JP2018174357A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐圧に優れた半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置51は、ワイドバンドギャップ半導体を含む半導体層12と、半導体層12の主面の表層部に形成されたボディ領域17と、ボディ領域17の表層部に形成されたソース領域59と、ボディ領域17外の領域を被覆する第1部分50a、ボディ領域17を被覆する第2部分50b、および、ソース領域59を被覆し、第2部分50bの厚さを超える厚さを有する第3部分50cを含み、半導体層12の主面の上に形成されたゲート絶縁膜50と、ゲート絶縁膜50の上に形成されたゲート電極10と、を含む。【選択図】図9

Description

本発明は、半導体装置に関する。
特許文献1は、n型のSiC基板と、SiC基板上に形成されたn型SiCエピ層と、n型SiCエピ層の表層部に、間隔を空けて複数形成されたp型ベース領域と、各ベース領域の表層部に形成されたN型ソース領域とを含む半導体装置を開示している。当該半導体装置におけるゲート絶縁膜は、隣り合うベース領域の間に跨って形成されており、このゲート絶縁膜上にゲート電極が形成されている。ゲート電極は、ゲート絶縁膜を挟んで各ボディ領域に対向している。ソース領域には、ソース電極が電気的に接続されている。一方、ドレイン電極は、SiC基板の裏面側に形成されている。これにより、ソース電極およびドレイン電極が、SiC基板の主面に垂直な縦方向に配置された縦型構造のパワーデバイスが構成されている。
ソース電極とドレイン電極との間(ソース−ドレイン間)に電圧を印加した状態で、ゲート電極に閾値以上の電圧が印加されることにより、ゲート電極からの電界によりボディ領域におけるゲート絶縁膜との界面近傍にチャネルが形成される。これにより、ソース電極とドレイン電極との間に電流が流れ、パワーデバイスがオン状態となる。
特開2003−347548号公報
特許文献1のような半導体装置では、半導体装置がオフの状態(つまり、ゲート電圧が0Vの状態)において、ソース領域と、ドレインとして機能するSiC基板に当該SiC基板が(+)側となる電圧が印加されると、互いに隣り合うボディ領域の間では、ゲート電極(0V)を基準として、高い電位の等電位面が分布する。
この等電位面は、他の領域における等電位面に比して狭い間隔を有しているので、ゲート電極とSiC基板との間に介在するゲート絶縁膜に大きな電界がかかる。したがって、ソース−ドレイン間にデバイス耐圧ほどの電圧が印加され続けると、ゲート絶縁膜は、電界集中に耐え切れず、絶縁破壊を起こす恐れがある。
また、このような問題は、高温の環境下でデバイス耐圧を検査する高温逆バイアス(HTRB:High Temperature Reverse Bias)試験において、歩留りの低下の原因にもなっている。
本発明の一実施形態は、耐圧に優れた半導体装置を提供する。
本発明の一実施形態は、主面を有し、ワイドバンドギャップ半導体を含む第1導電型の半導体層と、前記半導体層の前記主面の表層部に形成された第2導電型のボディ領域と、前記ボディ領域の表層部に形成された第1導電型のソース領域と、前記ボディ領域外の領域を被覆する第1部分、前記ボディ領域を被覆する第2部分、および、前記ソース領域を被覆し、前記第2部分の厚さを超える厚さを有する第3部分を含み、前記半導体層の前記主面の上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、を含む、半導体装置を提供する。
この半導体装置によれば、ゲート絶縁膜に電界がかかったときに、ソース領域を被覆する第3部分における電界を緩和できる。よって、第3部分における絶縁破壊を抑制できるから、耐圧に優れた半導体装置を提供できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の模式的な平面図である。 図2は、図1に係る半導体装置のゲート電極および単位セルの配列を示す拡大図である。 図3(a)は、図2の切断面線IIIa−IIIaから見た断面図であり、図3(b)は、図2の切断面線IIIb−IIIbから見た断面図である。 図4は、SiO,SiCおよびSiの絶縁破壊時の電界強度の関係を示す表である。 図5は、ウエハ状態におけるSiC基板およびSiCエピタキシャル層の概略図である。 図6は、4H−SiCの結晶構造のユニットセルを表した模式図である。 図7は、図6のユニットセルを(0001)面の真上からみた図である。 図8は、図1に示す半導体装置の製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。 図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の模式的な断面図である。 図11は、変形例に係る半導体装置の模式的な拡大平面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置1の模式的な平面図である。
半導体装置1は、ワイドバンドギャップ半導体の一例としてのSiCが採用され、たとえば600V〜10000Vの耐圧を有するプレーナゲート型のVDMISFET(Vertical double diffused Metal Insulator Field effect Transistor)2を含む。
半導体装置1は、図1の平面視において、一対の長辺1aおよび一対の短辺1bを含む略長方形状に形成されている。半導体装置1の長辺1aに沿う長手方向の一端部には平面視略長方形状のゲートパッド3が形成されており、当該ゲートパッド3の周囲を取り囲むようにVDMISFET2を含むアクティブ領域4が形成されている。
ゲートパッド3は、半導体装置1の短辺1bに沿って形成された一対の長辺3a、および半導体装置1の長辺1aに沿って形成された一対の短辺3bを含む。ゲートパッド3には、当該ゲートパッド3の周縁に沿って複数のコンタクト5が互いに間隔を空けて形成されている。コンタクト5は、ゲートパッド3の各長辺3aの長手方向両端部、および各短辺3bの長手方向中央部にそれぞれ形成されており、各コンタクト5にゲート配線6が電気的に接続されている。
ゲート配線6は、ゲートパッド3の各長辺3aにおける各コンタクト5と接続された第1配線7と、ゲートパッド3の各短辺3bにおける各コンタクト5と接続された第2配線8とを含む。各第1配線7は、各コンタクト5から半導体装置1の短辺1bに直交する方向に、互いに並走するように形成されている。一方、各第2配線8は、ゲートパッド3の各短辺3bに沿って形成されている。第1配線7および第2配線8には、複数のゲート電極10が一体的に連なるように形成されている。
複数のゲート電極10は、ゲート配線6に直交する方向に形成されており、互いに間隔を空けてストライプ状に配列されている。以下では、このゲート電極10が配列されている方向を「ゲート電極10のストライプ方向」ということにする。ゲート電極10には、ゲート電極10のストライプ方向に沿って形成されたVDMISFET2が電気的に接続されている。すなわち、本実施形態では、ストライプ状のVDMISFET2が形成されている。以下、図2および図3を参照して、VDMISFET2の構造について、より具体的に説明する。
図2は、図1に係る半導体装置1のゲート電極10および単位セル11の配列を示す拡大図である。図3(a)は、図2の切断面線IIIa−IIIaから見た断面図であり、図3(b)は、図2の切断面線IIIb−IIIbから見た断面図である。なお、図2では、説明の便宜上、ゲート配線6およびゲート電極10をハッチングで示している。
図3に示すように、半導体装置1は、ワイドバンドギャップ半導体の一例としてのSiCを含むSiC半導体層12を有している。SiC半導体層12は、n型SiC基板13と、n型SiC基板13上に積層され、n型SiC基板13よりも低濃度のSiCエピタキシャル層14とを含む。SiCエピタキシャル層14は、n型SiC基板13の表面にSiCをエピタキシャル成長させることによって形成されており、半導体装置1のドリフト層(ドレイン層)として機能する。
型SiC基板13の不純物濃度は、たとえば1×1017cm−3〜1×1021cm−3であり、SiCエピタキシャル層14の不純物濃度は、たとえば1×1014cm−3〜1×1017cm−3である。n型の不純物としては、たとえば、N(窒素)、P(リン)、As(ひ素)等を使用できる(以下、同じ)。SiCエピタキシャル層14の表層部には、p型ボディ接続領域16およびp型ボディ領域17が一体的に形成されている。
型ボディ接続領域16は、図2および図3(a)に示すように、ゲート配線6に沿って形成されている。p型ボディ接続領域16は、ゲート配線6よりも幅広に形成されており、当該ゲート配線6を下方側から覆うように形成されている。
一方、p型ボディ領域17は、図2および図3(b)に示すように、ゲート電極10のストライプ方向に沿って互いに間隔を空けて複数形成されている。各p型ボディ領域17の長手方向における一端部および/または他端部は、図2に示すように、p型ボディ接続領域16と一体的に連なるように形成されている。互いに隣り合う各p型ボディ領域17間におけるSiCエピタキシャル層14は、中間領域としてのJFET(Junction Field Effect Transistor)領域18である。
JFET領域18の幅WJは、たとえば0.1μm〜50μm(本実施形態では、2.6μm)であることが好ましい。JFET領域18が広くなるにつれて、ゲート電極10がオフ状態の時、当該JFET領域18に高い電位の等電位面が分布する傾向にある。その一方で、JFET領域18が狭すぎると、JFET領域18の抵抗値が高くなる。したがって、この数値の範囲内であれば、JFET領域18に高い電位の等電位面が分布することを抑制しつつ、良好な抵抗値を実現できる。
型ボディ接続領域16およびp型ボディ領域17の深さ(SiCエピタキシャル層14の表面から厚さ方向に向かう深さのことをいう。以下、同じ。)は、たとえば0.1μm〜10μmである。また、p型ボディ接続領域16およびp型ボディ領域17の不純物濃度は、たとえば1×1014cm−3〜1×1019cm−3である。p型の不純物としては、たとえば、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)等を使用できる(以下、同じ)。p型ボディ領域17の表層部には、n型ソース領域19と、p型ボディコンタクト領域20とが形成されている。
型ソース領域19は、図2および図3(b)に示すように、ゲート電極10のストライプ方向に沿って形成されており、p型ボディ領域17の周縁から間隔を空けて平面視長方形の環状に形成されている。n型ソース領域19は、p型ボディ領域17よりも浅く形成されており、その深さは、たとえば0.05μm〜5μmである。また、n型ソース領域19の不純物濃度は、たとえば1×1017cm−3〜1×1021cm−3である。
型ボディコンタクト領域20は、図2および図3(b)に示すように、ゲート電極10のストライプ方向に沿って形成されており、n型ソース領域19に取り囲まれた内方部(p型ボディ領域17の表層部の中央部)に平面視略長方形状に形成されている。p型ボディコンタクト領域20は、p型ボディ領域17よりも浅く、かつn型ソース領域19よりも深く形成されている。p型ボディコンタクト領域20の深さは、たとえば0.06μm〜6μmである。また、p型ボディコンタクト領域20の不純物濃度は、たとえば1×1014cm−3〜1×1021cm−3である。このp型ボディコンタクト領域20の中心を通る境界線によってゲート電極10のストライプ方向に延びる単位セル11が区画されている。SiCエピタキシャル層14の表面には、p型ボディ接続領域16、および各単位セル11に沿ってゲート絶縁膜21が形成されている。
ゲート絶縁膜21は、本実施形態では、SiO(酸化シリコン)からなるシリコン酸化膜である。p型ボディ接続領域16上に形成されたゲート絶縁膜21は、図3(a)に示すように、ゲート配線6よりも幅広に形成されている。つまり、ゲート配線6の全体は、ゲート絶縁膜21を挟んでp型ボディ接続領域16と対向している。一方、各単位セル11上に形成されたゲート絶縁膜21は、図3(b)に示すように、互いに隣り合うp型ボディ領域17に跨るように形成されている。より具体的には、ゲート絶縁膜21は、各p型ボディ領域17におけるn型ソース領域19を取り囲む部分、およびn型ソース領域19の外周部を覆うように形成されている。ゲート絶縁膜21は、一様な厚さで形成されており、その膜厚は、たとえば1μm以下であることが好ましい。
ゲート電極10は、ゲート絶縁膜21を挟んで、チャネル領域22と対向している。より具体的には、ゲート電極10は、ゲート絶縁膜21を挟んで、p型ボディ領域17外のSiCエピタキシャル層14、p型ボディ領域17およびn型ソース領域19に跨がる領域に対向している。平面視において、ゲート電極10は、n型ソース領域19とp型ボディ領域17との境界線から、n型ソース領域19側へはみ出したオーバラップ部を含む。ストライプ方向に直交する方向において、ゲート電極10のオーバラップ部の幅は、たとえば0.05μm〜1μmである。
ゲート電極10(およびゲート配線6)は、たとえば2μm以下の膜厚を有している。また、ゲート電極10(およびゲート配線6)は、ポリシリコン、または金属材料からなる電極材料により形成されている。ゲート電極10にポリシリコンが採用される場合、当該ポリシリコンには、B(ホウ素)イオンが含まれていることが好ましい。これにより、チャネルの形成に必要なゲート電圧のしきい電圧(VGS(th))を低くできる。
一方、ゲート電極10に金属材料が採用される場合、当該金属材料は、Al(アルミニウム),Cu(銅)またはAlCu(アルミニウム銅)からなることが好ましい。これらの金属材料によれば、電極材料としてポリシリコンが採用される場合よりも、ゲート電極10の抵抗値を低減できる。そのため、ゲート電極10の膜厚をより一層薄く(たとえば0.1μm〜1μm)できる。互いに隣り合うp型ボディ領域17間の領域(JFET領域18)上における各ゲート電極10には、空洞部25が形成されている。
空洞部25は、ゲート電極10の電極材料が取り除かれ、ゲート電極10がゲート絶縁膜21を挟んでJFET領域18と対向しない領域である。各空洞部25は、図2に示すように、ゲート電極10のストライプ方向に沿って略長方形状に形成されている。また、各空洞部25は、当該ストライプ方向に直交する方向において、各p型ボディ領域17間の中心を通る境界線を横切る位置に形成されている。より具体的に、各空洞部25は、各p型ボディ領域17とJFET領域18との境界から間隔を隔てて、JFET領域18の内方に収まるように形成されている。各空洞部25は、互いに隣り合うp型ボディ領域17の中央部上に形成されていることが好ましい。各空洞部25のストライプ方向における一端部および/または他端部は、ゲート配線6に至るように形成されている。
各空洞部25は、図3(b)に示すように、JFET領域18の幅WJ(=2.6μm)よりも幅狭に形成されており、その幅WDは、たとえば0.1μm〜2.4μm(本実施形態では、1.6μm)である。この空洞部25により、ゲート電極10は、平面視において、p型ボディ領域17とJFET領域18との境界線から、JFET領域18側へはみ出したオーバラップ部をさらに含む構成となる。これにより、n型ソース領域19とJFET領域18との間のp型ボディ領域17に対してゲート電極10を確実に対向させることができるので、p型ボディ領域17におけるチャネルの形成を確実に制御できる。すなわち、ゲート電極10がオン状態にされることにより、各単位セル11におけるJFET領域18に電流を流すことができる。より具体的には、SiCエピタキシャル層14からp型ボディ領域17におけるチャネル領域22を介してn型ソース領域19に流すことができる。チャネル領域22のチャネル長Lは、ゲート電極10の直下のp型ボディ領域17の幅によって定義され、たとえば0.05μm〜2μm(本実施形態では、0.65μm)である。
SiCエピタキシャル層14上には、この空洞部25をゲート絶縁膜21上から埋め戻して、ゲート電極10を覆うように層間絶縁膜26が形成されている。空洞部25におけるゲート絶縁膜21上に形成された層間絶縁膜26は、ゲート電極10を覆うように形成された層間絶縁膜26と略等しい膜厚を有している。層間絶縁膜26の絶縁材料としては、SiOまたはSiOよりも誘電率の高い絶縁材料、たとえばAlまたはSiNを採用できる。なお、図3では、空洞部25(中間絶縁膜30)の構成をより明確に示す観点から、ゲート絶縁膜21上の層間絶縁膜26の膜厚を大きくして示している。
この空洞部25におけるゲート絶縁膜21と、空洞部25に埋設された層間絶縁膜26との積層構造によって、本発明の中間絶縁膜の一例としての中間絶縁膜30が定義される。
層間絶縁膜26の絶縁材料としてSiOが採用される場合、層間絶縁膜26は、当該SiOにP(リン)イオンが含まれるPSG(Phosphorus Silicon Glass)膜であることが好ましい。PSG膜によれば、平坦な表面を有する層間絶縁膜26を形成できる。また、PSG膜は、リフロー(たとえば、1000℃程度)時において良好に溶融する。そのため、空洞部25にPSG膜を良好に埋め込むことができる。また、層間絶縁膜26は、当該SiOにP(リン)イオンに加えてB(ホウ素)イオンが含まれるBPSG(Boron Phosphorus Silicon Glass)膜であることがより好ましい。BPSG膜は、PSG膜よりも低い温度(たとえば、800℃程度)で溶融する。そのため、空洞部25にBPSG膜をより一層良好に埋め込むことができるとともに、より一層平坦な表面を有する層間絶縁膜26を形成できる。
一方、層間絶縁膜26の絶縁材料としてAlまたはSiNが採用される場合、中間絶縁膜30は、ゲート絶縁膜21(SiO)上にAlまたはSiNが積層された積層構造を含む。この構成によれば、SiCエピタキシャル層14と中間絶縁膜30とが接する部分(接続界面)がゲート絶縁膜21で形成されているので、チャネル領域22を流れるキャリアのチャネル移動度を向上できる。その一方で、ゲート絶縁膜21上にはSiOよりも高い誘電率を有する層間絶縁膜26が形成されているので、当該層間絶縁膜26で中間絶縁膜30の誘電率を高くできる。
このように形成された中間絶縁膜30は、ゲート絶縁膜21の膜厚の2倍以上(より具体的には、2倍〜25倍以上)の厚さを有しており、これにより、ゲート絶縁膜21の電界がかかり易い部分(すなわち、互いに隣り合うp型ボディ領域17間の中央部)が、他の部分よりも厚く形成されている。
図4は、SiO,SiCおよびSiの絶縁破壊時の電界強度の関係を示す表である。
図4の表を参照すれば、SiCの半導体絶縁破壊時におけるSiOの電界(=6.4MV/cm)は、Siの半導体絶縁破壊時におけるSiOの電界(=0.77MV/cm)と比べてSiOの絶縁破壊時における電界(=8MV/cm〜11MV/cm)に近い値となっている。このことから、SiC半導体装置の場合、Si半導体装置よりもゲート絶縁膜(SiO)が破壊し易いことが分かる。したがって、本実施形態のように、電界が最も高くなりやすいJFET領域18の中央部上に空洞部25を形成しつつ、ゲート絶縁膜21よりも厚い中間絶縁膜30を形成することにより、ゲート絶縁膜21(SiO)が破壊することを効果的に抑制できることが分かる。また、このような中間絶縁膜30は、SiC半導体装置において、特に有効であることが分かる。
なお、SiC(またはSi)の半導体絶縁破壊時におけるSiOの電界は、(SiCの比誘電率/SiOの比誘電率)×SiC(またはSi)の絶縁破壊電圧によって算出される。
再度、図3(a)および図3(b)を参照すれば、層間絶縁膜26には、コンタクトホール33が形成されている。コンタクトホール33内には、p型ボディコンタクト領域20の全体、およびn型ソース領域19の内周部が露出している。
層間絶縁膜26上には、ソース電極34が形成されている。ソース電極34は、各コンタクトホール33を介して、すべての単位セル11のp型ボディコンタクト領域20およびn型ソース領域19に一括して接続されている。つまり、ソース電極34は、すべての単位セル11に対して共通の配線となっている。ソース電極34は、SiCエピタキシャル層14との接触側から順にTi/TiN層35と、Al層とが積層された構造を有していてもよい。Ti/TiN層35は、密着層としてのTi層をSiCエピタキシャル層14側に有し、このTi層にバリア層としてのTiN層を積層した積層膜である。バリア層は、Al層の構成原子(Al原子)がSiCエピタキシャル層14側へと拡散することを防ぐ。ソース電極34上にはパッシベーション膜(図示せず)が部分的に形成されており、そのパッシベーション膜がない箇所がソースパッド(図示せず)となっている。
型SiC基板13の裏面には、その全域を覆うようにドレイン電極36が形成されている。このドレイン電極36は、すべての単位セル11に対して共通の配線となっている。ドレイン電極36としては、たとえば、n型SiC基板13から順にTi、Ni、AuおよびAgが積層された積層構造(Ti/Ni/Au/Ag)を採用できる。
次に、図5〜図7を参照して、n型SiC基板13のオフ方向と単位セル11形成方向との関係について説明する。図5は、ウエハ状態におけるn型SiC基板13およびSiCエピタキシャル層14の概略図である。
半導体装置1のn型SiC基板13およびSiCエピタキシャル層14を構成するSiC結晶は、同一の組成で様々な積層構造をとる結晶多形(ポリタイプ)を示す材料であり、数100種類以上のポリタイプが存在する。ポリタイプとして、たとえば、4H−SiC、3CSiC、6H−SiC、15R−SiC等が存在する。これらの中では、4H−SiCが好ましい。以下の説明では、n型SiC基板13として4H−SiCウエハが使用されていることを前提に説明する。
型SiC基板13の厚さt1は、たとえば、200μm〜500μmであり、SiCエピタキシャル層14の厚さt2は、n型SiC基板13よりも薄く、たとえば、5μm〜100μm(一例として10μm程度)である。
型SiC基板13は、本実施形態では、2°〜8°(好ましくは、4°程度)のオフ角θを有している。たとえば、n型SiC基板13の表面は、(0001)面に対して<11−20>方向(オフ方向)にオフ角θで傾斜した面となっている。なお、(0001)、<11−20>などの表現は、いわゆるミラー指数であり、SiC結晶の格子面および格子方向を記述する際に用いられる。ミラー指数については、図6および図7を参照して説明することができる。
図6は、4H−SiCの結晶構造のユニットセルを表した模式図である。図7は、図6のユニットセルを(0001)面の真上から見た図である。なお、図6の下部に示したSiC結晶構造の斜視図については、その横に示したSiC積層構造の4層のうち2層のみを抜き出して示している。
図6に示すように、4H−SiCの結晶構造は、六方晶系で近似することができ、1つのシリコン原子に対して4つの炭素原子が結合している。4つの炭素原子は、シリコン原子を中央に配置した正四面体の4つの頂点に位置している。これらの4つの炭素原子は、1つのシリコン原子が炭素原子に対して<0001>方向に位置し、他の3つの炭素原子がシリコン原子に対して<000−1>側に位置している。
<0001>および<000−1>は六角柱の軸方向に沿い、この<0001>を法線とする面(六角柱の頂面)が(0001)面(Si面)である。一方、<000−1>を法線とする面(六角柱の下面)が(000−1)面(C面)である。
また、<0001>に垂直であり、かつ(0001)面の真上から見た場合において六角注の互いに隣り合わない頂点を通る方向がそれぞれ、a1軸<2−1−10>、a2軸<−12−10>およびa3軸<−1−120>である。
図7に示すように、a1軸とa2軸との間の頂点を通る方向が<11−20>であり、a2軸とa3軸との間の頂点を通る方向が<−2110>であり、a3軸とa1軸との間の頂点を通る方向が<1−210>である。
六角注の各頂点を通る上記6本の軸の各間において、その両側の各軸に対して30°の角度で傾斜していて、六角注の各側面の法線となる軸がそれぞれ、a1軸と<11−20>との間から時計回りに順に、<10−10>、<1−100>、<0−110>、<−1010>、<−1100>および<01−10>である。これらの軸を法線とする各面(六角柱の側面)は、(0001)面および(000−1)面に対して直角な結晶面である。
ここで、n型SiC基板13(4H−SiCウエハ)には、<0001>軸方向に垂直な面である(0001)面(Si面)上に基底面転位が存在していることがある。基底面転位とは、(0001)面上の転位であり、<11−20>軸方向にバーガースベクトル(Burgers vector)を有する完全転位である。前述のように、n型SiC基板13には、SiCエピタキシャル層14を良好に成長させる観点から、所定のオフ角が付与されている。したがって、n型SiC基板13において基底面転位が存在すると、SiCエピタキシャル層14とn型SiC基板13との界面付近で当該基底面転位が貫通刃状転位に構造変換し、そのままSiCエピタキシャル層14の成長方向であるステップフロー方向(すなわち、<11−20>軸方向)に従って引き継がれて行く。
このような基底面転位は、特にpn接合を含むデバイスにおいて、順方向動作時(すなわち、オン状態時)に<11−20>軸方向に沿って面状の積層欠陥を発生させて、順方向特性の劣化(順方向通電劣化)を招く恐れがある。また、この面状の積層欠陥に垂直な方向に電流を流す場合には、当該積層欠陥によって順方向電流の流れが阻害される。その結果、デバイスのオン動作時における電気抵抗が増加し、消費電力が増大する。したがって、半導体装置の信頼性を向上させるには、このような欠陥を低減する必要がある。
半導体装置1におけるVDMISFET2は、ソース電極34とドレイン電極36との間(ソース−ドレイン間)にボディダイオード(寄生ダイオード)を有している。たとえば、<0001>軸方向に沿って単位セル11が形成されている場合、ボディダイオードに順方向電流が流れると、基底面転位によって積層欠陥が発生し、当該積層欠陥によって順方向電流の流れが阻害される。その結果、ボディダイオードの特性が変動し、信頼性の低下につながる。
したがって、単位セル11は、<11−20>軸方向(SiCエピタキシャル層14の成長方向であるステップフロー方向)に沿って形成されているのが好ましい。この構成によれば、基底面転位による積層欠陥の発生を抑制できる。また、たとえ積層欠陥が発生したとしても当該積層欠陥に沿う方向(すなわち、<11−20>軸方向)に順方向電流を流すことができるので、ボディダイオードの劣化を抑制できる。よって、良好な順方向特性を示す半導体装置を提供できる。
以上のように、半導体装置1によれば、n型ソース領域19と、SiCエピタキシャル層14とが、p型ボディ領域17を挟んで縦方向に配置された縦型構造を有している。また、半導体装置1におけるゲート電極10は空洞部25によって分断されており、空洞部25にゲート絶縁膜21よりも厚い中間絶縁膜30が形成されている。
そのため、半導体装置1がオフの状態(つまり、ゲート電極10が0Vの状態)において、n型ソース領域19と、SiCエピタキシャル層14が(+)側となる電圧(たとえば、1200V)が印加されたとしても、ゲート絶縁膜21を挟んでゲート電極10とJFET領域18とが対向することがないので、当該空洞部25が等電位面の基準位置となることはない。そのため、空洞部25直下におけるJFET領域18において、比較的に高い電位の等電位面が分布することを効果的に抑制できる。特に、この電位の等電位面は、JFET領域18の中央部が最も高くなるように分布し易いので、半導体装置1のように、JFET領域18の中央部上に空洞部25(中間絶縁膜30)を形成することにより、JFET領域18に高い電界がかかることを効果的に緩和できる。
さらに、電界を緩和できる領域上に、ゲート絶縁膜21に加えて当該ゲート絶縁膜21よりも厚い中間絶縁膜30が形成されているので、JFET領域18における絶縁破壊を効果的に抑制できる。その結果、耐圧性に優れ、歩留まりよく製造することができる半導体装置1を提供できる。
また、この構成によれば、チャネル領域22上にゲート電極10が形成されているので、VDMISFET2のオン動作に支障をきたすことはない。さらに、空洞部25によりゲート電極10の面積(より具体的には、ゲート電極10の表面とSiCエピタキシャル層14の表面とが対向する対向面積)を小さくできる。これにより、ゲート電極10およびSiCエピタキシャル層14間の容量を低減できる。
次に、図8を参照して、半導体装置1の製造方法について説明する。図8は、図1に示す半導体装置1の製造工程の一例を説明するためのフローチャートである。
半導体装置1を製造するには、まず、n型SiC基板13が用意される。n型SiC基板13は、所定のオフ角が付与された4H−SiCウエハである。次に、たとえば、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)法、LPE(Liquid Phase Epitaxy:液相エピタキシ)法などのエピタキシャル成長法により、n型SiC基板13の表面(Si面)上に、n型不純物(たとえば、N(窒素))を導入しながらSiC結晶が成長させられる(ステップS1)。これにより、n型SiC基板13上に、n型のSiCエピタキシャル層14が形成される。
次に、p型ボディ領域17(p型ボディ接続領域16)を形成すべき部分に開口を有するマスクを用いて、p型不純物(たとえばAl(アルミニウム))が、SiCエピタキシャル層14の表面に注入される(ステップS2)。これにより、SiCエピタキシャル層14の表層部に、p型ボディ領域17(p型ボディ接続領域16)が形成される。また、SiCエピタキシャル層14の基層部には、エピタキシャル成長後のままの状態を維持するドリフト領域が形成される。
次に、n型ソース領域19を形成すべき領域に開口を有するマスクを用いて、n型不純物(たとえばP(リン))が、p型ボディ領域17に注入される(ステップS3)。これにより、p型ボディ領域17の表層部に、n型ソース領域19が形成される。次に、p型ボディコンタクト領域20を形成すべき領域に開口を有するマスクを用いて、p型不純物(たとえばAl)が、p型ボディ領域17に注入される(ステップS4)。これにより、p型ボディコンタクト領域20が形成される。
次に、たとえば、1400℃〜2000℃で2〜10分間、SiCエピタキシャル層14がアニール処理(熱処理)される(ステップS5)。これにより、SiCエピタキシャル層14の表層部に注入されたn型不純物およびp型不純物のイオンが活性化する。SiCエピタキシャル層14のアニール処理は、たとえば、抵抗加熱炉、高周波誘導加熱炉を適当な温度で制御することによって行うことができる。
次に、SiCエピタキシャル層14の表面が熱酸化されることにより、SiCエピタキシャル層14の表面全域を覆うゲート絶縁膜21が形成される(ステップS6)。次に、CVD法により、p型不純物(たとえばB(ホウ素))を導入しながらポリシリコン材料がSiCエピタキシャル層14上に堆積される(ステップS7)。むろん、ポリシリコン材料のへの不純物の導入は、イオン注入により行ってもよい。次に、堆積したポリシリコン材料の不要部分がドライエッチングにより除去される(ステップS8)。これにより、空洞部25を有するゲート電極10が形成される。
次に、たとえばP(リン)イオンを含むSiO、またはP(リン)イオンおよびB(ホウ素)イオンを含むSiOをSiCエピタキシャル層14上に堆積させる(ステップS9)。次に、SiOをリフロー(たとえば800℃〜1000℃)により溶融させることにより(ステップS10)、ゲート電極10の空洞部25を埋め戻して、ゲート電極10の表面を覆う層間絶縁膜26(PSG膜またはBPSG膜)が形成される。
次に、層間絶縁膜26およびゲート絶縁膜21が連続してパターニングされることにより、コンタクトホール33が形成される(ステップS11)。次に、たとえば、層間絶縁膜26上に、Ti、TiNおよびAlが順にスパッタされて、ソース電極34が形成される(ステップS12)。また、SiC基板の裏面に、Ti、Ni、AuおよびAgが順にスパッタされて、ドレイン電極36が形成される。その後、ゲートパッド3などが形成されることにより、図1に示す半導体装置1が得られる。
図9は、本発明の第2実施形態に係る半導体装置51の模式的な断面図である。
第2実施形態に係る半導体装置51が、前述の第1実施形態に係る半導体装置1と異なる点は、n型ソース領域19に代えてn型ソース領域59が形成されている点、互いに隣り合うp型ボディ領域17の間にn型不純物領域52が形成されている点、ゲート絶縁膜21に代えて、ゲート絶縁膜50が形成されている点である。その他の構成は、前述の第1実施形態に係る半導体装置1の構成と同等である。図9において、前述の図1〜図8に示された各部と対応する部分には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
第2実施形態に係るn型ソース領域59は、前述の第1実施形態に係るn型ソース領域19と同一の形状および深さで形成されている。n型ソース領域59のn型不純物濃度は、たとえば、1×1019cm−3〜1×1022cm−3、より好ましくは1×1020cm−3〜1×1022cm−3である。
型不純物領域52は、JFET領域18の表層部に形成されている。より具体的には、n型不純物領域52は、JFET領域18の中央部において、ゲート電極10のストライプ方向に沿って、略長方形状に形成されている。n型不純物領域52は、p型ボディ領域17とJFET領域18との境界から間隔を空けた位置に形成されている。n型不純物領域52は、n型ソース領域59と同一の深さおよび濃度で形成されている。
第2実施形態に係るゲート絶縁膜50は、JFET領域18の全域を覆う第1領域53と、各p型ボディ領域17におけるn型ソース領域59を取り囲む部分およびn型ソース領域59の外周部を覆う第2領域54とを含む。ゲート絶縁膜50の第1および第2領域53,54は、いずれも高濃度の不純物が注入された領域上が選択的に厚く形成されている。すなわち、ゲート絶縁膜50は、n型不純物領域52に接する第1部分50a、p型ボディ領域17に接する第2部分50b、およびn型ソース領域59に接する第3部分50cを含む。
第1部分50aの下側界面(n型不純物領域52との界面)および第3部分50cの下側界面(n型ソース領域59との界面)は、いずれも第2部分50bの下側界面(p型ボディ領域17との界面)よりも下側(n型SiC基板13側。SiCエピタキシャル層14の表面からより深い位置)に位置している。また、第1部分50aの上側界面(層間絶縁膜26との界面)および第3部分50cの上側界面(ゲート電極10との界面)は、いずれも第2部分50bの上側界面(ゲート電極10との界面)よりも上側(ゲート電極10側。SiCエピタキシャル層14の表面からより遠い位置)に位置している。
これにより、ゲート絶縁膜50における第1部分50aの膜厚T1および第3部分50cの膜厚T3は、いずれも第2部分50bの膜厚T2よりも大きい。より具体的には、第2部分50bの膜厚T2は、たとえば、30nm以上(たとえば40nm程度)である。これに対して、第1部分50aおよび第3部分50cの膜厚T1,T3は、たとえば、第1部分50aの膜厚T1の2.03倍以上であることが好ましく、たとえば、90nm程度である。本実施形態では、ゲート絶縁膜50は、窒素を含有する酸化膜、たとえば、窒素および酸素を含有するガスを用いた熱酸化により形成される窒化酸化シリコン膜からなっている。
ゲート電極10のストライプ方向に直交する方向において、第1部分50aの両端部、および第3部分50cのJFET領域18側の端部には、それぞれバーズビークが形成されている。一方、当該ストライプ方向に直交する方向における第3部分50cのJFET領域18側と反対側の端部には、バーズビークが形成されておらず、厚い部分が層間絶縁膜26の側面と面一となって、コンタクトホール33から露出している。層間絶縁膜26が第3部分50cに接する部分は、n型ソース領域59に対向している。
このようなゲート絶縁膜50は、ステップS3の工程を次のように変更すれば良い。すなわち、n型ソース領域19を形成すべき領域に開口を有するマスクを、n型ソース領域59およびn型不純物領域52を形成すべき領域に開口を有するマスクに変更する。次に、n型不純物(たとえばP(リン))をSiCエピタキシャル層14に注入する際に、SiCエピタキシャル層14の温度を150℃以下(たとえば室温)に保つ。イオン注入時にSiCエピタキシャル層14の温度を150℃以下に保持するのは、n型ソース領域59およびn型不純物領域52が結晶化しないようにするためである。これにより、ステップS6の熱酸化処理時において、n型ソース領域59およびn型不純物領域52上に厚いゲート絶縁膜50を形成できる。
つまり、ステップS6の熱酸化工程では、窒素および酸素を含有する雰囲気中での熱酸化(たとえば、1200℃程度で半日〜2日)によって、窒化酸化シリコン(SiN)膜からなるゲート絶縁膜50が形成される。前述のとおり、n型ソース領域59およびn型不純物領域52には、1×1019cm−3以上の濃度となるようにn型不純物イオンが注入されており、かつ、そのイオン注入は、n型ソース領域59およびn型不純物領域52が結晶化しない低温(150℃以下)で行われる。そのため、熱酸化処理によってゲート絶縁膜50を形成すると、n型ソース領域59およびn型不純物領域52に接する第1部分50aおよび第3部分50cの膜厚T1,T3が局所的に大きくなる。これにより、第1部分50aおよび第3部分50cの膜厚T1,T3は、p型ボディ領域17に接する第2部分50bの膜厚T2よりも大きくなる。
以上のように、半導体装置51では、ゲート絶縁膜50においてn型不純物領域52に接する第1部分50a、およびn型ソース領域59に接する第3部分50cの膜厚T1,T3は、p型ボディ領域17に接する第2部分50bの膜厚T2よりも大きい。これにより、中間絶縁膜30の膜厚をより一層厚く形成できるので、JFET領域18における絶縁破壊をより一層抑制できる。
また、半導体装置51では、ゲート絶縁膜50に電界がかかったときに、n型ソース領域59に接する第3部分50cにおける電界も緩和できるから、第3部分50cでのリーク電流を抑制できる。したがって、n型ソース領域59に接する第3部分50cでの絶縁破壊を抑制できるから、ゲート絶縁膜50全体の長期信頼性を容易に確保できる。これにより、半導体装置全体の信頼性を容易に確保できる。
また、半導体装置51によれば、ゲート絶縁膜50は、SiOよりも誘電率の高いSiNを含む。したがって、AlまたはSiNを含む中間絶縁膜30を形成できる。この構成によれば、中間絶縁膜30がSiOを含む場合よりも、誘電率は高くなるので、ゲート絶縁膜21に高い電界がかかることをより一層緩和できる。
また、マスクのレイアウトを工夫するだけでこのようなゲート絶縁膜50を形成できるので、製造工程が煩雑化することがない。
図10は、本発明の第3実施形態に係る半導体装置61の模式的な断面図である。
第3実施形態に係る半導体装置61が、前述の第1実施形態に係る半導体装置1と異なる点は、ゲート電極10に代えて、ゲート電極60が採用されている点である。その他の構成は、前述の第1実施形態に係る半導体装置1の構成と同等である。図10において、前述の図1〜図9に示された各部と対応する部分には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
第3実施形態に係るゲート電極60は、その上端における角部が面取りされており、5度以上のテーパ角が形成されている。このようなテーパ角は、ステップS8において、エッチング方法を変更するだけで形成できる。これにより、ステップS9において、ゲート電極60の空洞部25に層間絶縁膜26をより一層良好に埋め込むことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の各実施形態では、ゲート電極10,60のストライプ方向に沿って空洞部25がゲート電極10,60に形成されている例を示したが、平面視四角形状の複数の空洞部25が互いに間隔を空けて当該ストライプ方向に形成されている例を採用してもよい。また、ストライプ状の空洞部25を互いに間隔を空けて当該ストライプ方向に沿って複数形成してもよい。
また、前述の各実施形態では、ゲート電極10,60がストライプ状に形成された例を示したが、ゲート電極10,60は、図11に示すように、格子状(梯子状)に配列されていてもよい。
図11は、変形例に係る半導体装置81の模式的な拡大平面図である。
変形例に係る半導体装置81が、前述の第1実施形態に係る半導体装置1と異なる点は、ストライプ状のVDMISFET2に代えて、行列状(格子状)のVDMISFET72が形成されている点、およびストライプ状のゲート電極10に代えて、格子状(梯子状)のゲート電極70が形成されている点である。
なお、半導体装置81は、図3に示した断面構造と同等の断面構造を有しているので、図11では、ゲート電極70、およびVDMISFET72を構成するp型ボディ領域77の配置のみを示すものとし、その他の構成については、その図示および説明を省略する。
図11に示すように、SiCエピタキシャル層14の表層部には、複数のp型ボディ領域77が形成されている。複数のp型ボディ領域77は、行方向および列方向に互いに等しい間隔を空けて、正方行列状に配列して形成されている。
ゲート電極70は、各p型ボディ領域77とSiCエピタキシャル層14の境界線を跨ぐように形成されている。行方向に互いに隣り合うp型ボディ領域77間におけるゲート電極70には、列方向に当該ゲート電極70を分断する第1空洞部75が形成されている。一方、列方向に互いに隣り合うp型ボディ領域77間におけるゲート電極70には、行方向に当該ゲート電極70を分断する第2空洞部76が選択的に形成されている。これにより、ゲート電極70は、平面視略四角環状に形成された構成となっている。列方向に互いに隣り合うゲート電極70は、ゲート電極接続部70aを介して互いに電気的に接続されている。
ゲート電極接続部70aは、第2空洞部76が行方向に延びる長手方向両端部の位置において、列方向に隣り合う各ゲート電極70と一体的に連なって形成されている。これにより、梯子状のゲート電極70が列方向に沿って形成されている。ゲート電極70の長手方向の一端部および/または他端部は、前述の第1実施形態と同様に、ゲート配線6(図1参照)に接続されている。また、第1および第2空洞部75,76には、前述の第1実施形態と同様の構成で、中間絶縁膜30が形成されている。
なお、本変形例では、第2空洞部76の長手方向両端部の位置にゲート電極接続部70aが形成されている例を示しているが、第2空洞部76を形成しないで、列方向に隣り合うゲート電極70同士を直接接続するようにしてもよい。また、本変形例では、列方向に当該ゲート電極70を分断する第1空洞部75が形成されている例を示しているが、第1空洞部75を第2空洞部76の構成と同様の構成で形成することにより、格子状のゲート電極70を形成してもよい。
ここで、ゲート電極接続部70aを形成せずに、行方向および列方向の全域に延びるように第1および第2空洞部75,76を形成すると、閉環状のゲート電極70が形成される。そのため、ゲート電極70と、ゲート配線6とが電気的に分離される結果、VDMISET72は動作し得ない。これに対して、本変形例の半導体装置81によれば、各環状のゲート電極70は、ゲート電極接続部70aを介して、ゲート配線6に電気的に接続されている。したがって、前述の第1実施形態の場合と異なり、行方向および列方向に互いに隣り合うp型ボディ領域77間(すなわち、JFET領域18(図3参照))の全域において電界を緩和することはできないが、列方向の全域および行方向の一部におけるJFET領域18において電界を緩和できる。すなわち、ゲート電極70とゲート配線6とが電気的に接続される態様において、電界がかかり易いJFET領域18に第1および第2空洞部75,76(中間絶縁膜30)が形成されていれば、JFET領域18における絶縁破壊を抑制できる。
また、前述の第1および第3実施形態では、シリコン酸化膜(SiO)からなるゲート絶縁膜21が形成された例を示したが、ゲート絶縁膜21を、SiOに代えてAlまたはSiNにより形成してもよい。ゲート絶縁膜21が、AlまたはSiNからなる場合、中間絶縁膜30をAlまたはSiNによって形成できる。この構成によれば、中間絶縁膜30がSiOからなる場合よりも、誘電率が高くなるので、JFET領域18における電界をより効果的に緩和できる。
また、前述の第1および第3実施形態において、中間絶縁膜30をゲート絶縁膜21と切り離して形成してもよい。すなわち、ゲート電極10の空洞部25外の領域におけるゲート絶縁膜21をSiOで形成する一方で、中間絶縁膜30におけるJFET領域18との接続部分をAlまたはSiNにより形成してもよい。
また、前述の第1および第3実施形態において、中間絶縁膜30におけるJFET領域18との接続部分をゲート絶縁膜21により形成する一方で、ゲート電極10の空洞部25をSiO、Al、またはSiNで埋め戻した後、さらに層間絶縁膜26を形成するようにしてもよい。
また、前述の各実施形態では、1層のみからなる層間絶縁膜26が形成された例について説明したが、層間絶縁膜26は、むろん、複数の絶縁材料膜(SiO、Al、またはSiN)が複数周期に亘って積層された積層構造を有していてもよい。
また、前述の各実施形態では、空洞部25におけるゲート絶縁膜21上に形成された層間絶縁膜26は、ゲート電極10を覆うように形成された層間絶縁膜26と略等しい膜厚を有している例について説明したが、異なる厚さで形成されていてもよい。
また、前述の各実施形態において、半導体装置1の各半導体部分の導電型を反転して、p型のVDMISFETを構成することもできる。すなわち、半導体装置1において、p型の部分をn型とし、n型の部分をp型としてもよい。
また、前述の各実施形態では、アクティブ領域4にVDMISFET2が形成された例について説明したが、n型SiC基板13(ドレイン領域)に代えてp型SiC基板(p型コレクタ領域)を採用することによりIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を形成してもよい。この場合、VDMISFET2のソース電極34がIGBTのエミッタ電極に対応する。
本発明の半導体装置1,51,61,81は、たとえば、電気自動車(ハイブリッド車を含む)、電車、産業用ロボットなどの動力源として利用される電動モータを駆動するための駆動回路を構成するインバータ回路に用いられるパワーモジュールに組み込むことができる。また、太陽電池、風力発電機その他の発電装置(とくに自家発電装置)が発生する電力を商用電源の電力と整合するように変換するインバータ回路に用いられるパワーモジュールにも組み込むことができる。
以下、この明細書および図面から抽出される特徴の例を示す。
[項1]第1導電型のSiC半導体層と、前記SiC半導体層の表層部に互いに間隔を空けて形成された第2導電型の複数のボディ領域と、各前記ボディ領域の表層部に前記ボディ領域の周縁から間隔を空けて形成された第1導電型のソース領域と、前記複数のボディ領域に跨って形成され、各前記ボディ領域の周縁と前記ソース領域との間のチャネル領域にゲート絶縁膜を挟んで対向し、隣り合う前記ボディ領域の間の中間領域で空洞部によって選択的に分断されたゲート電極と、前記空洞部に形成され、前記ゲート絶縁膜よりも厚い中間絶縁膜とを含む、半導体装置。
この半導体装置によれば、ソース領域と、SiC半導体層におけるドレインとして機能し得る領域とが、ボディ領域を挟んで縦方向に配置された縦型構造を有している。また、ゲート電極は、空洞部によって分断されており、当該空洞部にゲート絶縁膜よりも厚い中間絶縁膜が形成されている。
そのため、半導体装置がオフの状態(つまり、ゲート電極が0Vの状態)において、ソース領域と、SiC半導体層が(+)側となる電圧(たとえば、1200V)が印加されたとしても、空洞部にはゲート電極が存在しないので、当該空洞部が等電位面の基準位置となることはない。
これにより、中間領域における電位の等電位面の分布を変えることができる。その結果、当該中間領域に高い電界がかかることを緩和できる。さらに、電界を緩和できる領域に厚い中間絶縁膜が形成されているので、中間領域における絶縁破壊を効果的に抑制できる。その結果、耐圧性に優れ、歩留まりよく製造することができる半導体装置を提供できる。
また、この半導体装置によれば、チャネル領域上にゲート電極が形成されているので、MISFET(Metal Insulator Field effect Transistor)のオン動作に支障をきたすことはない。さらに、空洞部によりゲート電極の面積(より具体的には、ゲート電極の表面とSiC半導体層の表面とが対向する対向面積)を小さくできる。これにより、SiC半導体層およびゲート電極間の容量を低減できる。
[項2]前記ゲート電極の前記空洞部は、前記中間領域の中央部上に形成されている、項1に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、中間領域の中央部上に中間絶縁膜が形成されている。電位の等電位面は、中間領域の中央部が最も高くなり易い。したがって、電界が最も高くなり易い中間領域の中央部上に中間絶縁膜を形成することにより、当該中間領域における絶縁破壊を効果的に抑制できる。
[項3]前記複数のボディ領域は、一端および他端を有するストライプ状に形成されており、前記ゲート電極は、前記ボディ領域の前記一端および/または前記他端において、隣り合う前記ボディ領域に跨っている、項1または2に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、中間絶縁膜は、ボディ領域(中間領域)のストライプ方向に沿って形成されている。したがって、中間領域のストライプ方向に沿って、当該中間領域における電位の等電位面の分布を変えることができる。これにより、中間領域のストライプ方向に沿う広い範囲で電界がかかることを緩和できる。その結果、中間領域における絶縁破壊をより一層抑制できる。
[項4]前記ゲート電極の前記空洞部は、各前記ボディ領域と前記中間領域との境界から間隔を隔てて、前記中間領域の内方に収まるように形成されている、項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、ゲート電極を、ソース領域、ボディ領域およびSiC半導体層と確実に対向させることができる。よって、ゲート電極とチャネル領域とを確実に対向させることができるので、MISFETのオン動作をより良好にすることができる。
[項5]前記中間領域は、0.1μm〜50μmの幅を有している、項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、中間領域に高い電位の等電位面が分布することを抑制しつつ、良好な抵抗値を実現できる。中間領域の幅が広くなるにつれて、当該中間領域に高い電位の等電位面が分布する傾向がある。その一方で、中間領域が狭すぎると、当該中間領域の抵抗値が高くなる。したがって、0.1μm〜50μmの幅を有する中間領域を形成することにより、中間領域に高い電位の等電位面が分布することを抑制しつつ、良好な抵抗値を実現できる。
[項6]前記中間絶縁膜は、前記ゲート絶縁膜の2倍以上の厚さを有している、項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、中間領域における絶縁破壊をより一層抑制できる。
[項7]前記中間絶縁膜は、SiO膜を含む、項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、SiO膜はリフロー時において良好に溶融するので、空洞部にSiO膜を良好に埋め込むことができる。
[項8]前記SiO膜は、P(リン)イオンを含む、項7に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、中間絶縁膜は、PSG(Phosphorus Silicon Glass)膜を含む。PSG膜は、リフロー(たとえば、1000℃程度)時において良好に溶融する。よって、空洞部にPSG膜を良好に埋め込むことができる。
[項9]前記SiO膜は、B(ホウ素)イオンをさらに含む、項8に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、中間絶縁膜は、BPSG(Boron Phosphorus Silicon Glass)膜を含む。BPSG膜は、PSG膜よりも低い温度(たとえば、800℃程度)で溶融する。よって、空洞部にBPSG膜をより一層良好に埋め込むことができる。
[項10]前記中間絶縁膜は、SiOよりも誘電率の高い絶縁材料膜を含む、項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、中間領域における絶縁破壊をより一層抑制できる。
[項11]前記絶縁材料膜は、AlまたはSiNからなる、項10記載の半導体装置。
[項12]前記絶縁材料膜は、SiO膜およびAl膜がこの順で積層された積層構造を含む、項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
この構成によれば、SiC半導体層と中間絶縁膜とが接する部分(接続界面)はSiO膜で形成されているので、チャネル領域を流れるキャリアのチャネル移動度を向上できる。その一方で、SiO膜上には当該SiO膜よりも高い誘電率を有するAl膜が形成されているので、当該Al膜で高誘電率を確保できる。これにより、中間領域における絶縁破壊をより一層抑制できる。なお、SiO膜およびAl膜は、複数周期に亘って積層されていてもよい。
[項13]前記中間絶縁膜は、SiO膜およびSiN膜がこの順で積層された積層構造を含む、項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
この構成によれば、SiC半導体層と中間絶縁膜とが接する部分(接続界面)はSiO膜で形成されているので、チャネル領域を流れるキャリアのチャネル移動度を向上できる。その一方で、SiO膜上には当該SiO膜よりも高い誘電率を有するSiN膜が形成されているので、当該SiN膜で高誘電率を確保できる。これにより、中間領域における絶縁破壊をより一層抑制できる。なお、SiO膜およびSiN膜は、複数周期に亘って積層されていてもよい。
[項14]前記ゲート電極は、ポリシリコンからなる、項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
[項15]前記ポリシリコンは、B(ホウ素)イオンを含む、項14に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、チャネルの形成に必要なゲート電圧のしきい電圧(VGS(th))を低くできる。
[項16]前記ゲート電極は、金属材料からなる、項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、ポリシリコンを用いてゲート電極を形成するよりもゲート電極の抵抗値を小さくできる。これにより、ゲート電極の膜厚をより一層薄くできるので、空洞部に中間絶縁膜を良好に埋め込むことができる。
[項17]前記金属材料は、Al,Cu,またはAlCuからなる、項16に記載の半導体装置。
[項18]前記ゲート電極は、2μm以下の厚さを有している、項1〜17のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、空洞部に中間絶縁膜を良好に埋め込むことができる。
[項19]各前記ボディ領域は、<11−20>軸方向に沿って形成されている、項1〜18のいずれか一項に記載の半導体装置。
[項20]前記ゲート絶縁膜は、前記チャネル領域上に第1の厚さを有し、前記第1の厚さよりも厚い第2の厚さを前記ソース領域上に有している、項1〜19のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、ゲート絶縁膜に電界がかかったときに、ソース領域に接するゲート絶縁膜における電界を効果的に緩和できる。これにより、ソース領域上におけるゲート絶縁膜の絶縁破壊を効果的に抑制できる。
[項21]前記ゲート絶縁膜の前記第2の厚さは、前記第1の厚さの2.03倍以上である、項20に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、ソース領域に接するゲート絶縁膜の長期信頼性を向上させることができる。これにより、ソース領域に接するゲート絶縁膜の長期信頼性によって、ゲート絶縁膜全体の長期信頼性をより一層向上できる。
[項22]前記ゲート絶縁膜は、前記チャネル領域上に1μm以下の厚さを有している、項1〜21のいずれか一項に記載の半導体装置。
[項23]前記ゲート電極を覆うように前記SiC半導体層上に形成され、前記空洞部に埋め込まれた層間絶縁膜をさらに含み、前記中間絶縁膜は、前記層間絶縁膜の埋め込み部分を利用して形成されている、項1〜22のいずれか一項に記載の半導体装置。
この半導体装置によれば、層間絶縁膜を形成する工程を利用して中間絶縁膜を形成できる。よって、製造容易な半導体装置を提供できる。
[項24]前記層間絶縁膜の前記空洞部への埋め込み量は、前記層間絶縁膜の前記ゲート電極上の部分の厚さと略等しい、項23に記載の半導体装置。
[項25]前記ゲート電極の上端部には、5度以上のテーパ角が形成されている、項1〜24のいずれか一項に記載の半導体装置。この半導体装置によれば、空洞部に絶縁膜を良好に埋め込むことができる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 半導体装置
10 ゲート電極
12 SiC半導体層
17 p型ボディ領域
18 JFET領域
19 n型ソース型領域
21 ゲート絶縁膜
22 チャネル領域
25 空洞部
26 層間絶縁膜
30 中間絶縁膜
50 ゲート絶縁膜
51 半導体装置
59 n型ソース型領域
60 ゲート電極
61 半導体装置
70 ゲート電極
75 第1空洞部
76 第2空洞部
77 p型ボディ領域
81 半導体装置
L チャネル長
T1 膜厚
T2 膜厚
T3 膜厚
WD 幅
WJ 幅
θ オフ角

Claims (21)

  1. 主面を有し、ワイドバンドギャップ半導体を含む第1導電型の半導体層と、
    前記半導体層の前記主面の表層部に形成された第2導電型のボディ領域と、
    前記ボディ領域の表層部に形成された第1導電型のソース領域と、
    前記ボディ領域外の領域を被覆する第1部分、前記ボディ領域を被覆する第2部分、および、前記ソース領域を被覆し、前記第2部分の厚さを超える厚さを有する第3部分を含み、前記半導体層の前記主面の上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、を含む、半導体装置。
  2. 前記ゲート電極は、前記第1部分を挟んで前記ボディ領域外の領域に対向している、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記ゲート電極は、前記第2部分を挟んで前記ボディ領域に対向している、請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記ゲート電極は、前記第3部分を挟んで前記ソース領域に対向している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記ゲート電極は、前記ボディ領域に対向する領域から前記ソース領域に対向する領域に引き出されたオーバラップ部を有している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記オーバラップ部は、0.05μm〜1μmの幅を有している、請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記ゲート絶縁膜の前記第2部分は、30nm以上の厚さを有している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記ゲート電極は、2μm以下の厚さを有している、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記ゲート電極は、ポリシリコンを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記ゲート電極は、平面視において格子状に形成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記ボディ領域は、0.1μm以上の深さを有している、請求項1〜10のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記ボディ領域の端部および前記ソース領域の端部の間の領域に形成されたチャネル領域をさらに含み、
    前記ゲート電極は、前記ゲート絶縁膜を挟んで前記チャネル領域に対向している、請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体装置。
  13. 前記チャネル領域は、0.05μm〜2μmのチャネル長を有している、請求項12に記載の半導体装置。
  14. 前記ゲート電極を被覆するように前記ゲート絶縁膜の上に形成され、前記ゲート絶縁膜の前記第3部分に接する層間絶縁膜をさらに含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 前記ゲート絶縁膜の前記第3部分および前記層間絶縁膜の接続部は、平面視において前記ソース領域に対向している、請求項14に記載の半導体装置。
  16. 前記層間絶縁膜は、SiOを含む、請求項14または15に記載の半導体装置。
  17. 前記層間絶縁膜は、リンイオンを含む、請求項16に記載の半導体装置。
  18. 前記層間絶縁膜は、ホウ素イオンを含む、請求項16または17に記載の半導体装置。
  19. 前記半導体層は、前記ワイドバンドギャップ半導体としてのSiCを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の半導体装置。
  20. 前記半導体層は、前記ワイドバンドギャップ半導体としての4H−SiCを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の半導体装置。
  21. 前記半導体層は、2°〜8°のオフ角を有している、請求項1〜20のいずれか一項に記載の半導体装置。
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