JP2018179219A - ヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】動トルクと重量トルクとを、ケース部材に対する回動部材の角度が比較的大きい段階(開放状態に近い角度)で均衡させることにより、蓋部材を長時間静止させた場合でも回動部材のカム部及びスライド部材に生じる応力が大きくなることを防止し、各部材の経時変化を抑制できるヒンジを提供する。【解決手段】ヒンジ100において、固定プレート30は、閉塞状態、開放状態、回動角度が第一の所定角度となる第一状態、及び、回動角度が第一の所定角度よりも大きな第二の所定角度となる第二状態、を遷移可能に構成され、固定プレート30が開放状態に位置する際の回動トルクは重量トルクよりも大きく、固定プレート30が開放状態から第二状態に変位する際の回動トルクはヒンジケース10に対する固定プレート30の角度の減少に伴って減少し、固定プレート30が第二状態に位置する際の回動トルクは重量トルクよりも小さい。【選択図】図9

Description

本発明は、例えば事務機器等の本体部に対して蓋部を回動可能に連結するヒンジに関する。
従来、複写機、ファクシミリ、スキャナー等、オフィスで使用される事務機器の多くは、その本体部の上面に原稿読み取り部(コンタクトガラス)を具備するとともに、当該原稿読み取り部を覆う原稿圧着板を蓋部として具備する。原稿圧着板は、原稿読み取り部に載置された原稿を原稿読み取り部に密着させるとともに原稿読み取り部に対する原稿の位置を保持するものである。このような事務機器の本体部と原稿圧着板とを連結する器具として、ヒンジが用いられる。
上記ヒンジは、ケース部材に回動軸を介して回動部材を軸支し、ケース部材の内部にバネ部材とスライド部材とを収容している。また、スライド部材をバネ部材で付勢し、回動部材に形成されたカム部を押圧している。そして、ケース部材を事務機器の本体部に固定し、回動部材を原稿圧着板に固定することにより、使用者が原稿圧着板を持ち上げる際の力を付与している(例えば、特許文献1を参照)。
特開2011−28078号公報
従来技術に係るヒンジによれば、図10中のP0に示す如く、回動部材がバネ部材の付勢力によりケース部材から離間する回動方向に付与される回動トルクと、回動部材が原稿圧着板の重量によりケース部材に近接する回動方向に付与される重量トルクとが、ケース部材に対する回動部材の角度が比較的小さい段階(閉塞状態に近い角度)で均衡する場合があった。この場合、原稿圧着板はその角度で静止するため、回動部材に大きなトルクが付与された状態が維持されることになる。回動部材に大きなトルクが付与されると、回動部材のカム部及びスライド部材に生じる応力が大きくなるため、このような状態が長時間継続することは各部材の経時変化の原因となっていた。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、回動トルクと重量トルクとを、ケース部材に対する回動部材の角度が比較的大きい段階(開放状態に近い角度)で均衡させることにより、原稿圧着板を長時間静止させた場合でも回動部材のカム部及びスライド部材に生じる応力が大きくなることを防止し、各部材の経時変化を抑制できるヒンジを提供することである。
以下では、上記課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、一端側に底部、他端側に開口部が形成されて本体部に固定される筒状のケース部材と、該ケース部材の内部で摺動可能に収容されるスライド部材と、前記ケース部材の開口部で回動軸により回動可能に軸支されて蓋部に固定される回動部材と、前記ケース部材の前記底部と前記スライド部材との間に介挿されるバネ部材と、を備え、前記本体部と前記蓋部とを回動可能に連結するヒンジであって、前記回動部材は、前記ケース部材に対して相対的に回動することにより、前記ケース部材に最も近接する閉塞状態と、前記ケース部材から最も離間する開放状態と、前記閉塞状態と前記開放状態との間で、前記ケース部材に対する角度が第一の所定角度となる第一状態と、前記ケース部材に対する角度が前記第一の所定角度よりも大きな第二の所定角度となる第二状態と、を遷移可能に構成され、前記回動部材における前記スライド部材の側には、前記スライド部材に当接するとともに、前記回動部材の回動によって前記スライド部材に近接離間するカム部が形成され、前記回動部材は、前記バネ部材の付勢力により前記ケース部材から離間する回動方向に回動トルクを付与されるとともに、前記蓋部材の重量により前記ケース部材に近接する回動方向に重量トルクが付与され、前記回動部材が前記開放状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも大きく、前記回動部材が前記開放状態から前記第二状態に変位する際の前記回動トルクは、前記ケース部材に対する前記回動部材の角度の減少に伴って減少し、前記回動部材が前記第二状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さく、前記回動部材が前記第二状態から前記第一状態に変位する際の前記回動トルクは、前記重量トルクの増加分と同程度増加し、前記回動部材が前記第一状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さく、前記回動部材が前記第一状態から前記閉塞状態に変位する際の前記回動トルクは減少し、前記回動部材が前記閉塞状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さいものである。
請求項2においては、前記回動部材における前記カム部には、他の部分よりも前記スライド部材との摩擦力を高くした高摩擦部が形成され、前記回動部材が前記第一状態から前記閉塞状態に変位する間に前記高摩擦部が前記スライド部材に当接することにより、前記回動トルクが部分的に増大するものである。
請求項3においては、前記回動部材における前記高摩擦部には、他の部分よりも前記スライド部材との摩擦力を高くした高摩擦部材が組み込まれるものである。
請求項4においては、前記回動部材における前記高摩擦部にはシボ加工によって凹凸が形成されるものである。
本発明に係るヒンジは、動トルクと重量トルクとを、ケース部材に対する回動部材の角度が比較的大きい段階(開放状態に近い角度)で均衡させることにより、蓋部材を長時間静止させた場合でも回動部材のカム部及びスライド部材に生じる応力が大きくなることを防止し、各部材の経時変化を抑制できるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るヒンジを具備する複合機を示す左側面図。 閉塞状態のヒンジを示す左側面図。 閉塞状態のヒンジを示す正面図。 閉塞状態のヒンジを示す断面図(図3におけるA−A線断面図)。 開放状態のヒンジを示す断面図。 第二状態のヒンジを示す断面図。 第一状態のヒンジを示す断面図。 閉塞状態と第一状態と間におけるヒンジを示す断面図。 回動部材に加わるトルクを示した図。 従来技術に係るヒンジにおいて回動部材に加わるトルクを示した図。
以下では図1を用いて本発明の一実施形態に係るヒンジ100を具備する事務機器である複合機1について説明する。
複合機1は本体2及び原稿圧着板3を具備する。本実施形態において、複合機1がヒンジ100を具備する構成とするが、複合機1とは異なる他の事務機器がヒンジ100を具備する構成とすることも可能である。
本体2は本発明に係る本体部の実施の一形態である。
本体2は原稿読み取り装置、制御装置、印刷装置、表示装置および入力装置を具備する。
原稿読み取り装置は本体2の上面に配置される。原稿読み取り装置は本体2の上面(原稿読み取り部)に載置された原稿を読み取る(原稿の画像情報を生成する)。
制御装置は複合機1の各部の動作、より詳細には原稿読み取り装置、後述する印刷装置および後述するADFの動作を制御する。また、制御装置は原稿読み取り装置が生成した画像情報および本体2に接続された回線(インターネット回線等)を通じて取得した画像情報を記憶することが可能である。
印刷装置は原稿読み取り装置の下方に配置される。印刷装置は制御装置が記憶した画像情報に基づいて所定の用紙に画像を印刷する。
表示装置は例えば液晶パネルからなり、複合機1の動作状況等に係る情報を表示する。
入力装置は例えばボタン、スイッチ等からなり、作業者が複合機1に対する指示等を入力する際に操作する。表示装置および入力装置は本体2の上面前部に配置される。
原稿圧着板3は本発明に係る蓋部材の実施の一形態である。
原稿圧着板3は原稿読み取り装置の上に載置された原稿を原稿読み取り装置に向かって押さえつける(圧着する)ことにより、原稿読み取り装置が原稿を読み取る際に原稿が動く(原稿読み取り装置との相対的な位置が変化する)ことを防止する。
原稿圧着板3は読取前原稿収容トレイ、ADF(Auto Document Feeder)および読取後原稿収容トレイを具備する。
ADFは読取前原稿収容トレイに積層状態で収容された複数枚の原稿を一枚ずつ順に取り出して原稿読み取り装置の上の所定の読取位置に載置する。原稿読み取り装置による原稿の読み取りが終了した後、ADFは読取位置に載置された原稿を読取後原稿収容トレイに搬送する。
「事務機器」は、少なくとも原稿を読み取る(原稿の画像情報を取得する)機能を具備する装置を指す。
事務機器の具体例としては、(a)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報を他の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信する機能を具備するスキャナー、(b)原稿を読み取る機能、読み取った原稿に係る画像情報を、通信回線を介して他の機器に送信する機能および他の機器から取得した画像情報をプリントアウトする機能を具備するファクス、(c)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る画像情報をプリントアウトする機能を具備するコピー機、(d)上記スキャナー、ファクス、およびコピー機としての機能を兼ねる複合機、等が挙げられる。
以下の説明では、原稿圧着板3が閉じているとき(原稿圧着板3の下面が本体2の上面に当接しているとき)の原稿圧着板3の回動角度θ(より厳密には、本体2に対する原稿圧着板3の回動角度θ)を「0度」とし、原稿圧着板3が開く方向に回動した場合に回動角度θが増加する(回動角度θが正になる)ように原稿圧着板3の回動角度θを定義する(図1を参照)。また、ヒンジ100の固定プレート30とヒンジケース10とがなす回動角度θも、上記の姿勢に対応して記載する。即ち、原稿圧着板3が閉じているときの固定プレート30のヒンジケース10に対する回動角度θを「0度」として記載する。
以下では、図1から図9を用いて本発明の一実施形態に係るヒンジ100について説明する。
図1に示す如く、ヒンジ100は複合機1の本体2に原稿圧着板3を回動可能に連結する。具体的には、本発明に係るケース部材である筒状のヒンジケース10が複合機1の本体2に固定され、本発明に係る回動部材である固定プレート30が複合機1の原稿圧着板3に固定されることにより、原稿圧着板3を本体2に対して回動可能に連結する。本実施形態において、ヒンジ100における各部材には樹脂を射出成型したものが用いられる。
図2から図8に示す如く、ヒンジ100は、一端側(本実施形態における下側)に底部10a、他端側に開口部が形成されたヒンジケース10、ヒンジケース10の開口部で回動軸25により軸支される固定プレート30、ヒンジケース10の内部で摺動可能に収容されるスライド部材40、ヒンジケース10の底部10aとスライド部材40との間に介挿されるバネ部材50等を具備する。
以下では便宜上、原稿圧着板3が本体2に対して閉じているとき(回動角度θ0=0度のとき、図8を参照)の複合機1の上下方向、前後方向および左右方向を基準として(原稿圧着板3が本体2に対して閉じているときの複合機1の上下方向、前後方向および左右方向をそれぞれヒンジ100の上下方向、前後方向および左右方向に対応させて)ヒンジ100を構成する各部材の形状を説明する。
ヒンジケース10は上側に開口部が形成された筒状部材であり、複合機1の本体2に固定される。ヒンジケース10の下側には底部10aが形成されている。ヒンジケース10の上部における左右両側には、回動軸25を支持するための支持板11・11が上方に向かって立設されている。
固定プレート30は回動軸25によってヒンジケース10の支持板11・11に回動可能に支持されるブロック状の部材である。固定プレート30の後部には固定プレート30を左右方向に貫通する固定孔30aが形成され、下端部には下方に膨出するカム部31が形成される。カム部31は、スライド部材40のカム当接突起41に当接するとともに、固定プレート30の回動によってスライド部材40に近接離間する。カム部31には、他の部分よりもスライド部材40との摩擦力を高くした高摩擦部が形成されている。具体的には図4から図8に示す如く、カム部31の他の部分よりもスライド部材40との摩擦力を高くした高摩擦部材33が固定プレート30に組み込まれている。固定プレート30は左右方向に延出された固定部32が形成され、固定部32が複合機1の原稿圧着板3に固定される。
固定プレート30は図2に示す如く、ヒンジケース10の支持板11・11で回動軸25により軸支されている。具体的には図4から図8に示す如く、回動軸25を支持板11・11及び固定プレート30の固定孔30aにそれぞれ挿通することにより、固定プレート30がヒンジケース10に軸支される。
スライド部材40は、図2から図8に示す如く、ヒンジケース10の内部で摺動可能に収容される樹脂製部材である。スライド部材40は下方が開口された有底筒状部材であり、その上面には固定プレート30の側である上方に突出するカム当接突起41が形成され、その下面には収容孔部40aが形成されている。
ヒンジケース10の底部10aと、スライド部材40との間には、バネ部材50が介挿される。具体的には図2から図5に示す如く、バネ部材50の下端部が底部10aの上面に当接され、上端部がスライド部材40の収容孔部40aに収容されて収容孔部40aの底面に当接される。
上記の如く、ヒンジケース10とスライド部材40との間にバネ部材50を介挿することで、バネ部材50の付勢力により、固定プレート30がヒンジケース10から離間する回動方向に回動トルクを付与される。具体的には、バネ部材50からの力がスライド部材40のカム当接突起41を介して固定プレート30のカム部31に上向き(図4における反時計回りの方向)に伝えられる。これにより、固定プレート30の前部(固定部32が形成されている部分)が上方に持ち上がる方向に回動するのである。回動した固定プレート30は、図5に示す如く後側がヒンジケース10の規制部10cに当接することにより回動が規制される。本実施形態に係るヒンジ100においては、回動角度θがθ3=約50度(図8を参照)となった際に固定プレート30の回動が規制されるように構成されている。また、固定プレート30は、原稿圧着板3の重量により、固定プレート30がヒンジケース10に近接する回動方向に重量トルクが付与される。具体的には、原稿圧着板3からの力が固定プレート30に下向き(図5における時計回りの方向)に伝えられる。固定プレート30及び原稿圧着板3は、固定プレート30に付与される回動トルクと重量トルクとが均衡するときは静止し、このときの固定プレート30のヒンジケース10に対する角度は保持される。
このように、固定プレート30は、ヒンジケース10に対して相対的に回動することにより、ヒンジケース10に最も近接する閉塞状態(図2、図4及び図9に示す如く、回動角度θ0=0度の状態)と、ヒンジケース10から最も離間する開放状態(図5及び図9に示す如く、回動角度θ3=約50度の状態)と、を遷移可能に構成されている。また、固定プレート30は、図7に示す如く回動角度θが第一の所定角度θ1=約10度となる第一状態と、図6に示す如く回動角度θが第二の所定角度θ2=約40度となる第二状態と、を遷移可能に構成されている。なお、上記の第一状態、第二状態、及び、開放状態における回動角度θ(θ1〜θ3)は、カム部31の形状等を変更することにより、適宜変更することが可能である。
また、ヒンジ100においては、スライド部材40における回動軸25から遠い側の側面である前側面40bには、前側面40bに対向するヒンジケース10の前側内周面10bに摺接するリブ43・43・・が、固定プレート30が開放状態に位置する際にヒンジケース10の内部に位置する部分(図5を参照)に形成されている。
本実施形態に係るヒンジ100においては図9に示す如く、固定プレート30が開放状態(回動角度θ=θ3)に位置する際の回動トルクは重量トルクよりも大きくなるように構成されている。このため、開放状態の固定プレート30には図5における反時計回り方向にトルクが付与されるが、規制部10cにより回動が規制される。
また、図9に示す如く、固定プレート30が開放状態から第二状態(回動角度θ=θ2)に変位する際の回動トルクは、ヒンジケース10に対する固定プレート30の角度の減少に伴って減少する。
また、図9に示す如く、固定プレート30が第二状態に位置する際の回動トルクは重量トルクよりも小さくなるように構成されている。このため、図9中のP1に示す如く、固定プレート30が開放状態から第二状態に変位する際に、回動トルクと重量トルクとが均衡する状態が発生する。
また、図9に示す如く、固定プレート30が第二状態から第一状態(回動角度θ=θ1)に変位する際の回動トルクは、重量トルクの増加分と同程度増加する。即ち、固定プレート30が第一状態に位置する際の回動トルクは重量トルクよりも小さくなる。このため、回動角度θが第二状態における回動角度θ2以下の場合(厳密には、図9中のP1よりも回動角度θが小さい場合)は、固定プレート30には図6及び図7における時計回り方向にトルクが付与されて時計回りに回動する。
また、図9に示す如く、固定プレート30が第一状態から閉塞状態(θ=θ0)に変位する際の回動トルクは減少し、固定プレート30が閉塞状態に位置する際の回動トルクは、重量トルクよりも小さくなる。このため、固定プレート30には図4における時計回り方向にトルクが付与され、原稿圧着板3は本体2の上面に当接した状態で支持される。
本実施形態に係るヒンジ100によれば上記の如く、固定プレート30が開放状態から第二状態に変位する際に、回動トルクと重量トルクとが均衡する状態が発生する(図9中のP1を参照)。このように、本実施形態においては回動トルクと重量トルクとが、回動角度θが比較的大きい段階(開放状態に近い角度)で均衡する。これにより、回動角度θが大きな状態で原稿圧着板3を静止させることが可能となるため、固定プレート30に大きなトルクが付与された状態が維持されることを防止できる。即ち、固定プレート30のカム部31及びスライド部材40に生じる応力が大きくなることを防止し、各部材の経時変化を抑制することができるのである。
また、本実施形態に係るヒンジ100によれば、固定プレート30が第一状態から閉塞状態に変位する間に高摩擦部材33がスライド部材40のカム当接突起41に当接する。これにより、図8中の破線矢印Fに示す如く、カム当接突起41から上向きの摩擦力が固定プレート30に作用するため、図9中のP2に示す如く第一状態と閉塞状態との間で回動トルクを部分的に増大させることができる。即ち、固定プレート30が第一状態から閉塞状態に変位する際に、原稿圧着板3が本体2の上面に当接する衝撃を緩和する(ダンパー効果を得る)ことができるのである。高摩擦部材33における算術平均粗さはRa=25〜35が好ましい。また、本実施形態においては、カム部31のうち、固定プレート30の回動角度θが約3度から約8度の間でカム当接突起41と接触する部分に高摩擦部材33が配置されている。換言すれば、回動角度θが約3度から約8度の間で、大きな摩擦力が固定プレート30に作用する構成となっている。
本実施形態においては、固定プレート30を射出成形する際に、シボ加工によって凹凸が形成された高摩擦部材33をあらかじめ金型に組み込むことにより、カム部31に高摩擦部を形成している。本実施形態における高摩擦部材33のシボ加工は、エッチングによる化学処理やサンドブラスト、研磨処理などの物理処理によって凹凸が施される。高摩擦部材33としては、シボ加工により凹凸を形成した部材に限定されず、摩擦力の高い別の素材を用いることも可能である。また、固定プレート30のカム部31にシボ加工を施すことにより、カム部31に直接凹凸形状を加工することも可能である。
2 本体(本体部)
3 原稿圧着板(蓋部)
10 ヒンジケース(ケース部材)
30 固定プレート(回動部材)
31 カム部
40 スライド部材
50 バネ部材
100 ヒンジ

Claims (4)

  1. 一端側に底部、他端側に開口部が形成されて本体部に固定される筒状のケース部材と、該ケース部材の内部で摺動可能に収容されるスライド部材と、前記ケース部材の開口部で回動軸により回動可能に軸支されて蓋部に固定される回動部材と、前記ケース部材の前記底部と前記スライド部材との間に介挿されるバネ部材と、を備え、前記本体部と前記蓋部とを回動可能に連結するヒンジであって、
    前記回動部材は、前記ケース部材に対して相対的に回動することにより、前記ケース部材に最も近接する閉塞状態と、前記ケース部材から最も離間する開放状態と、前記閉塞状態と前記開放状態との間で、前記ケース部材に対する角度が第一の所定角度となる第一状態と、前記ケース部材に対する角度が前記第一の所定角度よりも大きな第二の所定角度となる第二状態と、を遷移可能に構成され、
    前記回動部材における前記スライド部材の側には、前記スライド部材に当接するとともに、前記回動部材の回動によって前記スライド部材に近接離間するカム部が形成され、
    前記回動部材は、前記バネ部材の付勢力により前記ケース部材から離間する回動方向に回動トルクを付与されるとともに、前記蓋部材の重量により前記ケース部材に近接する回動方向に重量トルクが付与され、
    前記回動部材が前記開放状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも大きく、
    前記回動部材が前記開放状態から前記第二状態に変位する際の前記回動トルクは、前記ケース部材に対する前記回動部材の角度の減少に伴って減少し、
    前記回動部材が前記第二状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さく、
    前記回動部材が前記第二状態から前記第一状態に変位する際の前記回動トルクは、前記重量トルクの増加分と同程度増加し、
    前記回動部材が前記第一状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さく、
    前記回動部材が前記第一状態から前記閉塞状態に変位する際の前記回動トルクは減少し、
    前記回動部材が前記閉塞状態に位置する際の前記回動トルクは、前記重量トルクよりも小さい、ヒンジ。
  2. 前記回動部材における前記カム部には、他の部分よりも前記スライド部材との摩擦力を高くした高摩擦部が形成され、
    前記回動部材が前記第一状態から前記閉塞状態に変位する間に前記高摩擦部が前記スライド部材に当接することにより、前記回動トルクが部分的に増大する、請求項1に記載のヒンジ。
  3. 前記回動部材における前記高摩擦部には、他の部分よりも前記スライド部材との摩擦力を高くした高摩擦部材が組み込まれる、請求項2に記載のヒンジ。
  4. 前記回動部材における前記高摩擦部にはシボ加工によって凹凸が形成される、請求項2又は請求項3に記載のヒンジ。
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