JP2018168373A - 帯電防止粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた帯電防止性能を発揮しながらも、被着体への密着性と低汚染性とを両立できる帯電防止粘着テープを提供する。【解決手段】基材と、帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記帯電防止層は前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である帯電防止粘着テープ。【選択図】 図1
Description
本発明は、優れた帯電防止性能を発揮しながらも、被着体への密着性と低汚染性とを両立できる帯電防止粘着テープに関する。
電子機器の製造工程においては、加工時や輸送時の取扱いを容易にし、破損したりしないようにするために、粘着テープを貼付して保護することが行われる。このような粘着テープには、静電気によって機器が破損したりすることがないように、帯電防止性能が求められる。特に有機ELディスプレイの製造においては静電気によって色味が変わってしまうため優れた帯電防止性能が要求されている。
帯電防止性能に優れた粘着テープとしては、例えば、粘着剤層中に帯電防止剤として導電性フィラーを分散させた帯電防止粘着テープが知られている(例えば、特許文献1〜3等)。
しかしながら、従来の帯電防止粘着テープは粘着剤に対する溶解性の制約から使用できる帯電防止剤の種類が限られるという問題があった。また、粘着剤層にイオン性液体や界面活性剤等の帯電防止剤を分散させると、帯電防止剤が粘着剤界面にブリードアウトして被着体との密着性が低下し、被着体を汚染してしまうという問題もあった。更に、帯電防止剤のブリードアウトは、分散させる帯電防止剤の量が多いほど顕著になるため、密着性や被着体の汚染を改善するためには帯電防止剤の配合量を制限することとなり、その結果、帯電防止性能と密着性、低汚染性との両立が難しくなっていた。
しかしながら、従来の帯電防止粘着テープは粘着剤に対する溶解性の制約から使用できる帯電防止剤の種類が限られるという問題があった。また、粘着剤層にイオン性液体や界面活性剤等の帯電防止剤を分散させると、帯電防止剤が粘着剤界面にブリードアウトして被着体との密着性が低下し、被着体を汚染してしまうという問題もあった。更に、帯電防止剤のブリードアウトは、分散させる帯電防止剤の量が多いほど顕著になるため、密着性や被着体の汚染を改善するためには帯電防止剤の配合量を制限することとなり、その結果、帯電防止性能と密着性、低汚染性との両立が難しくなっていた。
本発明者は、上記現状に鑑み、優れた帯電防止性能を発揮しながらも、被着体への密着性と低汚染性とを両立できる帯電防止粘着テープを提供することを目的とする。
本発明1は、基材と、帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記帯電防止層は前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である帯電防止粘着テープである。
本発明2は、基材と、第一の帯電防止層と、第二の帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記基材は、前記粘着テープの前記粘着剤層側に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記第一の帯電防止層は、前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、前記第二の帯電防止層は、前記基材の前記第二の面側に配置されており、前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下であり、前記第二の帯電防止層の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である帯電防止粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明2は、基材と、第一の帯電防止層と、第二の帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記基材は、前記粘着テープの前記粘着剤層側に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、前記第一の帯電防止層は、前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、前記第二の帯電防止層は、前記基材の前記第二の面側に配置されており、前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下であり、前記第二の帯電防止層の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である帯電防止粘着テープである。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ウレタン粘着剤を用いた粘着剤層の一方の面に帯電防止層を設けることにより優れた帯電防止性能を発揮することを見出した。帯電防止層を設けることで、粘着剤層に大量の帯電防止剤を配合する必要がないため、帯電防止剤の粘着剤層表面へのブリードアウトを抑えることができ、その結果、粘着剤層の被着体に対する密着性と低汚染性を両立することができる。
まずは、本発明1について詳しく説明する。
本発明1の帯電防止粘着テープは、基材と、帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する。
ここで本発明1の帯電防止粘着テープの構造の一例を模式的に示した断面図を図1に示した。図1に記載された帯電防止粘着テープ1は、基材11上に帯電防止層12とウレタン粘着剤層13が積層されている。ウレタン粘着剤層13は、帯電防止粘着テープ1の最表面に位置する第一の面131と第一の面に対向する第二の面132を有しており、帯電防止層12は、ウレタン粘着剤層13の第二の面132と直接接している。ここで、「最表面」とは、被着体と接する面のことを指す。なお、帯電防止層12とウレタン粘着剤層13は直接接するが、基材11と帯電防止層12の間には他の層が積層されていてもよい。また、上記ウレタン粘着剤層を使用時まで保護する目的で上記ウレタン粘着剤層上に離型層が積層されていてもよい。
本発明1の帯電防止粘着テープは、基材と、帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する。
ここで本発明1の帯電防止粘着テープの構造の一例を模式的に示した断面図を図1に示した。図1に記載された帯電防止粘着テープ1は、基材11上に帯電防止層12とウレタン粘着剤層13が積層されている。ウレタン粘着剤層13は、帯電防止粘着テープ1の最表面に位置する第一の面131と第一の面に対向する第二の面132を有しており、帯電防止層12は、ウレタン粘着剤層13の第二の面132と直接接している。ここで、「最表面」とは、被着体と接する面のことを指す。なお、帯電防止層12とウレタン粘着剤層13は直接接するが、基材11と帯電防止層12の間には他の層が積層されていてもよい。また、上記ウレタン粘着剤層を使用時まで保護する目的で上記ウレタン粘着剤層上に離型層が積層されていてもよい。
本発明1の帯電防止粘着テープは、基材を有する。
上記基材としては特に限定されず、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート、不織布等が挙げられる。なかでも被着体の保護性能に優れることから樹脂シートが好ましい。
上記基材としては特に限定されず、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート、不織布等が挙げられる。なかでも被着体の保護性能に優れることから樹脂シートが好ましい。
上記基材の好ましい厚みは下限が12μm、上限が125μmである。上記基材の厚みがこの厚みであることによって、被着体を充分に保護でき、取り扱い性に優れた帯電防止粘着テープとすることができる。
本発明1の帯電防止粘着テープは、ウレタン粘着剤層を有する。
粘着剤層を構成する粘着剤をウレタン粘着剤とすることで、被着体への密着性を確保しながらも優れた帯電防止性能をも発揮することができる。上記ウレタン粘着剤層を構成するウレタン粘着剤としては特に限定されず、ポリエーテル系ポリオールやポリエステル系ポリオールと、多官能イソシアネート化合物とを主原料とする従来公知のウレタン粘着剤を用いることができる。なかでも帯電防止性能の観点から、分子内に第1級水酸基を有するポリエーテル系ポリオール及びポリエステル系ポリオールを用いることが好ましい。
粘着剤層を構成する粘着剤をウレタン粘着剤とすることで、被着体への密着性を確保しながらも優れた帯電防止性能をも発揮することができる。上記ウレタン粘着剤層を構成するウレタン粘着剤としては特に限定されず、ポリエーテル系ポリオールやポリエステル系ポリオールと、多官能イソシアネート化合物とを主原料とする従来公知のウレタン粘着剤を用いることができる。なかでも帯電防止性能の観点から、分子内に第1級水酸基を有するポリエーテル系ポリオール及びポリエステル系ポリオールを用いることが好ましい。
上記ウレタン粘着剤層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は120μmである。ウレタン粘着剤層の厚みがこの範囲であると充分な粘着力で被着体を保護することができるとともに、優れた帯電防止性能を発揮することができる。上記ウレタン粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は100μm、さらに好ましい上限は80μmである。
本発明1の帯電防止粘着テープは、帯電防止層を有する。
基材とウレタン粘着剤層の間に帯電防止層をウレタン粘着剤層の第二の面と直接接するように設けることで、ウレタン粘着剤層の第一の面の表面抵抗値を一定の範囲に調節することができる。また、帯電防止層を有することでウレタン粘着剤層に大量の帯電防止剤を配合する必要がないことから、帯電防止剤のブリードアウトが抑えられ、被着体に対する密着性と低汚染性を両立できる。更に、被着体に対する密着性が高くなることから、粘着力を微粘着から強粘着まで自在に調節することができる。
なお、ウレタン粘着剤層上に帯電防止層を設けることで優れた帯電防止性能を発揮する理由は不明であるが、ウレタン粘着剤に含まれる多数の親水性基が空気中の水分を取り込むことで、粘着剤層界面に水分が集まり電気伝導性が高まることや、帯電防止層中の帯電防止剤の一部がウレタン粘着剤層の表面まで浸透することが原因ではないかと考えられる。
基材とウレタン粘着剤層の間に帯電防止層をウレタン粘着剤層の第二の面と直接接するように設けることで、ウレタン粘着剤層の第一の面の表面抵抗値を一定の範囲に調節することができる。また、帯電防止層を有することでウレタン粘着剤層に大量の帯電防止剤を配合する必要がないことから、帯電防止剤のブリードアウトが抑えられ、被着体に対する密着性と低汚染性を両立できる。更に、被着体に対する密着性が高くなることから、粘着力を微粘着から強粘着まで自在に調節することができる。
なお、ウレタン粘着剤層上に帯電防止層を設けることで優れた帯電防止性能を発揮する理由は不明であるが、ウレタン粘着剤に含まれる多数の親水性基が空気中の水分を取り込むことで、粘着剤層界面に水分が集まり電気伝導性が高まることや、帯電防止層中の帯電防止剤の一部がウレタン粘着剤層の表面まで浸透することが原因ではないかと考えられる。
上記帯電防止層に含まれる帯電防止剤は特に限定されないが、導電性ポリマーを含有することが好ましい。
帯電防止層が導電性ポリマーを含有することでより優れた帯電防止性能を発揮することができる。上記導電性ポリマーとしては例えば、脂肪族系ポリアセチレン、芳香族ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェン、ヘテロポリアニリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンピレン等が挙げられる。なかでも二重結合による共役系安定性により帯電防止性能に優れることから、芳香環や複素環を含む導電性ポリマーであることが好ましく、芳香族ポリパラフェニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェン及びへテロポリアニリンからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
帯電防止層が導電性ポリマーを含有することでより優れた帯電防止性能を発揮することができる。上記導電性ポリマーとしては例えば、脂肪族系ポリアセチレン、芳香族ポリパラフェニレン、ポリフェニレンビニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェン、ヘテロポリアニリン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンピレン等が挙げられる。なかでも二重結合による共役系安定性により帯電防止性能に優れることから、芳香環や複素環を含む導電性ポリマーであることが好ましく、芳香族ポリパラフェニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェン及びへテロポリアニリンからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
上記帯電防止層はバインダー樹脂を含有することが好ましい。バインダー樹脂を含有することで帯電防止層と上記基材を確実に接着することができる。上記バインダー樹脂としては、例えば、アクリル・メタクリル変性シリコーンや、シラノール骨格、エステル骨格又はスチレン骨格を含む化合物等が挙げられる。
上記帯電防止層中における上記導電性ポリマーの濃度は、下限が5重量%、上限が80重量%であることが好ましい。上記帯電防止剤の含有量がこの範囲であることで、帯電防止性能と被着体に対する密着性と低汚染性とのバランスに優れる帯電防止粘着テープとすることができる。上記帯電防止剤のより好ましい濃度は下限が10重量%、上限が50重量%である。
上記帯電防止層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.05μm、好ましい上限は1.5μmである。上記帯電防止層の厚みがこの範囲内であると、本発明1の帯電防止粘着テープの表面抵抗値を所期の範囲に調整することが容易になる。上記帯電防止層の厚みのより好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は1μm、さらに好ましい上限は0.5μmである。
上記帯電防止層は、上記ウレタン粘着剤層の一方の面の全面に積層されていてもよく、一部に部分的に積層されていてもよい。上記帯電防止層が上記ウレタン粘着剤層の一方の面の全面に積層される場合には、本発明1の帯電防止粘着テープは均一な帯電防止性能を発揮することができる。上記帯電防止層が上記ウレタン粘着剤層の一方の面の一部に部分的に積層される場合、均一な帯電防止性能を付与するために、上記帯電防止層は均一のパターン形状を形成していることが好ましい。
本発明1の帯電防止粘着テープは、上記ウレタン粘着剤層の上記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である。
本発明1の帯電防止粘着テープは上記帯電防止層と上記帯電防止層と直接接する上記ウレタン粘着剤層を有することで、被着体への密着性と低汚染性を確保しながらも上記表面抵抗値を1×1010Ω/□以下とすることができ、優れた帯電防止性能を発揮することができる。上記粘着剤層側の表面抵抗値の好ましい上限は5×109Ω/□、より好ましい上限は1×107Ω/□である。なお、上記表面抵抗値は、帯電防止剤の種類、帯電防止剤の濃度、帯電防止層の厚み、帯電防止層の面積、ウレタン粘着剤の種類等によって調節することができる。
なお、上記表面抵抗値は、JIS K7194に準ずる方法により測定することができる。
本発明1の帯電防止粘着テープは上記帯電防止層と上記帯電防止層と直接接する上記ウレタン粘着剤層を有することで、被着体への密着性と低汚染性を確保しながらも上記表面抵抗値を1×1010Ω/□以下とすることができ、優れた帯電防止性能を発揮することができる。上記粘着剤層側の表面抵抗値の好ましい上限は5×109Ω/□、より好ましい上限は1×107Ω/□である。なお、上記表面抵抗値は、帯電防止剤の種類、帯電防止剤の濃度、帯電防止層の厚み、帯電防止層の面積、ウレタン粘着剤の種類等によって調節することができる。
なお、上記表面抵抗値は、JIS K7194に準ずる方法により測定することができる。
次に、本発明2について詳しく説明する。
本発明2の帯電防止粘着テープは、基材と、第一の帯電防止層と、第二の帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する。
ここで本発明2の帯電防止粘着テープの構造の一例を模式的に示した断面図を図2に示した。図2に記載された帯電防止粘着テープ2は、基材21の一方の面上に第一の帯電防止層22とウレタン粘着剤層23が積層されており、他方の面上に第二の帯電防止層24が積層されている。ウレタン粘着剤層23は、帯電防止粘着テープ2の最表面に位置する第一の面231と第一の面に対向する第二の面232を有しており、第一の帯電防止層22は、ウレタン粘着剤層23の第二の面232と直接接している。ここで、「最表面」とは、被着体と接する面のことを指す。第一の帯電防止層22とウレタン粘着剤層23は直接接するが、基材21と第一の帯電防止層22の間には他の層が積層されていてもよい。基材21は、帯電防止粘着テープ2の粘着剤層23側に位置する第一の面211と、前記第一の面に対向する第二の面212を有しており、第二の帯電防止層24は、基材21の第二の面212側に配置されている。基材21と第二の帯電防止層24の間には他の層が積層されていてもよい。
なお、上記ウレタン粘着剤層を使用時まで保護する目的で上記ウレタン粘着剤層上に離型層が積層されていてもよい。
本発明2の帯電防止粘着テープは、基材と、第一の帯電防止層と、第二の帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する。
ここで本発明2の帯電防止粘着テープの構造の一例を模式的に示した断面図を図2に示した。図2に記載された帯電防止粘着テープ2は、基材21の一方の面上に第一の帯電防止層22とウレタン粘着剤層23が積層されており、他方の面上に第二の帯電防止層24が積層されている。ウレタン粘着剤層23は、帯電防止粘着テープ2の最表面に位置する第一の面231と第一の面に対向する第二の面232を有しており、第一の帯電防止層22は、ウレタン粘着剤層23の第二の面232と直接接している。ここで、「最表面」とは、被着体と接する面のことを指す。第一の帯電防止層22とウレタン粘着剤層23は直接接するが、基材21と第一の帯電防止層22の間には他の層が積層されていてもよい。基材21は、帯電防止粘着テープ2の粘着剤層23側に位置する第一の面211と、前記第一の面に対向する第二の面212を有しており、第二の帯電防止層24は、基材21の第二の面212側に配置されている。基材21と第二の帯電防止層24の間には他の層が積層されていてもよい。
なお、上記ウレタン粘着剤層を使用時まで保護する目的で上記ウレタン粘着剤層上に離型層が積層されていてもよい。
本発明2の帯電防止粘着テープにおいて、基材、第一の帯電防止層、及び、ウレタン粘着剤層は、上述の本発明1の帯電防止粘着テープにおける基材、帯電防止層、及び、ウレタン粘着剤層と同様とすることができる。
本発明2の帯電防止粘着テープが、基材の粘着剤層とは反対側の面に第二の帯電防止層を有することにより、粘着層がない側の表面(典型的には基材の表面)に浮遊異物が付着するのを防止することができる。浮遊異物の付着を防止することにより、被着体を光学検査するときに異物が邪魔することなく、正確な検査を実施することができる。
上記第二の帯電防止層の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である。上記第二の帯電防止層の表面抵抗値を1×1010Ω/□以下とすることにより、優れた帯電防止性能を発揮して、確実に浮遊異物が付着するのを防止することができる。上記第二の帯電防止層の表面抵抗値の好ましい上限は5×109Ω/□、より好ましい上限は1×107Ω/□である。なお、上記表面抵抗値は、帯電防止剤の種類、帯電防止剤の濃度、帯電防止層の厚み等によって調節することができる。
なお、上記表面抵抗値は、JIS K7194に準ずる方法により測定することができる。
なお、上記表面抵抗値は、JIS K7194に準ずる方法により測定することができる。
上記第二の帯電防止層としては、上述の本発明1の帯電防止粘着テープにおける帯電防止層と同様とすることができる。また、それ以外の例えば、上記基材の表面に金属や金属酸化物等をスパッタ処理したもの等であってもよい。
上記第二の帯電防止層の厚みは特に限定されないが、好ましい下限は0.05μm、好ましい上限は1.5μmである。上記第二の帯電防止層の厚みがこの範囲内であると、その表面抵抗値を所期の範囲に調整することが容易になる。上記第二の帯電防止層の厚みのより好ましい下限は0.1μm、より好ましい上限は1.0μmである。
上記第二の帯電防止層は、上記基材の一方の面の全面に配置されていてもよく、一部に部分的に配置されていてもよい。上記第二の帯電防止層が上記基材の一方の面の全面に配置される場合には、本発明2の帯電防止粘着テープは安定して浮遊異物の付着を防止することができる。上記第二の帯電防止層が上記基材の一方の面の一部に部分的に配置される場合、均一な帯電防止性能を付与するために、上記第二の帯電防止層は均一のパターン形状を形成していることが好ましい。
本発明1の帯電防止粘着テープの製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には例えば、以下の方法によって製造することができる。まず上記ウレタン粘着剤及び必要に応じて添加する添加剤を混合、攪拌してウレタン粘着剤溶液を調製し、続いて、このウレタン粘着剤溶液を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムに塗工乾燥させてウレタン粘着剤層を形成する。次いで、上記基材上に、上記帯電防止剤及び必要に応じて上記バインダー樹脂を混合、攪拌して調製した帯電防止剤組成物の溶液を塗工乾燥させて帯電防止層を形成する。その後、得られた基材及び帯電防止層の帯電防止層とウレタン粘着剤層を積層することで本発明の帯電防止粘着テープを製造することができる。
本発明2の帯電防止粘着テープの製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。具体的には例えば、上記本発明1の帯電防止粘着テープの製造方法において、予め第二の帯電防止層を形成した基材を用いる方法等が挙げられる。
本発明1及び本発明2の帯電防止粘着テープは、優れた帯電防止性能と密着性、低汚染性とを両立していることから、例えば、有機ELディスプレイ等の電子機器の保護テープや、半導体デバイスの回路が形成された面に対する保護テープとして好適である。
ここで、本発明1の帯電防止粘着テープにより有機ELディスプレイが保護された状態を模式的に示した断面図を図3に示した。ポリイミド膜31の上にTFT及び有機発光ダイオード層32と封止層33が積層された有機ELディスプレイ3のポリイミド膜31側に基材11と帯電防止層12とウレタン粘着剤層13がこの順番で積層された本発明1の帯電防止粘着テープ1が貼付されている。有機ELディスプレイの封止層側には保護テープ4が貼付されている。同様に、本発明2の帯電防止粘着テープにより有機ELディスプレイが保護された状態を模式的に示した断面図を図4に示した。
ここで、本発明1の帯電防止粘着テープにより有機ELディスプレイが保護された状態を模式的に示した断面図を図3に示した。ポリイミド膜31の上にTFT及び有機発光ダイオード層32と封止層33が積層された有機ELディスプレイ3のポリイミド膜31側に基材11と帯電防止層12とウレタン粘着剤層13がこの順番で積層された本発明1の帯電防止粘着テープ1が貼付されている。有機ELディスプレイの封止層側には保護テープ4が貼付されている。同様に、本発明2の帯電防止粘着テープにより有機ELディスプレイが保護された状態を模式的に示した断面図を図4に示した。
本発明によれば、優れた帯電防止性能を発揮しながらも、被着体への密着性と低汚染性とを両立できる帯電防止粘着テープを提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)帯電防止粘着テープの作製
ウレタン粘着剤1(US−1353H、ライオンスペシャリティケミカルズ社製)100重量部にHDI系イソシアネート1(コロネートHX、東ソー社製)15重量部を添加してウレタン粘着剤溶液を得た。得られたウレタン粘着剤溶液を、片面に離型処理を施した50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが25μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させて、ウレタン粘着剤層を得た。
(1)帯電防止粘着テープの作製
ウレタン粘着剤1(US−1353H、ライオンスペシャリティケミカルズ社製)100重量部にHDI系イソシアネート1(コロネートHX、東ソー社製)15重量部を添加してウレタン粘着剤溶液を得た。得られたウレタン粘着剤溶液を、片面に離型処理を施した50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥皮膜の厚さが25μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させて、ウレタン粘着剤層を得た。
ポリエステル樹脂100重量部を有機溶剤50重量部に溶解させ、これに導電性ポリマーとしてポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)10重量部及びイソシアネート系硬化剤10重量部を加えて混合し、帯電防止剤組成物溶液を得た。
なお、ポリエステル樹脂としては、バイロン20SS(東洋紡社製)を用いた。有機溶剤としては、メチルエチルケトン:酢酸エチル=1:1(容量比)の混合溶媒を用いた。イソシアネート系硬化剤としては、ラミックBハードナー(大日精化工業社製)を用いた。
なお、ポリエステル樹脂としては、バイロン20SS(東洋紡社製)を用いた。有機溶剤としては、メチルエチルケトン:酢酸エチル=1:1(容量比)の混合溶媒を用いた。イソシアネート系硬化剤としては、ラミックBハードナー(大日精化工業社製)を用いた。
片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)からなる基材上に、得られた帯電防止剤組成物溶液を乾燥皮膜の厚さが0.1μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させて、基材及び帯電防止層を得た。次いで、得られた基材及び帯電防止層の帯電防止層上に、得られたウレタン粘着剤層を積層して帯電防止粘着テープを得た。得られた帯電防止粘着テープの粘着面を保護するために、厚さ25μmの透明なポリエステルフィルムをウレタン粘着剤層上にドライラミネーションした。
(2)表面抵抗値の測定
JIS K7194に準ずる方法により帯電防止粘着テープの粘着剤層の表面抵抗値を測定した。測定にはハイレスタ−UX(三菱化学アナリティック社製)を用い、得られた帯電防止粘着テープの粘着剤層を、一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブにて9点の表面抵抗値を測定し、その平均値を表面抵抗値として求めた。
JIS K7194に準ずる方法により帯電防止粘着テープの粘着剤層の表面抵抗値を測定した。測定にはハイレスタ−UX(三菱化学アナリティック社製)を用い、得られた帯電防止粘着テープの粘着剤層を、一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブにて9点の表面抵抗値を測定し、その平均値を表面抵抗値として求めた。
(実施例2〜8、比較例1〜6)
粘着剤層及び帯電防止層の種類や厚みを表1のように変更した以外は実施例1と同様にして帯電防止粘着テープを製造し、表面抵抗値を測定した。
なお、表1に記載の原料としては、それぞれ以下のものを使用した。
ウレタン粘着剤2:US902(ライオンスペシャリティケミカルズ社製)
ウレタン粘着剤3:SH109(トーヨーケム社製)
導電性ポリマー1:ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
導電性ポリマー2:ポリピロール
導電性ポリマー3:ポリアニリン
導電性ポリマー4:ポリ(1,4−フェニレンビニレン)
導電性ポリマー5:ポリフェニルアセチレン
粘着剤層及び帯電防止層の種類や厚みを表1のように変更した以外は実施例1と同様にして帯電防止粘着テープを製造し、表面抵抗値を測定した。
なお、表1に記載の原料としては、それぞれ以下のものを使用した。
ウレタン粘着剤2:US902(ライオンスペシャリティケミカルズ社製)
ウレタン粘着剤3:SH109(トーヨーケム社製)
導電性ポリマー1:ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)
導電性ポリマー2:ポリピロール
導電性ポリマー3:ポリアニリン
導電性ポリマー4:ポリ(1,4−フェニレンビニレン)
導電性ポリマー5:ポリフェニルアセチレン
(評価)
実施例1〜8及び比較例1〜6で得られた帯電防止粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
実施例1〜8及び比較例1〜6で得られた帯電防止粘着テープについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)帯電防止性の評価
帯電防止粘着テープを20cm×50cmのシート状に裁断して試験片を作成した。
帯電防止粘着テープのポリエステルフィルムを20M/minで剥離した際の粘着剤表面の帯電量(剥離帯電電位)を静電気測定器(春日電気社製)で10回測定し、その絶対値の平均値により帯電防止性を評価した。なお、評価基準は下記の通りとした。
○:剥離帯電電位の絶対値の平均値が1.0kV未満
△:剥離帯電電位の絶対値の平均値が1.0kV以上2.0kV未満
×:剥離帯電電位の絶対値の平均値が2.0kV以上
帯電防止粘着テープを20cm×50cmのシート状に裁断して試験片を作成した。
帯電防止粘着テープのポリエステルフィルムを20M/minで剥離した際の粘着剤表面の帯電量(剥離帯電電位)を静電気測定器(春日電気社製)で10回測定し、その絶対値の平均値により帯電防止性を評価した。なお、評価基準は下記の通りとした。
○:剥離帯電電位の絶対値の平均値が1.0kV未満
△:剥離帯電電位の絶対値の平均値が1.0kV以上2.0kV未満
×:剥離帯電電位の絶対値の平均値が2.0kV以上
(2)汚染性の評価
25mm幅の短冊状に裁断したアクリルテープ(#560、積水化学工業社製)をステンレス板に対向した状態となるように載せた後、アクリルテープ上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、アクリルテープとステンレス板とを貼り合わせた。その後、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。これを初期の粘着力とした。次に、得られた帯電防止粘着テープを50mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。初期の粘着力測定に用いたものと同種のステンレス板を準備し、ウレタン粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせた。その後、60℃の環境下で120時間静置した。
静置後、帯電防止粘着テープを剥がし、ステンレス板の帯電防止粘着テープを剥がした箇所の上に、25mm幅の短冊状に裁断したアクリルテープをステンレス板に対向した状態となるように載せ、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせた。次いで、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。得られた粘着力が、上記で測定した初期の粘着力の90%以上であった場合を「〇」、90%未満であった場合を「×」として汚染性を評価した。
25mm幅の短冊状に裁断したアクリルテープ(#560、積水化学工業社製)をステンレス板に対向した状態となるように載せた後、アクリルテープ上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、アクリルテープとステンレス板とを貼り合わせた。その後、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。これを初期の粘着力とした。次に、得られた帯電防止粘着テープを50mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。初期の粘着力測定に用いたものと同種のステンレス板を準備し、ウレタン粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせた。その後、60℃の環境下で120時間静置した。
静置後、帯電防止粘着テープを剥がし、ステンレス板の帯電防止粘着テープを剥がした箇所の上に、25mm幅の短冊状に裁断したアクリルテープをステンレス板に対向した状態となるように載せ、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせた。次いで、JIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。得られた粘着力が、上記で測定した初期の粘着力の90%以上であった場合を「〇」、90%未満であった場合を「×」として汚染性を評価した。
(3)粘着力の評価
得られた帯電防止粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。この試験片をステンレス板に、ウレタン粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して試験サンプルを作製した。次いでJIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。
得られた帯電防止粘着テープを25mm幅の短冊状に裁断して試験片を作製した。この試験片をステンレス板に、ウレタン粘着剤層がステンレス板に対向した状態となるように載せた後、試験片上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラーを一往復させることにより、試験片とステンレス板とを貼り合わせ、その後、23℃で24時間静置して試験サンプルを作製した。次いでJIS Z0237に準じて、剥離速度300mm/分で180°方向の引張試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。
(実施例9)
(1)帯電防止粘着テープの作製
実施例1と同様にして、帯電防止剤組成物溶液を得た。
両面にコロナ処理を施した厚み75μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)からなる基材の一方の表面上に、帯電防止剤組成物溶液を乾燥皮膜の厚さが0.1μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。次いで、他方の表面上に、得られた帯電防止剤組成物溶液を乾燥皮膜の厚さが0.1μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。これにより、両面に帯電防止層(第一の帯電防止層及び第二の帯電防止層)を有する基材を得た。
(1)帯電防止粘着テープの作製
実施例1と同様にして、帯電防止剤組成物溶液を得た。
両面にコロナ処理を施した厚み75μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)からなる基材の一方の表面上に、帯電防止剤組成物溶液を乾燥皮膜の厚さが0.1μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。次いで、他方の表面上に、得られた帯電防止剤組成物溶液を乾燥皮膜の厚さが0.1μmとなるようにドクターナイフで塗工し、110℃、5分間加熱して塗工溶液を乾燥させた。これにより、両面に帯電防止層(第一の帯電防止層及び第二の帯電防止層)を有する基材を得た。
得られた基材の第一の帯電防止層上に、実施例1と同様の方法により調製した厚さ25μmのウレタン粘着剤層を積層して帯電防止粘着テープを得た。得られた帯電防止粘着テープの粘着面を保護するために、厚さ25μmの透明なポリエステルフィルムをウレタン粘着剤層上にドライラミネーションした。
(2)表面抵抗値の測定
JIS K7194に準ずる方法により帯電防止粘着テープの粘着剤層、及び、第二の帯電防止層の表面抵抗値を測定した。測定にはハイレスタ−UX(三菱化学アナリティック社製)を用い、得られた帯電防止粘着テープの粘着剤層を、一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブにて9点の表面抵抗値を測定し、その平均値を表面抵抗値として求めた。
JIS K7194に準ずる方法により帯電防止粘着テープの粘着剤層、及び、第二の帯電防止層の表面抵抗値を測定した。測定にはハイレスタ−UX(三菱化学アナリティック社製)を用い、得られた帯電防止粘着テープの粘着剤層を、一直線状に等間隔に配列した探針間隔5mmのプローブにて9点の表面抵抗値を測定し、その平均値を表面抵抗値として求めた。
(実施例10)
ウレタン粘着剤層の厚みを10μmとした以外は、実施例9と同様にして帯電防止粘着テープを製造した。
ウレタン粘着剤層の厚みを10μmとした以外は、実施例9と同様にして帯電防止粘着テープを製造した。
(評価)
実施例9、10と、比較対象として実施例1で得られた帯電防止粘着テープについて、上記と同様の方法により(1)帯電防止性の評価、(2)汚染性の評価及び(3)粘着力の評価を行うとともに、以下の方法により(4)背面汚染性の評価を行った。
結果を表2に示した。
実施例9、10と、比較対象として実施例1で得られた帯電防止粘着テープについて、上記と同様の方法により(1)帯電防止性の評価、(2)汚染性の評価及び(3)粘着力の評価を行うとともに、以下の方法により(4)背面汚染性の評価を行った。
結果を表2に示した。
(4)背面汚染性の評価
帯電防止粘着テープを20cm×30cmのシート状に裁断して試験片を作成した。得られた試験片を、背面(第二の帯電防止層側の面)を露出させた状態で、クリーン度が管理されていない(クリーン度クラス100万相当)部屋にて、23℃、湿度50%の条件下で24時間静置した。その後、クリーン度クラスが1000相当のクリーンルーム内に試験片テープを移動させ、風速約8m/secのドライヤーにて風を5秒間吹きつけた。
その後、試験片の背面(第二の帯電防止層側の面)を、光学顕微鏡を用いて100倍の倍率で観察した。試験片の背面の全体を観察したときに、0.5mm以上の異物の個数が2個以下であった場合を「○」と、3個以上であった場合を「×」と評価した。
帯電防止粘着テープを20cm×30cmのシート状に裁断して試験片を作成した。得られた試験片を、背面(第二の帯電防止層側の面)を露出させた状態で、クリーン度が管理されていない(クリーン度クラス100万相当)部屋にて、23℃、湿度50%の条件下で24時間静置した。その後、クリーン度クラスが1000相当のクリーンルーム内に試験片テープを移動させ、風速約8m/secのドライヤーにて風を5秒間吹きつけた。
その後、試験片の背面(第二の帯電防止層側の面)を、光学顕微鏡を用いて100倍の倍率で観察した。試験片の背面の全体を観察したときに、0.5mm以上の異物の個数が2個以下であった場合を「○」と、3個以上であった場合を「×」と評価した。
本発明によれば、優れた帯電防止性能を発揮しながらも、被着体への密着性と低汚染性とを両立できる帯電防止粘着テープを提供することができる。
1 帯電防止粘着テープ
11 基材
12 帯電防止層
13 ウレタン粘着剤層
131ウレタン粘着剤層の第一の面
132ウレタン粘着剤層の第二の面
2 帯電防止粘着テープ
21 基材
211基材の第一の面
212基材の第二の面
22 第一の帯電防止層
23 ウレタン粘着剤層
231ウレタン粘着剤層の第一の面
232ウレタン粘着剤層の第二の面
24 第二の帯電防止層
3 有機ELディスプレイ
31 ポリイミド膜
32 TFT及び有機発光ダイオード層
33 封止層
4 保護テープ
11 基材
12 帯電防止層
13 ウレタン粘着剤層
131ウレタン粘着剤層の第一の面
132ウレタン粘着剤層の第二の面
2 帯電防止粘着テープ
21 基材
211基材の第一の面
212基材の第二の面
22 第一の帯電防止層
23 ウレタン粘着剤層
231ウレタン粘着剤層の第一の面
232ウレタン粘着剤層の第二の面
24 第二の帯電防止層
3 有機ELディスプレイ
31 ポリイミド膜
32 TFT及び有機発光ダイオード層
33 封止層
4 保護テープ
Claims (12)
- 基材と、帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、
前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、
前記帯電防止層は前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、
前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である
ことを特徴とする帯電防止粘着テープ。 - 帯電防止層は導電性ポリマーを含有することを特徴とする請求項1記載の帯電防止粘着テープ。
- 導電性ポリマーが芳香族ポリパラフェニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェンおよびヘテロポリアニリンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載の帯電防止粘着テープ。
- 帯電防止層中における導電性ポリマーの濃度が10〜50重量%であることを特徴とする請求項2又は3記載の帯電防止粘着テープ。
- 帯電防止層の厚みが0.1〜0.5μmであることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の帯電防止粘着テープ。
- ウレタン粘着剤層の厚みが10〜80μmであることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の帯電防止粘着テープ。
- 基材と、第一の帯電防止層と、第二の帯電防止層と、ウレタン粘着剤層とを有する帯電防止粘着テープであって、
前記ウレタン粘着剤層は、前記粘着テープの最表面に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、
前記基材は、前記粘着テープの前記粘着剤層側に位置する第一の面と、前記第一の面に対向する第二の面を有し、
前記第一の帯電防止層は、前記ウレタン粘着剤層の前記第二の面と直接接しており、
前記第二の帯電防止層は、前記基材の前記第二の面側に配置されており、
前記ウレタン粘着剤層の前記第一の面の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下であり、
前記第二の帯電防止層の表面抵抗値が1×1010Ω/□以下である
ことを特徴とする帯電防止粘着テープ。 - 第一の帯電防止層は導電性ポリマーを含有することを特徴とする請求項7記載の帯電防止粘着テープ。
- 導電性ポリマーが芳香族ポリパラフェニレン、複素環ポリピロール、ポリチオフェンおよびヘテロポリアニリンからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8記載の帯電防止粘着テープ。
- 第一の帯電防止層中における導電性ポリマーの濃度が10〜50重量%であることを特徴とする請求項8又は9記載の帯電防止粘着テープ。
- 第一の帯電防止層の厚みが0.1〜0.5μmであることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載の帯電防止粘着テープ。
- ウレタン粘着剤層の厚みが10〜80μmであることを特徴とする請求項7、8、9、10又は11記載の帯電防止粘着テープ。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017066006 | 2017-03-29 | ||
JP2017066006 | 2017-03-29 |
Publications (1)
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---|---|---|---|
JP2018065076A Pending JP2018168373A (ja) | 2017-03-29 | 2018-03-29 | 帯電防止粘着テープ |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022516209A (ja) * | 2019-12-06 | 2022-02-25 | ドゥーサン コーポレイション | 粘着フィルム |
KR102516161B1 (ko) * | 2022-01-25 | 2023-03-30 | 최기승 | 포장용 종이테이프 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09207259A (ja) * | 1996-12-16 | 1997-08-12 | Achilles Corp | 導電性透明保護フィルム |
WO2013129303A1 (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-06 | 株式会社 きもと | 再剥離性保護粘着フィルム及びその製造方法 |
-
2018
- 2018-03-29 JP JP2018065076A patent/JP2018168373A/ja active Pending
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