JP2018173298A - 測量装置、測量方法及び測量装置の制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような、3次元測量装置(3次元レーザスキャナ)は、測距光として例えば、パルスレーザ光線を測定対象物に照射し、測定対象物で反射したパルスレーザ毎の反射光を受光して、測定対象物までの距離を測定すると共に測距光の照射方向(水平角および鉛直角)を検出することにより、測定対象物の3次元データを取得する構成となっている。
例えば、3次元測量装置が工場内に配置された配管の3次元データを取得する場合には、配管の表面が曲面であるため、配管の表面で反射した反射光の強度が配管の部位に応じて大きく変化することがある。
あるいは、例えば、3次元測量装置が道路に設置された標識を含む領域の3次元データを取得する場合には、標識が反射材等を表面に含むため、標識の表面で反射した反射光の強度が標識の表面以外で反射した反射光の強度と比較して強すぎることがある。
そして、これにより、3次元測量装置の通常の走査において、測定対象物のうちで3次元データを取得できない部分が生ずることがある。
また、このように、測定対象物のうちで3次元データを取得できない部分が生じた場合、測定者は、例えば、濃度フィルタ―等を用いてダイナミックレンジを広げることを実施することを強いられる場合がある。
予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して発光すると、測量地点やターゲットの反射率によっては、近すぎる等のため、受光信号が大きすぎて、受信部で受信した受信信号等が飽和し、これによって、当該地点の測量情報(座標(位置)値や距離の情報等)を正確に取得することができない場合が発生していた。
すなわち、前記構成では、部分的に測定対象物の3次元データ等を取得できない場合であっても、容易且つ迅速にダイナミックレンジを必要に応じて広げることで、かかるデータ取得することができる
また、前記構成では、飽和等で正確に取得できない受信信号を取得するために感度の異なる受光素子等を別に備える必要がないため簡便でコストの上昇が少ない構成となっている。
例えば、受光信号が大きすぎて、受信部で受信した受信信号等が飽和し、これによって、当該地点の測量情報(座標(位置)値や距離の情報等)を正確に取得することができなくなるという飽和状態が発生した後、出力値低減部及び/又は入力値低減部を動作させるので、極めて効果的に取得できなかった当該地点の測量情報(座標(位置)値や距離の情報等)を取得することができる。
ここで減衰振動波形は、受信信号から生成された波形であり、減衰しならが振動している波形である。また、その波形からは地点等の距離や位置(座標)情報等を取得することができる。
したがって、前記構成では、たとえば、受光部が受光した受信信号の波形である減衰振動波形の1波目が信号の飽和等のため、この波形から測量情報を取得できない場合であっても、2波目以降の減衰振動波形から飽和していない測量情報(距離や位置等)を取得することができる。
このため、万一、減衰振動波形から有効な信号を取得でききないときでも、光源部の出力値を低減する出力値低減部及び/又は受光部への反射光の入力値を低減する入力値低減部を動作させることで、有効な測量情報を取得することが可能となる。
光源部が予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して対象物に発光し、受光部が、対象物からの反射光を受光し、前記受光部で受光した反射光に基づいて測量情報を取得する測量方法であって、前記光源部の出力値を低減し及び/又は前記受光部への反射光の入力値を低減することを特徴とする測量方法により達成される。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の測量装置である例えば、3次元測量装置1の主な構成等を示す概略図である。
図1に示すように、3次元測量装置1は、図示しない三脚に取り付けるための整準部3を有している。
この整準部3は、調整ネジ5a、5bを有し、その上に配置されている基板部2の傾きを調整可能な構成となっている。
次いで、托架部4内の主な構成について説明する。
したがって、鉛直駆動部14が走査ミラー12と接続されている軸を鉛直方向に回転(回動)させると、同様に走査ミラー12も鉛直方向に回転等する構成となっている。
第2のビームスプリッタ11では、反射光の一部が撮像部15へ向かい撮像される。
残りの反射光は、第2のビームスプリッタ11で反射し、第1のビームスプリッタ10を透過し、フィルム16を介して、受光部である例えば、受光素子17で、受光される。その後、対象物との距離情報や位置(座標)情報を演算して取得する構成となっている。
また、このフィルム16は、図示しないシャッタ機構により、受光素子17の前面に配置又は退避することが可能な構成となっている。
このため、測定全範囲に、測距光を照射することができる構成となっている。
また、水平回転部7が180度回転することで、360度の全範囲に測距光を照射することができる構成ともなっている。
図2に示すように、上述の制御演算部18を有し、制御演算部18は、上述の半導体レーザ8、水平装置7、鉛直駆動部14、受光素子17、シャッタ16aを制御し、フィルム16の位置を受光素子17の前面に配置又は退避位置に配置させるか否かを制御する。また、制御演算部18は、計時装置25も制御する。
図3及び図4は、それぞれ「第1の各種情報記憶部30」及び「第2の各種情報記憶部40」の主な構成を示す概略ブロック図である。これらの各記憶部30等の内容については後述する。
図1の3次元測量装置1の測量工程を以下、説明し、併せて、図1乃至図4等の構成についても説明する。
先ず、図5のステップ(以下「ST」とする。)1では、図3の「レーザ照射処理部(プログラム)31」が動作し、図3の予め記憶されている「標準出力情報記憶部32」内の「半導体レーザ8の出力値」を参照する。
また、本実施の形態では、標準出力情報記憶部32には、固定の一種類のデータが記憶されている。
ST2では、図1の受光素子17が反射光を受光して、図3の「反射光処理部(プログラム)36」が動作し、受光素子17が受光した「反射測距光情報」を時刻情報と関連付け「反射測距光時刻情報」として、図3の「反射測距光時刻情報記憶部37」に記憶させる。
この工程で、受光素子17が受光した反射光はその信号情報が時刻情報と共に記憶される。
これにより、対象物の各地点との距離情報(測量情報の一例)を取得することができる。
この場合、上述の工程、距離情報や位置情報の測量ができず、測定不可データ(空白)となっている可能性が高い。
この測定不可データ(空白)が、飽和情報の一例である。
そして、ST8で,測定が終了していないと判断されたときは、ST9へ進む。
これら受光素子17の感度を低減やフィルム16は、入力値低減部の一例である。
すると、信号の飽和状態の地点の信号を検出することが可能となり、より精度の高い測量を行うことができる。また、本実施の形態では、信号の飽和状態の地点の信号の検出を半導体レーザ8の出力の減少等で行うため、ダイナミックレンジを効果的に広げることができ、コストの上昇を抑えることもできる。
このように、半導体レーザ8の出力を抑えること等で、極めて簡単に且つ確実に、ダイナミックレンジを必要に応じて広げることができると共に、その範囲も容易に設定することが可能となる。
例えば、3次元測量装置1が、例えば、工場内に配置された配管の3次元データを取得する場合には、配管の表面が曲面であるため、配管の表面で反射した反射光の強度が配管の部位に応じて大きく変化することがある。
また、例えば、3次元測量装置1が道路に設置された標識を含む領域の3次元データを取得する場合には、標識が反射材等を表面に含むため、標識の表面で反射した反射光の強度が標識の表面以外で反射した反射光の強度と比較して強すぎることがある。
そして、これにより、3次元測量装置1の通常の走査において、対象物のうちで3次元データを取得できない部分が生ずることがある。
また、このように、対象物のうちで3次元データを取得できない部分が生じた場合、測定者は、例えば、濃度フィルタ―等を用いてダイナミックレンジを広げることを実施することを強いられる場合がある。
また、本実施の形態では、ST6及びST7で、測定不可データ(空白)の地点(位置や距離情報なし)が存在する場合、ST1に戻り、更に水平回転部7が180度回転し、合計で360度、回転させたが、本発明をこれに限らず、以下の場合であってもよい。
この場合、3次元測量装置1の追加の測量が、空白地点のみとなり、すべての範囲を再び測量する必要がないので、測量時間を大幅に短縮させることができる。
図7は、本発明の第2の実施の形態にかかる3次元測量装置100の主な構成を示す概略ブロック図である。
本実施の形態の構成の多くは、上述の第1の実施の形態の構成と共通しているため、共通部分は同一符号等として、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
一方、第1の実施の形態と異なり、「第3の各種情報記憶部50」「第4の各種情報記憶部60」及び「第5の各種情報記憶部70」を備えている。
図11に示すように、本実施の形態にかかる3次元測量装置100を使用する使用者は、先ず、図11のST11及びST12の工程を実行させる。
これら図11のST11及びST12の工程は、上述の第1の実施の形態のST1及びST2と同様であり、これらの工程を経て、受光素子17が受光した反射光はその信号情報が時刻情報と関連付けられ「反射測距光時刻情報」として記憶される。
図13は、通常の信号波形を示す概略説明図である。図13に示すように、通常は、矢印Mで示す信号の波形が表われ、この信号のピーク値等から位置や距離情報を取得する。
図14に示すように、時間の経過と共に波形が小さくなる減衰振動波形となっている。
本実施の形態では、半導体レーザ8の出力を測定対象物の地点毎に変更していないため、ダイナミックレンジは狭く、測距光が反射した部分によっては、ターゲットまでの距離が近いことや反射率の高いターゲット(対象物)の特性等で、受光素子17に入射される受光信号が大きすぎて、受信した信号の飽和が生じ、図15の減衰振動波形の1波目(R1)を破線で示すように、ピーク信号等を検知できないという問題が生じる。
そこで、本実施の形態では、1波目(R1)(減衰振動波形の第1波)が信号の飽和で検知てきないときは、同じ成分を有する2破目(R2)(減衰振動波形の第2波)以降で測量情報を取得する構成となっている。
これにより、無効情報と関連付けられている「減衰振動波形」が使用されることを未然に防ぐことができ。測量情報の信頼性の低下を未然に防ぐことができる。
したがって、R1で測れない受光範囲もR2以降で測れることになり実質的にダイナミックレンジが増える。本技術は、電気回路等部品を増やすことなく行えるのでコスト面でも良好な装置となる。
したがって、回路等 部品を増やすことなくダイナミックレンジが増えることになる。
そして、「第2の距離情報」及び/又は「第2の位置情報」を有さない反射測距光時刻情報の存否を判断する。
そして、ST22で,測定が終了していないと判断されたときは、ST23へ進む。
すなわち、図4の「調整処理部(プログラム)45」が動作し、半導体レーザ8の出力を減少(例えば、1/2等)、受光素子17の感度を低減(例えば、100倍から50倍)、シャッタ16aを駆動させ、フィルム16を受光素子17の前に配置する。
すると、対象物のすべてのほぼすべての地点の測量情報を取得することができ、極めて精度の高い測量を行うことができる。
このため、ダイナミックレンジを効果的に広げることができ、コストの上昇を抑えることもできる。
Claims (7)
- 予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して発光する光源部と、
対象物からの反射光を受光する受光部と、を有し、前記受光部で受光した反射光に基づいて測量情報を取得する測量装置であって、
前記光源部の発光出力値を低減する出力値低減部及び/又は前記受光部への反射光の入力値を低減する入力値低減部を備えることと特徴とする測量装置。 - 前記受光部が受光する反射光に関する光量の飽和情報を検知する飽和情報検知部(飽和情報検知処理部)を有し、
前記飽和情報検知部の検知結果に基づいて、前記出力値低減部及び/又は前記入力値低減部を動作させる構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の測量装置。 - 好ましくは、前記入力値低減部には、感度低減フィルムの配置及び退避機構が含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の測量装置。
- 予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して発光する光源部と、対象物からの反射光を受光する受光部と、を有し、前記受光部で受光した反射光に基づいて測量情報を取得する測量装置であって、
受光部が受光した受信信号から減衰された波形である減衰振動波形を生成し、前記減衰振動波形のいずれかから測量情報を取得することを特徴とする測量装置により達成される。 - 好ましくは、前記光源部の出力値を低減する出力値低減部及び/又は前記受光部への反射光の入力値を低減する入力値低減部も備えることを特徴とする請求項4に記載の測量装置。
- 光源部が予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して対象物に発光し、受光部が、対象物からの反射光を受光し、前記受光部で受光した反射光に基づいて測量情報を取得する測量方法であって、前記光源部の出力値を低減し及び/又は前記受光部への反射光の入力値を低減することを特徴とする測量方法により達成される。
- 発光する光源部と、対象物からの反射光を受光する受光部と、を有すると共に、前記受光部で受光した反射光に基づいて測量情報を取得する測量装置に、前記光源部が、予め定められた固定の出力情報に基づき、同一対象物に対して複数の測距光を連続して対象物に発光させる工程と、前記光源部の出力値を低減し及び/又は前記受光部への反射光の入力値を低減する工程と、実行させることを特徴とする測量装置の制御プログラムにより達成される。
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