSO水溶液をプライミング液Hとした。
〈実施例1〉プライミング液Aを用いたプライミング処理
・種子の消毒
シロイヌナズナの野生型(Col−0)の種子およそ200粒を、種子消毒液[5%(v/v)次亜塩素酸及び0.05%(v/v)Tween 20を含む脱イオン水]に5分間、22℃で浸したのち、脱イオン水で種子表面の洗浄を行った。
・種子のプライミング
消毒後の種子およそ200粒を1.5mL容チューブに入れた。プライミング液A150μLを該チューブに加え、4℃の暗所で3日間種子に吸水させた。その後、該チューブを22℃の明所に移し、12時間吸水させた。吸水後の種子をろ紙を敷いた35mmシャーレに移し、蓋を開けた状態でクリーンベンチ内で12時間通風させ、種子の乾燥を行った。
・種子の劣化処理
プライミング後の乾燥した種子200粒程度の種子が入った1.5mLチューブを、蓋を開けた状態で、タイトボックスに入れた。さらに、飽和塩化カリウム水溶液が入ったシャーレを、蓋を開けた状態で、種子と同じタイトボックス内に置き、タイトボックスを密閉した。密閉したタイトボックスを37℃に移すと、タイトボックス内の相対湿度がおよそ80%となるため、この状態で種子を3日間保存し、劣化させた。
・種子の生存率の算出
劣化処理後の種子を、0.8%の寒天を含む1/2濃度のムラシゲスクーグ培地(MS培地)に、50粒ずつ3反復で播種した。
播種後の種子は、22℃の明所に静置した。
播種後7日目の時点で、健全な子葉の緑化及び展開を確認できた個体数の割合から、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
〈実施例2〉プライミング液Bを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Bとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
〈実施例3〉プライミング液Cを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Cとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
〈実施例4〉プライミング液Dを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Dとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
〈比較例1〉プライミング液Hを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Hとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
〈参考例3〉プライミング処理なし
実施例1において、種子のプライミング処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図2に示す。
《ブラシノステロイド存在下でプライミング処理を行った場合、種子の発芽率と生存率に及ぼす影響》
〈参考例4〉プライミング液Eを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Eとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図3に示す。
〈参考例5〉プライミング液Fを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Fとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図3に示す。
〈参考例6〉プライミング液Gを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Gとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図3に示す。
〈比較参考例1〉プライミング液Hを用いたプライミング処理
プライミング処理におけるプライミング液Aをプライミング液Hとした以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図3に示す。
〈参考例7〉プライミング処理なし
実施例1において、種子のプライミング処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして、種子の生存率を算出した。結果を図3に示す。
ブラシノステロイド合成阻害剤であるBrzを含むプライミング液、特にBrz濃度が5μM以上のプライミング液を用いてプライミング処理を行った場合、種子の生存率が増加した。
一方、ブラシノステロイドであるEBRを含むプライミング液を用いてプライミング処理を行った場合、EBR濃度の増加に伴い、種子の生存率が低下した。

Claims (7)

  1. ブラシノステロイド合成阻害剤を含む、種子の生存率維持剤。
  2. 前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、請求項1に記載の種子の生存率維持剤。
  3. ブラシノステロイド合成阻害剤を含むプライミング液を種子に吸収させる工程と、
    吸水後の種子を乾燥する工程とを含む、種子の生存率維持方法。
  4. プライミング液のブラシノステロイド合成阻害剤の濃度が2〜100μMである、請求項3に記載の種子の生存率維持方法。
  5. 前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、請求項3又は4に記載の種子の生存率維持方法。
  6. ブラシノステロイド合成阻害剤を吸収した種子。
  7. 前記種子がアブラナ科、ナス科、ウリ科又はマメ科の植物の種子である、請求項6に記載の種子。
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