JP2018170476A - フレキシブル太陽電池の製造方法及びフレキシブル太陽電池 - Google Patents

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哲也 会田
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智仁 宇野
明伸 早川
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明伸 早川
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元彦 浅野
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Tetsuya Kurebayashi
哲也 榑林
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Abstract

【課題】電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができるフレキシブル太陽電池の製造方法を提供する。【解決手段】フレキシブル太陽電池1は、フレキシブル基材2(金属箔21と絶縁層22とを有する)上に複数の太陽電池セルを有し、複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極3と、透明電極4と、電極3と透明電極4との間に配置された光電変換層5とを有する積層体からなる。光電変換層5は、有機無機ペロブスカイト化合物を含む。電極3は、削り幅W1の溝により隔てられている。電極3及びフレキシブル基材2は、削り幅W1の溝の位置に合わせて、削り幅W2の溝を有しており、削り幅W1は、削り幅W2より大きい。【選択図】図4

Description

本発明は、電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができるフレキシブル太陽電池の製造方法に関する。また、本発明は、該フレキシブル太陽電池の製造方法により得られたフレキシブル太陽電池に関する。
従来、太陽電池として、対向する電極間にN型半導体層とP型半導体層とを配置した積層体が盛んに開発されており、上記N型、P型半導体として主にシリコン等の無機半導体が用いられている。しかしながら、このような無機太陽電池は、製造にコストがかかるうえ大型化が困難であり、利用範囲が限られてしまうという問題があった。
そこで、近年、中心金属に鉛、スズ等を用いたペロブスカイト構造を有する有機無機ペロブスカイト化合物を光電変換層に用いた、ペロブスカイト太陽電池が注目されている(例えば、特許文献1、非特許文献1)。ペロブスカイト太陽電池は、高い光電変換効率が期待できるうえに、印刷法によって製造できることから製造コストを大幅に削減することができる。
一方、近年、ポリイミド、ポリエステル系の耐熱高分子材料や金属箔を基材とするフレキシブルな太陽電池が注目されるようになってきている。フレキシブル太陽電池は、薄型化や軽量化による運搬、施工の容易さや、衝撃に強い等の利点があり、例えば、フレキシブル基材上に、光が照射されると電流を生じる機能を有する光電変換層等の複数の層を薄膜状に積層することにより製造される。更に、必要に応じてフレキシブル太陽電池の上下面を、太陽電池封止シートを積層して封止する。
例えば、特許文献2には、シート状のアルミニウム基材を含む半導体装置用基板、及び、この半導体装置用基板を含む有機薄膜太陽電池が記載されている。
特開2014−72327号公報 特開2013−253317号公報
M.M.Lee,et al,Science,2012,338,643
フレキシブル太陽電池の製造時には、一般的に、フレキシブル基材上に電極の製膜を行い、その製膜した電極を一部切削加工する。切削加工方法として、例えば、切削ツールを用いたメカニカルパターニング、レーザーパターニング等が用いられる。
しかしながら、このような切削加工において、メカニカルパターニングでは切削残りが発生し、絶縁不良が発生するという問題があった。特にフレキシブル基材の表面に凹凸がある場合には、切削ツールの刃先が凹部に追従できず、切削残りが発生しやすかった。図1に、従来のフレキシブル太陽電池の製造方法におけるメカニカルパターニングによる電極の切削加工の一例を模式的に示す断面図を示す。図1に示すように、フレキシブル基材2(金属箔21と絶縁層22とを有する)上に製膜した電極3をメカニカルパターニングにより切削加工すると、形成された溝の底に切削残り31が発生する。
また、レーザーパターニングでは、形成された溝のエッジ部分に突起が形成され、突起が光電変換層を貫通して透明電極と導通することがあるという問題があった。溝のエッジ部分に形成される突起は、電極(特に金属電極)がレーザーエネルギーにより溶融したのち、冷却されて凝固し、塊り(バリ)となったものである。特に電極の厚みが大きい場合には、溝のエッジ部分に形成される突起も大きくなり、不良が発生しやすかった。また、レーザーパターニングでは、電極とフレキシブル基材との密着性が充分でない場合には、電極の剥がれ等の不良が発生することもあった。図2に、従来のフレキシブル太陽電池の製造方法におけるレーザーパターニングによる電極の切削加工の一例を模式的に示す断面図を示す。図2に示すように、フレキシブル基材2(金属箔21と絶縁層22とを有する)上に製膜した電極3をレーザーパターニングにより切削加工すると、形成された溝のエッジ部分に電極材料からなる突起32が形成される。
なお、フレキシブル太陽電池の製造時には、次いで、切削加工された電極上に光電変換層の製膜を行い、その製膜した光電変換層を更に一部切削加工し、更に、切削加工された光電変換層上に透明電極の製膜を行い、その製膜した透明電極を更に一部切削加工する。このようにして、フレキシブル基材上にパターニングされた複数の層を積層していくことが一般的である。
本発明は、電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができるフレキシブル太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、該フレキシブル太陽電池の製造方法により得られたフレキシブル太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有するフレキシブル太陽電池の製造方法であって、前記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、前記電極と前記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しており、前記フレキシブル基材上に前記電極を製膜する工程(1A)と、前記電極をメカニカルパターニングにより切削加工し、前記電極に削り幅Wの溝を形成する工程(1B)と、前記削り幅Wの溝の位置に合わせて、前記電極を前記フレキシブル基材とともにレーザーパターニングにより切削加工し、前記電極及び/又は前記フレキシブル基材に削り幅Wの溝を形成する工程(1C)と、前記切削加工された電極上に前記光電変換層を製膜し、前記光電変換層の切削加工を行う工程(2)と、前記切削加工された光電変換層上に前記透明電極を製膜し、前記透明電極の切削加工を行う工程(3)とを有し、前記削り幅Wが前記削り幅Wより大きいフレキシブル太陽電池の製造方法である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有し、該複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しているフレキシブル太陽電池を検討した。本発明者らは、このようなフレキシブル太陽電池の製造方法における電極の切削加工として特定の工程を行うことにより、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法は、フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有するフレキシブル太陽電池の製造方法である。
上記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続している。
上記フレキシブル基材は特に限定されず、例えば、ポリイミド、ポリエステル系の耐熱性高分子からなる樹脂フィルム、金属箔、薄板ガラス等を有するものが挙げられる。なかでも、金属箔が好ましい。
上記金属箔を用いることにより、耐熱性高分子を用いる場合と比べてコストを抑えられるとともに、高温処理を行うことができる。即ち、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層形成時において耐光性(光劣化に対する耐性)を付与する目的で80℃以上の温度で熱アニール(加熱処理)を行っても、歪みの発生を最小限に抑えて、高い光電変換効率を得ることができる。
上記金属箔は特に限定されず、例えば、アルミニウム、チタン、銅、金等の金属や、ステンレス鋼(SUS)等の合金からなる金属箔が挙げられる。これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、アルミニウム箔が好ましい。上記アルミニウム箔を用いることにより、他の金属箔を用いる場合と比べてもコストを抑えられ、また、柔軟性があることから作業性を向上できる。
上記フレキシブル基材は、更に、上記金属箔上に形成された絶縁層を有していてもよい。即ち、上記フレキシブル基材は、金属箔と上記金属箔上に形成された絶縁層とを有するものであってもよい。
上記絶縁層は特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛等からなる無機絶縁層、エポキシ樹脂、ポリイミド等からなる有機絶縁層が挙げられる。なかでも、上記金属箔がアルミニウム箔である場合には、上記絶縁層が酸化アルミニウム被膜であることが好ましい。
上記絶縁層として上記酸化アルミニウム被膜を用いることにより、有機絶縁層の場合と比べて、大気中の水分が絶縁層を透過して光電変換層(特に、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層)を劣化させることを抑制することができる。また、上記絶縁層として上記酸化アルミニウム被膜を用いることにより、上記アルミニウム箔と接することで時間の経過とともに有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層に変色が生じ、腐食が起きるという現象を抑制することができる。
なお、一般的な他の太陽電池では光電変換層がアルミニウムと反応して変色が生じること等は報告されておらず、上記のような腐食が起きるという現象は、光電変換層が有機無機ペロブスカイト化合物を含むペロブスカイト太陽電池に特有の問題として本発明者らが見出したものである。
上記酸化アルミニウム被膜の厚みは特に限定されないが、好ましい下限が0.1μm、好ましい上限が20μmであり、より好ましい下限が0.5μm、より好ましい上限が10μmである。上記酸化アルミニウム被膜の厚みが0.5μm以上であれば、上記酸化アルミニウム被膜が上記アルミニウム箔の表面を充分に覆うことができ、上記アルミニウム箔と電極との間の絶縁性が安定する。上記酸化アルミニウム被膜の厚みが10μm以下であれば、上記フレキシブル基材を湾曲させても上記酸化アルミニウム被膜にクラックが生じにくい。また、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層形成時に加熱処理を行う際に、上記アルミニウム箔との熱膨張係数の差によって上記酸化アルミニウム被膜及び/又はその上に形成された層にクラックが生じることを抑制することができる。
上記酸化アルミニウム被膜の厚みは、例えば、上記フレキシブル基材の断面を電子顕微鏡(例えば、S−4800、HITACHI社製等)で観察し、得られた写真のコントラストを解析することにより測定することができる。
上記酸化アルミニウム被膜の厚みの比率は特に限定されないが、上記フレキシブル基材の厚み100%に対する好ましい下限が0.1%、好ましい上限が15%である。上記比率が0.1%以上であれば、上記酸化アルミニウム被膜の硬度が上がり、上記電極を切削加工する際に上記酸化アルミニウム被膜の剥離を抑制しつつ切削加工を良好に行うことができ、絶縁不良及び導通不良の発生を抑制することができる。上記比率が15%以下であれば、有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層形成時に加熱処理を行う際に、上記アルミニウム箔との熱膨張係数の差によって上記酸化アルミニウム被膜及び/又はその上に形成された上記電極にクラックが生じることを抑制することができる。これにより、フレキシブル太陽電池の抵抗値が上昇してしまったり、上記アルミニウム箔が露出して有機無機ペロブスカイト化合物を含む光電変換層に腐食が起きたりすることを抑制することができる。上記比率のより好ましい下限は0.5%、より好ましい上限は5%である。
上記酸化アルミニウム被膜を製膜する方法は特に限定されず、例えば、上記アルミニウム箔に陽極酸化を施す方法、上記アルミニウム箔の表面にアルミニウムのアルコキシド等を塗布する方法、上記アルミニウム箔の表面に熱処理による自然酸化被膜を形成する方法等が挙げられる。なかでも、上記アルミニウム箔の表面全体を均一に酸化させることができ、大量生産に適していることから、上記アルミニウム箔に陽極酸化を施す方法が好ましい。即ち、上記酸化アルミニウム被膜は、陽極酸化被膜であることが好ましい。
上記アルミニウム箔に陽極酸化を施す場合には、陽極酸化における処理濃度、処理温度、電流密度、処理時間等を変更することにより、上記酸化アルミニウム被膜の厚みを調整することができる。上記処理時間は特に限定されないが、上記フレキシブル基材の作製の容易さの観点から、好ましい下限は5分、好ましい上限は120分であり、より好ましい上限は60分である。
上記フレキシブル基材の厚みは特に限定されないが、好ましい下限が5μm、好ましい上限が500μmである。上記フレキシブル基材の厚みが5μm以上であれば、充分な機械的強度を持つ、取扱い性に優れたフレキシブル太陽電池とすることができる。上記フレキシブル基材の厚みが500μm以下であれば、フレキシブル性に優れたフレキシブル太陽電池とすることができる。上記フレキシブル基材の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μmである。
上記フレキシブル基材の厚みとは、上記フレキシブル基材が上記金属箔と上記金属箔上に形成された絶縁層とを有する場合、上記金属箔と上記絶縁層とを含む上記フレキシブル基材全体の厚みを意味する。
上述したように上記フレキシブル基材が上記金属箔と上記金属箔上に形成された絶縁層とを有する場合、上記電極は、上記フレキシブル基材の上記絶縁層側に配置される。
上記電極及び上記透明電極は、どちらが陰極になってもよく、陽極になってもよい。上記電極及び上記透明電極の材料として、例えば、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、アルミニウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/Al混合物、Al/LiF混合物、金等の金属、CuI、ITO(インジウムスズ酸化物)、SnO、AZO(アルミニウム亜鉛酸化物)、IZO(インジウム亜鉛酸化物)、GZO(ガリウム亜鉛酸化物)等の導電性透明材料、導電性透明ポリマー等が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法によれば、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができる。従って、上記電極が、レーザーエネルギーにより溶融して溝のエッジ部分の突起となりやすい金属電極であっても、突起の形成を抑制することができる。
上記金属電極を構成する金属として、例えば、上述したようなアルミニウム等に加えて、チタン、モリブデン、銀、ニッケル、タンタル、金、SUS、銅等も挙げられる。これらの金属は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記電極の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は10nm、好ましい上限は1000nmである。上記厚みが10nm以上であれば、上記電極を電極として機能させたうえで抵抗を抑えることができ、かつ、良好に切削加工を行うことができる。上記厚みが1000nm以下であれば、上記電極を切削加工する際に割れ又はクラックのない良好な形状で切削加工を行うことができる。上記電極の厚みのより好ましい下限は20nm、より好ましい上限は500nmである。
上記光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含むことが好ましい。
上記光電変換層に上記有機無機ペロブスカイト化合物を用いることにより、フレキシブル太陽電池の光電変換効率を向上させることができる。
なお、本明細書中、「層」とは、明確な境界を有する層だけではなく、含有元素が徐々に変化する濃度勾配のある層をも意味する。なお、層の元素分析は、例えば、フレキシブル太陽電池の断面のFE−TEM/EDS線分析測定を行い、特定元素の元素分布を確認する等によって行うことができる。また、本明細書中、層とは、平坦な薄膜状の層だけではなく、他の層と一緒になって複雑に入り組んだ構造を形成しうる層をも意味する。
上記Rは有機分子であり、C(l、m、nはいずれも正の整数)で示されることが好ましい。
上記Rは、具体的には例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、エチルメチルアミン、メチルプロピルアミン、ブチルメチルアミン、メチルペンチルアミン、ヘキシルメチルアミン、エチルプロピルアミン、エチルブチルアミン、イミダゾール、アゾール、ピロール、アジリジン、アジリン、アゼチジン、アゼト、イミダゾリン、カルバゾール、メチルカルボキシアミン、エチルカルボキシアミン、プロピルカルボキシアミン、ブチルカルボキシアミン、ペンチルカルボキシアミン、ヘキシルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン、アニリン、ピリジン及びこれらのイオン(例えば、メチルアンモニウム(CHNH)等)やフェネチルアンモニウム等が挙げられる。なかでも、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、プロピルカルボキシアミン、ブチルカルボキシアミン、ペンチルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン及びこれらのイオンが好ましく、メチルアミン、エチルアミン、ペンチルカルボキシアミン、ホルムアミジニウム、グアニジン及びこれらのイオンがより好ましい。なかでも、高い光電変換効率が得られることから、メチルアミン、ホルムアミジニウム及びこれらのイオンが更に好ましい。
上記Mは金属原子であり、例えば、鉛、スズ、亜鉛、チタン、アンチモン、ビスマス、ニッケル、鉄、コバルト、銀、銅、ガリウム、ゲルマニウム、マグネシウム、カルシウム、インジウム、アルミニウム、マンガン、クロム、モリブデン、ユーロピウム等が挙げられる。なかでも、電子軌道の重なりの観点から、鉛又はスズが好ましい。これらの金属原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子であり、例えば、塩素、臭素、ヨウ素、硫黄、セレン等が挙げられる。これらのハロゲン原子又はカルコゲン原子は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、構造中にハロゲンを含有することで、上記有機無機ペロブスカイト化合物が有機溶媒に可溶になり、安価な印刷法等への適用が可能になることから、ハロゲン原子が好ましい。更に、上記有機無機ペロブスカイト化合物のエネルギーバンドギャップが狭くなることから、ヨウ素がより好ましい。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造を有することが好ましい。
図5は、体心に金属原子M、各頂点に有機分子R、面心にハロゲン原子又はカルコゲン原子Xが配置された立方晶系の構造である、有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。詳細は明らかではないが、上記構造を有することにより、結晶格子内の八面体の向きが容易に変わることができるため、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなりフレキシブル太陽電池の光電変換効率が向上すると推定される。
上記有機無機ペロブスカイト化合物は、結晶性半導体であることが好ましい。結晶性半導体とは、X線散乱強度分布を測定し、散乱ピークが検出できる半導体を意味している。
上記有機無機ペロブスカイト化合物が結晶性半導体であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、フレキシブル太陽電池の光電変換効率が向上する。また、上記有機無機ペロブスカイト化合物が結晶性半導体であれば、フレキシブル太陽電池に光を照射し続けることによる光電変換効率の低下(光劣化)、特に短絡電流の低下に起因する光劣化が抑制されやすくなる。
また、結晶化の指標として結晶化度を評価することもできる。結晶化度は、X線散乱強度分布測定により検出された結晶質由来の散乱ピークと非晶質部由来のハローとをフィッティングにより分離し、それぞれの強度積分を求めて、全体のうちの結晶部分の比を算出することにより求めることができる。
上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度の好ましい下限は30%である。上記結晶化度が30%以上であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、フレキシブル太陽電池の光電変換効率が向上する。また、上記結晶化度が30%以上であれば、フレキシブル太陽電池に光を照射し続けることによる光電変換効率の低下(光劣化)、特に短絡電流の低下に起因する光劣化が抑制されやすくなる。上記結晶化度のより好ましい下限は50%、更に好ましい下限は70%である。
また、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を上げる方法として、例えば、熱アニール(加熱処理)、レーザー等の強度の強い光の照射、プラズマ照射等が挙げられる。
また、他の結晶化の指標として結晶子径を評価することもできる。結晶子径は、X線散乱強度分布測定により検出された結晶質由来の散乱ピークの半値幅からhalder−wagner法で算出することができる。
上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶子径の好ましい下限は5nmである。上記結晶子径が5nm以上であれば、フレキシブル太陽電池に光を照射し続けることによる光電変換効率の低下(光劣化)、特に短絡電流の低下に起因する光劣化が抑制される。また、上記有機無機ペロブスカイト化合物中の電子の移動度が高くなり、フレキシブル太陽電池の光電変換効率が向上する。上記結晶子径のより好ましい下限は10nm、更に好ましい下限は20nmである。
上記光電変換層は、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物に加えて、更に、有機半導体又は無機半導体を含んでいてもよい。
上記有機半導体として、例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)等のチオフェン骨格を有する化合物等が挙げられる。また、例えば、ポリパラフェニレンビニレン骨格、ポリビニルカルバゾール骨格、ポリアニリン骨格、ポリアセチレン骨格等を有する導電性高分子等も挙げられる。更に、例えば、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ベンゾポルフィリン骨格等のポルフィリン骨格、スピロビフルオレン骨格等を有する化合物や、表面修飾されていてもよいカーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン等のカーボン含有材料も挙げられる。
上記無機半導体として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛、CuSCN、CuO、CuI、MoO、V、WO、MoS、MoSe、CuS等が挙げられる。
上記光電変換層は、上記有機無機ペロブスカイト化合物と上記有機半導体又は上記無機半導体とを含む場合、薄膜状の有機半導体又は無機半導体部位と薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位とを積層した積層体であってもよいし、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜であってもよい。製法が簡便である点では積層体が好ましく、上記有機半導体又は上記無機半導体中の電荷分離効率を向上させることができる点では複合膜が好ましい。
上記薄膜状の有機無機ペロブスカイト化合物部位の厚みは、好ましい下限が5nm、好ましい上限が5000nmである。上記厚みが5nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが5000nm以下であれば、電荷分離できない領域が発生することを抑制できるため、光電変換効率の向上につながる。上記厚みのより好ましい下限は10nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は20nm、更に好ましい上限は500nmである。
上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、上記複合膜の厚みの好ましい下限は30nm、好ましい上限は3000nmである。上記厚みが30nm以上であれば、充分に光を吸収することができるようになり、光電変換効率が高くなる。上記厚みが3000nm以下であれば、電荷が電極に到達しやすくなるため、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は40nm、より好ましい上限は2000nmであり、更に好ましい下限は50nm、更に好ましい上限は1000nmである。
上記光電変換層は、光電変換層形成後に熱アニール(加熱処理)が施されていることが好ましい。熱アニール(加熱処理)を施すことにより、光電変換層中の有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を充分に上げることができ、光を照射し続けることによる光電変換効率の低下(光劣化)をより抑制することができる。
なお、耐熱性高分子からなる樹脂フィルムを用いたフレキシブル太陽電池にこのような熱アニール(加熱処理)を行うと、樹脂フィルムと光電変換層等との熱膨張係数の差により、アニール時に歪みが生じ、その結果、高い光電変換効率を達成することが難しくなることがある。上記金属箔を用いた場合には、熱アニール(加熱処理)を行っても、歪みの発生を最小限に抑えて、高い光電変換効率を得ることができる。
上記熱アニール(加熱処理)を行う場合、上記光電変換層を加熱する温度は特に限定されないが、100℃以上、250℃未満であることが好ましい。上記加熱温度が100℃以上であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を充分に上げることができる。上記加熱温度が250℃未満であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物を熱劣化させることなく加熱処理を行うことができる。より好ましい加熱温度は、120℃以上、200℃以下である。また、加熱時間も特に限定されないが、3分以上、2時間以内であることが好ましい。上記加熱時間が3分以上であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物の結晶化度を充分に上げることができる。上記加熱時間が2時間以内であれば、上記有機無機ペロブスカイト化合物を熱劣化させることなく加熱処理を行うことができる。
これらの加熱操作は真空又は不活性ガス下で行われることが好ましく、露点温度は10℃以下が好ましく、7.5℃以下がより好ましく、5℃以下が更に好ましい。
上記複数の太陽電池セルにおける、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体は、上記電極及び上記透明電極のうちの陰極となる側と、上記光電変換層との間に、電子輸送層を有してもよい。
上記電子輸送層の材料は特に限定されず、例えば、N型導電性高分子、N型低分子有機半導体、N型金属酸化物、N型金属硫化物、ハロゲン化アルカリ金属、アルカリ金属、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、シアノ基含有ポリフェニレンビニレン、ホウ素含有ポリマー、バソキュプロイン、バソフェナントレン、ヒドロキシキノリナトアルミニウム、オキサジアゾール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ナフタレンテトラカルボン酸化合物、ペリレン誘導体、ホスフィンオキサイド化合物、ホスフィンスルフィド化合物、フルオロ基含有フタロシアニン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ガリウム、硫化スズ、硫化インジウム、硫化亜鉛等が挙げられる。
上記電子輸送層は、薄膜状の電子輸送層(バッファ層)のみからなっていてもよいが、多孔質状の電子輸送層を含むことが好ましい。特に、上記光電変換層が、有機半導体又は無機半導体部位と有機無機ペロブスカイト化合物部位とを複合化した複合膜である場合、より複雑な複合膜(より複雑に入り組んだ構造)が得られ、光電変換効率が高くなることから、多孔質状の電子輸送層上に複合膜が製膜されていることが好ましい。
上記電子輸送層の厚みは、好ましい下限が1nm、好ましい上限が2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分にホールをブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、電子輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記電子輸送層の厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
上記複数の太陽電池セルにおける、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体は、上記光電変換層と、上記電極及び上記透明電極のうちの陽極となる側との間に、ホール輸送層を有してもよい。
上記ホール輸送層の材料は特に限定されず、例えば、P型導電性高分子、P型低分子有機半導体、P型金属酸化物、P型金属硫化物、界面活性剤等が挙げられ、具体的には例えば、ポリ(3−アルキルチオフェン)等のチオフェン骨格を有する化合物等が挙げられる。また、例えば、トリフェニルアミン骨格、ポリパラフェニレンビニレン骨格、ポリビニルカルバゾール骨格、ポリアニリン骨格、ポリアセチレン骨格等を有する導電性高分子等も挙げられる。更に、例えば、フタロシアニン骨格、ナフタロシアニン骨格、ペンタセン骨格、ベンゾポルフィリン骨格等のポルフィリン骨格、スピロビフルオレン骨格等を有する化合物、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化スズ、硫化モリブデン、硫化タングステン、硫化銅、硫化スズ等、フルオロ基含有ホスホン酸、カルボニル基含有ホスホン酸、CuSCN、CuI等の銅化合物、カーボンナノチューブ、グラフェン等のカーボン含有材料等が挙げられる。
上記ホール輸送層は、その一部が上記光電変換層に浸漬していてもよいし、上記光電変換層上に薄膜状に配置されてもよい。上記ホール輸送層が薄膜状に存在する時の厚みは、好ましい下限は1nm、好ましい上限は2000nmである。上記厚みが1nm以上であれば、充分に電子をブロックできるようになる。上記厚みが2000nm以下であれば、ホール輸送の際の抵抗になり難く、光電変換効率が高くなる。上記厚みのより好ましい下限は3nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は5nm、更に好ましい上限は500nmである。
上記複数の太陽電池セルは、上記透明電極上を覆うバリア層で封止されていてもよい。
上記バリア層の材料としてはバリア性を有していれば特に限定されないが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又は無機材料等が挙げられる。上記バリア層の材料は、上記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂と、上記無機材料との組み合わせでもよい。
上記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ブチルゴム、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリブタジエン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリイソブチレン等が挙げられる。
上記バリア層の材料が熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂である場合、バリア層(樹脂層)の厚みは、好ましい下限が100nm、好ましい上限が100000nmである。上記厚みのより好ましい下限は500nm、より好ましい上限は50000nmであり、更に好ましい下限は1000nm、更に好ましい上限は20000nmである。
上記無機材料としては、Si、Al、Zn、Sn、In、Ti、Mg、Zr、Ni、Ta、W、Cu若しくはこれらを2種以上含む合金の酸化物、窒化物又は酸窒化物が挙げられる。なかでも、上記バリア層に水蒸気バリア性及び柔軟性を付与するために、Zn、Snの両金属元素を含む金属元素の酸化物、窒化物又は酸窒化物が好ましい。
上記バリア層の材料が無機材料である場合、バリア層(無機層)の厚みは、好ましい下限が30nm、好ましい上限が3000nmである。上記厚みが30nm以上であれば、上記無機層が充分な水蒸気バリア性を有することができ、フレキシブル太陽電池の耐久性が向上する。上記厚みが3000nm以下であれば、上記無機層の厚みが増した場合であっても、発生する応力が小さいため、上記無機層と上記積層体との剥離を抑制することができる。上記厚みのより好ましい下限は50nm、より好ましい上限は1000nmであり、更に好ましい下限は100nm、更に好ましい上限は500nmである。
なお、上記無機層の厚みは、光学干渉式膜厚測定装置(例えば、大塚電子社製のFE−3000等)を用いて測定することができる。
上記複数の太陽電池セルは、更に、上記バリア層が、例えば樹脂フィルム、無機材料を被覆した樹脂フィルム等のその他の材料で覆われていてもよい。即ち、上記積層体と上記その他の材料との間を、上記バリア層によって封止、充填又は接着している構成であってもよい。これにより、仮に上記バリア層にピンホールがあった場合にも充分に水蒸気をブロックすることができ、フレキシブル太陽電池の耐久性をより向上させることができる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法は、上述したようなフレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有し、該複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しているフレキシブル太陽電池を製造するものである。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、まず、上記フレキシブル基材上に上記電極を製膜する工程(1A)を行う。
図3に、本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法における工程(1A)、工程(1B)及び工程(1C)の一例を模式的に示す断面図を示す。図3(a)に示すように、工程(1A)では、フレキシブル基材2(金属箔21と絶縁層22とを有する)上に電極3を製膜する。
上記電極を製膜する方法は特に限定されず、例えば、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等が挙げられる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、次いで、上記電極をメカニカルパターニングにより切削加工し、上記電極に削り幅Wの溝を形成する工程(1B)を行う。
図3に、本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法における工程(1A)、工程(1B)及び工程(1C)の一例を模式的に示す断面図を示す。図3(b)に示すように、工程(1B)では、電極3をメカニカルパターニングにより切削加工し、電極3に削り幅Wの溝を形成する。
上記削り幅Wは特に限定されないが、好ましい下限は20μm、好ましい上限は500μmである。上記削り幅Wが20μm以上であれば、上記工程(1B)の後の工程(1C)においてレーザーパターニングによる切削加工を良好に行うことができ、安定して絶縁性を確保することができる。上記削り幅Wが500μm以下であれば、フレキシブル太陽電池における非発電領域を低減することができ、光電変換効率の低下を抑制できる。上記削り幅Wのより好ましい下限は30μm、より好ましい上限は100μmである。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、上記工程(1B)におけるメカニカルパターニングによる切削加工により切削残りが発生したとしても、その後の工程(1C)においてレーザーパターニングによる切削加工を行うことにより、切削残りを除去することができる。従って、本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、切削残りの発生を抑制しつつ良好に切削加工を行うことができる。
また、上記工程(1B)では、敢えて切削残りを発生させてもよい。上記電極の切削残りの厚みは特に限定されないが、好ましい上限は100nmである。上記厚みが100nm以下であれば、上記工程(1B)の後の工程(1C)においてレーザーパターニングによる切削加工を行う際、突起の形成を抑制しつつ切削残りを除去することができる。上記電極の切削残りの厚みのより好ましい上限は50nmである。
上記削り幅W及び切削残りの厚みを調整する方法として、例えば、メカニカルスクライブ機(例えば、三星ダイヤモンド工業社製、KMPD100等)の切削ツール(刃先)の寸法を変更することで削り幅Wを調整する方法、切削圧力を変化させることで切削残りの厚みを調整する方法が挙げられる。
上記削り幅Wは、例えば、マイクロスコープ(例えば、キーエンス製VN−8010)による三次元画像解析により測定することができる。上記切削残りの厚みは、例えば、マイクロスコープ(例えば、キーエンス製VN−8010)による三次元画像解析により切削した深さを測定して、製膜した厚みとの差分から算出することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、次いで、上記削り幅Wの溝の位置に合わせて、上記電極を上記フレキシブル基材とともにレーザーパターニングにより切削加工し、上記電極及び/又は上記フレキシブル基材に削り幅Wの溝を形成する工程(1C)を行う。
図3(c)に示すように、工程(1C)では、削り幅Wの溝の位置に合わせて、電極3をフレキシブル基材2とともにレーザーパターニングにより切削加工し、電極3及び/又はフレキシブル基材2(図3(c)では、電極3及びフレキシブル基材2の両方)に削り幅Wの溝を形成する。
上記削り幅Wは特に限定されないが、好ましい下限は10μm、好ましい上限は50μmである。上記削り幅Wが10μm以上であれば、安定して絶縁性を確保することができる。上記削り幅Wが50μm以下であれば、生産効率を下げずに切削加工を行うことができる。上記削り幅Wのより好ましい下限は20μm、より好ましい上限は40μmである。
上記フレキシブル基材の削り深さは特に限定されないが、好ましい上限は500nmである。上記削り深さが500nm以下であれば、上記フレキシブル基材の絶縁性を損なうことなく切削加工を行うことができる。上記削り深さのより好ましい上限は100nmである。
上記削り深さの下限は特に限定されず、0nmに近いほど好ましい。
上記削り幅W及び削り深さを調整する方法として、例えば、レーザースクライブ機(例えば、三星ダイヤモンド工業社製、MPV−LD等)のレーザー光の集光度やレーザーパルスの重ね率を調整する方法が挙げられる。
上記削り幅W及び削り深さは、例えば、例えば、マイクロスコープ(例えば、キーエンス製VN−8010)による三次元画像解析により測定することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、上記工程(1B)におけるメカニカルパターニングによる切削加工により上記電極に既に溝が形成されており、切削残りがあったとしてもその厚みは薄いことから、上記工程(1C)においてレーザーパターニングによる切削加工を行う際には突起の形成を抑制することができる。
上記削り幅Wは、上記削り幅Wより大きい。これにより、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができる。
上記削り幅Wと上記削り幅Wとの差は特に限定されず、上記削り幅Wが上記削り幅Wより大きくなる範囲内で、適宜調整される。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、次いで、上記切削加工された電極上に上記光電変換層を製膜し、上記光電変換層の切削加工を行う工程(2)を行う。
上記光電変換層を製膜する方法は特に限定されず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、気相反応法(CVD)、電気化学沈積法、印刷法等が挙げられる。なかでも、印刷法を採用することで、高い光電変換効率を発揮できるフレキシブル太陽電池を大面積で簡易に形成することができる。印刷法として、例えば、スピンコート法、キャスト法等が挙げられ、印刷法を用いた方法としてロール−to−ロール法等が挙げられる。
上記光電変換層を切削加工する方法は特に限定されず、例えば、メカニカルパターニング、レーザーパターニング等が挙げられるが、比較的安価であることから、メカニカルパターニングが好ましい。
なお、上記電子輸送層及び/又は上記ホール輸送層を設ける場合には、上記電子輸送層及び/又は上記ホール輸送層と上記光電変換層とを合わせた層に対してまとめて切削加工を行ってもよい。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、次いで、上記切削加工された光電変換層上に上記透明電極を製膜し、上記透明電極の切削加工を行う工程(3)を行う。
上記透明電極を製膜する方法は特に限定されず、例えば、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等が挙げられる。
上記透明電極を切削加工する方法は特に限定されず、例えば、メカニカルパターニング、レーザーパターニング等が挙げられるが、比較的安価であることから、メカニカルパターニングが好ましい。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法では、更に、上記複数の太陽電池セルを上記バリア層で封止する工程を行ってもよい。
上記バリア層の材料のうち、上記熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂で上記複数の太陽電池セルを封止する方法は特に限定されず、例えば、シート状のバリア層の材料を用いて上記複数の太陽電池セルをシールする方法、バリア層の材料を有機溶媒に溶解させた溶液を上記複数の太陽電池セルに塗布する方法、バリア層となる液状モノマーを上記複数の太陽電池セルに塗布した後、熱又はUV等で液状モノマーを架橋又は重合させる方法、バリア層の材料に熱をかけて融解させた後に冷却させる方法等が挙げられる。
上記バリア層の材料のうち、上記無機材料で上記積層体を封止する方法として、真空蒸着法、スパッタリング法、気相反応法(CVD)、イオンプレーティング法が好ましい。なかでも、緻密な層を形成するためにはスパッタリング法が好ましく、スパッタリング法のなかでもDCマグネトロンスパッタリング法がより好ましい。
上記スパッタリング法においては、金属ターゲット、及び、酸素ガス又は窒素ガスを原料とし、上記複数の太陽電池セル上に原料を堆積して製膜することにより、無機材料からなる無機層を形成することができる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法は、生産性の観点から、ロール−to−ロール方式であることが好ましい。上記ロール−to−ロール方式は、サンプルを連続的に搬送する方式であってもよいし、サンプルを断続的に搬送するステップ送り方式であってもよい。なお、上記ロール−to−ロール方式以外にも、例えば、枚葉方式等を用いることができる。
本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法により得られたフレキシブル太陽電池もまた、本発明の1つである。
即ち、フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有するフレキシブル太陽電池であって、上記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、上記電極と上記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しており、上記複数の太陽電池セルにおいて、上記電極は、削り幅Wの溝により隔てられており、上記電極及び/又は上記フレキシブル基材は、上記削り幅Wの溝の位置に合わせて、削り幅Wの溝を有しており、上記削り幅Wが上記削り幅Wより大きいフレキシブル太陽電池もまた、本発明の1つである。
図4に、本発明のフレキシブル太陽電池の一例を模式的に示す断面図を示す。
図4に示すように、フレキシブル太陽電池1は、フレキシブル基材2(金属箔21と絶縁層22とを有する)上に複数の太陽電池セルを有する。上記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極3と、透明電極4と、電極3と透明電極4との間に配置された光電変換層5とを有する積層体からなる。上記複数の太陽電池セルは、電極3と、隣接する太陽電池セルの透明電極4とが接続することで、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続している。
上記複数の太陽電池セルにおいて、電極3は、削り幅Wの溝により隔てられている。電極3及びフレキシブル基材2は、削り幅Wの溝の位置に合わせて、削り幅Wの溝を有している。また、削り幅Wは、削り幅Wより大きい。
なお、図4では電極3及びフレキシブル基材2の両方が削り幅Wの溝を有しているが、本発明のフレキシブル太陽電池はこのような態様に限定されない。
本発明のフレキシブル太陽電池は、電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることが抑制されていることから、絶縁性が安定しており、また、突起が光電変換層を貫通して透明電極と導通したり電極が剥がれたりする等の不良の発生も抑制され、優れた光電変換効率を発揮することができる。
本発明によれば、電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができるフレキシブル太陽電池の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、該フレキシブル太陽電池の製造方法により得られたフレキシブル太陽電池を提供することができる。
従来のフレキシブル太陽電池の製造方法におけるメカニカルパターニングによる電極の切削加工の一例を模式的に示す断面図である。 従来のフレキシブル太陽電池の製造方法におけるレーザーパターニングによる電極の切削加工の一例を模式的に示す断面図である。 本発明のフレキシブル太陽電池の製造方法における工程(1A)、工程(1B)及び工程(1C)の一例を模式的に示す断面図である。 本発明のフレキシブル太陽電池の一例を模式的に示す断面図である。 有機無機ペロブスカイト化合物の結晶構造の一例を示す模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
アルミニウム箔(UACJ社製、汎用アルミ材A1N30グレード、厚み100μm)に硫酸アルマイト処理により処理時間30分で陽極酸化を施すことにより、アルミニウム箔の表面に酸化アルミニウム被膜(厚み5μm、厚みの比率5%)を形成し、フレキシブル基材を得た。
酸化アルミニウム被膜上に、蒸着機によって、厚み100nmのAl膜を形成し、更に、Al膜上に厚み100nmのTi膜をスパッタリング法によって形成した。更に、Ti膜上にTiO膜をスパッタリング法によって形成した(工程(1A))。
メカニカルスクライブ機(三星ダイヤモンド工業社製、KMPD100)を用いてメカニカルパターニングにより陰極のパターニング(削り幅W100μm、切削残りの厚み20nm)を行った(工程(1B))。
削り幅Wの溝の位置に合わせて、レーザースクライブ機(三星ダイヤモンド工業社製、MPV−LD)を用いてレーザーパターニングにより陰極及びフレキシブル基材のパターニング(削り幅W30μm、削り深さ0nm)を行った(工程(1C))。
なお、削り幅W及び切削残りの厚み、並びに、削り幅W及び削り深さは、フレキシブル太陽電池を得た後、マイクロスコープ(キーエンス製VN−8010)による三次元画像解析により求めた。
陰極の上に、有機バインダとしてのポリイソブチルメタクリレートと酸化チタン(平均粒子径10nmと30nmとの混合物)とを含有する酸化チタンペーストをスピンコート法により塗布した後、200℃で30分間焼成し、厚み500nmの多孔質状の電子輸送層を形成した。
次いで、ハロゲン化金属化合物としてヨウ化鉛をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させて1Mの溶液を調製し、多孔質状の電子輸送層上にスピンコート法によって製膜した。更に、アミン化合物としてヨウ化メチルアンモニウムを2−プロパノールに溶解させて1Mの溶液を調製した。この溶液内に上記のヨウ化鉛を製膜したサンプルを浸漬させることによって有機無機ペロブスカイト化合物であるCHNHPbIを含む層を形成した。その後、得られたサンプルに対して120℃にて30分間アニール処理を行った。
次いで、クロロベンゼン25μLにSpiro−OMeTAD(スピロビフルオレン骨格を有する)を68mM、t−ブチルピリジンを55mM、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド・銀塩を9mM溶解させた溶液を調製した。この溶液を光電変換層上にスピンコート法によって塗布し、厚み150nmのホール輸送層を形成した。
その後、メカニカルパターニングにより電子輸送層、光電変換層及びホール輸送層を合わせた層のパターニングを行った(工程(2))。
得られたホール輸送層上に、陽極(透明電極)としてスパッタリング法により厚み100nmのITO膜を形成した。メカニカルパターニングによりITO膜のパターニングを行った(工程(3))。
得られた陽極上に、スパッタリング法により100nmのZnSnOからなるバリア層を形成し、フレキシブル太陽電池を得た。
(実施例2、3)
メカニカルスクライブ機又はレーザースクライブ機の設定を調整することにより、削り幅W及び切削残りの厚み、並びに、削り幅W及び削り深さを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、フレキシブル太陽電池を得た。
(比較例1)
陰極のレーザーパターニングを行わず、メカニカルパターニングのみによりパターニングを行ったこと以外は実施例1と同様にして、フレキシブル太陽電池を得た。
(比較例2)
陰極のメカニカルパターニングを行わず、レーザーパターニングのみによりパターニングを行ったこと以外は実施例1と同様にして、フレキシブル太陽電池を得た。
(比較例3)
工程(1B)においてメカニカルパターニングの代わりにレーザーパターニングを、工程(1C)においてレーザーパターニングの代わりにメカニカルパターニングを行ったこと以外は実施例1と同様にして、フレキシブル太陽電池を得た。
(比較例4)
メカニカルスクライブ機又はレーザースクライブ機の設定を調整することにより、削り幅W及び切削残りの厚み、並びに、削り幅W及び削り深さを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、フレキシブル太陽電池を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られたフレキシブル太陽電池について、下記の評価を行った。結果を表1に示した。
(光電変換効率の測定)
フレキシブル太陽電池の電極間に電源(KEITHLEY社製、236モデル)を接続し、強度100mW/cmのソーラーシミュレーション(山下電装社製)を用い、露光面積1cmで光電変換効率を測定した。
実施例1で得られたフレキシブル太陽電池の光電変換効率を1.0として、実施例2〜3及び比較例1〜4で得られたフレキシブル太陽電池の光電変換効率を規格化した。規格化した値が0.9以上であった場合を「◎」、0.9未満0.7以上であった場合を「○」、0.7未満0.6以上であった場合を「△」、0.6未満であった場合を「×」とした。
Figure 2018170476
比較例1では、陰極の切削加工において切削残りが発生し、絶縁不良が発生することで、光電変換効率が「×」となった。
比較例2では、陰極の切削加工において形成された溝のエッジ部分に突起が形成され、突起が光電変換層を貫通して陽極と導通することで、光電変換効率が「×」となった。
比較例3では、陰極の切削加工においてレーザーパターニングをメカニカルパターニングよりも先に行ったため、形成された溝のエッジ部分に突起が形成され、突起が光電変換層を貫通して陽極と導通することで、光電変換効率が「×」となった。
比較例4では、陰極の切削加工において削り幅Wが削り幅Wより小さかったため、形成された溝のエッジ部分に突起が形成され、突起が光電変換層を貫通して陽極と導通することで、光電変換効率が「×」となった。
本発明によれば、電極の切削加工において、切削残りの発生や形成された溝のエッジ部分に突起が形成されることを抑制しつつ良好に切削加工を行うことができ、安定して絶縁性を確保することができるフレキシブル太陽電池の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、該フレキシブル太陽電池の製造方法により得られたフレキシブル太陽電池を提供することができる。
1 フレキシブル太陽電池
2 フレキシブル基材
21 金属箔
22 絶縁層
3 電極
31 切削残り
32 突起
4 透明電極
5 光電変換層

Claims (12)

  1. フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有するフレキシブル太陽電池の製造方法であって、
    前記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、前記電極と前記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しており、
    前記フレキシブル基材上に前記電極を製膜する工程(1A)と、
    前記電極をメカニカルパターニングにより切削加工し、前記電極に削り幅Wの溝を形成する工程(1B)と、
    前記削り幅Wの溝の位置に合わせて、前記電極を前記フレキシブル基材とともにレーザーパターニングにより切削加工し、前記電極及び/又は前記フレキシブル基材に削り幅Wの溝を形成する工程(1C)と、
    前記切削加工された電極上に前記光電変換層を製膜し、前記光電変換層の切削加工を行う工程(2)と、
    前記切削加工された光電変換層上に前記透明電極を製膜し、前記透明電極の切削加工を行う工程(3)とを有し、
    前記削り幅Wが前記削り幅Wより大きい
    ことを特徴とするフレキシブル太陽電池の製造方法。
  2. 電極は、金属電極であることを特徴とする請求項1記載のフレキシブル太陽電池の製造方法。
  3. フレキシブル基材は、金属箔と前記金属箔上に形成された絶縁層とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブル太陽電池の製造方法。
  4. 金属箔は、アルミニウム箔であり、絶縁層は、酸化アルミニウム被膜であることを特徴とする請求項3記載のフレキシブル太陽電池の製造方法。
  5. 酸化アルミニウム被膜は、陽極酸化被膜であることを特徴とする請求項4記載のフレキシブル太陽電池の製造方法。
  6. 光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のフレキシブル太陽電池の製造方法。
  7. フレキシブル基材上に複数の太陽電池セルを有するフレキシブル太陽電池であって、
    前記複数の太陽電池セルは、それぞれ、電極と、透明電極と、前記電極と前記透明電極との間に配置された光電変換層とを有する積層体からなり、かつ、隣接する太陽電池セル同士が直列に接続しており、
    前記複数の太陽電池セルにおいて、前記電極は、削り幅Wの溝により隔てられており、
    前記電極及び/又は前記フレキシブル基材は、前記削り幅Wの溝の位置に合わせて、削り幅Wの溝を有しており、
    前記削り幅Wが前記削り幅Wより大きい
    ことを特徴とするフレキシブル太陽電池。
  8. 電極は、金属電極であることを特徴とする請求項7記載のフレキシブル太陽電池。
  9. フレキシブル基材は、金属箔と前記金属箔上に形成された絶縁層とを有することを特徴とする請求項7又は8記載のフレキシブル太陽電池。
  10. 金属箔は、アルミニウム箔であり、絶縁層は、酸化アルミニウム被膜であることを特徴とする請求項9記載のフレキシブル太陽電池。
  11. 酸化アルミニウム被膜は、陽極酸化被膜であることを特徴とする請求項10記載のフレキシブル太陽電池。
  12. 光電変換層は、一般式R−M−X(但し、Rは有機分子、Mは金属原子、Xはハロゲン原子又はカルコゲン原子である。)で表される有機無機ペロブスカイト化合物を含むことを特徴とする請求項7、8、9、10又は11記載のフレキシブル太陽電池。
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