JP2018176075A - オイルフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を低減して簡易な構造にできるとともに、組付作業性を向上できるオイルフィルタを提供する。【解決手段】本オイルフィルタ1Aは、ハウジング2と、ろ過エレメント3と、リリーフ弁4Aと、を備える。そして、リリーフ弁は、ハウジングの天井部2aの内側に配置されてろ過エレメントの軸端側の開口を覆うとともに、上流空間S1と下流空間S2とを連通する逃し穴25が形成された弁座プレート26と、弁座プレートの下流空間を向く表面側に配置されて逃し穴を開閉する弁体27と、弁体を逃し穴を閉鎖する方向に付勢するコイルバネ28と、を備える。さらに、コイルバネは、弁体とハウジングの底面部2b側に設けられたバネ受け部16との間に介装されている。【選択図】図1
Description
本発明は、オイルフィルタに関し、さらに詳しくは、リリーフ弁を備えるオイルフィルタに関する。
従来のオイルフィルタとして、筒状のハウジングと、ハウジング内に軸心を一致して収容される筒状のろ過エレメントと、ろ過エレメントの外側の上流空間とろ過エレメントの内側の下流空間とを連通可能なリリーフ弁と、を備えるものが一般に知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、例えば、図8に示されるように、上記リリーフ弁104は、ハウジング102の天井部102aの内側に配置されてろ過エレメント103の軸端側の開口を覆うとともに、上流空間S1と下流空間S2とを連通する逃し穴125が形成された弁座プレート126と、弁座プレート126の下流空間S2を向く表面側に配置されて逃し穴125を開閉する弁体127と、弁体127を逃し穴125を閉鎖する方向に付勢するコイルバネ128と、弁座プレート126に溶接等により接合されるとともに、コイルバネ128の軸端側(即ち、下端側)を支持するバネ受け部材129と、を備えることが記載されている。
しかし、上記特許文献1に記載されたオイルフィルタでは、リリーフ弁104は、弁座プレート126、弁体127、コイルバネ128及びバネ受け部材129の4部品を備えており、弁座プレート126にバネ受け部材129を接合する必要があるので、部品点数が多く、複雑な構造となり、さらに組付作業性が低い。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、部品点数を低減して簡易な構造にできるとともに、組付作業性を向上できるオイルフィルタを提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状のハウジングと、前記ハウジング内に軸心を一致して収容される筒状のろ過エレメントと、前記ろ過エレメントの外側の上流空間と前記ろ過エレメントの内側の下流空間とを連通可能なリリーフ弁と、を備え、前記ハウジングの底面部には、前記上流空間に連なるオイル流入口及び前記下流空間に連なるオイル流出口が形成されているオイルフィルタであって、前記リリーフ弁は、前記ハウジングの天井部の内側に配置されて前記ろ過エレメントの軸端側の開口を覆うとともに、前記上流空間と前記下流空間とを連通する逃し穴が形成された弁座プレートと、前記弁座プレートの前記下流空間を向く表面側に配置されて前記逃し穴を開閉する弁体と、前記弁体を前記逃し穴を閉鎖する方向に付勢するコイルバネと、を備え、前記コイルバネは、前記弁体と前記ハウジングの底面部側に設けられたバネ受け部との間に介装されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ハウジングは、ケースと、前記ケースに対して開口を塞ぐように接合されるとともに、前記ハウジングの底面部を構成するボトムプレートと、を備え、前記バネ受け部は、前記ボトムプレートの前記オイル流出口の外周側に一体に形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ろ過エレメントは、筒状のろ材と、前記ろ材の内周側を支持し且つ複数の貫通穴が形成された支持筒と、を備え、前記バネ受け部は、前記支持筒において前記ハウジングの底面部側に支持される軸端側に一体に形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記ハウジングの底面部側には、前記コイルバネにおいて前記バネ受け部に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記コイルバネは、強磁性体からなることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ハウジングは、ケースと、前記ケースに対して開口を塞ぐように接合されるとともに、前記ハウジングの底面部を構成するボトムプレートと、を備え、前記バネ受け部は、前記ボトムプレートの前記オイル流出口の外周側に一体に形成されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ろ過エレメントは、筒状のろ材と、前記ろ材の内周側を支持し且つ複数の貫通穴が形成された支持筒と、を備え、前記バネ受け部は、前記支持筒において前記ハウジングの底面部側に支持される軸端側に一体に形成されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記ハウジングの底面部側には、前記コイルバネにおいて前記バネ受け部に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記コイルバネは、強磁性体からなることを要旨とする。
本発明のオイルフィルタによると、リリーフ弁は、ハウジングの天井部の内側に配置されてろ過エレメントの軸端側の開口を覆うとともに、上流空間と下流空間とを連通する逃し穴が形成された弁座プレートと、弁座プレートの下流空間を向く表面側に配置されて逃し穴を開閉する弁体と、弁体を逃し穴を閉鎖する方向に付勢するコイルバネと、を備える。そして、コイルバネは、弁体とハウジングの底面部側に設けられたバネ受け部との間に介装されている。これにより、ハウジングの底面部側に設けられる既存部品を利用してバネ受け部を設定できるため、従来のように弁座プレートにバネ受け部材を溶接等により接合する必要がない。よって、部品点数を低減して簡易な構造にできるとともに、組付作業性を向上させることができる。
また、前記ハウジングが、ケースと、ボトムプレートと、を備え、前記バネ受け部が、前記ボトムプレートの前記オイル流出口の外周側に一体に形成されている場合は、より簡易な構造にできる。
また、前記ろ過エレメントが、ろ材と、支持筒と、を備え、前記バネ受け部が、前記支持筒において前記ハウジングの底面部側に支持される軸端側に一体に形成されている場合は、より簡易な構造にできる。
また、前記ハウジングの底面部側に、前記コイルバネにおいて前記バネ受け部に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部が設けられている場合は、コイルバネの軸端側をバネ受け部に支持する際に、ガイド部によりコイルバネの軸端側の径方向への移動が規制される。よって、組付作業性が更に高められる。
さらに、前記コイルバネが、強磁性体からなる場合は、磁化された長尺なコイルバネによりオイル中の鉄粉等が捕捉されるため、ろ過効率が向上される。
また、前記ハウジングが、ケースと、ボトムプレートと、を備え、前記バネ受け部が、前記ボトムプレートの前記オイル流出口の外周側に一体に形成されている場合は、より簡易な構造にできる。
また、前記ろ過エレメントが、ろ材と、支持筒と、を備え、前記バネ受け部が、前記支持筒において前記ハウジングの底面部側に支持される軸端側に一体に形成されている場合は、より簡易な構造にできる。
また、前記ハウジングの底面部側に、前記コイルバネにおいて前記バネ受け部に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部が設けられている場合は、コイルバネの軸端側をバネ受け部に支持する際に、ガイド部によりコイルバネの軸端側の径方向への移動が規制される。よって、組付作業性が更に高められる。
さらに、前記コイルバネが、強磁性体からなる場合は、磁化された長尺なコイルバネによりオイル中の鉄粉等が捕捉されるため、ろ過効率が向上される。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係るオイルフィルタ(リリーフ弁の非リリーフ状態)を説明するための説明図であり、中心線より左側で断面図を示し、中心線より右側で正面図を示す。
図1の要部拡大図であり、リリーフ弁のリリーフ状態を示す。
実施例1に係るリリーフ弁の分解斜視図である。
実施例2に係るオイルフィルタ(リリーフ弁の非リリーフ状態)を説明するための説明図であり、中心線より左側で断面図を示し、中心線より右側で正面図を示す。
図4の要部拡大図であり、リリーフ弁のリリーフ状態を示す。
実施例2に係るリリーフ弁の分解斜視図である。
他の形態のオイルフィルタの要部の縦断面図である。
従来のオイルフィルタの要部の縦断面図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るオイルフィルタは、筒状のハウジング(2)と、ハウジング内に軸心を一致して収容される筒状のろ過エレメント(3)と、ろ過エレメントの外側の上流空間(S1)とろ過エレメントの内側の下流空間(S2)とを連通可能なリリーフ弁(4A、4B)と、を備え、ハウジングの底面部(2b)には、上流空間に連なるオイル流入口(5)及び下流空間に連なるオイル流出口(6)が形成されているオイルフィルタ(1A、1B)であって、リリーフ弁(4A、4B)は、ハウジングの天井部(2a)の内側に配置されてろ過エレメント(3)の軸端側の開口を覆うとともに、上流空間(S1)と下流空間(S2)とを連通する逃し穴(25)が形成された弁座プレート(26)と、弁座プレートの下流空間を向く表面側に配置されて逃し穴を開閉する弁体(27)と、弁体を逃し穴を閉鎖する方向に付勢するコイルバネ(28、32)と、を備える(例えば、図1及び図4等参照)。そして、コイルバネ(28、32)は、弁体(27)とハウジングの底面部(2b)側に設けられたバネ受け部(16、31)との間に介装されている。
本実施形態に係るオイルフィルタとしては、例えば、上記ハウジング(2)は、ケース(8)と、ケースに対して開口を塞ぐように接合されるとともに、ハウジングの底面部(2b)を構成するボトムプレート(9)と、を備え、バネ受け部(16)は、ボトムプレート(9)のオイル流出口(6)の外周側に一体に形成されている形態(例えば、図2等参照)が挙げられる。
本実施形態に係るオイルフィルタとしては、例えば、上記ろ過エレメント(3)は、筒状のろ材(21)と、ろ材の内周側を支持し且つ複数の貫通穴(22a)が形成された支持筒(22)と、を備え、バネ受け部(31)は、支持筒(22)においてハウジングの底面部(2b)側に支持される軸端側に一体に形成されている形態(例えば、図5等参照)が挙げられる。
上述の形態の場合、例えば、上記ハウジングの底面部(2b)には、上流空間(S1)からオイル流入口(5)に向かうオイルの流通を規制するチェックバルブ(18)が設けられており、チェックバルブには、支持筒(22)の軸端側を支持する支持部(18c)が設けられていることができる(例えば、図5等参照)。これにより、更に簡易な構造にできる。
本実施形態に係るオイルフィルタとしては、例えば、上記ハウジングの底面部(2b)側には、コイルバネ(28)においてバネ受け部(16、31)に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部(19、34)が設けられている形態(例えば、図2及び図7等参照)が挙げられる。このガイド部としては、例えば、上述のチェックバルブ(18)に一体に形成されている形態(例えば、図2等参照)、上述のボトムプレート(9)のオイル流出口(6)の外周側に一体に形成されている形態(例えば、図7等参照)が挙げられる。
本実施形態に係るオイルフィルタとしては、例えば、上記コイルバネ(28、32)は、強磁性体からなる形態が挙げられる。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「オイルフィルタ」として、ろ過エレメントの交換時にハウジングを含め全体が交換されるスピンオン型のオイルフィルタを例示する。
<実施例1>
(1)オイルフィルタの構成
本実施例に係るオイルフィルタ1Aは、図1に示すように、円筒状のハウジング2と、ハウジング2内に軸心を一致して収容される円筒状のろ過エレメント3と、ろ過エレメント3の外側の上流空間S1とろ過エレメント3の内側の下流空間S2とを連通可能なリリーフ弁4Aと、を備えている。また、ハウジング2の底面部2bには、上流空間S1に連なるオイル流入口5及び下流空間S2に連なるオイル流出口6が形成されている。
(1)オイルフィルタの構成
本実施例に係るオイルフィルタ1Aは、図1に示すように、円筒状のハウジング2と、ハウジング2内に軸心を一致して収容される円筒状のろ過エレメント3と、ろ過エレメント3の外側の上流空間S1とろ過エレメント3の内側の下流空間S2とを連通可能なリリーフ弁4Aと、を備えている。また、ハウジング2の底面部2bには、上流空間S1に連なるオイル流入口5及び下流空間S2に連なるオイル流出口6が形成されている。
上記ハウジング2は、図2に示すように、有底筒状で金属製のケース8と、ケース8に対して軸端側の開口を塞ぐように接合される金属製のボトムプレート9と、を備えている。このボトムプレート9は、ハウジング2の底面部2bを構成している。また、ボトムプレート9には、その中央側に上方に突出する筒状の突起部11が設けられている。この突起部11の内周側には、図示しないエンジン側のユニオンボルトと螺合するメスネジ12が形成されている。また、突起部11の内周側がオイル流出口6とされている。また、ボトムプレート9のオイル流出口6の外周側には、円周方向に沿ってオイル流入口5が複数形成されている。また、ボトムプレート9の底面側には、環状で金属製の支持プレート13が溶着等で接合されている。この支持プレート13の外周端側は、ケース8の開口端側にカシメ等により接合されている。よって、ボトムプレート9は、ケース8に対して軸端側の開口を塞ぐように接合されている。さらに、支持プレート13の外周側には、エンジンの搭載面との間をシールするガスケット14が装着されている。
上記ハウジング2の底面部2b側には、後述するコイルバネ28の軸端側を支持するバネ受け部16が設けられている。このバネ受け部16は、ボトムプレート9のオイル流出口6の外周側に一体に形成されている。具体的に、バネ受け部16は、ボトムプレート9の突起部11の先端の環状面により構成されている。
上記ハウジング2の底面部2bには、オイル流入口5から上流空間S1に向かうオイルの流通を許容し且つ上流空間S1からオイル流入口5に向かうオイルの流通(即ち、逆流)を規制するチェックバルブ18が組み付けられている。このチェックバルブ18は、ゴム、エラストマー、樹脂等の弾性材料から形成されている。また、チェックバルブ18は、突起部11の外周側に装着される環状の装着部18aと、装着部18aから遠心方向に延びてオイル流入口5の上方を覆う覆い部18bと、後述するろ過エレメント3の支持筒22の軸端側を支持する支持部18cと、を備えている。よって、ハウジング2の底面部2b側には、支持筒22の軸端側を支持する支持部18cが設けられている。この支持部18cは、リング溝状に形成されている。さらに、ハウジング2の底面部2b側(具体的に、チェックバルブ18)には、後述するコイルバネ28においてバネ受け部16に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部34が設けられている。このガイド部34は、円筒状に形成されている。
なお、上記チェックバルブ18は、オイル流入口5からハウジング2内に流入するオイルにより覆い部18bが押し上げられることで、オイル流入口5から上流空間S1に向かうオイルの流通を許容する一方、覆い部18bの外周縁側がハウジング2の底面部2bの表面に当接することで、上流空間S1からオイル流入口5に向かうオイルの流通を規制する。
上記ろ過エレメント3は、円筒状のろ材21と、ろ材21の内周側を支持し且つ複数の貫通穴22aが形成された円筒状で金属製の支持筒(「プロテクタ」とも称される。)22と、を備えている。このろ材21は、ろ紙等からなり、ひだ折り筒状(「菊花状」とも称される。)に形成されている。また、ろ材21の軸端面の内周側には、弾性材からなるシール部23が設けられている。さらに、支持筒22の軸端側(即ち、下端側)は、内側に曲げられた縦断面略U字状の曲げ部24とされており、チェックバルブ18の支持部18c内に圧入され支持されている。
上記リリーフ弁4Aは、図2及び図3に示すように、ハウジング2の天井部2aの内側に配置されてろ過エレメント3の軸端側の開口を覆うとともに、上流空間S1と下流空間S2とを連通する逃し穴25が形成された金属製の弁座プレート26と、弁座プレート26の下流空間S1を向く表面側に配置されて逃し穴25を開閉する金属製の弁体27と、弁体27を逃し穴25を閉鎖する方向(即ち、弁座プレート26に向かう方向)に付勢する金属製のコイルバネ28と、を備えている。
上記弁座プレート26は、その底面側に逃し穴25が形成された容器部26aと、容器部26aの外周から外方に延びる延設部26bと、を備えている。この弁座プレート26は、ろ過エレメント3をハウジング2の底面部2bに向かって付勢するように、ハウジング2の天井部2aの内壁とろ過エレメント3の軸端側との間に介装されている。なお、上記弁座プレート26の介装状態では、延設部26bとケース8との間にオイルが流通可能な空間29が形成されている。
上記弁体27は、弁座プレート26の表面側に当接して逃し穴25を閉鎖可能なプレート状に形成されている。この弁体27の外周側には、コイルバネ28の軸端側の径方向への移動を規制する折り返し部27aが設けられている。
上記コイルバネ28は、円筒状に形成されている、このコイルバネ28は、支持筒22内に軸方向に沿って配置されている。また、コイルバネ28は、弁体27とバネ受け部16との間に介装されている。具体的に、コイルバネ28は、一方の軸端側(即ち、上端側)で弁体27を逃し穴25を閉鎖する方向に押圧しているとともに、他方の軸端側(即ち、下端側)がバネ受け部16に支持されている。さらに、コイルバネ28は、強磁性体からなり、磁化されている。
(2)オイルフィルタの作用
次に、上記構成のオイルフィルタ1Aの作用について説明する。エンジンの稼働状態で通常ろ過時には、図1に示すように、リリーフ弁4Aでは、コイルバネ28の付勢力により弁体27が弁座プレート26を押圧して逃し穴25を閉鎖している。そのため、オイル(図中破線矢印で示す。)は、チェックバルブ18を押し上げてオイル流入口5から上流空間S1に流入し、ろ材21を通過して塵埃などの異物がろ過されてから、支持筒22の貫通穴22aを通って下流空間S2に至り、オイル流出口6を通ってエンジンの各潤滑対象部に送られる。さらに、オイルが下流空間S2を流れる際に、磁化されたコイルバネ28によりオイル中の鉄粉が捕捉される。
次に、上記構成のオイルフィルタ1Aの作用について説明する。エンジンの稼働状態で通常ろ過時には、図1に示すように、リリーフ弁4Aでは、コイルバネ28の付勢力により弁体27が弁座プレート26を押圧して逃し穴25を閉鎖している。そのため、オイル(図中破線矢印で示す。)は、チェックバルブ18を押し上げてオイル流入口5から上流空間S1に流入し、ろ材21を通過して塵埃などの異物がろ過されてから、支持筒22の貫通穴22aを通って下流空間S2に至り、オイル流出口6を通ってエンジンの各潤滑対象部に送られる。さらに、オイルが下流空間S2を流れる際に、磁化されたコイルバネ28によりオイル中の鉄粉が捕捉される。
一方、エンジンの稼働状態でろ材の目詰り時等には、上流空間S1内のオイル圧力が高まり、上流空間S1内のオイル圧力と下流空間S2内のオイル圧力との差圧が所定の設定値(例えば、100〜150kPa等)以上となる。すると、図2に示すように、リリーフ弁4Aにおいては、上流空間S1内のオイル圧力により弁体27がコイルバネ28の付勢力に抗して移動して弁座プレート26から離れることで逃し穴25が開放される。そのため、上流空間S1内のオイルの一部(図中破線矢印で示す。)は、ろ過エレメント3を通過せずに、逃し穴25を通って下流空間S2にリリーフされる。
なお、上記オイルフィルタ1Aの製法としては、例えば、ボトムプレート9にチェックバルブ18を組付けるとともに、チェックバルブ18にろ過エレメント3の軸端側を支持し、次に、コイルバネ28の一方の軸端側をバネ受け部16に支持させるとともに、コイルバネ28の他方の軸端側に弁体27を載せ、次いで、弁座プレート26をろ過エレメント3の軸端側に載せ、その後、ケース8をろ過エレメント3に被せてケース8及びボトムプレート9を接合する形態が挙げられる。
(3)実施例の効果
本実施例のオイルフィルタ1Aによると、リリーフ弁4Aは、ハウジング2の天井部2aの内側に配置されてろ過エレメント3の軸端側の開口を覆うとともに、上流空間S1と下流空間S2とを連通する逃し穴25が形成された弁座プレート26と、弁座プレート26の下流空間S2を向く表面側に配置されて逃し穴25を開閉する弁体27と、弁体27を逃し穴25を閉鎖する方向に付勢するコイルバネ28と、を備える。そして、コイルバネ28は、弁体27とハウジング2の底面部2b側に設けられたバネ受け部16との間に介装されている。これにより、ハウジング2の底面部2b側に設けられる既存部品を利用してバネ受け部16を設定できるため、従来のように弁座プレートにバネ受け部材を溶接等により接合する必要がない。よって、部品点数を低減して簡易な構造にできるとともに、組付作業性を向上させることができる。
本実施例のオイルフィルタ1Aによると、リリーフ弁4Aは、ハウジング2の天井部2aの内側に配置されてろ過エレメント3の軸端側の開口を覆うとともに、上流空間S1と下流空間S2とを連通する逃し穴25が形成された弁座プレート26と、弁座プレート26の下流空間S2を向く表面側に配置されて逃し穴25を開閉する弁体27と、弁体27を逃し穴25を閉鎖する方向に付勢するコイルバネ28と、を備える。そして、コイルバネ28は、弁体27とハウジング2の底面部2b側に設けられたバネ受け部16との間に介装されている。これにより、ハウジング2の底面部2b側に設けられる既存部品を利用してバネ受け部16を設定できるため、従来のように弁座プレートにバネ受け部材を溶接等により接合する必要がない。よって、部品点数を低減して簡易な構造にできるとともに、組付作業性を向上させることができる。
また、本実施例では、ハウジング2は、ケース8と、ボトムプレート9と、を備え、バネ受け部16は、ボトムプレート9のオイル流出口6の外周側に一体に形成されている。これにより、より簡易な構造にできる。特に、本実施例では、金属製のボトムプレート9を採用しているため、コイルバネ28の着座安定性に優れる。
また、本実施例では、ハウジング2の底面部2b側には、コイルバネ28においてバネ受け部16に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部19が設けられている。これにより、コイルバネ28の軸端側をバネ受け部16に支持する際に、ガイド部19によりコイルバネ28の軸端側の径方向への移動が規制される。よって、組付作業性が更に高められる。また、本実施例では、ガイド部19は、チェックバルブ18に一体に形成されているため、より簡易な構造にできる。
さらに、本実施例では、コイルバネ28は、強磁性体からなる。これにより、磁化された長尺なコイルバネ28によりオイル中の鉄粉等が捕捉されるため、ろ過効率が向上される。
<実施例2>
次に、実施例2に係るオイルフィルタ1Bについて説明する。なお、本実施例2のオイルフィルタ1Bにおいて、上記実施例1のオイルフィルタ1Aと略同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略し、両者の相違点であるリリーフ弁4Bについて詳説する。
次に、実施例2に係るオイルフィルタ1Bについて説明する。なお、本実施例2のオイルフィルタ1Bにおいて、上記実施例1のオイルフィルタ1Aと略同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略し、両者の相違点であるリリーフ弁4Bについて詳説する。
(1)オイルフィルタの構成
本実施例に係るオイルフィルタ1Bは、図4〜図6に示すように、ハウジング2、ろ過エレメント3、及びリリーフ弁4Bを備えている。このハウジング2の底面部2b側には、後述するコイルバネ32の軸端側を支持するバネ受け部31が設けられている。このバネ受け部31は、ろ過エレメント3を構成する支持筒22の軸端側(具体的に、支持筒22の曲げ部24)に一体に形成されている。
本実施例に係るオイルフィルタ1Bは、図4〜図6に示すように、ハウジング2、ろ過エレメント3、及びリリーフ弁4Bを備えている。このハウジング2の底面部2b側には、後述するコイルバネ32の軸端側を支持するバネ受け部31が設けられている。このバネ受け部31は、ろ過エレメント3を構成する支持筒22の軸端側(具体的に、支持筒22の曲げ部24)に一体に形成されている。
上記リリーフ弁4Bは、弁座プレート26、弁体27及びコイルバネ32を備えている。このコイルバネ32は、円すい状に形成されている。また、コイルバネ32は、支持筒22内に軸方向に沿って配置されている。また、コイルバネ32は、弁体27とバネ受け部31との間に介装されている。具体的に、コイルバネ32は、一方の軸端側(即ち、上端側)で弁体27を逃し穴25を閉鎖する方向に押圧しているとともに、他方の軸端側(即ち、下端側)がバネ受け部31に支持されている。さらに、コイルバネ32は、強磁性体からなり、磁化されている。
本実施例に係るオイルフィルタ1Bによると、上記実施例のオイルフィルタ1Aと略同様の作用及び効果を奏するとともに、ろ過エレメント3は、ろ材21と、支持筒22と、を備え、バネ受け部31は、支持筒22においてハウジング2の底面部2bに支持される軸端側に一体に形成されている。これにより、より簡易な構造にできる。特に、本実施例では、金属製の支持筒22を採用しているため、コイルバネ32の着座安定性に優れる。
さらに、本実施例では、ハウジングの底面部2bには、上流空間S1からオイル流入口5に向かうオイルの流通を規制するチェックバルブ18が設けられており、チェックバルブには、支持筒22の軸端側を支持する支持部18cが設けられている。これにより、更に簡易な構造にできる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、チェックバルブ18に一体に形成されたガイド部19を例示したが、これに限定されず、例えば、図7に示すように、ボトムプレート9のオイル流出口6の外周側(具体的に、突起部11)に一体に形成されたガイド部34としてもよい。このガイド部34は、例えば、ボトムプレート9に切削加工を施して形成されてもよいし、ボトムプレート9の成形時に同時に形成されてもよい。
また、上記実施例では、ボトムプレート9の突起部11の先端面で平面状のバネ受け部16を構成するようにしたが、これに限定されず、ボトムプレート9に凹状のバネ受け部を形成してもよい。さらに、上記実施例では、支持筒22の軸端側に縦断面略U字状の曲げ部24を設け、その曲げ部24でバネ受け部31を構成するようにしたが、これに限定されず、例えば、支持筒22の軸端側に縦断面略L字状の曲げ部を設け、その曲げ部でバネ受け部を構成してもよい。
また、上記実施例では、チェックバルブ18に支持筒22の軸端側を支持する支持部18cを設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、ボトムプレート9に支持筒22の軸端側を支持する支持部を設けるようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、金属製のケース8、ボトムプレート9、支持筒22等を例示したが、これに限定されず、例えば、樹脂製のケース8、ボトムプレート9、支持筒22等としてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明は、エンジンオイル等のオイルをろ過する技術として広く利用される。
1A,1B;オイルフィルタ、2;ハウジング、2a;天井部、2b;底面部、3;ろ過エレメント、4A,4B;リリーフ弁、5;オイル流入口、6;オイル流出口、16,31;バネ受け部、18;チェックバルブ、18c;支持部、19,34;ガイド部、21;ろ材、22;支持筒、25;逃し穴、26;弁座プレート、27;弁体、28,32;コイルバネ、S1;上流空間、S2;下流空間。
Claims (5)
- 筒状のハウジングと、前記ハウジング内に軸心を一致して収容される筒状のろ過エレメントと、前記ろ過エレメントの外側の上流空間と前記ろ過エレメントの内側の下流空間とを連通可能なリリーフ弁と、を備え、前記ハウジングの底面部には、前記上流空間に連なるオイル流入口及び前記下流空間に連なるオイル流出口が形成されているオイルフィルタであって、
前記リリーフ弁は、
前記ハウジングの天井部の内側に配置されて前記ろ過エレメントの軸端側の開口を覆うとともに、前記上流空間と前記下流空間とを連通する逃し穴が形成された弁座プレートと、
前記弁座プレートの前記下流空間を向く表面側に配置されて前記逃し穴を開閉する弁体と、
前記弁体を前記逃し穴を閉鎖する方向に付勢するコイルバネと、を備え、
前記コイルバネは、前記弁体と前記ハウジングの底面部側に設けられたバネ受け部との間に介装されていることを特徴とするオイルフィルタ。 - 前記ハウジングは、ケースと、前記ケースに対して開口を塞ぐように接合されるとともに、前記ハウジングの底面部を構成するボトムプレートと、を備え、
前記バネ受け部は、前記ボトムプレートの前記オイル流出口の外周側に一体に形成されている請求項1記載のオイルフィルタ。 - 前記ろ過エレメントは、筒状のろ材と、前記ろ材の内周側を支持し且つ複数の貫通穴が形成された支持筒と、を備え、
前記バネ受け部は、前記支持筒において前記ハウジングの底面部側に支持される軸端側に一体に形成されている請求項1記載のオイルフィルタ。 - 前記ハウジングの底面部側には、前記コイルバネにおいて前記バネ受け部に支持される軸端側の径方向への移動を規制するガイド部が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のオイルフィルタ。
- 前記コイルバネは、強磁性体からなる請求項1乃至4のいずれか一項に記載のオイルフィルタ。
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