JP2018173550A - プロテクトフィルム付偏光板及び光学積層体 - Google Patents

プロテクトフィルム付偏光板及び光学積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】プロテクトフィルムを貼り戻すときに生じ得る気泡の混入を抑制することができるプロテクトフィルム付偏光板及びそれを含む光学積層体を提供する。【解決手段】偏光子を含む偏光板と、その一方の表面に積層されるプロテクトフィルムとを備え、プロテクトフィルムの貼り戻り時間が17秒以上であるプロテクトフィルム付偏光板、及びそれを含む光学積層体が提供される。貼り戻り時間は、プロテクトフィルム付偏光板から取得した縦100mm×横50mmの測定サンプルの一方の短辺における端部を固定し、該短辺に対向する短辺側から測定サンプルのプロテクトフィルムを固定箇所まで剥離して、所定の引き起こし角度及び引き起こし長さでプロテクトフィルムが引き起こされた状態を得、この状態からプロテクトフィルムを解放したときの当該解放から自重によってプロテクトフィルムが測定サンプルの偏光板に貼り戻るまでの時間として定義される。【選択図】図1

Description

本発明は、プロテクトフィルム付偏光板及びそれを含む光学積層体に関する。
偏光板は、液晶表示装置等の画像表示装置、とりわけ近年ではスマートフォン等の各種モバイル機器に広く用いられている。偏光板としては従来、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光子の片面又は両面に保護フィルムを貼合してなるものが使用されている。
偏光板は、その表面の汚れや傷付きを防止するための剥離可能なプロテクトフィルム(表面保護フィルムとも呼ばれる。)を表面に貼着したプロテクトフィルム付偏光板として市場流通されるのが一般的である。また、偏光板を含む液晶パネルのような光学部材の製造又は運搬も、偏光板の表面にプロテクトフィルムが貼着された状態で行われるのが一般的である。
特開2012−241108号公報(特許文献1)には、表面抵抗率が相対的に高い第1粘着剤層と表面抵抗率が相対的に低い第2粘着剤層とを基材フィルム上に積層した表面保護フィルムを偏光板の表面に貼着することが記載されている。
特開2012−241108号公報
偏光板等の光学部材の表面に貼着されたプロテクトフィルムは、当該光学部材の性能検査や外観検査の際に一旦剥離され、検査終了後に上記表面に貼り戻されることがある。しかし、貼り戻しの際にプロテクトフィルムと光学部材との間に気泡が混入することがあった。例えばプロテクトフィルムの貼り戻し際に気泡が混入したプロテクトフィルム付偏光板を、使用時までの間一定期間保管すると、気泡の形状が偏光板の表面にシミ状に転写されることがあり、これによって偏光板の外観不良を招く懸念がある。
本発明の目的は、プロテクトフィルムを貼り戻すときに生じ得る気泡の混入を抑制することができるプロテクトフィルム付偏光板を提供することにある。本発明の他の目的は、当該プロテクトフィルム付偏光板を含む光学積層体を提供することにある。
本発明は、以下に示すプロテクトフィルム付偏光板及び光学積層体を提供する。
[1] 偏光子を含む偏光板と、その一方の表面に積層されるプロテクトフィルムとを備えるプロテクトフィルム付偏光板であって、
前記プロテクトフィルムの貼り戻り時間が17秒以上であり、
前記貼り戻り時間は、前記プロテクトフィルム付偏光板から取得した縦100mm×横50mmサイズの測定サンプルの一方の短辺における端部を固定し、前記短辺に対向する短辺側から前記測定サンプルのプロテクトフィルムを前記固定の箇所まで剥離し、これにより、前記固定の箇所を起点として前記測定サンプルの偏光板に対する前記プロテクトフィルムの引き起こし角度が90°となり、前記プロテクトフィルムの引き起こし長さが90mmとなるように前記測定サンプルのプロテクトフィルムが引き起こされた状態を得、この状態から前記プロテクトフィルムを解放したときの当該解放から自重によって前記プロテクトフィルムが前記測定サンプルの偏光板に貼り戻るまでの時間として定義される、プロテクトフィルム付偏光板。
[2] 前記プロテクトフィルム付偏光板から取得した縦100mm×横50mmサイズの測定サンプルの一方の短辺側から速度330mm/秒でプロテクトフィルムを剥離したときの前記測定サンプルの偏光板の表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧を偏光板側剥離帯電圧、前記測定サンプルの前記プロテクトフィルムの表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧をプロテクトフィルム側剥離帯電圧とするとき、前記偏光板側剥離帯電圧と前記プロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値が−0.500〜0.500kVの範囲内である、[1]に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[3] 前記偏光板は、前記偏光子に接着剤層又は粘着剤層を介して積層される熱可塑性樹脂フィルムをさらに含み、
前記プロテクトフィルムは、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面に積層される、[1]又は[2]に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[4] 前記偏光板は、前記偏光子に接着剤層又は粘着剤層を介して積層される熱可塑性樹脂フィルムと、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面に積層される樹脂層とをさらに含み、
前記プロテクトフィルムは、前記樹脂層の表面に積層される、[1]又は[2]に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[5] 前記プロテクトフィルムは、基材フィルムと、その上に積層される粘着剤層とを含む、[1]〜[4]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板。
[6] 画像表示素子と、その上に積層される[1]〜[5]のいずれかに記載のプロテクトフィルム付偏光板とを含む、光学積層体。
プロテクトフィルムを貼り戻すときに生じ得る気泡の混入を抑制することができるプロテクトフィルム付偏光板及びそれを含む光学積層体を提供することができる。
プロテクトフィルム付偏光板の一例を模式的に示す概略断面図である。 プロテクトフィルム付偏光板の一例を示す概略断面図である。 プロテクトフィルム付偏光板の他の一例を示す概略断面図である。 プロテクトフィルム付偏光板のさらに他の一例を示す概略断面図である。 プロテクトフィルムの貼り戻り時間の測定において、測定サンプルのプロテクトフィルムを90°まで引き起こした状態を示す概略側面図である。
以下、実施の形態を示して本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において「A〜B」(A及びBは数値である。)との記載は、特記ない限り「A以上B以下」を表す。
<プロテクトフィルム付偏光板>
(1)プロテクトフィルム付偏光板の構成
図1は、プロテクトフィルム付偏光板の一例を模式的に示す概略断面図である。図1を参照して、プロテクトフィルム付偏光板の一例を説明する。プロテクトフィルム付偏光板は、偏光子(図1において図示せず)を含む偏光板100と、その一方の表面に積層されるプロテクトフィルム60とを備える。偏光板100におけるプロテクトフィルム60側の表面(プロテクトフィルム60が貼合される表面)は、例えば保護フィルム、他の光学フィルム又はフィルム上に付加される層の表面であることができる。
偏光板100の他方の表面、すなわちプロテクトフィルム60が積層される面とは反対側の表面は特に制限されないが、図1に示されるように、例えば第1粘着剤層31の表面で構成されてもよい。この場合、第1粘着剤層31の外面(偏光板100の他方の表面)には、当該面を仮保護するための剥離可能なセパレートフィルム70が積層されてもよい。
図1の例においてプロテクトフィルム60は、基材フィルム61と、その上に積層される第2粘着剤層62とで構成され、この粘着剤層を介して偏光板100に貼合積層されている。
偏光板100とは、少なくとも偏光子を含む偏光素子であり、通常はその片面又は両面に貼合される熱可塑性樹脂フィルムをさらに含む。熱可塑性樹脂フィルムは、偏光子を保護する保護フィルム、偏光子とは異なる光学機能を有する他の光学フィルム等であることができる。熱可塑性樹脂フィルムは、その表面に積層される樹脂層(例えば光学層)を備えていてもよい。熱可塑性樹脂フィルムは、接着剤層又は粘着剤層を介して偏光子に貼合することができる。
偏光板100の厚みは特に制限されないが、通常200μm以下であり、プロテクトフィルム付偏光板の薄膜化の観点から、好ましくは150μm以下、より好ましくは125μm以下である。偏光板100の厚みは、通常30μm以上であり、より典型的には50μm以上である。ここでいう偏光板100の厚みは、偏光板100の一方の最表層が第1粘着剤層31であり、その外面にセパレートフィルム70が積層される場合におけるセパレートフィルム70の厚みを含まない。
プロテクトフィルム付偏光板は、長尺状(帯状)であってもよいし、それを巻回してなるロールであってもよい。プロテクトフィルム付偏光板は、枚葉体であってもよい。この枚葉体は、フィルムロールから連続的に巻き出されて搬送される原料フィルムに対し、同様にフィルムロールから連続的に巻き出される他の原料フィルムを積層し、得られた長尺状の積層フィルムをロール状に巻き取る、いわゆるロール・トゥ・ロール方式により長尺のプロテクトフィルム付偏光板を作製した後、例えば、これを裁断することによって得ることができる。
上記枚葉体の形状は特に制限されず、正方形であってもよいが、長辺と短辺とを有する方形形状を有することが好ましく、長方形であることがより好ましい。長辺及び短辺の長さは特に制限されないが、枚葉体の長辺は通常50mm以上1000mm以下(好ましくは500mm以下)であり、短辺は通常30mm以上600mm以下(好ましくは300mm以下)である。
次に、偏光板100の層構成の具体例を図2〜図4を参照して説明するが、層構成はこれらの例に限定されるものではない。例えば、偏光板の他方の表面、すなわちプロテクトフィルム60が積層される面とは反対側の表面は、第1粘着剤層31に限らず、上述の熱可塑性樹脂フィルム等、他のフィルム又は層の表面で構成されていてもよい。
図2に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、偏光子10と、その一方の面に貼合される保護フィルム21と、他方の面に貼合される保護フィルム22と、保護フィルム22の外面に積層される第1粘着剤層31とからなる。図2の例において、プロテクトフィルム60は、熱可塑性樹脂フィルムである保護フィルム21の表面に積層されている。
図3に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、偏光子10と、その一方の面に貼合される保護フィルム21と、他方の面に貼合される保護フィルム22と、保護フィルム22の外面に積層される第1粘着剤層31と、保護フィルム21の外面に第3粘着剤層32を介して積層される光学フィルムである輝度向上フィルム50とからなる。図3の例において、プロテクトフィルム60は、熱可塑性樹脂フィルムである輝度向上フィルム50の表面に積層されている。
図4に示されるプロテクトフィルム付偏光板が有する偏光板は、保護フィルム21が省略されており、偏光子10の表面に直接、第3粘着剤層32が積層されていること以外は図3に示される偏光板と同様の層構成を有する。図4の例において、プロテクトフィルム60は、熱可塑性樹脂フィルムである輝度向上フィルム50の表面に積層されている。
図示を省略しているが、偏光子10と保護フィルム21,22との貼合は、例えば、接着剤を用いて行うことができる。
上述のように、保護フィルム及び他の光学フィルム等の熱可塑性樹脂フィルムは、その表面に積層される樹脂層を備えていてもよい。この樹脂層は、表面処理層(コーティング層)であることができる。表面処理層は、硬化性樹脂等を含有する塗工液を塗工し、必要に応じて乾燥処理や硬化処理を施して形成される層である。表面処理層としては、例えば、ハードコート層、防眩層、光拡散層、位相差層(1/4波長の位相差値を持つ位相差層等)、反射防止層、低屈折率層、帯電防止層、防汚層等が挙げられる。プロテクトフィルム60は、この樹脂層の表面に積層されてもよい。
例えば図2の例において、保護フィルム21が表面処理層を有しており、その表面処理層(樹脂層)の表面にプロテクトフィルム60が積層されていてもよい。また、図3や図4の例において、輝度向上フィルム50が表面処理層を有しており、その表面処理層(樹脂層)の表面にプロテクトフィルム60が積層されていてもよい。
偏光板の層構成の他の例として、図2〜図4の例において、保護フィルム、例えば保護フィルム22を省略した構成を挙げることができる。この場合、偏光子10の表面に直接、第1粘着剤層31が積層される。
(2)プロテクトフィルムの貼り戻り時間
本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板において、プロテクトフィルムの貼り戻り時間は17秒以上である。17秒以上の貼り戻り時間を示すプロテクトフィルム付偏光板は、プロテクトフィルムが偏光板の表面から一旦剥離された後に偏光板の表面に貼り戻されるときに、プロテクトフィルムと偏光板との間への気泡の混入が生じにくいことが本発明者によって明らかとなった。気泡混入の抑制は、上述の偏光板表面へのシミ状欠陥の抑制、ひいては偏光板の外観不良の抑制に貢献し得る。
気泡混入の抑制の観点から、プロテクトフィルムの貼り戻り時間は、好ましくは20秒以上であり、さらに好ましくは25秒以上である。プロテクトフィルムの貼り戻り時間は、通常100秒以下であり、80秒以下、さらには50秒以下であってもよい。
プロテクトフィルムの貼り戻り時間とは、プロテクトフィルム付偏光板から所定サイズ(縦100mm×横50mm)の測定サンプル(枚葉体)を取得し、その1つの短辺端部を平坦な固定台に固定し、図5に示されるように、所定の引き起こし長さ(測定サンプルを構成する偏光板からの剥離長さ)で測定サンプルからプロテクトフィルムを、固定された箇所を起点として、測定サンプルの偏光板に対する引き起こし角度が90°となるようにプロテクトフィルムを引き起こし、その状態からプロテクトフィルムを解放したときの当該解放から自重によってプロテクトフィルムが測定サンプルの偏光板に貼り戻るまでの時間として定義される。貼り戻り時間の始点は、プロテクトフィルムを90°に引き起こした状態を解放したときである。貼り戻り時間の終点は、プロテクトフィルムの末端(固定された短辺に対向する短辺側の末端)が測定サンプルの偏光板に接触するときである。貼り戻り時間のより詳細な測定方法は、後述する実施例の項の記載に従う。
(3)プロテクトフィルム付偏光板の剥離帯電圧
プロテクトフィルム付偏光板から取得した所定サイズ(縦100mm×横50mm)の測定サンプル(枚葉体)の一方の短辺側からから所定速度(330mm/秒)でプロテクトフィルムを剥離したときの測定サンプルの偏光板の表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧を「偏光板側剥離帯電圧」、剥離されたプロテクトフィルムの表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧を「プロテクトフィルム側剥離帯電圧」とするとき、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)は、−0.500〜0.500kVの範囲内であることが好ましい。
上記合計値(和)が上記範囲内であると、上述の所定の又は好ましい貼り戻り時間が充足されやすくなる傾向にあることが本発明者の検討によって明らかとなっている。所定の又は好ましい貼り戻り時間が充足されやすくなる傾向をより高める観点から、上記合計値(和)は、より好ましくは−0.300〜0.300kVの範囲内であり、さらに好ましくは−0.150〜0.150kVの範囲内であり、特に好ましくは−0.020〜0.020kVの範囲内である。「偏光板側剥離帯電圧」及び「プロテクトフィルム側剥離帯電圧」のより詳細な測定方法は、後述する実施例の項の記載に従う。
特筆すべきは、「偏光板側剥離帯電圧」又は「プロテクトフィルム側剥離帯電圧」の個別の値よりもむしろ、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)の方が、気泡の混入度合との相関が強いことである。偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)は、少なくとも、プロテクトフィルムの構成(材質を含む。)及びプロテクトフィルムが貼着される偏光板を構成する部材の構成(材質を含む。)の双方に依存する。
(4)貼り戻り時間の制御
貼り戻り時間を上記所定の又は好ましい範囲内に制御するための1つの手段は、上述のとおり、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)を上記範囲内に調整することである。ただし、貼り戻り時間は当該合計値のみに依存するものではなく、他の要素にも依存し得る。他の要素としては、例えばプロテクトフィルムの厚みが挙げられる。プロテクトフィルムの厚みが大きいほど貼り戻り時間は短くなり、プロテクトフィルムの厚みが小さいほど貼り戻り時間は長くなる傾向にある。
偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)を上記範囲内に調整する手段として、プロテクトフィルム付偏光板に帯電防止剤を含有させることが挙げられる。ただし、帯電防止剤の添加量は、帯電防止剤を含有させる場所や帯電防止剤の種類等を考慮しつつ、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)を上記範囲内となるよう適切な量とすることが好ましい。帯電防止剤は、例えば、プロテクトフィルム、偏光板におけるプロテクトフィルムが貼合される表面を構成するフィルム又は層(例えば、熱可塑性樹脂フィルムの表面やその表面に積層される樹脂層(表面処理層)の表面等)、又はこれらの双方に含有させることができる。帯電防止剤は、好ましくは、プロテクトフィルムに含有される。
なお、偏光板を構成する熱可塑性樹脂フィルムの表面に低屈折率層が形成されており、この低屈折率層の表面にプロテクトフィルムが貼合されているプロテクトフィルム付偏光板においては、帯電防止剤を含有させる上記の手段によっても、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)を上記範囲内に調整しにくいことがある。このような観点から、偏光板におけるプロテクトフィルムが貼合される表面を構成するフィルムは、低屈折率層を有しないことが好ましく、前記フィルムの反射率Y値は2%以上であることが好ましい。すなわち、前記フィルムの反射率Y値は2%以上であると、プロテクトフィルムを貼り戻したときに気泡を噛み込みにくい。反射率Y値の測定方法は、後述の実施例の項の記載に従う。
(5)偏光子
プロテクトフィルム付偏光板の偏光板を構成する偏光子10は、その吸収軸に平行な振動面をもつ直線偏光を吸収し、吸収軸に直交する(透過軸と平行な)振動面をもつ直線偏光を透過する性質を有する吸収型の偏光子であり、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させた偏光フィルムを好適に用いることができる。偏光子10は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程;ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色することにより二色性色素を吸着させる工程;二色性色素が吸着されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液等の架橋液で処理する工程;及び、架橋液による処理後に水洗する工程を含む方法によって製造できる。
ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルの他、酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体との共重合体等が挙げられる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体の例は、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、及びアンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等を含む。
本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルから選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリレート」等においても同様である。
ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は通常、85〜100mol%であり、98mol%以上が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール又はポリビニルアセタール等を用いることもできる。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は通常、1000〜10000であり、1500〜5000が好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、JIS K 6726に準拠して求めることができる。
このようなポリビニルアルコール系樹脂を製膜したものが、偏光子10(偏光フィルム)の原反フィルムとして用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂を製膜する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用される。ポリビニルアルコール系原反フィルムの厚みは特に制限されないが、偏光子10の厚みを15μm以下とするためには、5〜35μmのものを用いることが好ましい。より好ましくは、20μm以下である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの一軸延伸は、二色性色素の染色前、染色と同時、又は染色の後に行うことができる。一軸延伸を染色の後で行う場合、この一軸延伸は、架橋処理の前又は架橋処理中に行ってもよい。また、これらの複数の段階で一軸延伸を行ってもよい。
一軸延伸にあたっては、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また一軸延伸は、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤や水を用いてポリビニルアルコール系樹脂フィルムを膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常、3〜8倍である。
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色する方法としては、例えば、該フィルムを二色性色素が含有された水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。なお、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、染色処理の前に水への浸漬処理を施しておくことが好ましい。
二色性色素による染色後の架橋処理としては通常、染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸含有水溶液に浸漬する方法が採用される。二色性色素としてヨウ素を用いる場合、このホウ酸含有水溶液は、ヨウ化カリウムを含有することが好ましい。
偏光子10の厚みは、通常30μm以下であり、好ましくは20μm以下、より好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下であることがより好ましい。とりわけ偏光子10の厚みを15μm以下とすることは、プロテクトフィルム付偏光板の薄膜化に有利である。偏光子10の厚みは、通常2μm以上である。
(6)保護フィルム
偏光子10の片面又は両面に積層することができる保護フィルム21,22は、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロースのようなセルロース系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;メタクリル酸メチル系樹脂のような(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン系樹脂;アクリロニトリル・スチレン系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;変性ポリフェニレンエーテル系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂等からなるフィルムであることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂(エチレンの単独重合体であるポリエチレン樹脂や、エチレンを主体とする共重合体)、ポリプロピレン樹脂(プロピレンの単独重合体であるポリプロピレン樹脂や、プロピレンを主体とする共重合体)のような鎖状オレフィンの単独重合体の他、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称であり、例えば、特開平1−240517号公報、特開平3−14882号公報、特開平3−122137号公報等に記載されている樹脂が挙げられる。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマーのようなノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
ポリエステル系樹脂は、下記セルロースエステル系樹脂を除く、エステル結合を有する樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としては2価のジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチルが挙げられる。多価アルコールとしては2価のジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノールが挙げられる。ポリエステル系樹脂の代表例として、テレフタル酸とエチレングリコールの重縮合体であるポリエチレンテレフタレートが挙げられる。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものも挙げられる。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース)が特に好ましい。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなるエンジニアリングプラスチックである。
保護フィルム21及び/又は保護フィルム22の位相差値を、液晶表示装置等の画像表示装置に好適な値に制御することも有用である。例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モードの液晶表示装置においては、保護フィルム22として実質的に位相差値がゼロのフィルムを用いることが好ましい。実質的に位相差値がゼロとは、波長590nmにおける面内位相差値R0が10nm以下であり、波長590nmにおける厚み方向位相差値Rthの絶対値が10nm以下であり、波長480〜750nmにおける厚み方向位相差値Rthの絶対値が15nm以下であることをいう。
例えば液晶表示装置のモードによっては、保護フィルム21及び/又は保護フィルム22に延伸及び/又は収縮加工等を行い、好適な位相差値を付与してもよい。例えば、視野角補償を目的として、保護フィルム22として単層又は多層構造の位相差層(又はフィルム)を用いることができる。この場合、偏光板100は、偏光子10と位相差層との積層構造を含む楕円偏光板若しくは円偏光板、又は位相差層を含む視野角補償機能を兼ね備えた偏光板等であることができる。
保護フィルム21,22の厚みは通常1〜100μmであるが、強度や取扱性等の観点から5〜60μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。この範囲内の厚みであれば、偏光子10を機械的に保護し、湿熱環境下に曝されても偏光子10が収縮せず、安定した光学特性を保つことができる。
偏光子10の両面に保護フィルムが貼合される場合においてこれらの保護フィルムは、同種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよいし、異種の熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。また、厚みが同じであってもよいし、異なっていてもよい。さらに、同じ位相差特性を有していてもよいし、異なる位相差特性を有していてもよい。
上述のように、保護フィルム21,22の少なくともいずれか一方は、その外面(偏光子10とは反対側の面)に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、位相差層(1/4波長の位相差値を持つ位相差層等)、反射防止層、低屈折率層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を備えるものであってもよい。
プロテクトフィルムと偏光板との間への気泡の混入を抑制する観点から、偏光板100におけるプロテクトフィルム60側の表面(プロテクトフィルム60が貼合される表面)は、JIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaが小さいことが好ましい。具体的には、上記表面のRaは、好ましくは0.3μm以下であり、より好ましくは0.2μm以下であり、さらに好ましくは0.15μm以下である。上記表面のRaは、通常0.001μm以上、例えば0.005μm以上である。
保護フィルム21,22は、例えば接着剤層を介して偏光子10に貼合することができる。接着剤層を形成する接着剤としては、水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤又は熱硬化性接着剤を用いることができ、好ましくは水系接着剤、活性エネルギー線硬化性接着剤である。
水系接着剤としては、ポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる接着剤、水系二液型ウレタン系エマルジョン接着剤等が挙げられる。中でもポリビニルアルコール系樹脂水溶液からなる水系接着剤が好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルをケン化処理して得られるビニルアルコールホモポリマーのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体をケン化処理して得られるポリビニルアルコール系共重合体、又はそれらの水酸基を部分的に変性した変性ポリビニルアルコール系重合体等を用いることができる。水系接着剤は、アルデヒド化合物(グリオキザール等)、エポキシ化合物、メラミン系化合物、メチロール化合物、イソシアネート化合物、アミン化合物、多価金属塩等の架橋剤を含むことができる。
水系接着剤を使用する場合は、偏光子10と保護フィルム21,22とを貼合した後、水系接着剤中に含まれる水を除去するための乾燥工程を実施することが好ましい。乾燥工程後、例えば20〜45℃の温度で養生する養生工程を設けてもよい。
上記活性エネルギー線硬化性接着剤とは、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する接着剤であり、好ましくは紫外線硬化性接着剤である。
上記硬化性化合物は、カチオン重合性の硬化性化合物やラジカル重合性の硬化性化合物であることができる。カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。活性エネルギー線硬化性接着剤は通常、上記硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及び/又はラジカル重合開始剤をさらに含む。
偏光子10と保護フィルム21,22とを貼合するにあたっては、接着性を高めるために、これらの少なくともいずれか一方の貼合面に表面活性化処理を施してもよい。表面活性化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、放電処理(グロー放電処理等)、火炎処理、オゾン処理、UVオゾン処理、電離活性線処理(紫外線処理、電子線処理等)のような乾式処理;水やアセトン等の溶媒を用いた超音波処理、ケン化処理、アンカーコート処理のような湿式処理を挙げることができる。これらの表面活性化処理は、単独で行ってもよいし、2つ以上を組み合わせてもよい。
偏光子10の両面に保護フィルムが貼合される場合においてこれらの保護フィルムを貼合するための接着剤は、同種の接着剤であってもよいし異種の接着剤であってもよい。
(7)他の光学フィルム
偏光板100は、偏光子10及び保護フィルム21,22以外の他の光学フィルムを含むことができ、その代表例は輝度向上フィルム50及び位相差フィルムである。偏光板100が他の光学フィルムを含む場合、プロテクトフィルム60は、この光学フィルムの表面、又はこの光学フィルム上に積層される樹脂層の表面に積層されてもよい。
輝度向上フィルム50は、反射型偏光フィルムとも呼ばれるものであり、光源(バックライト)からの出射光を透過偏光と反射偏光又は散乱偏光に分離するような機能を有する偏光変換素子が用いられる。輝度向上フィルム50を偏光子10上に配置することにより、反射偏光又は散乱偏光である再帰光を利用して、偏光子10から出射される直線偏光の出射効率を向上させることができる。輝度向上フィルム50は、粘着剤層(第3粘着剤層32)を介して偏光子10上に積層することができる。偏光子10と輝度向上フィルム50との間に保護フィルムのような他のフィルムが介在していてもよい。
輝度向上フィルム50は、例えば異方性反射偏光子であることができる。異方性反射偏光子の一例は、一方の振動方向の直線偏光を透過し、他方の振動方向の直線偏光を反射する異方性多重薄膜であり、その具体例は3M社製の「DBEF」である(特開平4−268505号公報等参照)。異方性反射偏光子の他の一例は、コレステリック液晶層とλ/4板との複合体であり、その具体例は日東電工株式会社製の「PCF」である(特開平11−231130号公報等参照)。異方性反射偏光子のさらに他の一例は、反射グリッド偏光子であり、その具体例は金属に微細加工を施して可視光領域でも反射偏光を出射するような金属格子反射偏光子(米国特許第6288840号明細書等参照)、金属微粒子を高分子マトリックス中に添加して延伸したフィルム(特開平8−184701号公報等参照)である。
輝度向上フィルム50における第3粘着剤層32との貼合面に予め表面活性化処理を行ってもよい。表面活性化処理の例は上述のとおりである。
上述のように、輝度向上フィルム50の外面に、ハードコート層、防眩層、光拡散層、位相差層(1/4波長の位相差値を持つ位相差層等)、反射防止層、低屈折率層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を設けてもよい。かかる層の形成により、バックライトテープとの密着性や表示画像の均一性を向上させ得る。輝度向上フィルム50の厚みは、通常10〜100μmであるが、偏光板100の薄膜化の観点から、好ましくは10〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
(8)粘着剤層
第1粘着剤層31は、プロテクトフィルム付偏光板を画像表示素子(例えば液晶セル)や他の光学部材に貼合するために用いることができる。第3粘着剤層32は、偏光板100を構成する光学フィルム同士(例えば輝度向上フィルム50のような他の光学フィルムと偏光子10又は保護フィルム21)を貼合するために用いられる。第1粘着剤層31、第3粘着剤層32は、(メタ)アクリル系、ゴム系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル系のような樹脂を主成分とする粘着剤組成物で構成することができる。中でも、透明性、耐候性、耐熱性等に優れる(メタ)アクリル系樹脂をベースポリマーとする粘着剤組成物が好適である。粘着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型、熱硬化型であってもよい。
粘着剤組成物に用いられる(メタ)アクリル系樹脂(ベースポリマー)としては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルの1種又は2種以上をモノマーとする重合体又は共重合体が好適に用いられる。ベースポリマーには、極性モノマーを共重合させることが好ましい。極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマーを挙げることができる。
粘着剤組成物は、上記ベースポリマーのみを含むものであってもよいが、通常は架橋剤をさらに含有する。架橋剤としては、2価以上の金属イオンであって、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成するもの;ポリアミン化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するもの;ポリエポキシ化合物やポリオールであって、カルボキシル基との間でエステル結合を形成するもの;ポリイソシアネート化合物であって、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するものが例示される。中でも、ポリイソシアネート化合物が好ましい。
活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物とは、紫外線や電子線のような活性エネルギー線の照射を受けて硬化する性質を有しており、活性エネルギー線照射前においても粘着性を有してフィルム等の被着体に密着させることができ、活性エネルギー線の照射によって硬化して密着力の調整ができる性質を有する粘着剤組成物である。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、紫外線硬化型であることが好ましい。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物は、ベースポリマー、架橋剤に加えて、活性エネルギー線重合性化合物をさらに含有する。さらに必要に応じて、光重合開始剤や光増感剤等を含有させることもできる。
粘着剤組成物は、光散乱性を付与するための微粒子、ビーズ(樹脂ビーズ、ガラスビーズ等)、ガラス繊維、ベースポリマー以外の樹脂、帯電防止剤、粘着性付与剤、充填剤(金属粉やその他の無機粉末等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、着色剤、消泡剤、腐食防止剤、光重合開始剤等の添加剤を含むことができる。
第1粘着剤層31及び第3粘着剤層32は、上記粘着剤組成物の有機溶剤希釈液を基材上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。基材は、偏光子10、保護フィルム21,22、輝度向上フィルム50のような他の光学フィルム、セパレートフィルム(例えばセパレートフィルム70)等であることができる。活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物を用いた場合は、形成された粘着剤層に、活性エネルギー線を照射することにより所望の硬化度を有する硬化物とすることができる。
第1粘着剤層31及び第3粘着剤層32の厚みは、通常1〜40μmであるが、プロテクトフィルム付偏光板の薄膜化の観点、及び良好な加工性を保ちつつ偏光板100の寸法変化を抑制する観点から、3〜25μm(例えば3〜20μm、さらには3〜15μm)とすることが好ましい。
(9)セパレートフィルム
セパレートフィルム70は、第1粘着剤層31を画像表示素子(例えば液晶セル)や他の光学部材に貼合するまでその表面を保護するために仮着されるフィルムである。セパレートフィルム70は通常、片面にシリコーン系、フッ素系等の離型剤などによる離型処理が施された熱可塑性樹脂フィルムで構成され、その離型処理面が第1粘着剤層31に貼り合わされる。
セパレートフィルム70を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレンのようなポリエチレン系樹脂、ポリプロピレンのようなポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂等であることができる。第3粘着剤層32の表面にも、輝度向上フィルム50等の光学フィルムを貼合するまでその表面を保護するために、上と同様のセパレートフィルムを貼着しておくことができる。セパレートフィルム70の厚みは、例えば10〜50μmである。
(10)プロテクトフィルム
プロテクトフィルム60は、基材フィルム61と、その上に積層される第2粘着剤層62とを含むものであることができる。プロテクトフィルム60は、偏光板100の表面を保護するためのフィルムであり、通常、例えば画像表示素子や他の光学部材にプロテクトフィルム付偏光板が貼合された後にそれが有する第2粘着剤層62ごと剥離除去される。
基材フィルム61は好ましくは熱可塑性樹脂フィルムである。熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂のようなポリオレフィン系樹脂;環状ポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートのようなポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂等を挙げることができる。基材フィルム61は、単層構造であってもよいし多層構造であってもよい。基材フィルム61は、製造容易性及び製造コスト等の観点から、好ましくは単層構造である。
基材フィルム61の厚みは20〜150μm(例えば30〜80μm、好ましくは30〜60μm)であることができ、プロテクトフィルム60の厚みは40〜200μm(例えば50〜160μm)であることができる。これらの厚み範囲は、プロテクトフィルムの貼り戻り時間を上記範囲とするうえでも有利である。第2粘着剤層62の構成については、前述した第1粘着剤層31や第3粘着剤層32についての記述が基本的に引用される。
特に、第2粘着剤層62は、 その貯蔵弾性率が80℃において、0.15MPa以下であることが好ましく、0.14MPa以下であることがより好ましく、0.10MPa以下であることがさらに好ましい。通常、第2粘着剤層62の80℃における貯蔵弾性率は、0.01MPa以上である。本明細書において、粘着剤層の貯蔵弾性率は、市販の粘弾性測定装置、例えば、REOMETRIC社製の粘弾性測定装置「DYNAMIC ANALYZER RDA II」を用いて測定することができる。
プロテクトフィルム60は、帯電防止剤を含むことができる。帯電防止剤は、例えば、第2粘着剤層62に含有させることができる。第2粘着剤層62に帯電防止剤を含有させる代わりに、又はこれとともに、基材フィルム61における第2粘着剤層62が積層される面とは反対側の面に、帯電防止剤を含有する帯電防止層を設けてもよい。帯電防止剤を含むプロテクトフィルム60を用いることにより、偏光板側剥離帯電圧とプロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値(和)を上記範囲内に制御しやすくできることがある。同様の理由で、プロテクトフィルム60が貼着される偏光板表面に帯電防止剤を含有させたり、帯電防止層を形成したりしてもよい。例えば、偏光板が有する熱可塑性樹脂フィルム上(プロテクトフィルム60が貼着される表面)に帯電防止層を形成したり、偏光板が有する熱可塑性樹脂フィルム上の樹脂層(表面処理層)に帯電防止剤を含有させたりすることが挙げられる。
帯電防止剤としては、イオン性化合物を挙げることができる。イオン性化合物は、無機カチオン又は有機カチオンと、無機アニオン又は有機アニオンとを有する化合物である。2種以上のイオン性化合物を使用してもよい。
無機カチオンとしては、例えば、リチウムカチオン〔Li+〕、ナトリウムカチオン〔Na+〕、カリウムカチオン〔K+〕のようなアルカリ金属イオンや、ベリリウムカチオン〔Be2+〕、マグネシウムカチオン〔Mg2+〕、カルシウムカチオン〔Ca2+〕のようなアルカリ土類金属イオン等が挙げられる。
有機カチオンとしては、例えば、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオン、ピロリジニウムカチオン、アンモニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等が挙げられる。
上記したカチオン成分のうち、有機カチオン成分は、粘着剤組成物との相溶性に優れることから好ましく用いられる。
無機アニオンとしては、例えば、クロライドアニオン〔Cl-〕、ブロマイドアニオン〔Br-〕、ヨーダイドアニオン〔I-〕、テトラクロロアルミネートアニオン〔AlCl4 -〕、ヘプタクロロジアルミネートアニオン〔Al2Cl7 -〕、テトラフルオロボレートアニオン〔BF4 -〕、ヘキサフルオロホスフェートアニオン〔PF6 -〕、パークロレートアニオン〔ClO4 -〕、ナイトレートアニオン〔NO3 -〕、ヘキサフルオロアーセネートアニオン〔AsF6 -〕、ヘキサフルオロアンチモネートアニオン〔SbF6 -〕、ヘキサフルオロニオベートアニオン〔NbF6 -〕、ヘキサフルオロタンタレートアニオン〔TaF6 -〕、ジシアナミドアニオン〔(CN)2-〕等が挙げられる。
有機アニオンとしては、例えば、アセテートアニオン〔CH3COO-〕、トリフルオロアセテートアニオン〔CF3COO-〕、メタンスルホネートアニオン〔CH3SO3 -〕、トリフルオロメタンスルホネートアニオン〔CF3SO3 -〕、p−トルエンスルホネートアニオン〔p−CH364SO3 -〕、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン〔(FSO22-〕、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン〔(CF3SO22-〕、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタニドアニオン〔(CF3SO23-〕、ジメチルホスフィネートアニオン〔(CH32POO-〕、(ポリ)ハイドロフルオロフルオライドアニオン〔F(HF)n -〕(nは1〜3程度)、チオシアンアニオン〔SCN-〕、パーフルオロブタンスルホネートアニオン〔C49SO3 -〕、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミドアニオン〔(C25SO22-〕、パーフルオロブタノエートアニオン〔C37COO-〕、(トリフルオロメタンスルホニル)(トリフルオロメタンカルボニル)イミドアニオン〔(CF3SO2)(CF3CO)N-〕、パーフルオロプロパン−1,3−ジスルホネートアニオン〔-3S(CF23SO3 -〕、カーボネートアニオン〔CO3 2-〕等が挙げられる。
上記したアニオン成分の中でも特に、フッ素原子を含むアニオン成分は、帯電防止性能に優れるイオン性化合物を与えることから好ましく用いられる。具体的には、ビス(フルオロスルホニル)イミドアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、又はビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンが挙げられる。
イオン性化合物の具体例は、上記カチオン成分とアニオン成分の組み合わせから適宜選択することができる。有機カチオンを有するイオン性化合物の例を有機カチオンの構造ごとに分類して掲げると、次のようなものが挙げられる。
ピリジニウム塩:
N−ヘキシルピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、
N−オクチルピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、
N−オクチル−4−メチルピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、
N−ブチル−4−メチルルピリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、
N−デシルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ドデシルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−テトラデシルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ヘキサデシルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ドデシル−4−メチルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−テトラデシル−4−メチルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ヘキサデシル−4−メチルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ベンジル−2−メチルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ベンジル−4−メチルピリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ヘキシルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
N−オクチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
N−オクチル−4−メチルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
N−ブチル−4−メチルルピリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド。
イミダゾリウム塩:
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ヘキサフルオロホスフェート、
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム p−トルエンスルホネート、
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
1−エチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム メタンスルホネート、
1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム ビス(フルオロスルホニル)イミド。
ピロリジニウム塩:
N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ヘキサフルオロホスフェート、
N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
N−ブチル−N−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド。
4級アンモニウム塩:
テトラブチルアンモニウム ヘキサフルオロホスフェート、
テトラブチルアンモニウム p−トルエンスルホネート、
(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウム ジメチルホスフィネート。
また、無機カチオンを有するイオン性化合物の例を挙げると、次のようなものがある。
リチウム ブロマイド、
リチウム ヨーダイド、
リチウム テトラフルオロボレート、
リチウム ヘキサフルオロホスフェート、
リチウム チオシアネート、
リチウム パークロレート、
リチウム トリフルオロメタンスルホネート、
リチウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
リチウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
リチウム ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)イミド、
リチウム トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタニド、
リチウム p−トルエンスルホネート、
ナトリウム ヘキサフルオロホスフェート、
ナトリウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
ナトリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
ナトリウム p−トルエンスルホネート、
カリウム ヘキサフルオロホスフェート、
カリウム ビス(フルオロスルホニル)イミド、
カリウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、
カリウム p−トルエンスルホネート。
基材フィルム61における第2粘着剤層62が積層される面とは反対側の面に、シリコーン系、フッ素系等の離型剤やコート剤、シリカ微粒子等による防汚層を形成してもよい。上記帯電防止層が防汚層を兼ねていてもよい。
<光学積層体、液晶パネル及び画像表示装置>
プロテクトフィルム付偏光板は、画像表示素子と、その上に積層されるプロテクトフィルム付偏光板と含む光学積層体に好適に適用することができる。この光学積層体においてプロテクトフィルム付偏光板は、粘着剤層(例えば第1粘着剤層31)を介して(セパレートフィルム70のようなセパレートフィルムを有する場合にはこれを剥離除去した後)画像表示素子上に貼合することができる。光学積層体は、画像表示素子と、その片面又は両面に積層されるプロテクトフィルム付偏光板とを含む液晶パネルであることができる。
画像表示装置は、液晶表示装置、有機EL表示装置等いかなるものであってもよいが、好ましくは液晶表示装置である。液晶表示装置は、画像表示素子としての液晶セルを備える液晶パネルと、バックライトとを備える。液晶表示装置を構築するにあたって本発明に係るプロテクトフィルム付偏光板は、視認側に配置される偏光板に用いられてもよいし、バックライト側に配置される偏光板に用いられてもよいし、視認側及びバックライト側の双方の偏光板に用いられてもよい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ない限り重量基準である。なお、フィルムの厚みは、(株)ニコン製のデジタルマイクロメーター「MH−15M」を用いて測定した。
<偏光子の作製>
厚み20μmのポリビニルアルコールフィルム(平均重合度約2400、ケン化度99.9モル%以上)を乾式延伸により約5倍に縦一軸延伸し、さらに緊張状態を保ったまま、60℃の純水に1分間浸漬した後、ヨウ素/ヨウ化カリウム/水の重量比が0.05/5/100である28℃の水溶液に60秒間浸漬した。その後、ヨウ化カリウム/ホウ酸/水の重量比が8.5/8.5/100である72℃の水溶液に300秒間浸漬した。引き続き26℃の純水で20秒間洗浄した後、65℃で乾燥処理を行って、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している厚み7μmの偏光子を得た。
<プロテクトフィルムAの作製>
(1)アクリル系ポリマーの調製
撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを導入して反応装置内の空気を窒素ガスで置換した。その後、反応装置に2−エチルヘキシルアクリレート93部、8−ヒドロキシオクチルアクリレート5.5部、アクリル酸1.5部とともに溶剤(酢酸エチル)を60部加えた。その後、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.1部を2時間かけて滴下し、65℃で6時間反応を行って、ポリマー溶液1を得た。ポリマー溶液1に含まれるアクリル系ポリマーの重量平均分子量は50万であった(ゲルパーミエーションクロマトグラフィによる標準ポリスチレン換算値)。
(2)プロテクトフィルムAの作製
上記(1)で得られたポリマー溶液1に含まれるアクリル系ポリマー100部に対して、帯電防止剤としての1−オクチルピリジニウム ドデシルベンゼンスルホン酸塩2.0部を加え撹拌した後、コロネートHX(ヘキサメチレンジイソシアネート化合物のイソシアヌレート体)1.5部を加えて撹拌混合して粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物を、シリコーン樹脂コートされたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる厚み15μmのセパレートフィルムの上に塗布後、90℃で乾燥することによって溶剤を除去し、粘着剤層(粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率は0.09MPa)の厚さが25μmである粘着シートを得た。その後、一方の面に帯電防止処理及び防汚処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムにおける帯電防止処理及び防汚処理が施された面とは反対側の面に粘着シートを積層して、帯電防止処理及び防汚処理が施されたPETフィルム/粘着剤層/セパレートフィルム(シリコーン樹脂コートされたPETフィルム)の層構成を有するプロテクトフィルムAを得た。以下、プロテクトフィルムA、及び下記プロテクトフィルムB〜Dが備える粘着剤層を第2粘着剤層ともいう。
粘着剤層の貯蔵弾性率は、直径8mm、厚さ1mmの円柱を試験片とし、REOMETRIC社製の粘弾性測定装置「DYNAMIC ANARYZER RDA II」を用いて、周波数1Hzの捻り剪断法により温度80℃において測定した。以下のプロテクトフィルムが有する粘着剤層の貯蔵弾性率についても同様である。
<プロテクトフィルムBの準備>
プロテクトフィルムBとして、厚み38μmのPETフィルム(帯電防止能無)と、その上に積層される厚み20μmの粘着剤層(粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率は0.15MPa)と、粘着剤層の表面に積層されるセパレートフィルムからなり、粘着剤層に帯電防止剤が含有されているものを準備した。
<プロテクトフィルムCの準備>
プロテクトフィルムCとして、厚み38μmのPETフィルム(帯電防止能無)と、その上に積層される厚み15μmの粘着剤層(粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率は0.12MPa)と、粘着剤層の表面に積層されるセパレートフィルムからなり、粘着剤層に帯電防止剤が含有されているものを準備した。
<プロテクトフィルムDの準備>
プロテクトフィルムDとして、厚み38μmのPETフィルム(帯電防止能無)と、その上に積層される厚み15μmの粘着剤層(粘着剤層の80℃における貯蔵弾性率は0.16MPa)と、粘着剤層の表面に積層されるセパレートフィルムからなり、粘着剤層に帯電防止剤が含有されていないものを準備した。
<第1保護フィルムAの準備>
第1保護フィルムAとして、コニカミノルタ(株)製のトリアセチルセルロースフィルム(厚み40μm、商品名「KC4UY」)を準備した。プロテクトフィルムとの貼合面のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.0050μmであった。第1保護フィルムAは、帯電防止剤を含有しない。
<第1保護フィルムBの準備>
第1保護フィルムBとして、大日本印刷(株)製の反射防止フィルム(厚み40μm、商品名「HLAG8」、トリアセチルセルロースフィルムからなる基材フィルムとその上に積層される防眩層と防眩層上に積層される低屈折率層とからなる)を準備した。プロテクトフィルムとの貼合面(低屈折率層の表面)のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.0570μmであった。第1保護フィルムBは、帯電防止剤を含有しない。
<第1保護フィルムCの準備>
第1保護フィルムCとして、凸版印刷(株)製のフィルム(厚み25μm、商品名「25KCHC−TC」、トリアセチルセルロースフィルムからなる基材フィルムとその上に積層されるハードコート層とからなる)を準備した。プロテクトフィルムとの貼合面(ハードコート層の表面)のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.0140μmであった。第1保護フィルムCは、帯電防止剤を含有しない。
<第1保護フィルムDの準備>
第1保護フィルムDとして、凸版印刷(株)製の反射防止フィルム(厚み40μm、商品名「40KSPLR」、トリアセチルセルロースフィルムからなる基材フィルムとその上に積層される防眩層と防眩層上に積層される低屈折率層とからなる)を準備した。プロテクトフィルムとの貼合面(低屈折率層の表面)のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.0070μmであった。第1保護フィルムDは、低屈折率層中に帯電防止剤を含有している。
<第1保護フィルムEの準備>
第1保護フィルムEとして、大日本印刷(株)製の防眩性フィルム(厚み40μm、商品名「GL−5150」、トリアセチルセルロースフィルムからなる基材フィルムとその上に積層される防眩層とからなる)を準備した。プロテクトフィルムとの貼合面(防眩層の表面)のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.1300μmであった。第1保護フィルムEは、帯電防止剤を含有しない。
<第1保護フィルムの反射率Y値の測定>
上記第1保護フィルムA〜Eについて、分光光度計(株式会社島津製作所製「UV2200」)を用いて、反射率Y値を測定した。反射率Y値とは、視感度補正反射率を意味しており、具体的には、入射角12°で光を入射したときの反射角12°における波長350〜900nmの範囲の分光反射率(すなわち入射角12°における正反射率)をJIS Z 8701の2度視野(C光源)により視感度補正した反射率をいう。保護フィルムサンプル裏面からの反射を防止するとともに、サンプルの反りを防止するため、光学的に透明な粘着剤を用いて、プロテクトフィルムとの貼合面とは反対側の面で(プロテクトフィルムとの貼合面が表面となる)サンプルを黒色アクリル板(住友化学株式会社製「スミペックス」)に貼合してから測定を行った。
反射率Y値の測定結果を以下に示す。
第1保護フィルムA:4%、
第1保護フィルムB:0.8%、
第1保護フィルムC:4%、
第1保護フィルムD:1%、
第1保護フィルムE:4%。
<第2保護フィルムの準備>
日本ゼオン(株)製の環状ポリオレフィン系樹脂フィルム(厚み13μm)を準備した。このフィルムの波長590nmでの面内位相差値Reは0.8nm、波長590nmでの厚み方向位相差値Rthは3.4nm、波長483nmでの厚み方向位相差値Rthは3.5nm、波長755nmでの厚み方向位相差値Rthは2.8nmであった。位相差値は、平行ニコル回転法を原理とする位相差計である王子計測機器(株)製の「KOBRA−ADH」を用い、23℃で測定した。
<ハードコート層付輝度向上フィルムの作製>
厚み17μmの輝度向上フィルム(3M社製の商品名「Advanced Polarized Film,Version4」)の一方の面にハードコート層を形成して、厚み20μmのハードコート層付輝度向上フィルムを得た。プロテクトフィルムとの貼合面(ハードコート層の表面)のJIS B 0601:2013に準拠する算術平均粗さRaは、0.0150μmであった。このハードコート層付輝度向上フィルムは、帯電防止剤を含有しない。
<第1粘着剤層の準備>
第1粘着剤層として、離型処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートからなるセパレートフィルムの離型処理面に厚み20μmのアクリル系粘着剤層が設けられている市販のセパレートフィルム付粘着剤層を準備した。
<第3粘着剤層の作製>
アクリル酸ブチルとアクリル酸との共重合体にウレタンアクリレートオリゴマー及びイソシアネート系架橋剤を添加した有機溶剤溶液を、離型処理が施された厚み38μmのポリエチレンテレフタレートからなるセパレートフィルムの離型処理面に、ダイコーターにて乾燥後の厚みが5μmとなるように塗工した後、乾燥させて、セパレートフィルム付の第3粘着剤層を得た。
<水系接着剤の調製>
水100重量部に対し、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール〔(株)クラレ製の「KL−318」〕を3部溶解して、ポリビニルアルコール水溶液を調製した。得られた水溶液に水溶性ポリアミドエポキシ樹脂〔田岡化学工業(株)製の「スミレーズレジン650(30)」、固形分濃度30%〕を、水100部に対して1.5部の割合で混合して、水系接着剤を得た。
<実施例1>
次の手順で、図2と同様の層構成を有するプロテクトフィルム付偏光板を作製した。まず、上記偏光子の一方の面に、上記水系接着剤を用いて上記第1保護フィルムAを貼合し、他方の面に同じく上記水系接着剤を用いて、上記第2保護フィルムを貼合した。貼合に先立ち、第1及び第2保護フィルムにおける偏光子との貼合面に、15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。その後80℃で5分間乾燥させ、40℃で168時間養生した。次いで、第2保護フィルムにおける偏光子とは反対側の面に上記第1粘着剤層(外面にセパレートフィルムを有している。)を貼合した。貼合に先立ち、第2保護フィルムの貼合面及び第1粘着剤層の貼合面の双方に15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。さらに、第1保護フィルムにおける偏光子とは反対側の面に上記プロテクトフィルムAを、その第2粘着剤層を介して貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得た。
<実施例2>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例3>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例1>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例4>
次の手順で、図4と同様の層構成を有するプロテクトフィルム付偏光板を作製した。まず、上記偏光子の一方の面に、上記水系接着剤を用いて上記第2保護フィルムを貼合した。貼合に先立ち、第2保護フィルムにおける偏光子との貼合面に、15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。その後、80℃で5分間乾燥させ、40℃で168時間養生した。次いで、第2保護フィルムにおける偏光子とは反対側の面に上記第1粘着剤層(外面にセパレートフィルムを有している。)を貼合した。貼合に先立ち、第2保護フィルムの貼合面及び第1粘着剤層の貼合面の双方に15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。さらに、偏光子における第2保護フィルムとは反対側の面に上記第3粘着剤層(外面にセパレートフィルムを有している)を貼合した。貼合に先立ち、偏光子の貼合面及び第3粘着剤層の貼合面の双方に15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。次に、第3粘着剤層のセパレートフィルムを剥離除去した後、剥離によって露出した第3粘着剤層の表面に、上記ハードコート層付輝度向上フィルムを、輝度向上フィルム側で貼合した。貼合に先立ち、輝度向上フィルムの貼合面に15.9kJ/mのコロナ処理を実施した。最後に、輝度向上フィルムが有するハードコート層の外面に上記プロテクトフィルムAを、その第2粘着剤層を介して貼合して、プロテクトフィルム付偏光板を得た。
<実施例5>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例4と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例6>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例4と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例2>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例4と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例7>
第1保護フィルムAの代わりに上記第1保護フィルムBを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例8>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例7と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例9>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例7と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例3>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例7と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例10>
第1保護フィルムAの代わりに上記第1保護フィルムCを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例11>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例10と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例12>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例10と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例4>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例10と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例13>
第1保護フィルムAの代わりに上記第1保護フィルムDを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例14>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例13と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例15>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例13と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例5>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例13と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例16>
第1保護フィルムAの代わりに上記第1保護フィルムEを用いたこと以外は実施例1と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例17>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムBを用いたこと以外は実施例16と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<実施例18>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムCを用いたこと以外は実施例16と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
<比較例6>
プロテクトフィルムAの代わりに上記プロテクトフィルムDを用いたこと以外は実施例16と同様にしてプロテクトフィルム付偏光板を作製した。
得られたプロテクトフィルム付偏光板について、次の測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
(1)プロテクトフィルムの貼り戻り時間の測定
得られたプロテクトフィルム付偏光板(第1粘着剤層の外面にセパレートフィルムが積層された状態)から縦100mm×横50mmサイズの枚葉体を切り出し、これを測定サンプルとした。この測定サンプル(枚葉体)において偏光子の吸収軸方向は、長辺方向と平行である。図5を参照して、測定サンプル1を平面台2に、そのプロテクトフィルム面が上向きとなるように(セパレートフィルム面が平面台2と接するように)載置した。この状態で、測定サンプル1の1つの短辺において、測定サンプル1の端部を平面台2に固定した。当該固定は、当該短辺における端面から10mmの位置でテープ3(スリーエムジャパン株式会社製のメンディングテープ)を巻き付けることにより行った。
次に、テープ3で固定した短辺に対向する短辺側から、測定サンプル1のプロテクトフィルム4をテープ3による固定箇所まで20m/分の速度で剥離していき、当該テープ3による固定箇所を起点として平面台2上にある測定サンプル1の偏光板部分1’に対するプロテクトフィルム4の引き起こし角度が90°となるようにプロテクトフィルム4を引き起こした。この状態で、引き起こされたプロテクトフィルム4には弛みはなく張った状態にある。プロテクトフィルム4の引き起こし長さは90mmである。プロテクトフィルム4の引き起こし完了から5秒後にプロテクトフィルム4を解放し、自重によってプロテクトフィルム4が平面台2上にある測定サンプルの偏光板部分に貼り戻るまでの時間(プロテクトフィルム4を解放してから、テープ3で固定した短辺に対向する短辺側のプロテクトフィルム4の末端が上記偏光板部分に接触するまでの時間)を測定した。測定サンプル1の平面台2への固定及び貼り戻り時間の測定は、温度23℃、相対湿度50%の環境下で行った。
(2)剥離帯電圧の測定
得られたプロテクトフィルム付偏光板(第1粘着剤層の外面にセパレートフィルムが積層された状態)から縦100mm×横50mmサイズの枚葉体を切り出し、これを測定サンプルとした。この測定サンプル(枚葉体)において偏光子の吸収軸方向は、長辺方向と平行である。次に、第1粘着剤層の外面に積層されているセパレートフィルムを剥離し、測定サンプルを第1粘着剤層を介してガラス基板(コーニング社製の商品名「イーグルXG」、縦130mm×横76.4mm〕に貼合した。測定サンプルが貼合されたガラス基板に対して、温度50℃、圧力5kg/cm(490.3kPa)の条件で20分間オートクレーブ処理を行った。
オートクレーブ処理後、温度23℃、相対湿度50%の環境下にて12時間保持した後、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、印刷試験機(RK Print Coat Instruments Ltd.,の商品名「K Printing Proofer」)にセットし、測定サンプルの一方の短辺側から速度330mm/秒でプロテクトフィルムを45°方向に剥離し、静電気測定器(SIMCO社製の商品名「FMX−003」)を用い、偏光板表面(プロテクトフィルムとの貼合面。表1において「偏光板側」という。)及びプロテクトフィルム表面(偏光板との貼合面。表1において「Pf側」という。)のそれぞれについて、剥離から5秒後の剥離帯電圧を測定した。「偏光板側」の剥離帯電圧と「Pf側」の剥離帯電圧との合計値を表1に併せて示す。
(3)気泡混入の評価
上記(1)で行った貼り戻り時間の測定後の測定サンプル(プロテクトフィルム付偏光板)について、プロテクトフィルム側から目視観察し、以下の評価基準に従って、偏光板とプロテクトフィルムとの間に混入する気泡の程度を評価した。
A:気泡が全く存在しない、
B:気泡がほぼ存在しない、
C:気泡が多数存在する。
Figure 2018173550
1 測定サンプル、1’ 測定サンプルの偏光板部分、2 平面台、3 テープ、4 プロテクトフィルム、10 偏光子、21,22 保護フィルム、31 第1粘着剤層、32 第3粘着剤層、50 輝度向上フィルム、60 プロテクトフィルム、61 基材フィルム、62 第2粘着剤層、70 セパレートフィルム、100 偏光板。

Claims (6)

  1. 偏光子を含む偏光板と、その一方の表面に積層されるプロテクトフィルムとを備えるプロテクトフィルム付偏光板であって、
    前記プロテクトフィルムの貼り戻り時間が17秒以上であり、
    前記貼り戻り時間は、前記プロテクトフィルム付偏光板から取得した縦100mm×横50mmサイズの測定サンプルの一方の短辺における端部を固定し、前記短辺に対向する短辺側から前記測定サンプルのプロテクトフィルムを前記固定の箇所まで剥離し、これにより、前記固定の箇所を起点として前記測定サンプルの偏光板に対する前記プロテクトフィルムの引き起こし角度が90°となり、前記プロテクトフィルムの引き起こし長さが90mmとなるように前記測定サンプルのプロテクトフィルムが引き起こされた状態を得、この状態から前記プロテクトフィルムを解放したときの当該解放から自重によって前記プロテクトフィルムが前記測定サンプルの偏光板に貼り戻るまでの時間として定義される、プロテクトフィルム付偏光板。
  2. 前記プロテクトフィルム付偏光板から取得した縦100mm×横50mmサイズの測定サンプルの一方の短辺側から速度330mm/秒でプロテクトフィルムを剥離したときの前記測定サンプルの偏光板の表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧を偏光板側剥離帯電圧、前記測定サンプルの前記プロテクトフィルムの表面における剥離から5秒後の剥離帯電圧をプロテクトフィルム側剥離帯電圧とするとき、前記偏光板側剥離帯電圧と前記プロテクトフィルム側剥離帯電圧との合計値が−0.500〜0.500kVの範囲内である、請求項1に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  3. 前記偏光板は、前記偏光子に接着剤層又は粘着剤層を介して積層される熱可塑性樹脂フィルムをさらに含み、
    前記プロテクトフィルムは、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面に積層される、請求項1又は2に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  4. 前記偏光板は、前記偏光子に接着剤層又は粘着剤層を介して積層される熱可塑性樹脂フィルムと、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面に積層される樹脂層とをさらに含み、
    前記プロテクトフィルムは、前記樹脂層の表面に積層される、請求項1又は2に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  5. 前記プロテクトフィルムは、基材フィルムと、その上に積層される粘着剤層とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプロテクトフィルム付偏光板。
  6. 画像表示素子と、その上に積層される請求項1〜5のいずれか1項に記載のプロテクトフィルム付偏光板とを含む、光学積層体。
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