JP2018177450A - シート材供給装置及びシート材供給方法 - Google Patents

シート材供給装置及びシート材供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート材の重ね取りを抑制する。【解決手段】シート材供給装置1は、複数枚のシート材2が積み重ねられた状態で収容されたケース3と、シート材2を上から順番に一枚ずつケース3の取り出し口4から取り出す搬送機構5と、取り出し口4の内周面から突出するとともに、取り出し口4の全周に設けられ、取り出し口4から取り出されるシート材2の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材2にケース3の外側に向かって凸となる変形を付与する突出壁6と、ケース3内の空気を吸引して、シート材2が取り出し口4を通過する際にケース3内を負圧にすることが可能な真空ポンプ7と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、シート材供給装置及びシート材供給方法に関する。
例えば、特許文献1には、収容装置から取り出された化粧シートを中継台に搬送し、中継台に載せられた化粧シートを中継台に形成された吸引孔で吸引した状態で中継吸着搬送機構の吸着パッドで吸引し、中継台から化粧シートを引き剥がしてシート貼付ライン上の遊技基板に供給する遊技機製造用化粧シート供給装置が開示されている。
このような特許文献1においては、仮に収容装置から化粧シートが二枚取りされたとしても、中継台上で二枚の化粧シートを分離して一枚の化粧シートのみを中継吸着搬送機構の吸着パッドで吸引し、次工程に供給可能となっている。
特開2003−24537号公報
しかしながら、この特許文献1では、収容装置から三枚以上の化粧シートが重ね取りされた場合、中継台上で吸引されて分離するのは中継台に接した最下部の化粧シートのみとなり、それ以外の複数の化粧シートが次工程に供給される虞がある。
また、特許文献1では、収容装置から二枚取りされた化粧シートを分離するために、中継台等を別途用意する必要ある。
つまり、特許文献1に開示されるような技術では、多数枚のシート材が積み重ねられたケースからシート材を一枚ずつ取り出すという観点で、さらなる改善の余地がある。
本発明のシート材供給装置は、ケースの取り出し口の内周面から突出するとともに、上記取り出し口の全周に設けられ、上記取り出し口から取り出されるシート材の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材に上記ケースの外側に向かって凸となる変形を付与する突出壁と、上記ケース内の空気を吸引して、シート材が上記取り出し口を通過する際に上記ケース内を負圧にすることが可能な吸引装置と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、重ね取りされたシート材同士の間に隙間が生じるように、シート材にケースの外側に向かって凸となる変形を付与するとともに、シート材にケース内の負圧によりケース内に向かう下向きの力を作用させることができる。
そのため、本発明のシート材供給装置は、重ね取りされたシート材の分離が容易となり、二枚取り等のシート材の重ね取りを確実に抑制することができる。
本発明に係るシート材供給装置の第1実施例の具体的な形態を模式的に示した説明図。 図1におけるシート材供給装置をA矢示方向から見た平面図に相当する説明図。 シート材とガイド部材との相対的な位置関係を模式的に示した説明図。 第1実施例のシート材供給装置の動きを時系列で並べて示した工程説明図。 本発明に係るシート材供給装置の第2実施例の具体的な形態を模式的に示した説明図。 第2実施例のシート材供給装置における突出壁を模式的に示した説明図。 図7は、第2実施例におけるエアブロー穴とエアブロー穴への空気の供給経路を模式的に示した説明図。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係るシート材供給装置及びシート材供給方法を実施するための具体的な形態を模式的に示した説明図であって、第1実施例のシート材供給装置1を示している。
シート材供給装置1によって供給されるシート材2は、例えば、ポリプロピレン等の樹脂材料からなる厚みが1mm程度の矩形板状の部材である。
このシート材2は、例えば、自動車用のリチウムイオン二次電池のモジュールに使用される。シート材2は、例えば、薄型ラミネート構造の複数枚のセルを金属製ケースに収容してモジュール化する際に、セルと金属製ケースとが直接接触するのを回避するために、セルと金属製ケースとの間に挟み込まれる。このとき、シート材2の表裏両面には、接着剤が塗布されている。つまり、シート材2の表裏両面に接着剤を予め塗布しておくためには、シート材2を一枚ずつ取り出して接着剤を塗布する必要がある。
シート材供給装置1は、シート材2を一枚ずつ取り出して、例えば、表裏両面に接着剤を塗布する工程に供給するものである。シート材2の表裏両面に接着剤を塗布する工程は、複数枚のセルを金属製ケースに収容してモジュール化する工程に先だって実施される。
シート材供給装置1は、箱形状(直方体形状)ケース3と、ケース3内のシート材2をケース3の取り出し口4から取り出す搬送機構5と、ケース3の取り出し口4の内周面から突出する突出壁6と、ケース3内の空気を吸引する吸引装置としての真空ポンプ7と、搬送機構5で複数枚重ね取りされたシート材2同士の間に空気を供給することが可能なエアノズル8と、エアノズル8に空気を供給するポンプ9と、シート材2をケース3内の所定位置に案内可能なガイド部材10と、から大略構成されている。なお、図1中の11は、ケース3の外側に配置された静電気除去用のイオナイザーである。イオナイザー11は、ケース3内のシート材2に生じる静電気を抑制でき、シート材2同士を互いに密着させる力を低減できる。
ケース3は、箱形状(直方体形状)を呈し、周囲の6面のうち、上部の1面がシート材2の取り出し口4として開口している。換言すると、ケース3は、有底角筒状を呈し、上部の開口がシート材2の取り出し口4を構成する。
ケース3内に収容された多数枚のシート材2は、例えば、4隅を揃えた状態で、ケース3内に配置された昇降台12に積み重ねられている。すなわち、ケース3には、複数枚のシート材2が積み重ねられた状態で収容されている。
昇降台12は、例えば、図示せぬモータ等の駆動源によって積層されたシート材2の中で一番上のシート材2が一定の高さ位置となるように調整可能なものである。例えば、ケース3内の所定の高さ位置にセンサ(例えば、非接触式の在席センサ)を配置する。そして、このセンサでシート材2が検知されなくなったときには、当該センサでシート材2が検知できるまで昇降台12を上昇する。これを繰り返すことで、昇降台12に積層されたシート材2の一番上のシート材2は、ケース3内の一定の高さ位置に調整される。
搬送機構5は、シート材2を吸着可能な複数のバキュームパッド(バキュームカップ)13と、先端にこれら複数のバキュームパッド13が取り付けられたロボットハンド14と、を有している。
搬送機構5は、例えば、図示せぬモータ等を駆動源としてロボットハンド14の動きを制御し、バキュームパッド13を上下方向及び左右方向に移動させることが可能なものである。つまり、搬送機構5のロボットハンド14は、バキュームパッド13がケース3内に積み重ねられたシート材2の一番上のシート材2に接触するまでその先端部分を下降させることが可能である。そして、搬送機構5のロボットハンド14は、バキュームパッド13で吸着したシート材2をケースから取り出すためにその先端部分を上昇させることが可能である。
搬送機構5は、ケース3内のシート材2を上から順番に一枚ずつ取り出し口4からケース3の外に取り出して所定の位置に供給することが可能となっている。
なお、図1における上下方向は鉛直方向であり、図1おける左右方向が上記鉛直方向と直交する水平方向である。
バキュームパッド13は、その吸着力が、シート材2の外周縁全周が突出壁6と接触している際にケース3内に生じている負圧によって吸着したシート材2が引き離されないように調節されている。
突出壁6は、例えば、シリコンゴム等の弾性材料からなり、図2に示すように、取り出し口4の内周面全周に設けられている。図2は、シート材供給装置1を模式的に示した説明図であって、図1におけるシート材供給装置1をA矢示方向から見た平面図に相当する説明図である。
突出壁6は、シート材2をケース3から取り出す際に、シート材2の外周縁全周と接触可能となるように、取り出し口4の内周面からの突出量が設定されている。また、突出壁6は、断面楔形状を呈し、上方側ほど取り出し口4の内周側に突出するよう形成されている。
突出壁6は、取り出し口4から取り出されるシート材2の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材2にケース3の外側に向かって凸となる変形を付与するように形成されている。換言すると、突出壁6は、取り出し口4から取り出されるシート材2の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材2に上方に向かって凸となる変形を付与するように形成されている。
なお、突出壁6は、例えば、取り出し口4の内周面からの最大突出位置の内周側の開口面積が、シート材2が通過可能な最小面積となるように設定されている。
真空ポンプ7は、レギュレータ15及び電動の真空バルブ16を介してケース3に接続されている。真空ポンプ7は、ケース3の一箇所からケース3内の空気を吸引する。ケース3内の負圧は、レギュレータ15によって調整可能となる。また、真空バルブ16が開弁することによって、真空ポンプ7によるケース3の空気の吸引が可能となる。真空ポンプ7は、例えば、真空バルブ16の開閉と同期してON/OFFされる。すなわち、真空ポンプ7は、例えば、真空バルブ16が開弁すると作動を開始し、真空バルブ16が閉弁すると作動を停止する。
真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引は、例えば、搬送機構5がバキュームパッド13で吸着したシート材2を持ち上げ始めるタイミングで真空バルブ16を開弁して開始する。
また、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引は、例えば、搬送機構5がバキュームパッド13で吸着したシート材2を持ち上げる動作を終了したタイミングで真空バルブ16を閉弁して終了する。
なお、ケース3内の空気を吸引する手段は、真空ポンプ7に限定されるものではない。すなわち、真空ポンプ7とは異なる吸引装置を用いてケース3内の空気を吸引してもよい。
エアノズル8は、図1及び図2に示すように、突出壁6よりも上方で、かつケース3の取り出し口4の外周側となる位置に、複数個(本実施例では6つ)配置されている。エアノズル8は、搬送機構5でシート材2が複数枚重ね取りされた場合、シート材2をケース3内から取り出す際に、突出壁6を通過したシート材2同士の間(合わせ面)に空気を供給すること(エアブロー)が可能となっている。
ポンプ9は、空気配管17を介して、各エアノズル8に同時に空気を供給することが可能となっている。また、この第1実施例においては、一台のポンプ9で各エアノズル8に同時に空気を供給している。
エアノズル8からのエアブローは、例えば、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引と同期して実施される。すなわち、例えば、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引が開始されるとエアノズル8からのエアブローを開始し、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引が終了するとエアノズル8からのエアブローを終了する。エアノズル8からのエアブローは、間欠的であっても、連続的であってもよい。
ガイド部材10は、例えば、ステンレス等の金属材料からなる丸棒状(断面円形状)の部材であり、図1及び図3に示すように、昇降台12に積み重ねられた多数枚のシート材2の周囲を囲むように、複数個(本実施例では8つ)配置されている。詳述すると、ガイド部材10は、シート材2の各辺の外周側に2本ずつ配置されている。
ここで、図3は、シート材2とガイド部材10との相対的な位置関係を模式的に示した説明図であって、図1におけるシート材供給装置1をA矢示方向から見た際のケース3内のシート材2とガイド部材10との位置関係を示した説明図である。
ガイド部材10は、ケース3の取り出し口4付近からケース3内に落下するシート材2を昇降台12上の多数枚のシート材2の最上部に案内可能となっている。換言すると、ガイド部材10は、搬送機構5に複数枚重ね取りされたシート材2から剥がれ落ちたシート材2がケース3内に戻る際の位置合わせを実施可能となっている。つまり、ガイド部材10は、ケース3内に戻るシート材2を所定位置であるケース3内に積み重ねられた多数のシート材2上に、最上部のシート材2と重なり合うよう案内可能となっている。
また、ガイド部材10は、ケース3の取り出し口4側となる先端部10aが外側に湾曲するよう形成されている。
ガイド部材10は、ケース3内へのシート材2の補給、昇降台12の昇降、搬送機構5のロボットハンド14の動作等と干渉することがないように、昇降台12に積み重ねられたシート材2の外周側に位置するとともに、先端部10a以外は、昇降台12に積み重ねられたシート材2に対して直交するように配置されている。
なお、各ガイド部材10は、その基端側がシート材2の周囲との間に隙間を生じるように配置されている。そのため、ケース3の取り出し口4付近から落下するシート材2は、ガイド部材10によって案内されるものの、ガイド部材10への引っかかりが抑制されている。
図4は、第1実施例のシート材供給装置1の動きを時系列で並べて示した工程説明図である。
シート材2は、表面が滑らかであり、ケース3内に平積みされ上下のシート材2と互いに接している。そのため、ケース3内に積み重ねられたシート材2同士の間には、大気圧、静電気等により、互いを密着させる力が働いている。つまり、搬送機構5でケース3からシート材2を取り出す際に、複数枚のシート材2が重ね取りされる場合がある。
図4の(a)は、搬送機構5のロボットハンド14を引き上げた際に、二枚のシート材2a、2bが重ね取りされた状態を示している。このとき、真空ポンプ7によるケース3の空気の吸引は既に開始されている。この時点では、取り出し口4からケース3内に空気が流入するので、ケース3が負圧になることはない。
図4の(b)は、二枚のシート材2a、2bが重ね取りされた状態で、バキュームパッド13に吸着されたシート材2aの外周縁の全周が突出壁6に接触した状態を示している。シート材2a、2bには、突出壁6によってケース3の外側に(図1における上方側)に向かって凸となる変形が付与されている。そのため、この重ね取りされた二枚のシート材2a、2b間には、突出壁6によって付与される変形により隙間が生じやすくなる。また、バキュームパッド13に吸着されたシート材2aの外周縁の全周が突出壁6に接触することで、ケース3の密閉度が上がり、ケース3内が負圧となる。
バキュームパッド13の吸着力は、バキュームパッド13が吸着したシート材2aに作用する大気圧による力や、シート材2の外周縁全周が突出壁6と接触している際にケース3内に生じている負圧による力よりも大きい。そのため、シート材2aがバキュームパッド13の吸着から外れることはない。
図4の(c)は、ロボットハンド14がさらに引き上げられ、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bのうち下側のシート材2bの外周縁が全周に亙って突出壁6と接触し、かつ重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの境界が突出壁6を乗り越えている状態を示している。
このとき、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの境界には大気圧が作用する。つまり、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bのうち下側のシート材2bには、ケース3内の負圧によりケース3内に向かう下向きの力、つまり上側のシート材2aから引き剥がそうとする力が作用する。この負圧による下向きの力は、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの大気圧による密着力よりも大きい。そのため、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間には、隙間が生じる。そして、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bは、分離される。
さらに、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間に空気を入り込ませるために、エアノズル8によるエアブローを行う。
図4の(d)は、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間に隙間が生じた状態を示している。
重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間に少しでも隙間が生じると、周囲から空気が流入し、やがて重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間の密着力が解消される(密着力がなくなる)。
エアノズル8によるエアブローは、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bの間への空気の流入を促進する。
図4の(e)は、重ね取りされた二枚のシート材2a、2bが分離した状態を示している。重ね取りされた二枚のシート材2a、2bのうち、バキュームパッド13の吸着していない下側のシート材2bは、負圧や重力等の影響を受け、ガイド部材10に案内されながら、ケース3内に落下する。
バキュームパッド13で重ね取りされたシート材2は、突出壁6によりケース3の外側に(図1における上方側)に向かって凸となる変形が付与されただけでは、重ね取りされたシート材2間に隙間が生じない場合がある。また、バキュームパッド13で重ね取りされたシート材2の間にエアノズル8で空気を供給することだけでは、重ね取りされたシート材2の間に隙間を生じさせることは難しい。
そこで、上述した第1実施例のシート材供給装置1及びシート材供給方法においては、搬送機構5によりケース3から取り出されるシート材2が取り出し口4を通過する際に、シート材2にケース3の外側に(図1における上方側)に向かって凸となる変形を付与するとともに、ケース3内を負圧する。
ケース3内を負圧にすることで、バキュームパッド13が吸着するシート材2とバキュームパッド13が吸着するシート材2に密着したシート材2との間には、両者を引き離す力を生じさせることができる。例えば、シート材2が二枚重ね取りされた場合には、ケース3内を負圧にすることで、二枚のシート材2a、2bのうち下側のシート材2bには、ケース3内の負圧によりケース3内に向かう下向きの力、すなわち上側のシート材2から引き剥がそうとする力を作用させることが可能となる。
つまり、シート材供給装置1は、重ね取りされたシート材2同士の間に隙間が生じるように、シート材2にケース3の外側に向かって凸となる変形を付与するとともに、シート材2にケース3内の負圧によりケース3内に向かう下向きの力を作用させている。
これによって、シート材供給装置1は、重ね取りされたシート材2同士の間に確実に隙間を形成することが可能となる。つまり、シート材供給装置1においては、重ね取りされたシート材2の分離が容易となり、二枚取り等のシート材2の重ね取りを確実に抑制することができる。
エアノズル8は、重ね取りされたシート材2同士の合わせ面に空気を送り込むことが可能となっている。そのため、シート材2に対してケース3の外側に(図1における上方側)に向かって凸となる変形を付与することや、ケース3内の負圧を発生させること等によって生じるシート材2同士の合わせ面の隙間への空気の流入を促進することができる。つまり、重ね取りされたシート材2の分離をより一層促進することができる。
また、ガイド部材10によって、重ね取りされたシート材2から分離したシート材2をケース3内に積み重ねられた多数のシート材2上に案内することができる。つまり、重ね取りされたものの分離してケース3内に戻されたシート材2は、位置ずれ等を起こすことなく所定位置に戻されるため、バキュームパッド13に所期の位置が吸着される。そのため、重ね取りされたものの分離してケース3内に戻されたシート材2が、搬送機構5でケース3から取り出す際に、ケース3やケース3外の設備と干渉してしまうことを抑制することができる。
突出壁6は、弾性材料からなっているので、シート材2が接触した際に、シート材2を傷つけにくくなっている。
次に、本発明の第2実施例について説明する。なお、上述した第1実施例と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
図5は、本発明に係るシート材供給装置21及びシート材供給方法を実施するための具体的な形態を模式的に示した説明図であって、第2実施例のシート材供給装置21を示している。
第1実施例のシート材供給装置1のように突出壁6が1段の場合には、取り出し口4を通過する際のシート材2の姿勢が傾いていると、シート材2の全周を突出壁6に同時に接触させることができない可能性がある。
そこで、この第2実施例のシート材供給装置21は、上述した第1実施例のシート材供給装置1と略同一構成となっているが、突出壁22が取り出し口4の内周面に上下方向に4段並んで形成されている。
なお、図5における上下方向は鉛直方向であり、図5おける左右方向が上記鉛直方向と直交する水平方向である。
第2実施例のシート材供給装置21においては、第1実施例におけるエアノズル8に換えて、突出壁22と突出壁22の間及び最上段の突出壁22の上方側に、エアブローを実施可能なエアノズルとしてのエアブロー穴23が、それぞれ複数設けられている。換言すると、取り出し口4の内周面には、上下方向に沿って、突出壁22とエアブロー穴23とが交互に設けられている。
この第2実施例のシート材供給装置21においては、図5、図6に示すように、ケース3の取り出し口4に、互いに同一形状で同一寸法の4段の突出壁22が形成されている。
図6は、第2実施例のシート材供給装置21における4段の突出壁22を模式的に示した説明図である。
突出壁22は、例えば、シリコンゴム等の弾性材料からなり、取り出し口4の内周面全周に設けられている。
突出壁22は、シート材2をケース3から取り出す際に、シート材2の外周縁全周と接触可能となるように、取り出し口4の内周面からの突出量が設定されている。また、突出壁22は、断面楔形状を呈し、下方側ほど取り出し口4の内周側に突出するよう形成されている。
突出壁22は、取り出し口4から取り出されるシート材2の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材2にケース3の外側に向かって凸となる変形を付与するように形成されている。換言すると、突出壁22は、取り出し口4から取り出されるシート材2の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材2に上方に向かって凸となる変形を付与するように形成されている。
なお、突出壁22は、例えば、取り出し口4の内周面からの最大突出位置の内周側の開口面積が、シート材2が通過可能な最小面積となるように設定されている。
また、取り出し口4の内周面に形成される突出壁22の段数は4つに限定されるものではなく、突出壁22の段数は4段以外の複数段であってもよい。
エアブロー穴23は、各突出壁22の上方側に、それぞれ複数設けられている。突出壁22と突出壁22の間に形成された複数のエアブロー穴23は、例えば、取り出し口4内周面の周方向に沿って、所定間隔毎に全周に亙って設けられている。最上段の突出壁22の上方側に設けられた複数のエアブロー穴23は、例えば、取り出し口4内周面の周方向に沿って、所定間隔毎に全周に亙って設けられている。
エアブロー穴23は、搬送機構5でシート材2が複数枚重ね取りされた場合、シート材2をケース3内から取り出す際に、突出壁22を通過したシート材2同士の間(合わせ面)に空気を供給すること(エアブロー)が可能となっている。
そのため、シート材2に対してケース3の外側に(図5における上方側)に向かって凸となる変形を付与することや、ケース3内の負圧を発生させること等によって生じるシート材2同士の合わせ面の隙間への空気の流入を促進することができる。つまり、上述した第1実施例と同様に、重ね取りされたシート材2の分離をより一層促進することができる。
各エアブロー穴23には、図5及び図7に示すように、一台のポンプ24から同時に空気を供給することが可能となっている。ここで、図7は、第2実施例におけるエアブロー穴23とエアブロー穴23への空気の供給経路を模式的に示した説明図である。
各エアブロー穴23は、図7に示すように、上流側が共通の空気供給路25と連通している。空気供給路25は、取り出し口4の外周を囲むように位置している。具体的には、空気供給路25は、例えば、取り出し口4の内周面を構成するケース3の側壁内に形成される。空気供給路25には、一台のポンプ24から空気が供給される。
エアブロー穴23からのエアブローは、例えば、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引と同期して実施される。すなわち、例えば、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引が開始されるとエアブロー穴23からのエアブローを開始し、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引が終了するとエアブロー穴23からのエアブローを終了する。エアブロー穴23からのエアブローは、間欠的であっても、連続的であってもよい。
真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引は、上述した第1実施例と同様であり、例えば、搬送機構5がバキュームパッド13で吸着したシート材2を持ち上げ始めるタイミングで真空バルブ16を開弁して開始する。
また、真空ポンプ7によるケース3内の空気の吸引は、上述した第1実施例と同様であり、例えば、搬送機構5がバキュームパッド13で吸着したシート材2を持ち上げる動作を終了したタイミングで真空バルブ16を閉弁して終了する。
このような第2実施例のシート材供給装置21及びシート材供給方法においても、上述した第1実施例と略同様の作用効果を奏することができる。
また、この第2実施例においては、突出壁22が上下方向に沿って複数段形成されているので、シート材2の姿勢が水平ではない(傾いている)場合でも、シート材2が取り出し口4を通過する際に、シート材2の全周がいずれかの突出壁22と同時に接触する状態を発生させることが可能となる。
そのため、この第2実施例においては、シート材2が取り出し口4を通過する際に、ケース3内をより確実に負圧にすることが可能となり、二枚取り等のシート材2の重ね取りを一層確実に抑制することができる。
なお、上述した各実施例において、シート材2の各辺の外周側に配置されるガイド部材10の本数は、2本に限定されるものではなく、1本または3本以上とすることも可能である。また、上述した各実施例においては、ガイド部材10を省略することも可能である。
また、上述した各実施例においては、エアノズル8やエアブロー穴23からイオン化した空気を噴射するようにしてもよい。
上述した各実施例におけるエアブローの実施タイミングは、例えば、搬送機構5でケース3から取り出されるシート材2がケース3の取り出し口4を通過するタイミングで実施するようにしてもよい。さらに言えば、上述した各実施例におけるエアブローの実施タイミングは、例えば、バキュームパッド13で吸着したシート材2が突出壁6あるいは突出壁22を乗り越えたタイミングで実施するようにしてもよい。
ロボットハンド14の先端部分がケース3内から上昇し始めるタイミングと、ロボットハンド14の上昇速度がわかれば、バキュームパッド13に吸着されたシート材2のケース3内の位置等は推定可能である。また、ロボットハンド14の先端部分、あるいはバキュームパッド13の位置をセンサ等で検知することによって、シート材2が取り出し口4を通過するタイミングを予測することも可能である。
1…シート材供給装置
2…シート材
3…ケース
4…取り出し口
5…搬送機構
6…突出壁
7…真空ポンプ
8…エアノズル
9…ポンプ
10…ガイド部材
11…イオナイザー

Claims (7)

  1. 複数枚のシート材が積み重ねられた状態で上記複数枚のシート材を収容するケースと、
    シート材を上から順番に一枚ずつ上記ケースの取り出し口から上記ケースの外に取り出す搬送機構と、
    上記取り出し口の内周面から突出するとともに、上記取り出し口の全周に設けられ、上記取り出し口から取り出されるシート材の外周縁全周が摺動可能に接触し、シート材に上記ケースの外側に向かって凸となる変形を付与する突出壁と、
    上記ケース内の空気を吸引して、シート材が上記取り出し口を通過する際に上記ケース内を負圧にすることが吸引装置と、を有するシート材供給装置。
  2. 上記突出壁は、上記取り出し口に複数段並んで形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート材供給装置。
  3. 上記取り出し口を通過するシート材同士の間に空気を供給することが可能なエアノズルと、
    上記エアノズルに空気を供給するポンプと、を有する請求項1または2に記載のシート材供給装置。
  4. 上記突出壁の間に位置し、シート材同士の間に空気を供給することが可能なエアノズルと、
    上記エアノズルに空気を供給するポンプと、を有する請求項2に記載のシート材供給装置。
  5. 上記突出壁は、弾性材料からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のシート材供給装置。
  6. 上記ケース内には、上記シート材を当該ケース内の所定位置に案内可能なガイド部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシート材供給装置。
  7. 複数枚のシート材が積み重ねられた状態で上記複数枚のシート材を収容するケースから、シート材を上から順番に一枚ずつ上記ケースの取り出し口から上記ケースの外に取り出すシート材供給方法であって、
    上記取り出し口の内周面から突出するとともに、上記取り出し口の全周に設けられた突出壁に、上記取り出し口から取り出されるシート材の外周縁全周を接触させ、シート材に上記ケースの外側に向かって凸となる変形を付与するとともに、上記ケース内の空気を吸引し、シート材が上記取り出し口を通過する際に上記ケース内を負圧することを特徴とするシート材供給方法。
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