JP2018183860A - Mems素子、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
Description
また、素子基板と蓋基板とを一括して真空雰囲気(減圧雰囲気)で封止するためには、技術難度が高く、装置が大掛かりとなり、製造コストが高くなるという課題もあった。
[MEMS素子]
先ず、第1実施形態に係るMEMS素子1について、図1、図2A、図2Bおよび図2Cを参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係るMEMS素子1の構成を示す概略平面図であり、図2Aは、図1に示すP1−P1線における概略断面図であり、図2Bは、図2AのQ1部の拡大図であり、図2Cは、図2AのQ2部の拡大図である。なお、図1において、MEMS素子1の内部の構成を説明する便宜上、蓋部5を取り外した状態を図示している。また、図2A、図2Bおよび図2Cにおいて、断面の背景を示す線は省略されている。
蓋部5は、単結晶シリコン等で構成され、SOI基板10側に開口するキャビティー7を有している。蓋部5のキャビティー7が設けられた側の面がSOI基板10の素子20が形成されている側の面に接合されている。
また、素子20の蓋部5側の面には、素子20の所定の領域に配設されたシリコン酸化膜である素子調整層30と、素子調整層30の少なくとも一部を覆う圧電駆動部40と、が設けられている。
ポリシリコン膜41は、不純物がドープされていないポリシリコンで構成され、例えば、アモルファスシリコンで構成されても良い。本実施形態において、ポリシリコン膜41は、素子20上に配設されている素子調整層30を覆うように設けられている。このように、ポリシリコン膜41と素子20との間に素子調整層30があることによって、ポリシリコン膜41が、圧電駆動部40の周囲のシリコン酸化膜のエッチングから素子調整層30を保護することができる。
第2の封止孔62内には、スパッタ層からなる配線電極56が配設され、配線電極56に積層するメッキ層からなる配線電極58が配設されている。なお、本実施形態において、2つの第1の封止孔60を配設しているが、これに限定されることはなく、1つ以上であれば良い。
次に、本実施形態に係るMEMS素子1の製造工程について、図3A〜図3Qを参照して説明する。
図3A〜図3Qは、本実施形態に係るMEMS素子1の製造工程を示す図1のP1−P1線の位置に相当する概略断面図である。なお、断面の背景を示す線は省略されている。
[MEMS素子]
次に、本発明の第2実施形態に係るMEMS素子1aについて、図4を参照して説明する。
図4は、第2実施形態に係るMEMS素子1aの構成を示す図1のP1−P1線の位置に相当する概略断面図である。なお、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成には、同一の符号を附してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のMEMS素子1aは、図4に示すように、シリコン層11とBOX層12とに配設された第2の配線用貫通孔54aおよび第2の封止孔62aがシリコン層11およびBOX層12の表面シリコン層13を支持する面と対向する面に向かって広がるテーパー部を有している。本実施形態では、テーパー部がシリコン層11とBOX層12とに設けられているが、シリコン層11だけでも構わない。また、シリコン層11の途中から設けられていても構わない。
[MEMS素子]
次に、本発明の第3実施形態に係るMEMS素子1bについて、図5を参照して説明する。
図5は、第3実施形態に係るMEMS素子1bの構成を示す図2AのQ2部の位置に相当する概略断面の拡大図である。なお、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成には、同一の符号を附してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のMEMS素子1bは、図5に示すように、配線電極56bが第1層71と第2層72とからなる2層で構成されており、第1層71が第2層72よりキャビティー7によって構成される内部空間側に配置されている。なお、第1層71がTi、TiW、Cr、NiCrのいずれかからなり、第2層72がCu、Au、Ag、Alのいずれかからなる。また、第1層71は、第1の封止孔60や第2の封止孔62の内壁に形成されているシリコン酸化膜32と第2層72との密着性を向上させ、且つ、第2層72を構成する金属がシリコン酸化膜32を通過して、シリコン層11や表面シリコン層13へ拡散するのを防止するバリア層の作用も担っている。
[MEMS素子]
次に、本発明の第4実施形態に係るMEMS素子1cについて、図6を参照して説明する。
図6は、第4実施形態に係るMEMS素子1cの構成を示す図2AのQ2部の位置に相当する概略断面の拡大図である。なお、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成には、同一の符号を附してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のMEMS素子1cは、図6に示すように、配線電極56cが第1層部91と第2層部92とで構成されており、第1層部91が第2層部92よりキャビティー7によって構成される内部空間側に配置されている。また、第1層部91は、第1層71と第2層72とからなる2層で構成され、第1層71が第2層72より内部空間側に配置されている。内部空間側の第1層71は、Ti、TiW、Cr、NiCrのいずれかからなり、第2層部92側の第2層72は、Cu、Au、Ag、Alのいずれかからなる。また、第2層部92は、1層で、Cu、Au、Ag、Alのいずれかからなる。
[MEMS素子]
次に、本発明の第5実施形態に係るMEMS素子1dについて、図7を参照して説明する。
図7は、第5実施形態に係るMEMS素子1dの構成を示す図2AのQ2部の位置に相当する概略断面の拡大図である。なお、上述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成には、同一の符号を附してあり、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のMEMS素子1dは、図7に示すように、配線電極56dが第1層部91と第2層部92dとで構成されており、第1層部91が第2層部92dよりキャビティー7によって構成される内部空間側に配置されている。また、第1層部91は、第1層71と第2層72とからなる2層で構成され、第1層71が第2層72より内部空間側に配置されている。内部空間側の第1層71は、Ti、TiW、Cr、NiCrのいずれかからなり、第2層部92d側の第2層72は、Cu、Au、Ag、Alのいずれかからなる。また、第2層部92dは、第3層81と第4層82とからなる2層で構成され、第3層81が第4層82より内部空間側に配置されている。内部空間側の第3層81は、Ti、TiW、Cr、NiCrのいずれかからなり、配線電極58側の第4層82は、Cu、Au、Ag、Alのいずれかからなる。
次に、本発明の一実施形態に係るMEMS素子1,1a,1b,1c,1dを適用した電子機器について、図8、図9および図10を参照して説明する。なお、以下では、MEMS素子1を適用した構成を例示して説明する。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、ディスプレイ1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、ディスプレイ1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者がディスプレイ1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルスチールカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルスチールカメラ1300には、基準クロック等として機能するMEMS素子1が内蔵されている。
次に、本発明の一実施形態に係るMEMS素子1,1a,1b,1c,1dを適用した移動体について、図11を参照して説明する。なお、以下では、MEMS素子1を適用した構成を例示して説明する。
自動車1400には、MEMS素子1が搭載されている。MEMS素子1は、キーレスエントリー、イモビライザー、ナビゲーションシステム、エアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤプレッシャーモニタリングシステム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)1410に広く適用できる。
Claims (14)
- 素子が形成され、素子電極と前記素子電極に接続される電極パッドとが配設される素子基板を有し、
平面視で、前記素子基板の前記電極パッドと重なる位置に、第1の配線用貫通孔が配設され、
前記第1の配線用貫通孔に、前記電極パッドと電気的に接続する配線電極が配設されていることを特徴とするMEMS素子。 - 前記素子基板を支持する支持基板と、
前記素子基板に接続され、前記素子基板と前記支持基板とにより内部空間を構成する蓋部と、を有し、
前記素子基板に、前記内部空間を封止する第1の封止孔が配設されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMS素子。 - 前記支持基板に、前記第1の配線用貫通孔に連通する第2の配線用貫通孔が配設されていることを特徴とする請求項2に記載のMEMS素子。
- 前記支持基板に、前記第1の封止孔に連通する第2の封止孔が配設されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のMEMS素子。
- 前記第2の配線用貫通孔又は前記第2の封止孔は、前記支持基板の前記素子基板を支持する面と対向する面に向かって広がるテーパー部を有することを特徴とする請求項4に記載のMEMS素子。
- 前記配線電極は、スパッタ層であり、前記スパッタ層に積層するメッキ層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のMEMS素子。
- 前記素子と前記素子電極との間に、素子調整層が配設され、
前記素子調整層が、前記電極パッドと前記素子基板との間にも配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のMEMS素子。 - 前記配線電極と同じ金属層が、前記第1の封止孔を封止していることを特徴とする請求項2乃至請求項7のいずれか一項に記載のMEMS素子。
- 前記配線電極は、1層で、Ti、TiW、Cr、NiCr、Cu、Au、Al、Agのいずれかからなることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載のMEMS素子。
- 前記配線電極は、2層で、第1層と第2層とからなり、前記第1層が前記第2層より前記内部空間側に配置され、
前記第1層がTi、TiW、Cr、NiCrのいずれかからなり、前記第2層がCu、Au、Ag、Alのいずれかからなることを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載のMEMS素子。 - 前記配線電極は、第1層部と第2層部とからなり、前記第1層部が前記第2層部より前記内部空間側に配置され、
前記第1層部は、2層で、第1層と第2層とからなり、前記第1層が前記第2層より前記内部空間側に配置され、
前記第1層がTi、TiW、Cr、NiCr、のいずれかからなり、前記第2層がCu、Au、Ag、Alのいずれかからなり、
前記第2層部は、1層で、Cu、Au、Ag、Alのいずれかからなることを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載のMEMS素子。 - 前記配線電極は、第1層部と第2層部とからなり、前記第1層部が前記第2層部より前記内部空間側に配置され、
前記第1層部は、2層で、第1層と第2層とからなり、前記第1層が前記第2層より前記内部空間側に配置され、
前記第1層がTi、TiW、Cr、NiCr、のいずれかからなり、前記第2層がCu、Au、Ag、Alのいずれかからなり、
前記第2層部は、2層で、第3層と第4層とからなり、前記第3層が前記第4層より前記内部空間側に配置され、
前記第3層がTi、TiW、Cr、NiCr、のいずれかからなり、前記第4層がCu、Au、Ag、Alのいずれかからなることを特徴とする請求項2乃至請求項8のいずれか一項に記載のMEMS素子。 - 請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載のMEMS素子を備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1乃至請求項12のいずれか一項に記載のMEMS素子を備えていることを特徴とする移動体。
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