JP2018176259A - 分岐管製造装置及び、分岐管の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】管材を破断させないで、分岐管を容易に製造することができる分岐管製造装置及び、分岐管の製造方法を提供する。【解決手段】分岐管製造装置1は、管材3が収容可能に形成され、管材3が収容された場合の、管材3の管軸方向へ開口部が形成された管材収容室12と、管材収容室12から管軸と交差する方向へ分岐する分岐室13と、が形成され、開口部から管材3の管内部へ粉末状充填材が充填可能な金型10と、管材3が管材収容室12に収容され、粉末状充填材が管材3の管内部に充填された場合に、開口部から挿入され、管材3の管内部に充填された粉末状充填材を加圧する充填材加圧部材と、管材3が管材収容室12に収容された場合に、開口部から挿入され、管材3の管端面3Aを押圧する管端面押圧部材と、を備える。充填材加圧部材は、管材3を分岐室13に向けて膨張させる。管端面押圧部材は管材3を管軸の方向へ圧縮する。【選択図】図1

Description

本発明は分岐管製造装置及び、分岐管の製造方法に関する。
分岐管製造装置には、管材の管内部から圧力を加え、管材の管軸方向の中間部を管状に膨張させて分岐部を製造するバルジ加工、ハイドロフォーミングと称される製造方法を使用するものがある。
例えば、特許文献1には、管材の管内部を水で満たし、管内部を満たす水を加圧して分岐管を製造する分岐管製造装置が開示されている。
特許文献1に記載の分岐管製造装置は、固定金型と、固定金型と対向し、管材が収容可能かつ固定金型に対して可動して拡張可能な成形室を形成する可動金型と、成形室に収容され、水が充填された管材の両端に当接してシーリングすると共に、その管材の両端を押す一対の押圧部材と、を備える。そして、押圧部材が管材の両端を押圧した状態で、可動金型を固定金型に対して可動させることで、成形室を拡張させて管材が膨張する空間を形成し、その空間へ管材が膨張することで、管材に分岐部を形成する。
特許文献2には、管内部に充填された樹脂を加圧して分岐管を製造する分岐管製造装置が開示されている。
特許文献2に記載の分岐管製造装置は、管内部に樹脂が充填された管材を収容可能なT字状の成形室が形成された金型と、成形室に収容された管材の両端を押圧する押圧部材と、を備える。そして、押圧部材が管材の両端を押圧することで、管材をT字状に変形させて管材に分岐部を形成する。特許文献2に記載の分岐管製造装置では、分岐部を形成した後、管内部で硬化した樹脂を加熱して燃焼させ、分岐管を製造する。
特開2013−31886号公報 特開2013−104465号公報
特許文献1に記載の分岐管製造装置では、水が充填された管材を押圧部材によってシーリングするため、装置の構造が複雑であり、分岐管の製造が容易でない。
また、特許文献1に記載の分岐管製造装置では、押圧部材で管材の両端を押圧するため、管材の管端面と管内部に充填された水とに同じ圧力がかかる。このため、管材の膨張部分に管材を供給するための圧力と、管材を膨張させるための圧力と、が同じである。その結果、膨張部分の断面が管材の断面よりも小さい場合や、膨張部分の形状が複雑な場合等、管材が供給されにくい膨張部分である場合に、膨張部分に管材が十分供給されないことがある、その結果、膨張部分が薄くなり、管材が破断してしまうことがある。
特許文献2に記載の分岐管製造装置では、分岐部を形成した後、管内部で硬化した樹脂を加熱して燃焼させるため、燃焼や防火の設備が必要である。その結果、装置の構造が複雑であり、分岐管の製造が容易でない。
また、特許文献2に記載の分岐管製造装置でも、押圧部材で管材の両端を押圧するため、管材の管端面と管内部に充填された樹脂とに同じ圧力がかかる。このため、特許文献1と同様に、管材の膨張部分に管材を供給するための圧力と、管材を膨張させるための圧力と、が同じなり、その結果、膨張部分が薄くなり、管材が破断してしまうことがある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、管材を破断させないで、分岐管を容易に製造することができる分岐管製造装置及び、分岐管の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る分岐管製造装置は、管材が収容可能に形成され、管材が収容された場合の、管材の管軸方向へ開口部が形成された管材収容室と、管材収容室から管軸と交差する方向へ分岐する分岐室と、が形成され、開口部から管材の管内部へ粉末状充填材が充填可能な金型と、管材が管材収容室に収容され、粉末状充填材が管材の管内部に充填された場合に、開口部から挿入され、管材の管内部に充填された粉末状充填材を加圧する充填材加圧部材と、管材が管材収容室に収容された場合に、開口部から挿入され、管材の管端面を押圧する管端面押圧部材と、を備える。充填材加圧部材は、管材を分岐室に向けて膨張させる。管端面押圧部材は、管材を管軸の方向へ圧縮する。
本発明の構成によれば、管材の管内部に粉末状充填材を充填して分岐管を製造するため、シーリングや防火等のための設備が不要である。このため、分岐管の製造が容易である。また、管材の管内部に充填された粉末状充填材と管材の管端面とを別々の部材で、加圧又は押圧するため、管材の膨張と管材の供給とを容易に調整することができる。その結果、管材の破断を防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の本体部を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の押し出し部材、管端面押圧部材、充填材加圧部材を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の本体部を構成する金型を示す分解斜視図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の金型を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置で製造される分岐管を示す斜視図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の充填材注入部材の注入孔に粉末状充填材を注入した状態を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の充填材注入部材の注入孔に注入された粉末状充填材を押し固めた状態を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の充填材注入部材の注入孔から成形室の管材収容室へ粉末状充填材を押し出した状態を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の成形室の管材収容室に収容された管材が粉末状充填材で充填された状態を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置で管材を成形している状態を示す断面図 本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置の管端面押圧部材を充填材加圧部材よりも押し込んで管材を成形している状態を示す断面図 本発明の実施の形態2に係る分岐管製造装置の金型を示す分解斜視図 本発明の実施の形態3に係る分岐管製造装置の金型を示す分解斜視図 本発明の実施の形態1−3に係る分岐管製造装置1の金型の変形例を示す断面図
以下、本発明の実施の形態に係る分岐管製造装置及び、分岐管の製造方法について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中、同一又は同等の部分には同一の符号を付す。図に示す直交座標系XYZにおいて、分岐管製造装置の金型の左右方向がX軸、上下方向がZ軸、X軸とZ軸とに直交する方向がY軸である。以下、適宜、この座標系を引用して説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1に係る分岐管製造装置は、円筒状かつ直管状の管材を成形して、直管部から分岐部が分岐する分岐管を製造する装置である。この分岐管製造装置では、金型に形成された成形室に管材を収容し、その管材に粉末状充填材を充填する。そして、その管材に充填された粉末状充填材と管材の管端面を加圧して、管材を成形室の形状に変形させて分岐管を製造する。まず、図1−図5を参照して、分岐管製造装置の構成について説明し、続いて、図6A−図6Fを参照して、この分岐管製造装置を用いた分岐管の製造方法について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の本体部2を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の押し出し部材40、管端面押圧部材50、充填材加圧部材60を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の本体部2を構成する金型10を示す分解斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の金型10を示す断面図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1で製造される分岐管5を示す斜視図である。
なお、図2では、一対ずつ存在する管端面押圧部材50と充填材加圧部材60のうち、一方の管端面押圧部材50と充填材加圧部材60だけを図示している。もう一方の管端面押圧部材50と充填材加圧部材60は、同じ構成を備えるため、図示を省略する。
分岐管製造装置1は、図1に示すように、管材3を成形する成形室11が形成された金型10、成形室11に粉末状充填材を注入するための注入孔21を有する充填材注入部材20及び、金型10の成形室11と充填材注入部材20の注入孔21とを連通させる連通部材30を有する本体部2で構成されている。さらに、分岐管製造装置1は、図2に示すように、注入孔21から粉末状充填材を押し出すための押し出し部材40と、成形室11に収容された管材3の管端面3Aを押圧するための管端面押圧部材50と、管材3の管内部3Bに充填された粉末状充填材を加圧するための充填材加圧部材60と、で構成されている。
金型10は、図1に示すように、立方体状に形成されている。そして、金型10は、成形室11に管材3を取り付け可能、又は成形室11から成形された管材3(すなわち、後述する分岐管5)を取り外し可能にするため、組立、分解可能に構成されている。
詳細には、図3に示すように、金型10は、YZ平面に平行な平面によって、2つの直方体状の金型部品10Aと10Bに分割され、その結果、組立、分解可能である。金型10では、金型部品10Aの+X面と金型部品10Bの−X面が、金型10の接合面であり、これらの面があわされることで、組立可能である。金型部品10Aの+X面と金型部品10Bの−X面には、成形室11の一部であり、Z方向に沿って延びる凹み部12A、12Bが形成されている。また、金型部品10Aの凹み部12Aには、金型部品10AをX方向に貫通する、後述する分岐室13が形成されている。ここで、凹み部12A、12Bは、成形室11の、後述する管材収容室12を形成する部分である。金型部品10Aと金型部品10Bでは、金型部品10Aと金型部品10Bを分離した状態で、凹み部12A、12Bのいずれかに管材3の取り付けが可能であり、管材3を成形した後、凹み部12A、12Bから成形された管材3の取り外しが可能である。
なお、金型部品10Aと金型部品10Bは、組み立てられたときに、図示しない締結部材で互いに固定可能である。
金型10は、図5に示す分岐管5を成形するための金型である。ここで、成形される分岐管5は、直管部5Aと、直管部5Aから分岐する分岐部5Bとが、T字状に組み合わされた形状を有する。このような形状の分岐管5を製造するため、金型10は、図1及び図4に示すように、T字状の成形室11を有する。すなわち、金型10は、Z方向へ貫通する管材収容室12と、管材収容室12から−X方向へ分岐する分岐室13と、で構成された成形室11を有する。
なお、管材収容室12は上述した凹み部12A、12Bによって形成されている。
管材収容室12は、成形材料である管材3を収容する空間である。また、管材3を分岐管5の直管部5Aに成形するための空間である。管材収容室12は、管材3を収容し、かつ分岐管5の直管部5Aを成形するため、管材3と分岐管5の直管部5Aに応じた形状、大きさに形成されている。
詳細には、管材収容室12は、管材3と分岐管5の直管部5Aが円筒状であるため、円孔状である。そのXY断面の内径は、管材3を収容するため、管材3の外径よりもわずかに大きい。また、管材収容室12は、管材3が直管状であるため、そのXY断面の円形状のまま、Z方向へ直線的に延びている。そして、管材収容室12は、後述する管端面押圧部材50、充填材加圧部材60が挿入可能にするため、金型10を貫通している。そして、金型10の+Z面及び−Z面に開口部を有する。
一方、分岐室13は、分岐管5の分岐部5Bを成形するための空間である。分岐室13は、分岐管5の分岐部5Bを成形するため、分岐部5Bに応じた形状、大きさに形成されている。
詳細には、分岐室13は、分岐部5Bが直管部5Aの中央から分岐する形状であるため、管材収容室12のZ方向中央で、管材収容室12から分岐している。分岐室13は、分岐部5Bが直管部5Aから垂直に延びているため、管材収容室12から−X方向へ延びている。そして、金型10の−X側面まで達している。分岐室13は、円筒状の分岐部5Bを成形するため、円孔状である。また、分岐室13では、直管部5Aの管軸と分岐部5Bの管軸が交わる形状であるため、図4に示す、分岐室13の円孔の中心軸C13が、管材収容室12の円孔の中心軸C12と交わっている。分岐室13のYZ断面の内径は、分岐部5Bが直管部5Aよりも細いため、管材収容室12の内径よりも小さい。
図1に戻って、金型10の+Z面には、充填材注入部材20と連通部材30が、+Z側から充填材注入部材20と連通部材30の順序で、重ね合わされた状態で配置されている。ここで、充填材注入部材20と連通部材30とは同径の円柱状である。
充填材注入部材20には、上述した粉末状充填材を注入するための注入孔21と、管端面押圧部材50を挿入するための押圧部材挿入孔22と、が形成されている。一方、連通部材30には、充填材注入部材20の注入孔21と連通するための注入用連通孔31と、充填材注入部材20の押圧部材挿入孔22と連通するための押圧部材用連通孔32が形成されている。
注入孔21と注入用連通孔31は、充填材注入部材20と連通部材30の+Z面、かつ径方向に開口している。注入孔21と注入用連通孔31は、円孔状に形成され、充填材注入部材20と連通部材30をZ方向に貫通している。後述するように、充填材注入部材20と連通部材30は、金型10に固定された軸部材23を中心に回転可能である。注入孔21と注入用連通孔31では、このような充填材注入部材20と連通部材30が回転した場合に、注入孔21と注入用連通孔31を管材収容室12に連通可能にするため、注入孔21と注入用連通孔31の円孔の中心軸C21が充填材注入部材20と連通部材30の円柱軸C20から距離Rに位置している。この距離Rは、充填材注入部材20と連通部材30の円柱軸C20から管材収容室12の円孔の中心軸C12までの距離と同じである。注入孔21と注入用連通孔31のXY断面の内径は、管材3に粉末状充填材を注入可能にするため、管材3の内径よりもわずかに小さい。また、注入孔21と注入用連通孔31のXY断面の内径は、押し出し部材40を挿入可能とするため、押し出し部材40の後述する円柱部41の外径よりもわずかに大きい。
押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32は、充填材注入部材20と連通部材30の+Z面、かつ注入孔21と注入用連通孔31が形成された径方向とは別の径方向に開口している。そして、押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32は、円孔状に形成され、充填材注入部材20と連通部材30をZ方向に貫通している。押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32のXY断面の内径は、管端面押圧部材50の後述する円筒部51を挿入可能とするため、管端面押圧部材50の円筒部51の外径よりもわずかに大きい。また、管端面押圧部材50の円筒部51を管材収容室12へ案内するため、管材収容室12のXY断面の内径よりもわずかに小さい。また、押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32のXY断面の内径は、充填材加圧部材60の後述する円柱部61を挿入可能とするため、充填材加圧部材60の円柱部61よりも大きい。押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32の円孔の中心軸C22は、充填材注入部材20と連通部材30が回転した場合に、押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32を管材収容室12に連通可能にするため、充填材注入部材20と連通部材30の円柱軸C20から距離Rに位置している。
上述したように、押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32は、注入孔21と注入用連通孔31と異なる位置に形成されている。充填材注入部材20と連通部材30は、このような孔それぞれを成形室11の管材収容室12に連通可能とするため、円柱軸C20を中心にして回転可能に設けられている。
詳細には、充填材注入部材20と連通部材30の円柱軸C20には、図示しない貫通孔が形成されている。その図示しない貫通孔には、金型10に固定された軸部材23が緩挿されている。これにより、充填材注入部材20と連通部材30は、円柱軸C20に位置する軸部材23を中心にして回転可能である。そして、注入孔21及び注入用連通孔31の円孔の中心軸C21、押圧部材挿入孔22及び押圧部材用連通孔32の円孔の中心軸C22並びに、管材収容室12の円孔の中心軸C12は、上述したように、円柱軸C20から同じ距離Rに位置している。これにより、充填材注入部材20と連通部材30は、軸部材23を中心にして別々に回転されて、注入孔21、注入用連通孔31及び、管材収容室12が連通する状態又は、連通しない状態にすることが可能である。充填材注入部材20と連通部材30は、押圧部材挿入孔22、押圧部材用連通孔32及び、管材収容室12が連通する状態又は、連通しない状態にすることが可能である。
充填材注入部材20と連通部材30では、注入孔21、注入用連通孔31及び、管材収容室12が連通する状態で、押し出し部材40を管材収容室12に挿入可能である。また、押圧部材挿入孔22、押圧部材用連通孔32及び、管材収容室12が連通する状態で、管端面押圧部材50と充填材加圧部材60を管材収容室12に挿入可能である。その結果、分岐管製造装置1では、後述する工程に応じて、押し出し部材40、管端面押圧部材50、充填材加圧部材60を選択して、管材収容室12に挿入することが可能である。
押し出し部材40は、上述した、粉末状充填材を注入孔21から管材収容室12へ押し出すための部材である。また、押し出し部材40は、注入孔21に注入された粉末状充填材を押し固めるための部材である。押し出し部材40は、粉末状充填材を注入孔21で押し固め、かつ管材収容室12へ押し出すことを可能にするため、図2に示すように、管材収容室12、注入孔21及び、注入用連通孔31に挿入可能な円柱部41を有している。
円柱部41の円柱軸は、Z方向へ延びている。その長さL2は、管材収容室12に挿入可能にするため、図1に示す充填材注入部材20と連通部材30のZ方向の長さL1よりも大きい。また、円柱部41の外径は、管材収容室12よりも小さい。また、管材3の管内部3Bまで粉末状充填材を押し出し可能とするため、円柱部41の外径は、管材3の内径よりも小さい。
なお、円柱部41の+Z端には、円柱部41の外径よりも大きい外径を有する円板状の把手部42が設けられている。把手部42は、円柱部41と同心である。
これに対して、管端面押圧部材50は、上述したように、管材収容室12に収容された管材3の管端面3Aを押圧するための部材である。管端面押圧部材50は、図2に示すように、管端面3Aを押圧可能にするため、管材収容室12に挿入可能な外径を有する円筒部51を有している。
円筒部51の円筒軸の長さ、すなわち、Z方向の長さL3は、管材収容室12に挿入可能にするため、図1に示す、充填材注入部材20と連通部材30のZ方向の長さL1よりも大きい。そして、長さL3は、押し出し部材40の円柱部41の長さL2よりも大きい。これにより、円筒部51は、押し出し部材40の円柱部41よりも、管材収容室12の奥側に挿入可能である。円筒部51の外径は、管材3を押圧可能にするため、管材3の内径よりも大きい。また、円筒部51の外径は管材3の外径より大きく、かつ円筒部51の内径は管材3の内径よりも大きい。円筒部51の内径は、充填材加圧部材60の後述する円柱部61を挿入可能にするため、円柱部61の外径と同径か、又は円柱部61の外径よりも大きい。
円筒部51の+Z端には、円柱部41の外径よりも大きい外径を有するドーナツ状の把手部52が設けられている。把手部52は、円筒部51と同心に配置され、その円板中心には、把手部52を貫通し、円筒部51の内周部と連続する加圧部材挿入孔53が形成されている。加圧部材挿入孔53の内径は、充填材加圧部材60の後述する円柱部61を挿入可能にするため、円筒部51の内径と同径又はわずかに大きい。管端面押圧部材50は、充填材加圧部材60の円柱部61が加圧部材挿入孔53に挿入された状態で、充填材加圧部材60と共に用いられる。
充填材加圧部材60は、管内部3Bの粉末状充填材を加圧可能にするため、管内部3Bに挿入可能な円柱部61を有している。
円柱部61の円柱軸の長さ、すなわち、Z方向の長さL5は、管端面押圧部材50全体のZ方向の長さ(すなわち、図2に示す長さL3と把手部52のZ方向の長さL4との和)と同じである。これは、円柱部61が管端面押圧部材50の加圧部材挿入孔53に挿入された状態で、管端面押圧部材50の円筒部51と共に管材収容室12に挿入された場合に、管端面押圧部材50による管端面3Aの押圧と同時に、円柱部61による管内部3Bの粉末状充填材の加圧を可能にするためである。また、円柱部61の外径は、管材3の内周部に密嵌可能とするため、円柱部61が管内部3Bで摺動可能な程度に、管材3の内径よりも小さい。ここで、密嵌とは、円柱部61が管材3の内周部に密着した状態で、円柱部61が管材3に嵌まることである。
なお、円柱部61の+Z端には、円柱部61と同心で、かつ円柱部61の外径よりも大きい外径を有する円柱状の把手部62が設けられている。
上述したように、図2では、一対ずつ設けられる管端面押圧部材50と充填材加圧部材60のうちの一方だけを図示している。もう一方の管端面押圧部材50と充填材加圧部材60は、図2を参照して説明した管端面押圧部材50と充填材加圧部材60とXY平面に平行な平面に対して対称であること以外、同じ構成である。このため、その構成の説明を省略する。分岐管製造装置1では、もう一方の管端面押圧部材50の円筒部51と充填材加圧部材60の円柱部61が、図1に示す管材収容室12の−Z端から管材収容室12の内部へ挿入されて用いられる。
なお、上述した金型10、充填材注入部材20、連通部材30、押し出し部材40、管端面押圧部材50、充填材加圧部材60は、分岐管5の製造で高い圧力がかかるため、鉄鋼材料(例えば、工具用炭素鋼、合金工具鋼、高速度工具鋼、超硬合金)で形成されている。これらの部材の材料は、分岐管5の製造でかかる圧力で塑性変形しない程度の強度を有する材料であることが望ましい。
次に、図6A−図6Fを参照して、分岐管製造装置1を用いた分岐管5の製造方法について説明する。
図6Aは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の充填材注入部材20の注入孔21に粉末状充填材4を注入した状態を示す断面図である。図6Bは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の充填材注入部材20の注入孔21に注入された粉末状充填材4を押し固めた状態を示す断面図である。図6Cは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の充填材注入部材20の注入孔21から成形室11の管材収容室12へ粉末状充填材4を押し出した状態を示す断面図である。図6Dは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の成形室11の管材収容室12に収容された管材3が粉末状充填材4で充填された状態を示す断面図である。図6Eは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1で管材3を成形している状態を示す断面図である。図6Fは、本発明の実施の形態1に係る分岐管製造装置1の管端面押圧部材50を充填材加圧部材60よりも押し込んで管材3を成形している状態を示す断面図である。
まず、上述した形状、大きさの管材3を用意する。管材3には、アルミニウム、銅又はこれらの合金で形成されたものが望ましい。管材3は、成形室11の管材収容室12に収容可能な長さに予め切断する。
次に、金型部品10A、10Bに分解して、管材3を、分解された金型部品10A、10Bの管材収容室12に嵌める(この工程を管材収容工程という)。その後、金型部品10A、10Bを組み合わせて金型10を組み立てる。これにより、管材3が収容された金型10が用意される。
並行して、粉末状充填材4を用意する。粉末状充填材4は、金属材料、非金属材料(有機、無機材料を含む)いずれでもあってもよく、予め実験をして、分岐管5の形状に応じた粒径、材質の粉末状充填材4を選択することが望ましい。
次に、用意した金型10の、充填材注入部材20と連通部材30を、図1に示す軸部材23を中心にして回転させ、充填材注入部材20の注入孔21が、連通部材30の注入用連通孔31と連通しない状態、すなわち、注入孔21と注入用連通孔31がXY平面でずれた状態にする。これにより、注入孔21の−Z側の開口が連通部材30で閉鎖され、注入孔21内に、粉末状充填材4を溜めることが可能な状態になる(以下、この工程を注入孔閉鎖工程という)。
なお、この工程で、図6Aに示すように、注入孔21を金型10の管材収容室12の+Z方向に位置させることが望ましい。この場合、後述する、粉末状充填材4をブロック状にした後で、充填材注入部材20の回転が不要になる。
次に、−Z側の開口が連通部材30によって閉鎖された注入孔21に、用意した粉末状充填材4を注入する。粉末状充填材4の注入は、注入孔21が粉末状充填材4で満たされるまで行う(以下、この工程を充填材注入工程という)。
次に、図6Aに示すように、押し出し部材40の円柱部41を、注入孔21の+Z端に配置する。また、一対の管端面押圧部材50と充填材加圧部材60のうち、説明を省略した管端面押圧部材50と充填材加圧部材60を用意し、その管端面押圧部材50の円筒部51を、金型10の管材収容室12の−Z端に配置する。さらに、その管端面押圧部材50の加圧部材挿入孔53に、充填材加圧部材60の円柱部61を挿入する。これにより、金型10の管材収容室12の−Z端で、管端面押圧部材50と充填材加圧部材60とが一体に組み立てられる。
続いて、図6Bに示すように、注入孔21の+Z端に配置された押し出し部材40の円柱部41を、矢印A1の方向へ押して、円柱部41を注入孔21に挿入する。続いて、注入孔21内の粉末状充填材4を押圧して圧縮する。これにより、粉末状充填材4が押し固められる。そして、粉末状充填材4がブロック状になる(以下、この工程を充填材押し固め工程という)。
次に、粉末状充填材4をブロック状にした後、充填材注入部材20と連通部材30を、軸部材23を中心にして回転させて、図6Cに示すように、注入孔21と注入用連通孔31を、金型10の管材収容室12と連通する状態にする。すなわち、注入孔21、注入用連通孔31、管材収容室12をZ方向に連続させる。これにより、注入孔21の−Z側の開口が連通部材30で開放された状態になり、その結果、注入孔21のブロック状の粉末状充填材4が管材収容室12に移動可能となる(以下、この工程を注入孔開放工程という)。
続いて、押し出し部材40の円柱部41を、図6Cに示す矢印A2の方向へ押して、ブロック状の粉末状充填材4を、注入孔21から管材収容室12へ押し出し、管材収容室12内の管材3の管内部3Bへ入れる(以下、この工程を充填材充填工程という)。
上述した注入孔閉鎖工程、充填材注入工程、充填材押し固め工程、注入孔開放工程、充填材充填工程を、この順序で繰り返して、管材収容室12内の管材3の管内部3Bが粉末状充填材4で満たされた状態にする。
次に、管内部3Bを粉末状充填材4で満たした後、押し出し部材40の円柱部41を、充填材注入部材20の注入孔21から引き抜く。
続いて、充填材注入部材20と連通部材30を、軸部材23を中心にして回転させ、充填材注入部材20の押圧部材挿入孔22と連通部材30の押圧部材用連通孔32を管材収容室12の+Z方向に位置させる。すなわち、押圧部材挿入孔22、押圧部材用連通孔32、管材収容室12をZ方向に連続させる。そして、金型10の管材収容室12の−Z端に配置された管端面押圧部材50とは別の管端面押圧部材50の円筒部51を、押圧部材挿入孔22の+Z端に配置する。その管端面押圧部材50の加圧部材挿入孔53に、管材収容室12の−Z端に配置された充填材加圧部材60とは別の充填材加圧部材60の円柱部61を挿入する。これにより、図6Dに示すように、一体的に組み立てられた管端面押圧部材50と充填材加圧部材60を押圧部材挿入孔22の+Z端に位置させる。
次に、図6Eに示すように、押圧部材挿入孔22の+Z端に配置された管端面押圧部材50と充填材加圧部材60を、押圧部材挿入孔22に挿入して、さらに矢印A3の方向へ押し込む。また、管材収容室12の−Z端に配置された管端面押圧部材50と充填材加圧部材60を、管材収容室12に挿入して、さらに矢印A4の方向へ押し込む。これにより、管端面3Aと粉末状充填材4とに押圧を加える(この工程のうち、管端面3Aを押圧する工程を管端面押圧工程、粉末状充填材4を押圧する工程を充填材加圧工程という。管端面押圧工程と充填材加圧工程とは並行して行われる)。その結果、分岐室13に向かって管材3が膨張して、管材3が変形する。
続けて、図6Fに示すように、押圧部材挿入孔22に挿入され、かつ押し込まれた管端面押圧部材50を、充填材加圧部材60よりも矢印A5の方向へ押し込む。また、管材収容室12の−Z側から押し込まれた管端面押圧部材50を、充填材加圧部材60よりも矢印A6の方向へ押し込む。これにより、管材3を圧縮して、管材3を分岐室13側に供給する。このように、管端面押圧部材50と充填材加圧部材60とを別々に押し込んで、管端面3Aにかかる圧力と粉末状充填材4にかかる圧力とを別々に調整する。その結果、図5に示す分岐管5が成形される。
その後、金型10を、金型部品10A、10Bに分解して、成形された分岐管5を取り出す。続いて、取り出された分岐管5から粉末状充填材4を取り除き、分岐部5Bの先端を切断して、分岐管5を完成させる。
以上のように、実施の形態1に係る分岐管製造装置1では、管内部3Bに粉末状充填材4を充填して分岐管5を成形するので、シーリング、加熱機器等の複雑な構成が不要である。このため、分岐管製造装置1では、分岐管5を容易に製造することができる。
分岐管製造装置1では、管材3を管端面押圧部材50で、粉末状充填材4を充填材加圧部材60で、それぞれ押圧又は加圧する。このため、管端面押圧部材50による分岐部5Bへの管材3の供給と、充填材加圧部材60による管材3の膨張を別々に調整することができる。これにより、管材3が破断することを防止することができる。特に、分岐部5Bが直管部5Aよりも細く、成形において管材3の供給が難しい場合に、管材3の破断を効果的に防止することができる。
(実施の形態2及び3)
実施の形態1では、金型10がXZ平面に平行な平面で分割可能であるが、本発明では、金型は、その他の平面で分割可能であってもよい。実施の形態2及び3に係る分岐管製造装置は、実施の形態1の金型10と異なる平面で分割可能な金型110、210を備える。以下に、図7及び図8を参照して実施の形態2及び3に係る分岐管製造装置1の構成を説明する。実施の形態2及び3では、実施の形態1と異なる構成について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る分岐管製造装置1の金型110を示す分解斜視図である。図8は本発明の実施の形態3に係る分岐管製造装置1の金型210を示す分解斜視図である。
実施の形態2に係る分岐管製造装置1の金型110は、図7に示すように、金型110がXZ平面に平行な平面で分割されている。
詳細には、金型110は、金型部品110Aと、+Y面で金型部品110Aと接合可能な金型部品110Bと、で構成されている。金型部品110Aは、金型部品110Bと接合可能な−Y面を有している。金型部品110Aの−Y面と、金型部品110Bの+Y面は、管材収容室12と分岐室13を円筒軸方向に沿って2つに分割されている。なお、金型部品110Aと110Bは、図示しない締結部材によって固定されて組み立てられ、また、締結部材を緩めることで分解される。
金型110では、分解された金型部品110Aと110Bのいずれか一方の管材収容室12に管材3を入れ、その後、金型部品110Aの−Y面と金型部品110Bの+Y面があわされて、締結部材が固定されることにより、管材3を収納する。成形された管材3の取り出し、すなわち、分岐管5の取り出しは、その逆の手順で行われる。
一方、実施の形態3に係る分岐管製造装置1の金型210は、図8に示すように、金型210をXY平面に平行な平面で分割された金型部品210Aと金型部品210Bで構成されている。金型部品210Aは、金型部品210Bと接合可能な−Z面を有している。金型部品210Bは、金型部品210Aと接合可能な+Z面を有している。金型部品210Aの−Z面と、金型部品210Bの+Z面は、分岐室13を円筒軸方向に沿って2つに分割している。また、管材収容室12を円筒軸方向と垂直な方向に2つに分割している。なお、金型210においても、図示しない締結部材で互いに固定されて組み立てられ、また、締結部材を緩めることで分解される。
金型210では、金型部品210A又は210Bの管材収容室12に管材3を差し込み、その後、金型部品210Aの−Z面と金型部品210Bの+Z面があわされて、締結部材が固定されることで管材3を収納する。成形された分岐管5の取り出しは、その逆の手順で行われる。
以上のように、実施の形態2に係る分岐管製造装置1の金型110は、管材収容室12と分岐室13を円筒軸方向に沿って分割する面で分割されている。また、実施の形態3に係る分岐管製造装置1の金型210は、分岐室13を円筒軸方向に沿うと共に、管材収容室12を円筒軸方向と垂直な方向に分割する面で分割されている。金型110及び210でも、金型10と同様に、管材3を収納させ、その後、成形された分岐管5を取り出すことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、実施の形態1−3では、成形対象が金属製の管材3であるが、管材3の材料は、塑性変形する材料である限り、任意である。
実施の形態1−3では、管材3の管断面は円形であるが、管材3の管断面も任意である。例えば、管断面が楕円、四角形等であってもよい。また、管材3は、管断面に凹部が形成された、いわゆる溝付きの管材であってもよい。この場合、金型10、110、210に管材3の管断面に応じた管材収容室12を形成すればよい。また、管材3は直管状であるが、管材3の形状は、管材収容室12に挿入可能であれば、例えば、湾曲していてもよい。この場合、金型10、110、210に管材3の管材3の形状に応じた管材収容室12を形成すると共に、その管材収容室12に挿入可能な形状の管端面押圧部材50、充填材加圧部材60を用いればよい。
実施の形態1−3では、金型10、110、210の分岐室13が管材収容室12のZ方向中央から分岐している。しかし、本発明はこれに限定されない。本発明では、製造される分岐管が分岐部を有していればよく、このため、管材収容室12から分岐室13が分岐していればよい。従って、管材収容室12から分岐室13が分岐している限り、管材収容室12と分岐室13との位置関係、大きさは任意である。
図9は、本発明の実施の形態1−3に係る分岐管製造装置1の金型10、110、210の変形例を示す断面図である。図9に示すように、金型10、110、210では、分岐室13が管材収容室12のZ方向中央からずれた位置から分岐してもよい。
また、実施の形態1−3では、金型10、110、210の分岐室13が管材収容室12に対して垂直に設けられているが、分岐室13は、管材収容室12に対して斜め方向に分岐してもよい。また、分岐室13は、管材収容室12と同じ内径を有してもよい。また、分岐室13の円孔の中心軸C13は、管材収容室12の円孔の中心軸C12と交わらなくてもよく、Y方向にずれていてもよい。
実施の形態1−3では、管端面押圧部材50が円筒部51、充填材加圧部材60が円柱部61、を有している。しかし、本発明はこれに限定されない。管端面押圧部材50は、管材3の管端面3Aを押圧可能である限り、管端面押圧部材50の形状は任意である。また、充填材加圧部材60は、管材3の管内部3Bに充填された粉末状充填材4を加圧可能である限り、充填材加圧部材60の形状は任意である。このため、円筒部51は筒状体、円柱部61は柱状体であってもよい。
なお、管端面押圧部材50は、管端面3Aを押圧するため、管材加圧パンチと称されてもよい。また、充填材加圧部材60は、充填材加圧パンチと称されてもよい。
実施の形態1−3では、充填材注入部材20と連通部材30は同径の円柱状に形成されているが、その形状は任意である。充填材注入部材20と連通部材30は、角柱、楕円板等の形状であってもよい。また、充填材注入部材20と連通部材30は軸部材23を中心にして回転可能であるが、連通部材30は、金型10と隣接した状態で、金型10に対して移動可能であってもよく、この場合、充填材注入部材20は、連通部材30と隣接した状態で、連通部材30に対して移動可能であってもよい。このような形態の場合、充填材注入部材20と連通部材30とを移動させて、その結果、注入孔21と注入用連通孔31、押圧部材挿入孔22と押圧部材用連通孔32、注入用連通孔31又は押圧部材用連通孔32と管材収容室12、が連通すればよい。
1 分岐管製造装置、2 本体部、3 管材、3A 管端面、3B 管内部、4 粉末状充填材、5 分岐管、5A 直管部、5B 分岐部、10 金型、10A、10B 金型部品、11 成形室、12 管材収容室、12A、12B 凹み部、13 分岐室、20 充填材注入部材、21 注入孔、22 押圧部材挿入孔、23 軸部材、30 連通部材、31 注入用連通孔、32 押圧部材用連通孔、40 押し出し部材、41 円柱部、42 把手部、50 管端面押圧部材、51 円筒部、52 把手部、53 加圧部材挿入孔、60 充填材加圧部材、61 円柱部、62 把手部、110 金型、110A、110B 金型部品、210 金型、210A、210B 金型部品、A1−A6 矢印、C12、C13 円孔の中心軸、C20 円柱軸、C21、C22 円孔の中心軸、L1−L5 長さ、R 距離。

Claims (10)

  1. 管材が収容可能に形成され、前記管材が収容された場合の、前記管材の管軸方向へ開口部が形成された管材収容室と、該管材収容室から前記管軸と交差する方向へ分岐する分岐室と、が形成され、前記開口部から前記管材の管内部へ粉末状充填材が充填可能な金型と、
    前記管材が前記管材収容室に収容され、前記粉末状充填材が前記管材の管内部に充填された場合に、前記開口部から挿入され、前記管材の管内部に充填された前記粉末状充填材を加圧して前記管材を前記分岐室に向けて膨張させる充填材加圧部材と、
    前記管材が前記管材収容室に収容された場合に、前記開口部から挿入され、前記管材の管端面を押圧して前記管材を前記管軸の方向へ圧縮する管端面押圧部材と、
    を備える、
    分岐管製造装置。
  2. 前記充填材加圧部材は、前記管材の内周部に密嵌可能な柱状体を有する、
    請求項1に記載の分岐管製造装置。
  3. 前記管端面押圧部材は、前記柱状体が挿入可能かつ、前記管端面に当接可能な筒状体を有する、
    請求項2に記載の分岐管製造装置。
  4. 前記粉末状充填材が注入可能かつ、前記金型の前記開口部に連結可能な注入孔が形成された充填材注入部材を備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の分岐管製造装置。
  5. 前記充填材注入部材に形成された前記注入孔に挿入され、前記注入孔に注入された前記粉末状充填材を押し出す押し出し部材を備える、
    請求項4に記載の分岐管製造装置。
  6. 貫通孔が形成された連通部材であって、
    前記充填材注入部材に形成された前記注入孔と、前記金型に形成された前記開口部との間に、前記貫通孔が前記注入孔と前記開口部とを連通させる位置と、前記連通させる位置からずれた位置と、に移動可能に設けられた前記連通部材を備える、
    請求項4又は5に記載の分岐管製造装置。
  7. 管材が収容可能に形成され、前記管材が収容された場合の、前記管材の管軸方向へ開口部が形成された管材収容室と、該管材収容室から前記管軸と交差する方向へ分岐する分岐室と、が形成された金型を用いて分岐管を製造する分岐管の製造方法であって、
    前記管材収容室に前記管材を収容する管材収容工程と、
    前記開口部から前記管材収容室に収容された前記管材の管内部へ、粉末状充填材を充填する充填材充填工程と、
    充填材加圧部材を前記開口部から挿入し、挿入された前記充填材加圧部材で、前記管材の管内部に充填された前記粉末状充填材を加圧して前記管材を前記分岐室に向けて膨張させる充填材加圧工程と、
    管端面押圧部材を前記開口部から挿入し、挿入された前記管端面押圧部材で、前記管材収容室に収容された前記管材の管端面を押圧して、前記管材を前記管軸の方向へ圧縮する管端面押圧工程と、
    を備える、
    分岐管の製造方法。
  8. 前記充填材加圧部材は、前記管材の内周部に密嵌可能な柱状体を有し、
    前記充填材加圧工程では、前記柱状体を前記管材の内周部に密嵌させ、前記管軸の方向へ移動させて前記粉末状充填材を加圧する、
    請求項7に記載の分岐管の製造方法。
  9. 前記管端面押圧部材は、前記柱状体が挿入可能かつ、前記管端面に当接可能な筒状体を有し、
    前記管端面押圧工程では、前記柱状体を前記筒状体に挿入し、前記柱状体が挿入された前記筒状体を、前記柱状体の前記管軸の方向への移動と独立して、前記管軸の方向へ移動させ、前記管端面に当接させて前記管端面を押圧する、
    請求項8に記載の分岐管の製造方法。
  10. 前記充填材加圧工程と前記管端面押圧工程は、並行して行われる、
    請求項7から9のいずれか1項に記載の分岐管の製造方法。
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